JP2006207654A - 燃料供給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 回収される気化ガス量を増大させることで高燃費を実現した燃料供給システムを提供する。
【解決手段】 液体燃料の気化ガスを充填するための空間を提供する充填手段(11〜13)、気化ガスの充填量に応じて該気化ガスの温度を制御する温度制御手段(3)を備える。気化ガスは所定空間という容積が定められた充填手段(11〜13)に充填されるが、この充填手段に対する気化ガスの充填量に応じて温度制御手段(3)が気化ガスの温度を制御するので、結果的に充填手段(11〜13)の内圧が調整される。すなわち温度制御により、充填手段(11〜13)の内圧を調整して充填可能な気化ガス量を変更することが可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体燃料から発生する気化ガスを蓄積する充填タンクを備える燃料供給システムにおける燃費の改良技術に関する。
従来、液体燃料を充填して使用するシステムとして、例えば特開2003−56799号公報に記載されているように、燃料タンクから排出されたボイルオフガス(気化ガス)を昇圧器と、昇圧器により昇圧されたボイルオフガスを貯蔵し燃料電池に接続可能な高圧水素タンクとを備えるボイルオフガス処理装置が知られていた(特許文献1)。
特開2003−56799号公報
しかしながら、上記従来のシステムでは、気化ガス量が多く、高圧水素タンクの圧力が増大した場合に、このタンクに回収されない気化ガスの量が増大する。回収されない気化ガスは、外部に放出せざる得なくなるため、燃費が低下する可能性があった。
そこで、本発明は、回収される気化ガス量を増大させることで高燃費を実現した燃料供給システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の燃料供給システムは、液体燃料の気化ガスを充填するための空間を提供する充填手段と、気化ガスの充填量に応じて該気化ガスの温度を制御する温度制御手段と、を備えることを特徴とする。
一般にガスの圧力は、容積と温度との関係によって定まる。容積に制限がある場合、温度を制御することができればガスの圧力を調整可能である。この点、上記構成によれば、気化ガスは所定空間という容積が定められた充填手段に充填されるが、この充填手段に対する気化ガスの充填量に応じて温度制御手段が気化ガスの温度を制御するので、結果的に充填手段の内圧が調整される。すなわち温度制御により、充填手段の内圧を調整して充填可能な気化ガス量を変更することが可能である。
例えば、この充填手段は、気化ガスを充填するための充填タンクである。温度制御手段は、充填タンクの内圧に基づいて当該充填タンクの温度を変更可能に構成されている。充填タンクはタンク数を変更可能に構成されているか否かに拘わらず、少なくとも容積は限られている。上記構成によれば、温度制御手段は、充填タンクの内圧をパラメータとして充填タンクの温度を変更することから、温度を変更制御することにより、圧力を所望の範囲に維持することが可能である。
例えば、温度制御手段は、充填タンクの内圧が所定値以上となった場合に当該充填タンクを冷却するよう構成されている。このように構成すれば、充填タンクの内圧が相対的に高くなった場合に充填タンクが温度制御手段により冷却されるので、内圧を減少させ、その結果、充填可能な気化ガス量を多くすることが可能である。
逆に例えば、温度制御手段は、充填タンクの内圧が所定値以下となった場合に当該充填タンクを加熱するよう構成されていてもよい。このように構成すれば、充填タンクの内圧が相対的に低くなった場合に温度制御手段により加熱されるので、内圧が増加し、充填タンクの内圧を適正値に維持することが可能である。
ここで本発明では、気化ガスを消費する消費手段をさらに備える。温度制御手段は、充填タンクと消費手段との熱交換を行う手段を含む。気化ガスの消費手段は一般に発熱作用を伴うものが多い。上記構成によれば、充填タンクと消費手段との熱交換が行われるので、消費手段において発生した熱を有効利用して充填タンクの加熱を達成することができる。ここで「消費手段」には限定は無いが、燃料電池やそれに順次、気化ガスに基づき発熱を生ずるもの一般を含む。
また、本発明では、充填タンクと消費手段との熱交換は冷却液を媒介とするものであり、消費手段の起動時において、当該消費手段へ供給される冷却液の温度が所定値以下である場合に、消費手段への冷却液の供給を禁止する手段をさらに備えることは好ましい。温度差が激しい場合に冷却液を消費手段に供給すると熱衝撃により破損等の不都合を生じうるが、上記構成によれば、冷却液の温度が下がっている場合に消費手段に直接冷却液が供給されることを防止できるので、このような熱衝撃の影響を緩和することが可能である。
ここで消費手段の運転温度と冷却液の温度との差に基づいて冷却液に対する冷却の程度を制御可能に構成することは好ましい。消費手段の運転温度と冷却液の温度との差が比較的小さい場合には消費手段における結露等の問題が生じにくいので冷却の程度を強めることができ、消費手段の運転温度と冷却液の温度との差が比較的大きい場合にはこれ以上の冷却は結露等の問題を大きくするので冷却の程度を弱める等の処理が可能である。ここで「運転温度」とは消費手段の実際の温度であったり目標設定温度であったりする。
本発明によれば、充填手段に対する気化ガスの充填量に応じて温度制御手段が気化ガスの温度を制御するので、充填手段の内圧が調整され、充填可能な気化ガス量を変更することが可能である。このため充填可能な気化ガス量を増大させることができ燃費を向上させることができる。
本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態は、本発明の例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されることなく種々に変形して実施可能である。
図1に、本発明の燃料供給システムを適用した燃料電池システムのシステムブロック図を示す。当該燃料電池システムは、例えば自動車等の移動体に搭載されるものである。本発明の気化ガスとしては、液体水素から発生する気化ガス(ボイルオフガス)が相当しており、充填手段としては、充填タンク11〜13が相当している。また温度制御手段には冷却装置3が相当し、消費手段には燃料電池スタック100が相当している。
図1に示すように、本燃料電池システムは、燃料電池スタック100に、気化ガスである水素ガスを供給する水素ガス供給装置1、酸化ガスである空気を供給する空気供給装置2、燃料電池スタック100を冷却する冷却装置3、燃料電池スタック100で発電された電力を充放電する電力装置4、およびシステム全体を制御する制御装置5を備えている。
水素ガス供給装置1は、液体水素から発生する気化ガスを充填・供給可能に、燃料タンク10及び本発明に係る充填タンク11〜13を中心として構成されている。燃料タンク10は、真空二重構造を備えており、沸点が極めて低い(およそ20K)液体水素を貯蔵可能となっている。また、この液体水素から発生する気化ガスをある程度の高圧まで貯蔵することが可能な耐圧構造を備えている。燃料タンク10には、内圧がかなり高くなった場合に内圧を下げるためのリリーフ弁が設けられている。また、燃料タンク10には、液体燃料が液相で残留している量を調べるためのレベルゲージLGが制御装置5から読み取り可能に設けられており、液体燃料の液面位置を計測することで液体燃料が液体として存在している量を制御装置5に把握させることが可能になっている。
充填タンク11〜13はいずれも類似の構造を備えており、燃料タンク10からの気化ガスをある程度の高圧まで充填可能に構成されている。これらの充填タンクにも、所定値以上に内圧が達した場合に内圧を下げるリリーフ弁R1〜R3が設けられている。
これらタンク間を連通する配管・弁構造を説明する。液体燃料充填口FIから燃料タンク10までは燃料充填路16が敷設され、燃料タンク10から充填タンク11〜13の入口側までは充填配管17が互いに連通した構造で敷設されている。また充填タンク11〜13の出口側は各タンクからの気化ガスを共通して供給するための燃料供給路18が互いに連通した構造で敷設され、主配管19に接続されている。
燃料充填路16は、液体燃料充填口FIから燃料タンク10への連通路であり、液体燃料充填時に利用されるものである。燃料充填路16には液体燃料充填口FIから順に逆止弁RV1、RV2、手動弁H1、遮断弁L1が設けられている。液体燃料充填口FIは、液体燃料スタンドなどで液体水素充填機の供給ノズルを接続可能な構造を備え、液体水素充填機と当該燃料電池システムの制御装置5と間で通信可能なように、図示しないコネクタも設けられている。
逆止弁RV1及びRV2は、直列接続された二重構造になっている。逆止弁により、万一いずれかの弁においてシール不良等の弁不全が生じたとしても液体水素が逆流することを防止することが可能になっている。圧力センサp1及びp2は、逆止弁RV1及びRV2で区画される燃料充填路16の各区間の圧力を計測するために設けられている。
手動弁H1は、製造時の調整やサービス時に手動開閉されるサービス用弁であり、通常使用時には所定の開度で開弁されている。遮断弁L1は制御装置5によって開閉制御が可能な電磁弁となっており、液体燃料供給時には開弁するよう制御されるものである。燃料タンク10の入口側にはタンク内圧、すなわち液体水素が気化して発生した気化ガスの圧力を計測するための圧力センサp3、及び気化ガスの内部温度を計測するための温度センサt1が設けられている。
充填配管17は、燃料タンク10と各充填タンク11〜13とを連通させるものであり、燃料タンク10の出口近傍に手動弁H2が設けられている。また各充填タンク11〜13に分岐した後の充填タンク入口側には、各充填タンクに対応させた逆止弁RV3〜RV5、手動弁H3〜H5がそれぞれ設けられている。
逆止弁RV3〜RV5は、所定の開弁圧力に達すると自動的に開弁するように構成されている。手動弁H3〜H5は、製造時の調整やサービス時に手動開閉されるサービス用弁であり、通常使用時には所定の開度で開弁維持されている。各充填タンク11〜13の入口にはタンク内の気化ガス圧力を計測するための圧力センサp4〜p6、及び各タンクの内部温度を計測するための温度センサt2〜t4が設けられている。
燃料供給路18は、各充填タンク11〜13を連通させ主配管19に接続するためのものである。燃料供給路18のうち各充填タンク11〜13に対応した枝管部分には、調整弁R1〜R3、手動弁H6〜H8、遮断弁G1〜G3がそれぞれ対応づけられて設けられている。調整弁R1〜R3は、各充填タンク11〜13から燃料供給路18への供給圧力をそれぞれ規定するもので、所定の差圧で気化ガスを出力するように調整されている。手動弁H6〜H8は、製造時の調整やサービス時に手動開閉されるサービス用弁であり、通常使用時には所定の開度で開弁維持されている。
燃料充填路16と燃料供給路18とは、遮断弁L2を介してバイパス可能になっている。これは燃料充填路16内に残留している気化ガスを速やかに遮断弁L2経由で燃料供給路18に供給し燃料電池スタック100で消費させるためである。
主配管19以降の構成について説明する。主配管19の上流側から順に、調圧弁R4,R5、遮断弁L3、燃料電池スタック100内の流路を経て、気液分離器14及び遮断弁SV4、水素ポンプ15、並びにパージ遮断弁L5が設けられ、水素ガスの循環経路を構成している。
主配管19上、調圧弁R4及びR5は、燃料供給路18からの気化ガスを調圧して出力するように構成されている。シール不良に対応するため調圧弁R4及びR5はダイアフラムが二重化されたものである。調圧弁R4やR5のいずれも、配管内が所定以上の圧力になった場合に減圧するためのリリーフ弁が設けられている。遮断弁L3は、発電の開始・停止に応じて開閉し、主配管19上で気化ガスの供給の有無を制御可能に構成される。圧力センサp10は、燃料供給路18における内圧を計測可能に設けられ、圧力センサp11は、調圧弁R4−R5間の内圧を計測可能に設けられ、圧力センサp12は、燃料電池スタック100の内圧を計測可能に設けられ、圧力センサp13は、水素ポンプ15の入口圧力を計測可能に設けられている。
燃料電池スタック100は、本発明の消費手段に相当し、単セルという発電構造体を複数積層したスタック構造を備える。各単セルは、MEA(Membrane Electrode Assembly)といわれる発電体を、水素ガス(気化ガス)、空気、冷却水の流路が設けられたセパレータ一対によって挟み込んだ構造を備えている。MEAは高分子電解質膜をアノード及びカソードの二つの電極を挟み込んで構成されている。アノードはアノード用触媒層を多孔質支持層上に設けてあり、カソードはカソード用触媒層を多孔質支持層上に設けてある。
燃料電池スタック100のアノードに供給された気化ガスは、マニホールド経由で各単セルに供給され、セパレータの燃料ガス流路を流れて、MEAのアノードにおいて電気化学反応を生じるようになっている。燃料電池スタック100から排出されたボイルオフガス(水素オフガス)は、気液分離器14に供給される。気液分離器14は、通常運転時において燃料電池スタック100の電気化学反応により発生する水分その他の不純物を水素オフガス中から除去し、遮断弁L4を通じて外部に放出するように構成されている。水素ポンプ15は、水素オフガスを強制循環させて主配管19に戻すことにより、循環経路を構成している。パージ遮断弁L5は、パージ時に開放されるが、通常の運転状態及び配管内ガス漏れ判定時には遮断されている。パージ遮断弁SV5からパージされた水素オフガスは希釈器25を含む排気系で処理される。
空気供給装置2は、エアクリーナ21、コンプレッサ22、加湿器23、気液分離器24、希釈器25、及び消音器26を備えている。エアクリーナ21は、外気を浄化して燃料電システムに取り入れる。コンプレッサ22は、取り入れられた空気を制御装置5の制御に従って圧縮し供給する空気量や空気圧を変更するようになっている。燃料電池スタック100のカソードに供給された空気は、気化ガスと同じくマニホールド経由で各単セルに供給され、セパレータの空気流路を流れて、MEAのカソードにおいて電気化学反応を生じる。燃料電池スタック100から排出された空気(空気オフガス)加湿器23は圧縮された空気に対し、空気オフガスと水分の交換を行って適度な湿度を加える。燃料電池スタック100に供給された空気は、マニホールド経由で各単セルに供給され、セパレータの空気流路を流れて、MEAのカソードにおいて電気化学反応を生じるようになっている。燃料電池スタック100から排出された空気オフガスは、気液分離器24において過剰な水分が除去される。希釈器25は、パージ遮断弁L5から供給された水素オフガスを空気オフガスで混合・希釈し、酸化反応が生じ得ない濃度にまで均一化するよう構成されている。消音器26は、混合された排気ガスの騒音レベルを低減させて排出可能に構成されている。
冷却装置3は本発明に係る構成であり、ラジエタ31、ファン32、冷却ポンプ33、強制冷却装置34、及びロータリーバルブC1〜C4を備えている。冷却装置3は、燃料電池スタック100と充填タンク11〜13との熱交換を行う手段となっている。ラジエタ31は、多数の配管を備え、分流された冷却液がファン32の送風により強制空冷されるようになっている。冷却ポンプ33は、冷却液を燃料電池スタック100内部に循環供給されるようになっている。燃料電池スタック100内に入った冷却液は、マニホールド経由で各単セルに供給されセパレータの冷却液流路を流れ、発電によって生じる熱を奪うようになっている。強制冷却装置34はコンデンサ等を備えており、空冷を上回る冷却性能を備え、冷却液の温度を低下させることが可能になっている。
当該冷却装置3は、冷却経路35〜37のいずれかをロータリーバルブC1またはC2を切り替えることで選択可能になっている。冷却経路35は、ラジエタ31による空冷無しで冷却液を冷却ポンプ33に供給する経路であり、冷却経路36は、ラジエタ31による空冷をする経路である。冷却経路37は、充填タンク11〜13を冷却するための循環経路である。ロータリーバルブC1は、充填タンク11〜13のための冷却経路37か、冷却経路35・36かを切り替えるものであり、ロータリーバルブC2は、充填タンク11〜13から循環してきた冷却液を、空冷無しの冷却経路35を通すか、空冷させる冷却経路36を通すかを切り替えるものである。冷却経路37には、ロータリーバルブC3及びC4が設けられている。ロータリーバルブC3は、冷却液を、充填タンク11に供給するか、充填タンク12以降の経路に供給するか、双方の経路に供給するかを選択するようになっている。また、ロータリーバルブC4は、冷却液を、充填タンク12に供給するか、充填タンク13に供給するか、それとも充填タンク12/13の双方に供給するかの選択をするように構成されている。冷却経路37は、各充填タンク11〜13において気化ガスの入出力口付近(逆止弁RV3〜RV5や調圧弁R1〜3付近)を冷却可能に配管されており、気化ガスの温度を制御して圧力を低減させることが可能になっている。なお、ロータリーバルブC1〜C4は、制御装置5の制御により、全開または全閉のいずれかに切り替えられる他、中間的な開度に設定することにより、一つの経路から供給された冷却水を二つに分流することが可能に構成されている。
ロータリーバルブC1とC2は、起動時に冷却経路35に冷却液が循環するように制御される。起動時にラジエタ31や充填タンク11〜13に冷却液が流れないようにすることで、温度差が大きい冷却液がそのまま供給され、熱衝撃により破壊が生ずることを抑制するためである。
電力装置4は、DC−DCコンバータ40、バッテリ41、トラクションインバータ42、トラクションモータ43、補機インバータ44,高圧補機45等を備えている。燃料電池スタック100は単セルが直列接続されて構成されるもので、そのアノードAとカソードCとの間に所定の高圧電圧(例えば約500V)が発生する。DC−DCコンバータ40は燃料電池スタック100の出力電圧と異なる端子電圧を有するバッテリ)41との間で双方向の電圧変換を行い、燃料電池スタック100の補助電源としてバッテリ41の電力を利用したり、または、燃料電池スタック100からの余剰電力をバッテリ41に充電したりすることが可能になっている。当該DC−DCコンバータ40は制御装置5の制御に対応した端子間電圧を設定可能である。バッテリ41は、バッテリセルが積層されて一定の高電圧を端子電圧とし、図示しないバッテリーコンピュータの制御によって余剰電力を充電したり補助的に電力を供給したりが可能になっている。トラクションインバータ42は直流電流を三相交流に変換し、トラクションモータ43に供給するものである。トラクションモータ43は例えば三相モータであり、当該燃料電池システムが搭載される自動車の主動力源である。補機インバータ44は、高圧補機45を駆動するための直流−交流変換手段である。高圧補機45は、コンプレッサ22、水素ポンプ15、ファン32、冷却ポンプ33等の燃料電池システムの運転に必要な各種モータ類である。
制御装置5は、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等を汎用コンピュータとしての構成を備えている。制御装置5は、内蔵ROM等に格納されているソフトウェアプログラムを順次実行することにより、主として水素ガス供給装置1、空気供給装置2、冷却装置3、電力装置4を含む燃料電池システム全体を制御することが可能になっている。特に、本実施形態では、本システムを本発明の燃料供給システムとして動作させるためのソフトウェアプログラムをCPUが実行することが可能になっている。
なお、圧力センサp4〜p6で測定される、充填タンク11〜13の内圧をP4〜P6と表記し、温度センサt2〜t6で測定される、充填タンク11〜13並びに燃料電池スタック100の出口及び入口の温度をT2〜T6と表記する。
次に、本実施形態における動作を説明する。
本発明の燃料供給処理は、充填タンクに対する気化ガスの充填量に応じて気化ガスの温度を制御するためのものである。具体的には、充填タンク11〜13について計測される圧力P4〜P6に基づいて充填タンクの温度を冷却装置3の動作制御によって変更可能に構成されている。充填タンク11〜13の内圧が所定値以上となった場合に充填タンクを冷却するよう制御され、逆に充填タンク11〜13の内圧が所定値以下となった場合に充填タンクを加熱するよう制御される。
図2〜図7のフローチャートを参照して、これらの動作を具体的に説明する。
図2はタンク圧力・温度測定処理ルーチンを示し、図3はそれに基づく冷却液の循環制御のための弁開閉制御処理ルーチンを示す。図4は冷却液の急冷を行う強制冷却装置34の動作を規定する冷却装置駆動処理を示す。図5及び図6は冷却液自体の温度を調整するための冷却液温度制御処理ルーチンを示す。図7は、始動時に熱衝撃から燃料電池スタック100を保護するためのスタック衝撃保護処理ルーチンを示す。
まず、タンク圧力・温度測定処理(図2)によって、各充填タンク11〜13の内圧が大きいのか小さいのか、温度が高いのか低いのかが測定される。弁開閉制御処理(図3)によって、各充填タンク11〜13の圧力と温度の大小に基づき、各充填タンクを加熱すべきか冷却すべきかの判断がされフラグにセットされ、充填タンクへの気化ガスの入出力を制御する制御弁W1〜W3、G1〜G3の開閉が制御される。また冷却液駆動処理(図4)により、各充填タンクが加熱すべきか冷却すべきかのフラグに基づき、強制冷却装置34の実際の駆動・停止が制御され、駆動時にはタンク冷却モードであることを示すフラグが、停止時にはタンク加熱モードであることを示すフラグがセットされる。そして、冷却液温度制御処理(図5及び図6)により、冷却液を強制冷却するか否かと充填タンク11〜13のそれぞれへ供給するかが制御される。スタック衝撃保護処理(図7)により、燃料電池スタック100が始動時に熱衝撃による影響を受けることが抑制される。以下、各処理を順番に説明する。
まず、図2に示すタンク圧力・温度測定処理を説明する。
タンク圧力・温度測定処理では、各圧力センサp4〜p6及び温度センサt2〜t4によって、各充填タンク11〜13の圧力P4〜P6や温度T2〜T4が計測されていく。その結果はフラグとして記録されていく。以下の圧力や温度についての所定値は、該当システムの仕様に応じて妥当な値が選択される。
図2に示すように、圧力センサp4によって測定された圧力P4が所定値phigh4以上である場合には(S101:YES)、充填タンク11の内圧が相対的に大きいことを示すフラグがセットされ(S102)、圧力P4が所定値plow4以下である場合には(S103:YES)、充填タンク11の内圧が相対的に小さいことを示すフラグがセットされる(S104)。
同様に、充填タンク12についても、圧力センサp5によって測定された圧力P5が所定値phigh5以上である場合には(S105:YES)、充填タンク12の内圧が相対的に大きいことを示すフラグがセットされ(S106)、圧力P5が所定値plow5以下である場合には(S107:YES)、充填タンク12の内圧が相対的に小さいことを示すフラグがセットされる(S108)。
同様に、充填タンク13についても、圧力センサp6によって測定された圧力P6が所定値phigh6以上である場合には(S109:YES)、充填タンク13の内圧が相対的に大きいことを示すフラグがセットされ(S110)、圧力P6が所定値plow6以下である場合には(S111:YES)、充填タンク13の内圧が相対的に小さいことを示すフラグがセットされる(S112)。
次に、温度センサt2によって測定された温度T2が所定値thigh2以上である場合には(S121:YES)、充填タンク11の内部温度が相対的に高いことを示すフラグがセットされ(S122)、温度T2が所定値tlow2以下である場合には(S123:YES)、充填タンク11の内部温度が相対的に低いことを示すフラグがセットされる(S124)。
同様に、温度センサt3によって測定された温度T3が所定値thigh3以上である場合には(S125:YES)、充填タンク12の内部温度が相対的に高いことを示すフラグがセットされ(S126)、温度T3が所定値tlow3以下である場合には(S127:YES)、充填タンク12の内部温度が相対的に低いことを示すフラグがセットされる(S128)。
同様に、温度センサt4によって測定された温度T4が所定値thigh4以上である場合には(S129:YES)、充填タンク13の内部温度が相対的に高いことを示すフラグがセットされ(S130)、温度T4が所定値tlow4以下である場合には(S131:YES)、充填タンク13の内部温度が相対的に低いことを示すフラグがセットされる(S132)。
次に図3に示す弁開閉制御処理を説明する。
弁開閉制御処理では、図2のタンク圧力・温度測定処理により測定された各充填タンク11〜13の圧力の大小、温度の高低に基づき、各充填タンクを冷却すべきか加熱すべきかのフラグがセットされる。そして図4の冷却装置駆動処理で制御される、強制冷却装置34の駆動の有無によって現実に冷却モードであるか加熱モードであるかを示すフラグ(タンク冷却又はタンク加熱)と併せて判定することにより、各充填タンクから燃料供給路18に気化ガスを供給する遮断弁G1〜G3の開閉制御、燃料タンク10からの気化ガスを各充填タンクに供給する遮断弁W1〜W3の開閉制御が行われる。
図3に示すように、充填タンク11の圧力大のフラグがセットされ、かつ、温度高のフラグがセットされている場合(S201:YES)充填タンク11を冷却すべき旨のフラグがセットされ(S202)、充填タンク11の圧力小のフラグがセットされ、かつ、温度低のフラグがセットされている場合(S203:YES)充填タンク11を加熱すべき旨のフラグをセットされる(S204)。
同様に、充填タンク12の圧力大のフラグがセットされ、かつ、温度高のフラグがセットされている場合(S205:YES)充填タンク12を冷却すべき旨のフラグがセットされ(S206)、充填タンク12の圧力小のフラグがセットされ、かつ、温度低のフラグがセットされている場合(S207:YES)充填タンク12を加熱すべき旨のフラグをセットされる(S208)。
同様に、充填タンク13の圧力大のフラグがセットされ、かつ、温度高のフラグがセットされている場合(S209:YES)充填タンク13を冷却すべき旨のフラグがセットされ(S210)、充填タンク13の圧力小のフラグがセットされ、かつ、温度低のフラグがセットされている場合(S211:YES)充填タンク13を加熱すべき旨のフラグをセットされる(S212)。
次に、上記判定に基づき各充填タンクに充填されている気化ガスの送り出しの弁制御が行われる。充填タンク11について冷却すべき旨のフラグがセットされ、かつ、実際に冷却モードである旨のフラグがセットされている場合(S221:YES)充填タンク11から燃料供給路18に気化ガスを放出するため遮断弁G1が開弁される(S222)。同様に、充填タンク12について冷却すべき旨のフラグがセットされ、かつ、実際に冷却モードである旨のフラグがセットされている場合(S223:YES)充填タンク12から燃料供給路18に気化ガスを放出するため遮断弁G2が開弁される(S224)。同様に、充填タンク13について冷却すべき旨のフラグがセットされ、かつ、実際に冷却モードである旨のフラグがセットされている場合(S225:YES)充填タンク13から燃料供給路18に気化ガスを放出するため遮断弁G3が開弁される(S226)。
上記とは逆に、充填タンク11について加熱すべき旨のフラグがセットされ、かつ、実際に加熱モードである旨のフラグがセットされている場合(S227:YES)充填タンク11から燃料供給路18への気化ガス放出を停止するため遮断弁G1が閉弁される(S228)。同様に、充填タンク12について加熱すべき旨のフラグがセットされ、かつ、実際に加熱モードである旨のフラグがセットされている場合(S229:YES)充填タンク12から燃料供給路18への気化ガス放出を停止するため遮断弁G2が閉弁される(S230)。同様に、充填タンク13について加熱すべき旨のフラグがセットされ、かつ、実際に加熱モードである旨のフラグがセットされている場合(S231:YES)充填タンク13から燃料供給路18への気化ガス放出を停止するため遮断弁G3が閉弁される(S232)。
上記弁開閉処理により、遮断弁G1〜G3の総てが閉弁された場合(S233:YES)、燃料タンク10の入口の遮断弁L1が開弁され、さらに燃料供給路18に連通させるための遮断弁L2が開弁される(S234)。この処理によって、燃料供給路18から主配管19に気化ガスが供給されなくなってしまうことが防止される。
次に、燃料タンク10から各充填タンクへ気化ガスを充填させるための弁制御が行われる。充填タンク11について加熱すべき旨のフラグがセットされ、かつ、実際に加熱モードである旨のフラグがセットされている場合(S241:YES)燃料供給路18から充填タンク11へ気化ガスの充填を禁止するため遮断弁W1が閉弁される(S242)。同様に、充填タンク12について加熱すべき旨のフラグがセットされ、かつ、実際に加熱モードである旨のフラグがセットされている場合(S243:YES)燃料供給路18から充填タンク12へ気化ガスの充填を禁止するため遮断弁W2が閉弁される(S244)。同様に、充填タンク13について加熱すべき旨のフラグがセットされ、かつ、実際に加熱モードである旨のフラグがセットされている場合(S245:YES)燃料供給路18から充填タンク13へ気化ガスの充填を禁止するため遮断弁W3が閉弁される(S246)。
上記とは逆に、充填タンク11について冷却すべき旨のフラグがセットされ、かつ、実際に冷却モードである旨のフラグがセットされている場合(S247:YES)燃料供給路18から充填タンク11へ気化ガスを充填させるため遮断弁W1が開弁される(S248)。同様に、充填タンク12について冷却すべき旨のフラグがセットされ、かつ、実際に冷却モードである旨のフラグがセットされている場合(S249:YES)燃料供給路18から充填タンク12へ気化ガスを充填させるため遮断弁W2が開弁される(S250)。同様に、充填タンク13について冷却すべき旨のフラグがセットされ、かつ、実際に冷却モードである旨のフラグがセットされている場合(S251:YES)燃料供給路18から充填タンク13へ気化ガスを充填させるため遮断弁W3が開弁される(S252)。
次に図4に示す冷却装置駆動処理を説明する。
この処理は、各充填タンクを冷却すべきフラグが立っているのにも拘わらず、燃料電池スタック100から排出された冷却液の温度が相対的に高い場合に強制冷却装置34を作動させ、いずれの充填タンクも冷却すべきフラグがセットされておらず、冷却液の温度が高く無い場合、すなわち冷却すべき状態にない場合に強制冷却装置34を停止させるものである。燃料電池スタック100の冷却液出口に設けられた温度センサt5で測定されるものが冷却液出口温度T5である。また各充填タンク11〜13に循環する冷却液温度を測定する温度センサt2〜t4で測定されるものが充填タンク冷却液温度T2〜t4である。
充填タンク11を冷却すべきフラグがセットされており、かつ、冷却液出口温度T5が充填タンク11に循環している冷却液温度T2より高い場合(S601:YES)、充填タンク12を冷却すべきフラグがセットされており、かつ、冷却液出口温度T5が充填タンク12に循環している冷却液温度T3より高い場合(S602:YES)、及び充填タンク13を冷却すべきフラグがセットされており、かつ、冷却液出口温度T5が充填タンク13に循環している冷却液の温度T4より高い場合(S603:YES)、強制冷却装置34を作動させる(S604)。これにより充填タンクへの冷却経路37の冷却液が強制冷却される。一方、上記条件に適合しない場合(S601:NO、S602:NO、及びS603:NO)、強制冷却装置34の動作が停止される(S605)。強制冷却の必要が無い場合である。
そして、充填タンク11〜13のいずれかを加熱すべきフラグがセットされている場合(S606:YES)、強制冷却装置34の動作が停止され(S607)、実質的に充填タンクを加熱するモードになっていることを示すタンク加熱フラグをセットする(S608)。一方、充填タンク11〜13のいずれかも加熱すべきフラグがセットされていない場合(S606:NO)、実質的に充填タンクを冷却するモードになっていることを示すタンク冷却フラグをセットする(S609)。
次に、図5及び図6に示す冷却液温度制御処理を説明する。
冷却液温度制御処理では、冷却液を強制冷却するか否か、冷却液を充填タンク11〜13のいずれへ供給するかが制御される。この処理では、冷却液の温度が目標温度から低すぎると、燃料電池スタック100内部で結露等の不都合を生じやすくなるため、目標温度と冷却液の温度との差が少なくなるように制御されるものである。
温度センサt5及びt6を参照して、燃料電池スタック100の冷却液の入口温度T6と出口温度T5との温度差ΔTfc1が演算される(S301)。この温度差ΔTfc1は、後の処理で必要に応じて適宜利用される。
次いで予め設定される燃料電池スタック100の目標温度Ttと燃料電池スタック100の冷却液の入口温度T6との目標温度との差ΔTfc2が演算される(S302)。さらに現在の燃料電池負荷における発電に対して必要な冷却ポンプの回転数を記録したマップを参照し、燃料電池負荷に対して必要な冷却ポンプの回転数を取得し、冷却ポンプ33がこの回転数で駆動される(S303)。現在の燃料電池負荷は、アクセル開度、ブレーキ開度、回生電力、シフトレバー位置等から演算される。
冷却液の目標温度Ttと実際の冷却液出口温度T5との差ΔTfc2が所定値Td1以下である場合(S304:YES)、すなわち冷却液の実際の温度と目標温度との差が少ないときには、ロータリーバルブC2が全閉状態とされる(S305)。冷却液の温度と目標温度との差が少ないため、特に結露等の問題を生じにくく、ラジエタ31による空冷を有効としても不都合を生じないからである。一方、冷却液の目標温度Ttと冷却液出口温度T5との差ΔTfc2が所定値Td1より大きい場合には(S304:NO)、ロータリーバルブC2が全開状態とされる(S306)。冷却液の温度と目標温度との差が大きく、さらにラジエタ31による空冷をすると結露等が生じ易いためそれを禁止する趣旨である。
さらに冷却液の目標温度Ttと実際の冷却液出口温度T5との差ΔTfc2が別の所定値Td2以下の場合(S307:YES)、ラジエタファン32がオン状態とされる(S308)。冷却液の温度と目標温度との差が少ないので、さらにラジエタファン32による強制空冷を実施しても問題無いためである。一方、冷却液の目標温度Ttと実際の冷却液出口温度T5との差ΔTfc2が所定値Td2より大きい場合(S307:NO)、ラジエタファン32がオフ状態とされる(S309)。冷却液の温度と目標温度との差が大きいため、ラジエタファン32による強制空冷をすると結露等の不都合を発生すると考えられるからである。
次に充填タンクに対する冷却液の循環制御に移る。
フラグがタンク冷却またはタンク加熱を示しており、充填タンクを冷却する動作モードまたは充填タンクを加熱する動作モードになっている場合(S310:YES)、ロータリーバルブC1が全開状態とされる(S311)。冷却液を充填タンクに供給して冷却または加熱をすべきモードだからである。それ以外の場合は(S310:NO)、ロータリーバルブC1が全閉状態とされ(S312)、冷却液は燃料電池スタック100の冷却のみを行う。
ステップS320以降の処理は、各充填タンクについて、冷却すべきフラグまたは加熱すべきフラグがセットされているかに応じて各ロータリーバルブC3またはC4が操作されるものである。すなわち、充填タンク11について、冷却または加熱すべき場合であれば(S320:YES)、ロータリーバルブC3が中間開度状態または全閉状態にされ、少なくとも充填タンク11に冷却液が供給されるようになる(S332、S333、S341、S342)。また、充填タンク12について、冷却または加熱すべき場合であれば(S322:YES、S330:YES)、ロータリーバルブC4が中間開度状態または全閉状態にされ、少なくとも充填タンク12に冷却液が供給されるようになる(S325、S326、S341、S342)。さらに、充填タンク13について、冷却または加熱すべき状態であれば(S324:YES、S331:YES、S340:YES)、ロータリーバルブC4が中間開度状態または全開状態となり、少なくとも充填タンク13に冷却液が供給されるようになる(S323、S325、S332、S341)。各充填タンクについて、冷却も加熱もすべきない場合には、自らの経路に冷却液を導入するロータリーバルブの開度は、いずれも全開状態とされる。以上の処理により、冷却すべきまたは加熱すべき充填タンク11〜13に冷却液が供給される。
図6に示す冷却液温度制御では、加熱モードと冷却モードとが競合した場合に、加熱モードが優先されるように制御される。ロータリーバルブC3・C4の制御は上記制御と同様に考えられる。
なお、上記処理では、燃料電池スタック100の冷却液入口温度と出口温度との温度差ΔTfc1を利用していなかったが、当該温度差は少ない方が燃料電池スタック100内部における結露等の影響が少ないため好ましい。そのため、この温度差ΔTfc1を少なくする方向に各ロータリーバルブC1〜C4を制御してもよい。
図7に示すスタック衝撃保護処理では、燃料電池スタック100が始動時に熱衝撃による影響を受けることが抑制される。
起動時であって、かつ、燃料電池スタック100の冷却液入口温度T6が所定値Tv1以下であった場合(S501:YES)、ロータリーバルブC1が全閉状態にされ(S502)、ロータリーバルブC2が全開状態とされる(S503)。この処理により、システム起動時に冷却液の温度が比較的低かった場合には、燃料電池スタック100に冷却液が供給されることが禁止される。すなわち温度差の大きい冷却液がいきなり燃料電池スタック100に供給され熱衝撃で不都合が生じることが防止される。
上記実施形態の構成によれば、気化ガスは容積が定められた充填タンク11〜13に充填されるが、この充填タンクに対する気化ガスの充填量に応じて気化ガスの温度が冷却液の循環制御によって制御されるので、結果的に充填タンクの内圧を調整することが可能である。すなわち温度制御により、充填タンクの内圧を調整して充填可能な気化ガス量を変更することが可能である。
例えば、上記実施形態の構成によれば、充填タンクの内圧が相対的に高くなった場合に充填タンクが冷却された冷却液供給により冷却されるので、内圧を減少させ、その結果、充填可能な気化ガス量を多くすることが可能である。また、充填タンクの内圧が相対的に低くなった場合に温冷却液供給を抑制することにより加熱されるので、内圧が増加し、充填タンクの内圧を適正値に維持することが可能である。
本実施形態の構成によれば、冷却液を媒介として、燃料電池スタック100において発生した熱と充填タンク11〜13との熱交換が行われるので、燃料電池スタックで発生した熱を有効利用して充填タンクの加熱を達成することができる。
また本実施形態の構成によれば、システムの起動時において、燃料電池スタックへ供給される冷却液の温度が所定値以下である場合に、冷却液の供給が禁止される。温度差が激しい冷却液を燃料電池スタックに供給すると、熱衝撃を生じ、破損等の不都合を生ずることがあるが、この構成によれば、冷却液の温度が下がっている場合には冷却液が供給されることが防止されるので、このような熱衝撃の影響を緩和することが可能である。
(変形例)
本発明は上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。
例えば、上記実施形態における各処理は、図1による冷却液循環経路において動作可能な弁・バルブ制御の一例であり、これに限定されることなく変更可能なものである。
また、冷却液循環経路自体の構成も種々に変更可能であり、上記実施形態のように燃料電池スタックと充填タンクとを熱交換可能に構成する他、充填タンクに独立して冷却液循環系統を設けてもよい。
また、充填タンクは複数存在することを要せず、一つのみであっても、また、4つ以上設けてもよい。
また、ラジエタやラジエタファン、冷却装置は双方設ける必要はなく、いずれかのみであってもよい。
なお、本発明は、燃料電池システムを搭載する車両、船舶、航空機などの移動体のみならず、ビル、家屋などの閉空間に定置された燃料電池システムにも適用することが出来る。
本発明の燃料供給システムを搭載した実施形態の燃料電池システムのブロック構成図 実施形態のタンク圧力・温度測定処理を説明するフローチャート 実施形態の弁開閉制御処理を説明するフローチャート 実施形態の冷却装置駆動処理を説明するフローチャート 実施形態の冷却液温度制御処理を説明するフローチャート 実施形態の冷却液温度制御処理を説明するフローチャート(その2) 実施形態のスタック衝撃保護処理を説明するフローチャート
符号の説明
1 水素ガス供給装置、2 空気供給装置、3 冷却装置(温度制御手段)、100 燃料電池スタック(消費手段)、10 燃料タンク(充填手段)、11〜13 充填タンク(充填手段)、

Claims (7)

  1. 液体燃料の気化ガスを充填するための空間を提供する充填手段と、
    該気化ガスの充填量に応じて該気化ガスの温度を制御する温度制御手段と、を備えることを特徴とする燃料供給システム。
  2. 前記充填手段は、前記気化ガスを充填するための充填タンクであって、
    前記温度制御手段は、前記充填タンクの内圧に基づいて当該充填タンクの温度を変更可能に構成されている、請求項1に記載の燃料供給システム。
  3. 前記温度制御手段は、前記充填タンクの内圧が所定値以上となった場合に当該充填タンクを冷却するよう構成されている、請求項2に記載の燃料供給システム。
  4. 前記温度制御手段は、前記充填タンクの内圧が所定値以下となった場合に当該充填タンクを加熱するよう構成されている、請求項2に記載の燃料供給システム。
  5. 前記気化ガスを消費する消費手段をさらに備え、
    前記温度制御手段は、前記充填タンクと前記消費手段との熱交換を行う手段を含む、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の燃料供給システム。
  6. 前記充填タンクと前記消費手段との熱交換は冷却液を媒介とするものであり、
    前記消費手段の起動時において、当該消費手段へ供給される前記冷却液の温度が所定値以下である場合に、前記消費手段への前記冷却液の供給を禁止する手段をさらに備える、請求項5に記載の燃料供給システム。
  7. 前記消費手段の運転温度と前記冷却液の温度との差に基づいて前記冷却液に対する冷却の程度を制御可能に構成されている、請求項6に記載の燃料供給システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014042899A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Miura Co Ltd 洗浄装置
JP2017059454A (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 ブラザー工業株式会社 燃料電池、作動方法及びプログラム
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CN109149011A (zh) * 2018-09-21 2019-01-04 广州小鹏汽车科技有限公司 一种bms热管理系统及其控制方法和装置

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