JP2006208007A - 計測管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の試験機の試験データを共通のパソコンで管理するの計測管理システムにおいて、何れかの試験機で得られた試験結果が、他の試験機のオペレータや管理者に速やかに伝達され、試験結果に対する対応を円滑にすることを目的とする。
【解決手段】 荷重を計測する複数の荷重試験機と、荷重試験機の夫々に対となるように接続され、計測された試験データを受信する補助パソコン60A、60B、60Cと、補助パソコン60A、60B、60Cに通信回線を介して接続された主パソコン200とを備え、主パソコン200には、試験データを複数の荷重試験機及び被試験物の種類に関連付けて記憶し、試験データに基づいて、被試験物の母集団の特性を演算する母集団演算部204と、今後の試験データ値を予測する予測演算部206、判定部207、試験結果を補助パソコン60A、60B、60Cに通信する試験結果通信手段等を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、コンピュータを介して、荷重計などの計測器で計測した複数のデータの編集及び管理を行う計測管理システムに関し、特に被試験物の機械的強度や弾性力等の物性を評価するための荷重試験機に係る計測管理システムに関する。
従来、被試験物の機械的強度や弾性力等の物性を評価するために、被試験物に所定の荷重及び変位を加え、その荷重と変位とを関連付けて、荷重変位特性を求める試験が行われている。被試験物に荷重及び変位を加える荷重計として、一般に、被試験物に張力又は押圧力を加えるための端子を備え、端子を介して伝達された荷重を、ロードセンサを介して検出するものがある。そして、荷重計をスライド機構に取り付けて、被試験物の変位方向に沿って荷重計をスライドさせることにより被試験物に荷重と変位を加え、荷重と変位とを関連付けて計測できるように構成された荷重試験機がある(例えば、特許文献1参照)。
また、複数の試験機と、この試験機に接続され試験して得られた試験データを管理するパーソナルコンピュータとを備えた計測管理システムが知られている。例えば、被試験物を離間した複数の試験場所にて試験できるように、複数の試験場所に夫々試験機とオペレータとを配置し、試験結果を共通のパーソナルコンピュータに送信して、パーソナルコンピュータを介して、整理編集するとともに及びその記録を行い、必要に応じて、これらのデータを出力して試験結果を確認したり試験結果報告書を作成したりたりする計測管理システムが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−45661号公報 特開2001−56896号公報
しかしながら、複数の試験機の試験データを共通のパーソナルコンピュータで管理する計測管理システムによれば、特に、被試験物となる製品を複数の離間した試験場所で試験する際、何れかの試験機で得られた試験結果が、他の試験機を操作するオペレータや管理者に速やかに伝達されず情報の共有化が遅れ、複数の試験場所において被試験物の試験結果に対する対応がまちまちになる虞があり、改善の余地があった。
そこで、本発明は、複数の試験機の試験データを共通のパーソナルコンピュータで管理する計測管理システムにおいて、何れかの試験機で得られた試験結果が、他の試験機を操作するオペレータや管理者に速やかに伝達され、各オペレータ及び管理者が情報の共有化を確実にでき、複数の試験場所において被試験物の試験結果に対する対応を円滑にできる計測管理システムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、被試験物に荷重を加え、その荷重を計測する複数の荷重試験機と、前記荷重試験機の夫々に対となるように接続され、該荷重試験機によって計測された試験データを受信する補助パーソナルコンピュータと、前記複数の補助パーソナルコンピュータに通信回線を介して接続された主パーソナルコンピュータと、を備え、前記主パーソナルコンピュータは、前記試験データを前記複数の荷重試験機及び前記被試験物の種類に関連付けて記憶すると共に、記憶された試験データに基づいて、被試験物の母集団の特性を演算する演算手段と、前記演算結果を前記補助パーソナルコンピュータに通信する試験結果通信手段と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の計測管理システムによれば、複数の補助パーソナルコンピュータに通信回線を介して接続された主パーソナルコンピュータを備え、主パーソナルコンピュータは、試験データを複数の荷重試験機及び被試験物の種類に関連付けて記憶すると共に、記憶された試験データに基づいて、被試験物の母集団の特性を演算する演算手段と、演算結果を補助パーソナルコンピュータに通信する試験結果通信手段と、を備えているので、複数の荷重試験機の何れかで得られた試験結果が、補助パーソナルコンピュータに速やかに伝達され、各オペレータ及び管理者が情報の共有化を確実にでき、複数の試験場所において被試験物の試験結果に対する対応を円滑にできる。
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の計測管理システムにおいて、前記演算手段には、前記被試験物の特性の予め規程された規定値に対して前記演算結果を比較し、該被試験物の母集団の特性の良否を判定する良否判定手段が備えられ、前記試験結果通信手段が前記良否判定手段の判定結果を通信するように備えられている、ことを特徴とする。
請求項2に記載の計測管理システムによれば、演算手段には、被試験物の特性の予め規程された規定値に対して演算結果を比較し、被試験物の母集団の特性の良否を判定する良否判定手段が備えられ、試験結果通信手段が前記良否判定手段の判定結果を通信するように備えられているので、複数の複数の荷重試験機の夫々のオペレータが、速やかに共通の判定結果を得ることができる。
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の荷重計の計測管理システムにおいて、前記試験結果通信手段が、前記試験データが前記複数の補助パーソナルコンピュータの何れかから入力される毎に、その演算結果及び判定結果を複数の補助パーソナルコンピュータに送信する手段を備えている、ことを特徴とする。
請求項3に記載の荷重計の計測管理システムによれば、試験結果通信手段が、試験データが前記複数の補助パーソナルコンピュータの何れかから入力される毎に、その演算結果及び判定結果を複数の補助パーソナルコンピュータに送信する手段を備えているので、複数の荷重試験機の夫々のオペレータが、速やかに、被試験物の演算結果と共にその判定結果を得ることができる。
次に、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか記載の計測管理システムにおいて、前記主パーソナルコンピュータが、複数の演算結果の推移を編集する編集手段と、前記演算結果の推移から今後の試験結果を予測する予測手段と、前記予測手段の結果を前記補助パーソナルコンピュータに送信する予測通信手段とを備えるこ、とを特徴とする。
請求項4に記載の計測管理システムによれば、主パーソナルコンピュータが、複数の演算結果の推移を編集する編集手段と、前記演算結果の推移から今後の試験結果を予測する予測手段と、前記予測手段の結果を前記補助パーソナルコンピュータに送信する予測通信手段とを備えているので、オペレータが、計測されたデータから被試験物の特性の推移を精度良く把握でき、今後も所定の範囲を良好に維持できるように不良品の検出前に対処することができる。
次に、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか記載の計測管理システムにおいて、前記主パーソナルコンピュータには、被試験物の特性と該特性の変化の要因となる製造条件の変数とが関連付けられて記憶され、前記判定結果が不良である際に、該特性が良好となるように前記変数を求め、該変数を製造条件の指令値として補助パーソナルコンピュータに送信する指令手段が備えられている、ことを特徴とする。
請求項5に記載の計測管理システムによれば、主パーソナルコンピュータには、被試験物の特性と該特性の変化の要因となる製造条件の変数とが関連付けられて記憶され、判定結果が不良である際に、該特性が良好となるように変数を求め、この変数を製造条件の指令値として補助パーソナルコンピュータに送信する指令手段が備えられているので、試験結果の判定が好ましくない場合には、容易にその製造条件を得ることができる。
本発明の計測管理システムによれば、主パーソナルコンピュータには、記憶された試験データに基づいて、共通の種類の被試験物の母集団の特性を演算する演算手段と、この演算結果を補助パーソナルコンピュータに通信する試験結果通信手段とを備えているので、複数の荷重試験機の何れかで得られた試験結果が、補助パーソナルコンピュータに速やかに伝達され、各オペレータ及び管理者が情報の共有化を確実にでき、複数の試験場所において被試験物の試験結果に対する対応を円滑にできる。
また、試験データが複数の補助パーソナルコンピュータの何れかから入力される毎に、複数の荷重試験機の夫々のオペレータが、速やかに、被試験物の演算結果と共にその判定結果を得ることができる。さらに、オペレータが、計測されたデータから被試験物の特性の推移を精度良く把握でき、今後も所定の範囲を良好に維持できるように、不良品が検出される前にその製造条件を容易に得ることができる。
次に、本発明の計測管理システムの一実施例を図面にもとづいて説明する。図1は本実施例の計測管理システムの構成図、図2は同実施例の計測管理システムの回路ブロック図、図3は本発明の計測管理システムにおける荷重試験機の外観を表す外観図、図4は補助パソコン及び主パソコンの操作設定画面の説明図、図5は試験結果の記録の一例を表す説明図、図6は試験データの処理手順を表すフローチャート、図7は図6のフローチャートにおける予測演算の手順を表すフローチャートである。
図1に表したように、本実施例の計測管理システムは、被試験物に荷重を加え、その荷重を計測する複数の荷重試験機1A、1B、1Cと、荷重試験機1A、1B、1Cの夫々に対となるように接続され、該荷重試験機1A、1B、1Cによって計測された試験データを受信する補助パーソナルコンピュータ(以下、補助パソコンという)60A、60B、60Cと、複数の補助パーソナルコンピュータ60A、60B、60Cに通信回線を介して接続され、前記試験データを前記複数の荷重試験機1A、1B、1C及び前記被試験物の種類に関連付けて記憶する主パーソナルコンピュータ(以下、主パソコンという)200と、を備えている。
荷重試験機1A、1B、1Cは、図3に表したように、被試験物に荷重を加え、その荷重を計測する荷重計2と、荷重計2と被試験物Qとの相対距離を変化させるスライド機構を備えた移動装置3と、移動装置3及び荷重計2を作動させる制御装置5と、制御装置5と補助パソコン60A、60B、60Cとの間のデータ通信を行うためのインタフェース接続ケーブル11等を備えている。また、この荷重試験機1A、1B、1Cは、基材に粘着された薄膜Qの剥離強度を測定するものであって、基材を保持する保持具14、保持具14を水平方向にスライド自在に係合すると共に制御装置5上面のテーブルに固定されたレール13、ローラ15、16に掛け渡され一端が支持具20を介して荷重計の側面に固定されると共に他端が錘18に接続され、荷重計2の上下のスライド動作に伴って保持具14を水平方向に牽引するワイヤ17等を備えている。
荷重計2は、電源キー2a、計測結果を表示する液晶ディスプレイ2b、計測値をゼロに校正するゼロ点校正キー2s、連続して読み取った荷重のピ−ク値の出力を指令するピーク出力キー2d、荷重の単位を(例えばKgfやNなど)切り換える単位切換キー2e、被試験物に張力又は押圧力を加える端子2f、端子2fに連結され薄膜Qを把持するチャック12等を備えている。また、荷重計2には、前述の各キーからの指令信号に基づいて計測動作を制御する駆動回路(図2中の符号2g)が内蔵され、荷重計2と制御装置5とが通信用ケーブル(図示せず)で接続されている。
次に、移動装置3は、制御装置5に直立して設けられた支柱3f、軸受け3cを介して回転自在に支持され、外周に沿って螺旋状のネジが形成されたスクリュー3a、スクリュー3aに雌ネジ(図示せず)を介して羅合し、スクリュー3aの回転動作に伴ってスクリュー3aの軸方向に沿ってスライドすると共に荷重計2を固定するホルダー3g、等を備えている。
また、スクリュー3aの一端は、制御装置5の内部に備えたモータの回転軸に接続されている。そして、移動装置3は、モータの回転動作を、スクリュー3a及びホルダー3gを介して、荷重計2を上下にスライドする直線運動に変換するように構成されている。
次に、制御装置5は、オペレータが荷重計2の計測動作及びスライド動作を操作するための操作パネル8を備えている。操作パネル8は、荷重計2のスライド速度を設定する速度設定ツマミ8b、8c、荷重計2のスライド方向を上方(矢印U方向)に指令する方向指令キー8d、荷重計のスライド方向を下方(矢印D方向)に指令する方向指令キー8e、後述の各計測モードを設定する計測モード選択キー8f、計測モードにおける動作速度や変位量、荷重などを設定する液晶ディスプレイ8k及び数値入力キー8m、8n、設定された計測モードに基づいて計測動作の開始を指令するスタートキー8p、計測動作の停止を指令するストップキー8h、等が備えられている。
次に、図2に表したように、荷重試験機1の制御系100A、100B、100Cは、CPU51、ROM52、RAM53を中心とするマイクロコンピュータとして構成され、操作パネル8から入力される指令信号に基づき、CPU51がROM52、RAM53等を使用して各機能の処理を実行する。
また、制御系100A、100B、100Cは、経過時間をカウントして経過時間を表す信号をCPU51に出力する時間カウンター53、CPU51からの出力信号に基づいてモータ55に駆動信号を出力するモータ制御部54、モータ制御部54から入力された駆動信号に基づいて回転動作するモータ55、モータ55の回転力を直線運動に変換して荷重計3を図1中の矢印U及びD方向に移動させる移動装置3、等を備えている。
また、制御系100A、100B、100Cは、外部の補助パソコン60A、60B、60Cとの間でデータをシリアルに送受信するUSBインタフェース(所謂、Universal Serial Bus搭載機器に対して、データ通信を行うためのインタフェースである。)56、荷重計2の所定のスライド位置で作動し、そのスライド動作を停止する停止信号をCPU21に出力する上下一対のリミットスイッチ58a、58b、オペレータが操作し指令信号をCPU51に送るための操作パネル8等によって構成されている。
次に、複数の補助パソコン60A、60B、60Cは、薄膜Qの剥離強度を計測するプログラムがインストールされており、オペレータがこの計測プログラムのアイコンをクリックすると、図4(a)に表した操作ウィンドウ151が表示される。
操作ウィンドウには、試験データに対応付けられる各種データを入力する入力データ部152と、試験結果が演算されて表示される測定データ表示部153、判定結果が表示される判定結果表示部154、判定結果に基づいて、圧着値の補正を指令する圧着値補正指令部155、等が備えられている。
入力データ部152には、オペレータの社員番号を入力する社員番号入力部、圧着機の種類を入力する装置番号入力部、被試験物の製造条件である基材と薄膜Qとの圧着値を入力する圧着値入力部、計測する試料の数を入力する試料数入力部、試験データの演算条件や選択する判定値番号入力部等が備えられている。また、操作ウィンドウ151には、前記の入力情報や計測データを主パソコン200に通信する際に操作するデータ通信部156、通信が完了した際に表示される通信完了表示部157、通信を中断する際に操作する通信中断部158、等が備えられている。
次に、主パソコン200には、補助パソコン60A、60B、60Cの計測プログラムに対応付けられ、社員番号に対応する作業者の氏名、判定値番号に対応する用紙品番及び用紙メーカ名、用紙が送られてきた流通情報を表すカテゴリ等が、図4(b)に表したマスタ設定メニューを介して、予め記憶されている。マスタ設定メニュー160は、判定値番号に対応する、用紙品番、用紙メーカ名、試験結果の良否判定の許容範囲となる上限値及び下限値、流通情報を表すカテゴリが、予め入力されて記憶されている。
また、主パソコン200には、図4(a)に表した測定データ部における、測定データの演算プログラムや判定プログラム、圧着補正値の演算プログラム等がRAM(図2中の符号202)及びROM(図2中の符号203)等に記憶されている。
そして、主パソコン200は、入力データ部152のデータや荷重試験機100A、100B、100Cの計測データが補助パソコン60A、60B、60Cから入力されると、社員番号に対応する作業者の氏名、判定値番号に対応する用紙品番、用紙メーカ、カテゴリ等の情報を補助パソコン60A、60B、60Cに送信し、補助パソコン60A、60B、60Cの操作ウィンドウ151に、これらの情報を表示する。
また、主パソコン200には、図5に表したように、試験年月日記録部171、入力データ記録部172、測定データの演算結果記録部173、判定結果記録部174、圧着補正値の有無及びその補正値記録部175、圧着工程で補正が行われた補正日記録部176、等が備えられている。また、演算結果記録部173において、平均値、最大値、最小値、最大値と最小値との差を表すR(バラツキ)は、試料数100個について演算したデータであって、σはその母集団の標準偏差値である。
次に、図2に表したように、主パソコン200は、補助パソコン60A、60B、60Cとデータ通信するためのUSBインタフェース209、オペレータが操作するためのキーボード208、画像を表示するディスプレイ210等を備えると共に、CPU201、ROM202、RAM203を中心とするマイクロコンピュータとして構成され、キーボード208から入力される指令信号に基づき、CPU201がROM202、RAM203等を使用して実測結果演算部204、母集団演算部205、予測演算部206、判定部207等の各機能の処理を実行する。実測結果演算部204は、前述の測定データの演算結果173における、平均値、最大値、最小値、最大値と最小値との差を表すR(バラツキ)等を演算し、母集団演算部205はその母集団の標準偏差σを演算する。また、判定部205は、実測結果演算部で演算されたデータが予め規程された範囲を満足するか否かを判定する。また、予測演算部206は、前記演算結果の推移から今後の試験データの予測値を演算する。
次に、図6、図7に基づいて、主パソコン200の、補助パソコン60A、60B、60Cから受信した計測データを処理する手順を説明する。この手順は、オぺレータが主パソコン200に予めインストールされている計測処理プログラムを起動させた際にスタートする。
先ず、S101(Sはステップを表す)において、補助パソコン60A、60B、60Cから新たな計測データの受信があるか否かを判定する。新たなデータが受信されていない(NO)の場合には、新たなデータの受信があるまで待機する。一方、新たなデータの受信がある(YES)の場合には、S102に移り、複数のデータの平均値に算出、最大値及び最小値の検出、最大値と最小値との差を表すバラツキR等の算出を行いその結果を記憶する。
次いで、S103に移り、受信された複数のデータに基づいて、その母集団の標準偏差値(σ)を算出する。本発明における被試験物の母集団の特性を演算する演算手段は、S103によってその機能が発現される。
次いで、S104に移り、S102及びS103によって演算された結果が、規程の範囲内にあるか否かを判定する。ここでは、(平均値±3σ)が予め定められた規程の範囲にあるか否かにより、母集団の特性の良否を判定している。本発明における良否判定手段は、S104によってその機能が発現される。
次いで、S105に移り、前記演算結果の推移から今後の試験結果の予測値を演算する。本実施例では、予測演算のタイミングは、オペレータによって、少なくとも所定の生産数毎に設定されており、生産数を累計し、所定の生産数毎に予測演算が成されるように、プログラムされている。
予測演算の手順は、図7に示すフローチャートに表したように、まず、S201おいて前の試験データの平均値及び標準偏差値σと今回の試験データの平均値及び標準偏差値σとの差を、それぞれ変動値として算出し、次いで、S202に移り、今回の変動値を過去の変動値の累計に加算し累計変動値を算出する。
次いで、S204に移り、累計変動値を試験回数で除算し、一回の試験あたりの平均変動値を算出する。
次いで、S205に移り、次のロットの剥離強度の平均値及び(平均値±3σ)の予測値を算出する。平均値の予測値は、S102で算出された平均値に対してS204で算出された平均値の平均変動値を加算して求められ、3σの予測値は、S102で算出された3σに大してS204で算出された3σの平均変動値を加算して求められる。本発明の予測手段は、S201〜S204によってその機能が発現される。
次いで、S205に移り、S204で得られた次の試験の(平均値±3σ)が、予め定められた許容範囲内にあうか否かを判定し、許容範囲を満足しない(NO)場合には、S206に移り、次ロットの剥離強度を所定の範囲に入れるための圧着値の補正値を算出する。補正値は、加算する圧着値に対する剥離強度の変化量(所謂、本発明の変数における変数である)を表す変換テーブルが予めROM202に記憶されており、この変換テーブルに基づいて算出される。次いで、、この予測演算の処理を終了し、図6のS107に移る。また、S205において、許容範囲を満足する(YES)の場合にも、この予測演算の処理を終了しS107に移る。
次いで、図4のS107において、S102及びS103で得られた演算結果、S104で得られた判定結果、S106で得られた予測演算結果、等を補助パソコン60A、60B、60Cに通信するか否かを、主パソコン200のオペレータの指令に基づいて判定する。S107においてデータを通信する(YES)の場合には、S108に移り当該データを補助パソコン60A、60B、60Cに通信する。一方、S107においてデータを通信しない(NO)場合には、S109に移る。本発明における試験結果通信手段及び予測通信手段は、S108によってその機能が発現される。
次いで、S109において、前記の手順で得られた演算結果や判定結果等を図5に表したように記録し、この処理手順を終了する。本発明の編集手段は、S109によってその機能が発現される。
以下に、前記の構成を有する実施例の計測管理システムの作用効果を記載する。
本実施例に記載の計測管理システムによれば、複数の補助パソコン60A、60B、60Cに通信回線を介して接続された主パソコン200を備え、主パソコン200が、試験データを複数の荷重試験機1A、1B、1C及び被試験物の種類に関連付けて記憶し、記憶された試験データに基づいて被試験物の母集団の特性を演算し、演算結果を補助パソコン60A、60B、60Cに通信するように構成されているので、複数の荷重試験機1A、1B、1Cの何れかで得られた試験結果が、補助パソコン60A、60B、60Cに速やかに伝達され、各オペレータ及び管理者が情報の共有化を確実にでき、複数の試験場所において被試験物の試験結果に対する対応を円滑にできる。
また、本実施例に記載の計測管理システムによれば、複数の荷重試験機の夫々のオペレータが、速やかに被試験物の演算結果と共にその判定結果を得ることができる。
また、本実施例に記載の計測管理システムによれば、主パソコン200が、複数の演算結果の推移を編集し、その演算結果の推移から今後の試験結果を予測する予測し、予測結果を補助パソコン60A、60B、60Cに送信できるように構成されているので、オペレータが、計測されたデータから被試験物の特性の推移を精度良く把握でき、今後も所定の範囲を良好に維持できるように、不良品が検出される前に対処することができる。
また、本実施例に記載の計測管理システムによれば、主パソコン200には、被試験物の剥離強度とこの剥離強度の変化の要因となる圧着条件の変数とが関連付けられて記憶され、判定結果が不良である際に、該剥離強度が良好となるように圧着強度を求め、この圧着強度を製造条件の指令値として補助パソコン60A、60B、60Cに送信できるように構成されているので、試験結果の判定が好ましくない場合には、容易にその製造条件を得ることができる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものでなく、種各の態様を取ることができる。例えば、本発明の計測管理システムでは、3台の荷重試験機1A、1B、1Cのそれぞれに補助パソコン60A、60B、60Cを接続し補助パソコン60A、60B、60Cに通信する共通の主パソコン200を備えたが、補助パソコン60A、60B、60Cの何れか1台に、主パソコン200の機能を兼用させてもよい。
本発明の一実施例の計測管理システムの構成図である。 同実施例の計測管理システムの回路ブロック図である。 同実施例の計測管理システムにおける荷重試験機の外観を表す外観図である。 同実施例の、補助パソコン及び主パソコンの操作画面の説明図である。 同実施例の、試験結果の記録の一例を表す説明図である。 同実施例の、試験データの処理手順を表すフローチャートである。 図6のフローチャートにおける予測演算の手順を表すフローチャートである。
1…荷重試験機、2…荷重計、2a…電源キー、2b…液晶表示部、2d…ピーク出力キー、2e…測定単位切換キー、2f…端子、2s…ロードセル、3…移動装置、3a…スクリュー、3c…軸受け、3g…ホルダー、4…保持具、5…制御装置、8…操作パネル、11…インタフェース接続ケーブル、13…レール、14…保持具、15,16…ローラ、18…錘、20…支持具、51,201…CPU、52,202…ROM、53,203…RAM、54…モータ制御部、55…モータ、56…USBインタフェース、58a,58b…リミットスイッチ、59…時間カウンター、60A,60B,60C…補助パソコン、100A,100B,100C…制御系、151…操作ウィンドウ、152…入力データ部、153…測定データ表示部、154…判定結果表示部、155…圧着値補正指令部、156…データ通信部、157…通信完了表示部、通信中断部158…、160…マスタ設定メニュー、171…試験年月日記録部、172…入力データ記録部、173…演算結果記録部、174…判定結果記録部、175…圧着補正値の有無及びその補正値記録部、200…主パソコン、204…実測結果演算部、205…母集団演算部、206…予測演算部、207…判定部。

Claims (5)

  1. 被試験物に荷重を加え、その荷重を計測する複数の荷重試験機と、
    前記荷重試験機の夫々に対となるように接続され、該荷重試験機によって計測された試験データを受信する補助パーソナルコンピュータと、
    前記複数の補助パーソナルコンピュータに通信回線を介して接続された主パーソナルコンピュータと、
    を備え、
    前記主パーソナルコンピュータは、
    前記試験データを前記複数の荷重試験機及び前記被試験物の種類に関連付けて記憶すると共に
    記憶された試験データに基づいて、被試験物の母集団の特性を演算する演算手段と、
    前記演算結果を前記補助パーソナルコンピュータに通信する試験結果通信手段と、
    を備えている、
    ことを特徴とする計測管理システム。
  2. 前記演算手段には、前記被試験物の特性の予め規程された規定値に対して前記演算結果を比較し、該被試験物の母集団の特性の良否を判定する良否判定手段が備えられ、
    前記試験結果通信手段が前記良否判定手段の判定結果を通信するように備えられている、
    ことを特徴とする、
    請求項1に記載の計測管理システム。
  3. 前記試験結果通信手段は、前記試験データが前記複数の補助パーソナルコンピュータの何れかから入力される毎に、その演算結果及び判定結果を複数の補助パーソナルコンピュータに送信する手段を備えている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の計測管理システム。
  4. 前記主パーソナルコンピュータは、
    複数の演算結果の推移を編集する編集手段と、
    前記演算結果の推移から今後の試験結果を予測する予測手段と、
    前記予測手段の結果を前記補助パーソナルコンピュータに送信する予測通信手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか記載の計測管理システム。
  5. 前記主パーソナルコンピュータには、被試験物の特性と該特性の変化の要因となる製造条件の変数とが関連付けられて記憶され、前記判定結果が不良である際に、該特性が良好となるように前記変数を求め、該変数を製造条件の指令値として補助パーソナルコンピュータに送信する指令手段が備えられている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか記載の計測管理システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007121065A (ja) * 2005-10-27 2007-05-17 Saginomiya Seisakusho Inc 材料試験システム
CN103760020A (zh) * 2014-01-02 2014-04-30 河南理工大学 一种完全平面应变并可施加梯度应力的相似试验系统

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