JP2006201409A - 光学フィルタ、光学フィルタを用いた波長多重光カプラ、およびその製造方法 - Google Patents

光学フィルタ、光学フィルタを用いた波長多重光カプラ、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 単純な工程で作製可能で、高いアイソレーションを有し、かつ小型で安価な光学フィルタを用いた波長多重光カプラおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 波長多重光カプラでは、第2の光学フィルタ43が、第1のレンズの第1面31a上の、入射光通過領域51を除いた部分で少なくとも出射光通過領域52に形成された誘電体多層膜43Aと、この多層膜の上に形成された反射防止膜50Aとの積層膜で構成される。誘電体多層膜43Aのみを第1面31a上に部分成膜し、反射防止膜50Aはその第1面31aの全面に成膜すればよい。誘電体多層膜43Aの成膜時にのみ、入射光通過領域51に遮蔽材料を塗布するマスキング工程とその遮蔽材料を除去する工程を行えばよい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光学フィルタ、光学フィルタを用いた波長多重光カプラ、および波長多重光カプラおよびその製造方法に関するものである。
従来、加入者と局の間のアクセス系に光通信を導入するFTTx(Fiber To The x, x=Home )用のネットワーク方式の一つにPON(Passive Optical Network )がある。こ
れには加入者から局への上り信号と局から加入者への下り信号に異なる波長の光を用いる。また、さらに異なる波長のアナログ信号(画像信号)を多重化して用いる場合がある。例えば、上り信号(Upstream Data )に1310nm帯、下り信号(Downstream Data )に1490nm帯または1550nm帯がそれぞれ用いられる。このため、局側と加入者側に設けるOLT(Optical Line Termination )或いはONU(Optical Network Unit )にはそれぞれの波長の信号を分波・合波するための波長多重光カプラが必要となる。
上記のような目的に用いる波長多重光カプラとして、図15に示すような構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この波長多重光カプラでは、2つの波長λ1,λ2を合分波するため、所定の透過波長帯域をもつ光学フィルタ206を用いる。λ1,λ2が多重化された光が入射光用光ファイバ201から入射し、レンズ204で平行光に変換されて光学フィルタ206に入射される。波長λ1の光は光学フィルタ206で反射され、レンズ204を介して第1の出射光用ファイバ202に結合される。波長λ2の光は光学フィルタ206を透過し、レンズ205により集光されて、第2の出射光用光ファイバ203に結合される。
この光カプラは、入射光用光ファイバ201を共通ポート、出射光用光ファイバ202を反射ポート、出射光用光ファイバ203を透過ポートとする3ポートカプラとも呼ばれる。3ポートカプラの内部構成としては、2本の光ファイバとコリメートレンズからなる2芯コリメータと、1本の光ファイバとコリメートレンズからなる単芯コリメータとの間に、バンドパスフィルタを挿入したタイプ(特許文献1)や、Y字状に分岐する光導波路の分岐部にバンドパスフィルタを挿入したタイプ(特許文献2)等が知られている。
前者のタイプでコリメートレンズとして屈折率分布型ロッドレンズを用いると、このレンズは円柱状であり、光入出射面となる端面を平面とすることができるため、光学フィルタや光ファイバと組み合わせて組み立て易く、また小型化が可能である(例えば、特許文献3参照)。
光学フィルタとしては、所定波長帯の光のみ透過するバンドパスフィルタ、または所定波長を透過波長帯の端部(波長エッジ)とするエッジフィルタ(長波長透過型または短波長透過型がある)を用いることができる。
また、3波長以上の合分波を行うカプラとして、例えば、特許文献4,特許文献5にそれぞれ記載された技術がある。
特開平1−295210号公報 特開昭63−33707号公報 特開2003−240960号公報 特開昭54−17044号公報 米国特許第4474424号公報
ところで、上記の波長多重光カプラでは、反射ポート、透過ポートに所定波長帯以外の波長の光が混入する量がどの程度かを示す漏話阻止量(アイソレーション)が重要な特性である。ところが、通常の光学フィルタでは、その表面等で生じるフィルタ特性に関係のないいわゆる残留反射が存在する。このため、上記特許文献1〜3に記載されるような光カプラでは、各フィルタの反射光を利用する反射ポートのアイソレーションは通常12dB程度、透過リップルを適切に調整できてもせいぜい18dB程度を得るのが限度である。このため、すべてのチャンネル(ポート)のアイソレーションを高くする(20dB以上にする)ことは困難であった。
本発明の目的は、製造工程の簡略化を図れる光学フィルタを提供することにある。
また、本発明の別の目的は、単純な工程で作製可能で、高いアイソレーションを有し、かつ小型で安価な光学フィルタを用いた波長多重光カプラおよびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、透明基板上の一部分に所定波長範囲の光を透過または反射するように設計された第1の誘電体多層膜が形成され、その他の部分には対象波長範囲全体において反射率が所定値以下となるように設計された第2の誘電体多層膜が設けられている光学フィルタにおいて、前記第1の誘電体多層膜の膜構成中いずれか一方の側の膜構成が第2の誘電体多層膜の膜構成に一致していることを要旨とする。
ここにいう「所定波長範囲」には、エッジフィルタの場合のように片側の波長だけ決まっている場合と、バンドパスフィルタのように両側の波長が決まっている場合の両方が含まれる。また、「対象波長範囲」は、使用が想定される波長範囲を意味する。
これによれば、第1の誘電体多層膜のみを透明基板の所定領域(一部分)に形成すればよく、第2の誘電体多層膜は成膜するだけで加工の必要がなく、同一基板上の一部とその他の部分に波長特性の異なる2種類以上の誘電体多層膜を有する光学フィルタの製造工程を簡略化することができる。これにより、同光学フィルタを低コストで製造することができる。
このような光学フィルタは、波長多重光カプラに応用できる他、部分的に成膜したエッジフィルタ等の誘電体多層膜の周辺部から、広い波長範囲の光が反射するのは望ましくないので、その反射を抑制するためにその誘電体多層膜と同じ面上に反射防止膜を設ける必要のあるような場合に広く適用可能となる。つまり、本発明は、透明基板上の一部分にエッジフィルタやバンドパスフィルタ等の第1の誘電体多層膜を有し、その他の部分に反射防止膜としての第2の誘電体多層膜を有し、種々の分野で使用可能な光学フィルタの製造工程を簡略化することができる。
請求項2に係る発明は、複数の波長の光信号が多重化された入射光が1本の入射光用光ファイバから入射されたとき、前記入射光を波長毎の光信号に分離して、複数の出射光用光ファイバに振り分ける、光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、前記入射光用光ファイバから出射され第1面から入射する前記入射光を平行光に変換して第2面から出射する第1のレンズと、該レンズの前記第2面側に配置され、前記複数の波長のうち第1の波長の光を反射する第1の光学フィルタを含む第1のフィルタ群と、前記第1の光学フィルタにより反射された平行光が前記第1面から出射して集光される位置に端面が位置
するように配置された第1の出射光用光ファイバと、該光ファイバの端面と前記第1面の間に配置され、第1の波長の光を透過しそれ以外の波長の光を反射する第2の光学フィルタを含む第2のフィルタ群を構成する光学フィルタ素子と、を備え、前記光学フィルタ素子は前記第2のフィルタ群に加えて反射防止膜を備え、前記第1のレンズの第1面上の、前記入射光用光ファイバの端面から出射される前記入射光が通過する入射光通過領域を除いた部分で、少なくとも前記第1の光学フィルタからの反射光が通過する出射光通過領域に、所定の膜構成の誘電体多層膜が形成されており、前記誘電体多層膜の上から、前記第1面の全面に、前記入射光の反射損失を抑制するための前記反射防止膜が形成されており、前記第2の光学フィルタは、前記所定の膜構成の誘電体多層膜と前記反射防止膜の積層膜で構成されることを要旨とする。
これによれば、第1のレンズの第1面に第1の波長の光を透過しそれ以外の波長の光を反射する第2の光学フィルタを設けたことにより、第1のフィルタ群の第1の光学フィルタからの反射光中に存在する残留反射成分を除去できるので、第2の光学フィルタの透過光(第1の波長の光)にその波長以外の光が混入する量が低減される。これにより、第1の光学フィルタの反射光を利用するポートのアイソレーションが改善される。つまり、第2の光学フィルタを透過して第1の出射光用光ファイバに結合する透過光のアイソレーションを高くすることができる。
また、第2の光学フィルタが、第1のレンズの第1面上の、入射光通過領域を除いた部分で少なくとも出射光通過領域に形成された所定の膜構成の誘電体多層膜と、該誘電体多層膜の上から第1面の全面に形成された反射防止膜との積層膜で構成されている。このため、誘電体多層膜のみを第1面上に部分成膜し、反射防止膜は第1面の全面に成膜すればよいので、誘電体多層膜の成膜時にのみ、第1面上の入射光通過領域に樹脂等の遮蔽材料を塗布するマスキング工程とその遮蔽材料を除去する工程とを行えばよい。したがって、反射光を利用するポートのアイソレーションを改善するための光学フィルタと入射光の反射損失を低減するための反射防止膜を単純な工程で作製できる。また、第2の光学フィルタは、第1の光学フィルタにより分波された光(同フィルタからの反射光)のうち、第1の波長を透過してそれ以外の波長成分を反射することで、第1の出射光用光ファイバに結合される出射光のアイソレーションを向上させるが、入射光には影響を及ぼさない。
請求項3に係る発明は、複数の波長の光信号が多重化された入射光が1本の入射光用光ファイバから入射されたとき、前記入射光を波長毎の光信号に分離して、複数の出射光用光ファイバに振り分ける、光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、前記入射光用光ファイバから出射され第1面から入射する前記入射光を平行光に変換して第2面から出射する第1のレンズと、該レンズの前記第2面側に配置され、前記複数の波長のうち第1の波長の光を反射する第1の光学フィルタを含む第1のフィルタ群と、前記第1の光学フィルタにより反射された平行光が前記第1面から出射して集光される位置に端面が位置するように配置された第1の出射光用光ファイバと、該光ファイバの端面と前記第1面の間に配置され、第1の波長の光を透過しそれ以外の波長の光を反射する第2の光学フィルタを含む第2のフィルタ群を構成する光学フィルタ素子と、を備え、前記光学フィルタ素子は前記第2のフィルタ群に加えて反射防止膜を備え、前記第1面の全面に、前記入射光の反射損失を抑制するための前記反射防止膜が形成されており、前記反射防止膜上の、前記入射光用光ファイバの端面から出射される前記入射光が通過する入射光通過領域を除いた部分で、少なくとも前記第1の光学フィルタからの反射光が通過する出射光通過領域に、所定の膜構成の誘電体多層膜が形成されており、前記第2の光学フィルタは、前記反射防止膜と前記所定の膜構成の誘電体多層膜の積層膜で構成されることを要旨とする。
これによれば、第1のレンズの第1面に第1の波長の光を透過しそれ以外の波長の光を反射する第2の光学フィルタを設けたことにより、第1のフィルタ群の第1の光学フィル
タからの反射光中に存在する残留反射成分を除去できるので、第2の光学フィルタの透過光(第1の波長の光)にその波長以外の光が混入する量が低減される。これにより、第1の光学フィルタの反射光を利用するポートのアイソレーションが改善される。つまり、第2の光学フィルタを透過して第1の出射光用光ファイバに結合する透過光のアイソレーションを高くすることができる。
また、第2の光学フィルタが、第1のレンズの第1面の全面に形成された反射防止膜と、該反射防止膜上の前記入射光通過領域を除いた部分で、少なくとも出射光通過領域に形成された誘電体多層膜との積層膜で構成されている。このため、反射防止膜は第1面の全面に成膜し、誘電体多層膜のみを反射防止膜上に部分成膜すればよいので、誘電体多層膜の成膜時にのみ、入射光通過領域に樹脂等の遮蔽材料を塗布するマスキング工程とその遮蔽材料を除去する工程とを行えばよい。したがって、反射光を利用するポートのアイソレーションを改善するための光学フィルタと入射光の反射損失を低減するための反射防止膜を単純な工程で作製できる。また、第2の光学フィルタは、第1の出射光用光ファイバに結合される出射光のアイソレーションを向上させるが、入射光には影響を及ぼさない。
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に記載の光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、前記第1のレンズの第1面が平面であり、前記光学フィルタ素子は前記第1面に密着して設けられていることを要旨とする。これによれば、第1のレンズと光学フィルタ素子を一体化できるので、組立時の位置調整が容易になる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、前記第1のレンズは、前記第1面に相当する第1の端面と前記第2面に相当する第2の端面とを有する屈折率分布型ロッドレンズであることを要旨とする。これによれば、第1のレンズ、入射光用光ファイバ、および第1の出射光用光ファイバをほぼ直線上に配置することができ、小型で組立てが容易な波長多重光カプラを実現することができる。
請求項6に係る発明は、請求項2〜5のいずれか一つに記載の光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、前記第1のフィルタ群は、前記平行光の進行方向に沿って透過波長範囲が順に狭くなるように配列された複数の光学フィルタを含み、該複数の光学フィルタは、前記平行光に含まれる複数の波長の光信号をそれぞれ異なる方向に反射するように前記第1のレンズの光軸に対してそれぞれ異なる角度をなすように前記2面側に配置されており、前記第1の出射光用光ファイバは、前記第1のフィルタ群の各光学フィルタからの反射光がそれぞれ結合する位置に端面が位置するように配置された複数の光ファイバを含むことを要旨とする。これによれば、3種類以上の波長の光信号が多重化された入射光(波長多重信号)から各波長毎に光信号を分離して対応する各ポートの光ファイバに振り分けることができる。
請求項7に係る発明は、請求項2〜6のいずれか一つに記載の光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、前記第1のフィルタ群の全ての光学フィルタを透過して第3面から入射する入射光を、第4面から出射して集光する第2のレンズと、該第2のレンズにより集光された位置に端面が位置するように配置された第2の出射光用光ファイバと、をさらに含むことを要旨とする。これによれば、第1のフィルタ群の全ての光学フィルタを透過した光も利用することができる。
請求項8に係る発明は、2波長の光信号が多重化された入射光が1本の入射光用光ファイバから入射されたとき、前記入射光を波長毎の光信号に分離して、複数の出射光用光ファイバに振り分ける、光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、前記入射光用光ファイバから出射される入射光を第1面から入射し、平行光に変換して第2面から出射する第1のレンズと、該第1のレンズの第2面に対向して配置され前記平行光に変換された
入射光に含まれる第1の波長の光を反射し第2の波長の光を透過する第1の光学フィルタと、前記第1の光学フィルタにより反射された第1の波長の光が前記第1のレンズを介して集光される位置に端面が位置するように配置された第1の出射光用光ファイバと、前記第1のレンズの前記第1面に直接成膜により形成された第2の光学フィルタと、前記第1の光学フィルタを透過した第2の波長の光を集光する第2のレンズと、前記第2の波長の光が前記第2のレンズを介して集光される位置に端面が位置するように配置された第2の出射光用光ファイバと、を備え、前記第1のレンズの第1面上の、前記入射光用光ファイバの端面から出射される前記入射光が通過する入射光通過領域を除いた部分で、少なくとも前記第1の光学フィルタからの反射光が通過する出射光通過領域に、所定の膜構成の誘電体多層膜が形成されており、前記誘電体多層膜の上から、前記第1面の全面に、前記入射光の反射損失を抑制するための反射防止膜が形成されており、前記第2の光学フィルタは、前記所定の膜構成の誘電体多層膜と前記反射防止膜の積層膜で構成されることを要旨とする。
これによれば、第2の光学フィルタを設けたことにより、第1のフィルタからの反射光中に存在する残留反射成分を除去できるので、第2の光学フィルタの透過光(第1の波長の光)にその波長以外の光が混入する量が低減される。これにより、第1の光学フィルタの反射光を利用するポートのアイソレーションが改善され、2波長の光信号が多重化された入射光を波長毎の光信号に分離して、各出射光用光ファイバに振り分けることができ、小型で高アイソレーション特性を有する波長多重光カプラを実現することができる。
また、第2の光学フィルタが、第1のレンズの第1面上の、入射光通過領域を除いた部分で少なくとも出射光通過領域に形成された所定の膜構成の誘電体多層膜と、該誘電体多層膜の上から第1面の全面に形成された反射防止膜との積層膜で構成されている。このため、誘電体多層膜のみを第1面上に部分成膜し、反射防止膜は第1面の全面に成膜すればよいので、誘電体多層膜の成膜時にのみ、第1面上の入射光通過領域に樹脂等の遮蔽材料を塗布するマスキング工程とその遮蔽材料を除去する工程とを行えばよい。したがって、反射光を利用するポートのアイソレーションを改善するための光学フィルタと入射光の反射損失を低減するための反射防止膜を単純な工程で作製できる。また、第2の光学フィルタは、第1の光学フィルタにより分波された光(同フィルタからの反射光)のうち、第1の波長を透過してそれ以外の波長成分を反射することで、第1の出射光用光ファイバに結合される出射光のアイソレーションを向上させるが、入射光には影響を及ぼさない。
請求項9に係る発明は、2波長の光信号が多重化された入射光が1本の入射光用光ファイバから入射されたとき、前記入射光を波長毎の光信号に分離して、複数の出射光用光ファイバに振り分ける、光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、前記入射光用光ファイバから出射される入射光を第1面から入射し、平行光に変換して第2面から出射する第1のレンズと、該第1のレンズの第2面に対向して配置され前記平行光に変換された入射光に含まれる第1の波長の光を反射し第2の波長の光を透過する第1の光学フィルタと、前記第1の光学フィルタにより反射された第1の波長の光が前記第1のレンズを介して集光される位置に端面が位置するように配置された第1の出射光用光ファイバと、前記第1のレンズの前記第1面に直接成膜により形成された第2の光学フィルタと、前記第1の光学フィルタを透過した第2の波長の光を集光する第2のレンズと、前記第2の波長の光が前記第2のレンズを介して集光される位置に端面が位置するように配置された第2の出射光用光ファイバと、を備え、前記第1のレンズの第1面の全面に、前記入射光の反射損失を抑制するための反射防止膜が形成されており、前記反射防止膜上の、前記入射光用光ファイバの端面から出射される前記入射光が通過する入射光通過領域を除いた部分で、少なくとも前記第1の光学フィルタからの反射光が通過する出射光通過領域に、所定の膜構成の誘電体多層膜が形成されており、前記第2の光学フィルタは、前記反射防止膜と前記所定の膜構成の誘電体多層膜の積層膜で構成されることを要旨とする。
これによれば、第2の光学フィルタを設けたことにより、第1のフィルタからの反射光中に存在する残留反射成分を除去できるので、第2の光学フィルタの透過光(第2の波長の光)にその波長以外の光が混入する量が低減される。これにより、第1の光学フィルタの反射光を利用するポートのアイソレーションが改善され、2波長の光信号が多重化された入射光を波長毎の光信号に分離して、各出射光用光ファイバに振り分けることができ、小型で高アイソレーション特性を有する波長多重光カプラを実現することができる。
また、第2の光学フィルタが、第1のレンズの第1面の全面に形成された反射防止膜と、該反射防止膜上の前記入射光通過領域を除いた部分で、少なくとも出射光通過領域に形成された誘電体多層膜との積層膜で構成されている。このため、反射防止膜は第1面の全面に成膜し、誘電体多層膜のみを反射防止膜上に部分成膜すればよいので、誘電体多層膜の成膜時にのみ、入射光通過領域に樹脂等の遮蔽材料を塗布するマスキング工程とその遮蔽材料を除去する工程とを行えばよい。したがって、反射光を利用するポートのアイソレーションを改善するための光学フィルタと入射光の反射損失を低減するための反射防止膜を単純な工程で作製できる。また、第2の光学フィルタは、第1の出射光用光ファイバに結合される出射光のアイソレーションを向上させるが、入射光には影響を及ぼさない。
請求項10に係る発明は、請求項8又は9に記載の光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、前記第1の波長と第2の波長は、1260〜1360nm、1480〜1500nm、および1550〜1560nmの各波長範囲のいずれかを含むことを要旨とする。これによれば、第1の波長と第2の波長を上記3つの波長範囲のいずれかを選択することにより、FTTx用等の上り下り信号とアナログ画像信号を、既設の光ファイバ網に適合した波長域で伝送することが可能となる。
請求項11に係る発明は、請求項2に記載の波長多重光カプラの製造方法において、前記第1のレンズの第1面上の、前記入射光通過領域をマスクする工程と、前記入射光通過領域がマスクされた前記第1面上に所定の膜構成の誘電体多層膜を成膜する工程と、前記マスクを該マスク上に形成された前記誘電体多層膜と共に除去する工程と、前記誘電体多層膜の上から、前記第1面の全面に反射防止膜を成膜する工程と、を含むことを要旨とする。これによれば、反射光を利用するポートのアイソレーションを改善するための光学フィルタと入射光の反射損失を低減するための反射防止膜を単純な工程で作製できる。
請求項12に係る発明は、請求項3に記載の波長多重光カプラの製造方法において、前記第1のレンズの第1面の全面に反射防止膜を成膜する工程と、前記反射防止膜上の、前記入射光通過領域をマスクする工程と、前記入射光通過領域がマスクされた前記反射防止膜上に所定の膜構成の誘電体多層膜を成膜する工程と、前記マスクを該マスク上に形成された前記誘電体多層膜と共に除去する工程と、を含むことを要旨とする。これによれば、反射光を利用するポートのアイソレーションを改善するための光学フィルタと入射光の反射損失を低減するための反射防止膜を単純な工程で作製できる。
以上説明したように、本発明によれば、同一基板上の一部とその他の部分に波長特性の異なる2種類以上の誘電体多層膜を有する光学フィルタの製造工程を簡略化することができる。また、本発明によれば、高いアイソレーションを有し、かつ小型で安価な波長多重光カプラを実現することができる。また、本発明によれば、反射光を利用するポートのアイソレーションを改善するための光学フィルタと入射光の反射損失を低減するための反射防止膜を単純な工程で作製できる。
以下、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
[波長多重光カプラの構成]
図1は本発明の第1実施形態に係る波長多重光カプラ1の構造を示している。
この波長多重光カプラ1は、複数の波長(本例では2波長λ1,λ2)の光信号が多重化された入射光(波長多重信号)が1本の入射光用光ファイバ23から入射されたとき、その入射光を波長毎の光信号に分離(分波)して、2つの出射光用光ファイバ26,24に振り分ける2波長用の波長多重光カプラである。
この波長多重光カプラ1は、入射光に含まれる第1の波長λ1の光を反射し第2の波長λ2の光を透過する第1の光学フィルタ41が第2の端面である第2面31bに直接成膜により形成された第1のレンズとしての屈折率分布型ロッドレンズ31を備える。また、波長多重光カプラ1は、第1の光学フィルタ41で反射された第1の波長λ1の光が屈折率分布型ロッドレンズ31(以下、「第1のレンズ」という)を介して集光される位置に端面が位置するように配置された第1の出射光用光ファイバ24を備える。また、波長多重光カプラ1は、第1のレンズ31の第1の端面である第1面31aに直接成膜により形成された第2の光学フィルタ43と、第1の光学フィルタ41を透過した第2の波長λ2の光を集光する第2のレンズとしての屈折率分布型ロッドレンズ32とを備える。さらに、波長多重光カプラ1は、第2の波長λ2の光が屈折率分布型ロッドレンズ(以下、「第2のレンズ」という)32を介して集光される位置に端面が位置するように配置された第2の出射光用光ファイバ26を備える。
波長多重光カプラ1では、入射光用光ファイバ(共通ポート)23から出射される2波長(1310nmと1550nmの2波長)の光信号が多重化された入射光が、第1のレンズ31の第1面31aに入射する。この波長多重光カプラ1は、入射光を2波長に分離し、1310nmの光信号を第1の出射光用光ファイバ(第2ポート)24から、1550nmの光信号を第2の出射光用光ファイバ(第1ポート)26からそれぞれ出射するようになっている。以下、第1の波長λ1を1310nm、第2の波長λ2を1550nmとして説明する。また以下の説明で、入射光用光ファイバ23と2つの出射光用光ファイバ26,24を、それぞれ光ファイバ23,24,26と呼ぶ。
光ファイバ23と光ファイバ24は、円柱状ガラスに2つの細孔を貫通して設けた保持部材としてのキャピラリ28によって、各々の光軸(コア中心軸)が互いに平行になるように保持され、いわゆる2芯光ファイバピッグテール21を構成している。この2芯光ファイバピッグテール21の端面に対向して、第1のレンズ31が配置されている。2芯光ファイバピッグテール21と第1のレンズ31の対向する各端面は、該各端面での反射光が光ファイバ23へ戻らないように光軸に対して4〜8°程度傾斜している。また、これらの各端面は、ほぼ平行であることが組立上好ましい。
第1のレンズ31は、光ファイバ23から出射し第1面31aから入射した入射光を平行光に変換し、かつ第2面31bの光学フィルタ41で反射される平行光を集光して光ファイバ24に結合する役割を果たす。すなわち、2芯光ファイバピッグテール21と第1のレンズ31との組み合わせで、2芯光ファイバコリメータ20が構成されている。
一方、1本の光ファイバ26は、光ファイバ23,24と同様に、保持部材としてのキャピラリ29によって保持され、単芯光ファイバピッグテール22を構成している。この単芯光ファイバピッグテール22の端面に対向して、第2のレンズ32が配置される。単芯光ファイバピッグテール22と第2のレンズ32の対向する各端面は、該各端面での反射光が光ファイバ23へ戻らないように光軸に対して4〜8°程度傾斜している。また、
これらの各端面は、ほぼ平行であることが組立上好ましい。
この第2のレンズ32は、単芯光ファイバピッグテール22に対向する端面(第4の端面32b)とは反対側の端面(第3の端面)32aから入射する平行光を集光して光ファイバ26に結合する役割を果たす。すなわち、単芯光ファイバピッグテール22と第2のレンズ32との組み合わせで、単芯光ファイバコリメータ10が構成されている。
2芯光ファイバコリメータ20と単芯光ファイバコリメータ10は、平行光が結合できるように、第1のレンズ31の第2面31bと第2のレンズ32の第3の端面32aとを対向させて配置されている。
本例の波長多重光カプラ1では、配置する位置によって2つのフィルタ群に分けられる光学フィルタとして2枚のエッジフィルタが使用される。第1のフィルタ群に属する第1の光学フィルタ41は、第1のレンズ31と第2のレンズ32の間に設けられる。第2のフィルタ群に属する第2の光学フィルタ43は、第1のレンズ31と光ファイバ24の間に設けられる。第1の光学フィルタ41,第2の光学フィルタ43は、第1のレンズ31の第2面31b,第1面31aにそれぞれ成膜により形成され、フィルタ付レンズ33として一体化されている。第2の光学フィルタ43は、光ファイバ24へ結合する光にだけ作用し、光ファイバ23から入射する光には作用しない位置に形成されている。
ここで、第1の光学フィルタ41は、第1の波長λ1の光を反射し、第2の波長λ2の光を透過する。この光学フィルタ41は、波長λ2の透過光が反射光に対して40dB以上のアイソレーションをとれるように設計するが、実際にはこの光学フィルタ41によって反射される光には透過波長域の残留反射成分が存在するため、反射ポートにおける波長λ1の光と波長λ2の光に対するアイソレーションは12dB程度である。ここにいう「反射光のアイソレーション」とは、第1の光学フィルタ41で反射される第1の波長λ1の光に、その波長λ1以外の波長の光が混入する量がどの程度かを示す漏話阻止量をいう。なお、以下の説明で「反射光のアイソレーション」を「反射アイソレーション」と呼ぶ。
一方、第2の光学フィルタ43は、第1の波長λ1の光を透過し、第2の波長λ2の光を反射する。この光学フィルタ43は、図2(a),(b)に示すように、第1のレンズ31の第1面31a上の、第1の光学フィルタ41からの反射光が通過する出射光通過領域52に形成されており、光ファイバ23からの出射光が通過する入射光通過領域51には形成されていない。第2の光学フィルタ43は、第1の光学フィルタ41と重ねて設けられているため(つまり光学フィルタ41からの反射光が第2の光学フィルタ43に入射する構成であるため)、光学フィルタ41より特性が劣るものでよい。全体で40dB以上のアイソレーションを得るためには、上記反射アイソレーションが12dB程度であるので、透過光のアイソレーションは30dB以下でよく、安価な光学フィルタを用いることができる。ここにいう「透過光のアイソレーション」とは、第2の光学フィルタ43を透過する第1の波長λ1の透過光に、その波長λ1以外の波長の光が混入する量がどの程度かを示す漏話阻止量をいう。なお、以下の説明で「透過光のアイソレーション」を「透過アイソレーション」と呼ぶ。
また、光ファイバ23からの出射光が入射するレンズ31の第1面31aには、その出射光の反射による損失を低減するための反射防止膜50が設けられている(図2(a),(b)参照)。この反射防止膜50は、1250nmから1650nmの全波長域にわたって反射率が0.5%以下となるような特性を有する。
このように、第1のレンズ31の第1面31aには、第1の波長λ1の光を透過し、第
2の波長λ2の光を反射する第2の光学フィルタ43と、光ファイバ23からの出射光(2波長λ1,λ2の光信号が多重化された入射光)の反射損失を抑制するための反射防止膜50とが形成されている。
第1のレンズ31の第1面31aに形成されている第2の光学フィルタ43と反射防止膜50は異なる膜構成となるため、通常成膜は別々に他方を遮蔽して行う必要がある。ただし、第1面31aにおいて、光ファイバ23からの出射光が通過する入射光通過領域51と第1の光学フィルタ41からの反射光が通過する出射光通過領域52は僅か100μm程度しか離れていない。そのため、治具等による遮蔽(マスキング)は、成膜時に自然加熱された際に、その遮蔽部に熱膨張による変形が生じるなど位置精度の問題があり、困難である。また、その遮蔽を遮蔽膜の塗布によって行う、いわゆるリフトオフ法を用いることは可能である。すなわち、誘電体多層膜を形成しない部分に樹脂等を塗布して遮蔽(マスキング)し、その上に誘電体多層膜を成膜する。次いで下地の樹脂(遮蔽部)を溶解して誘電体多層膜と共に除去し、第1面31a上の一部分にのみ誘電体多層膜の光学フィルタを付着させる方法である。しかし、同じ端面上に2種類以上の膜を部分的に成膜するには、一方の膜の成膜用遮蔽膜を塗布し、成膜を行った後、その遮蔽膜を除去する。次いで他方の膜の成膜用遮蔽膜を再度塗布し、成膜を行った後、再度その遮蔽膜を除去するという多数の工程を経なければならない。同じ端面上に形成する光学フィルタ等の膜の種類が更に多くなれば、さらに遮蔽膜の塗布工程、成膜工程、および遮蔽膜の除去工程が増えることになる。
本例の波長多重光カプラ1の特徴は、次のような構成にある。図2(a),(b)に示すように、第1のレンズ31の第1面31a上の入射光通過領域51を除いた部分で、少なくとも出射光通過領域52に、所定の膜構成の誘電体多層膜43Aが形成されている。また、この誘電体多層膜43Aの上から、第1面31aの全面に反射防止膜50Aが形成されている。第2の光学フィルタ43は、所定の膜構成の誘電体多層膜43Aと反射防止膜50Aの積層膜で構成されている。また、入射光通過領域51には、反射防止膜50のみが形成されている。
このようにして、第1のレンズ31の第1面31a上には、図2(a)に示すように、入射光通過領域51には反射防止膜50のみが形成されており、出射光通過領域52には、誘電体多層膜43Aと反射防止膜50Aの積層膜で構成される第2の光学フィルタ43が形成されている。ただし、第2の光学フィルタ43用の誘電体多層膜43Aの膜構成は、反射防止膜50Aを積層した状態で所望のフィルタ特性が得られるように設計されている。
上記構成を有する波長多重光カプラ1では、2芯光ファイバピッグテール21とフィルタ付レンズ33は、微小な間隙を残したまま、周囲をエポキシ樹脂60で固定されている(図1参照)。また、第1の光学フィルタ41を透過した第2の波長λ2の光が最小損失で光ファイバ26に結合するように、単芯光ファイバピッグテール22を調芯した後、第2のレンズ32と単芯光ファイバピッグテール22は、微小な間隙を残したまま、周囲をエポキシ樹脂60で固定されている(図1参照)。
また、波長多重光カプラ1は、図1に示すように全部品を調芯してエポキシ樹脂60で固定する作業が終了した後、保護用のケース(ハウジング)を被せて最終形態とするのが望ましい。そのケースの外形は小型の管状とすることができ、この場合その直径が数mm、長さが数10mmである。
上記構成を有する波長多重光カプラ1は、透明基板としての第1のレンズ31の第1面31aの一部分に第1の誘電体多層膜としての第2の光学フィルタ43が形成され、その
他の部分に第2の誘電体多層膜としての反射防止膜50が設けられた光学フィルタ100を用いている(図2(a)、(b)参照)。第1の誘電体多層膜(第2の光学フィルタ43)は、透明基板上の一部分(出射光通過領域52)に所定波長範囲の光を透過または反射するように設計されている。本例では、第2の光学フィルタ43は、波長λ1の光を透過するように設計されている。第2の誘電体多層膜(反射防止膜59)は、対象波長範囲全体(図6参照)において反射率が所定値以下となるように設計されている。また、この光学フィルタ100にあっては、第1の誘電体多層膜の膜構成中いずれか一方の側の膜構成が第2の誘電体多層膜の膜構成に一致している。本例では、第2の光学フィルタ43の膜構成中、第1面31aとは反対側の膜構成が反射防止膜50Aの膜構成に一致している。つまり、第2の光学フィルタ43は、所定の膜構成の誘電体多層膜43Aと、この誘電体多層膜43A上に形成された反射防止膜50Aの積層膜で構成されている。
(波長多重光カプラの製造方法)
次に、波長多重光カプラ1の製造方法を図3および図4に基づいて説明する。
第1実施形態に係る波長多重光カプラの製造方法は、以下の工程を含む。
(工程1)第1のレンズ31の第1面31a上の入射光通過領域51をマスクする工程(図3(a)参照)。この工程では、図3(a)および図4に示すように、入射光通過領域51のみを覆うように遮蔽材料53を塗布する。
(工程2)入射光通過領域51がマスクされた第1面31a上に所定の膜構成の誘電体多層膜43Aを成膜する工程(図3(b)参照)。
(工程3)マスクとしての遮蔽材料53を該遮蔽材料53上に成膜された誘電体多層膜43Aと共に除去する工程(図3(c)参照)。
(工程4)誘電体多層膜43Aの上から、第1面31aの全面に反射防止膜50Aを成膜する工程(図3(d)参照)。
以上の工程により、第1のレンズ31の第1面31a上の、入射光通過領域51には反射防止膜50のみが形成され、出射光通過領域52には、誘電体多層膜43Aと反射防止膜50Aの積層膜で構成される第2の光学フィルタ43が形成される。
(実施例1)
次に、上記第1実施形態の実施例1を説明する。
この実施例1の波長多重光カプラ1では、光通信規格B−PONに準拠した以下の特性を目標仕様とした。
透過アイソレーション 40dB 以上(波長域:1260-1360, 1480-1500nm )
反射アイソレーション 40dB 以上(波長域:1550-1565nm )
透過挿入損失 0.7dB 以下(波長域:1260-1360, 1480-1500nm )
反射挿入損失 0.7dB 以下(波長域:1550-1565nm )
この実施例1の波長多重光カプラ1では上記第1の光学フィルタ41として、直径1.8mmの屈折率分布型ロッドレンズで構成した第1のレンズ31の第2面31bに、1310nm帯,1490nm帯の光を反射し、かつ1530nm帯の光を透過する波長特性のエッジフィルタを形成した。このエッジフィルタは、SiO2とTiO2を交互に74層積層した誘電体多層膜である。このようなエッジフィルタである第1の光学フィルタ41の理論特性を図5の曲線61で示す。
次いで、図2(a),(b)に示すように、第1のレンズ31の第1面31a上の入射光通過領域51を除いた部分で、少なくとも出射光通過領域52に、1310nm帯,1490nm帯の光をそれぞれ透過し、かつ1530nm帯の光を反射する波長特性の誘電
体多層膜(エッジフィルタ用多層膜)43Aを形成した。この誘電体多層膜43Aは、SiO2とTiO2を交互に76層積層した膜構成を有する(下記の表1参照)。
この誘電体多層膜43Aの上から、第1面31aの全面に反射防止膜50Aを形成した。この反射防止膜50Aは、SiO2とTiO2を交互に11層積層した膜構成を有する(下記の表1の斜線部参照)。この反射防止膜50Aの理論特性を図6の曲線63で示す。誘電体多層膜43Aと反射防止膜50Aには同じ材料を用い、反射防止膜50Aが誘電体多層膜43Aの一部となるように設計し、上記76層の誘電体多層膜43Aに反射防止膜50Aの11層を加えた計87層によってエッジフィルタである第2の光学フィルタ43を構成した。この第2の光学フィルタ43の理論特性を図7の曲線62で示す。つまり、第2の光学フィルタ43は、第1面31aに(基板側に)成膜された76層の誘電体多層膜43Aと、その上に成膜された反射防止膜50Aとにより構成されている。
Figure 2006201409
実施例1において、第1面31a上に第2の光学フィルタ43と反射防止膜50を形成する成膜法を説明する。まず、図3(a)および図4に示すように、入射光通過領域51のみを覆うように遮蔽用のマスキング塗料である遮蔽材料53を塗布する。その上に、誘電体多層膜43Aを成膜する(図3(b)参照)。その成膜終了後、遮蔽材料53を有機溶媒を用いて除去する(図3(c)参照)。これによって、入射光が通過する入射光通過領域51から誘電体多層膜43Aも除去される。最後に、反射防止膜50Aを第1面31a全面に成膜する。
このようにして、第1のレンズ31の第2面31bに第1の光学フィルタ41が形成され、その第1面31aに第2の光学フィルタ43と反射防止膜50が形成されたフィルタ付レンズ33が作製される。このフィルタ付レンズ33の特性を、図8に示すような光学系を用いて評価した。
この特性評価用の光学系では、第1面31aに設けられた第2の光学フィルタ43を透
過し、2芯光ファイバピッグテール70の入射ポート71よりフィルタ付レンズ33の第1面31a(図1参照)に波長多重光を入射する。フィルタ付レンズ33の第2面31b(図1参照)に形成された第1の光学フィルタ41を透過した波長成分(波長λ2の光)がコリメートレンズ72により収束されて単芯光ファイバピッグテール73を経由して透過光出射ポート(透過ポート)74に至り、光強度が測定される。ここで測定される光強度は、上記実施形態における波長λ2の光の強度である。
一方、フィルタ付レンズ33の第1の光学フィルタ41で反射された波長成分の光(波長λ1の光)は第1面31aに設けられた第2の光学フィルタ43を透過し、2芯光ファイバピッグテール70の反射光出射ポート(反射ポート)75に至り光強度が測定される。ここで測定される光強度は、上記実施形態における波長λ1の光の強度である。
このような光学系による測定結果を図9(a),(b)に示す。図9(b)は図9(a)の損失の小さい部分を拡大したものである。「図9(a),(b)の曲線80は、透過光出射ポート74(上記実施形態の光ファイバ26)から出射される波長λ2の光の挿入損失を示しており、曲線81は反射光出射ポート75(同実施形態の光ファイバ24)から出射される波長λ1の光の挿入損失を示している。図9(a),(b)から、両ポート74,75で上記目標仕様が達成されていることが分かる。」(この「」部の記載に合わせて、図9の反射ポートと透過ポートを逆に変更しましたが、これでよろしいでしょうか?)
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○波長多重光カプラ1に用いた光学フィルタ100は、第1のレンズ31の第1面31aの一部分に第2の光学フィルタ43が形成され、その他の部分に反射防止膜50が設けられている。また、この光学フィルタ100にあっては、第2の光学フィルタの膜構成中、第1面31aとは反対側の膜構成が反射防止膜50Aの膜構成に一致している。このため、第2の光学フィルタ43のみを第1面31aの所定領域(一部分)に形成すればよく、反射防止膜50Aは成膜するだけで加工の必要がなく、第1面31a上の一部とその他の部分に波長特性の異なる2種類以上の誘電体多層膜を有する光学フィルタの製造工程を簡略化することができる。これにより、同光学フィルタ100を低コストで製造することができる。
○第1のレンズ31の第1面31aに第1の波長λ1の光を透過しそれ以外の波長の光を反射する第2の光学フィルタ43を設けたことにより、第1の光学フィルタ41からの反射光中に存在する残留反射成分を除去できる。これにより、第2の光学フィルタ43の透過光(第1の波長λ1の光)にその波長以外の光が混入する量が低減される。したがって、第1の光学フィルタ41の反射光を利用するポートのアイソレーションが改善される。つまり、第2の光学フィルタ43を透過して第1の出射光用光ファイバ24に結合する透過光のアイソレーションを高くすることができる。
また、第2の光学フィルタ43が、第1のレンズ31の第1面31a上の、入射光通過領域51を除いた部分で少なくとも出射光通過領域52に形成された所定の膜構成の誘電体多層膜43Aと、該誘電体多層膜の上から第1面31aの全面に形成された反射防止膜50Aとの積層膜で構成されている。このため、誘電体多層膜43Aのみを第1面31a上に部分成膜し、反射防止膜50Aは第1面31aの全面に成膜すればよい。これにより、誘電体多層膜43Aの成膜時にのみ、第1面31a上の入射光通過領域51に樹脂等の遮蔽材料53を塗布するマスキング工程(図3(a)参照)とその遮蔽材料53を除去する工程(図3(c)参照)とを行えばよい。したがって、反射光を利用するポートのアイソレーションを改善するための光学フィルタと入射光の反射損失を低減するための反射防止膜を単純な工程で作製できる。
○第2の光学フィルタ43は、第1の光学フィルタにより分波された光(同フィルタからの反射光)のうち、第1の波長λ1を透過してそれ以外の波長成分を反射することで、第1の出射光用光ファイバに結合される出射光のアイソレーションを向上させるが、入射光には影響を及ぼさない。
○第1のレンズ31は第1面31aと第2面31bを有する屈折率分布型ロッドレンズとし、入射光用光ファイバ23と第1の出射光用光ファイバ24は、該各光ファイバのコア中心軸が互いに平行になるようにキャピラリ28に保持されている。これにより、第1のレンズ31、入射光用光ファイバ23、および第1の出射光用光ファイバ24をほぼ直線上に配置することができ、小型で組立てが容易な波長多重光カプラ1を実現することができる。
○第1の光学フィルタ41は、第1のレンズ31の第2面31bに密着されている。これによれば、第1のレンズ31を構成する屈折率分布型ロッドレンズは光が入射する端面および出射する端面を平面とすることができるため、同ロッドレンズの第2面31bに平板状の光学フィルタ41を密着させることが容易である。また、屈折率分布型ロッドレンズは、その端面をその光軸に対して傾斜するように加工することが容易であり、第2面31bに光学フィルタ41を密着させることにより、光学フィルタ41の角度が容易に調整できる。また、光学フィルタ41が屈折率分布型ロッドレンズの第2面31bに密着したフィルタ付レンズ33を用いることにより、部品点数が減るので、組立てが容易な波長多重光カプラ1を実現することができる。
○第2の光学フィルタ43を誘電体多層膜とし、該誘電体多層膜が第1のレンズ31の第1面31aに直接成膜して形成されている。これによれば、波長多重光カプラ1の組立てが大幅に容易になる。
○入射光用光ファイバ23と第1の出射光用光ファイバ24が保持部材としてのキャピラリ28で保持された2芯光ファイバピッグテール21を構成することにより、これらの光ファイバ23,24の取り扱いおよび調芯が容易になる。
○第1の光学フィルタ41を透過して第3の端面32aから入射する入射光を、第4の端面32bから出射して集光する第2のレンズ32と、該レンズ32により集光された位置に端面が位置するように配置された第2の出射光用光ファイバ26とを含むので、第1の光学フィルタ41を透過した光も利用することができる。
○第2の波長λ1は1260〜1360nmの波長範囲とし、第1の波長λ2は1550〜1560nmの波長範囲とすることで、FTTx用等の上り下り信号とアナログ画像信号を、既設の光ファイバ網に適合した波長域で伝送することが可能となる。
○上記波長多重光カプラの製造方法によれば、第1のレンズ31の第1面31a上において、入射光通過領域51からは第2の光学フィルタ43が除去され、その入射光通過領域51を除いた部分で、出射光通過領域52に第2の光学フィルタ43を形成することができる。
○上記波長多重光カプラの製造方法によれば、入射光通過領域51にのみ反射防止膜50を形成することができる。
(第2実施形態)
[波長多重光カプラの構成]
図10は本発明の第2実施形態に係る波長多重光カプラ1における、第1のレンズ31
の第1面31aに形成されている第2の光学フィルタ43と反射防止膜50の構成を示している。
この波長多重光カプラ1では、第1のレンズ31の第1面31aの全面に、入射光の反射損失を抑制するための反射防止膜50Aが形成されている。この反射防止膜50A上の、入射光通過領域51を除いた部分で、少なくとも出射光通過領域52に、所定の膜構成の誘電体多層膜43Aが形成されている。第2の光学フィルタ43は、反射防止膜50Aと所定の膜構成の誘電体多層膜43Aの積層膜で構成されている。また、入射光通過領域51には、反射防止膜50のみが形成されている。
(波長多重光カプラの製造方法)
次に、波長多重光カプラ1の製造方法を図11および図12に基づいて説明する。
第2実施形態に係る波長多重光カプラの製造方法は、以下の工程を含む。
(工程1)第1のレンズ31の第1面31aの全面に反射防止膜50Aを成膜する工程(図11(a)参照)。
(工程2)反射防止膜50A上の、入射光通過領域51をマスクする工程(図11(b)参照)。この工程では、図11(b)および図12に示すように、入射光通過領域51のみを覆うように遮蔽材料54を塗布する。
(工程3)入射光通過領域51がマスクされた反射防止膜50A上に所定の膜構成の誘電体多層膜43Aを成膜する工程(図11(c)参照)。
(工程4)マスクとしての遮蔽材料54を該遮蔽材料54上に成膜された誘電体多層膜43Aと共に除去する工程(図11(d)参照)。
以上の工程により、第1のレンズ31の第1面31a上の、入射光通過領域51には反射防止膜50のみが形成され、出射光通過領域52には、誘電体多層膜43Aと反射防止膜50Aの積層膜で構成される第2の光学フィルタ43が形成される。
(実施例2)
次に、上記第2実施形態の実施例2を説明する。
この実施例2の波長多重光カプラ1では、上記実施例1と同じ上述した目標仕様とした。実施例2では、実施例1とは逆に、第1のレンズの第1面31a全面に、SiO2とT
iO2を交互に11層積層した膜構成の反射防止膜50A(下記の表2の斜線部参照)を
成膜する。この反射防止膜50Aの理論特性を図6の曲線63で示す。また、この反射防止膜50A上の、入射光通過領域51を除いた部分で、少なくとも出射光通過領域52に、1310nm帯の光を透過し、かつ1530nm帯の光を反射する波長特性の誘電体多層膜(エッジフィルタ用多層膜)43Aを形成した。この誘電体多層膜43Aは、SiO2とTiO2を交互に75層積層した膜構成を有する(下記の表2参照)。第2の光学フィルタ43は、第1面31aに(基板側に)成膜された11層の反射防止膜50Aと、その上に成膜された75層の誘電体多層膜43Aとからなる86層の積層膜で構成されている。第2の光学フィルタ43の理論特性を図13の曲線64で示す。
Figure 2006201409
このようにして、第1のレンズ31の第2面31bに第1の光学フィルタ41が形成され、その第1面31aに反射防止膜50と第2の光学フィルタ43が形成されたフィルタ付レンズ33が作製される。このフィルタ付レンズ33の特性を、図8に示すような光学系を用いて評価した。
その光学系による測定結果を図14(a),(b)に示す。図14(b)は図14(a)の損失の小さい部分を拡大したものである。図14(a),(b)の曲線90は、透過光出射ポート74(上記光ファイバ26)から出射される波長λ2の光の挿入損失を示しており、曲線91は反射光出射ポート75(上記光ファイバ24)から出射される波長λ1の光の挿入損失を示している。図14(a),(b)から、両ポート74,75で上記目標仕様が達成されていることが分かる。
以上のように構成された第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様に以下の作用効果を奏する。
○反射光を利用するポートのアイソレーションを改善するための光学フィルタと入射光の反射損失を低減するための反射防止膜を単純な工程で作製できる。また、第2の光学フィルタは、第1の出射光用光ファイバに結合される出射光のアイソレーションを向上させるが、入射光には影響を及ぼさない。
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記各実施形態では、第1の光学フィルタ41は第1のレンズ31の第2面31bに直接成膜したが、ガラス基板の両側端面に第1の光学フィルタを含む第1のフィルタ群を形成した光学フィルタチップを、両レンズ31,32間に固定しても良い。4種類以上の波長(4波長以上)の光の合分波を行う場合には、そのような光学フィルタチップの仕様は必須となる。
・上記各実施形態では、第2の光学フィルタ43と反射防止膜50が第1のレンズの第
1面31aに成膜されて直付けされた構成例を説明したが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、第2の光学フィルタ43を含む第2のフィルタ群を構成する「光学フィルタ素子」が、第1の出射光用光ファイバ24の端面と第1面31aの間で、入射面が入射光の光軸に対して傾斜して配置されている。そして、この光学フィルタ素子は、第2のフィルタ群に加えて反射防止膜50を備える。このような構成の波長多重光カプラにも本発明は適用可能である。
・上記各実施形態において、1550nmの光信号を第1の出射光用光ファイバ(第2ポート)24から、1310nmの光信号を第2の出射光用光ファイバ(第1ポート)26からそれぞれ出射するように構成してもよい。
・また、各光学フィルタ41,43をバンドパスフィルタを使用して構成することも可能である。もちろん、使用波長は上記実施形態における2波長(λ1、λ2)には限られず、3波長以上であってもよい。例えば、1260〜1360nm,1480〜1500nm,1550〜1560nmの波長範囲から各波長を選択することもできる。
・第2の光学フィルタ43は、光ファイバ24へ結合する光にだけ作用し、光ファイバ23から入射する光には作用しないような形状であれば、どのような形状でもよい。
・上記各実施形態では、波長多重光カプラ1は、波長多重光を分波する光分波器の構成について説明したが、まったく同じ構成の波長多重光カプラは2波長の光信号を多重化して1本の光ファイバに結合する合波器としても使用できる。この場合は、入射光用光ファイバ23が出射光用光ファイバとなり、各出射光用光ファイバがそれぞれ入射光用光ファイバとなる。
・上記実施形態で説明した波長多重光カプラは、OLT、ONUに組み込むことができるだけでなく、(O/E)変換器、(E/O)変換器等、他の光電子デバイスに広く適用可能である。
なお、3波長以上の合分波を行うには、異なる波長帯を透過波長帯域とする複数の3ポートカプラを縦続(Cascade)接続して用いる手段が知られている(例えば、特許文献4
参照)。しかし、2個以上の光カプラを縦続接続するためには光ファイバの取り回しが必要となり、その際、光損失が発生しないようにするためには光ファイバの巻き取り半径を一定程度以下に小さくすることはできない。この光ファイバを収納する筐体が必要となるため、通常の3ポートカプラのように小型チューブ形状にはできず、大型化する。この問題点を解決するため、複数の異なるエッジ波長をもつエッジフィルタを重ねて上記第1のフィルタ群を構成する光カプラが知られている(例えば、特許文献5参照)。この光カプラでは、各光学フィルタの角度をそれぞれ変えて、各フィルタからの反射光の方向を変えることにより、異なる波長の光を異なる光ファイバにそれぞれ結合するようになっている。これによって、3ポートカプラを縦続することなく、一つの光カプラで3波長以上の分離が可能となり、上述したような大型化、部品点数の増大といった問題点は解決される。しかしながら、この光カプラでは、各光学フィルタの反射光を利用するポートにおいては、アイソレーションが低い(通常12dB程度)という問題は解決できない。これは、各光学フィルタの波長特性により反射される特定波長帯の反射光を利用する場合、当該フィルタからの反射光中には、その特定波長帯の反射成分以外に、その波長特性に関係のない反射成分、つまり光学フィルタの入射面で反射される成分である残留反射成分が必ず存在するからである。
本発明は、このように複数の異なるエッジ波長をもつエッジフィルタを重ねて上記第1のフィルタ群を構成する3波長以上の合分波を行う光カプラにも適用可能で、反射損失を低減しつつ各光学フィルタの反射光を利用するポートのアイソレーションを高くし、かつ
小型で安価な波長多重光カプラを実現できる。
つまり、上記各実施形態では、第1のフィルタ群に属する光学フィルタとして、第1の光学フィルタ41のみを用いた構成について説明したが、第1のフィルタ群が、平行光の進行方向に沿って透過波長範囲が順に狭くなるように配列された複数の光学フィルタを含む構成にも本発明は適用可能である。この場合、第1のフィルタ群の複数の光学フィルタは、第1のレンズ31から出射される平行光に含まれる複数の波長の光信号をそれぞれ異なる方向に反射するように、第1のレンズ31の光軸に対してそれぞれ異なる角度をなすように第2面31b側に配置される。また、この場合、第1の出射光用光ファイバ24に代えて、第1のフィルタ群の各光学フィルタからの反射光がそれぞれ結合する位置に端面が位置するように複数の光ファイバが配置される。これによれば、3種類以上の波長の光信号が多重化された入射光(波長多重信号)から各波長毎に光信号を分離して対応する各ポートの光ファイバに振り分けることができる。
また、前記第1のフィルタ群における複数の光学フィルタのうち、第2面31bに最も近い位置に配置される光学フィルタ、例えば光学フィルタ41は第2面31bに密着させる。これによれば、第1のレンズ31を構成する屈折率分布型ロッドレンズは光が入射する端面および出射する端面を平面とすることができるため、同ロッドレンズの第2の端面に平板状の光学フィルタを密着させることが容易である。また、同ロッドレンズの端面をその光軸に対して傾斜するように加工することが容易であり、その第2の端面に光学フィルタを密着させることにより、光学フィルタの角度が容易に調整できる。また、光学フィルタがロッドレンズの端面に密着したフィルタ付きロッドレンズを用いることにより、部品点数が減るので、組立てが容易な波長多重光カプラを実現することができる。
・上記各実施形態では、入射光用光ファイバ23と第1の出射光用光ファイバ24が保持部材としてのキャピラリ28で保持された2芯光ファイバピッグテール21を用いた構成について一例として説明したが、3本以上の光ファイバがキャピラリ28に保持された多芯光ファイバピッグテールを用いた構成にも本発明は適用可能である。また、単芯光ファイバピッグテール22に代えて、2本以上の光ファイバがキャピラリ29に保持された多芯光ファイバピッグテールを用いた構成にも本発明は適用可能である。
・上記各実施形態において、第2のレンズ32は、第3の端面(第3面)32aと第4の端面(第4面)32bを有する第2の屈折率分布型ロッドレンズとし、第1のフィルタ群における複数の光学フィルタのうち、第3の端面32aに最も近い位置に配置される光学フィルタは、第3の端面32aに密着させる。このような構成の波長多重光カプラにも本発明は適用可能である。これによれば、第2のレンズ32の第3の端面に平板状の光学フィルタを密着させることが容易である。また、同レンズの第3の端面に光学フィルタを密着させることにより、光学フィルタの角度が容易に調整できる。また、光学フィルタが第3の端面に密着したフィルタ付きロッドレンズを用いることにより、部品点数が減るので、組立てが更に容易な波長多重光カプラを実現することができる。
・第2のレンズ32である第2の屈折率分布型ロッドレンズの第3の端面32aに密着させた光学フィルタを誘電体多層膜とし、該誘電体多層膜を第3の端面に直接成膜して形成するようにしてもよい。これによれば、第2の屈折率分布型ロッドレンズの第3の端面に誘電体多層膜である光学フィルタを直接成膜して形成することにより、フィルタ付きロッドレンズを大量に生産するのが容易になる。
・上記実施形態において、レンズ31,32は集束性レンズであれば屈折率分布型ロッドレンズに限られない。ただし、レンズ面が球面或いは非球面の場合、第2の光学フィルタ43(第2のフィルタ群)と反射防止膜50を独立した基板に形成した光学フィルタ素
子を用いる必要がある。
・上記実施形態において、第1のレンズ31として屈折率分布型ロッドレンズに代えて平凸レンズを用いてもよい。この場合、第2の光学フィルタ43(第2のフィルタ群)と反射防止膜50が一体になった上記光学フィルタ素子は、第1面31aに密着させるかまたは直接成膜により形成することができる。
第1実施形態に係る波長多重光カプラを示す概略構成図。 (a)は同カプラの第1のレンズを示す拡大図、(b)は図2(a)のB部の拡大図。 (a)〜(d)は第1のレンズの第1の端面に第2の光学フィルタと反射防止膜を成膜する手順を示す工程図。 同レンズの第1の端面を示し図3(a)のマスキング工程を示す説明図。 第1の光学フィルタの理論特性を示すグラフ。 反射防止膜の理論特性を示すグラフ。 第2の光学フィルタの理論特性を示すグラフ。 フィルタ付きレンズの特性評価用の光学系を示す概略構成図。 (a)は同光学系による測定結果を示すグラフ、(b)は図9(a)の損失の小さい部分を拡大したグラフ。 第2実施形態に係る波長多重光カプラにおける図2(b)と同様の拡大図。 (a)〜(d)は同波長多重光カプラの第1の端面に第2の光学フィルタと反射防止膜を成膜する手順を示す工程図。 同波長多重光カプラにおける第1のレンズの第1の端面を示し図11(b)のマスキング工程を示す説明図。 同波長多重光カプラにおける第2の光学フィルタとしてのエッジフィルタの理論特性を示すグラフ。 (a)は同波長多重光カプラにおけるフィルタ付きレンズの測定結果を示すグラフ、(b)は図14(a)の損失の小さい部分を拡大したグラフ。 従来例を示す概略構成図。
符号の説明
λ1…第1の波長、λ2…第2の波長、1…波長多重光カプラ、23…入射光用光ファイバ、24…第1の出射光用光ファイバ、26…第2の出射光用光ファイバ、31…屈折率分布型ロッドレンズ(第1のレンズ)、31a…第1の端面である第1面、31b…第2の端面である第2面、32…屈折率分布型ロッドレンズ(第2のレンズ)、32a…第3の端面、32b…第4の端面、41…第1の光学フィルタ、43…第2の光学フィルタ、50,50A…反射防止膜、51…入射光通過領域、52…出射光通過領域、54…誘電体多層膜、100…光学フィルタ。

Claims (12)

  1. 透明基板上の一部分に所定波長範囲の光を透過または反射するように設計された第1の誘電体多層膜が形成され、その他の部分には対象波長範囲全体において反射率が所定値以下となるように設計された第2の誘電体多層膜が設けられている光学フィルタにおいて、
    前記第1の誘電体多層膜の膜構成中いずれか一方の側の膜構成が第2の誘電体多層膜の膜構成に一致していることを特徴とする光学フィルタ。
  2. 複数の波長の光信号が多重化された入射光が1本の入射光用光ファイバから入射されたとき、前記入射光を波長毎の光信号に分離して、複数の出射光用光ファイバに振り分ける、光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、
    前記入射光用光ファイバから出射され第1面から入射する前記入射光を平行光に変換して第2面から出射する第1のレンズと、該レンズの前記第2面側に配置され、前記複数の波長のうち第1の波長の光を反射する第1の光学フィルタを含む第1のフィルタ群と、前記第1の光学フィルタにより反射された平行光が前記第1面から出射して集光される位置に端面が位置するように配置された第1の出射光用光ファイバと、該光ファイバの端面と前記第1面の間に配置され、第1の波長の光を透過しそれ以外の波長の光を反射する第2の光学フィルタを含む第2のフィルタ群を構成する光学フィルタ素子と、を備え、
    前記光学フィルタ素子は前記第2のフィルタ群に加えて反射防止膜を備え、
    前記第1のレンズの第1面上の、前記入射光用光ファイバの端面から出射される前記入射光が通過する入射光通過領域を除いた部分で、少なくとも前記第1の光学フィルタからの反射光が通過する出射光通過領域に、所定の膜構成の誘電体多層膜が形成されており、
    前記誘電体多層膜の上から、前記第1面の全面に、前記入射光の反射損失を抑制するための前記反射防止膜が形成されており、
    前記第2の光学フィルタは、前記所定の膜構成の誘電体多層膜と前記反射防止膜の積層膜で構成されることを特徴とする光学フィルタを用いた波長多重光カプラ。
  3. 複数の波長の光信号が多重化された入射光が1本の入射光用光ファイバから入射されたとき、前記入射光を波長毎の光信号に分離して、複数の出射光用光ファイバに振り分ける、光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、
    前記入射光用光ファイバから出射され第1面から入射する前記入射光を平行光に変換して第2面から出射する第1のレンズと、該レンズの前記第2面側に配置され、前記複数の波長のうち第1の波長の光を反射する第1の光学フィルタを含む第1のフィルタ群と、前記第1の光学フィルタにより反射された平行光が前記第1面から出射して集光される位置に端面が位置するように配置された第1の出射光用光ファイバと、該光ファイバの端面と前記第1面の間に配置され、第1の波長の光を透過しそれ以外の波長の光を反射する第2の光学フィルタを含む第2のフィルタ群を構成する光学フィルタ素子と、を備え、
    前記光学フィルタ素子は前記第2のフィルタ群に加えて反射防止膜を備え、
    前記第1面の全面に、前記入射光の反射損失を抑制するための前記反射防止膜が形成されており、
    前記反射防止膜上の、前記入射光用光ファイバの端面から出射される前記入射光が通過する入射光通過領域を除いた部分で、少なくとも前記第1の光学フィルタからの反射光が通過する出射光通過領域に、所定の膜構成の誘電体多層膜が形成されており、
    前記第2の光学フィルタは、前記反射防止膜と前記所定の膜構成の誘電体多層膜の積層膜で構成されることを特徴とする光学フィルタを用いた波長多重光カプラ。
  4. 請求項2又は3に記載の光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、
    前記第1のレンズの第1面が平面であり、前記光学フィルタ素子は前記第1面に密着して設けられていることを特徴とする光学フィルタを用いた波長多重光カプラ。
  5. 請求項4に記載の光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、
    前記第1のレンズは、前記第1面に相当する第1の端面と前記第2面に相当する第2の端面とを有する屈折率分布型ロッドレンズであることを特徴とする光学フィルタを用いた波長多重光カプラ。
  6. 請求項2〜5のいずれか一つに記載の光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、
    前記第1のフィルタ群は、前記平行光の進行方向に沿って透過波長範囲が順に狭くなるように配列された複数の光学フィルタを含み、該複数の光学フィルタは、前記平行光に含まれる複数の波長の光信号をそれぞれ異なる方向に反射するように前記第1のレンズの光軸に対してそれぞれ異なる角度をなすように前記2面側に配置されており、前記第1の出射光用光ファイバは、前記第1のフィルタ群の各光学フィルタからの反射光がそれぞれ結合する位置に端面が位置するように配置された複数の光ファイバを含むことを特徴とする光学フィルタを用いた波長多重光カプラ。
  7. 請求項2〜6のいずれか一つに記載の光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、
    前記第1のフィルタ群の全ての光学フィルタを透過して第3面から入射する入射光を、第4面から出射して集光する第2のレンズと、該第2のレンズにより集光された位置に端面が位置するように配置された第2の出射光用光ファイバと、をさらに含むことを特徴とする光学フィルタを用いた波長多重光カプラ。
  8. 2波長の光信号が多重化された入射光が1本の入射光用光ファイバから入射されたとき、前記入射光を波長毎の光信号に分離して、複数の出射光用光ファイバに振り分ける、光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、
    前記入射光用光ファイバから出射される入射光を第1面から入射し、平行光に変換して第2面から出射する第1のレンズと、該第1のレンズの第2面に対向して配置され前記平行光に変換された入射光に含まれる第1の波長の光を反射し第2の波長の光を透過する第1の光学フィルタと、前記第1の光学フィルタにより反射された第1の波長の光が前記第1のレンズを介して集光される位置に端面が位置するように配置された第1の出射光用光ファイバと、前記第1のレンズの前記第1面に直接成膜により形成された第2の光学フィルタと、前記第1の光学フィルタを透過した第2の波長の光を集光する第2のレンズと、前記第2の波長の光が前記第2のレンズを介して集光される位置に端面が位置するように配置された第2の出射光用光ファイバと、を備え、
    前記第1のレンズの第1面上の、前記入射光用光ファイバの端面から出射される前記入射光が通過する入射光通過領域を除いた部分で、少なくとも前記第1の光学フィルタからの反射光が通過する出射光通過領域に、所定の膜構成の誘電体多層膜が形成されており、前記誘電体多層膜の上から、前記第1面の全面に、前記入射光の反射損失を抑制するための反射防止膜が形成されており、前記第2の光学フィルタは、前記所定の膜構成の誘電体多層膜と前記反射防止膜の積層膜で構成されることを特徴とする光学フィルタを用いた波長多重光カプラ。
  9. 2波長の光信号が多重化された入射光が1本の入射光用光ファイバから入射されたとき、前記入射光を波長毎の光信号に分離して、複数の出射光用光ファイバに振り分ける、光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、
    前記入射光用光ファイバから出射される入射光を第1面から入射し、平行光に変換して第2面から出射する第1のレンズと、該第1のレンズの第2面に対向して配置され前記平行光に変換された入射光に含まれる第1の波長の光を反射し第2の波長の光を透過する第1の光学フィルタと、前記第1の光学フィルタにより反射された第1の波長の光が前記第1のレンズを介して集光される位置に端面が位置するように配置された第1の出射光用光ファイバと、前記第1のレンズの前記第1面に直接成膜により形成された第2の光学フィルタと、前記第1の光学フィルタを透過した第2の波長の光を集光する第2のレンズと、
    前記第2の波長の光が前記第2のレンズを介して集光される位置に端面が位置するように配置された第2の出射光用光ファイバと、を備え、
    前記第1のレンズの第1面の全面に、前記入射光の反射損失を抑制するための反射防止膜が形成されており、前記反射防止膜上の、前記入射光用光ファイバの端面から出射される前記入射光が通過する入射光通過領域を除いた部分で、少なくとも前記第1の光学フィルタからの反射光が通過する出射光通過領域に、所定の膜構成の誘電体多層膜が形成されており、前記第2の光学フィルタは、前記反射防止膜と前記所定の膜構成の誘電体多層膜の積層膜で構成されることを特徴とする光学フィルタを用いた波長多重光カプラ。
  10. 請求項8又は9に記載の光学フィルタを用いた波長多重光カプラにおいて、
    前記第1の波長と第2の波長は、1260〜1360nm、1480〜1500nm、および1550〜1560nmの各波長範囲のいずれかを含むことを特徴とする光学フィルタを用いた波長多重光カプラ。
  11. 請求項2に記載の波長多重光カプラの製造方法において、
    前記第1のレンズの第1面上の、前記入射光通過領域をマスクする工程と、
    前記入射光通過領域がマスクされた前記第1面上に所定の膜構成の誘電体多層膜を成膜する工程と、
    前記マスクを該マスク上に形成された前記誘電体多層膜と共に除去する工程と、
    前記誘電体多層膜の上から、前記第1面の全面に反射防止膜を成膜する工程と、を含むことを特徴とする波長多重光カプラの製造方法。
  12. 請求項3に記載の波長多重光カプラの製造方法において、
    前記第1のレンズの第1面の全面に反射防止膜を成膜する工程と、
    前記反射防止膜上の、前記入射光通過領域をマスクする工程と、
    前記入射光通過領域がマスクされた前記反射防止膜上に所定の膜構成の誘電体多層膜を成膜する工程と、
    前記マスクを該マスク上に形成された前記誘電体多層膜と共に除去する工程と、を含むことを特徴とする波長多重光カプラの製造方法。
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