JP2006214089A - テンセグリッド構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 テンセグリッド構造の振動特性と耐震性能を低コストで向上させる。
【解決手段】 テンセグリッド構造におけるケーブルからなる弦材5の一部を、グリッドフレームBが地震力や風力等の外力を受けて変形した際に塑性化してその外力を塑性歪エネルギーとして吸収する減衰部材6に置換する。減衰部材6としては小断面の鋼棒を用いる。グリッドフレームBをアーチ形状としてそのピン支持部および外力により形成されるヒンジ部に減衰部材6を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、たとえば大規模施設における屋根架構等に適用して好適なテンセグリッド構造に関する。
テンセグリッド構造は特許文献1に示されているように一種の張弦トラス構造であって、図3に示すようなグリッドユニットA(テンセグリティーとも称される)を構成要素としてそれを多数連結した形態の架構を構成するものである。
すなわち、テンセグリッド構造における構成要素としてのグリッドユニットAは、図3に示すように鋼管や鋼棒等による4本のグリッド材1を枠状(図示例では正方形状)に組んでフレーム体2を形成し、そのフレーム体2の内側に同じく鋼管や鋼棒等による束材3を配し、束材3の両端とフレーム体2の各頂点との間にそれぞれケーブルからなる全8本の斜材4を所定張力で張設してなるものである。
そして、図4に示すように、多数のグリッドユニットAを組み合わせて各フレーム体2の頂点どうしを互いに連結することで単層のグリッドフレームBを構成するとともに、隣接するグリッドユニットAの束材3の上端部どうしおよび下端部どうしをそれぞれ所定張力を付与したケーブルからなる弦材5により連結することにより、単層のグリッドフレームB全体が弦材5によって支持されて安定なテンセグリッド構造が構成されるものである。このようなテンセグリッド構造は十分に軽量でありながら大スパンが可能であり、しかも自己釣合型で自ずと十分に安定な架構であることから、たとえばスタジアムや体育館のような大規模施設の屋根架構に適用して好適なものである。
ところで、上記のテンセグリッド構造は基本的に単層で軽量な架構であることから、地震力や風力等の外力を受けた際には多少なりとも変形し振動することは不可避であり、特に大スパンになるほど変形や振動が生じ易くなるので、所望の変形性能や耐震性能を確保するためには各部材の断面を大きくしたり、あるいは高強度材料を使用することによってグリッドフレームBを十分に高剛性化し、それにより耐荷能力と変形能力を確保する設計とすることが通常である。また、この種の架構に免震装置やダンパー装置等を組み込んで振動を制御し減衰させることも検討され、たとえば特許文献2には上記のグリッドユニットAにおける束材3にTMDユニット等のダンパー(チューンド・マス・ダンパー)を組み込むというものが提案されている。
特開2000−54492号公報 特開平11−2048号公報
しかし、この種のテンセグリッド構造においては、部材の断面や強度の設計のみで架構全体を高剛性化することは必ずしも容易ではないばかりでなく、そのようなことは本来の利点である軽量性が損なわれ、またコスト的にも不利であるので好ましいことではない。また、TMDダンパー等の特殊装置を用いることも著しいコスト増が不可避であるので現実的ではない。
上記事情に鑑み、本発明は本来の軽量性を犠牲にすることなく振動特性と耐震性能を低コストで向上させることのできる有効なテンセグリッド構造を提供することを目的としている。
請求項1の発明は、グリッド材を枠状に組んでなるフレーム体の内側に束材を配して、該束材の両端と前記フレーム体の各頂点との間にケーブルからなる斜材を張設してなるグリッドユニットを構成要素とし、該グリッドユニットのフレーム体の頂点どうしを互いに連結して単層のグリッドフレームを構成するとともに、隣接するグリッドユニットの束材どうしをケーブルからなる弦材により連結して該弦材に張力を付与してなるテンセグリッド構造であって、前記グリッドフレームの要所における弦材としてのケーブルに代えて、該グリッドフレームが地震力や風力等の外力を受けて変形した際に塑性化してその外力を塑性歪エネルギーとして吸収する減衰部材を用いてなることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明のテンセグリッド構造であって、減衰部材として小断面の鋼棒を用いてなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明のテンセグリッド構造であって、グリッドフレームをアーチ形状とし、該グリッドフレームのピン支持部または外力により形成されるヒンジ部に減衰部材を設けてなることを特徴とする。
本発明によれば、従来一般のテンセグリッド構造における弦材としてのケーブルの一部を減衰部材に置換することのみで、その減衰部材を制震ダンパーとして機能させることができ、それにより架構全体の変形性能と耐震性能を自ずと向上させることができる。
また、減衰部材としては単なる小断面の鋼棒が好適に採用可能であり、それを採用すればコスト増は無視できる程度であり、耐震性能に優れたテンセグリッド構造を最も経済的に実現することが可能である。
さらに、本発明をアーチ架構に適用してそのピン支持部やヒンジ部に減衰部材を設けることにより、アーチ架構全体に対する減衰効果が最も効率的に得られる。
本発明のテンセグリッド構造の一実施形態を図1〜図2に示す。これは図4に示した従来のテンセグリッド構造を3ヒンジアーチに適用した場合の一例を示すものである。
本実施形態のテンセグリッド構造は、図3に示したグリッドユニットAを構成要素として、それを図4に示したように多数連結して単層のグリッドフレームBを構成するともに、隣接しているグリッドユニットAどうしをケーブルからなる弦材5により連結したことを基本とし、それにより図1に示すように両端部と頂部とを実質的にピン支承とした3ヒンジアーチ架構を構成したものであるが、図1に示しているようにその頂部に設ける弦材5としてはケーブルに代えて減衰性能を有する減衰部材6を用いることとしており、しかもその減衰部材6としては単なる小断面の鋼棒を採用しているものである。
上記の減衰部材6としての鋼棒は、通常時は他の弦材5としてのケーブルと同様にグリッドユニットAどうしを連結し得る引張強度を有するものであるが、グリッドフレームBが想定規模の地震力や風力等の外力を受けて変形ないし振動した際にはその外力によって減衰部材6が自ずと塑性化するように設計されており、その際には減衰部材6の塑性化による塑性歪エネルギーによって外力を有効に吸収してグリッドフレームBに対する制震効果を発揮するものである。すなわち、減衰部材6としての鋼棒は図2に示すように通常の鋼材ダンパーと同様の復元力特性を示すものであって、地震時や強風時には十分なエネルギー吸収効果を発揮し得るものである。
したがって本実施形態のテンセグリッド構造によれば、従来一般のテンセグリッド構造における弦材5としてのケーブルの一部を単なる小断面の鋼棒からなる減衰部材6に置換することのみで、その減衰部材6を制震ダンパー(鋼材ダンパー)として有効に機能させることができるものであり、それにより架構全体の変形性能と耐震性能を自ずと向上させることができる。勿論、減衰部材6としての鋼棒は安価な建設資材であるし、それをケーブルに代えて弦材5として設置することも何等困難ではないから、そのために要するコスト増は無視できる程度であり、従来のように部材の断面や強度を高めることでグリッドフレームBを高剛性化する場合のように軽量性が損なわれることはなく、またTMD等の特殊な減衰装置を組み込む場合のように大幅なコスト増となることもなく、耐震性能に優れたテンセグリッド構造を経済的に構築することが可能である。
なお、上記実施形態のテンセグリッド構造は3ヒンジアーチ架構への適用例であるので、減衰部材6の設置位置をヒンジ部となる頂部に設定し、それにより架構全体に対する減衰効果が最も効率的に得られるものとなっているが、減衰部材6の設置位置は架構全体の形態や規模に応じて所望の減衰効果が得られるように最適位置に設定すれば良く、必要に応じて複数箇所に分散設置することでも良い。勿論、本発明のテンセグリッド構造による架構の形態は3ヒンジアーチに限るものではなく、様々な形態、規模、用途の架構に広く適用できるものである。
また、上記実施形態では減衰部材6として単なる小断面の鋼棒を用いたが、減衰部材6としては通常時においては弦材5として必要とされる所定の引張強度を有しつつ、想定される地震時や強風時には所望の減衰性能を発揮し得るものであれば良く、その限りにおいて鋼棒に限らず他の素材や形態の部材を採用することも妨げるものではない。
本発明の実施形態であるテンセグリッド構造を示す立面図である。 同、減衰部材の復元力特性を示す図である。 テンセグリッド構造の構成要素であるグリッドユニットを示す図である。 テンセグリッド構造の基本構成を示す図である。
符号の説明
A グリッドユニット
B グリッドフレーム
1 グリッド材
2 フレーム体
3 束材
4 斜材(ケーブル)
5 弦材(ケーブル)
6 減衰部材(鋼棒)

Claims (3)

  1. グリッド材を枠状に組んでなるフレーム体の内側に束材を配して、該束材の両端と前記フレーム体の各頂点との間にケーブルからなる斜材を張設してなるグリッドユニットを構成要素とし、
    該グリッドユニットのフレーム体の頂点どうしを互いに連結して単層のグリッドフレームを構成するとともに、隣接するグリッドユニットの束材どうしをケーブルからなる弦材により連結して該弦材に張力を付与してなるテンセグリッド構造であって、
    前記グリッドフレームの要所における弦材としてのケーブルに代えて、該グリッドフレームが地震力や風力等の外力を受けて変形した際に塑性化してその外力を塑性歪エネルギーとして吸収する減衰部材を用いてなることを特徴とするテンセグリッド構造。
  2. 請求項1記載のテンセグリッド構造であって、減衰部材として小断面の鋼棒を用いてなることを特徴とするテンセグリッド構造。
  3. 請求項1または2記載のテンセグリッド構造であって、グリッドフレームをアーチ形状とし、該グリッドフレームのピン支持部または外力により形成されるヒンジ部に減衰部材を設けてなることを特徴とするテンセグリッド構造。
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