JP2006206465A - 持続性口腔内溶解用固形製剤 - Google Patents

持続性口腔内溶解用固形製剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 口内炎治療と口腔内での持続的殺菌を同時に、しかも単一製剤で容易に行うことができる固形製剤の提供。
【解決手段】 崩壊時間が45秒〜2分である口内炎治療内服薬剤を含む部分及び崩壊時間が3分を超える口腔内殺菌剤を含む部分からなる口腔内溶解用固形製剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、単一の製剤で口内炎治療と口腔内での持続的殺菌を、同時に容易に行うことができる口腔内溶解用固形製剤に関する。
口内炎とは、機械的損傷、栄養失調、アレルギー、口腔内の衛生不良など様々な原因によって起きる口腔粘膜の炎症及び潰瘍の総称である。多くの口内炎は1〜2週間程度で自然に治るが、それまでの間患者は食事、会話、歯磨き等の口を使う殆どの行為の際に患部に痛みを感じ、苦痛に耐え続けなければならない。
口内炎治療にはビタミンB2、ビタミンB6等の口内炎治療成分を含む内服剤を服用し、更に口腔内の細菌繁殖を抑えるため塩化セチルピリジニウム、塩酸クロルヘキシジン、塩化デカリニウム、クレオソート、塩化ベンザルコニウム、フェノール又はチモール等の殺菌成分を有する含嗽剤を用いて嗽をすることが考えられる。または、口内炎治療成分を含む内服剤を服用し、殺菌成分を含むトローチを口中で溶解させることも考えられる。しかしながら、これらは用法が異なる上、職場や学校等で治療を行うには水の使用を要する等場所的な制限もあり不便なため、利便性を高めた製剤、すなわちコンプライアンスを改善した製剤の開発が求められていた。
このような問題を解決するため、放出遅延錠に主薬速崩壊部を圧縮被覆した製剤(特許文献1)が知られているが、この製剤は嚥下した後に初めて体内で速効性の薬物と持続性の薬物を放出するものである。また、医薬活性成分を含む嚥下の容易な大きさの内核及び該内核の周囲に形成された速崩壊性の圧縮被覆層からなる、取り扱いやすく嚥下し易い経口投与用錠剤(特許文献2)が知られているが、速崩壊性の圧縮被覆層が溶解した後にあらためて嚥下する必要がある。従って、口腔内で直接殺菌効果を有する薬物を適用しても、その効果を持続させることができないのが現状であった。
特開昭62−246512号公報 特開平8−143473号公報
従って、本発明の目的は、口内炎治療と口腔内での持続的殺菌とを同時に、しかも単一製剤で容易に行うことができる固形製剤を提供することにある。
そこで、口内炎治療と口腔内での持続的殺菌を同時に、しかも単一製剤で容易に行うことができる固形製剤を見出すべく種々検討した結果、日本薬局方の崩壊試験法に従って崩壊試験を行ったとき、45秒〜2分間で崩壊又は溶解する口内炎治療内服薬剤を含む部分と3分を超えて崩壊又は溶解する口腔内殺菌剤を含む部分とを組み合せて一つの口腔内溶解用固形製剤とすると、口腔内で溶解させたとき、口内炎治療と口腔内での持続的殺菌とを、単一の製剤で同時に、しかも容易に行うことができる固形製剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、崩壊時間が45秒〜2分である口内炎治療内服薬剤を含む部分及び崩壊時間が3分を超える口腔内殺菌剤を含む部分からなる口腔内溶解用固形製剤を提供するものである。
本発明の口腔内溶解用固形製剤を口腔内で溶解させて服用すると、口内炎の治療と口腔内での持続的殺菌とを同時に、しかも単一製剤で容易に行うことができる。さらに本製剤は水なしで服用できるため、時と場所を選ばず必要時に治療可能であって実用面で優れた利点を有する。
本発明の口腔内溶解用固形製剤の口内炎治療内服薬剤を含む部分(以下、成分A相と記載することがある)及び口腔内殺菌剤を含む部分(成分B相と記載することがある)の崩壊時間は、日本薬局方の崩壊試験法に従って崩壊試験を行ったとき、崩壊又は溶解する時間をいう。
本発明における口内炎治療とは、機械的損傷、栄養失調、アレルギー、口腔内の衛生不良などの原因によって生じた口腔粘膜の炎症及び潰瘍の治療を意味する。
本発明の口腔内溶解用固形製剤の成分A相で使用する口内炎治療内服薬剤としては、主として胃以下の消化管で吸収されて口内炎治療作用を発現する成分であるのが好ましく、例えばビタミンB2、ビタミンB6等が挙げられる。口内炎治療内服薬剤は単独でも使用できるし、2種以上を組み合わせ使用することもできる。本発明の口腔内溶解用固形製剤中に、口内炎治療内服薬剤は、好ましくは0.05〜60質量%、より好ましくは0.1〜50質量%、特に0.2〜30質量%含有するのが好ましい。
成分A相は、日本薬局方の崩壊試験法に従って崩壊試験を行ったとき45秒〜2分で崩壊又は溶解するが、該崩壊時間は45秒〜1分45秒が好ましく、特に45秒〜1分30秒であるのが好ましい。
この崩壊時間は、溶解する賦形剤、膨潤する賦形剤や崩壊剤、更には、固形製剤内に空隙を得やすい賦形剤、唾液の導入を促す賦形剤や崩壊剤を組み合わせ、その配合量を選択することによって適宜調整される。例えば、溶解する賦形剤であるソルビトール、固形製剤内に空隙を得やすい賦形剤である結晶セルロース、唾液の導入を促す崩壊剤であるカルメロースを組み合わせることによって速やかな崩壊を得ることができる。上記の崩壊時間は、口腔内での崩壊又は溶解する時間に連動することはいうまでもない。このような速やかな口腔内での崩壊又は溶解により、口内炎治療内服薬剤は速やかに吸収され、効果を奏する。
賦形剤としては、乳糖、デンプン類、結晶セルロース、蔗糖、マンニトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
崩壊剤としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、コーンスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、部分アルファー化デンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム等が挙げられる。
本発明の口腔内溶解用固形製剤中の成分A相の質量は、200mg以上が好ましく、300〜2500mgがより好ましく、特に400〜1500mgであるのが好ましい。A相の大きさに制限はないが、9mmφ以上が好ましく、10〜18mmφがより好ましく、特に11〜15mmφであるのが好ましい。
成分A相には、口内炎治療内服薬剤以外に、トラネキサム酸等の抗プラスミン剤;グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸カリウム、グリチルリチン酸アンモニウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等の非ステロイド消炎剤;塩化リゾチーム、ブロメライン、セラベプターゼ、セミアルカリプロテアーゼ、セアプローゼ等の消炎酵素剤;カンゾウ、キキョウ等の生薬;イブプロフェン、アセトアミノフェン、アスピリン、アスピリンアルミニウム、エテンザミド、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム、サザピリン、イソプロピルアンチピリン、ラクチルフェネチジン、ロキソプロフェンナトリウム、ケトプロフェン、ピロキシカム、アセメタシン、インドメタシン等の解熱鎮痛剤等の成分を配合することができる。これらの成分は、単独で使用することもできるし、2種以上を混合しても使用できる。
成分A相には、これらの成分のほか、薬学的に許容される担体、例えば、結合剤、甘味剤、滑沢剤、香料等を使用してもよい。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、アルファー化デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、プルラン等が挙げられる。
甘味剤としては、アスパルテーム、グリチルリチン酸二カリウム、サッカリンナトリウム等が挙げられる。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク等が挙げられる。
香料としては、メントール、カラメル、各種フルーツ系香料等が挙げられる。
本発明の口腔内溶解用固形製剤の成分B相で使用する口腔内殺菌剤としては、主として口腔内で直接殺菌作用を発現する成分であるのが好ましく、例えば塩化セチルピリジニウム、塩酸クロルヘキシジン、塩化デカリニウム、クレオソート、塩化ベンザルコニウム、フェノール及びチモール等が挙げられ、特に塩化セチルピリジニウムが好ましい。
本発明の口腔内溶解用固形製剤中に、口腔内殺菌剤は、好ましくは0.01〜40質量%、より好ましくは0.05〜30質量%、特に0.05〜10質量%含有するのが好ましい。
成分B相の崩壊時間は、日本薬局方の崩壊試験法に従って崩壊試験を行ったとき、3分を超えるが、好ましい下限は3分30秒、特に好ましくは4分を超えて崩壊又は溶解し、上限は好ましくは30分、より好ましくは25分、特に好ましくは20分で崩壊又は溶解するのがよい。崩壊時間は3〜30分が好ましく、3分30秒〜25分がより好ましく、特に4〜20分であるのが好ましい。このような崩壊時間に調整することによって、持続的な口腔内殺菌効果が得られる。
成分B相の崩壊時間の調整には、賦形剤、結合剤を使用して行うのがよい。
賦形剤としては、乳糖、デンプン類、結晶セルロース、蔗糖、マンニトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン、アルファー化デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、プルラン等が挙げられる。
本発明の口腔内溶解用固形製剤中の成分B相の質量は、50〜1500mgが好ましく、100〜1200mgがより好ましく、特に120〜800mgであるのが好ましい。本発明で使用する口腔内殺菌剤を含む部分の大きさは、6〜25mmφが好ましく、6〜12mmφがより好ましく、7〜11.5mmφが更に好ましく、特に8〜11mmφであるのが好ましい。
成分B相には、口腔内殺菌剤及び崩壊時間を調整する成分以外に、セネガ、カンゾウ、キキョウ、ソヨウ、シコン等の生薬類;アズレンスルホン酸ナトリウム等の消炎剤等の成分を配合することができる。これらの成分は、単独で使用することもできるし、2種以上を混合しても使用できる。
成分B相には、これらの成分のほか、薬学的に許容される担体、例えば、甘味剤、滑沢剤、香料等を使用してもよい。
甘味剤としては、アスパルテーム、グリチルリチン酸二カリウム、サッカリンナトリウム等が挙げられる。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク等が挙げられる。
香料としては、メントール、カラメル、各種フルーツ系香料等が挙げられる。
本発明の口腔内溶解用固形製剤の成分A相と成分B相の質量比は、1:0.015〜1:8が好ましく、1:0.04〜1:4がより好ましく、特に1:0.08〜1:2であるのが好ましい。
本発明の口腔内溶解用固形製剤の形態としては、異なった崩壊時間を有する成分A相と成分B相を有していれば特に限定されないが、成分A相が、成分B相と同時又は成分B相よりも早く崩壊又は溶解を開始する形態であるのが好ましい。このような形態としては、(1)固形製剤が外層及び内核からなる製剤であって、外層が成分A相であり、内核が成分B相である形態(図1);(2)固形製剤が2層以上の積層製剤であって、各層が成分A相の層と、成分B相の層とに分別されている形態(図2);(3)固形製剤が盤状製剤であって、成分B相が穴あき盤状であり、成分A相が該盤状の穴空間に埋め込まれている形態である製剤(図3)が挙げられる。ここで、積層製剤の場合には3層製剤が好ましく、盤状製剤の場合の形状は、円盤状でも、矩形盤状でもよい。また、上記(1)の形態においては、成分B相と成分A相の大きさは、成分B相の直径に対し、成分A相の直径が好ましくは1.1〜3倍、より好ましくは1.2〜2.6倍、特に1.3〜2倍であるのが好ましい。
本発明の口腔内溶解用固形製剤は、例えば次のような製造方法で得られる。まず、成分A相及び成分B相ともに、湿式顆粒圧縮法又は直接粉末圧縮法で得られる顆粒を圧縮成形することにより製造する。例えば、成分B相は殺菌成分及びその他の医薬活性成分と賦形剤、甘味剤等の適宜使用する添加剤を混合する。その後、湿式顆粒圧縮法では、結合剤の溶液を加え造粒、乾燥、整粒した顆粒に、更に滑沢剤、香料等を加え混和し、圧縮成形し、直接粉末圧縮法では、造粒することなく、滑沢剤、香料等を加え混和し、圧縮成形することにより内核素錠を製造する。一方、成分A相についても口内炎治療内服薬剤及びその他の医薬活性成分と賦形剤、崩壊剤、甘味剤等の適当な添加剤を混合する。その後、湿式顆粒圧縮法では、結合剤の溶液を加え造粒、乾燥、整粒した顆粒に、さらに滑沢剤、香料等を加え混和し、直接粉末圧縮法では、造粒することなく、滑沢剤、香料等を加え混和し、外層の混合末を製造する。そして、得られた内核素錠と外層の混合末を用い、内核素錠を核として圧縮成形することにより図1に示す形態の固形製剤を製造する。
本発明の口腔内溶解用固形製剤の成分B相は、トローチ剤である。本発明においては当該トローチ剤と胃以下の消化管で吸収されて口内炎治療作用を発現する成分A相とを組み合せて、全体を口腔内で溶解させて使用する製剤とすることにより、口内炎治療と口腔内での持続的殺菌を同時に、単一の製剤で容易に行うことができるものである。
以下に、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
塩化セチルピリジニウム(和光純薬工業社製:商品名 塩化セチルピリジニウム)1g、ソルビトール185.4g及びサッカリンナトリウム3gを混合し、ヒドロキシプロピルセルロース8gをエタノール40gに溶解して得られた練合液を用いて湿式造粒した。該造粒物を乾燥後整粒して整粒末197.4gを得た。得られた整粒末にステアリン酸マグネシウム2g、メントール0.4g及びシトラス香料0.2gを混合し、ロータリー式打錠機により直径8mmφ、質量200mgの内核素錠を製造した。得られた内核素錠に、リボフラビン12g(ビタミンB2、ロッシュビタミンジャパン社製:商品名 日本薬局方リボフラビン)、塩酸ピリドキシン50g(ビタミンB6、武田薬品工業社製:商品名 塩酸ピリドキシン)、マンニトール686.2g、クロスポビドン40g、ステアリン酸マグネシウム8g、メントール3g及びグレープフルーツ香料0.8gを混合した混合末を1錠あたり800mg、打錠機により圧縮被覆し、直径14mmφ、質量1000mgの固形製剤を得た。
実施例2
塩化セチルピリジニウム(和光純薬工業社製:商品名 塩化セチルピリジニウム)1g、マンニトール295.1g、ステアリン酸マグネシウム3gとメントール0.6g及びシトラス香料0.3gを混合した混合末を直接粉末圧縮法によりロータリー式打錠機で打錠し、直径9mmφ、質量300mgの内核素錠を製造した。得られた内核素錠に、塩酸ピリドキシン50g(武田薬品工業社製:商品名 塩酸ピリドキシン)、アスパルテーム10g、ソルビトール524.3g、カルメロース35g、結晶セルロース70g、ステアリン酸マグネシウム 7g、メントール3g及びグレープフルーツ香料0.7gを混合した混合末を1錠あたり700mg、打錠機により圧縮被覆し、直径14mmφ、質量1000mgの固形製剤を得た。
実施例3
塩化セチルピリジニウム(和光純薬工業社製:商品名 塩化セチルピリジニウム)2g、キシリトール185.9g、エリスリトール185.9g及びサッカリンナトリウム5gを混合し、ヒドロキシプロピルセルロース16gをエタノール80gに溶解して得られた練合液を用いて湿式造粒を行い、造粒物を乾燥後整粒して整粒末394.8gを得た。得られた整粒末にステアリン酸マグネシウム4g、メントール0.8g及びシトラス香料0.4gを混合し、ロータリー式打錠機により直径10mmφ、質量400mgの内核素錠を製造した。得られた内核素錠に、リボフラビン12g(ロッシュビタミンジャパン社製:商品名 日本薬局方リボフラビン)、ソルビトール479.4g及びヒドロキシプロピルセルロース30gを混合し、精製水15gとエタノール15gを混和した練合液を用いて湿式造粒を行い、造粒物を乾燥、整粒して得られた整粒末521.4gとカルメロース30g、結晶セルロース60g、ステアリン酸マグネシウム6g、メントール2g及びグレープフルーツ香料0.6gを混合した混合末を1錠あたり620mg、打錠機により圧縮被覆し、直径13mmφ、質量1020mgの固形製剤を得た。
実験例1
実施例1〜3で得られた本発明の口腔内溶解用固形製剤について、第十四回改正日本薬局方崩壊試験法に準じ、崩壊試験器(富山産業株式会社製:NT−4HS型)を用いて崩壊試験を実施した。バスケットのガラス管に固形製剤を1個ずつ、計6個入れて、温度37℃、精製水1000mLに調節したビーカー中の試験液に浸し、1分間に30往復、振幅55mmで滑らかに上下運動を行った。結果は、目視にて口内炎治療内服薬剤を含む部分と口腔内殺菌剤を含む部分の崩壊又は溶解した時間について測定し6個の平均値を算出した。処方及び結果を表1に示す。
Figure 2006206465
実施例1〜3の固形製剤の崩壊時間は、口腔内殺菌効果を有する成分を含む部分はいずれも3分を超えていた。また、口内炎治療内服薬剤を含む部分はいずれも2分以内であった。本発明の口腔内溶解用固形製剤を口腔内投与することにより、口内炎治療内服薬剤を含む部分は速やかに崩壊し薬物の効果を奏し、また、口腔内殺菌効果を有する成分を含む部分は徐々に崩壊し口腔内の殺菌効果が持続した。また、口腔内での使用感も良好であった。
製造例1
塩化セチルピリジニウム1.0g(和光純薬工業社製:商品名 塩化セチルピリジニウム)、アズレンスルホン酸ナトリウム0.8g(アルプス薬品工業社製:商品名 アズレンスルホン酸ナトリウム)、ソルビトール184.6g及びサッカリンナトリウム3.0gを混合し、ヒドロキシプロピルセルロース8.0gをエタノール40.0gに溶解して得られた練合液を用いて湿式造粒を行い、造粒物を乾燥後整粒して整粒末197.4gを得た。得られた整粒末にステアリン酸マグネシウム2.0gとメントール0.4g、シトラス香料0.2gを混合し、ロータリー式打錠機により直径8mmφ、質量200mgの内核素錠を製造した。得られた内核素錠に、リボフラビン12.0g(ロッシュビタミンジャパン社製:商品名 日本薬局方リボフラビン)、塩酸ピリドキシン50.0g(武田薬品工業社製:商品名 塩酸ピリドキシン)、トラネキサム酸250.0g(第一製薬社製:商品名 トラネキサム酸)、マンニトール393.2g、アスパルテーム30.0g、グリチルリチン酸二カリウム13.0g、クロスポビドン40.0g、ステアリン酸マグネシウム8.0g、メントール3.0g及びグレープフルーツ香料0.8gを混合した混合末を1錠あたり800mg、打錠機により圧縮被覆し、直径14mmφ、質量1000mgの固形製剤を得た。
製造例2
塩化セチルピリジニウム1.0g(和光純薬工業社製:商品名 塩化セチルピリジニウム)、アズレンスルホン酸ナトリウム0.8g(アルプス薬品工業社製:商品名 アズレンスルホン酸ナトリウム)、ソルビトール184.6g及びサッカリンナトリウム3.0gを混合し、ヒドロキシプロピルセルロース8.0gをエタノール40.0gに溶解して得られた練合液を用いて湿式造粒を行い、造粒物を乾燥後整粒した。得られた整粒末にステアリン酸マグネシウム2.0gとメントール0.4g及びシトラス香料0.2gを混合し、口腔内に対する殺菌効果を有する成分の打錠末を200g得た。リボフラビン12.0g(ロッシュビタミンジャパン社製:商品名 日本薬局方リボフラビン)、塩酸ピリドキシン50.0g(武田薬品工業社製:商品名 塩酸ピリドキシン)、トラネキサム酸100.0g(第一製薬社製:商品名 トラネキサム酸)、アスパルテーム18.0g、グリチルリチン酸二カリウム10.0g、ソルビトール371.4g、カルメロース30.0g、ステアリン酸マグネシウム6.0g、メントール2.0g及びグレープフルーツ香料0.6gを混合した口内炎治療内服薬剤を含む成分の打錠末を600g得た。そこで、口腔内に対する殺菌効果を有する成分の打錠末が1錠あたり200mg、口内炎治療内服薬剤を含む成分の打錠末が1錠あたり600mgとなるように積層打錠機により圧縮成形し、直径11mmφ、質量800mgの固形製剤を得た。
製造例3
ソルビトール1396.7gとサッカリンナトリウム22.0gを混合し、塩化セチルピリジニウム1.0g(和光純薬工業社製:商品名 塩化セチルピリジニウム)、アズレンスルホン酸ナトリウム0.8g(アルプス薬品工業社製:商品名 アズレンスルホン酸ナトリウム)及びヒドロキシプロピルセルロース60.0gをエタノール300.0gに溶解して得られた練合液を用いて湿式造粒を行い、造粒物を乾燥後整粒し、ステアリン酸マグネシウム15.0g、メントール3.0g及びシトラス香料1.5gを混合後、21mmφのパンチを備えた打錠機により、質量1500mgの穴あき盤状固形製剤を製造した。一方で、リボフラビン12.0g(ロッシュビタミンジャパン社製:商品名 日本薬局方リボフラビン)、塩酸ピリドキシン25.0g(武田薬品工業社製:商品名 塩酸ピリドキシン)、マンニトール140.0g、アスパルテーム10.0g、クロスポビドン10.0g、ステアリン酸マグネシウム2.0g、メントール0.8g及びグレープフルーツ香料0.2gを混合した打錠末を製造し、得られた穴あき盤状固形製剤の内側(穴)の部分に混合末を1錠あたり200mg充填し、打錠機により圧縮し、直径21mmφ、質量1700mgの固形製剤を得た。
外層と内核とからなる本発明固形製剤の外観図(1−1)及びその断面を示す概念図(1−2)である。 3層の積層製剤である本発明固形製剤の外観図(2−1)及びその断面を示す概念図(2−2)である。 盤状製剤である本発明固形製剤の外観図(3−1)及びその断面を示す概念図(3−2)である。

Claims (8)

  1. 崩壊時間が45秒〜2分である口内炎治療内服薬剤を含む部分及び崩壊時間が3分を超える口腔内殺菌剤を含む部分からなる口腔内溶解用固形製剤。
  2. 口内炎治療内服薬剤が胃以下の消化管で吸収されて口内炎治療作用を発現する成分であり、口腔内殺菌剤が口腔内で直接殺菌作用を発現する成分である請求項1記載の口腔内溶解用固形製剤。
  3. 外層及び内核からなる製剤であって、外層が口内炎治療内服薬剤を含む部分であり、内核が口腔内殺菌剤を含む部分である請求項1又は2記載の口腔内溶解用固形製剤。
  4. 2層以上の積層製剤であって、各層が口内炎治療内服薬剤を含む層と、口腔内殺菌剤を含む層とに分別されているものである請求項1又は2記載の口腔内溶解用固形製剤。
  5. 盤状製剤であって、口腔内殺菌剤を含む部分が穴あき盤状であり、口内炎治療内服薬剤を含む部分が該盤状の口腔内殺菌剤を含む部分の穴空間に埋め込まれているものである請求項1又は2記載の口腔内溶解用固形製剤。
  6. 口内炎治療内服薬剤として、ビタミンB2及び/又はビタミンB6を含むものである請求項1〜5のいずれか1項記載の口腔内溶解用固形製剤。
  7. 口腔内殺菌剤として、塩化セチルピリジニウム、塩酸クロルヘキシジン、塩化デカリニウム、クレオソート、塩化ベンザルコニウム、フェノール及びチモールから選ばれる1種以上の殺菌剤を含むものである請求項1〜6のいずれか1項記載の口腔内溶解用固形製剤。
  8. 口内炎治療内服薬剤を含む部分と口腔内殺菌剤を含む部分の質量比が1:0.015〜1:8である請求項1〜7のいずれか1項記載の口腔内溶解用固形製剤。
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