JP2006212330A - 内視鏡装置用のバルーン制御装置 - Google Patents

内視鏡装置用のバルーン制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の処理をフットスイッチ装置のペダルで選択して実行することにより、ペダルの数を減らして操作性を向上させることのできる内視鏡装置用のバルーン制御装置を提供する。
【解決手段】バルーン制御装置100は、内視鏡10の挿入部12に装着された第1バルーン60、及び挿入補助具70に装着された第2バルーン80にエアを供給、吸引する。バルーン制御装置100は、フットスイッチ装置192のペダル192A、192Bが所定時間α内に操作された回数に応じて、第1バルーン60、第2バルーン80の加圧処理と減圧処理との切替処理、或いは加圧処理や減圧処理の停止処理が選択されて実行される。
【選択図】 図10

Description

本発明は内視鏡装置用のバルーン制御装置に係り、特に小腸や大腸等の深部消化管を観察する内視鏡装置に用いられるバルーンを制御するバルーン制御装置に関する。
内視鏡の挿入部を小腸などの深部消化管に挿入する場合、単に挿入部を押し入れていくだけでは、腸管の複雑な屈曲のために挿入部の先端に力が伝わりにくく、深部への挿入は困難である。例えば、挿入部に余分な屈曲や撓みが生じると、挿入部をさらに深部に挿入することができなくなる。そこで、内視鏡の挿入部に挿入補助具を被せて体腔内に挿入し、この挿入補助具で挿入部をガイドすることによって、挿入部の余分な屈曲や撓みを防止する方法が提案されている。
例えば特許文献1には、内視鏡の挿入部の先端部に第1バルーンを設けるとともに、挿入補助具(オーバーチューブまたはスライディングチューブともいう)の先端部に第2バルーンを設けた内視鏡装置が記載されている。第1バルーンや第2バルーンは、膨張させることによって、挿入部や挿入補助具を小腸等の腸管内に固定させることができる。したがって、第1バルーンや第2バルーンの膨張、収縮を繰り返しながら、挿入部と挿入補助具を交互に挿入することによって、挿入部を小腸等の複雑に屈曲した腸管の深部に挿入することができる。
特開2002−301019公報
しかしながら、従来のバルーン式内視鏡装置は、バルーンの膨張、収縮を操作する操作ボタンの数が多いため、操作ボタンを正確に操作することが難しく、操作性が悪いという問題があった。特に、足元に配置されたフットスイッチに操作ボタンを設けた場合は、足元の多数の操作ボタンを視認しながら操作しなければならず、操作性が悪いという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、操作ボタンの数を減らして操作性を向上させることのできる内視鏡装置用のバルーン制御装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、内視鏡の挿入部に装着されたバルーン、又は前記挿入部に被せられて該挿入部の挿入を補助する挿入補助具に装着されたバルーンに対して、流体の供給、吸引を行うバルーン制御装置において、複数の異なる処理を一つの操作ボタンで選択し、実行することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、複数の異なる処理を一つの操作ボタンで選択し、実行するので、操作ボタンの数を減少させることができ、操作性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば請求項1の発明において、前記操作ボタンが所定時間内に操作された回数に応じて、実行する処理が選択されることを特徴とする。したがって、例えば操作ボタンのシングルクリックとダブルクリックとで異なる処理を実行することができる。
請求項3に記載の発明は請求項1又は2の発明において、前記操作ボタンが所定時間内に1回操作された際には前記バルーンの加圧処理と減圧処理とを切り替える切替処理が実行され、前記操作ボタンが所定時間内に2回操作された際には前記バルーンの加圧処理或いは減圧処理を停止する停止処理が実行されることを特徴とする。したがって、請求項3の発明によれば、操作ボタンのシングルクリックで切替処理が実行され、ダブルクリックで停止処理が実行される。
請求項4に記載の発明は請求項1〜3のいずれか1の発明において、前記操作ボタンは、フットスイッチ装置に設けられたペダルであることを特徴とする。請求項4の発明によれば、フットスイッチ装置に本発明を採用したので、フットスイッチ装置のペダル(操作ボタン)の数を減らすことができる。したがって、足元のフットスイッチ装置の操作性を大幅に向上させることができる。
請求項5に記載の発明は請求項4の発明において、前記フットスイッチ装置は、前記内視鏡の挿入部に装着されたバルーンの制御系統に指示する第1の操作ボタンと、前記挿入補助具に装着されたバルーンの制御系統に指示する第2の操作ボタンとを備えることを特徴とする。したがって、請求項5の発明によれば、第1の操作ボタンによって内視鏡側のバルーンを操作することができ、第2の操作ボタンによって挿入補助具側のバルーンを操作することができる。
本発明に係る内視鏡装置用のバルーン制御装置によれば、複数の異なる処理を一つの操作ボタンで選択し、実行するので、操作ボタンの個数を減らすことができ、操作性を大幅に向上させることができる。
以下添付図面に従って本発明に係る内視鏡装置用のバルーン制御装置の好ましい実施の形態について詳述する。
図1は本発明に係るバルーン制御装置が適用された内視鏡装置の実施形態を示すシステム構成図である。図1に示すように内視鏡装置は主として、内視鏡10、挿入補助具70、及びバルーン制御装置100で構成される。
内視鏡10は、手元操作部14と、この手元操作部14に連設され、体腔内に挿入される挿入部12とを備える。手元操作部14には、ユニバーサルケーブル16が接続され、このユニバーサルケーブル16の先端にLGコネクタ18が設けられる。LGコネクタ18は光源装置20に着脱自在に連結され、これによって後述の照明光学系54(図2参照)に照明光が送られる。また、LGコネクタ18には、ケーブル22を介して電気コネクタ24が接続され、この電気コネクタ24がプロセッサ26に着脱自在に連結される。
手元操作部14には、送気・送水ボタン28、吸引ボタン30、シャッターボタン32、及び機能切替ボタン34が併設されるとともに、一対のアングルノブ36、36が設けられる。手元操作部14の基端部には、L状に屈曲した管によってバルーン送気口38が形成されている。このバルーン送気口38にエア等の流体を供給、或いは吸引することによって、後述の第1バルーン60を膨張、或いは収縮させることができる。
挿入部12は、手元操作部14側から順に軟性部40、湾曲部42、及び先端部44で構成され、湾曲部44は、手元操作部14のアングルノブ36、36を回動することによって遠隔的に湾曲操作される。これにより、先端部44を所望の方向に向けることができる。
図2に示すように、先端部44の先端面45には、観察光学系52、照明光学系54、54、送気・送水ノズル56、鉗子口58が設けられる。観察光学系52の後方にはCCD(不図示)が配設され、このCCDを支持する基板には信号ケーブル(不図示)が接続される。信号ケーブルは図1の挿入部12、手元操作部14、ユニバーサルケーブル16等に挿通されて電気コネクタ24まで延設され、プロセッサ26に接続される。よって、観察光学系48で取り込まれた観察像は、CCDの受光面に結像されて電気信号に変換され、そして、この電気信号が信号ケーブルを介してプロセッサ26に出力され、映像信号に変換される。これにより、プロセッサ26に接続されたモニタ50に観察画像が表示される。
図2の照明光学系54、54の後方にはライトガイド(不図示)の出射端が配設されている。このライトガイドは、図1の挿入部12、手元操作部14、ユニバーサルケーブル16に挿通され、LGコネクタ18内に入射端が配設される。したがって、LGコネクタ18を光源装置20に連結することによって、光源装置20から照射された照明光がライトガイドを介して照明光学系54、54に伝送され、照明光学系54、54から前方に照射される。
図2の送気・送水ノズル56は、図1の送気・送水ボタン28によって操作されるバルブ(不図示)に連通されており、さらにこのバルブはLGコネクタ18に設けた送気・送水コネクタ48に連通される。送気・送水コネクタ48には不図示の送気・送水手段が接続され、エア又は水が供給される。したがって、送気・送水ボタン28を操作することによって、送気・送水ノズル56からエア又は水を観察光学系52に向けて噴射することができる。
図2の鉗子口58は、図1の鉗子挿入部46に連通されている。よって、鉗子挿入部46から鉗子等の処置具を挿入することによって、この処置具を鉗子口58から導出することができる。また、鉗子口58は、吸引ボタン30によって操作されるバルブ(不図示)に連通されており、このバルブはさらにLGコネクタ18の吸引コネクタ49に接続される。したがって、吸引コネクタ49に不図示の吸引手段を接続し、吸引ボタン30でバルブを操作することによって、鉗子口58から病変部等を吸引することができる。
挿入部12の外周面には、ゴム等の弾性体から成る第1バルーン60が装着される。第1バルーン60は、両端部が絞られた略筒状に形成されており、挿入部12を挿通させて第1バルーン60を所望の位置に配置した後、図2に示すように第1バルーン60の両端部にゴム製の固定リング62、62を嵌め込むことによって、第1バルーン60が挿入部12に固定される。
第1バルーン60の装着位置となる挿入部12の外周面には、通気孔64が形成されている。通気孔64は、図1の手元操作部14に設けられたバルーン送気口38に連通されており、バルーン送気口38には後述のチューブ110を介してバルーン制御装置100に接続される。したがって、バルーン制御装置100によってエアを供給、吸引することによって、第1バルーン60を膨張、収縮させることができる。なお、第1バルーン60はエアを供給することによって略球状に膨張し、エアを吸引することによって挿入部12の外表面に張り付くようになっている。
一方、図1に示す挿入補助具70は筒状に形成されており、挿入部12の外径よりも僅かに大きい内径を有するとともに、十分な可撓性を備えている。挿入補助具70の基端には硬質の把持部72が設けられ、この把持部72から挿入部12を挿入するようになっている。
挿入補助具70の先端近傍には、第2バルーン80が装着される。第2バルーン80は、両端が窄まった略筒状に形成されており、挿入補助具70を貫通させた状態で装着され、不図示の糸を巻回することによって固定される。第2バルーン80には、挿入補助具70の外周面に貼り付けたチューブ74が連通され、このチューブ74の基端部にコネクタ76が設けられる。コネクタ76には、チューブ120が接続され、このチューブ120を介してバルーン制御装置100に接続される。したがって、バルーン制御装置100でエアを供給、吸引することによって、第2バルーン80を膨張、収縮させることができる。第2バルーン80は、エアを供給することによって略球状に膨張し、エアを吸引することによって挿入補助具70の外周面に貼りつくようになっている。
挿入補助具70の基端側には注入口78が設けられている。この注入口78は、挿入補助具70の内周面に形成された開口(不図示)に連通される。したがって、注入口78から注射器等で潤滑剤(例えば水等)を注入することによって、挿入補助具70の内部に潤滑剤を供給することができる。よって、挿入補助具70に挿入部12を挿入した際に、挿入補助具70の内周面と挿入部12の外周面との摩擦を減らすことができ、挿入部12と挿入補助具70の相対的な移動をスムーズに行うことができる。
バルーン制御装置100は、第1バルーン60にエア等の流体を供給・吸引するとともに、第2バルーン80にエア等の流体を供給・吸引する装置である。バルーン制御装置100は主として、装置本体102、及びリモートコントロール用のハンドスイッチ104で構成される。
図3に示すように、装置本体102の前面には、電源スイッチSW1、停止スイッチSW2、第1圧力表示部106、第2圧力表示部108、及び第1機能停止スイッチSW3、第2機能停止スイッチSW4が設けられる。第1圧力表示部106、第2圧力表示部108はそれぞれ、第1バルーン60、第2バルーン80の圧力値を表示するパネルであり、バルーン破れ等の異常発生時にはこの圧力表示部106、108にエラーコードが表示される。
第1機能停止スイッチSW3、第2機能停止スイッチSW4はそれぞれ、後述の内視鏡用制御系統A、挿入補助具用制御系統Bの機能をON/OFFするスイッチであり、第1バルーン60と第2バルーン80の一方のみを使用する場合には、使用しない方の機能停止スイッチSW3、SW4を操作して機能をOFFにする。機能がOFFになった制御系統A又はBでは、エアの供給、吸引が完全に停止し、その系統の圧力表示部106、又は108もOFFになる。機能停止スイッチSW3、SW4は両方をOFFにすることによって、初期状態の設定等を行うことができる。例えば、両方の機能停止スイッチSW3、SW4をOFFにして、ハンドスイッチ104の全スイッチSW5〜SW9を同時に押下操作することによって、大気圧に対するキャリブレーションが行われる。
装置本体102の前面には、第1バルーン60へのエア供給・吸引を行うチューブ110、及び第2バルーン80へのエア供給・吸引を行うチューブ120が接続される。各チューブ110、120と装置本体102との接続部分にはそれぞれ、第1バルーン60、或いは第2バルーン80が破れた時の体液の逆流を防止するための逆流防止ユニット112、122が設けられる。逆流防止ユニット112、122は、装置本体102に着脱自在に装着された中空円盤状のケース(不図示)の内部に気液分離用のフィルタを組み込むことによって構成されており、装置本体102内に液体が流入することをフィルタによって防止する。
なお、圧力表示部106、108、機能停止スイッチSW3、SW4、及び逆流防止ユニット112、122は、内視鏡10用と挿入補助具70用とが常に一定の配置になっている。すなわち、内視鏡10用の圧力表示部106、機能停止スイッチSW3、及び逆流防止ユニット112がそれぞれ、挿入補助具70用の圧力表示部108、機能停止スイッチSW4、及び逆流防止ユニット122に対して右側に配置されている。
一方、ハンドスイッチ104には、装置本体102側の停止スイッチSW2と同様の停止スイッチSW5と、第1バルーン60の加圧/減圧を指示するON/OFFスイッチSW6と、第1バルーン60の圧力を保持するためのポーズスイッチSW7と、第2バルーン80の加圧/減圧を指示するON/OFFスイッチSW8と、第2バルーン80の圧力を保持するためのポーズスイッチSW9とが設けられており、このハンドスイッチ104はコード130を介して装置本体102に電気的に接続されている。なお、図1には示してないが、ハンドスイッチ104には、第1バルーン60や第2バルーン80の送気状態、或いは排気状態を示す表示部が設けられている。
上記の如く構成されたバルーン制御装置100は、各バルーン60、80にエアを供給して膨張させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して各バルーン60、80を膨張した状態に保持する。また、各バルーン60、80からエアを吸引して収縮させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して各バルーン60、80を収縮した状態に保持する。
バルーン制御装置100は、バルーン専用モニタ82に接続されており、各バルーン60、80を膨張、収縮させる際に、各バルーン60、80の圧力値や膨張・収縮状態をバルーン専用モニタ82に表示する。なお、各バルーン60、80の圧力値や膨張・収縮状態は、内視鏡10の観察画像にスーパーインポーズしてモニタ50に表示するようにするようにしてもよい。
次に上記の如く構成された内視鏡装置の操作方法について図4(a)〜(h)に従って説明する。
まず、図4(a)に示すように、挿入補助具70を挿入部12に被せた状態で、挿入部12を腸管(例えば十二指腸下行脚)90内に挿入する。このとき、第1バルーン60及び第2バルーン80を収縮させておく。
次に、図4(b)に示すように、挿入補助具70の先端が腸管90の屈曲部まで挿入された状態で、第2バルーン80にエアを供給して膨張させる。すなわち、ハンドスイッチ104のスイッチSW8をONにして加圧を指令し、バルーン制御装置100からチューブ120を介してエアを供給し、第2バルーン80が予め設定した加圧力になるまで膨らませる。これにより、第2バルーン80が腸管90に係止され、挿入補助具70の先端が腸管90に固定される。
次に、図4(c)に示すように、内視鏡10の挿入部12のみを腸管90の深部に挿入する。そして、図4(d)に示すように、第1バルーン60にエアを供給して膨張させる。すなわち、ハンドスイッチ104のスイッチSW6をONにして加圧を指令し、バルーン制御装置100からチューブ110を介してエアを供給し、第1バルーン60が予め設定した加圧力になるまで膨らませる。これにより、第1バルーン60が腸管90に固定される。
次いで、第2バルーン80からエアを吸引して第2バルーン80を収縮させる。すなわち、ハンドスイッチ104のスイッチSW8をOFFにして減圧を指令し、バルーン制御装置100からチューブ120を介してエアを吸引し、第2バルーン80が予め設定した減圧力になるまで収縮させる。その後、図4(e)に示すように、挿入補助具70を押し込んで、挿入部12に沿わせて挿入する。そして、挿入補助具70の先端を第1バルーン60の近傍まで持っていった後、図4(f)に示すように、第2バルーン80にエアを供給して膨張させる。すなわち、ハンドスイッチ104のスイッチSW8をONにすることによって、第2バルーン80が予め設定した加圧力になるまで膨らませる。これにより、第2バルーン80が腸管90に固定される。すなわち、腸管90が第2バルーン80によって把持される。
次に、図4(g)に示すように、挿入補助具70を手繰り寄せる。これにより、腸管90が収縮した状態になり、挿入補助具70の余分な撓みや屈曲は無くなる。次いで、図4(h)に示すように、第1バルーン60からエアを吸引して第1チューブ60を収縮させる。すなわち、ハンドスイッチ104のスイッチSW6をOFFにして減圧を指令し、バルーン制御装置100からチューブ110を介してエアを吸引し、第1バルーン60が予め設定した減圧力になるまで収縮させる。
そして、挿入部12の先端部44をできる限り腸管90の深部に挿入する。すなわち、図4(c)に示した挿入操作を再度行う。これにより、挿入部12の先端部44を腸管90の深部に挿入することができる。挿入部12をさらに深部に挿入する場合には、図4(d)に示したような固定操作を行った後、図4(e)に示したような押し込み操作を行い、さらに図4(f)に示したような把持操作、図4(g)に示したような手繰り寄せ操作、図4(h)に示したような挿入操作を順に繰り返し行う。これにより、挿入部12をさらに腸管90の深部に挿入することができる。
次にバルーン制御装置100の内部構造について説明する。図5はバルーン制御装置100の内部構造の実施形態を示すブロック図である。同図に示すように、バルーン制御装置100の装置本体102は主として、電源回路160、シーケンサ170、内視鏡用制御系統A、及び、挿入補助具用制御系統Bで構成される。
電源回路160は、電源プラグ162から入力する商用電源を所要の電圧の直流電源に変換して装置本体102内の各部に供給するもので、ヒューズ164、スイッチング電源166で構成される。スイッチング電源166は、電源スイッチ166A、電源一次側166B、電源二次側166Cから成り、電源一次側166Bと電源二次側166Cの間は強化絶縁されている。なお、図4の符号168は当電位化端子、符号169は保護接地端子であり、一点鎖線で示す中間回路が保護接地されるとともに、実線で示す外装が保護接地される。
シーケンサ170は、ハンドスイッチ104からの各種の指令に基づいて内視鏡用制御系統Aと挿入補助具用制御系統Bとを別々に制御するとともに、圧力異常等の検出や異常検出時にブザーBZを鳴らしたり異常表示を行う。
また、シーケンサ170は、画像処理回路180に接続されており、圧力センサSA、SBの測定値を示す信号はここで画像信号に変換処理される。そして、処理された信号はバルーン専用モニタ80に送られ、両バルーン60、80の膨張、収縮状態がバルーン専用モニタ80にグラフィック表示される。また、画像処理回路180は、プロセッサ26に接続されており、入力端子aから、内視鏡10の観察画像信号が入力されると、これにバルーン60、80の膨張、収縮状態をスーパーインポーズした信号を形成し、そのスーパーインポーズ信号を出力端子bからプロセッサ26に出力する。これにより、観察画像にバルーン状態をスーパーインポーズした画像を図1のモニタ30に表示することができる。
シーケンサ170は、冷却ファン190や、フットスイッチ装置192にも接続されている。冷却ファン190は、電源スイッチSW1(図3参照)をONにした際に駆動し、装置本体102内にエアを送風することによって過熱を防止する。
フットスイッチ装置192は、図1に示すように二つのペダル(操作ボタンに相当)192A、192Bを備えており、この二つのペダル192A、192Bが左右に並んで配置されている。各ペダル192A、192Bは、術者が踏むことによってスイッチが入るようになっており、このペダル192A、192Bの操作によって、第1バルーン60や第2バルーン80の加圧処理、減圧処理、或いはその停止処理(ポーズ処理)が行われる。なお、ペダル192Aは、後述の内視鏡用制御系統Aへの指示を行って第1のバルーン60の加圧、減圧を操作する操作ボタンであり、ペダル192Bは挿入補助具制御系統Bへの指示を行って第2のバルーン80の加圧、減圧を操作する操作ボタンであり、その制御はシーケンサ170によって行われる。シーケンサ170の詳細な動作については後述する。
内視鏡用制御系統Aは主として、加圧用のポンプPA1、減圧用のポンプPA2、ポンプPA1からのエア供給をON/OFFさせる電磁弁VA1と、ポンプPA2によるエア吸引をON/OFFさせる電磁弁VA2と、加圧/減圧を切り替えるための電磁弁VA3と、チューブ110の圧力を検出する圧力センサSAで構成される。加圧用のポンプPA1、及び減圧用のポンプPA2は、シーケンサ170によって起動/停止が制御される。また、三つの電磁弁VA1、VA2、VA3は、シーケンサ170からの駆動信号によって切替制御される。
圧力センサSAは、予め設定した加圧力P1 (例えば、大気圧よりも5.6kPa高い圧力)と、この加圧力P1 よりも高い異常圧力P2 (例えば、大気圧よりも8.2kPa高い圧力)と、予め設定した減圧力P3 (例えば、大気圧よりも6.0kPa低い圧力)を検出できるようになっている。圧力センサSAによって検出される圧力は、シーケンサ170に加えられ、圧力表示部106に表示される。
加圧用のポンプPA1と電磁弁VA1との間には、三方弁VA4が配設されており、この三方弁VA4に固定絞りDA1が取り付けられる。したがって、加圧用のポンプPA1から供給されるエアの一部は固定絞りDA1から常に大気放出される。
また、電磁弁VA3と気液分離ユニット112の間には固定絞りDA2が配設されており、この固定絞りDA2によって、チューブ110を流れる流体の流量が調節される。
挿入補助具用制御系統Bは内視鏡用制御系統Aと同様に構成され、主として、加圧用のポンプPB1、減圧用のポンプPB2、ポンプPB1からのエア供給をON/OFFさせる電磁弁VB1と、ポンプPB2によるエア吸引をON/OFFさせる電磁弁VB2と、加圧/減圧を切り替えるための電磁弁VB3と、チューブ120の圧力を検出する圧力センサSBで構成される。加圧用のポンプPB1、及び減圧用のポンプPB2は、シーケンサ170によって起動/停止が制御される。また、三つの電磁弁VB1、VB2、VB3は、シーケンサ170からの駆動信号によって切替制御される。
圧力センサSBは、予め設定した加圧力P1 (例えば、大気圧よりも5.6kPa高い圧力)と、この加圧力P1 よりも高い異常圧力P2 (例えば、大気圧よりも8.2kPa高い圧力)と、予め設定した減圧力P3 (例えば、大気圧よりも6.0kPa低い圧力)を検出できるようになっている。圧力センサSBによって検出される圧力は、シーケンサ170に加えられ、圧力表示部108に表示される。
加圧用のポンプPB1と電磁弁VB1との間には、三方弁VB4が配設されており、この三方弁VB4に固定絞りDB1が取り付けられる。したがって、加圧用のポンプPB1から供給されるエアの一部は固定絞りDB1から常にリークされる。
また、電磁弁VA3と気液分離ユニット122の間には固定絞りDB2が配設されており、この固定絞りDB2によって、チューブ120を流れる流体の流量が調節される。
次に、図6乃至図9のフローチャートを参照しながらシーケンサ170の動作について詳述する。なお、シーケンサ170による内視鏡側のバルーン制御と挿入補助具側のバルーン制御とは同様に行われるため、以下、内視鏡側のバルーン制御について説明する。
図4はシーケンサ170の動作の概略を示すフローチャートである。同図において、シーケンサ170は、ハンドスイッチ104から第1バルーン60の減圧指令(すなわち、スイッチSW6のOFF)を入力したか否かを判別する(ステップS10)。減圧指令を入力した場合には、図5に示す減圧処理を実行する。
同様に、シーケンサ170は、ハンドスイッチ104から第1バルーン60の加圧指令(すなわち、スイッチSW6のON)を入力したか否か、バルーン60の圧力を保持するポーズ指令(ポーズスイッチSW7のON)を入力したか否かを判別する(ステップS20、S30)。そして、加圧指令を入力した場合には、図6に示す加圧処理を実行し、ポーズ指令を入力した場合には、図7に示すポーズ処理を実行する。
なお、スイッチSW6、及びポーズスイッチSW7のキートップにはそれぞれ緑色LED、白色LEDが設けられており、これらの緑色LED、白色LEDは、スイッチON時に点灯する。また、スイッチSW8、ポーズスイッチSW9にもそれぞれ緑色LED、白色LEDが設けられている。
次に、図7のフローチャートを参照しながら減圧処理について説明する。
まず、シーケンサ170は、時間を計時するためのタイマの時間Tを0にリセットし(ステップS102)、その後、制御系統Aを減圧動作させる(ステップS104)。すなわち、図5に示す各電磁弁VA1、VA2、VA3をそれぞれOFFにするとともに、減圧用のポンプPA2を駆動させる。
続いて、圧力センサSAからの検出信号により、チューブ110内の圧力が予め設定した減圧力P3 に達したか否かを判別し(ステップS106)、減圧力P3 に達すると、減圧動作を停止させる(ステップS108)。
なお、減圧動作の停止は、電磁弁VA2によって行われる。また、バルーン式内視鏡10の挿入部12に沿って設けられたエア供給チューブの径は、チューブ110の径に比べて十分に小さいため、エア吸引(減圧)が開始されると、第1バルーン60の圧力が減圧力P3 に達する前にチューブ110内の圧力が先に減圧力P3 に達し、減圧動作が停止する。しかし、第1バルーン60の圧力が減圧力P3 に達していない場合には、チューブ110内の圧力は再び上昇し、減圧力P3 よりも大きくなる。この場合、シーケンサ170は、圧力センサSA2からの検出信号により再び減圧動作を開始する。このようにして減圧動作の開始と停止とを複数回繰り返すことで、第1バルーン60の圧力を減圧力P3 にすることができる。
一方、減圧力P3 に達しない場合には、減圧動作の開始からの時間Tが30秒に達したか否かを判別する(ステップS110)。そして、時間Tが30秒に達するまでステップS104、S106、S110の処理を繰り返す場合には、異常(例えば、チューブ110とバルーン送気口18とが外れている)と判別する。
上記のようにして異常が検出されると、タイマの時間Tを0にリセットするとともに、エラーメッセージを表示し、同時にブザーBZを鳴らす(ステップS112、S113、S114)。エラーメッセージは、エラーコード(例えば「Err7」)を第1バルーン60の圧力値と交互に圧力表示部106に表示する。同時に装置本体102に設けられた停止スイッチSW2、及びハンドスイッチ104に設けられた停止スイッチSW3の各キートップに配設された赤色LEDを点灯させる。
その後、停止スイッチSW2又はSW5のいずれかが押されたか否かを判別し(ステップS116)、押された場合には、エラーメッセージの表示とブザーBZを止める(ステップS117、S118)。一方、停止スイッチSW2又はSW5が押されない場合には、20秒経過したか否かを判別し、20秒経過した場合には、自動的にブザーを停止させる。
上記減圧動作中にブザーBZ等により異常が報知されると、通常、ダブルバルーン式内視鏡の操作者は、停止スイッチSW2又はSW5を押した後、チューブ110の外れがないかどうか等をチェックする。
次に、図8のフローチャートを参照しながら加圧処理について説明する。
まず、シーケンサ170は、タイマの時間Tを0にリセットし(ステップS202)、その後、制御系統Aを加圧動作させる(ステップS204)。すなわち、電磁弁VA3をONにするとともに、加圧用のポンプPA1を駆動させる。
続いて、圧力センサSAからの検出信号により、チューブ110内の圧力が予め設定した加圧力P1 に達したか否かを判別し(ステップS206)、加圧力P1 に達している場合には、さらに異常圧力P2 に達しているか否かを判別する(ステップS208)。そして、異常圧力P2 に達していない場合には、加圧動作を停止させる(ステップS210)。なお、加圧動作の停止は、電磁弁VA1によって行われる。また、バルーン式内視鏡10の挿入部12に沿って設けられたエア供給チューブの径は、チューブ110の径に比べて十分に小さいため、エア供給(加圧)が開始されると、第1バルーン60の圧力が加圧力P1 に達する前にチューブ110内の圧力が先に加圧力P1 に達し、加圧動作が停止する。しかし、第1バルーン60の圧力が加圧力P1 に達していない場合には、チューブ110内の圧力は再び低下し、加圧力P1 よりも小さくなる。この場合、シーケンサ170は、圧力センサSA1からの検出信号により再び加圧動作を開始する。このようにして加圧動作の開始と停止とを複数回繰り返すことで、第1バルーン60の圧力を加圧力P1 にすることができる。
一方、小腸がぜん動運動を行ったり、装置本体102の異常(例えば、電磁弁VA1の異常等)により加圧動作が停止しない場合には、チューブ110内の圧力が異常圧力P3 に達する場合がある。この場合、ステップS208からステップS212に進み、ここで異常圧力P3 が5秒継続したか否かを判別する。
異常圧力P3 が5秒継続すると、タイマの時間Tを0にリセットするとともに、エラーメッセージを表示し、同時にブザーBZを鳴らす(ステップS214、S215、S216)。エラーメッセージは、エラーコード(例えば「Err4」)をバルーン圧力値とを交互に圧力表示部106に表示する。
その後、停止スイッチSW2又はSW5のいずれかが押されたか否かを判別し(ステップS218)、押された場合には、エラーメッセージ表示を停止し、ブザーBZを止める(ステップS219、S220)。続いて、異常圧力P2 が加圧力P1 になるまで、減圧動作させる(ステップS222)。この減圧動作は、電磁弁VA3をOFFさせ、減圧側に切り替えることによって行われる。この場合、例えば、電磁弁VA1が故障していて加圧動作を停止できない場合でも、電磁弁VA3の切り替えにより減圧させることができる。
続いて、タイマの時間Tを0にリセットし(ステップS224)、スイッチSW6のOFF(減圧)操作等の他のスイッチSWの操作の有無を判別する(ステップS226)。20秒の間に他のスイッチSWの操作がない場合には(ステップS228)、ステップS230に進み、ここで負圧力P3 まで減圧する減圧動作が行われる。なお、ステップS226において、他のスイッチSWの操作があることが判別されると、そのスイッチSWの指令に基づくバルーン制御を行う。
また、ステップS218において、停止スイッチSW2又はSW5が押されていないと判別されると、続いて他のスイッチSWの操作の有無が判別される(ステップS232)。そして、停止スイッチSW2又はSW5が押されず、かつ他のスイッチSWの操作もない状態が20秒継続すると(ステップS234)、エラーメッセージ表示を停止するとともにブザーを止め(ステップS235、S236)、減圧力P3 まで減圧する減圧動作を行う(ステップS230)。
一方、ステップS206に戻って、加圧動作中にチューブ110の圧力が加圧力P1 に達しない場合には、加圧動作の開始からの時間Tが60秒に達したか否かを判別する(ステップS238)。そして、時間Tが60秒に達するまでステップS204、S206、S238の処理を繰り返す場合には、異常(例えば、チューブ110とバルーン送気口18とが外れている)と判別する。
上記のようにして異常が検出されると、タイマの時間Tを0にリセットするとともに、エラーメッセージを表示し、さらにブザーBZを鳴らす(ステップS240、S242)。エラーメッセージは、エラーコード(例えば「Err5」)をバルーン圧力値とを交互に圧力表示部106に表示する。
その後、停止スイッチSW2又はSW5のいずれかが押されたか否かを判別し(ステップS244)、押された場合には、エラーメッセージ表示を停止するとともにブザーBZを止める(ステップS246)。続いて、タイマの時間Tを0にリセットし(ステップS248)、他のスイッチSWの操作の有無を判別する(ステップS250)。ブザーBZが停止してから20秒の間に他のスイッチSWの操作がない場合には(ステップS252)、ステップS230に進み、ここで負圧力P3 まで減圧する減圧動作が行われる。なお、ステップS250において、他のスイッチSWの操作があることが判別されると、そのスイッチSWの指令に基づくバルーン制御を行う。
一方、ステップS244において、停止スイッチSW2又はSW5が押されない場合には、ブザーBZを鳴らしてからの時間Tが20経過したか否かを判別し(ステップS254)、20秒経過した場合には、自動的にエラーメッセージの表示を停止するとともにブザーBZを停止させた後(ステップS256)、ステップS230に進み、ここで減圧力P3 まで減圧する減圧動作が行われる。
次に、第1バルーン60が破れている場合の異常検出について説明する。
チューブ110の径に比べてバルーン式内視鏡10の挿入部12に沿って設けられたエア供給チューブの径は小さいため(チューブ110の径は約6mm、エア供給チューブの径は約0.8 mm)、エア供給(加圧)が開始されると、第1バルーン60の圧力が加圧力P1 に達する前にチューブ110内の圧力が先に加圧力P1 に達し、加圧動作が停止する。しかし、第1バルーン60の圧力が加圧力P1 に達していない場合には、チューブ110内のエアは、エア供給チューブを介して第1バルーン60に供給されるため、チューブ110内の圧力は再び低下し、加圧力P1 よりも小さくなる。この場合、シーケンサ170は、圧力センサSA1からの検出信号により再び加圧動作を開始する。
第1バルーン60が破れていない場合には、上記加圧動作の開始と停止とを複数回繰り返すことで、第1バルーン60の圧力を加圧力P1 にすることができるが、第1バルーン60が破れている場合には、長時間、加圧動作を繰り返しても第1バルーン60の圧力を加圧力P1 にするができない。
そこで、この実施の形態では、加圧動作の開始と停止の短い周期での繰り返し(すなわち、電磁弁VA1のON/OFFのチャタリング)が、収縮している正常な第1バルーン60の加圧動作時に生じるチャタリング期間よりも十分に長い時間(例えば、40秒間)継続する場合には、第1バルーン60が破れていると判断し、エラーメッセージを表示するとともにブザーBZを鳴らすようにしている。エラーメッセージは、エラーコード(例えば「Err5」)をバルーン圧力値とを交互に圧力表示部106に表示する。
次に、図9のフローチャートを参照しながらポーズ処理について説明する。
シーケンサ170は、第1バルーン60の圧力を保持するポーズ指令(ポーズスイッチSW7のON)の入力が、減圧動作中にあったか、又は加圧動作中にあったかを判別する(ステップS302)。そして、減圧動作中にポーズ指令を入力した場合には、電磁弁VA2を切り替え、減圧動作を停止させる(ステップS304)。
一方、加圧動作中にポーズ指令を入力した場合には、電磁弁VA1を切り替え、加圧動作を停止させる(ステップS306)。
このポーズ機能は、例えば、大腸でバルーンを膨らませながらダブルバルーン式内視鏡を挿入する際に使用する。すなわち、小腸に比べて管腔の直径の大きい大腸では、バルーンの大きさが管腔まで達しているのに、バルーンの圧力が予め設定した加圧力P1 まで上昇しない場合があるが、この場合に上記ポーズ機能を使用して加圧動作を停止させる。
なお、減圧動作又は加圧動作の一時停止中に、再度ポーズスイッチSW7を押すと、一時停止前の減圧動作又は加圧動作に復帰する。さらに、減圧動作又は加圧動作の一時停止中に、加圧又は減圧スイッチ(内視鏡ON/OFFスイッチSW6)が押されると、押されたスイッチによる動作が優先される。
ところで、本実施の形態では、図1のフットスイッチ装置192のペダル192A、192Bを踏んで押圧操作することによって、第1バルーン60や第2バルーン80の加圧処理と減圧処理とを切り替えたり、或いはその加圧処理や減圧処理を停止したりできるようになっている。具体的には、ペダル192A、192Bが所定の時間α(例えば0.1〜1秒程度)に1回操作されると(すなわち、シングルクリックされると)、電磁弁VA3、VB3が切り替え操作され、加圧処理(エアの供給)と減圧処理(エアの吸引)とが切り替えられる。また、ペダル192A、192Bが所定の時間αに2回操作されると(すなわち、ダブルクリックされると)、電磁弁VA1、VA2、VB1、VB2が切り替え操作され、実行中の加圧処理や減圧処理の停止処理(ポーズ処理)が実行される。以下に、フットスイッチ装置192の操作フローについて図10に基づいて説明する。
加圧処理又は減圧処理が実行されている状態で(ステップS402)、フットスイッチ装置192のペダル192A、192Bが押圧操作されることによって(ステップS404)、後段の処理に移行する。後段の処理では、まず、時間を計時するためのタイマの時間Tを0にする(ステップS406)。そして、時間Tが所定の時間αに達するまでに二回目のペダル192A、192Bの押圧操作が行われたか否かを判断する(ステップS408、410)。ペダル192A、192Bが押圧操作されない場合には、所定の時間αに一回の操作(ステップS404)が行われたシングルクリックであると判断し、加圧処理と減圧処理とを切り替える(ステップS412)。
所定の時間αまでにペダル192A、192Bの二回目の押圧操作が行われた場合には(ステップS408)、さらに三回目の押圧操作が所定の時間αまでに行われたか否かを判断する(ステップS414、S416)。そして、所定の時間α内に三回目の押圧操作が行われない場合には、二回の操作(ステップS404、S408)が行われたダブルクリックであると判断し、ポーズ処理を実行する(ステップS418)。すなわち、加圧処理、減圧処理を一時的に停止する。このポーズ処理は、ペダル192A、192Bが再度押圧操作されるまで継続され(ステップS420)、ペダル192A、192Bが再度押圧操作された際に、加圧処理や減圧処理が再開される(ステップS422)。
一方、所定の時間αまでにペダル192A、192Bの三回目の押圧操作が行われた場合には(ステップS414)、三回の操作(ステップS404、S408、S414)が行われたトリプルクリックであると判断する。この場合には、シングルクリックやダブルクリックの誤操作であると判断し、加圧処理や減圧処理を継続する(ステップS402)。
上述したように、フットスイッチ装置192のペダル192Aをシングルクリックすることによって第1バルーン60の加圧処理や減圧処理とを切り替えることができ、ペダル192Aをダブルクリックすることによって第1バルーン60の加圧処理、減圧処理を停止させることができる。同様に、フットスイッチ装置192のペダル192Bをシングルクリックすることによって第2バルーン80の加圧処理、減圧処理を切り替えることができ、ペダル192Bをダブルクリックすることによって第2バルーン80の加圧処理、減圧処理を停止させることができる。
このように本実施の形態では、各ペダル192A、192Bの押圧操作によって、切替処理と停止処理の二種類の異なる処理を実行することができる。したがって、処理の種類ごとにペダルを設ける場合に比べて、ペダル数を減少させることができるので、操作性を向上させることができる。特に本実施の形態では、足元に配置されるフットスイッチ装置192に本発明を適用してペダル数を減らしたので、術者は操作する際に足元のペダル192A、192Bを視認する必要がなくなり、操作性を大幅に向上させることができる。
なお、上述した実施形態では、ペダル192A、192Bのシングルクリックによって加圧処理と減圧処理との切替処理を行い、ダブルクリックによって加圧処理や減圧処理の吸引停止を実行するようにしたが、実行する処理の種類はこれに限定するものではなく、例えば、シングルクリックによって加圧処理を実行し、ダブルクリックによって減圧処理を実行し、トリプルクリックによって加圧処理、減圧処理の停止処理を行うようにしてもよい。
また、上述した実施の形態は、フットスイッチ装置192のペダル192A、192Bに本発明を適用した例であるが、装置本体102やハンドスイッチ104に設ける操作ボタンに本発明を適用してもよい。
さらに、上述した実施の形態は、ペダル192A、192Bが所定時間α内に操作された回数に応じて、実行する処置を選択するようにしたが、処理を選択するペダル192A、192Bの操作方法これに限定するものではない。例えば、ペダル192A、192Bが操作された量に応じて処置が選択されるようにしてもよい。すなわち、押し込み量に応じて二段階でスイッチが入る二段式の操作ボタンを設け、この操作ボタンの一段目の操作時に切替処理を実行し、二段目の操作時に停止処理を実行するようにしてもよい。
また、ペダル192A、192Bを操作している時間(すなわち、ペダル192A、192Bを踏んでいる時間)に応じて、実行する処理を選択してもよい。
また、上述した実施の形態において、ペダル192A、192Bの操作によって処理が選択された際、それを認識させるためにブザーBZ(図5参照)を鳴らしたり、或いはバルーン専用モニタ82に表示したりするとよい。これにより、選択された処理を術者が確認することができる。
本発明に係る内視鏡装置のシステム構成図 内視鏡の挿入部の先端部を示す斜視図 バルーン制御装置の前面パネルを示す正面図 本発明に係る内視鏡装置の操作方法を示す説明図 バルーン制御装置の内部構造を示すブロック図 図5のシーケンサの動作の概略を示すフローチャート 図6の減圧処理の動作を説明するフローチャート 図6の加圧処理の動作を説明するフローチャート 図6のポーズ処理の動作を説明するフローチャート フットスイッチ装置の操作フローを示すフローチャート
符号の説明
10…内視鏡、12…挿入部、14…手元操作部、20…光源装置、26…プロセッサ、50…モニタ、60…第1バルーン、70…挿入補助具、80…第2バルーン、100…バルーン制御装置、102…装置本体、104…ハンドスイッチ、106…第1圧力表示部、108…第2圧力表示部、170…シーケンサ、192…フットスイッチ装置、192A、192B…ペダル

Claims (5)

  1. 内視鏡の挿入部に装着されたバルーン、又は前記挿入部に被せられて該挿入部の挿入を補助する挿入補助具に装着されたバルーンに対して、流体の供給、吸引を行う内視鏡装置用のバルーン制御装置において、
    複数の異なる処理を一つの操作ボタンで選択し、実行することを特徴とする内視鏡装置用のバルーン制御装置。
  2. 前記操作ボタンが所定時間内に操作された回数に応じて、実行する処理が選択されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置用のバルーン制御装置。
  3. 前記操作ボタンが所定時間内に1回操作された際には前記バルーンの加圧と減圧とを切り替える切替処理が実行され、
    前記操作ボタンが所定時間内に2回操作された際には前記バルーンの加圧或いは減圧を停止する停止処理が実行されることを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡装置用のバルーン制御装置。
  4. 前記操作ボタンは、フットスイッチ装置に設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の内視鏡装置用のバルーン制御装置。
  5. 前記フットスイッチ装置は、前記内視鏡の挿入部に装着されたバルーンの制御系統に指示する第1の操作ボタンと、前記挿入補助具に装着されたバルーンの制御系統に指示する第2の操作ボタンとを備えることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡装置用のバルーン制御装置。
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