JP2006207985A - 自然環境冷熱利用の季節間冷熱システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の冬期雪氷の季節間冷温貯蔵及び冷房等への利用技術は、以下等の問題点がある。冬期の氷生成のための自然冷熱環境影響要因(外気温度、風速及び放射冷却量)を生かしていない。また、左記の氷の生成において伝熱問題を抱えている。また、貯氷庫・貯雪庫に腐敗、汚れが生じる。また、利用性(既設貯蔵倉庫への設置、温暖期における冷熱利用の容易さ)に問題点がある。
【解決手段】 蓄冷管、冷熱コレクタ及び冷媒からなるシステムにおいて、冬期の自然冷熱環境の冷熱を蓄冷管に蓄冷し、その冷熱を温暖期(春、夏、秋)において季節間冷温貯蔵等の冷熱源へ用いる。上記冷熱コレクタは、冷温貯蔵庫等の外に置き冬期の自然冷熱環境から冷熱を吸収する。上記蓄冷管は、多数の充填物(カプセル等)及び冷媒で満たされている。左記充填物内には冬期の上記自然冷熱環境から冷熱コレクタを用いて得られる低温度で凝固する液体が満されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、季節間冷温貯蔵及び冷房等の冷熱利用の分野へ利用されることになる。なお、季節間冷温貯蔵とは、冬期の寒冷エネルギを蓄冷し、その寒冷エネルギを春・夏・秋期の穀類、野菜、果物、乳製品等の冷温貯蔵(保存及び食味が保持される)へ用いることを表す。また、季節間冷房とはその寒冷エネルギを春・夏・秋期において利用の急増しているオフイスビル、工場、マンション等の冷房へ用いることを表す。
農作物等の冷温貯蔵、またビル等の冷房等においては、一般にその冷熱源として冷凍機が用いられている。しかし、寒冷地においては、冬期に雪、氷が自然環境に存在し、また生成が可能である。この寒冷地の雪、氷を左記冷温貯蔵及び冷房へ利用することが近年、試みられている。以下にその例を示す。
(1)寒冷外気による氷塊の製造
寒冷外気冷熱エネルギにより大きな氷塊を製造し、季節間冷温貯蔵及び冷房へ利用する方式の以下の研究・実用化が行われている。
a)堂腰純らは、冬期に寒冷外気をファンにより蓄冷用室内(水を満たしたバスケット、または水槽を多数配置)に導き氷塊を得る方式の研究・実用化を行っている(例えば、特許文献1及び非特許文献1参照)。
b)Vigneaultらは、氷塊の生成において氷の成長厚みの増加による伝熱抵抗の増大を防ぐ方式として寒冷外気中で断続的に散水を行い氷を成長させる方式の研究を行っている(例えば、非特許文献2参照)。
(2)雪の利用
媚山政良らは、冬期積雪を貯雪庫へトラック及び除雪機等を用い堆積し、季節間冷温貯蔵及び冷房へ利用する方式の研究・実用化を行っている(例えば、非特許文献3参照)。
堂腰純、「自然氷の冷熱利用方法と冷熱利用装置」、特開2001−317845号 公報 堂腰純・李里特、「氷の潜熱を利用した青果物の長期貯蔵」、寒地技術シンポジウム論文報告集(1998)、P.259−266 Vigneault,C.,M.Lemieux and D.I.Masse;「Development of an automated ice−block−making system utilizing winter outdoor air」、Canadian Agric.Eng.,30,77−82(1988) 媚山政良・篠田久雄・矢野潔・岡田静夫・岩腰壮康・川本周朗、「農産物零温貯蔵施設に関する研究」、寒地技術シンポジウム論文報告集(1997)、P.262−268
従来の冬期雪氷の季節間冷温貯蔵及び冷房等への利用技術は、
氷冷熱の利用においては 1.冬期自然冷熱環境からの蓄冷が主に寒冷外気の温度の利用であり、氷生成のための自然冷熱環境影響要因(外気温度、風速及び放射冷却量)を生かしていない。 2.また、冬期の氷の生成において以下の伝熱問題を抱えている。1)寒冷外気の(寒冷外気側境膜の)伝熱抵抗が大きい。2)氷の熱伝導率は小さく(2.2 W・m−1・K−1(0℃))、このことによる氷の成長厚みの増加による伝熱抵抗の増大が大きい。
3.また、従来の季節間冷温貯蔵及び冷房等の技術は、貯氷庫・貯雪庫に腐敗、汚れが生じる欠点を抱えている。
4.また、従来の季節間冷温貯蔵及び冷房等の技術は、温暖期における冷熱の利用において雪・氷からの被低温度化箇所・物へのフアン等を用いた空気の強制循環、または間接的熱交換(雪・氷→融解水→ブライン→被低温度化箇所・物)を必要とし、温暖期の冷熱の利用に難点を抱えている。
5.また、従来の季節間冷温貯蔵の技術は、穀物等の貯蔵庫に対して貯氷庫・貯雪庫が別床の専有敷地である。このため既設貯蔵庫への冷温貯蔵庫としての貯氷庫・貯雪庫の設置が困難、または高コストな建設、設備(温暖期における冷熱の移動のための配管経路等)となる。
本発明は、上記等の従来の季節間冷温貯蔵及び冷房等の問題点を解決し左記技術の低コスト化、利用地域の拡大及び利用性(既設貯蔵倉庫への設置、温暖期における冷熱利用の容易さ)等において優れた方式を提供することを目的とする。
以下には、先に本発明の構成要素及びシステムの特性を説明し、その後、本発明の上記課題への対応理由を記す。
本発明は、冬期の自然冷熱環境(外気(温度、風速)及び天空放射冷却量)の冷熱を蓄冷管に蓄冷し、その冷熱を温暖期(春、夏、秋)において季節間冷温貯蔵等の冷熱源へ用いるシステムであり、以下の蓄冷管・槽(以下蓄冷管)、冷熱コレクタ及び冷媒からなる。
(1)蓄冷管
蓄冷管は、多数の充填物(カプセル等)及び冷媒で満たされている。左記充填物内には冬期の上記自然冷熱環境から下記冷熱コレクタを用いて得られる低温度で凝固する液体(蓄冷材(水等))が満(若干空隙)されている。左記構造によりこの蓄冷管は、(冬期の蓄冷において)冷媒単位容積当たりの蓄冷材凝固生成面積が格段に増加され、かつ蓄冷材凝固層の成長厚みの増加による伝熱抵抗の増大を低下させた高熱効率の構造となっている。
上記蓄冷管は、冷温貯蔵庫の中に置かれ、温暖期において蓄冷管低温度外表面の空気自然対流及び放射冷却により貯蔵庫内の温熱を吸収し貯蔵庫内を冷却する。このため温暖期(長期間)において貯蔵庫内冷却のための空気循環動力を必要としない低コストな方式となる。
なお、上記蓄冷管の貯蔵庫内中央への設置は、貯蔵庫と別棟および貯蔵庫の端への貯氷・雪庫の設置に比べ温暖期における冷熱エネルギの効率的利用、また冷熱損失の防止が図れ、さらに貯蔵室内において冷温度不足部分が生じにくく好適である。
また、上記冷温貯蔵庫内の蓄冷管は、温暖期において以下の場合には不凍液体を循環ポンプにより2本以上の蓄冷管どうしで循環させてもよい。1)冷温貯蔵庫内の冷熱が不足する場合:左記循環によりカプセル間空隙を満たす冷媒の熱伝達率を高め貯蔵庫内の温熱の吸収量を増加させる。2)貯蔵庫内の垂直温度分布に高低差がつき過ぎる場合:左記循環により蓄冷管下部の冷熱を上部に送り、同時に1)の効果により上記温度分布を是正する。なお、この循環ポンプによる蓄冷管間の循環は、電気料金の安い夜間電力等を用いて行うと好適であり、さらに1、2回/1日程度等の少数回で行うのも好適である。
また、この蓄冷管は、温暖期において蓄冷管低温度外表面の結露により、貯蔵庫内を高湿度に保持する(高湿度貯蔵)。この高湿度貯蔵は、穀物、野菜等の食味を長期間保持することになる。
上記蓄冷管外表面の常時の結露は、経年使用によりその外表面にカビ及び汚れが生じるものと思われる。このため本発明においては、蓄冷管外表面にかび防止及び防汚効果をもたせるため、その外表面に光触媒(酸化チタン等)等の塗布、またはメッキ処理等をすると好適である。
また、蓄冷管内の充填物の充填密度をさらに高めるため、大きさの異なる2種類以上の充填物を充填した蓄冷管を用いると好適である。蓄冷管内の充填物の高密度化は、蓄冷管(貯氷庫)容積を小さくでき、季節間冷温設備全体の建設コスト(設置面積の縮小化等)の低下に繋がることになる。
また、この蓄冷管の構造及び蓄冷管の屋内への設置は、農作物等の冬期凍結障害防止の貯蔵技術ともなる。本発明の蓄冷管の構造において、冬期間に農作物等を貯蔵した貯蔵庫内の冷熱を蓄冷管外表面から吸収し、かつ充填物内の液体の凝固を未完了状態に保つことにより、冬期の貯蔵庫内の温度を外気の温度よりも高く保ち農作物等の冬期の凍結障害防止の貯蔵技術とすることができる。さらに、この蓄冷管の熱的能力により冬期に凍害防止技術として蓄冷し、温暖期にその冷熱を冷温貯蔵技術として用いることもできる。
(2)冷熱コレクタ
冷熱コレクタは、冷温貯蔵庫等の建築物の外に置かれ冬期の自然冷熱環境(外気温度、風速、放射冷却)から冷熱を冷媒に吸収することを目的としている。この冷熱コレクタは、傾斜多数管(管列の傾斜配列構造)の管内へ冷媒が流れ、冷媒単位容積当たりの冷熱吸収能力の各段に増加された以下の構造及び配置となっている。
a)冷媒単位容積当たりの冷却面積が、多数の管の構造であることにより外気温度、風速に対して格段に増加されている。なお、風速はフアンによるものであってもよい。
b)管列の傾斜配列構造は、管列の垂直配列構造に比べ天空への放射面積を増加させ、天空への放射冷却量を増加させる。さらに、この冷熱コレクタは、左記放射冷却効果を高効率化させるため、その傾斜多数管を高熱放射率表面(黒色等)管、または透明管とし、左記透明管の場合は冷媒を黒色等の高熱放射率の液体とする。
c)日中の日射による冷媒の温度上昇を防ぐため傾斜面の天空側垂直軸を北側向きに、また日射を遮蔽する構造物及び建築物により遮蔽して置かれる。
d)なお、夏期等の温暖期には、傾斜多数管の管内への冷媒の循環は行わない。
(3)冷媒
冷媒は、冬期に上記冷熱コレクタと蓄冷管を循環し、冷熱を冷熱コレクタから蓄冷管へ移動させ蓄冷管充填物内の蓄冷材を凝固させる。左記冷媒は、本システム使用の冬期の自然冷熱環境で凍結を生じない無機(塩化カルシウム、酢酸カリウム等)、有機(プロピレングリコール、エチレングリコール等)またはそれら無機、有機の混合物の不凍結溶液を用いる。不凍結溶液への自然冷熱環境冷熱の吸収は、左記冷熱エネルギの高密度化となり、また冷熱エネルギの利用性を格段に向上させる。
(4)システム
本システムの冬期の蓄冷には、夜間時間帯の積極的利用が望まれる。夜間の外気温度は、(一日の平均外気温度に対して)低温度が長時間維持される。このため蓄冷材の凝固物の生成量が多く、さらに低コストな夜間電力が利用できることになる。
本発明の上記発明が解決しようとする課題等への対応理由を以下に記す。
従来の冬期雪氷の季節間冷温貯蔵及び冷房等への利用技術は、
氷冷熱の利用においては 1.冬期自然冷熱環境からの蓄冷が主に寒冷外気の温度の利用であり、氷生成のための自然冷熱環境影響要因を生かしていない。しかし、本発明では、上記冷熱コレクタの構造により冬期の外気温度、外気風速及び天空放射冷却の3条件を積極的に生かしている。このことは、左記3条件の内の2つ、または1つの条件が劣っていても、本システムの利用地域と成り得る可能性を持つ。このことは、従来氷冷熱の利用が困難であった温暖寒冷地域等での利用が可能となることを意味することになる。
2.また、従来の氷冷熱の利用は、冬期の氷の生成において以下の伝熱問題を抱えている。1)寒冷外気の(寒冷外気側境膜の)伝熱抵抗が大きい。2)氷の熱伝導率は小さく(2.2 W・m−1・K−1(0℃))、このことによる氷の成長厚みの増加による伝熱抵抗の増大が大きい。本発明では、上記課題に有効と思われる「冷熱エネルギの吸収現象」と「氷の生成現象」を分離し、「冷熱エネルギの吸収現象」を
に記した構造・効果の冷熱コレクタ、また「氷の生成現象」を
に記した構造・効果の蓄冷管によって行う。したがって従来の方式の氷生成の伝熱問題を解決し、氷の生成量を格段に増加させた方式となる。
3.また、本発明は、従来の季節間冷温貯蔵及び冷房の方式に比べ蓄冷管内充填物および冷媒がシステム内で密閉(回路)となっており(a)(バスケット多数配置の方式に比べ)蓄冷のための蓄冷材(水等)の腐敗、汚れの心配がない。(b)(雪貯蔵法に比べ)貯氷庫(蓄冷管)の汚れがない。
また、本発明は、(雪貯蔵法に比べ)小雪地域への適用が可能となる。
その他本発明は、蓄冷管を屋内または屋外に保温して設置し、冬期に蓄冷管に蓄冷を行い、温暖期に(蓄冷管内から)冷媒を被低温度化箇所・物へ直接循環(冷媒→被低温度化箇所・物)することにより、またはその冷媒を冷凍機の温熱源として用い被低温度化箇所・物へ用いることができる。
4.従来の季節間冷温貯蔵及び冷房等の技術は、温暖期における冷熱の利用において雪・氷から被低温度化箇所・物への a)フアン等を用いた空気の強制循環、またはb)間接的熱交換(雪・氷→融解水→ブライン→被低温度化箇所・物)を必要とする。本発明は、以下により従来の方式に比べ温暖期における冷熱の利用の容易さにおいて優れている。a)
に記したように蓄冷管が冷温貯蔵庫の中に置かれ、温暖期において蓄冷管低温度外表面の空気自然対流及び放射冷却により貯蔵庫内の温熱を吸収し、フアン等を用いた空気の強制循環を必要としない。 b)また、上記従来の雪・氷からの間接的熱交換を必要とする場合においても
に記したように蓄冷管内の冷媒を被低温度化箇所・物へ直接循環できる。
5.また、従来の季節間冷温貯蔵の方式は、穀物等の貯蔵庫に対して貯氷・貯雪庫が別床の専有敷地である。しかし、本発明のシステムは、(設置の自由度が高く)貯蔵庫と別床の専有敷地を必要としない。貯蔵庫内の床に蓄冷管の設置、また貯蔵庫の屋上等に冷熱コレクタの設置が可能である。したがって、本発明は、既存の倉庫、施設への設置が容易である。例えば既設準低温倉庫(断熱だけで冷凍機なし)等において新規倉庫の建設費の負担なく、倉庫の低温度化を進めることが出来る。また、既設低温倉庫において冷凍機の取り替え時に本方式の追加、または本方式への交換を行うことも出来る。
また、本発明は、以下の理由により従来の季節間冷温貯蔵及び冷房の方式に比べ貯氷・貯雪庫の大きさを小さくでき、また貯氷・貯雪庫の設置床面積を小さくできる。(a)蓄冷管の充填物充填密度が高く貯氷庫容積を小さくできる。(b)蓄冷管の設置床面積に対して管高を高くできる。
上述したように本発明は、季節間冷温貯蔵・冷房等において従来の方式に比べ以下等の効果を持つ方式を提供する。冬期自然冷熱環境からの氷生成のための自然冷熱環境影響要因(外気温度、風速及び放射冷却量)を最大限生かし、また氷生成の伝熱問題を解決している。また、貯雪庫及び貯氷庫の腐敗、汚れがない。また、利用性(既設貯蔵倉庫への設置、温暖期における冷熱利用の容易さ)において優れている。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1、2は、本発明の一実施の形態に係わる穀物・野菜等の季節間冷温貯蔵の概略図である。
図1,2における本発明のシステムは、基本的に蓄冷管S1,S2、冷熱コレクタR及び冷媒Jから構成される。冷媒Jは、冬期に蓄管冷S1,S2と冷熱コレクタRを循環する。なお、温暖期には、冷熱コレクタRへの冷媒Jの循環は行わない。以下に各構成要素別にその働きを詳細に述べる。
図1,2の蓄冷管は、冷温貯蔵庫A内に2本ペアで配置(筒S1,筒S2)している。蓄冷管には、球カプセルCが充填されている。球カプセルCの中には、水が満(若干空隙)されている。カプセル内の水は、冬期において上記冷熱コレクタとの冷媒の循環により凝固(氷)させる。また温暖期において左記凝固の融解が行われる。この温暖期におけるカプセル内の氷の融解は、蓄冷管低温度外表面の空気自然対流及び放射冷却により貯蔵庫A内の温熱を吸収し貯蔵庫A内を冷却することを意味していることになる。
上記2本の蓄冷管(S1,S2)は、底部において連結されており、冬期の冷媒の循環は、S1管上部へ流入し、S1管底部からS2管底部を経てS2管上部から冷熱コレクタへ送られる。
Fは、冷熱コレクタRへの昼間の日射を遮蔽するため冷熱コレクタRの南側に設置しているブラインド状の日射遮蔽物である。この日射遮蔽物Fは、ブラインド状であるため冷熱コレクタRに対して外気の風を通し、かつ昼間の日射を遮蔽する効果をもつ。
図1の冷熱コレクタRは、冷温貯蔵庫Aの屋上(風速が大きい、天空への放射角度が広角となる)に冷熱コレクタ傾斜面の天空側垂直軸を北側に向け置かれ冬期の自然冷熱環境(外気温度、風速、放射冷却)から冷熱を吸収する。
冷熱コレクタRは、大口径管r1と小口径管r2(図3)から構成されており、大口径管(ヘッダータンクを兼ねる)r1を最上部にし、以下小口径管r2を順次下方向に平行に並べその管列に傾斜をもたせた構造としている。なお、この小口径管r2は、大口径管r1に対して直列、並列のどちらであってもよい。冷熱コレクタにおける冷媒の流れは、大口径管r1を経て小口径管r2へ流れる。
冷媒は、循環ポンプPを用いて蓄冷管S2から大口径管r1へ供給される。この循環ポンプPによる大口径管r1への冷媒の供給においては、大口径管r1内の冷媒が一定の高水位液量(水位センサ使用)で、循環ポンプPを停止させ、冷熱コレクタRから蓄冷管S1への流れを自然落水とさせる。さらに、この自然落水による大口径管r1内の冷媒の一定液位への低下(水位センサ使用)で循環ポンプPが再稼働する仕組みとなっている。これらのことにより冷媒の冷熱コレクタRから蓄冷管S1への流れが自然落水、また循環ポンプ動力による冷媒の流れが蓄冷管S2と冷熱コレクタRの間の配管だけの流れ抵抗となり、循環ポンプ動力が格段に低減することになる。なお、この冷媒循環の自然落水の利用のため、ポンプPの稼働は断続的なものとなる。また、冷熱コレクタの設置最下部は蓄冷管(S1,S2)の最上部よりも高い位置としている。また、S2からRへの配管径を太くするのも循環ポンプ動力の低減にさらに効果がある。
なお、冷熱コレクタが小さい、または外気が高温度(−5℃等以上)である等の理由で、冷熱コレクタにおける冷媒の温度の低下が十分でない場合は、冷媒の冷熱コレクタにおける上記自然落水流量を(冷媒・外気温度の測定及び冷熱コレクタの下流に設けられたバルブの開度等により)減少、または停止させてもよい。このことにより冷熱コレクタ内の冷媒の温度を低下させる。なお、左記自然落水の停止の場合は、冷媒が必要低温度になった時点で自然落水させる。
本発明の実施の形態を示す季節間冷温貯蔵庫の正面図 同平面図 本発明の実施の形態を示す冷熱コレクタ小口径管r2の平面図
符号の説明
R 冷熱コレクタ
r1 大口径管
r2 小口径管
S1,S2 蓄冷管
C カプセル
J 循環不凍液体(冷媒)
P 冷媒循環ポンプ
A 冷温貯蔵庫
F 日射遮蔽物
G 穀物

Claims (7)

  1. 冬期の自然冷熱環境(外気(温度、風速)及び天空放射冷却)の冷熱を蓄冷管に蓄冷し、温暖期(春、夏、秋)においてその冷熱を季節間冷温貯蔵等の冷熱源へ用いる以下の蓄冷管・槽(以下蓄冷管)、冷熱コレクタ及び循環不凍液体(以下冷媒)からなるシステム。
    (1)蓄冷管
    蓄冷管には、充填物(カプセル等)が充填されており、充填物内には上記の冬期自然冷熱環境から冷媒に得られる冷熱温度で凝固する液体(以下蓄冷材)が満(若干空隙)されている。充填物間の空隙には冷媒が満たされている。
    上記蓄冷管は、冷温貯蔵庫内に置かれ、温暖期において蓄冷管低温度外表面の空気自然対流及び放射冷却により貯蔵庫内の温熱を吸収し貯蔵庫内を冷却する。
    また、この蓄冷管は、蓄冷管低温度外表面の結露により、貯蔵庫内を高湿度に保持する。
    (2)冷熱コレクタ
    冷熱コレクタは、上記の冬期自然冷熱環境から冷熱を冷媒に吸収することを目的としている。この冷熱コレクタは、傾斜多数管の管内へ冷媒が流れ、冷媒単位容積当たりの冷熱吸収能力の各段に増加された以下の構造及び配置とする。
    a)冷熱コレクタは、屋外寒冷外気中に置かれ、冷熱コレクタの傾斜面の天空側垂直軸を北側に向け、かつ昼間の日射を遮蔽して置かれる。
    b)傾斜多数管は、高熱放射率表面(黒色等)管、または透明管とし、左記透明管の場合は冷媒を黒色等の高熱放射率の液体とする。
    c)温暖期には、傾斜多数管の管内への冷媒の循環は行わない。
    (3)冷媒
    冷媒は、冬期の自然冷熱環境の上記冷熱コレクタ内で不凍の液であり、冬期に上記冷熱コレクタと蓄冷管を循環し冷熱を移動させ蓄冷管充填物内の蓄冷材を凝固させる。
  2. 請求項1において、冬期の冷熱コレクタから蓄冷管への冷媒の流れを自然落水としたシステム。
  3. 請求項2において、冷熱コレクタにおける冷媒の温度の低下が十分でない場合、自然落水流量を減少、または停止させ冷熱コレクタ内の冷媒の温度を低下させる仕組みを持たせた冷熱コレクタを用いたシステム。なお、左記自然落水の停止の場合は、冷媒が必要低温度になった時点で自然落水させる。
  4. 請求項1又請求項2又請求項3において、蓄冷管の外表面にかび防止及び防汚効果をもたせたもの。
  5. 請求項1又請求項2又請求項3又請求項4において、冷管内の充填物の充填密度を高めるため、大きさの異なる2種類以上の充填物を充填した蓄冷管を用いたもの。
  6. 請求項1又請求項4又請求項5の構造の蓄冷管を屋内または屋外に保温して設置し、かつ請求項1又請求項2又請求項3の冷熱コレクタ及び請求項1の冷媒を用い、冬期に蓄冷管に蓄冷を行い、温暖期に(蓄冷管から)左記冷媒を被低温度化箇所・物へ直接循環することにより、またはその冷媒を冷凍機の温熱源として用い被低温度化箇所・物へ用いるシステム。
  7. 請求項1又請求項4又請求項5の蓄冷管の構造及び屋内への設置において、冬期間に冷温貯蔵庫内の冷熱を蓄冷管外表面から吸収し、かつ充填物内の液体の凝固を未完了状態に保つことにより、冬期の貯蔵庫内の温度を外気の温度よりも高く保ち農作物等の冬期の凍結障害防止の貯蔵技術とした蓄冷管。
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