JP2006199493A - 重量物の移動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】より簡素な構造と操作方法で重量物のX、Y方向への移動および回転を可能にする。
【解決手段】フレーム又は移動対象の重量物の下面に少なくとも6組以上の支持ユニットを設置し、各支持ユニットにはフレーム又は移動対象の重量物に対して該支持ユニットを上下に移動させる主シリンダ、水平方向に移動させる移動シリンダ、水平移動方向を変更するための移動シリンダの回転機構をそれぞれ設けた重量物の移動装置である。
黒丸の支持ユニットは荷重を支持し、白丸は無負荷を示す。(a)は移動シリンダ19をX方向に向け、重量物をX方向に移動する。(b)は同様にY方向に移動する。(c)は回転を行う場合、(d)は現在負荷時の支持ユニットで回転を行い、無負荷時の支持ユニットでY方向へ移動する場合である。
【選択図】図2
【解決手段】フレーム又は移動対象の重量物の下面に少なくとも6組以上の支持ユニットを設置し、各支持ユニットにはフレーム又は移動対象の重量物に対して該支持ユニットを上下に移動させる主シリンダ、水平方向に移動させる移動シリンダ、水平移動方向を変更するための移動シリンダの回転機構をそれぞれ設けた重量物の移動装置である。
黒丸の支持ユニットは荷重を支持し、白丸は無負荷を示す。(a)は移動シリンダ19をX方向に向け、重量物をX方向に移動する。(b)は同様にY方向に移動する。(c)は回転を行う場合、(d)は現在負荷時の支持ユニットで回転を行い、無負荷時の支持ユニットでY方向へ移動する場合である。
【選択図】図2
Description
本発明は、重量物の移動装置に関し、更に詳しくは、機械設備の据付、災害時の障害物の移動等を目的とする移動装置に関するものである。
重量物の移動装置としては、重量物を油圧ジャッキで支持し水平方向に移動する方法がある(例えば、特許文献1〜3参照)。また、水平面上の一方向(X方向)とその直角方向(Y方向)に移動すると共に回転運動を可能にする方法がある(特許文献4参照)。
以下、従来の移動装置(特許文献4に対応)について説明する。図4において、移動対象の重量物1は6組の支持ユニット2を取り付けたフレーム3に搭載される。
支持ユニット2の詳細構造を図5に示す。(a)はX方向の断面、(B)はY方向の断面である。10は主シリンダで、その上部は第1ホルダ11に支承され、該ホルダに設置されている第1移動シリンダ12により摺動可能とされている。13はスライダで、その下面に前記ホルダ11の上面が固設されており、スライダ13はフレーム3に固設されている第2ホルダ14に支承され、該ホルダ14に設置されている第2移動シリンダ15により摺動可能とされている。主シリンダ10のピストンロッド16の先端に取り付けられた接地板9が地面4に接地し、フレーム3を押し上げた状態で第1移動シリンダ12又は第2移動シリンダ15を作動させるとフレーム3は地面4に対し相対的に水平移動する。
図6は支持ユニットの作動状態を示すもので、(a)では斜線の3組の支持ユニット2がフレーム3を支持して移動する。即ち、接地板9が接地した状態にある。この場合、残りの3組の(斜線のない)支持ユニットではピストンロッド16は上昇し、移動シリンダ12および15は反対のストロークエンドに移動し次の動作に備える。(b)では残りの3組の支持ユニット(斜線部)がフレーム3を支持して移動する。このように(a)、(b)の状態を繰り返すことにより重量物を移動させるものである
図7は移動シリンダ12および15による重量物1の移動範囲を示すものである。3組の支持ユニット2a、2b、2cにより荷重を支持している場合である。支持ユニット2のフレーム3への支持点は、移動シリンダのストロークにより斜線の四角形の範囲で移動可能である。(a)では最初の支持点A1、B1、C1を結ぶ三角形がA2、B2、C2まで平行移動できることを示している。即ち、各シリンダの全ストロークを有効に利用することが可能である。(b)はフレームを回転させる場合で、最初の支持点A3、B3、C3を結ぶ三角形がA4、B4、C4まで回転できることを示している。支持点が移動可能な斜線部の範囲に比べてフレームが回転可能な範囲は小さいところが問題である。
以上に述べた方法では重量物をX、Y方向に移動することが可能であるが、各支持ユニットにそれぞれ2組の移動シリンダが必要になるので構造が複雑になる。また、回転運動に対してはシリンダの運動方向を切り替える必要があるので制御が一層複雑になる。
本発明は、より簡素な構造と操作方法で重量物のX、Y方向への移動および回転を可能にするものである。
本発明は上記目的を達成するために各支持ユニットにそれぞれ1組の回転自在な移動シリンダを設けるものである。
移動シリンダを2組から1組に減少させることにより支持ユニットの構造が簡素化される。支持ユニットの重量が軽減されるので可搬性が向上し応用分野が広げられる。また、安価な製作が可能になる。
従来の方法に対し重量物の回転が効率よく行える。即ち、移動シリンダのストロークを有効に利用できる。
移動方向の設定は無負荷の(荷重を支持していない)状態で設定できるので力を必要とせず、人力で可能である。また、移動時に各支持ユニットの方向が自動的に揃う作用が働くので正確に設定する必要はなく、複雑な制御を必要としない。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図3について説明する。
図1は、本装置の支持ユニット2の断面を示す。10は主シリンダで、その上部はホルダ11に支承され、該ホルダに設置されている移動シリンダ19により摺動する。17は回転軸で、その下面に前記ホルダ11の上面が固設されており、回転軸17はフレーム3に固設されている回転軸ホルダ18に支承され、回転中心20の周りに回転できる。主シリンダ10のピストンロッド16の先端に取り付けられた接地板9が地面4に接地し、フレーム3を押し上げた状態で移動シリンダ19を作動させると、フレーム3は地面4に対し相対的に運動する。移動方向の設定は接地板9が接地していない無負荷の状態で移動シリンダ19を回転させて行う。
図2は、6組の支持ユニットを用いて重量物を移動する例である。黒丸の支持ユニットは荷重を支持している状態、白丸は無負荷の状態を示す。(a)は移動シリンダ19をX方向に向け、重量物をX方向に移動する。(b)は同様にY方向に移動する場合である。(c)は回転を行う場合、(d)は現在負荷時の支持ユニットで回転を行い、無負荷時の支持ユニットでY方向へ移動する場合である。
図3は、移動シリンダ19の設定角度の誤差が自動的に修正される原理を説明するものである。図3(a)は直線運動の場合である。図において、3組の支持ユニットは点2a、2b、2cでフレーム3を支持している。それぞれの支持ユニットの移動シリンダによる駆動力ベクトルをFa、Fb、Fcで表すと合成されたベクトルはFtとなり、フレーム3はベクトルFtの方向に動き出そうとする。支持点2aのベクトルFaはベクトルFtとθの角度を持つが、各支持点はフレーム3で結合されているので各支持ユニットにはベクトルFaの方向に移動する強制力が働く。その結果、移動シリンダ19は回転中心20の周りに回転し、ベクトルFaはベクトルFtと平行になる。この回転にはまさつ抵抗を伴うので、最終的な移動方向は初期の運動ベクトルFtと完全に一致するものではない。予め移動方法を確定するには、どれか一つの支持ユニットの回転角度を固定(まさつ抵抗無限大)すればよい。残りの支持ユニットは固定された支持ユニットの方向に一致するよう回転するので移動方向が一つに揃うことになる。
図3(b)において、フレーム3を回転させるため各支持点での運動方向(移動シリンダの方向)を適当に定めるとする。フレームの回転中心は、各支持点を通り各運動ベクトルと直角方向の線分で囲まれた三角形(斜線部)の中に存在する。ある瞬間におけるフレームの回転中心は三角形の中の1点であるので、各ベクトルの方向は回転に対し必ずしも一致しない。このずれは前項での説明と同様に移動シリンダが回転することにより自動的に修正される。また、2組の支持ユニットの移動方向(移動シリンダの向き)を固定すると回転中心は固定される。例えば点2aと2bのベクトルFaとFbの方向を固定すると回転中心は点21になり、ベクトルFcの方向は自動的に修正される。
上記のように、回転運動に対しても移動シリンダの方向が自動的に揃えられるので、従来の方法に比べて移動シリンダのストロークを有効に利用することができる。
図1で、フレーム3を省いて支持ユニット2を移動対象の重量物1に直接取り付けることも可能である。また、支持ユニット2の上下を逆にして使用することも可能である。主シリンダ10、移動シリンダ19の駆動源は油圧でも空圧でもよい。
従来の重量物の移動作業に加え、支持ユニットが軽量化し制御機構が簡素化できることにより利用分野の拡大が期待される。即ち、軽量化により運搬が容易になり足場の悪い所へ持込み可能となる。また、制御が簡素化されるので作業段取りが短縮できる。これらの利点により特に災害救助分野への利用展開が期待される。例えば脱線車両の復旧、地震災害時の重量障害物の早期排除等である。
1 重量物 2 支持ユニット
3 フレーム 4 地面
9 接地板 10 主シリンダ
11 第1ホルダ 12 第1移動シリンダ
13 スライダ 14 第2ホルダ
15 第2移動シリンダ 16 ピストンロッド
17 回転軸 18 回転軸ホルダ
19 移動シリンダ 20 回転中心
3 フレーム 4 地面
9 接地板 10 主シリンダ
11 第1ホルダ 12 第1移動シリンダ
13 スライダ 14 第2ホルダ
15 第2移動シリンダ 16 ピストンロッド
17 回転軸 18 回転軸ホルダ
19 移動シリンダ 20 回転中心
Claims (1)
- フレーム又は移動対象の重量物の下面に少なくとも6組以上の支持ユニットを設置し、各支持ユニットにはフレーム又は移動対象の重量物に対して該支持ユニットを上下に移動させる主シリンダ、水平方向に移動させる移動シリンダ、水平移動方向を変更するための移動シリンダの回転機構をそれぞれ設けたことを特徴とする重量物の移動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005038357A JP2006199493A (ja) | 2005-01-18 | 2005-01-18 | 重量物の移動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005038357A JP2006199493A (ja) | 2005-01-18 | 2005-01-18 | 重量物の移動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006199493A true JP2006199493A (ja) | 2006-08-03 |
Family
ID=36957830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005038357A Pending JP2006199493A (ja) | 2005-01-18 | 2005-01-18 | 重量物の移動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006199493A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2275380A1 (en) * | 2009-07-13 | 2011-01-19 | Ingenieursbureau Moderniek B.V. | A vehicle lift |
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2005
- 2005-01-18 JP JP2005038357A patent/JP2006199493A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2275380A1 (en) * | 2009-07-13 | 2011-01-19 | Ingenieursbureau Moderniek B.V. | A vehicle lift |
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