JP2006200563A - 液体燃料供給システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 十分な供給圧力を維持しながら積極的にボイルオフガスを利用可能な液体水素供給システムを提供する。
【解決手段】 液体燃料タンク(10)を備える液体燃料供給システムにおいて、液体燃料から生ずるボイルオフガスを充填する充填手段(11〜13)を備え、当該ボイルオフガスの量に応じて当該充填手段(11〜13)の容積を変更可能に構成されている(W1〜W3)ことを特徴とする液体燃料供給システムである。ボイルオフガスの量に応じて充填手段の容積を変更可能に構成したので、ボイルオフガスの供給圧力を十分高く維持しながら積極的にボイルオフガスを利用していくことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 液体燃料タンク(10)を備える液体燃料供給システムにおいて、液体燃料から生ずるボイルオフガスを充填する充填手段(11〜13)を備え、当該ボイルオフガスの量に応じて当該充填手段(11〜13)の容積を変更可能に構成されている(W1〜W3)ことを特徴とする液体燃料供給システムである。ボイルオフガスの量に応じて充填手段の容積を変更可能に構成したので、ボイルオフガスの供給圧力を十分高く維持しながら積極的にボイルオフガスを利用していくことができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ボイルオフガスを利用する液体燃料供給システムに関する。
液体水素は凝固点が極めて低いことから、液体水素の貯蔵装置では大型の冷却装置を用いて液体水素を極低温に冷却しない限り、どのような断熱処理をしても気化され、いわゆるボイルオフガスが発生する。まして、自動車に液体水素の貯蔵装置を搭載する場合には十分な冷却手段を設けることは実質上不可能であるため、ボイルオフガスが発生することを前提としてシステムを構成する必要がある。
従来、このような液体水素から発生するボイルオフガスを利用するものとして、例えば特開2003−56799号公報に記載されているように、液体燃料タンクから発生するボイルオフガスを昇圧器で昇圧し、昇圧されたボイルオフガスを、燃料電池に接続された高圧水素タンクに貯蔵するよう構成されたボイルオフガス処理装置があった(特許文献1)。
また特開2002−106794号公報に記載されているように液体水素貯蔵タンク内の圧力を臨界圧力まで高めてボイルオフガスの発生を抑制する技術(特許文献2)や、特開2003−120900号公報に記載されているように発生したボイルオフガスを水素吸蔵合金に吸蔵させて優先的に利用する技術(特許文献3)も考案されていた。
特開2003−56799号公報
特開2002−106794号公報
特開2003−120900号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたような装置では、ボイルオフガスの発生量が少ない場合にはいくら昇圧器を利用しても高圧水素タンクに十分なボイルオフガスを貯めることができず、燃料電池に対して十分な供給圧力を維持できないという問題があった。
また特許文献2では、臨界圧力にまで圧力を高めてもそれ以上は圧力が高まらずボイルオフガスはどうしても発生してしまうのであり、結局、必然的に発生するボイルオフガスの貯蔵装置が存在しなければならない。
また特許文献3のように、水素吸蔵合金を利用したボイルオフガスの貯蔵は、吸蔵可能な水素量に比べ水素吸蔵合金の重量が遙かに大きいため、軽量であることを要求される装置には適さない方法と考えられる。
そこで、本発明は、十分な供給圧力を維持しながら積極的にボイルオフガスを利用可能な液体水素供給システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、液体燃料タンクを備える液体燃料供給システムにおいて、当該液体燃料から生ずるボイルオフガスを充填する充填手段を備え、当該ボイルオフガスの量に応じて当該充填手段の容積を変更可能に構成されていることを特徴とする液体燃料供給システムである。
上記構成によれば、充填手段には液体燃料から発生したボイルオフガスを充填していくが、このとき、ボイルオフガスの量に対応させて充填するための容積を変更するので、ボイルオフガスの量が相対的に少ないときは少ない容積で、ボイルオフガスの量が相対的に多くなるに連れそれに応じた容積でボイルオフガスを充填するように容積を変更していくことで、供給圧力をある程度以上に保つことができる。
ここで「液体燃料」は液体水素その他ボイルオフガスが発生する可能性のあるものであるが、液体水素に不純物(添加物)が混合している場合も含む。
また「ボイルオフガスの量」は、一定の温度(例えば常温や使用温度の範囲)及び圧力とした場合の相対的なものである。
ここで、容量を変更することは、例えば一つの容器に複数の区画を設け、充填に使用する区画を増減可能に構成したり、また、可撓性のある容積部分を少なくとも一部に備えていたりすることが考えられる。
また、充填手段として充填タンクを液体燃料タンクの他に備えることは好ましい。充填タンクならば比較的高圧にも耐えられ、容積を比較的小さくするなら、わずかな充填の量で燃料電池等に適する供給圧力が発生しうるからである。
このような充填タンクは、複数備えられており、ボイルオフガスの量に応じて充填する充填タンクを選択可能に構成されることが好ましい。複数備えていれば、ボイルオフガスの量に応じて利用する充填タンクを変えていくことで、比較的少量のボイルオフガスから多量のボイルオフガスまで所定の圧力の範囲でボイルオフガスを貯蔵していくことが可能だからである。
ここで、液体燃料タンクと各充填タンクとを連通する連通路を備え、各充填タンクへの連通路の各々に逆止弁が設けられていることは好ましい。逆止弁は所定の圧力で開弁するものであり、逆方向のガス流通を阻止するものであるため、液体燃料タンクのボイルオフガスの量が増えて各逆止弁の差圧が高まるに連れて開弁し充填タンクに充填が開始される。
ここで、各逆止弁の開弁圧力を互いに異なるように構成することができる。このように設定すれば、開弁圧力を低く設定した逆止弁に対応づけられた充填タンクから順にボイルオフガスが充填されていき、ボイルオフガスの量に応じて充填タンク全体の容積を変更させることができる。すなわち電磁弁の制御による順次開弁処理をすることなく機械的に自動的に充填容積を変更していくことが可能である。
また、各逆止弁は、開弁圧力が互いに等しくなるように構成してもよい。逆止弁の開弁圧力に差をつけていた場合、最も開弁圧力の低い逆止弁に不良が生じるとその圧力までに充填されるべきボイルオフガスがどこにも充填し得ないという現象が生じるが、複数の逆止弁が同等の開弁圧力に設定されていれば、このような充填されないボイルオフガスが発生することを防止できる。また、複数の逆止弁の開弁圧力を同等に設定した場合には、この開弁圧力に達した場合に一気に複数の充填タンクにボイルオフガスを充填していくことができ、充填する容積を大きく変更することができる。
ここで、液体燃料充填口と液体燃料タンクとを連通する連通路を備え、当該連通路中のボイルオフガスを優先的に消費装置に供給可能に構成されていることは好ましい。液体燃料充填口と液体燃料タンクとの間の連通路にもボイルオフガスは存在する場合があるが、当該構成によれば、この連通路中のボイルオフガスも利用可能に構成してあるので、液体水素の利用効率を向上させることができる。
ここで、ボイルオフガスの量が所定値よりも大きい場合に、複数の充填タンクにボイルオフガスを同時に充填可能に構成されていることは好ましい。このように構成すれば、ボイルオフガスの量が相対的に多かった場合、比較的大きな容積を確保できるので、充填圧力を極端に高めることなくボイルオフガスの充填が行える。
本発明によれば、ボイルオフガスの量に応じて充填手段の容積を変更可能に構成したので、ボイルオフガスの供給圧力を十分高く維持しながら積極的にボイルオフガスを利用していくことができる。
本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態は、本発明の例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されることなく種々に変形して実施可能である。
(実施形態1)
図1に、本発明の液体燃料供給システムを適用した燃料電池システムのシステムブロック図を示す。当該燃料電池システムは、例えば自動車等の移動体に搭載されるもので、燃料ガスとして液体水素から発生するボイルオフガスを充填する充填手段として充填タンク11〜13を備えており、ボイルオフガスの量に応じて充填タンク11〜13の容積を変更可能に構成されている。特に本実施形態1では、充填タンク11〜13にボイルオフガスを充填するための逆止弁の開弁圧力を異ならせた例に関する。
図1に、本発明の液体燃料供給システムを適用した燃料電池システムのシステムブロック図を示す。当該燃料電池システムは、例えば自動車等の移動体に搭載されるもので、燃料ガスとして液体水素から発生するボイルオフガスを充填する充填手段として充填タンク11〜13を備えており、ボイルオフガスの量に応じて充填タンク11〜13の容積を変更可能に構成されている。特に本実施形態1では、充填タンク11〜13にボイルオフガスを充填するための逆止弁の開弁圧力を異ならせた例に関する。
図1に示すように、本燃料電池システムは、燃料電池スタック100に、燃料ガスである水素ガスを供給する水素ガス供給系1、酸化ガスである空気を供給する空気供給系2、燃料電池スタック100を冷却する冷却系3、燃料電池スタック100で発電された電力を充放電する電力系4、およびシステム全体を制御する制御部50を備えている。特に本発明はこのうち水素ガス供給系1における新規の構成に関し、液体燃料タンク10及び充填タンク11〜13を中心として構成されている。
水素ガス供給系1は、燃料ガスとして液体水素から発生するボイルオフガスを充填・供給可能に構成されている。液体燃料タンク10は、真空二重構造を備えており、沸点が極めて低い(およそ20K)液体水素を貯蔵可能となっている。また、この液体水素から発生するボイルオフガスをある程度の高圧まで貯蔵することが可能な耐圧構造を備えている。液体燃料タンク10には、内圧がかなり高くなった場合に内圧を下げるためのリリーフ弁が設けられている。また、液体燃料タンク10には、液体燃料が液相で残留している量を調べるためのレベルゲージLGが制御部50から読み取り可能に設けられており、液体燃料の液面位置を計測することで液体燃料が液体として存在している量を制御部50に把握させることが可能になっている。
充填タンク11〜13はいずれも類似の構造を備えており、液体燃料タンク10からのボイルオフガスをある程度の高圧まで充填可能に構成されている。これらの充填タンクにも、所定値以上に内圧が達した場合に内圧を下げるリリーフ弁R1〜R3が設けられている。
これらタンク間を連通する配管・弁構造を説明する。液体燃料充填口FIから液体燃料タンク10までは液体燃料配管16が敷設され、液体燃料タンク10から充填タンク11〜13の入口側までは充填配管17が互いに連通した構造で敷設されている。また充填タンク11〜13の出口側は各タンクからのボイルオフガスを共通して供給するための供給配管18が互いに連通した構造で敷設され、主配管19に接続されている。
液体燃料配管16は、液体燃料充填口FIから液体燃料タンク10への連通路であり、液体燃料充填時に利用されるものである。液体燃料配管16には液体燃料充填口FIから順に逆止弁RV1、RV2、手動弁H1、遮断弁L1が設けられている。液体燃料充填口FIは、液体燃料スタンドなどで液体水素充填機の供給ノズルを接続可能な構造を備え、液体水素充填機と当該燃料電池システムの制御部50と間で通信可能なように、図示しないコネクタも設けられている。逆止弁RV1及びRV2は直列接続された二重構造になっており、万一いずれかの弁においてシール不良等の弁不全が生じたとしても液体水素が逆流することを防止することが可能になっている。圧力センサp1及びp2は、逆止弁RV1及びRV2で区画される液体燃料配管16の各区間の圧力を計測するために設けられている。手動弁H1は、製造時の調整やサービス時に手動開閉されるサービス用弁であり、通常使用時には所定の開度で開弁されている。遮断弁L1は制御部50によって開閉制御が可能な電磁弁となっており、液体燃料供給時には開弁するよう制御されるものである。液体燃料タンク10の入口側にはタンク内圧、すなわち液体水素が気化して発生したボイルオフガスの圧力を計測するための圧力センサp3、及びボイルオフガスの内部温度を計測するための温度センサt1が設けられている。
充填配管17は、液体燃料タンク10と各充填タンク11〜13とを連通させるものであり、液体燃料タンク10の出口近傍に手動弁H2が設けられている。また各充填タンク11〜13に分岐した後の充填タンク入口側には、各充填タンクに対応させた逆止弁RV3〜RV5、手動弁H3〜H5がそれぞれ設けられている。
逆止弁RV3〜RV5は本発明に係り、所定の開弁圧力に設定されたものである。逆止弁RV3〜RV5は、機械構造的に所定の開弁圧力となるよう設定され(表1参照)、その開弁圧力に達すると自動的に開弁するように構成されている。このように所定の開弁圧力で自動的に開弁するよう構成しておけば、逆止弁が壊れない限りにおいて、制御工程が不要であり、構造を簡単にできる。手動弁H3〜H5は、製造時の調整やサービス時に手動開閉されるサービス用弁であり、通常使用時には所定の開度で開弁維持されている。各充填タンク11〜13の入口にはタンク内のボイルオフガス圧力を計測するための圧力センサp4〜p6、及び各タンクの内部温度を計測するための温度センサt2〜t4が設けられている。
供給配管18は、各充填タンク11〜13を連通させ主配管19に接続するためのものである。供給配管18のうち各充填タンク11〜13に対応した枝管部分には、調整弁R1〜R3、手動弁H6〜H8、遮断弁G1〜G3がそれぞれ対応づけられて設けられている。調整弁R1〜R3は、各充填タンク11〜13から供給配管18への供給圧力をそれぞれ規定するもので、所定の差圧でボイルオフガスを出力するように調整されている。手動弁H6〜H8は、製造時の調整やサービス時に手動開閉されるサービス用弁であり、通常使用時には所定の開度で開弁維持されている。
液体燃料配管16と供給配管18とは、遮断弁L2を介してバイパス可能になっている。これは液体燃料配管16内に残留しているボイルオフガスを速やかに遮断弁L2経由で供給配管18に供給し燃料電池スタック100で消費させるためである。
主配管19以降の構成について説明する。主配管19の上流側から順に、調圧弁R4,R5、遮断弁L3、燃料電池スタック100内の流路を経て、気液分離器14及び遮断弁SV4、水素ポンプ15、並びにパージ遮断弁L5が設けられ、水素ガスの循環経路を構成している。
調圧弁R4及びR5は、供給配管18からのボイルオフガスを調圧して出力するように構成されている。シール不良に対応するため調圧弁R4及びR5はダイアフラムが二重化されたものである。調圧弁R4やR5のいずれも、配管内が所定以上の圧力になった場合に減圧するためのリリーフ弁が設けられている。遮断弁L3は、発電の開始・停止に応じて開閉し、主配管19上でボイルオフガスの供給の有無を制御可能に構成される。圧力センサp10は、主配管19上流における供給配管18内の圧力を計測可能に設けられ、圧力センサp11は、燃料電池スタック100の内圧を計測可能に設けられている。
燃料電池スタック100は、単セルという発電構造体を複数積層したスタック構造を備える。各単セルは、MEA(Membrane Electrode Assembly)といわれる発電体を、水素ガス(ボイルオフガス)、空気、冷却水の流路が設けられたセパレータ一対によって挟み込んだ構造を備えている。MEAは高分子電解質膜をアノード及びカソードの二つの電極を挟み込んで構成されている。アノードはアノード用触媒層を多孔質支持層上に設けてあり、カソードはカソード用触媒層を多孔質支持層上に設けてある。
燃料電池スタック100のアノードに供給されたボイルオフガスは、マニホールド経由で各単セルに供給され、セパレータの燃料ガス流路を流れて、MEAのアノードにおいて電気化学反応を生じるようになっている。燃料電池スタック100から排出されたボイルオフガス(水素オフガス)は、気液分離器14に供給される。気液分離器14は、通常運転時において燃料電池スタック100の電気化学反応により発生する水分その他の不純物を水素オフガス中から除去し、遮断弁L4を通じて外部に放出するように構成されている。水素ポンプ15は、水素オフガスを強制循環させて主配管19に戻すことにより、循環経路を構成している。パージ遮断弁L5は、パージ時に開放されるが、通常の運転状態及び配管内ガス漏れ判定時には遮断されている。パージ遮断弁SV5からパージされた水素オフガスは希釈器25を含む排気系で処理される。
空気供給系2は、エアクリーナ21、コンプレッサ22、加湿器23、気液分離器24、希釈器25、及び消音器26を備えている。エアクリーナ21は、外気を浄化して燃料電システムに取り入れる。コンプレッサ22は、取り入れられた空気を制御部50の制御に従って圧縮し供給する空気量や空気圧を変更するようになっている。燃料電池スタック100のカソードに供給された空気は、ボイルオフガスと同じくマニホールド経由で各単セルに供給され、セパレータの空気流路を流れて、MEAのカソードにおいて電気化学反応を生じる。燃料電池スタック100から排出された空気(空気オフガス)加湿器23は圧縮された空気に対し、空気オフガスと水分の交換を行って適度な湿度を加える。燃料電池スタック100に供給された空気は、マニホールド経由で各単セルに供給され、セパレータの空気流路を流れて、MEAのカソードにおいて電気化学反応を生じるようになっている。燃料電池スタック100から排出された空気オフガスは、気液分離器24において過剰な水分が除去される。希釈器25は、パージ遮断弁L5から供給された水素オフガスを空気オフガスで混合・希釈し、酸化反応が生じ得ない濃度にまで均一化するよう構成されている。消音器26は、混合された排気ガスの騒音レベルを低減させて排出可能に構成されている。
冷却系3は、ラジエタ31、ファン32、冷却ポンプ33、冷却装置34、及びロータリーバルブC1〜C4を備えている。ラジエタ31は、多数の配管を備え、分流された冷却液がファン32の送風により強制空冷されるようになっている。冷却ポンプ33は、冷却液を燃料電池スタック100内部に循環供給されるようになっている。燃料電池スタック100内に入った冷却液は、とマニホールド経由で各単セルに供給されセパレータの冷却液流路を流れ、発電によって生じる熱を奪うようになっている。冷却装置34はコンデンサ等を備えており、空冷を上回る冷却性能を備え、冷却液の温度を低下させることが可能になっている。
当該冷却系3は、冷却経路35〜37のいずれかをロータリーバルブC1またはC2を切り替えることで選択可能になっている。冷却経路35は、ラジエタ31による空冷無しで冷却液を冷却ポンプ33に供給する経路であり、冷却経路36は、ラジエタ31による強制空冷をする経路である。冷却経路37は、本発明の充填タンク11〜13を冷却するための循環経路である。ロータリーバルブC1は、充填タンク11〜13のための冷却経路37か、冷却経路35・36かを切り替えるものであり、ロータリーバルブC2は、充填タンク11〜13から循環してきた冷却液を、空冷無しの冷却経路35を通すか、空冷させる冷却経路36を通すかを切り替えるものである。冷却経路37には、ロータリーバルブC3及びC4が設けられている。ロータリーバルブC3は充填タンク11に冷却液を供給するか否かの選択を、ロータリーバルブC4は充填タンク12に冷却液を供給するか否かの選択をするように構成されている。冷却経路37は、各充填タンク11〜13においてボイルオフガスの入出力口付近(逆止弁RV3〜RV5や調圧弁R1〜3付近)を冷却可能に配管されており、ボイルオフガスの温度を制御して圧力を低減させることが可能になっている。
特にロータリーバルブC1とC2は、起動時に冷却経路35に冷却液が循環するように制御される。起動時にラジエタ31や充填タンク11〜13に冷却液が流れないようにすることで、温度差が大きい冷却液が供給されて生ずる熱衝撃によって破壊を抑制するためである。
電力系4は、DC−DCコンバータ40、バッテリ41、トラクションインバータ42、トラクションモータ43、補機インバータ44,高圧補機45等を備えている。燃料電池スタック100は単セルが直列接続されて構成されるもので、そのアノードAとカソードCとの間に所定の高圧電圧(例えば約500V)が発生する。DC−DCコンバータ40は燃料電池スタック100の出力電圧と異なる端子電圧を有するバッテリ)41との間で双方向の電圧変換を行い、燃料電池スタック100の補助電源としてバッテリ41の電力を利用したり、または、燃料電池スタック100からの余剰電力をバッテリ41に充電したりすることが可能になっている。当該DC−DCコンバータ40は制御部50の制御に対応した端子間電圧を設定可能である。バッテリ41は、バッテリセルが積層されて一定の高電圧を端子電圧とし、図示しないバッテリーコンピュータの制御によって余剰電力を充電したり補助的に電力を供給したりが可能になっている。トラクションインバータ42は直流電流を三相交流に変換し、トラクションモータ43に供給するものである。トラクションモータ43は例えば三相モータであり、当該燃料電池システムが搭載される自動車の主動力源である。補機インバータ44は、高圧補機45を駆動するための直流−交流変換手段である。高圧補機45は、コンプレッサ22、水素ポンプ15、ファン32、冷却ポンプ33等の燃料電池システムの運転に必要な各種モータ類である。
制御部50は、RAM、ROM、インターフェース回路等を汎用コンピュータとしての構成を備えている。制御部50は、内蔵ROM等に格納されているソフトウェアプログラムを順次実行することにより、主として水素ガス供給系1、空気供給系2、冷却系3、電力系4を含む燃料電池システム全体を制御することが可能になっている。
表1に本実施形態1において設定される各逆止弁RV3〜RV5の開弁圧力を示す。
ケースaは、出口側の供給配管18の圧力が入口側の充填配管17の圧力以下の場合の設定例であり、ケースbは、出口側の供給配管18の圧力が入口側の充填配管17の圧力以下の場合の設定例である。この開弁圧力設定は、供給配管18に最大流量でボイルオフガスが供給された場合に下流(主配管19)に必要な圧力が確保できるように選択される。
表1から判るように、逆止弁RV3、RV4、RV5の順に開弁圧力が高圧化しているため、逆止弁RV3が最初に開弁し、次いで逆止弁RV4、RV5の順番で開弁していくようになっている。開弁圧力が低い順に開弁するため、設定する開弁圧力を逆止弁の間で変更すれば、ボイルオフガスが充填されていく充填タンクの順番を変更することが可能である。
特に逆止弁RV3〜RV5の開弁圧力の範囲のうち中間付近の値が燃料電池スタック100の入口圧力(ほぼ主配管19の圧力に等しい)と同等に維持することは好ましい。例えば表1では、ケースaがこの場合に該当している。このような圧力差関係に設定することで、燃料電池スタック100に対して加圧力を維持しながら、充填されることなく残留してしまうボイルオフガスを極力少なくすることが可能である。
上記構成において、液体燃料タンク10に液体水素が充填されていた場合、外部の熱によって液体水素が気化してボイルオフガスが生じ、液体水素の液相上に充満する。このとき液体燃料タンク10は充填配管17によって充填タンク11〜13に連通しているので、液体燃料タンク10内のボイルオフガスの圧力が逆止弁RV3〜RV5の各々に設定された開弁圧力に達すると、順に逆止弁が開弁され、充填タンク11から充填タンク12,充填タンク13への順に充填されていくのである。
本実施形態1にも適用される充填時の処理については、実施形態3においてまとめて説明する。
以上、本実施形態1によれば、ボイルオフガスの量に応じて充填タンク11〜13を増減しボイルオフガスを充填するための容積を変更するので、ボイルオフガスの量が相対的に少ないときは少ない容積で、ボイルオフガスの量が相対的に多くなるに連れそれに応じた容積でボイルオフガスを充填するように容積を変更していくことができ、燃料電池スタック100の入口における供給圧力をある程度以上に保つことができる。
また実施形態1によれば、各逆止弁RV3〜RV5の開弁圧力が互いに異なるように設定されているので、開弁圧力を低く設定した逆止弁W1に対応づけられた充填タンク11から順にボイルオフガスが充填されていき、ボイルオフガスの量に応じて充填タンク全体の容積を変更させることができる。
さらにまた実施形態1によれば、液体燃料配管16を燃料電池スタック100に連通する主配管19と連結させる遮断弁L2を備えたので、液体燃料配管16中のボイルオフガスを優先的に燃料電池スタック100に供給可能であり、液体水素の利用効率を向上させることができる。
(実施形態2)
前述の実施形態1では、充填タンク11〜13にボイルオフガスを充填するための逆止弁RV3〜RV5の開弁圧力を異ならせたが、本実施形態2では、逆止弁RV3〜RV5の開弁圧力を等しく設定した例に関する。
表2に、本実施形態2において設定される各逆止弁RV3〜RV5の開弁圧力を示す。
表2から判るように、本実施形態2では、各逆止弁RV3〜RV5の開弁圧力が互いに等しい。このように設定すると、逆止弁RV3〜RV5の開弁圧力に差を設けていた場合に生じうる不都合を是正することが可能である。逆止弁の開弁圧力に差が設けてある場合、万一、最小の開弁圧力に設定してある逆止弁(実施形態1の例では逆止弁RV3)に開弁不良が発生した場合、その設定された開弁圧力となるまでに発生するボイルオフガスはいずれの充填タンクに充填されることもなくなる。ボイルオフガスは充填タンクに充填されて始めて燃料電池スタック100で利用可能となるため、充填タンクに充填されることのないこの低圧時におけるボイルオフガスは使われることのない燃料ガスとなる。
前述の実施形態1では、充填タンク11〜13にボイルオフガスを充填するための逆止弁RV3〜RV5の開弁圧力を異ならせたが、本実施形態2では、逆止弁RV3〜RV5の開弁圧力を等しく設定した例に関する。
表2に、本実施形態2において設定される各逆止弁RV3〜RV5の開弁圧力を示す。
この点、本実施形態2によれば、複数の充填タンクのいずれに対してもボイルオフガスが併行して充填可能となるため、万一逆止弁に開弁不良が発生しても、ボイルオフガスが他の充填タンクに充填され、デッドガスとはならなくなる。このため、液体水素の利用効率を低下させることがない。
(実施形態3)
上記各実施形態では、開弁圧力が設定された逆止弁RV3〜RV5を用いることにより、設定された開弁圧力になった場合に自動的にボイルオフガスの充填が開始するよう構成されていたが、本実施形態3では、逆止弁に代えて遮断弁を用いることにより、ソフトウェアによりボイルガスの充填を制御するものである。
上記各実施形態では、開弁圧力が設定された逆止弁RV3〜RV5を用いることにより、設定された開弁圧力になった場合に自動的にボイルオフガスの充填が開始するよう構成されていたが、本実施形態3では、逆止弁に代えて遮断弁を用いることにより、ソフトウェアによりボイルガスの充填を制御するものである。
図2に、本実施形態3における燃料電池システムのシステムブロック図を示す。本実施形態3における構成は図1で説明した上記実施形態1及び2における構成とほぼ同様である。但し、充填配管17に設けられた逆止弁の代わりに、制御部50からの制御信号で開閉可能に構成された遮断弁W1〜W3が設けられている点で異なる。
遮断弁W1〜W3は本発明に係り、ボイルオフガス量に応じて制御部50が所定の開弁圧力になると開弁を指示するものである。すなわち、各遮断弁W1〜W3は、ボイルオフガスの圧力ではなく、図3のフローチャートに基づいて計算されたボイルオフガスの量に基づいてそれらの開閉が制御されるものである。
上記構成において、液体燃料タンク10に液体水素が充填されていた場合、外部の熱によって液体水素が気化してボイルオフガスが生じ、液体水素の液相上に充満する。このとき液体燃料タンク10は充填配管17によって充填タンク11〜13に連通しているので、液体燃料タンク10内のボイルオフガスの量が予め設定された量に達すると、制御部50の制御により順に逆止弁が開弁され、充填タンク11から充填タンク12,充填タンク13への順に充填されていくのである。この処理は具体的には図3のフローチャートに沿って進められる。
図3のフローチャートを参照しながら本実施形態3における液体燃料供給方法を説明する。このフローチャートは、定期的に制御部50等によって実施される。ステップS1〜S10が、液体燃料充填の前処理及び後処理に係り、ステップS10以降が、本発明の液体燃料供給方法に関する。
前提条件として、液体水素充填時には、液体燃料スタンドに備えられている充填機の供給ノズルが液体燃料充填口FIに取り付けられ、充填機と制御部50とが通信するためのコネクタに充填機のコネクタが電気的に接続されている必要がある。これらの措置が正しくされているかの前処理をステップS1〜S5で実施する。
まず、液体燃料供給のための液体燃料充填口FIを覆う燃料蓋が開かれたか否かが調べられる(S1)。液体燃料供給のためにはまず燃料蓋を開けることが指示されることが前提だからである。燃料蓋が開けられていたら(S1:YES)、今度はそれが停車中に行われたものか否かが判断される(S2)。停車中では無い場合(S2:NO)は走行中に誤って操作されただけと判断できるため何もしないが、停車中であった場合(S2:YES)、実際に液体燃料供給処理が要求されたものと判断でき、液体燃料スタンド等で液体燃料の充填機と接続するための処理に移行する。
次いで燃料電池システムが運転中であるか、すなわち燃料電池スタック100において発電中であるかが検査される(S3)。燃料電池システムが運転中である場合には(S3:YES)、燃料電池システムの運転を停止させる。例えば高圧補機45を停止して各遮断弁を閉鎖し、空気や水素ガスが燃料電池スタック100に供給されないようにする。
次いで液体水素を充填する充填機との通信が確立したかが検査される(S5)。正しく充填機と電気的に接続され所定のプロトコルに従って通信の同期が取れたら、すなわち正しくデータの送受信が行えるようになったら(S5:YES)、前処理は終了する。遮断弁L1が開放され(S6)、液体燃料中天候FIからの液体水素を液体燃料配管16経由で液体燃料タンク10に充填可能な状態になったら、液体水素要求信号が充填機に送信される(S7)。
液体水素要求信号を受信したら充填機は液体水素の液体燃料充填口FIからの注入を開始する。そして本発明の液体燃料供給処理(S10〜S21)が繰り返し実行され、発生するボイルオフガスの量に応じて充填タンク11〜13の容積が適宜変更されていく。
最初に各タンク内のボイルオフガスの量が計算される。まず充填タンク11〜13のそれぞれについて、圧力センサp4〜p6の計測値に基づいて内圧が求められ、温度センサt2〜t4の計測値に基づいてタンク内温度が求められ、求められたタンク内圧とタンク内温度とに基づいて、各充填タンク11〜13のそれぞれに充填されているボイルオフガスの量Q1〜Q3が演算される(S10)。また液体燃料タンク10については、液体燃料タンク10に設けられたレベルゲージLGが参照され、液体燃料タンク10の内部の液相の液面位置が計測され、それに基づいて液相の液体水素の量Q4が計算される。その液体水素の液相の量Q4の残りの部分がボイルオフガスの気相部分の容積として把握される。そして液体燃料タンク10に設けられた圧力センサp3と温度センサt1とに基づいてこの気相のボイルオフガスの内圧と温度が演算され、前述した気相部分の容積と併せて液体燃料タンク10の内部のボイルオフガス量Q5が演算される(S11)。
液体燃料タンク10のボイルオフガス量Q5が、所定値Qa以上である場合(S12:YES)、遮断弁W1〜W3の全てが開放される(S13)。この所定値Qaとは、液体燃料タンク10の内部がかなり高圧になっている状態におけるボイルオフガス量であり、液体燃料タンク10のみならず充填タンク11にもボイルオフガスを分散して充填していく際のボイルオフガス量のしきい値であり、表1のケースaにおいては開弁時の圧力が1.9MPaGに相当している場合のボイルオフガス量である。
液体燃料タンク10のボイルオフガス量Q5が所定値Qaより小さい場合(S12:NO)、ボイルオフガスの量に応じて利用される充填タンクを変更するよう処理される。充填タンク11についてのボイルオフガス量Q1が所定値Qb以下の場合には(S14:YES)、充填タンクに対するボイルオフガスの充填がまだ行われていないものとして、最初に遮断弁W1が開放される(S15)。この処理に基づき、優先的に充填タンク11へボイルオフガスが充填配管17経由で供給され充填されていく。所定値Qbは、充填タンク12にもボイルオフガスを充填していくべき場合のボイルオフガス量のしきい値であり、表1のケースaにおいては開弁時の圧力が2.0MPaGに相当している場合のボイルオフガス量である。
充填タンク11へ充填されるボイルオフガス量Q1が徐々に上がって行き前記所定量Qbより大きく、かつ、所定値Qcより小さい範囲に入ると(S16:YES)、それまでボイルオフガスを充填していた充填タンク11の遮断弁W1が閉鎖され、今度は遮断弁W2が開放されて充填タンク12へのボイルオフガスの充填が開始する(S17)。すなわちボイルオフガスを充填するための容量が増える。この所定値Qcは、充填タンク13にもボイルオフガスを充填していくべき場合のボイルオフガス量のしきい値であり、表1のケースaにおいては開弁時の圧力が2.1MPaGに相当している場合のボイルオフガス量である。
充填タンク12へ充填されるボイルオフガス量Q2が徐々に上がって行き前記所定量Qcより大きく、かつ、所定量Qdより小さい範囲に入ると(S18:YES)、それまでボイルオフガスを充填していた充填タンク12の遮断弁W2が閉鎖され、今度は遮断弁W3が開放されて充填タンク13へのボイルオフガスの充填が開始する(S19)。さらにボイルオフガスを充填するための容積が増えたのである。ここで、所定値Qdは、充填タンク13も含めて全ての充填タンク11〜13がフル充填状態となったことを示すボイルオフガス量のしきい値である。
そして充填タンク13へ充填されるボイルオフガス量Q3が増えていき前記フル充填を示す所定量Qdを超えた場合(S20:YES)、遮断弁W3が閉鎖され、液体水素の充填が完了する。制御部50は、全てのタンクに液体水素またはボイルオフガスが充填されたことを示す全充填信号をシステムに出力する。
そこで今度は液体燃料充填の後処理に移る。すなわち当該液体燃料供給システムがフル充填状態であることを示す全充填信号が出力されていれば(S8:YES)、充填機に対して液体水素の供給を停止するように要求する液体水素停止要求信号が出力され、充填に関する全てのバルブ、つまり遮断弁L1、遮断弁W1〜W3が閉鎖され、処理が終了する(S9)。
充填が終了したら、充填機の接続を解除し、燃料蓋を閉めて、再び当該燃料電池システムを運転させることが可能になる。制御部50は必要に応じて遮断弁G1〜G3を開放してボイルオフガスを供給配管18及び主配管19経由で燃料電池スタック100に供給すればよい。
以上、本実施形態3によれば、ソフトウェアの制御によって、ボイルオフガスの量に応じて充填タンク11〜13を増減しボイルオフガスを充填するための容積を変更するので、ボイルオフガスの量が相対的に少ないときは少ない容積で、ボイルオフガスの量が相対的に多くなるに連れそれに応じた容積でボイルオフガスを充填するように容積を変更していくことができ、燃料電池スタック100の入口における供給圧力をある程度以上に保つことができる。
また実施形態3によれば、当初のボイルオフガスの量Q5が所定値Qaよりも大きい場合に、複数の充填タンク11〜13にボイルオフガスを同時に充填可能に構成したので、ボイルオフガスの量が相対的に多かった場合に大きな充填容積を確保で、充填圧力を極端に高めることなくボイルオフガスの充填が行える。
(変形例)
本発明は上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
例えば、上記各実施形態では、取り扱う液体燃料として液体水素を例にして説明しているが、沸点が比較的低く、ボイルオフガスの発生が予想される燃料であれば、同様の思想を適用可能である。
本発明は上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
例えば、上記各実施形態では、取り扱う液体燃料として液体水素を例にして説明しているが、沸点が比較的低く、ボイルオフガスの発生が予想される燃料であれば、同様の思想を適用可能である。
また、上記実施形態1と2とを適宜組み合わせて用いることも可能である。実施形態1によれば逆止弁の開弁圧力に差を設けて順次有効な充填タンクを変更していくことでボイルオフガス量に応じて容量を変更していくことが可能である。また実施形態2によれば、複数の充填タンクが同一の開弁圧力で利用可能となるためデッドガスが発生する確率が低くなる。そのため、一つの開弁圧力に対して逆止弁が開弁され充填可能となる充填タンクを複数設け、その複数の充填タンクからなる組を複数、異なる開弁圧力に対応させて設けることができる。このように構成すれば、一つの逆止弁の開弁不良でデッドガスが発生することが抑制され、しかもボイルオフガス量に応じて充填タンクの容積を自動的に変更していくことができる。
さらに本発明は、燃料電池システムを搭載する車両、船舶、航空機などの移動体のみならず、ビル、家屋などの閉空間に定置された燃料電池システムにも適用することが出来る。つまり、大がかりな冷却装置を用いること無く積極的にボイルオフガスを利用していくことが可能なシステムだからである。
1 水素ガス供給系、2 空気供給系、3 冷却系、4 電力系、100 燃料電池スタック、10 液体燃料タンク、11〜13 充填タンク、14、24 気液分離器、15 水素ポンプ、21 エアクリーナ、22 コンプレッサ、23 加湿器、25 希釈器、26 消音器、31 ラジエタ、32 ファン、33 冷却ポンプ、34 冷却装置、40 DC−DCコンバータ、41 バッテリ、42 トラクションインバータ、43 トラクションモータ、44 補機インバータ、45 高圧補機、50 制御部、FI 液体燃料充填口、RV1〜RV5 逆止弁、W1〜W3 遮断弁、L1〜5、G1〜G3 遮断弁、R1〜5 調圧弁、C1〜C4 ロータリーバルブ、p1〜6,10,11 圧力センサ、t1〜6 温度センサ
Claims (8)
- 液体燃料タンクを備える液体燃料供給システムにおいて、
液体燃料から生ずるボイルオフガスを充填する充填手段を備え、
当該ボイルオフガスの量に応じて当該充填手段の容積を変更可能に構成されていることを特徴とする液体燃料供給システム。 - 前記充填手段として充填タンクを前記液体燃料タンクの他に備える、請求項1に記載の液体燃料供給システム。
- 前記充填タンクを複数備え、前記ボイルオフガスの量に応じて充填する充填タンクを選択可能に構成される、請求項2に記載の液体燃料供給システム。
- 前記液体燃料タンクと各前記充填タンクとを連通する連通路を備え、各前記充填タンクへの連通路の各々に逆止弁が設けられている、請求項3に記載の液体燃料供給システム。
- 各前記逆止弁は、開弁圧力が互いに異なっている、請求項4に記載の液体燃料供給システム。
- 各前記逆止弁は、開弁圧力が互いに同じになっている、請求項4に記載の液体燃料供給システム。
- 液体燃料充填口と前記液体燃料タンクとを連通する連通路を備え、当該連通路中のボイルオフガスを優先的に消費装置に供給可能に構成されている、請求項1乃至6のいずれかに記載の液体燃料供給システム。
- ボイルオフガスの量が所定値よりも大きい場合に、複数の前記充填タンクにボイルオフガスを同時に充填可能に構成された、請求項3に記載の液体燃料供給システム。
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2005
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