JP2006212179A - 延長管およびこれを用いた電気掃除機 - Google Patents

Abstract

【課題】小型で、軽く、生産性に優れた延長管を提供する。
【解決手段】両端部以外の部分の断面形状が略均一のパイプ体１０と、一端に前記パイプ体１０の端部に装着される装着部１５を有し他端に電気掃除機に接続されたホース（図示せず）の端部に嵌合する嵌合部Ａ１４を有する接続体Ａ１２とを備え、前記パイプ体１０の端部に前記装着部１５を固着して延長管９を形成したもので、パイプ体１０を強度保障ができる最低肉厚の押し出し成形で製造し、接続体Ａ１２を寸法精度の良い射出成型で製造するなど、それぞれに適した製造方法を選択することにより、小型、軽量化できると同時に生産性を高めることができ、また同一のパイプ体１０に異なる接続体を装着するだけで、各種仕様に応じた延長管９を提供することができる。
【選択図】図１

Description

本発明は、電気掃除機等に用いる延長管ならびにこれを用いた電気掃除機に関するものである。

電気掃除機本体に接続されたホース体と吸込具を連結する従来の延長管、特に嵌合部を尾錠結合により着脱させる構成の延長管は、管体部と、ホース体および吸込具との嵌合部を射出成型により一体に形成するのが一般的であった（例えば、特許文献１参照）。
特開平１−３１４５３８号公報

しかしながら上記従来の延長管は、射出成型により製作するため樹脂の流動性を確保するため管体部の肉厚を少なくとも２ｍｍ以上にする必要があった。そのため軽量化するのが困難で、またスライドピン構造の金型になるため製品重量に比較して大型の成形機が必要でコストが高くなり、さらに成形時間が長くなって生産性が悪いという課題を有していた。

また、仕向先国別に嵌合形状が異なるため、嵌合部形状の違いによって新たに金型を新造する必要があり、生産方法の共用化をはかり製造コストを下げる、ということができないという課題を有していた。

さらに、成型時の管体部の収縮率に変動があるため、精度を必要とする嵌合部の寸法精度が得にくいという課題を有していた。

本発明は上記課題を解決するもので、小型、軽量で使い易く、生産性の良い延長管、およびこれを用いた電気掃除機を提供することを目的とするものである。

前記従来の課題を解決するために、本発明の延長管は、少なくとも両端部以外の部分の断面形状が略均一のパイプ体と、一端に前記パイプ体の端部に装着される装着部を有し他端に電気掃除機に接続されたホースの端部に嵌合する嵌合部を有する接続体とを備え、前記パイプ体の端部に前記装着部を固着して形成したもので、パイプ体を強度保障ができる最低肉厚の押し出し成形で製造し、接続体を寸法精度の良い射出成型で製造するなど、それぞれに適した製造方法を選択することにより、小型、軽量化できると同時に生産性を高めることができ、又同一のパイプ体に異なる接続体を装着するだけで、各種仕様に応じた延長管を提供することができる。

また本発明の電気掃除機は、電動送風機を内蔵する掃除機本体と、塵埃を捕集する集塵室と、一端が前記集塵室に連通するように前記掃除機本体に接続されるホース体と、一端が前記ホース体の他端に接続される請求項１〜３のいずれか１項に記載の延長管と、前記延長管の他端に接続される吸込具を有するもので、小型、軽量で使い勝手が良く耐久性・信頼性の高い電気掃除機を提供することができる。

本発明の延長管は、小型、軽量で使用性に優れ、かつ多種類の仕様に応じて生産性を高め、コスト低減を図ることができる。また、嵌合部の精度を高めて長期使用における信頼性を向上させることができる。

第１の発明は、両端部以外の部分の断面形状が略均一のパイプ体と、一端に前記パイプ体の端部に装着される装着部を有し他端に電気掃除機に接続されたホースの端部に嵌合する嵌合部を有する接続体とを備え、前記パイプ体の端部に前記装着部を固着して形成したもので、パイプ体を強度保障ができる最低肉厚の押し出し成形で製造し、接続体を寸法精度の良い射出成型で製造するなど、それぞれに適した製造方法を選択することにより、小型、軽量化できると同時に生産性を高めることができ、又同一のパイプ体に異なる接続体を装着するだけで、各種仕様に応じた延長管を提供することができる。

第２の発明は、特に、第１の発明のパイプ体の、接続体の装着部が装着される部分を非円形の拡管部とし、中央部の断面を略円形に形成したもので、パイプ体と接続体の装着部とを段差無く接続し吸気圧損を低減させることができると同時に、パイプ体と接続体との回り止め構成とすることができるものである。

第３の発明は、特に、第１または第２の発明のパイプ体に係止孔を形成し、前記係止孔に嵌合すると共に前記パイプ体から装着部が抜けるのを防止する抜け止め体を有し、前記抜け止め体を前記装着部に着脱自在に設けたもので、部品の分解性に優れた抜け止め構造にすることができる。

第４の発明は、電動送風機を内蔵する掃除機本体と、塵埃を捕集する集塵室と、一端が前記集塵室に連通するように前記掃除機本体に接続されるホース体と、一端が前記ホース体の他端に接続される請求項１〜３のいずれか１項に記載の延長管と、前記延長管の他端に接続される吸込具を有するもので、小型・軽量で使い勝手が良く耐久性・信頼性の高い電気掃除機を提供することができる。

以下本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。

（実施の形態１）
図１は、本発明の第１の実施の形態における延長管の断面図、図２は、同延長管の側面図である。

図１、２において、９は、本実施の形態における延長管で、１０は、中央部の断面は略円形に形成され、両端に拡管部１１を形成したパイプ体である。１２は、電気掃除機に接続されたホース体３６（図７参照）の一端に嵌合される嵌合部Ａ１４と、内側装着部１５ａ及び外側装着部１５ｂからなる装着部１５を有する接続体Ａであり、１７は、他の延長管９に設けた嵌合部Ａ１４が嵌合する嵌合部Ｂ１８と、内側装着部１９ａ及び外側装着部１９ｂからなる装着部１９を有する接続体Ｂである。

接続体Ｂ１７の嵌合部Ｂ１８内に、係止部２１を突出させるようにバネ体２２で附勢された尾錠２３が蓋体２４とともに取り付けてある。また前記構成において、嵌合部Ａ１４には尾錠２２の係止部２１と係合する係止凹部２５を設けて、嵌合部Ａ１４は嵌合部Ｂ１８に隙間なく嵌合できる寸法関係になっている。さらに図示しないが、内・外装着部の底面にはパイプ体１０との間で気密を確保するためのシール材が充填してある。

図３は、本実施の形態における延長管９のパイプ体１０の断面図、図４は同パイプ体１０の拡管部１１の断面図を示すもので、図３におけるＡ−Ａ断面図である。

図３、４において、パイプ体１０には、押し出し成形による合成樹脂パイプもしくは金属パイプの両端を後加工により押し広げることにより拡管部１１を形成している。図４に示すようにパイプ体１０の中央部の断面は略円形に形成され、拡管部１１は楕円形状に形成されている。

図５は、接続体Ａ１２の装着部１５の断面図、図６は、図５のＢ−Ｂ断面図である。

図５、６において、接続体Ａ１２の内側装着部１５ａ及び外側装着部１５ｂのそれぞれに、軸方向にリブ体２６及び２７が互いに交互に延設され、それぞれ拡管部１１の内径より大きく外径より小さい圧入寸法に設定され、内側装着部１５ａ及び外側装着部１５ｂからなる装着部１５を、パイプ体１０の端部に装着した時に、上記リブ体２６及び２７がパイプ体１０に圧接されるようになっている。

そしてパイプ体１０の拡管部１１の上下に形成した係止孔２８には、パイプ体１０から装着部１５が抜けないようにするための抜け止め体２９が嵌合されており、その抜け止め体２９は、外側装着部１５ｂに形成した孔３０に着脱自在に取り付けられている。抜け止め体２９は、装着時に弾性変形しながら挿入できるように弾性部２９ａを形成してある。

図７は、本実施の形態における延長管９を２本用いた電気掃除機の例を示す全体斜視図図である。図７において、電気掃除機は、電動送風機（図示せず）を内蔵し、塵埃を捕集する集塵室（図示せず）を有する本体３１と、前記本体３１の前部に設けられ前記集塵室に連通する接続口３２と、一端に接続口３２に接続される接続管３３を、他端に握り管３４を有するホース体３６と、握り管３４に嵌合部１４を挿入して尾錠３５により接続される延長管９と、延長管９の他端側に尾錠２３で接続された吸込具３７からなるものである。

以上のように構成された延長管およびそれを用いた電気掃除機について、その動作、作用について以下に説明する。

まず延長管９を構成するパイプ体１０と接続体Ａ１２は、別部品構成となっているので、それぞれに適した工法で製作することができる。例えば、パイプ体１０を押し出し成形で製作すれば、射出成型の場合に必要な樹脂流動性を確保するための最小肉厚の制約がなくなる。そして強度を確保できる材質を選定することによって、例えばアルミ材で押し出しすれば０．８ｍｍの薄肉にすることも可能となり、小型軽量化を著しく高めることができる。そしてパイプ体１０を共用し、嵌合部１４の形状のみ異なる接続体Ａ１２と組み合わせることにより、異なる製品仕様に容易に対応できるので、金型投資を削減でき生産性を高めることができる。また、小型化した接続体Ａ１２のみを射出成型で製作することで、嵌合部１４の寸法精度を高め、さらに耐久性・信頼性を高めることができる。

また、パイプ体１０は、接続体Ａ１２の内側装着部１５ａとの嵌合部を楕円形に拡管してあるので、周り止めが構成できると同時に段差をなくして吸気圧損を低減し、内部を通過する塵埃の引っ掛かりを防ぐことができる。

また、パイプ体１０をブロー成形で製作するようにすれば、拡管部１１の後加工を削減してさらに製造コストを低減できる。

そして内側装着部１５ａと外側装着部１５ｂとでパイプ体１０の端部を挟んで保持することにより、パイプ体１０と接続体Ａ１２の結合強度を向上させることができる。また内側・外側装着部１５ａ、１５ｂにリブ体２６、２７を交互に配設することにより、パイプ体１０の寸法バラツキを吸収しながら圧入嵌合させることができるのでさらに一層結合強度を高めることができる。

そして、マイナスドライバー等の工具で、外側装着部１５ｂの孔３０に取り付けられた抜け止め体２９を簡単に外せるので、分解性に優れ、特にパイプ体１０として金属パイプを使用する場合のリサイクル性を向上させることができる。また本実施の形態における延長管９を用いた電気掃除機は操作時に手にかかる負荷が小さくなるので、使用性が向上するものである。

以上のように、本実施の形態によれば、パイプ体１０と接続体Ａ１２とを別部品構成にすることにより、パイプ体１０を射出成型以外の方法で製作ができるので小型・軽量化を向上させることができる。

また、特に図示しないが、本実施の形態のパイプ体１０に伸縮機構を付加させたものや導電体をパイプ体１０に配設させたものでも同様の効果を得ることができる。

以上のように、本発明にかかる延長管は、それを構成するパイプ体と接続体を、それぞれ最適な製造方法で製作することができるので、小型、軽量で生産性に優れたもので、端部に、他の部品との嵌合部を有する延長管や管類に、広く適用できる。

本発明の実施の形態１における延長管の全体構成を示す断面図 同延長管の側面図 同延長管のパイプ体の断面図 図３に示したパイプ体のＡ−Ａ断面図 本発明の実施の形態１における延長管の接続体の装着部の断面図 図５に示した装着部のＢ−Ｂ断面図 本発明の実施の形態１における延長管を用いた電気掃除機の全体構成を示す外観図

符号の説明

１０ パイプ体
１１ 拡管部
１２ 接続体Ａ（接続体）
１４ 嵌合部Ａ（嵌合部）
１５ 装着部
１５ａ 内側装着部
１５ｂ 外側装着部
１７ 接続体Ｂ
１８ 嵌合部Ｂ（嵌合部）
２６、２７ リブ体
２９ 抜け止め体

Claims (4)

1. 少なくとも両端部以外の部分の断面形状が略均一のパイプ体と、一端に前記パイプ体の端部に装着される装着部を有し他端に電気掃除機に接続されたホースの端部に嵌合する嵌合部を有する接続体とを備え、前記パイプ体の端部に前記装着部を固着して形成した延長管。
2. パイプ体の、接続体の装着部が装着される部分を非円形の拡管部とし、中央部の断面を略円形に形成した請求項１に記載の延長管。
3. パイプ体に係止孔を形成し、前記係止孔に嵌合すると共に前記パイプ体から装着部が抜けるのを防止する抜け止め体を有し、前記抜け止め体を前記装着部に着脱自在に設けた請求項１または２に記載の延長管。
4. 電動送風機を内蔵する掃除機本体と、塵埃を捕集する集塵室と、一端が前記集塵室に連通するように前記掃除機本体に接続されるホース体と、一端が前記ホース体の他端に接続される請求項１〜３のいずれか１項に記載の延長管と、前記延長管の他端に接続される吸込具を有する電気掃除機。

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