JP2006212606A - 有機性廃液の処理装置及び処理方法 - Google Patents

有機性廃液の処理装置及び処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 薬品を使用することなく消化液から多くの放流可能な蒸留液を取り出して肥料成分を減容化する有機性廃液の処理装置および処理方法を提供すること。
【解決手段】 アンモニア及びアンモニウム塩及び水分を含む有機性廃液又は、その有機性廃液に対して一定の処理を行った消化液について、水分を凝縮して得た蒸留水を浄水とし、残る成分を液体肥料として得るようにしたものであって、消化液の固液分離によって濾過して得た原液を所定量蓄えるバッチ用タンク17と、原液を蒸発させる蒸発機20と、バッチ用タンク17と蒸発機20との間で原液を循環させるポンプ18と、蒸発機20で発生した蒸気を凝縮させる高温側の第1凝縮機25と、第1凝縮機の二次側にあって原液の低沸分を凝縮させる低温側の第2凝縮機26と、第1凝縮機25で凝縮した蒸留液をバッチ用タンク17と蒸留水を貯留するための浄水タンク31とで切り換える切換弁29とを有する有機性廃液の処理装置1。
【選択図】 図1

Description

本発明は、畜舎から排出される蓄糞尿などの有機性廃液や、その有機性廃液を嫌気発酵させてバイオガスを取り出した後のいわゆる消化液を減容化し、貯留や運搬などの取り扱いが容易な肥料を生産する有機性廃液の処理装置及び処理方法に関する。
例えば、バイオガスプラントでは、嫌気発酵により蓄糞尿からバイオガスの採取処理が行われるが、処理後の消化液には多量の窒素分やSS分が残存しているので、この液を一般の河川や水環境へ直接放流することはできない。そのため、消化液を液体肥料として有効に利用することが望まれる。ただし、消化液はバイオガスを採取する前の状態からほとんど重量や容積の変化がないため、大量の消化液の貯留や運搬などが問題であった。例えば、牛200頭を有する畜舎では、およそ一日16トンの蓄糞尿が排出されるが、肥料として散布する時期は春と秋の年2回であるため、半年分の約3000トンの消化液を貯留しておく極めて大型のタンクが必要になる。また、液体肥料として消化液をタンクの周辺に散布できる環境が整っていればよいが、離れた土地に散布する場合には運搬の手間やコストがかかってしまう。更に、圃場が狭くて散布できないような場所では、そもそも消化液を液体肥料として利用できないため、多大な手間とコストをかけて排水処理を行うこととなる。
そうした問題を解決するため、特開2003−117593号公報には有機性廃液の処理装置及び処理方法が提案されている。これは、アンモニア及び水分を含む有機性廃棄物の原液、有機性廃棄物に前処理(固形分の一部除去等)を施した液、有機性廃棄物をメタン発酵処理した後の消化脱離液、又は消化脱離液から固形分を一部除去した液などを処理するものであって、加熱濃縮して濃縮液と凝縮水とに分けることにより、廃水処理設備を必要とせず、濃縮工程で得られた凝縮水は簡便な方法で放流可能であり、濃縮液を液体肥料として有効利用する場合には利用性、輸送性を向上する処理装置及び処理方法として記載されている。
図6は、同公報に記載された有機性廃液処理装置について、その概略構成を示した図である。これには、畜糞尿等の有機性廃棄物をメタン発酵した後の消化液を処理する場合が示されている。消化液貯槽100内の消化液は、ポンプ101により第1蒸発装置110における吸収塔111に導かれるが、その間に熱交換器102,103,104で加温される。吸収塔111に噴霧された消化液は、蒸発したアンモニアがポンプ112を経由して第1蒸発装置110の熱交換器113に導入される。熱交換器113にはアンモニアを除去した消化液が循環しており、導入されたアンモニアが循環消化液と熱交換して冷却・凝縮される。
凝縮したアンモニア水は、熱交換器104で冷却され、気液分離装置105にて気体側の濃縮アンモニアと残りの液体とに分離される。分離された液体は吸収塔111に噴霧され、気体側の濃縮アンモニアは熱交換器102で冷却・凝縮されてアンモニアタンク200に貯留される。この濃縮アンモニア水は液体肥料として利用可能である。一方、アンモニアを除去した消化液は、ポンプ114により抜き出されて加熱器115で加熱され、熱交換器113でさらに加熱されて循環し、その一部が抜き出されて第2蒸発装置120に導入される。
第2蒸発装置120では、アンモニアを除去した消化液がポンプ121に送り出されて加熱器122、さらに熱交換器123でも加熱されて循環している。消化液は、加熱器122や熱交換器123によって加熱濃縮され、蒸発した水分が蒸気取出し口124から取り出される。取り出された蒸気はポンプ125を経由してスクラバー等の湿式ガス洗浄装置126に導入され、ここでガス洗浄が行われる。湿式ガス洗浄装置126からの洗浄後の液は第2蒸発装置120の循環消化液に混合される。湿式ガス洗浄装置126には、薬品タンク130,140からそれぞれ水酸化ナトリウム水溶液、硝酸水溶液をガス洗浄用の薬品が供給されている。
湿式ガス洗浄装置126で洗浄された蒸気は、前述の熱交換器123で循環消化液と熱交換して冷却・凝縮され、凝縮水(蒸留水)として取り出される。凝縮水は凝縮水受槽127及びポンプ128を経由して熱交換器103で冷却され、凝縮水(蒸留水)貯槽300に貯留される。凝縮水はそのまま、あるいは簡単な処理を施して一般の河川などに放流できる。一方、加熱器122及び熱交換器123で加熱濃縮された消化液は、第2蒸発装置120から抜き出され、濃縮液貯槽400に貯留される。この濃縮消化液は液体肥料として利用可能であり、濃縮により利用性、輸送性が高まっている。
特開2003−117593号公報(第4−5頁、図1)
こうした従来の有機性廃液の処理装置および処理方法では、排水基準を満たした浄水を得るために、湿式ガス洗浄装置126に薬品タンク130,140から水酸化ナトリウム水溶液や酸水溶液といったガス洗浄用の薬品が使用されるため、消化液を処理するためのコストが上がってしまい、薬品供給のための手間もかかるものであった。
また、従来の有機性廃液の処理装置および処理方法では、有機性廃棄物に前処理(固形分の一部除去等)を施した液を用いる場合、例えば濃硫酸を使用することが考えられ、濃硫酸を使用すれば濃縮液が酸性になるので中和する必要がある。そのため、薬品使用の安全性やコストがかかることになり、好ましいものではない。
そこで、本発明は、かかる課題を解決べく、薬品を使用することなく有機性廃液から多くの放流可能な蒸留液を取り出して肥料成分を減容化する有機性廃液の処理装置および処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る有機性廃液の処理装置は、アンモニア及びアンモニウム塩及び水分を含む有機性廃液又は、その有機性廃液に対して一定の処理を行った消化液について、水分を凝縮して得た蒸留水を浄水とし、残る成分を液体肥料として得るようにしたものであって、前記消化液などの固液分離によって濾過して得た原液を所定量蓄えるバッチ用タンクと、原液を蒸発させる蒸発機と、前記バッチ用タンクと蒸発機との間で原液を循環させるポンプと、前記蒸発機で発生した蒸気を凝縮させる高温側の第1凝縮機と、第1凝縮機の二次側にあって前記原液の低沸分を凝縮させる低温側の第2凝縮機と、前記第1凝縮機で凝縮した蒸留液を前記バッチ用タンクと蒸留水を貯留するための浄水タンクとで切り換える切換弁とを有するものであることを特徴とする。
また、本発明に係る有機性廃液の処理装置は、前記蒸発機が、蒸発缶内部に過熱蒸気を通す伝熱管を備えたものであり、その蒸発缶と伝熱管とが、蒸発缶内で発生した蒸気を圧縮機によって断熱圧縮して過熱蒸気にし、その過熱蒸気を伝熱管に送り込むようにした蒸気管で接続され、前記第1凝縮機及び第2凝縮機は、蒸気管から送られた過熱蒸気が蒸発缶内に噴霧された原液が伝熱管に触れて蒸発するときに潜熱が奪われて凝縮するようにしたものであって、こうした蒸発機と第1凝縮機及び第2凝縮機とが一体になって濃縮機が構成されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る有機性廃液の処理装置は、前記第1凝縮機及び第2凝縮機が、複数本の前記伝熱管が上下方向に分けられたブロックによって構成され、前記第1凝縮機が、前記圧縮機で加圧された蒸気が送り込まれる下側のブロックによって構成され、前記第2凝縮機が、第1凝縮機の二次側にあって噴霧された原液が先に触れる上側のブロックによって構成されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る有機性廃液の処理装置は、前記濃縮機が、接続された真空ポンプによって内部が所定圧力に減圧されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る有機性廃液の処理装置は、前記第1凝縮機及び第2凝縮機が、それぞれ蒸留液を貯留しておく補助タンクを有し、前記第1凝縮機の補助タンクは、前記バッチ用タンクと浄水タンクとに三方弁を介して接続され、前記第2凝縮機の補助タンクは、前記浄水と蒸留液タンクとに三方弁を介して接続されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る有機性廃液の処理装置は、前記蒸発機が、蒸発缶内に配置された伝熱管にボイラからの蒸気が送り込まれるようにしたものであり、前記第1凝縮機および第2凝縮機が、前記蒸発缶に接続された蒸気管に対して直列に設けられ、前記第1凝縮機より前記第2凝縮機の方に温度の高い冷水を送り込むように冷水機が接続されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る有機性廃液の処理装置は、前記第1凝縮機および第2凝縮機が、一台の冷水機から冷水が供給されるように接続され、前記第1凝縮機側の流路には流量調節バルブが設けられ、流量を制限して前記第1凝縮機より前記第2凝縮機の方に温度の高い冷水を送り込むようにしたものであることが好ましい。
更に、本発明に係る有機性廃液の処理装置は、前記消化液から固形分を分離して濾過した原液を前記バッチ用タンクへ供給するための固液分離機を有することが好ましい。
一方、本発明に係る有機性廃液の処理方法は、アンモニア及びアンモニウム塩及び水分を含む有機性廃液又は、その有機性廃液に対して一定の処理を行った消化液について、水分を凝縮して得た蒸留水を浄水とし、残る成分を液体肥料として得るようにしたものであり、前記消化液などの固液分離によって濾過して得た原液を所定量だけバッチ用タンクに蓄え、その原液をバッチ用タンクと蒸発機との間で循環させながら蒸発させ、その蒸発した原液の蒸気を高温側の第1凝縮機で第1凝縮させ、その第1凝縮機で凝縮しなかった低沸分を低温側の第2凝縮機で第2凝縮させる際、当初は、前記第2凝縮機で凝縮した蒸留液のみを採取し、前記第1凝縮機で凝縮した蒸留液は前記バッチ用タンクへと戻して還流させ、所定の条件で還流を停止させ前記第1凝縮機で凝縮した蒸留液を採取するようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係る有機性廃液の処理方法は、前記蒸発機の蒸発缶内に噴霧した原液を加熱された伝熱管によって蒸発させ、その蒸発した蒸気を圧縮機によって断熱圧縮して加圧し過熱蒸気として前記伝熱管に送り込み、その伝熱管に原液が触れて蒸発するときに潜熱を奪うことにより当該過熱蒸気を凝縮させるようにしたことが好ましい。
また、本発明に係る有機性廃液の処理方法は、前記過熱蒸気が複数本の前記伝熱管を上方に流れる際、下方ブロック部分で前記過熱蒸気が第1の凝縮を行い、上方ブロック部分では、第1の凝縮で凝縮されなかった原液の低沸分が凝縮されるようにしたことが好ましい。
また、本発明に係る有機性廃液の処理方法は、前記原液が蒸発し、また凝縮する空間を減圧して沸点を下げるようにしたことが好ましい。
更に、本発明に係る有機性廃液の処理方法は、前記第1凝縮によって得られた蒸留液を、そのアンモニア濃度が排水基準を下回った場合に還流を止めて採取するようにしたことが好ましい。
よって、本発明に係る有機性廃液の処理装置及び処理方法によれば、例えばバイオガスプラントで蓄糞尿などを嫌気発酵させてバイオガスを取り出した後の消化液について、バッチ用タンクに供給された1バッチ分の原液の留出率が低い段階で、排水基準を満たすアンモニア濃度の低い蒸留液(浄水)を得るようにしたので、原液(消化液)の多く(例えば4分の3程度)を放流することができ、アンモニアの蒸留液と濃縮液とを加えた消化液中の肥料成分を大幅に減容化することができる。しかも薬品を使用する二次処理を行うことなく、消化液から多くの割合を浄水として放流できるようにしたので、ランニングコスト、手間および安全の面で優れている。そして、残る僅かな割合の肥料成分を蓄えておくタンクも従来に比べて大幅に小さくすることで設備コストを抑えることができる。
次に、本発明に係る有機性廃液の処理装置及び処理方法について、その一実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。バイオガスプラントでは、前述したように畜舎から排出される蓄糞尿においてCH4 ,CO2 ,H2S ,H2 などのバイオガスを採取し、本実施形態の有機性廃液処理装置では、そのバイオガスプラントから得られる消化液を固液分離機にかけて固形分と、濾液に分離する。ここで得られる固形分は、バイオガスプラントにおいてメタン菌によって有機物が無機化されているので、そのまま発酵済み堆肥として利用することができる。そして、本実施形態では、特に固形分が除かれた消化液の濾液(以下、このようにして得られた濾液を「原液」という)について肥料成分を減容化し、多くを一般河川へ放流できるようにしたものである。特に、原液の4分の3を放流することにより、4分の1に減容化した液体肥料を得るようにしたものである。
図1は、有機性廃液処理装置の第1実施形態を概念的に示した図である。そこで先ず、この有機性廃液処理装置1の構造について説明する。
有機性廃液処理装置1は、バイオガスプラントから送られた消化液を一時的に蓄える消化液タンク11を有し、それには所定量の消化液を二次側に送るための定量ポンプ12が接続されている。そして、この定量ポンプ12を介して固液分離機13が接続されている。固液分離機13としては、例えばフィルタープレス、スクリュープレスまたは遠心分離式のデカンタが用いられる。
そして、その固液分離機13には、消化液から分離して排出された固形分を蓄えておくための堆肥タンク14が接続され、更に、消化液から固形分が除かれた原液を予熱するための加熱容器15が接続されている。固液分離機13を用いて固形分を除去した原液を送り出すのは、例えば蓄糞尿を扱うバイオガスプラントからの消化液には、わらくずなどの夾雑物が発酵されずに残っているので、それが二次側の濃縮機10などにおいて悪影響を及ぼさないようにするためである。
本実施形態の有機性廃液処理装置1は、バッチ処理によって所定量ずつの原液を分離するようにしたものである。そのため、原液を蓄えておくバッチ用タンク17が設けられ、加熱容器15との間にポンプ16を介して接続されている。バッチ用タンク17には、1バッチ分の原液を貯留するように、上限値を検出する不図示の液面センサが設けられ、その上限値Hを検出した信号に基づいてポンプ16の駆動が止められるようになっている。そして、バッチ用タンク17に対して濃縮機10が設けられ、ポンプ18を介してその蒸発缶20とバッチ用タンク17との間を原液が循環するように構成されている。ただし、三方弁19が設けられ、バッチ用タンク17に対して濃縮機10と液肥タンク33との接続が切り換えられるようにもなっている。
濃縮機10は、蒸発缶20内に原液が噴霧され、落ちていく原液が伝熱管21によって加熱されるようになっているが、その伝熱管21には、蒸発缶20内で発生した蒸気が送り込まれるよう構成されている。すなわち、蒸発缶20には蒸気管22が接続され、そこには発生した蒸気を断熱圧縮するための圧縮機23が設けられている。従って、濃縮機10では、この圧縮機23の断熱圧縮によって加圧された蒸気が伝熱管21に送り込まれ、その伝熱管21に噴霧された原液が触れることにより新たな蒸気を発生させる一方、伝熱管21内の過熱蒸気は潜熱が奪われて凝縮するように構成されている。そして、濃縮機10は、蒸発せずに伝熱管21を通り過ぎた原液がそのままバッチ用タンク17に戻って循環するようにバッチ用タンク17に接続されている。
また、本実施形態の濃縮機10は、沸点を下げるように内部を真空引きする構成がとられている。すなわち、濃縮機10には真空ポンプ24が接続され、内部が25kPa abs.の圧力に保たれ、原液の蒸発および凝縮が同圧における水の沸点である65℃近傍で行われるようになっている。従って、特に系外に設けられた不図示の、原液を蒸発させるために伝熱管23を常に加熱する加熱装置や、逆に過熱蒸気を凝縮するための冷却装置に対する負担が軽減される構造になっている。更に、濃縮機10では、内部に数百本の単位で伝熱管21が設置され、上下方向に所定の本数に分けた3つのブロックが形成されている。そして、圧縮機23を通って加圧された過熱蒸気が最下段のブロックに送り込まれるように蒸気管22が接続されている。伝熱管21は前述したように蒸気を凝縮させるところであり、凝縮機としても構成されている。
ところで、原液には水の他にリンやカリ、アンモニアなどが多量に含まれている。従って、蒸発缶20内で蒸発した蒸気が凝縮してできた蒸留液は、そのままではアンモニアを多く含むことになる。凝縮してできたこの蒸留液を河川などに放流するには、放流可能な排水基準として定められている全窒素の含有量120mg/Lを超えないようにする必要がある。この点、従来の有機性廃液処理装置では薬品を使用して浄化を行っていたが、本実施形態では2段階のサイクルによる凝縮を経ることによって、薬品を使用することなくアンモニアの含有量を基準値以下とした蒸留液を取り出すようにした。
図4に示されたグラフMは、原液を回分単蒸留操作(蒸発分を全て単一の凝縮機で凝縮させる蒸留方法)したときに得られた結果が示されている。横軸には、原液からの留出率、そして縦軸には凝縮機で採取される蒸留液中のアンモニア濃度が示されている。これから分かるように単蒸留操作を行っただけでは、排水基準となる120mg/Lを下回るのに、約35%もの蒸留液が採取されることになる。即ち、原液を濃縮することはできても、放流できない35%の蒸留液は、原液と混合して肥料分とする必要があり、濃縮度(濃縮液量/原液量)は0.5にも満たないことが分かった。
アンモニアは水よりも沸点が低いため蒸発し易く凝縮し難い。この点に着目し、凝縮機を直列2段に分けることとした。即ち第1及び第2凝縮機として高温側凝縮機25と低温側凝縮機26とを構成することとした。具体的には、3つのブロックに分けられた伝熱管21の下段部分及び中段部分が高温側凝縮機25となり、伝熱管21の上段部分が低温側凝縮機26となるように構成されている。これは、蒸発缶20内に噴霧される原液によって伝熱管21内の蒸気が潜熱を奪われて凝縮するが、中段から下段にかけては原液の温度が上がっているため高温の凝縮機として機能し、上段では先に温度の低い状態の原液が伝熱管21に触れるため低温の凝縮機として機能するからである。そして、それぞれの凝縮機25,26でできた蒸留液を貯留する補助タンク27と28が設けられている。
従って、本実施形態では、蒸気の凝縮を高温側凝縮機25と低温側凝縮機26との2箇所で行うことにより、アンモニアの凝縮が低温側凝縮機26で行われるようになる。一方、高温側凝縮機25ではアンモニアが凝縮し難いため、アンモニア濃度の低い蒸留水ができるはずである。しかしながら、高温側凝縮機25で凝縮した補助タンク27内の蒸留液を測定したところあまり好ましい結果が得られなかった。
そこで、こうした問題を解決すべく検討を重ねたところ、高温側凝縮機25で得られた蒸留液を再びバッチ用タンク17内へ戻すようにした、いわゆる還流操作を行う第1サイクルと、その後、還流操作を行わない第2サイクルとの2段階で行うことが有効であるとの結論が得られた。
図4に示されたグラフNは、そうした還流操作を行った場合の結果であるが、蒸留液をバッチ用タンク17内へ戻して再循環させてやることにより、留出率が約7%と低い状態で、低温側凝縮機26から得られる蒸留液のアンモニア濃度が排出基準である120mg/Lを切るようになった。従って、これにより低温側凝縮機26によってバッチ用タンク17の原液から効率良くアンモニア成分を蒸留液として搾り取ることができるようになった。なお、低温側が基準を満たしているので、高温側もそれ以下であることはいうまでもない。
よって、本実施形態の有機性廃液処理装置1では還流操作を行うため、補助タンク27に対してバッチ用タンク17と浄水タンク31とが三方弁29を介して接続されている。そして、もう一方の低温側凝縮機26の補助タンク28にはアンモニアタンク32が接続されている。ところで、補助タンク28には当初は高濃度のアンモニアが蒸留液として採取されるが、いずれは図4に示すようにアンモニア濃度が低下して、この低温側凝縮機26でも排水基準を下回る蒸留液が採取されるようになる。そこで、補助タンク28には三方弁30を介して浄水タンク31にも接続されている。
有機性廃液処理装置1では、補助タンク27,28に採取される蒸留液のアンモニア濃度を計測する不図示の濃度センサが設けられ、その検出値に基づいて三方弁29,30が切り換えられるようになっている。一方、バッチ用タンク17は、バッチ用タンク17には原液の上限値Hと下限値Lとを検出する不図示の液面センサが設けられ、検知信号に基づいて三方弁19が切り換えられるようになっている。従って、有機性廃液処理装置1に設けられた三方弁19,29,30は、いずれもソレノイドを備え、自動切り換えが可能な電磁式三方弁である。
続いて、有機性廃液の処理方法について説明する。ここで、図3は、本実施形態の有機性廃液処理装置1が実行する有機性廃液の処理方法を原液の流れに従って概念的に示した図である。ここで、原液が送られる各構成要素については図1に示した有機性廃液処理装置1と対応するように符号を一致させている。
この有機性廃液の処理方法では先ず、第1サイクルが実行される。1バッチ分の原液がタンク17に蓄えられ、そこからポンプ18によって蒸発缶20に送られてその一部が蒸発する。蒸発しなかった原液はタンク17へと戻って循環する。蒸発缶20で発生した蒸気は、第1凝縮機25において沸点より僅かに低い温度で、その15パーセントほどを残して凝縮する。この第1サイクルでは、第1凝縮機25でできた蒸留液(留分)はタンク17へと戻す還流が行われる。そして、第1凝縮機25で凝縮しなかった蒸気は第2凝縮機26に送られ、ここで完全に凝縮される。第2凝縮機26で凝縮した蒸留液はタンク32に送られ貯留される。第1サイクルでは、このように第1凝縮機25での蒸留液をタンク17に戻しながら、第2凝縮機26で得られる低沸分(アンモニア)の蒸留液のみを搾り取ってタンク32に貯留する。
低沸分の除去が完了すると、次に第1サイクルを終了して第2サイクルへと切り換えられる。第2サイクルでは、第1サイクルと同様にタンク17内の原液がポンプ18によって蒸発缶20へ送られ、タンク17との間で循環が行われる。そのため、蒸発缶20では原液の一部が蒸発し、その蒸気が凝縮機25に送られて凝縮され、低沸分(アンモニア)を含まない蒸留液(浄水)が取り出されてタンク31に貯留される。こうして原液は、蒸発缶20とタンク17との間を循環しながら水分が徐々に除去されて濃縮が行われる。そして、水分の多くが除去された濃縮液はタンク32から液肥タンク33へと送られる。
このように、本実施形態の処理方法では、原液をタンクと濃縮機との間を循環させながら、タンク17に供給された一定量の原液から、低沸分(アンモニア)を高濃度に含んだ蒸留液と、その低沸分を含まない蒸留液(浄水)と、それらを取り除いた濃縮液とを分離採取するバッチ処理が行われる。そして、特に第1サイクルと第2サイクルとに別れ、第1サイクルでは第1及び第2凝縮機によって蒸気を2箇所で凝縮し、原液中の低沸分(アンモニア)高濃度に含まれた蒸留液を採取する一方で、低濃度の蒸留液をタンク17に還流させる。こうして、第1サイクルで低沸分を含む蒸留液が得られ、第2サイクルでは低沸分をほとんど含まない蒸留液(浄水)が得られ、この第1及び第2サイクルを経て濃縮液が得られる。
次に、こうした有機性廃液の処理方法の具体例を、図1に示した有機性廃液処理装置1の運転によって行われる処理の流れに従って説明する。なお、本実施形態の有機性廃液処理装置1には、以下に説明する消化液の処理を自動運転すべく、その制御プログラムをもった不図示のコントローラが備えられている。
バイオガスプラントから送られた消化液は消化液タンク11に一時的に蓄えられ、定量ポンプ12によって所定量の消化液が固液分離機13に送り込まれる。固液分離機13では、遠心分離によって固形分が取り除かれた原液が加熱容器15へ送られ、わらくずなどの固形分は堆肥タンク14に入れられる。こうして堆肥タンク14に送られた固形分は、無機態の窒素、リン、カリを含んだ発酵済みの堆肥として利用される。加熱容器15では、原液が撹拌されながらヒータによって暖められて予熱処理が施される。
原液はポンプ16によってバッチ用タンク17へと供給されるが、このとき不図示の液面センサによって原液の液面が検出され、1バッチ分の原液がバッチ用タンク17に蓄えられるようにポンプ16の駆動が制御される。そして、バッチ用タンク17内に1バッチ分の原液が満たされるとポンプ16が停止する。このとき、有機性廃液処理装置1は、先に図3をもって説明した流れの第1サイクルを実行する状態にセットされ、三方弁19,29,30がそれぞれ濃縮機10側、バッチ用タンク17側、そしてアンモニアタンク32側に連通するように切り換えられている。
次に、ポンプ18が駆動され、バッチ用タンク17内の原液が濃縮機10へと送り込まれて原液の循環が繰り返される。濃縮機10へ送られた原液は、蒸発缶20内の伝熱管21に噴霧され、その表面に触れて一部が蒸発する。噴霧された原液は、上下方向に配置された伝熱管21に触れながら落下していき、蒸発しなかったものは再びバッチ用タンク17へと流れて戻る。濃縮機10内部は真空引きされて25kPa abs.まで減圧されているため原液は65℃程度で蒸発する。そして、伝熱管21に触れて蒸発した蒸気は、蒸気管22の途中で圧縮機23による断熱圧縮が行われるため、加圧された状態で伝熱管21へと送り込まれる。なお、運転開始時には伝熱管21に対して系外から一時的に過熱蒸気が送り込まれ、それによって加熱された伝熱管21に触れた原液の蒸発が引き起こされるようにする。
従って、伝熱管21内の過熱蒸気は、蒸発缶20内に噴霧された原液が伝熱管21に触れることによって潜熱が奪われて凝縮する。その際、第1凝縮機である高温側凝縮機25では、中段及び下段の伝熱管21に触れる原液の温度が上がっているため、沸点より僅かに低い温度でその15パーセントほど残して過熱蒸気が凝縮し、その蒸留液は補助タンク27に入る。そして、高温側凝縮機25で凝縮しなかった過熱蒸気は低温側凝縮機26に送られ、そこで完全に凝縮されて蒸留液が補助タンク28に蓄えられる。アンモニアが凝縮しにくい高温側凝縮機25でも、当初は補助タンク27に入った蒸留液のアンモニア濃度が高いためバッチ用タンク17へと戻されて還流する。このように、補助タンク27に入った蒸留液のアンモニア濃度が高い段階では、原液は、還流分も含めて濃縮機10とバッチ用タンク17との間を循環する。
第1サイクルでは、原液の循環が繰り返される中、蒸気の低沸分であるアンモニアが低温側凝縮機26で凝縮されて高濃度の蒸留液となって補助タンク28に蓄えられる。こうして、バッチ用タンク17に供給された1バッチ分の原液から、アンモニアが徐々に搾り取られていく。そして、バッチ用タンク17内の原液が留出率が約7%程度の段階、すなわちその分のアンモニア高濃度の蒸留液が補助タンク28に蓄えられた段階で、図4に示すように、高温側凝縮機25で凝縮してできる蒸留液が排出基準である120mg/Lを切ることになる。そこで、有機性廃液処理装置1は、濃度変化をセンサが検出することにより、図3を示して説明した第2サイクルへの運転に切り換えられる。すなわち、三方弁29,30がいずれも浄水タンク31側に連通するように切り換えられる。
第2サイクルでは、バッチ用タンク17から濃縮機10へ原液が送られるが、補助タンク27からの還流はない。そこで、濃縮機10へ送られた原液は、第1サイクルと同様に蒸発缶20内の伝熱管21に噴霧され、表面に触れて一部が蒸発し、蒸発しなかったものは再びバッチ用タンク17へと流れて戻る。蒸気は蒸気管22の途中で圧縮機23による断熱圧縮により加圧されて伝熱管21へと送り込まれ、その過熱蒸気は、伝熱管21に触れた原液に潜熱が奪われて凝縮する。ここでは、アンモニアが凝縮し難い高温側凝縮機25ではもちろん、低温側凝縮機26でもアンモニア濃度が排水基準を下回った蒸留液が採取される。従って、蒸留液は補助タンク27,28から浄水タンク31へと送り込まれる。
第2サイクルでは、バッチ用タンク17内の原液から蒸留液(浄水)が採取されて水分が徐々に除去され、その液面が下限値Lに達するまでの濃縮が行われる。そして、80%を超え水分が除去されて第2サイクルが終了し、バッチ用タンク17に残った濃縮液が三方弁19の切り換えによって液肥タンク33へと送られる。この濃縮液は濃液肥として液肥タンク33に貯留され、これによって1バッチ分の消化液処理の運転が終了する。
このように、有機性廃液処理装置1による消化液の処理では、図5に示すように、アンモニアを高濃度に含んだ蒸留液A、リンやカリを含む濃縮液B、そして排水基準を満たす浄水Cとが分離採取されるが、その割合は、蒸留液Aが約7%、濃縮液Bが約18%、そして浄水Cが約75%であった。
よって、本実施形態の有機性廃液処理装置1及び処理方法によれば、バッチ用タンク17に供給された1バッチ分の原液の留出率が低い段階で、排水基準を満たすアンモニア濃度の低い蒸留液(浄水)を得るようにしたので、原液(消化液)の4分3を放流することができ、アンモニアの蒸留液と濃縮液とを加えた消化液中の肥料成分を4分の1に減容化することができた。しかも薬品を使用することなく、消化液から4分の3もの量を浄水として放流できるようにしたので、ランニングコスト、手間および安全の面で優れたものとなった。そして、残る4分の1の肥料成分を蓄えておくタンクも従来に比べて大幅に小さくすることで設備コストを抑えることができるようになった。
ところで、図5に示すように、原液から分離して得られるアンモニアの蒸留液(NH3 aq)Aとリン(P)やカリ(K)を多く含む濃縮液Bとを、本実施形態では異なるタンク32,33に分けて貯留するようにしたが、これを一つのタンクに入れて貯留するようにしてもよい。これによりタンクにかかるコストを抑えることができるからである。更にはアンモニアの蒸留液Aは、肥料の素になる窒素分をアンモニアの態様で豊富に含んでいるため、濃縮液Bと混合すれば肥料の主成分となる3要素、窒素、リン酸、カリを含む優れた液体肥料を得ることができる。ただし、蒸留液Aと濃縮液Bとを異なるタンク32,33に分けたままでも、そこから両者を任意の割合で混合するようにすれば、適切な量の窒素分を含む液体肥料を得ることができる。
なお、浄水タンク31の貯留されている蒸留液は低沸分であるアンモニアをほとんど含まないため、120mg/Lの排水基準を満たしており、薬品を使用することなくそのまま河川などに放流することが可能であるが、非常に厳しい放流基準をもつ地域にあっては、例えば、本実施形態で得られる浄水はアンモニア濃度が極めて低いため、イオン交換法や逆浸透膜法を用いることにより簡単に基準を満たすことができる。
次に、有機性廃液処理装置の第2実施形態について説明する。図2は、有機性廃液処理装置の第2実施形態を概念的に示した図である。この有機性廃液処理装置2も、図1に示した第1実施形態と同様に図3に示す処理方法を実行するものである。そこで先ず、有機性廃液処理装置2の構造について説明するが、第1実施形態の装置と同様の構成要素については同符号を付し、詳細は省略して説明する。有機性廃液処理装置2では、消化液を一時的に蓄える消化液タンク11には定量ポンプ12を介して固液分離機13が接続され、その固液分離機13には、堆肥タンク14と加熱容器15が接続され、更に加熱容器15にはポンプ16を介してバッチ用タンク17が接続されている。本実施形態でも、こうした構成によりバッチ用タンク17に1バッチ分の原液が供給されるようになっている。
そして、バッチ用タンク17にはポンプ18を介して蒸発機40が接続され、両者を原液が循環するように構成されている。また。バッチ用タンク17には、三方弁19を介して蒸発機40と液肥タンク33とが切り換え可能に接続されている。本実施形態の蒸発機40は、蒸発缶20に伝熱管21が設けられ、噴霧されて落ちていく原液が伝熱管21に触れて蒸発するよう構成されているているが、特にこの伝熱管21にはボイラ41で発生した蒸気が送り込まれるように構成されている。そして、蒸発缶20には蒸気管42が接続され、そこには第1凝縮機の高温側凝縮機43と第2凝縮機の低温側凝縮機44とが接続されている。本実施形態でも、水とアンモニアとの沸点の違いを利用して2箇所で蒸気の凝縮を行うように構成されている。
高温側凝縮機43と低温側凝縮機44の冷却源にはクーリングタワー45が設置され、そこで生成された冷水が両者を循環するように流路が接続されている。高温側凝縮機43の二次側流路には流量調節バルブ46が設けられ、流量を制限することによって高温側凝縮機43の出口において冷水の温度が蒸気温度の1〜2℃低くなるように調節されている。また、高温側凝縮機43および低温側凝縮機44には、凝縮された蒸留液を貯留する補助タンク47,48が設けられている。そして、本実施形態の有機性廃液処理装置2でも2段階のサイクルで凝縮を行うように、補助タンク47内の蒸留液をバッチ用タンク17に還流させる構成がとられている。すなわち、補助タンク47には、三方弁29を介してバッチ用タンク17と浄水タンク31が接続されている。一方、補助タンク48にはアンモニアタンク32が接続されている。
次に、本実施形態の有機性廃液処理装置2では、次のようにして有機性廃液の処理が行われる。消化液タンク11からは定量ポンプ12によって所定量の消化液が固液分離機13に送り込まれ、遠心分離によって固形分が取り除かれた原液が加熱容器15へ送られる。わらくずなどの固形分は堆肥タンク14に入れられる。加熱容器15からはポンプ16によって1バッチ分の原液がバッチ用タンク17に供給され、図3をもって説明した流れの第1サイクルが実行される。ポンプ18が駆動してバッチ用タンク17内の原液が蒸発機40へと送り込まれて原液の循環が繰り返される。
蒸発機40へ送られた原液は、蒸発缶20内の伝熱管21に噴霧され、その表面に触れて一部が蒸発し、蒸発しなかったものは再びバッチ用タンク17へと流れて戻る。蒸気は蒸気管42を流れて高温側凝縮機43に送られ、沸点より僅かに(1〜2℃)低い温度でその15パーセントほど残して凝縮し、その蒸留液は補助タンク47に入る。そして、高温側凝縮機43で凝縮しなかった過熱蒸気は低温側凝縮機44に送られ、そこで完全に凝縮されて蒸留液が補助タンク48に蓄えられる。アンモニアが凝縮しにくい高温側凝縮機43でも、当初は補助タンク47に入った蒸留液のアンモニア濃度が高いためバッチ用タンク17へと戻されて還流する。このように、補助タンク47に入った蒸留液のアンモニア濃度が高い段階では、原液は、還流分も含めて蒸発機40とバッチ用タンク17との間を循環する。
第1サイクルでは、原液の循環が繰り返される中、蒸気の低沸分であるアンモニアが低温側凝縮機44で凝縮されて高濃度の蒸留液となって補助タンク48に蓄えられる。こうして、バッチ用タンク17に供給された1バッチ分の原液から、アンモニアが徐々に搾り取られていく。そして、バッチ用タンク17内の原液が留出率が約7%程度減少した段階、すなわちその分のアンモニア高濃度の蒸留液が補助タンク48に蓄えられた段階で、図4に示すように、高温側凝縮機43で凝縮してできる蒸留液が排出基準である120mg/Lを切ることになる。そこで、有機性廃液処理装置2は、濃度変化をセンサが検出することにより、図3を示して説明した第2サイクルへの運転に切り換えられる。すなわち、三方弁29が浄水タンク31側に連通するように切り換えられる。
第2サイクルでは、バッチ用タンク17から蒸発機40へ原液が送られるが、補助タンク47からの還流はない。そこで、蒸発機40へ送られた原液は、第1サイクルと同様に蒸発缶20内の伝熱管21に噴霧され、表面に触れて一部が蒸発し、蒸発しなかったものは再びバッチ用タンク17へと流れて戻る。蒸気は蒸気管42を流れ、高温側凝縮機43でアンモニア濃度が排水基準を下回った蒸留液が採取される。蒸留液は補助タンク47から浄水タンク31へと送り込まれる。
第2サイクルでは、バッチ用タンク17内の原液から蒸留液(浄水)が採取されて水分が徐々に除去され、その液面が下限値に達するまでの濃縮が行われる。そして、80%を超え水分が除去されて第2サイクルが終了し、バッチ用タンク17に残った濃縮液が三方弁19の切り換えによって液肥タンク33へと送られる。この濃縮液は濃液肥として液肥タンク33に貯留され、これによって1バッチ分の消化液処理の運転が終了する。
このように、有機性廃液処理装置2による処理でも、前記実施形態と同様に、図5に示すようアンモニアを高濃度に含んだ蒸留液A、濃縮液B、そして浄水Cとが分離採取され、その割合は蒸留液Aが約7%、リンやカリを含む濃縮液Bが約18%、そして浄水Cが約75%であった。
よって、本実施形態の有機性廃液処理装置2及び処理方法によっても、バッチ用タンク17に供給された1バッチ分の原液の留出率が低い段階で、排水基準を満たすアンモニア濃度の低い蒸留液(浄水)を得るようにしたので、原液(消化液)の4分の3を放流することができ、アンモニアの蒸留液と濃縮液とを加えた消化液中の肥料成分を4分の1に減容化することができた。しかも薬品を使用する二次処理を行うことなく、消化液から4分の3もの量を浄水として放流できるようにしたので、ランニングコスト、手間および安全の面で優れたものとなった。そして、残る4分の1の肥料成分を蓄えておくタンクも従来に比べて大幅に小さくすることで設備コストを抑えることができるようになった。
また、原液から分離して得られるアンモニアの蒸留液(NH3 aq)Aとリン(P)やカリ(K)を多く含む濃縮液Bとを、本実施形態では異なるタンク32,33に分けて貯留するようにしたが、これを一つのタンクに入れて貯留するようにしてもよい。これによりタンクにかかるコストを抑えることができるからである。更にはアンモニアの蒸留液Aは、肥料の素になる窒素分をアンモニアの態様で豊富に含んでいるため、濃縮液Bと混合すれば肥料の主成分となる3要素、窒素、リン、カリを含む優れた液体肥料を得ることができる。ただし、蒸留液Aと濃縮液Bとを異なるタンク32,33に分けたままでも、そこから両者を任意の割合で混合するようにすれば、適切な量の窒素分を含む液体肥料を得ることができる。
なお、浄水タンク31の貯留されている蒸留液は低沸分であるアンモニアをほとんど含まないため、120mg/Lの排水基準を満たしており、薬品を使用することなくそのまま河川などに放流することが可能であるが、非常に厳しい放流基準をもつ地域にあっては、例えば、本実施形態で得られる浄水はアンモニア濃度が極めて低いため、イオン交換法や逆浸透膜法を用いることにより簡単に基準を満たすことができる。
以上、本発明に係る有機性廃液の処理装置及び処理方法について第1及び第2実施形態を説明したが、本発明は、これに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
前記実施形態ではバイオガスプラントから得られる消化液の処理を行う場合を説明したが、バイオガスプラントなどにおいて行う嫌気発酵を行っていない有機性廃液そのものを処理する場合もある。
有機性廃液処理装置の第1実施形態を概念的に示した図である。 有機性廃液処理装置の第2実施形態を概念的に示した図である。 実施形態の有機性廃液処理装置が実行する処理方法を原液の流れに従って概念的に示した図である。 1バッチ分の処理が行われる間に得られる蒸留液について、そのアンモニア濃度の測定結果をグラフとして示した図である。 実施形態の消化液処理方法による消化液の分離状況を示した図である。 有機性廃液処理装置の従来例を示した図である。
符号の説明
1 有機性廃液処理装置
10 濃縮機
11 消化液タンク
12 定量ポンプ
13 固液分離機
14 堆肥タンク
15 加熱容器
16,18 ポンプ
17 バッチ用タンク
19,29,30 三方弁
20 蒸発缶
21 伝熱管
22 蒸気管
23 圧縮機
24 真空ポンプ
25 高温側凝縮機
26 低温側凝縮機
27,28 補助タンク
31 浄水タンク
32 アンモニアタンク
33 液肥タンク

Claims (13)

  1. アンモニア及びアンモニウム塩及び水分を含む有機性廃液又は、その有機性廃液に対して一定の処理を行った消化液について、水分を凝縮して得た蒸留水を浄水とし、残る成分を液体肥料として得るようにした有機性廃液の処理装置において、
    前記消化液などの固液分離によって濾過して得た原液を所定量蓄えるバッチ用タンクと、
    原液を蒸発させる蒸発機と、
    前記バッチ用タンクと蒸発機との間で原液を循環させるポンプと、
    前記蒸発機で発生した蒸気を凝縮させる高温側の第1凝縮機と、
    第1凝縮機の二次側にあって前記原液の低沸分を凝縮させる低温側の第2凝縮機と、
    前記第1凝縮機で凝縮した蒸留液を前記バッチ用タンクと蒸留水を貯留するための浄水タンクとで切り換える切換弁とを有するものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  2. 請求項1に記載する有機性廃液の処理装置において、
    前記蒸発機は、蒸発缶内部に過熱蒸気を通す伝熱管を備えたものであり、その蒸発缶と伝熱管とが、蒸発缶内で発生した蒸気を圧縮機によって断熱圧縮して過熱蒸気にし、その過熱蒸気を伝熱管に送り込むようにした蒸気管で接続され、前記第1凝縮機及び第2凝縮機は、蒸気管から送られた過熱蒸気が蒸発缶内に噴霧された原液が伝熱管に触れて蒸発するときに潜熱が奪われて凝縮するようにしたものであって、こうした蒸発機と第1凝縮機及び第2凝縮機とが一体になって濃縮機が構成されたものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  3. 請求項2に記載する有機性廃液の処理装置において、
    前記第1凝縮機及び第2凝縮機は、複数本の前記伝熱管が上下方向に分けられたブロックによって構成され、前記第1凝縮機が、前記圧縮機で加圧された蒸気が送り込まれる下側のブロックによって構成され、前記第2凝縮機が、第1凝縮機の二次側にあって噴霧された原液が先に触れる上側のブロックによって構成されたものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載する有機性廃液の処理装置において、
    前記濃縮機は、接続された真空ポンプによって内部が所定圧力に減圧されたものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  5. 請求項2乃至請求項4のいずれかに記載する有機性廃液の処理装置において、
    前記第1凝縮機及び第2凝縮機は、それぞれ蒸留液を貯留しておく補助タンクを有し、前記第1凝縮機の補助タンクは、前記バッチ用タンクと浄水タンクとに三方弁を介して接続され、前記第2凝縮機の補助タンクは、前記浄水と蒸留液タンクとに三方弁を介して接続されたものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  6. 請求項1に記載する有機性廃液の処理装置において、
    前記蒸発機は、蒸発缶内に配置された伝熱管にボイラからの蒸気が送り込まれるようにしたものであり、
    前記第1凝縮機および第2凝縮機は、前記蒸発缶に接続された蒸気管に対して直列に設けられ、前記第1凝縮機より前記第2凝縮機の方に温度の高い冷水を送り込むように冷水機が接続されたものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  7. 請求項6に記載する有機性廃液の処理装置において、
    前記第1凝縮機および第2凝縮機は、一台の冷水機から冷水が供給されるように接続され、前記第1凝縮機側の流路には流量調節バルブが設けられ、流量を制限して前記第1凝縮機より前記第2凝縮機の方に温度の高い冷水を送り込むようにしたものであることを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載する有機性廃液の処理装置において、
    前記消化液から固形分を分離して濾過した原液を前記バッチ用タンクへ供給するための固液分離機を有することを特徴とする有機性廃液の処理装置。
  9. アンモニア及びアンモニウム塩及び水分を含む有機性廃液又は、その有機性廃液に対して一定の処理を行った消化液について、水分を凝縮して得た蒸留水を浄水とし、残る成分を液体肥料として得るようにした有機性廃液の処理方法において、
    前記消化液などの固液分離によって濾過して得た原液を所定量だけバッチ用タンクに蓄え、
    その原液をバッチ用タンクと蒸発機との間で循環させながら蒸発させ、
    その蒸発した原液の蒸気を高温側の第1凝縮機で第1凝縮させ、その第1凝縮機で凝縮しなかった低沸分を低温側の第2凝縮機で第2凝縮させる際、当初は、前記第2凝縮機で凝縮した蒸留液のみを採取し、前記第1凝縮機で凝縮した蒸留液は前記バッチ用タンクへと戻して還流させ、所定の条件で還流を停止させ前記第1凝縮機で凝縮した蒸留液を採取するようにしたことを特徴とする有機性廃液の処理方法。
  10. 請求項9に記載する有機性廃液の処理方法において、
    前記蒸発機の蒸発缶内に噴霧した原液を加熱された伝熱管によって蒸発させ、
    その蒸発した蒸気を圧縮機によって断熱圧縮して加圧し過熱蒸気として前記伝熱管に送り込み、その伝熱管に原液が触れて蒸発するときに潜熱を奪うことにより当該過熱蒸気を凝縮させるようにしたことを特徴とする有機性廃液の処理方法。
  11. 請求項10に記載する有機性廃液の処理方法において、
    前記過熱蒸気が複数本の前記伝熱管を上方に流れる際、下方ブロック部分で前記過熱蒸気が第1の凝縮を行い、上方ブロック部分では、第1の凝縮で凝縮されなかった原液の低沸分が凝縮されるようにしたことを特徴とする有機性廃液の処理方法。
  12. 請求項10又は請求項11に記載する有機性廃液の処理方法において、
    前記原液が蒸発し、また凝縮する空間を減圧して沸点を下げるようにしたことを特徴とする有機性廃液の処理方法。
  13. 請求項9乃至請求項12のいずれかに記載する有機性廃液の処理方法において、
    前記第1凝縮によって得られた蒸留液は、そのアンモニア濃度が排水基準を下回った場合に還流を止めて採取するようにしたことを特徴とする有機性廃液の処理方法。
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