JP2006204700A - 椅子 - Google Patents

椅子 Download PDF

Info

Publication number
JP2006204700A
JP2006204700A JP2005023209A JP2005023209A JP2006204700A JP 2006204700 A JP2006204700 A JP 2006204700A JP 2005023209 A JP2005023209 A JP 2005023209A JP 2005023209 A JP2005023209 A JP 2005023209A JP 2006204700 A JP2006204700 A JP 2006204700A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
backrest
seat
link arm
seat support
tilting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005023209A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Kojima
清志 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kokuyo Co Ltd
Original Assignee
Kokuyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kokuyo Co Ltd filed Critical Kokuyo Co Ltd
Priority to JP2005023209A priority Critical patent/JP2006204700A/ja
Publication of JP2006204700A publication Critical patent/JP2006204700A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)

Abstract

【課題】膝下への圧迫を防止しながら背もたれを大きく後傾させることが可能な椅子を提供することにある。
【解決手段】座2を支持するとともに、通常の着座姿勢の着座者のくるぶしと対応する位置でベースに回動可能に支持される座支持体3と、前記座支持体3の後傾動作に対応して、前記座2と背もたれ4とを連動させながら後傾動作させる連動後傾装置Aとを具備するようにした。
【選択図】図9

Description

本発明は、背もたれと座とをシンクロさせて傾動させることのできるシンクロチルト機能を有する椅子に関するものである。
従来から、背もたれと座とをシンクロさせて傾動させることのできるシンクロチルト機能を有する椅子が知られている。
具体的にこの種の椅子は、脚と、この脚に支持させた座と、この座の後方から起立する背もたれと、座の下方に位置した支持体と、この支持体に起立姿勢と後傾姿勢との間で傾動可能に基端部を支持させたバックフレームと、このバックフレームの先端部から揺動可能に吊り下げた揺動体とを備え、座の前端部を前記支持体に回転可能に支持させるとともに座の後端部を前記揺動体に回転可能に支持させておき、前記揺動体に背もたれを固定して、シンクロチルト可能なように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−189966
しかしながら、従来の構成では、座の回動中心が座の前端部の下面近傍にあるため、座を後傾させると座の後端部は膝下に近づく方向へ移動する。このとき、膝下の姿勢は後傾前とほとんど変わらないため、膝下と大腿との成す角度が小さくなり、座を大きく後傾させると、膝下が圧迫されてしまうといった課題を有している。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、主たる目的は、膝下への圧迫を防止しながら背もたれを大きく後傾させることが可能な椅子を提供することにある。
すなわち、本発明の椅子は、座を支持するとともに、通常の着座姿勢の着座者のくるぶしと対応する位置でベースに回動可能に支持される座支持体と、前記座支持体の後傾動作に対応して、前記座と背もたれとを連動させながら後傾動作させる連動後傾装置とを具備することを特徴とする。
ここで、「くるぶしと対応する位置」とは、くるぶし近傍からすねの略中央位置までを指すものとする。
このようなものであれば、座の回動中心が、着座者のくるぶしと対応する位置に設定されているため、座を後傾させると、座の前端部は当該座の後端側に移動して、膝下と大腿との成す角度を大きくして着座者の下肢を伸ばすように作用する。このように、座を後傾させると、着座者の下肢は伸ばされた状態になるため、座を大きく後傾させても、膝下が圧迫されてしまうといった不具合が発生することを好適に防止できる。
すなわち、膝下への圧迫を防止しながら背もたれを大きく後傾させることが可能な椅子を提供することができる。
なお、着座者のシャツ捲れを軽減するためには、前記座支持体と前記背もたれを支持する背フレームとの枢着位置を、前記着座者の転子点の近傍に設定していることが望ましい。ここで「転子点」とは、いわゆる股関節点を言い、具体的には、着座者の大腿骨上部の突出部の外側面における中心点を指す。
座支持体の後端部と背もたれを支持する背フレームの下端部とを枢着したものであって、前記連動後傾装置が、前記枢着位置と異なる位置で座支持体と背フレームとを連結し、座支持体の前端部と背フレームの上端部とを接離動作させるための折り畳み又は伸長可能な第1リンクアーム部と、座支持体の後端部とベースとを連結し、座支持体の後端部をベースに対して接離動作させるための折り畳み又は伸長可能な第2リンクアーム部と、前記第1リンクアーム部と第2リンクアーム部の動作を連動させる連動動作機構とを具備するのであれば、
従来より、リンク部の変形可能範囲を大きくし、背の後傾角度を大きくすることができる上、座支持体の後端部とベースとを少ない部材で接続できるため、強度を向上させることが可能となる。
機構の簡素化を図るには、前記連動動作機構が、前記第1リンクアーム部の一部と第2リンクアーム部の一部とを共有することにより実現したものであることが好ましい。
このときの望ましい態様としては、連動動作機構を、第1リンクアーム部を構成するリンクメンバの1つと、第2リンクアーム部を構成するリンクメンバの1つとを相対的に回動不能に一体化したものが挙げられる。
そして、無用に複雑化することなく電動化するには、前記共有しているリンクアーム部の一部同士を前後方向に回動動作させるアクチュエータを接続するための接続部をさらに、相対的に回動不能に一体化していることが望ましい。
簡単な構成で、連動動作機構を利用した背座のシンクロ動作を実現するには、座支持体の後端部と、背フレームの下端部と、第1リンクアーム部のうち第2リンクアーム部と共有のリンクメンバと、第1リンクアーム部のうち第2リンクアーム部と非共有のリンクメンバとが、変形可能な平行四辺形リンクを構成するものであり、背フレーム下端部と対向する前記共有のリンクメンバの回動動作を利用して座支持体を回動させるようにしていることが好ましい。
本発明の望ましい態様としては、前記第2リンクアーム部を構成し、且つ、前記共有のリンクメンバの一部とベースとの間に配されるリンクメンバを回動させることにより、座支持体を後傾させるようにしているものが挙げられる。
簡単な構成で電動化を図るには、前記共有しているリンクアーム部の一部同士を前後方向に回動動作させるアクチュエータを有し、このアクチュエータを用いて、座支持体の後傾動作と背フレームの後傾動作とを連動させることが望ましい。
前記連動後傾装置が、座支持体の後端部を支持しつつその高さ位置を調整可能な座支持体後端部高さ位置調整機構と、前記座支持体の後端部の高さ位置に連動させて背もたれを後傾させる背もたれ後傾機構とを具備するものであれば、座及び背もたれの後傾動作の設計等をそれぞれ独立に行うことができる。
1つのアクチュエータで、座と背もたれとのシンクロ動作を実現するには、前記座支持体後端部高さ位置調整機構が、折り畳み又は伸長可能な高さ調整用リンクアーム部と、この高さ調整用リンクアーム部を折り畳んだ状態又は伸ばした状態にするリンクアーム部駆動用アクチュエータとを具備することが好ましい。
前記座支持体後端部高さ位置調整機構が、座の両側に配した左右一対の高さ調整用リンクアーム部の動作を同期させる左右リンクアーム部同期機構を具備しているのであれば、座の安定した後傾動作を確保できる。
前記左右リンクアーム部同期機構が、左右一対の高さ調整用リンクアーム部のそれぞれの基端部を支持し且つ前記リンクアーム部駆動用アクチュエータにより駆動される連結軸を具備するものであれば、前記リンクアーム部駆動用アクチュエータを、例えば、座の下面側に配される他の部材との干渉を避けて、最適な場所に配置することができる。
また、前記背もたれ後傾機構が、一端部を背フレームに枢着されるとともに他端部を前記連結軸に取り付けられる折り畳み可能な背もたれ後傾用リンクアーム部を具備するものであれば、前記背もたれ後傾用リンクアーム部を、例えば、座の下面側に配される他の部材との干渉を避けて、最適な場所に配置することができる。
また、座の後傾角度と背もたれの後傾角度との比率が、後傾状態によらず一定となるように設定しているものであれば、例えば、背もたれにもたれた状態で座及び背もたれの後傾姿勢を変化させても、違和感を感じるといった不具合を防止できる。
背もたれを大きく後傾させて、例えば、寝そべる様な姿勢にも対応できるようにするには、背もたれの後傾角度が、座の後傾角度よりも大きくなるように設定していることが望ましい。
また、例えば、背もたれを後傾させた際に、家具や人等とぶつかって、当該椅子又は家具や人等が破損するなどといった不具合を防止するためには、背もたれに対して、当該背もたれ全体を後傾させる方向の外力を加えた場合には、その外力に抗して背もたれと座との成す角度を保持する一方、前傾させる方向の外力を加えた場合には、その外力に抗せず背もたれ全体を座に対して前傾させる背もたれ姿勢制動機構を具備することが望ましい。
このときの背もたれ姿勢制動機構の具体的な態様としては、この背もたれ姿勢制動機構が、背もたれに対して、当該背もたれ全体を後傾させる方向の外力を加えた場合には互いに当接し、前傾させる方向の外力を加えた場合には当接解除される当り部及び被当り部を備え、これら当り部及び被当り部のうちいずれか一方を背もたれ側に設け、他方をベース側に設けているものが挙げられる。
以上説明したように本発明の椅子によれば、座の回動中心が、着座者のくるぶしと対応する位置に設定されているため、座を後傾させると、座の前端部は当該座の後端側に移動して、膝下と大腿との成す角度を大きくして着座者の下肢を伸ばすように作用する。このように、座を後傾させると、着座者の下肢は伸ばされた状態になるため、座を大きく後傾させても、膝下が圧迫されてしまうといった不具合が発生することを好適に防止できる。
すなわち、膝下への圧迫を防止しながら背もたれを大きく後傾させることが可能な椅子を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る椅子Xは、図1に示すように、ベース1と、座本体21及びこの座本体21の前端側に配される補助座22を備える座2と、座本体21を支持する本体座受31及び補助座22を支持する補助座受32を備える座支持体3と、下背もたれ部41、中背もたれ部42及び上背もたれ部43を備える背もたれ4と、背もたれ4の上端部の前面側に配されるヘッドレスト5と、座2の前端部に枢着され且つ図示しないレッグレスト駆動装置Cによって縮小された略起立する起立状態(R1)又は伸長されて略水平な水平状態(R2)を選択的にとる伸縮可能なレッグレスト6と、ベース1の左右両端部の上端側に配した左右一対の肘掛7と、ベース1に支持される補助作業台8とを備えたものである。なお、図2以下では作図の都合上補助作業台8を省略している。
以下、各部について説明するが、本実施形態では、着座者の右手が位置する方を右側(右手側)、左手が位置する方を左側(左手側)と定義して説明を進めるものとする。
ベース1は、金属製のベース本体11と、このベース本体11に着脱可能に取り付けられるベースカバー部12とを具備するものである。
より具体的には、ベース本体11は、左右一対を成す左ベース部111及び右ベース部112と、これら両ベース部111、112の下端部間を連結する底ベース部113とを具備する。
さらに詳述すると、左ベース部111は、側面視略直線状を成し使用端側(以下、「前側」とする)から反使用端側(以下、「後側」とする)にかけて伸びる下ベースパイプ111aと、この下ベースパイプ111aの上側に対向して配され側面視略部分円弧状を成す上ベースパイプ111bと、これら下ベースパイプ111aと上ベースパイプ111bとを連結する5本の上下連結パイプ111cとを具備し、本実施形態ではこれら各パイプ111a、111b、111cを角パイプを用いて形成している。そして本実施形態では、5本の上下連結パイプ111cのうち最前端の上下連結パイプ111cの高さ寸法を、最後端の上下連結パイプ111cの高さ寸法よりも大きく構成している。また、上ベースパイプ111bの前端縁が、下ベースパイプ111aの前端縁よりも前側に位置付けられる一方、上ベースパイプ111bの後端縁が、下ベースパイプ111aの後端縁よりも後側に位置付けられるように、上ベースパイプ111bの全体長を下ベースパイプ111aの全体長よりも大きく構成している。右ベース部112は、左ベース部111と同様の構成であるので説明を省略する。
底ベース部113は、両ベース部111、112の5本の上下連結パイプ111cのうち、前側から数えて2番目と4番目の上下連結パイプ111c同士を連結する、角パイプを用いて形成した前連結ベースパイプ113a及び後連結ベースパイプ113bを具備する。なお、本実施形態では、各連結ベースパイプ113a、113bの両端部には、平面視略コ字状をなし且つ正面視略台形状の補強部材113cを設け、補強部材113cと上下連結パイプ111cとをネジ等を用いて締結している。また、前連結ベースパイプ113aには、中央から右手側に偏移する位置に、後述する連動後傾装置Aのリンクアーム部駆動用アクチュエータA12の後端部を回動可能に支持するための上向き略コ字状のリンクアーム部駆動用アクチュエータ支持部113a1を設けている。また、後連結ベースパイプ113bには、中央から左手側に偏移する位置に、後述するレッグレスト駆動装置Cの図示しないレッグレスト駆動用アクチュエータC1の後端部を回動可能に支持するための上向き略コ字状のレッグレスト駆動用アクチュエータ支持部113b1を設けている。
ベースカバー部12は、側面視した際に、左ベース部111または右ベース部112と略重合する外形寸法を有する木製のベースカバー部本体に布製のベースカバー部被覆部を被覆したものである。
座2を構成する座本体21は、図2、図3等に示すように、平面視略矩形状をなすプレート状の座板211と、座板211の上方に配されウレタン等の弾性を有する素材を用いて形成した座クッション212と、座クッション212の表面を被覆し且つ座板211の裏面側でタッカ等で留めた布製の座本体カバー部213とから構成され、座板211の裏面側の両側縁部をそれぞれ本体座受31に取り付けたものである。
座2を構成する補助座22は、平面視略矩形状をなすプレート状の補助座板221と、補助座板221の上方に配されウレタン等の弾性を有する素材を用いて形成した補助座クッション222と、補助座クッション222の表面を被覆し且つ補助座板221の裏面側でタッカ等で留めた布製の補助座カバー部223とから構成され、補助座板221の裏面を補助座受32に取り付けたものである。補助座22の前端側の下端部に、左右一対の取付金具24を介してレッグレスト6を回動可能に取り付けている(換言すれば、レッグレスト6の枢着位置を、座2の上向き面と下向き面との間に設定している。)。本実施形態においては、補助座22の奥行き寸法を座本体21の奥行き寸法より小さく設定するとともに、補助座22の肉厚寸法を座本体21の肉厚寸法と略同一に設定している。より具体的には、補助座22の後端部における肉厚寸法を座本体21の肉厚寸法と略同一に設定するとともに、後端部から中央部に亘る領域の肉厚寸法を漸次大きくし且つ中央部から前端部に亘る領域の肉厚寸法を座本体21の肉厚寸法より若干大きく設定している。
座支持体3を構成する本体座受31は、ベース1に支持されるとともに座本体21を支持するように左右一対に設けられたものであり、これら一対の本体座受31の前端部間及び後端部間を連結する本体座受前側連結パイプ31a及び本体座受後側連結パイプ31bによって有効な支持強度及び連結強度を有する。
より具体的に、これら本体座受31は、それぞれ左ベース部111及び右ベース部112の内側に配されるものであり、座本体21の側縁部に沿って配されるとともに座本体21と当接してこれを支持する平面視略矩形状の本体座受鍔部311と、この本体座受鍔部311の内側縁から垂下する本体座受主部312と、この本体座受主部312の前端側に膨出し且つ側面視略三角形状を成す本体座受膨出部313と、本体座受主部312の後端部から上方に向けて突出する側面視略三角形状を成す本体座受突出部314とを具備し、これら各部を板金素材の塑性変形加工等により形成している。なお、本実施形態では、左右の本体座受膨出部313の先端部間同士の寸法が、基端部間同士の寸法よりも大きくなるように、各本体座受膨出部313の所定部位をそれぞれ対面する左ベース部111又は右ベース部112に向かって屈曲させている(図3参照)。また、各本体座受膨出部313の先端部が、対面する左ベース部111又は右ベース部112の5本の上下連結パイプ111cのうち、最前の上下連結パイプ111cにスペーサ313aを介して回動可能に支持されるように構成している。
本体座受前側連結パイプ31aは、左右の本体座受膨出部313の基端部間に回動可能に横架されるものであり、補助座22を後述する第2使用位置(P)に位置付けた際に、この本体座受前側連結パイプ31aに、平行リンク機構B1の前リンクメンバB11が当接し得るように構成している。また、この本体座受前側連結パイプ31aが、レッグレスト駆動装置Cの連結作動機構C2を支持するとともに、該レッグレスト駆動装置Cの先端部を回動可能に支持している。すなわち、その先端部が進退すると、この本体座受前側連結パイプ31aを介して連結作動機構C2を、後述するような動作させる。
本体座受後側連結パイプ31bは、左右の本体座受31の後端部間に回動可能に横架されるものである。また、この本体座受後側連結パイプ31bに、その軸方向と直交する方向に角パイプ状の突設体31b1(接続部を構成する。図11参照。)を突設し、さらにこの突設体31b1が、連結作動体31xを介して、連動後傾装置Aのリンクアーム部駆動用アクチュエータA12の先端部を枢支するように構成している。さらに詳述すると、連結作動体31xは、突設体31b1を挟み込む位置に設けられ且つ突設体31b1により前後方向に揺動可能に枢支される一対の薄板状の掛止側壁31x1と、これら一対の掛止側壁31x1の前端縁間に設けた薄板状の掛止前壁31x2とを備えている。そして、この掛止前壁31x2と前記突設体31b1とが当接または当接解除して、後述する背もたれ姿勢制動機構A3としての機能を発揮する。
座支持体3を構成する補助座受32は、前記補助座22の裏面に宛がわれ且つ補助座22を後述する第1使用位置(O)に位置付けた場合に座本体21の裏面側の前半部位に当接又は近接する裏当て部321と、裏当て部321の両側縁からそれぞれ垂下してなる一対の垂下片322とを板金素材の塑性変形加工等により一体に備えたものである。裏当て部321の幅寸法を前記座本体21及び補助座22の幅寸法よりも小さく設定し、裏当て部321を補助座22の裏面に取り付けた状態において、各垂下片322が補助座22の側縁部及び座本体21の側縁部より内側に位置するように設定している。なお、本実施形態においては、図示していないが、裏当て部321の所定部位に複数の貫通孔を形成し、この貫通孔にそれぞれネジを挿入し座板211に螺着することにより補助座受32を補助座22に固定している。また、各垂下片322の中央部及び後縁部にそれぞれ配した軸32a、32bを介して後述する平行リンク機構B1の構成部材である前リンクメンバB11及び後リンクメンバB12をそれぞれ枢着できるように設定してある。また、各垂下片322には、前記補助座22を後述する第2使用位置(P)に位置付けた際に垂下片322が本体座受前側連結パイプ31aに干渉することを回避するための切欠322aを形成してある。
背もたれ4を構成する下背もたれ部41は、図2、図3に示すように、左右一対の下背もたれ縦フレーム部411と、この下背もたれ縦フレーム部411の上端部間に横架させた下背もたれ横フレームパイプ412とを背フレーム4xの一部として具備するものである。
下背もたれ縦フレーム部411は、側面視略三角形状の下背フレーム基部411a(背フレーム基部)と、この下背フレーム基部411aの略中央部に支持され斜め後方に伸びる下背フレーム本体411bとを具備する。
下背フレーム基部411aは、板金素材を塑性変形加工等して形成したものであって、その前端部を本体座受31の後端部に枢着する(この枢着位置が着座者の転子点の近傍に当る。)一方、後端部を後述する連動後傾装置Aを構成する背もたれ後傾用リンクアーム部A21の先端部に枢着している。
下背フレーム本体411bは、円筒状のものである。
下背もたれ横フレームパイプ412は、パイプ材を切断加工等して形成したものである。
背もたれ4を構成する中背もたれ部42は、図2、図3に示すように、左右一対の中背もたれ縦フレームパイプ421と、この中背もたれ縦フレームパイプ421の上端部間及び下端部間にそれぞれ横架させた中背もたれ上横フレームパイプ422及び中背もたれ下横フレームパイプ423とを背フレーム4xの一部として具備するものである。
背もたれ4を構成する上背もたれ部43は、図2、図3に示すように、左右一対の上背もたれ縦フレームパイプ431aと各上背もたれ縦フレームパイプ431aの上端部間を接続してなる上背もたれ上横フレームパイプ431bとを一体成形した正面視略門型をなす上背もたれフレームパイプ本体431と、各上背もたれ縦フレームパイプ431aの中間部間に横架させた上背もたれ中横フレームパイプ432と、この上背もたれ中横フレームパイプ432と上背もたれ上横フレームパイプ431bとを接続する一対のスライドレール433とを背フレーム4xの一部として具備するものである。
このような各背もたれ部41、42、43の各フレームパイプの前面側に例えばウレタン等の弾性を有する素材を用いて形成した背クッション44を配するとともに、これら各背もたれ部41、42、43を布製の背もたれカバー部45によって被覆している。
ヘッドレスト5は、図4に示すように、上背もたれ部43のスライドレール433に取付金具55を介して取り付けられる枕ベース51と、枕ベース51の前面側に設けられるヘッドクッション52と、このヘッドクッション52を被覆する枕カバー部53と、この枕カバー部53をさらに被覆するウォッシャブルカバー部54とを備えたものである
枕ベース51は、枕ベース本体511と、この枕ベース本体511の両側端にそれぞれヒンジ51hを介して設けられ枕ベース本体511に対して所定角度範囲内で角度変化可能な一対の可動ベース体512とを備えたものであり、枕ベース本体511の両側端部に、後述する引込用ゴム紐531が引っ掛かり得る引っ掛け部511aを形成している。
ヘッドクッション52は、枕ベース本体511に支持されるヘッドクッション本体521と、ヘッドクッション本体521の両側端部に配され可動ベース体512に支持される一対の可動クッション体522とを備えたものであり、これらヘッドクッション本体521及び可動クッション体522は、それぞれ前方に膨出した断面視略部分円弧状をなし、適宜箇所において相互を縫い合わせることにより一体的に取り付けてある。
枕カバー部53は、背面側において前記ヘッドクッション本体521を表出させた状態でヘッドクッション52を被覆するものであり、内面側にヘッドクッション本体521及び枕ベース本体511を周回し得る引込用ゴム紐531を内面側に設けている。そして、この枕カバー部53によってヘッドクッション52及び枕ベース51を被覆した状態で、前記引込用ゴム紐531を枕ベース本体511の引っ掛け部511aに引っ掛けてヘッドクッション本体521及び枕ベース本体511に周回させるととともに、枕カバー部53の上端部及び下端部に設けた面ファスナー53fと枕ベース本体511の上端部及び下端部に設けた面ファスナー511fとを相互に留めている。
ウォッシャブルカバー部54は、背面側において前記枕ベース本体511を表出させた状態で面ファスナー54fを利用して枕カバー部53の外面を被覆するものであり、上端部に設けた樹脂ボタン(オス)54bを、枕カバー部53の上端部に設けた樹脂ボタン(メス)53bに留めることにより枕カバー部53に取り付けている。
このような構成を有するヘッドレスト5は、取付金具55を介して上背もたれ部43の一対のスライドレール433に取り付けられ、背もたれ4の高さ方向に沿ってスライド可能に設定されるとともに、ヘッドレスト5の両端部をヘッドレスト5の中央部に向かって内側へ折り曲げる操作力を付与することにより、可動ベース体512がヒンジ51hを利用して枕ベース本体511に対して角度変化し、この可動ベース体512の角度変化に連動して可動クッション体522がヘッドクッション本体521に対して角度変化する。このように、本実施形態のヘッドレスト5は、両側端部の角度調整を行えるように設定し、着座者の頭部を安定した状態で支持することができるようにしている。
レッグレスト6は、図2に示すように、互いに連動動作する先端側レッグレスト部61と基端側レッグレスト部62との2つのレッグレスト部を備えたものである。そして、起立状態(R1)では、先端側レッグレスト部61の略全体が基端側レッグレスト部62に収容される一方、水平状態(R2)では、先端側レッグレスト部61の略全体が基端側レッグレスト部62から露出するように構成されている。また、水平状態(R2)にあるレッグレスト6の上向き面の略全面に、換言すれば、先端側レッグレスト部61の上向き面の略全面と、基端側レッグレスト部62の上向き面の略全面とに、着座者の下肢を載置可能な下肢載置面61x、62x(図6参照)を設けている。
肘掛7は、図1、図2、図3に示すように、側面視略部分円弧状を成す肘掛本体71と、肘掛本体71の前端部及び後端部に接続され且つ前記左ベース部111及び右ベース部112の上ベースパイプ111bに支持される肘掛前支持部72と肘掛後支持部73とを具備するとともに、肘掛本体71の上端部を略覆う位置に肘掛カバー部74を設けている。なお、本実施形態では、肘掛本体71と肘掛前支持部72と肘掛後支持部73とをアルミダイキャストにより一体に形成する一方、肘掛カバー部74を木製にて形成しているが、これら各部を同一素材で形成すること等を妨げない。
補助作業台8は、図1に示すように、平面視略矩形状をなす薄板状の補助作業台本体81と、この補助作業台本体81の裏面に設けた補助作業台用アーム部82と、前記補助作業台本体81を水平面内で回動し得るように前記補助作業台用アーム部82を回動可能に支持し且つ右ベース部112の前端部に支持される補助作業台用支持支柱83とを具備するものである。なお、本実施形態では、補助作業台本体81の幅寸法を座本体21の幅寸法と略一致させた木製のものとしているが、各部の寸法及び素材等は実施態様に応じて適宜変更可能である。
このような各部から構成される本実施形態に係る椅子Xは、さらに、本体座受31の後傾動作に対応して、座2と背もたれ4とを連動させながら後傾動作させる連動後傾装置Aと、補助座22の座面を座本体21の座面を略一致させてなる第1使用位置(O)と補助座22の座面を座本体21の座面より低位置に位置付けてなる第2使用位置(P)との間で補助座22を座本体21に対して昇降移動させるための昇降移動装置Bと、図示しない共通のアクチュエータを用いて前記レッグレスト6を回動させつつ伸長させて略水平な水平状態(R2)又は回動させつつ縮小させて略起立する起立状態(R1)にするレッグレスト駆動装置Cと、下背もたれ部41に対して中背もたれ部42を通常姿勢より後方に後折れさせるための背反り装置Dと、中背もたれ部42に対して上背もたれ部43を通常姿勢より前方に前折れさせるための前折れ装置Eとを具備している。
そして、本実施形態の椅子Xは、連動後傾装置A、昇降移動装置B、レッグレスト駆動装置C、背反り装置D及び前折れ装置Eの中から1または複数選択して適宜動作させることにより、例えば、アップライト作業に最適とされる通常の着座姿勢(図5(a))、胡坐姿勢(図5(b))、リクライニング作業に最適とされる姿勢(図6(e))、各種ストレッチングに最適とされる姿勢(図5(c)、(d)及び図6(f))、仮眠に最適とされる姿勢(図6(g))、睡眠に最適とされる姿勢(図6(h))など着座者の様々な使用態様に対応した背角度及び座角度等を実現して、ホームワーカの知的活動を好適に支援したり、作業の合間に効果的にリフレッシュしたり、短時間での休息の効果を向上させたりすることができるようにしてある。
また、背もたれ4に、作業姿勢をサポートするためのランバーサポート装置Gを備えるようにしてもよい。
このランバーサポート装置Gの具体的な態様としては、図7(なお、同図(a)、(b)は、それぞれはランバーサポート装置Gの平面図、正面図である)に示すように、例えば、薄肉で断面視略部分円弧状を成す4枚の可動バーG1と、最下段の可動バーG1のにさらに下端側に配され且つ同図に示さない前記下背もたれ横フレームパイプ412に取り付けられるベース板G2と、隣接する可動バーG1同士の両端部及び最下端の可動バーG1とベース板G2との両端部を連結する一対のジョイント部材G3と、最上段の可動バーG1をベース板G2側に引き寄せるためのランバーサポート操作部G4と具備し、ランバーサポート操作部G4を操作して最上段の可動バーG1をベース板G2側に引き寄せることにより、4枚の可動バーG1が、図7に示す矢印Gaの方向に全体的に撓んで、着座者の腰部をサポートするランバーサポートとしての機能を発揮するようにしたものが挙げられる。
また、このとき、ランバーサポート操作部G4が、略三角形状を成すとともにベース板G2に中央部を回動可能に支持させたカム部材G41と、一端側G42aを最上段の可動バーG1に取り付けられ且つ他端側G42bをカム部材G41の一端部G41aに回動可能に支持される薄板状の可動バー引き寄せ部材G42と、ベース板G2に2箇所G2x、G2yで支持され且つ一端側にランバーサポート調整用グリップG431を備え且つ他端側でカム部材G41の他端部G41bを枢支するネジ棒G43などとを備えるようにしているが、ランバーサポート操作部G4の構成はこれに限られない。
以下、連動後傾装置Aについて具体的に説明する。
連動後傾装置Aは、図8、図9等に示すように、本体座受31の後端部を支持しつつその高さ位置を調整可能な座支持体後端部高さ位置調整機構たる本体座受後端部高さ位置調整機構A1と、前記本体座受31の後端部の高さ位置に連動させて背もたれ4を後傾させる背もたれ後傾機構A2とを具備するに加え、背もたれ4に対して、当該背もたれ4全体を後傾させる方向の外力を加えた場合には、その外力に抗して背もたれ4と座2との成す角度を保持する一方、前傾させる方向の外力を加えた場合には、その外力に抗せず背もたれ4全体を座2に対して前傾させる背もたれ姿勢制動機構A3を具備するものである。なお、背もたれ4及び座2の後傾角度は、図5、図6中に示すものに限られず、例えば、座2の後傾角度に対する背もたれ4の後傾角度を、それぞれの後傾状態によらず一定の4.5倍となるように設定するなど、実施態様に応じて適宜変更可能である。
より具体的には、本体座受後端部高さ位置調整機構A1は、折り畳み可能であり且つ座2の両側に配した左右一対の高さ調整用リンクアーム部A11(第2リンクアーム部に相当し、後述する第1リンクアーム部とともに連動動作機構AAを構成する。図11参照。)と、この高さ調整用リンクアーム部A11を折り畳んだ状態又は伸ばした状態にするリンクアーム部駆動用アクチュエータA12と、左右一対の高さ調整用リンクアーム部A11の動作を同期させる左右リンクアーム部同期機構A13とを具備している。
高さ調整用リンクアーム部A11は、薄板状の第1リンクメンバA11a(非共有のリンクメンバAzに相当する。図11参照。)と第2リンクメンバA11b(共有のリンクメンバAyを構成する。図11参照。)とから成り、これらの一端部同士を回動可能に連結し、且つ、第1リンクメンバA11aの他端部を後連結ベースパイプ113bに設けた第1リンクメンバ支持部113b2に枢着させ、また、第2リンクメンバA11bの他端部を本体座受後側連結パイプ31bに支持させたものである。
リンクアーム部駆動用アクチュエータA12は、図示しないシンクロチルト用操作スイッチの操作と対応して、本体座受後側連結パイプ31bに支持されている連結作動体31xの下端部を、前方または後方に移動させるものである。
左右リンクアーム部同期機構A13は、左右一対の第2リンクメンバA11bの先端部を支持し且つリンクアーム部駆動用アクチュエータA12によって回動動作させられるようにした本体座受後側連結パイプ31bによって、左右一対の高さ調整用リンクアーム部A11の動作を同期させるようにしたものである。
背もたれ後傾機構A2は、一端部を背フレーム4xを構成する下背フレーム基部411aに枢着されるとともに他端部を本体座受後側連結パイプ31bに取り付けられる折り畳み可能な背もたれ後傾用リンクアーム部A21(第1リンクアーム部に相当し、前記第2リンクアーム部とともに連動動作機構AAを構成する。図11参照。)を具備している。
背もたれ後傾用リンクアーム部A21は、薄板状の第3リンクメンバA21a(共有のリンクメンバAyを構成する。図11参照。)と第4リンクメンバA21b(非共有のリンクメンバAxに相当する。図11参照。)とから成り、これらの一端部同士を回動可能に連結し、且つ、第3リンクメンバA21aの他端部を本体座受後側連結パイプ31bに支持させ、また、第4リンクメンバA21bの他端部を下背フレーム基部411aの後端部に枢着させたものである。なお、本実施形態では、第2リンクメンバA11bと前記高さ調整用リンクアーム部A11の第3リンクメンバA21aとの成す角度が側面視略90度になるように設定しているが、この角度は実施態様に応じて適宜変更可能である。
背もたれ姿勢制動機構A3は、背もたれ4に対して、当該背もたれ4全体を後傾させる方向の外力を加えた場合には互いに当接し、前傾させる方向の外力を加えた場合には当接解除される当り部A31及び被当り部A32を備えるものである。そして、本実施形態では、当り部A31を掛止前壁31x2の後向き面に設定し、被当り部A32を突設体31b1の前向き面に設定している。
以下、椅子Xの使用方法について具体的に説明する。
(1)座2及び背もたれ4を通常姿勢から後傾させる動作
まず、図8に示すような通常姿勢にある座2及び背もたれ4を後傾させるようにシンクロチルト用操作スイッチ(図示せず)を操作すると、リンクアーム部駆動用アクチュエータA12が、本体座受後側連結パイプ31bに支持されている連結作動体31xの下端部を、前方に移動させる。すると、この動作に伴って、本体座受後側連結パイプ31bは、図8における時計回りに回動を始め、高さ調整用リンクアーム部A11と背もたれ後傾用リンクアーム部A21とをそれぞれ屈曲させるように作用する(換言すれば、図11に示すように、共有のリンクメンバAyと非共有のリンクメンバAzとを互いに屈曲させ、且つ、非共有のリンクメンバAxと共有のリンクメンバAyとを互いに屈曲させるように作用する。)。このとき、本体座受31は、くるぶしと対応する位置で、最前の上下連結パイプ111cにスペーサ313aを介して回動可能に支持されているので、高さ調整用リンクアーム部A11の屈曲度合いが大きくなるにつれて、本体座受31の後傾角度も大きくなる。
また、下背フレーム基部411aの前端部は、着座者の転子点の近傍で、本体座受31の後端部に回動可能に支持されているので、背もたれ後傾用リンクアーム部A21の屈曲度合いが大きくなるにつれて、下背フレーム基部411aの後傾角度(すなわち、背もたれ4の後傾角度)も大きくなる。すなわち、平行四辺形リンクAH(図11参照)の作用により、下背フレーム基部411aの後傾角度も大きくなる。
このように、通常姿勢にある座2及び背もたれ4を後傾させるようにシンクロチルト用操作スイッチ(図示せず)を操作するだけで、座2と背もたれ4とを連動させながら後傾動作させて、図9に示すような後傾姿勢にすることができる。
なお、座2の回動中心が、着座者のくるぶしと対応する位置に設定されているため、座2を後傾させると、座2の前端部は当該座2の後端側に移動して、膝下と大腿との成す角度を大きくして着座者の下肢を伸ばすように作用する。このように、座2を後傾させると、着座者の下肢は伸ばされた状態になるため、座2を大きく後傾させても、膝下が圧迫されてしまうといった不具合が発生することを好適に防止できる。
また、座2の後傾角度および背もたれ4の後傾角度の設定は、高さ調整用リンクアーム部A11の第1リンクメンバA11a、第2リンクメンバA11b、または背もたれ後傾用リンクアーム部A21の第3リンクメンバA21a、第4リンクメンバA21bの長さ寸法を、適宜変更することにより対応することができる。
(2)座2及び背もたれ4を後傾姿勢から通常姿勢に復帰させる動作
まず、図9に示すような後傾している座2及び背もたれ4を通常姿勢に復帰させるようにシンクロチルト用操作スイッチ(図示せず)を操作すると、リンクアーム部駆動用アクチュエータA12が、本体座受後側連結パイプ31bに支持されている連結作動体31xの下端部を、後方に移動させる。すると、この動作に伴って、本体座受後側連結パイプ31bは、図9における反時計回りに回動を始め、屈曲している高さ調整用リンクアーム部A11と屈曲している背もたれ後傾用リンクアーム部A21とをそれぞれ伸長させるように作用する。このとき、本体座受31は、くるぶしと対応する位置で、最前の上下連結パイプにスペーサを介して回動可能に支持されているので、高さ調整用リンクアーム部A11の屈曲度合いが小さくなるにつれて、本体座受31の後傾角度も小さくなる。
また、下背フレーム基部411aの前端部は、着座者の転子点の近傍で、本体座受31の後端部に回動可能に支持されているので、背もたれ後傾用リンクアーム部A21の屈曲度合いが小さくなるにつれて、下背フレーム基部411aの後傾角度(すなわち、背もたれ4の後傾角度)も小さくなる。
このように、後傾している座2及び背もたれ4を通常状態に復帰させるようにシンクロチルト用操作スイッチ(図示せず)を操作するだけで、座2と背もたれ4とを連動させながら前傾動作させて図8に示すような通常姿勢にすることができる。
(3)後傾動作中の背もたれ4が、当該背もたれ4の後側にある家具や人等とぶつかった場合
後傾動作中(または静止中)の背もたれ4に対して、当該背もたれ4全体を前傾させる方向の外力が加わると、背もたれ4は、本体座受31の後端部に枢着されている下背フレーム基部411aの前端部を回動中心として回動を始め、背もたれ後傾用リンクアーム部A21を伸長させながら、本体座受後側連結パイプ31bを回動させる。そして、本体座受後側連結パイプ31bに突設させた突設体31b1は、連結作動体31xの掛止側壁31x1に枢支されながら回動し、突設体31b1と掛止前壁31x2との当接が解除される(図10参照)。
すなわち、背もたれ姿勢制動機構A3が作動して、背もたれ4は、当該背もたれ4全体を前傾させる方向の外力に抗せずに、背もたれ4全体を座2に対して前傾することとなる。
なお、背もたれ4に対して、当該背もたれ4全体を後傾させる方向の外力を加えた場合には、突設体31b1と連動作動の掛止前壁31x2とが当接する状態を保つため、背もたれ4と座2との成す角度が保持されることとなる。
このように、本実施形態に係る椅子Xによれば、座2の回動中心が、着座者のくるぶしと対応する位置に設定されているため、座2を後傾させると、座2の前端部は当該座2の後端側に移動して、膝下と大腿との成す角度を大きくして着座者の下肢を伸ばすように作用する。このように、座2を後傾させると、着座者の下肢は伸ばされた状態になるため、座2を大きく後傾させても、膝下が圧迫されてしまうといった不具合が発生することを好適に防止できる。
すなわち、膝下への圧迫を防止しながら背もたれ4を大きく後傾させることが可能な椅子Xを提供することができる。
本体座受31と背フレーム4xとの枢着位置を、着座者の転子点の近傍に設定しているため、着座者のシャツ捲れを軽減することができる。
座支持体3の後端部と背もたれを支持する背フレーム4xの下端部とを枢着したものであって、連動後傾装置Aが、前記枢着位置と異なる位置で座支持体3と背フレーム4xとを連結し、座支持体3の前端部と背フレーム4xの上端部とを接離動作させるための折り畳み又は伸長可能な第1リンクアーム部A21と、座支持体3の後端部とベース1とを連結し、座支持体3の後端部をベース1に対して接離動作させるための折り畳み又は伸長可能な第2リンクアーム部A11と、前記第1リンクアーム部A21と第2リンクアーム部A11の動作を連動させる連動動作機構AAとを具備しているため、従来より、リンク部の変形可能範囲を大きくし、背もたれ4の後傾角度を大きくすることができる上、座支持体3の後端部とベース1とを少ない部材で接続できるため、強度を向上させることが可能となる。
連動動作機構AAが、第1リンクアーム部A21の一部と第2リンクアーム部A11の一部とを共有することにより実現したものであるため、機構の簡素化により、コストダウンを図れる。
座支持体3の後端部と、背フレーム4xの下端部と、第1リンクアーム部A21のうち第2リンクアーム部A11と共有のリンクメンバAyと、第1リンクアーム部A21のうち第2リンクアーム部A11と非共有のリンクメンバAxとが、変形可能な平行四辺形リンクを構成するものであり、背フレーム4x下端部と対向する前記共有のリンクメンバAyの回動動作を利用して座支持体3を回動させるようにしているため、簡単な構成で、連動動作機構AAを利用した背座のシンクロ動作を実現でkる。
共有しているリンクアーム部の一部同士Ayを前後方向に回動動作させるアクチュエータA12を有し、このアクチュエータA12を用いて、座支持体3の後傾動作と背フレーム4xの後傾動作とを連動させているため、簡単な構成で電動化を図ることができる。
連動後傾装置Aが、本体座受31の後端部を支持しつつその高さ位置を調整可能な本体座受後端部高さ位置調整機構A1と、本体座受31の後端部の高さ位置に連動させて背もたれ4を後傾させる背もたれ後傾機構A2とを具備しているため、座2及び背もたれ4の後傾動作の設計等をそれぞれ独立に行うことができる。
本体座受後端部高さ位置調整機構A1が、折り畳み又は伸長可能な高さ調整用リンクアーム部A11と、この高さ調整用リンクアーム部A11を折り畳んだ状態又は伸ばした状態にするリンクアーム部駆動用アクチュエータA12とを具備しているため、1つのアクチュエータで、座2と背もたれ4とのシンクロ動作を実現できる。
本体座受後端部高さ位置調整機構A1が、座2の両側に配した左右一対の高さ調整用リンクアーム部A11の動作を同期させる左右リンクアーム部同期機構A13を具備しているため、座2の安定した後傾動作を確保できる。
左右リンクアーム部同期機構A13が、左右一対の高さ調整用リンクアーム部A11のそれぞれの基端部を支持し且つ前記リンクアーム部駆動用アクチュエータA12により駆動される連結軸(本体座受後側連結パイプ31b)を具備しているため、リンクアーム部駆動用アクチュエータA12を、座2の下面側に配される他の部材との干渉を避けて、最適な場所に配置することができる。
また、背もたれ後傾機構A2が、一端部を背フレーム4xに枢着されるとともに他端部を連結軸(本体座受後側連結パイプ31b)に取り付けられる折り畳み可能な背もたれ後傾用リンクアーム部A21を具備しているため、背もたれ後傾用リンクアーム部A21を、座2の下面側に配される他の部材との干渉を避けて、最適な場所に配置することができる。
また、座2の後傾角度と背もたれ4の後傾角度との比率が、後傾状態によらず一定となるように設定しているため、背もたれ4にもたれた状態で座2及び背もたれ4の後傾姿勢を変化させても、違和感を感じるといった不具合を防止できる。
背もたれ4の後傾角度が、座2の後傾角度よりも大きくなるように設定しているため、背もたれ4を大きく後傾させて、寝そべる様な姿勢にも対応することができる。
背もたれ4に対して、当該背もたれ4全体を後傾させる方向の外力を加えた場合には、その外力に抗して背もたれ4と座2との成す角度を保持する一方、前傾させる方向の外力を加えた場合には、その外力に抗せず背もたれ4全体を座2に対して前傾させる背もたれ姿勢制動機構A3を具備しているため、背もたれ4を後傾させた際に、家具や人等とぶつかって、当該椅子X又は家具や人等が破損するなどといった不具合を防止することができる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
例えば、座2が、本体座受31に支持される座本体21と、補助座受32に支持される補助座22とを備えるように構成しているが、座本体21と補助座22とを一体のものとするとともに、本体座受31と補助座受32とを一体のものとしてもよい。
また、本体座受後端部高さ位置調整機構A1の構成、背もたれ後傾機構A2の構成、及び、背もたれ姿勢制動機構A3の構成は、本実施形態のものに限られるものではない。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態に係る椅子を示す全体斜視図。 同実施形態に係る椅子を一部省略して模式的に示す左側面図。 同正面図。 同実施形態におけるヘッドレストの分解斜視図。 同実施形態における椅子の使用態様を模式的に示す図。 同実施形態における椅子の使用態様を模式的に示す図。 同実施形態におけるランバーサポート装置を示す図。 同実施形態における連動後傾装置の動作を説明するための図。 同実施形態における連動後傾装置の動作を説明するための図。 同実施形態における背もたれ姿勢制動機構を示す斜視図。 同実施形態における連動後傾装置の構成を模式的に示す図。
符号の説明
1・・・・・ベース
2・・・・・座
3・・・・・座支持体
4・・・・・背もたれ
4x・・・・背フレーム
31b・・・連結軸(本体座受後側連結パイプ)
31b1・・接続部(突設体)
A・・・・・連動後傾装置
X・・・・・椅子
A1・・・・座支持体後端部高さ位置調整機構(本体座受後端部高さ位置調整機構)
A2・・・・背もたれ後傾機構
A3・・・・背もたれ姿勢制動機構
A11・・・高さ調整用リンクアーム部(第2リンクアーム部)
A12・・・リンクアーム部駆動用アクチュエータ
A13・・・左右リンクアーム部同期機構
A21・・・背もたれ後傾用リンクアーム部(第1リンクアーム部)
A31・・・当り部
A32・・・被当り部
AA・・・・連動動作機構
Ax・・・・非共有のリンクメンバ
Ay・・・・共有のリンクメンバ
Az・・・・非共有のリンクメンバ
AH・・・・平行四辺形リンク

Claims (18)

  1. 座を支持するとともに、通常の着座姿勢の着座者のくるぶしと対応する位置でベースに回動可能に支持される座支持体と、
    前記座支持体の後傾動作に対応して、前記座と背もたれとを連動させながら後傾動作させる連動後傾装置とを具備することを特徴とする椅子。
  2. 前記座支持体と前記背もたれを支持する背フレームとの枢着位置を、前記着座者の転子点の近傍に設定していることを特徴とする請求項1記載の椅子。
  3. 座支持体の後端部と背もたれを支持する背フレームの下端部とを枢着したものであって、
    前記連動後傾装置が、
    前記枢着位置と異なる位置で座支持体と背フレームとを連結し、座支持体の前端部と背フレームの上端部とを接離動作させるための折り畳み又は伸長可能な第1リンクアーム部と、
    座支持体の後端部とベースとを連結し、座支持体の後端部をベースに対して接離動作させるための折り畳み又は伸長可能な第2リンクアーム部と、
    前記第1リンクアーム部と第2リンクアーム部の動作を連動させる連動動作機構とを具備することを特徴とする請求項1または2記載の椅子。
  4. 前記連動動作機構が、前記第1リンクアーム部の一部と第2リンクアーム部の一部とを共有することにより実現したものであることを特徴とする請求項3記載の椅子。
  5. 前記連動動作機構は、第1リンクアーム部を構成するリンクメンバの1つと、第2リンクアーム部を構成するリンクメンバの1つとを相対的に回動不能に一体化したものであることを特徴とする請求項4記載の椅子。
  6. 前記共有しているリンクアーム部の一部同士を前後方向に回動動作させるアクチュエータを接続するための接続部をさらに、相対的に回動不能に一体化していることを特徴とする請求項5記載の椅子。
  7. 座支持体の後端部と、背フレームの下端部と、第1リンクアーム部のうち第2リンクアーム部と共有のリンクメンバと、第1リンクアーム部のうち第2リンクアーム部と非共有のリンクメンバとが、変形可能な平行四辺形リンクを構成するものであり、背フレーム下端部と対向する前記共有のリンクメンバの回動動作を利用して座支持体を回動させるようにしたことを特徴とする請求項5または6記載の椅子。
  8. 前記第2リンクアーム部を構成し、且つ、前記共有のリンクメンバの一部とベースとの間に配されるリンクメンバを回動させることにより、座支持体を後傾させるようにしたことを特徴とする請求項5乃至7いずれか記載の椅子。
  9. 前記共有しているリンクアーム部の一部同士を前後方向に回動動作させるアクチュエータを有し、このアクチュエータを用いて、座支持体の後傾動作と背フレームの後傾動作とを連動させることを特徴とする請求項4乃至8いずれか記載の椅子。
  10. 前記連動後傾装置が、座支持体の後端部を支持しつつその高さ位置を調整可能な座支持体後端部高さ位置調整機構と、前記座支持体の後端部の高さ位置に連動させて背もたれを後傾させる背もたれ後傾機構とを具備することを特徴とする請求項1または2記載の椅子。
  11. 前記座支持体後端部高さ位置調整機構が、折り畳み又は伸長可能な高さ調整用リンクアーム部と、この高さ調整用リンクアーム部を折り畳んだ状態又は伸ばした状態にするリンクアーム部駆動用アクチュエータとを具備することを特徴とする請求項10記載の椅子。
  12. 前記座支持体後端部高さ位置調整機構が、座の両側に配した左右一対の高さ調整用リンクアーム部の動作を同期させる左右リンクアーム部同期機構を具備していることを特徴とする請求項11記載の椅子。
  13. 前記左右リンクアーム部同期機構が、左右一対の高さ調整用リンクアーム部のそれぞれの基端部を支持し且つ前記リンクアーム部駆動用アクチュエータにより駆動される連結軸を具備することを特徴とする請求項12記載の椅子。
  14. 前記背もたれ後傾機構が、一端部を背フレームに枢着されるとともに他端部を前記連結軸に取り付けられる折り畳み可能な背もたれ後傾用リンクアーム部を具備することを特徴とする請求項13記載の椅子。
  15. 座の後傾角度と背もたれの後傾角度との比率が、後傾状態によらず一定となるように設定していることを特徴とする請求項1乃至14いずれか記載の椅子。
  16. 背もたれの後傾角度が、座の後傾角度よりも大きくなるように設定していることを特徴とする請求項15記載の椅子。
  17. 背もたれに対して、当該背もたれ全体を後傾させる方向の外力を加えた場合には、その外力に抗して背もたれと座との成す角度を保持する一方、前傾させる方向の外力を加えた場合には、その外力に抗せず背もたれ全体を座に対して前傾させる背もたれ姿勢制動機構を具備していることを特徴とする請求項1乃至16いずれか記載の椅子。
  18. 前記背もたれ姿勢制動機構が、背もたれに対して、当該背もたれ全体を後傾させる方向の外力を加えた場合には互いに当接し、前傾させる方向の外力を加えた場合には当接解除される当り部及び被当り部を備え、これら当り部及び被当り部のうちいずれか一方を背もたれ側に設け、他方をベース側に設けていることを特徴とする請求項17記載の椅子。
JP2005023209A 2005-01-31 2005-01-31 椅子 Pending JP2006204700A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005023209A JP2006204700A (ja) 2005-01-31 2005-01-31 椅子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005023209A JP2006204700A (ja) 2005-01-31 2005-01-31 椅子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006204700A true JP2006204700A (ja) 2006-08-10

Family

ID=36962131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005023209A Pending JP2006204700A (ja) 2005-01-31 2005-01-31 椅子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006204700A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111329274A (zh) * 2016-02-23 2020-06-26 国誉株式会社 椅子及座的支承机构

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111329274A (zh) * 2016-02-23 2020-06-26 国誉株式会社 椅子及座的支承机构
CN111329274B (zh) * 2016-02-23 2023-08-08 国誉株式会社 椅子及座的支承机构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6152175B2 (ja) 椅子
KR101715092B1 (ko) 좌판 전방높이 조절이 가능한 좌판 슬라이딩 접이식 의자
US6644741B2 (en) Chair
US20120248831A1 (en) Reclining Chair
JP5289711B2 (ja) マッサージ椅子
JPH09504218A (ja) 座部および背もたれ同期調節装置を有する作業用椅子
JP2015020739A (ja) 折り畳み式オットマン装置
JPH0822250B2 (ja) 椅 子
US8851563B2 (en) Furniture fitting system
JP2008532625A (ja) 形状変化する背中支持フレームを有する腰掛
US7823976B2 (en) Chair
CN215271602U (zh) 一种可前后倾仰的椅子
JP2014042812A (ja) 椅子型マッサージ機
KR101238414B1 (ko) 전자동 리클라이너 소파
KR20190041205A (ko) 팔걸이를 구비한 의료용 침대
JPH05184436A (ja) シートからベッドに変換できる家具品
CN112293997A (zh) 一种动力伸展装置
JP2006204700A (ja) 椅子
KR20080005347U (ko) 접이식쇼파겸용침대
KR101004755B1 (ko) 접이식 의자
KR100991359B1 (ko) 요추를 지지하는 돌출가능한 등받이판이 구비된 의자
JP2006204701A (ja) 椅子
JP2009153744A (ja) 椅子式マッサージ機
CN215304365U (zh) 动力总成及动力伸展装置
JP4384003B2 (ja) 椅子におけるガススプリング操作装置