JP2006205829A - 自動車用空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】輻射式電気ヒータが発する熱を熱交換のエネルギーとして利用して熱交換を効率良く行う構造とし、且つ輻射式電気ヒータに対する断熱や耐熱の構造を簡略化する。
【解決手段】エンジンの駆動によって循環する熱媒体を熱交換器21に流通させることにより空気との間で熱交換を行って空気を空調風とし、この空調風を車室内に供給する自動車用空気調和装置1と、電力供給によって発熱する熱源51及び熱源51からの熱を遮蔽する遮蔽部材54からなる輻射式電気ヒータ50とを備える。遮蔽部材54の熱が熱交換器21に伝熱可能となるように遮蔽部材54と熱交換器21とを連結した構造とする。
【選択図】図3
【解決手段】エンジンの駆動によって循環する熱媒体を熱交換器21に流通させることにより空気との間で熱交換を行って空気を空調風とし、この空調風を車室内に供給する自動車用空気調和装置1と、電力供給によって発熱する熱源51及び熱源51からの熱を遮蔽する遮蔽部材54からなる輻射式電気ヒータ50とを備える。遮蔽部材54の熱が熱交換器21に伝熱可能となるように遮蔽部材54と熱交換器21とを連結した構造とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、自動車に搭載される空気調和装置に関し、特に、空気を空調風とする熱交換器を有した装置本体に加えて、輻射式によって空気を加熱する輻射式電気ヒータを備えた自動車用空気調和装置に関する。
自動車のエアコンユニットによる暖房は、エンジンの冷却水を利用した温水式によって行われており、エンジンの冷却水との熱交換によって空気を加熱して空調風とし、この空調風を吹出口から車室内の各部に供給している。また、車室の暖房に際しては、この空気調和装置とは別個に輻射式電気ヒータを配置し、電力を供給することによって発熱体を発熱させ、その輻射熱により乗員の手や顔、足下を暖房することも行われている。
この輻射式電気ヒータでは、発熱体の熱によって周囲の部品に悪影響を与える原因となるため、発熱体に対する熱対策を行う必要がある。このため、発熱体を囲むケースを断熱構造としたり、電気ヒータ周囲の部品を耐熱構造とすることが行われている。
特開昭59−184009号公報
輻射式電気ヒータを用いて暖房を行う場合、上述のように発熱体に対する熱対策を行なっているため、発熱体の熱エネルギーが無駄になっている。また、断熱や耐熱のための材料や構造が複雑となったり、大型化している。
一方、熱交換器での熱交換によって空調風を供給して暖房を行うエアコンユニットでは、エンジンの始動時に冷却水の迅速な温度上昇を行うことができない。このため、暖房を迅速に行うことができないものとなっている。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、輻射式電気ヒータが発する熱を熱交換のエネルギーとして利用して熱交換を効率良く行う構造とすると共に、輻射式電気ヒータに対する断熱や耐熱の構造を簡略化することが可能な自動車用空気調和装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明の自動車用空気調和装置は、内部を熱媒体が流通し、空気が熱交換部を通過する熱交換器と、電力供給によって発熱する熱源、及びこの熱源からの熱を遮蔽する遮蔽部材とを具備する輻射式電気ヒータとを備え、該遮蔽部材と該熱交換器が伝熱可能に連結されたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の自動車用空気調和装置であって、前記熱交換器は、前記熱媒体を原動機冷却水とする加熱用熱交換器で、この加熱用熱交換器のタンク部と前記遮蔽部材とが伝熱可能に接続されたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の自動車用空気調和装置であって、前記遮蔽部材と前記熱交換器が延設部材によって伝熱可能に接続されたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載の自動車用空気調和装置であって、前記熱源がハロゲンヒータで、且つ前記遮蔽部材が反射板であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載の自動車用空気調和装置であって、ユニットケース内部に送風機が配置され、該ユニットケース内に形成された送風路中に熱交換器が配置されたことを特徴とする。
本発明の自動車用空気調和装置によれば、輻射式電気ヒータの遮蔽部材と装置本体の熱交換器とが伝熱可能に連結されているため、輻射式電気ヒータが発生する熱を熱交換器に伝達することができる。従って、熱交換器では、輻射式電気ヒータからの熱で熱媒体を加熱することができ、効率の良い熱交換を行うことができる。
また、熱源の熱が遮蔽部材から熱交換器に伝熱されるため、輻射式電気ヒータが過度に温度上昇することを抑制することができる。このため、断熱のための構造や耐熱のための構造を簡略化することができる。
図1は、本発明の一実施形態を示し、空調風を生成して自動車の車室内に供給することにより車室内の空調を行う自動車用空気調和装置1と、輻射式によって暖房を行う電気ヒータ50とを備えている。
この実施形態における自動車用空気調和装置1は、冷媒を循環させて冷媒と空気との間で熱交換を行う冷凍サイクルと、エンジンの排熱により温められたエンジン冷却水(車両駆動系冷却水)を循環させてエンジン冷却水と空気との間で熱交換を行う温水ラインとを備えている。
冷凍サイクルは、コンプレッサ2と、車室外コンデンサとしてのメインコンデンサ3と、車室内コンデンサとしてのサブコンデンサ4と、リキッドタンク5と、膨張弁6と、エバポレータ7とを配管部材を介して連通接続し、コンプレッサ2によって圧縮された熱媒体としての冷媒がこれらの間を循環するように構成されている。
コンプレッサ2は、エンジンルームのような車室外に配設され、吸入した低圧の熱媒体としてのガス状冷媒を圧縮して高圧のガス状冷媒として吐出する。このコンプレッサ2は、例えば、エンジン10のクランクシャフトの動力がコンプレッサクラッチ8を介して伝達されることで駆動される。
メインコンデンサ3は、車室外に配設され、コンプレッサ2から吐出された高温高圧のガス状冷媒の熱を外気に放熱させるものである。このメインコンデンサ3には、例えば電動ファン等の送風手段11が稼働されることで、外気が吹き付けられるようになっている。メインコンデンサ3は、内部を流通する高温高圧のガス状冷媒と当該メインコンデンサ3の熱交換部を通過する外気との間で熱交換を行わせることによって高温高圧のガス状冷媒の熱を外気に放熱させる。
サブコンデンサ4は、後述する車室内空気流路P1内に配設され、コンプレッサ2から吐出された高温高圧のガス状冷媒の熱を車室内空気流路P1内を流れるとともに、熱交換部4aを通過する空気に放熱させるものである。車室内空気流路P1内を流れる空気は、このサブコンデンサ4によって放熱された冷媒の熱を吸熱することで温風となって車室内空気流路P1の下流側へと流れて行く。
この自動車用空気調和装置1においては、メインコンデンサ3とサブコンデンサ4が並列に接続されており、これらのメインコンデンサ3とサブコンデンサ4とが選択的に使用されるようになっている。即ち、コンプレッサ2から吐出される冷媒が流れる流路は、三方コネクタ12を介してメインコンデンサ3を通過する第1の冷媒ラインL1と、サブコンデンサ4を通過する第2の冷媒ラインL2とに分岐されている。そして、リキッドタンク5の前段で、これら第1の冷媒ラインL1と第2の冷媒ラインL2とが三方コネクタ13を介して合流するようになっている。なお、三方コネクタ12とコンプレッサ2の間には、コンプレッサ2の吐出冷媒圧力を検出する検出手段としてのセンサ9が設けられている。
第1の冷媒ラインL1には、メインコンデンサ3の前段に電磁弁14が設けられ、メインコンデンサ3の後段に逆止弁15が設けられている。同様に、第2の冷媒ラインL2にも、サブコンデンサ4の前段に電磁弁16が設けられ、サブコンデンサ4の後段に逆止弁17が設けられている。そして、第1の冷媒ラインL1に設けられた電磁弁14の開閉状態及び第2の冷媒ラインL2に設けられた電磁弁16の開閉状態が制御ユニットによって切り替えられることで、第1の冷媒ラインL1又は第2の冷媒ラインL2が選択されるようになされている。
具体的には、冷媒運転モード時においては、制御ユニットが制御ユニットが第1の冷媒ラインL1に設けられた電磁弁14を「開」に設定し、第2の冷媒ラインL2に設けられた電磁弁16を「閉」にする。これにより、第1の冷媒ラインL1が選択されて、コンプレッサ2から吐出された冷媒がメインコンデンサ3へと供給される。一方、暖房運転モード時においては、制御ユニットが第1の冷媒ラインL1に設けられた電磁弁14を「閉」に設定し、第2の冷媒ラインL2に設けられた電磁弁16を「開」に設定する。これにより、第2の冷媒ラインL2が選択されて、コンプレッサ2から突出された冷媒がサブコンデンサ4へと供給される。
リキッドタンク5は、メインコンデンサ3あるいはサブコンデンサ4により放熱されることで低温となり液化した冷媒を一時的に貯留するものものである。 リキッドタンク5は冷房時にメインコンデンサ3と膨張弁6の間の冷媒を貯留し、メインコンデンサ3に冷媒が戻るのを防ぐため、メインコンデンサ3の凝縮性能を確保することができる。
膨張弁6は、メインコンデンサ3あるいはサブコンデンサ4により放熱されてリキッドタンク5に一時的に貯留された液状冷媒を急激に膨張させることで、低温低圧の霧状の冷媒としてエバポレータ7に供給するものである。
エバポレータ7は、車室内空気流路P1内におけるサブコンデンサ4よりも上流側に配設され、車室内空気流路P1内を流れる空気の熱を膨張弁6から供給された低温低圧の霧状の冷媒に吸熱させるものである。
膨張弁6により低温低圧の霧状となってエバポレータ7に供給された冷媒は、エバポレータ7を通過する際に、車室内空気流路P1内を流れるとともに、エバポレータ7の熱交換部7aを通過する空気の熱を奪って気化する。そして、このガス状冷媒がコンプレッサ2に吸入され、再度圧縮されて吐出される。一方、エバポレータ7内の冷媒により吸熱された空気は除湿されて冷風となって車室内空気流路P1の下流側へと流れる。
エバポレータ7とコンプレッサ2との間の流路中にアキュムレータ18が設けられている。このアキュムレータ18の容積は、暖房運転モード時に余剰冷媒を貯留することができるように設定されている。
冷凍サイクルは、以上のように冷媒を循環させて、メインコンデンサ3やサブコンデンサ4、エバポレータ7において熱交換を行うことにより、車室内空気流路P1内に温風や冷風を発生させるようにしている。
温水ラインは、車両駆動系冷却水としてのエンジン冷却水を循環させることで、エンジン10の排熱によって高温となったエンジン冷却水を利用して熱交換を行うものであり、熱交換器であるヒータコア21が加熱手段及び放熱器としてユニットケース30内に組み込まれている。このように車両駆動系冷却水を放熱させる放熱器を用いるようにしたことで電力等の動力源を用いることなく、効果的な暖房を行うことができる利点がある。
ヒータコア21はサブコンデンサ4と共に、ユニットケース30内の車室内空気流路P1におけるエバポレータ7よりも下流側に配設され、エンジン10のウォータージャケットから配管部材を介して供給される冷却水、即ち、エンジンの排熱によって高温となったエンジン冷却水を熱媒体とし、このエンジン冷却水の保有熱により放熱するものである。車室内空気流路P1内を流れる空気は、上述したサブコンデンサ4により放熱される冷媒の熱に加えて、このヒータコア21を通過する際に、ヒータコア21の熱交換部21eからの熱を吸熱することになる。これにより、車室内空気流路P1内で効果的に温風が生成されることになる。
なお、エンジン10のウォータージャケットからヒータコア21へとエンジン冷却水を供給する配管部材にはウォーターバルブ22が設けられており、上述した制御ユニットがウォーターバルブ22を調整することで、ヒータコア21に供給されるエンジン冷却水の流量、即ち、ヒータコア21の放熱量が調整されるようになっている。
ユニットケース30内における車室内空気流路P1の上流側にはブロワファンからなる送風機31が設けられている。この送風機31が稼働されることにより外気導入口から車室内空気流路P1内に外気が導入され、あるいは内気導入口から車室内空気流路P1内に内気が導入される。外気導入口及び内気導入口の近傍にはインテークドア32が設けられており、このインテークドア32が制御されることで、車室内空気流路P1内に導入される外気と内気の割合が調節されるようになされている。
外気導入口あるいは内気導入口から車室内空気流路P1内に導入された空気は、まず、車室内空気流路P1の上流側に配設されたエバポレータ7を通過する。このとき、上述したように、エバポレータ7を通過する空気がエバポレータ7内の冷媒に吸熱されることで除湿され、冷風となって下流側へと流される。
車室内空気流路P1におけるエバポレータ7の下流側においては、ヒータコア21やサブコンデンサ4が配設された温風流路R1と、ヒータコア21やサブコンデンサ4を迂回する迂回流路R2とに分岐されている。温風流路R1に流された空気は、上述したようにヒータコア21を通過する際に、ヒータコア21からの熱を吸熱し、さらにサブコンデンサ4を通過する際に、サブコンデンサ4内の冷媒から放熱される熱を吸熱して温風となり、下流側へ流される。一方、迂回流路R2に流された空気は、エバポレータ7内の冷媒に吸熱された冷風のままの状態で下流側へ流される。
温風流路R1と迂回流路R2とに分岐される分岐点には、温風流路R1に流される空気の流量と迂回流路R2に流される空気の流量との割合を調整するためのエアミックスドア33が設けられている。そして、このエアミックスドア33が制御されて温風流路R1に流される空気の流量と迂回流路R2に流される空気の流量との割合が調整される。これにより最終的に、デフロスタ吹出口やベント吹出口、フット吹出口から吹き出される空気の温度が調整されるようになっている。
ユニットケース30内における車室内空気流路P1の温風流路R1や迂回流路R2のさらに下流側には、温風流路R1からの温風と迂回流路R2からの冷風とを混合するためのエアミックスチャンバ34が設けられている。このエアミックスチャンバ34には、温風と冷風とが混合されて温度調整された空気をフロントウィンドウガラスに向けて吹き出すためのデフロスタ吹出口、乗員の上半身に向けて吹き出すためのベント吹出口、乗員の足下に向けて吹き出すためのフット吹出口がそれぞれ設けられている。各吹出口の近傍には、デフロスタドア35、ベントドア36、及びフットドア37がそれぞれ設けられており、これらのドアが制御されることによって、各吹出口から吹き出される空気の流量が調整される。
以上のように構成された自動車用空気調和装置1においては、エバポレータ7を通過することにより除湿された空気をヒータコア21やサブコンデンサ4により加熱して温風を生成するようにしているので、暖房運転時に除湿を行うこともできる。
また、この自動車用空気調和装置1においては、ヒータコア21に加えて、放熱用車室内熱交換器であるサブコンデンサ4を車室内空気流路P1内に配設して、ヒータコア21だけでなく、サブコンデンサ4でも温風を生成するようにしている。このため、エンジン冷却水の温度が十分に高温となっていない場合であっても車室内の温度を比較的速やかに昇温させることができる。なお、省動力のため、エンジン冷却水が所定温度に達した時点で、コンプレッサクラッチ8をOFFにしてヒータコア21のみの暖房に移行することも可能である。
輻射式電気ヒータ50は図2に示すように、熱源としてのハロゲンヒータ51と、ハロゲンヒータ51の熱を反射するリフレクタ52と、ハロゲンヒータ51及びリフレクタ52を囲んだ状態で支持するヒータケース53とを備えている。ハロゲンヒータ51は車載のバッテリから電力が供給されることにより発熱する。リフレクタ52及びヒータケース53は、ハロゲンヒータ51の周囲に配置されることによりハロゲンヒータ51からの熱が伝達されると共にハロゲンヒータ51からの熱を遮蔽するものであり、遮蔽部材54として機能する。この電気ヒータ50は、上述した自動車用空気調和装置1とは別個に稼働されるものであり、ハロゲンヒータ51の稼働により乗員の足下、手や顔を輻射熱によって暖房するようになっている。この場合、熱源としては、赤外線ヒータ等のハロゲンヒータ51以外のものを用いることができる。
この実施形態において、リフレクタ52及びヒータケース53からなる電気ヒータ50の遮蔽部材54と、自動車用空気調和装置1における熱交換器とが伝熱可能となるように連結されるものである。この連結は、遮蔽部材54を熱交換器と接触させたり、遮蔽部材54を熱交換器と一体的に組み付けたり、あるいは遮蔽部材54と熱交換器とを伝熱部材によって接続することにより行われる。
次に、熱交換器と遮蔽部材54との連結形態を説明する。図3及び図4は、加熱用熱交換器としてのヒータコア21に対する電気ヒータ50の連結構造を示す。ヒータコア21はエンジン10(図1参照)からのエンジン冷却水が供給されるタンク部21a、21bを両端に有し、両端のタンク部21a、21bが複数の冷却水通路21cによって連結されている。複数の冷却水通路21cの間には、フィン21dが配置されており、フィン21dの間に送風機31からの空気が流通することにより熱交換され、この熱交換によって空気が暖められて温風の空調風となる。
このヒータコア21に対し、電気ヒータ50は、下流側のタンク部21bの外面とヒータケース53の背面が接触するように連結される。このような接触状態での連結状態で、ハロゲンヒータ51に電力が供給されて発熱すると、リフレクタ52によって反射された輻射熱が乗員に当たって乗員への暖房を行うことができる。
また、ハロゲンヒータ51の熱がリフレクタ52及びヒータケース53を加熱し、加熱された熱がヒータケース53を介してタンク部21bに伝達され、タンク部21b内のエンジン冷却水を加熱する。従って、エンジン冷却水はエンジンの熱によって温められたのに加えて電気ヒータ50の熱によって温められるため、迅速に高温となり、熱交換による空気の加温を円滑に行うことができ、効率の良い熱交換を行うことができる。このため、エンジン始動時であっても自動車用空気調和装置1による暖房を迅速に行うことができる。
また、電気ヒータ50では発熱した熱がヒータケース53を介してヒータコア21に伝熱されるため、電気ヒータ50の過度の温度上昇を抑制することができる。従って、ハロゲンヒータ51からの熱を断熱する断熱構造や、ハロゲンヒータ51からの熱に耐えるための耐熱構造を簡略化することができる。これにより、電気ヒータ50の軽量化やコスト低減を図ることが可能となる。
図5は、ヒータコア21と電気ヒータ50の別の連結構造を示し、延設部材として電気ヒータ50のヒータケース53からヒートパイプ等の伝熱部材55がヒータコア21の方向に延設されている。伝熱部材55はヒータケース53から延設されることにより遮蔽部材54の一部を構成しており、その延設端部がヒータコア21の下流側のタンク部21bに当接している。これにより、伝熱部材55を介して電気ヒータ50の熱をタンク部21bに伝熱することができ、図3及び図4と同様に、熱交換の効率を向上させることができると共に、断熱構造や耐熱構造を簡略化することができる。また、電気ヒータ50をヒータコア21から離すことができるため、電気ヒータ50の外形や配置の自由度が大きくなり、電気ヒータ50に対する設計が容易となる。
図6〜図8は、ヒータコア21が内部に配置されたユニットケース30に対する電気ヒータ50の配置をそれぞれ示す。
図6の構造では、ユニットケース30に切欠部が形成され、この切欠部に電気ヒータ50のリフレクタ52が嵌め込まれて、リフレクタ52の背面がヒータコア21の下流側のタンク部21bの外面と接触している。
図7の構造では、電気ヒータ50がユニットケース30の外面に取り付けられており、電気ヒータ50のリフレクタ52とヒータコア21のタンク部21bとが延設部材としての伝熱部材56によって連結されている。
図8の構造では、電気ヒータ50がユニットケース30から離れた位置となっており、延設部材として電気ヒータ50のヒータケース53からヒートパイプ等の伝熱部材57がユニットケース30方向に延設されており、その延設端部が伝熱板58を介してヒータコア21のタンク部21bと接触するように連結されている。
図6〜図8の構造においても、ヒータコア21に供給されるエンジン冷却水を電気ヒータ50の熱によって加熱することができるため、ヒータコア21内のエンジン冷却水の温度を上昇させることができ、送風機31からユニットケース30内に導入されてヒータコア21を通過する内気や外気を効率良く温めることができ、車室内の暖房を迅速に行うことができる。
図9は、図1に示す自動車用空気調和装置1のインストルメントルパネル61に対する配置を示す。自動車用空気調和装置1はインストルメントルパネル61の裏側に設けられるものであり、ユニットケース30がインストルメントルパネル61の車幅方向における略中央部分に配置されている。また、ユニットケース30に空気を供給する送風機31は、助手席側に配置されている。
図9は、図6の構造を適用したものであり、電気ヒータ50がユニットケース30における運転席側の側面に取り付けられている。この電気ヒータ50は、そのリフレクタ52が運転席着座者の足下に向いており、ハロゲンヒータ51に電力を供給することにより、運転席着座者の足下を暖房することができる。
この場合、電気ヒータ50はユニットケース30に取り付けられると共にユニットケース30内部のヒータコア21におけるタンク部と接触するようになっており、ヒータコア21を流通するエンジン冷却水に熱エネルギーを与えている。従って、ヒータコア21の熱交換の効率を向上させることができると共に、断熱や耐熱の構造を簡略化することが可能となっている。
以上の図3〜図9に示す構造では、熱交換器としてのヒータコア21に対する電気ヒータ50の連結を示しているが、この実施形態では、他の熱交換器に対しても同様に電気ヒータ50を連結することができる。
すなわち、図1に示す自動車用空気調和装置1では、ユニットケース30の内部に配置されたサブコンデンサ4が放熱器として作用しており、車室内空気流路P1を流れる空気を熱交換により加温する熱交換器となっている。このサブコンデンサ4に対して電気ヒータ50の遮蔽部材54を伝熱可能に接続することにより、サブコンデンサ4内の冷媒温度を上昇させることができると共に、サブコンデンサ4の内部に寝込む冷媒量を減らし、冷媒の圧力を増大させることができる。これによりサブコンデンサ4の暖房能力が向上する。
また、ユニットケース30の内部に配置されたエバポレータ7は、車室内空気流路P1内を流れる空気の熱を吸熱する熱交換器として作用している。このため、エバポレータ7に電気ヒータ50の遮蔽部材54を伝熱可能に接続することにより、エバポレータ7内の冷媒温度を上昇させることができ、且つ冷媒の圧力を増大させることができる。これにより、エバポレータ7の内部に寝込む冷媒量を減らし、熱交換効率を向上させることができる。また、除湿暖房を行なう際にエバポレータ7が凍結することを防止することができるため、快適な温度環境を迅速に提供することができる。
1…自動車用空気調和装置
4,7,21…熱交換器
4a,7a,21e…熱交換部
21…加熱用熱交換器
21b…タンク部
30…ユニットケース
31…送風機
41…ハロゲンヒータ
50…輻射式電気ヒータ
51…熱源
52…反射板
54…遮蔽部材
55,56,57…延設部材
4,7,21…熱交換器
4a,7a,21e…熱交換部
21…加熱用熱交換器
21b…タンク部
30…ユニットケース
31…送風機
41…ハロゲンヒータ
50…輻射式電気ヒータ
51…熱源
52…反射板
54…遮蔽部材
55,56,57…延設部材
Claims (5)
- 内部を熱媒体が流通し、空気が熱交換部(4a,7a,21e)を通過する熱交換器(4,7,21)と、
電力供給によって発熱する熱源(51)、及びこの熱源(51)からの熱を遮蔽する遮蔽部材(54)とを具備する輻射式電気ヒータ(50)とを備え、
該遮蔽部材(54)と該熱交換器(4,7,21)が伝熱可能に連結されたことを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1記載の自動車用空気調和装置であって、
前記熱交換器は、前記熱媒体を原動機冷却水とする加熱用熱交換器(21)で、
この加熱用熱交換器(21)のタンク部(21b)と前記遮蔽部材(54)とが伝熱可能に接続されたことを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1または2記載の自動車用空気調和装置であって、
前記遮蔽部材(54)と前記熱交換器(21)が延設部材(55,56,57)によって伝熱可能に接続されたことを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項記載の自動車用空気調和装置であって、
前記熱源がハロゲンヒータ(41)で、且つ前記遮蔽部材が反射板(52)であることを特徴とする自動車用空気調和装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項記載の自動車用空気調和装置であって、
ユニットケース(30)内部に送風機(31)が配置され、該ユニットケース(30)内に形成された送風路中に熱交換器(21)が配置されたことを特徴とする自動車用空気調和装置。
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- 2005-01-26 JP JP2005018508A patent/JP2006205829A/ja active Pending
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