JP2006196038A - 光ディスク - Google Patents

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Abstract

【課題】 CD規格とBD規格の両方を再生又は記録・再生することができる光ディスクであって、1の光ディスクをドライブなどに装填した状態であっても、裏返して装填し直すことなく両方の規格で再生又は記録・再生することができる光ディスクを提供する。
【解決手段】 レーザー光入射面から順に、波長300〜600nmのレーザー光で再生又は記録・再生する第1の情報層と、半透過反射層と、波長700〜900nmのレーザー光で再生又は記録・再生する第2の情報層とを有し、前記半透過反射層が、波長300〜600nmの光に対する反射率が20%以上であり、かつ波長700〜900nmの光に対する透過率が50%以上であることを特徴とする光ディスクである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、CD、DVD、Blu−ray Discなど、レーザー光を照射して情報の再生又は記録・再生を行う光ディスクに関する。
現在、広く市場に受け入れられている光ディスクの規格として、CD(コンパクトディスク)とDVD(デジタルバーサタイルディスク)とがある。
CDの記録形式としては、読み出し専用のCD−ROM、1回限り情報の記録が可能な追記型のCD−R、情報の記録が書き換えられる書き換え可能型のCD−RWがある。
CD−ROMは、例えば、直径120mm、厚さ1.2mmの透明基板に1.6μmのトラックピッチでピット列が形成され、約650Mバイトの記録容量を有しており、線速度を1.2〜1.4m/sで一定とし波長770〜790nmのレーザ光を照射して情報を再生する。
一方、DVDの記録形式もCDの場合と同様に、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RWがある。
DVD−ROMは記録密度がCDの約6〜8倍で、構成としては厚さ0.6mm程度の2枚の基板を貼り合わせた構成等があり、0.74μmのトラックピッチでピットが形成され、線速度を3.5m/s程度で一定とし波長635〜650nmのレーザ光を照射して情報を再生する。
以上のCDとDVDとでは、記録、再生に用いるレーザー光の波長、レンズ開口率(NA)、ディスクのピット、更にはグルーブのトラックピッチなどの規格が異なり、互換性がないことから、それぞれ独立して存在していた。そして、それぞれ専用のドライブやプレーヤーなどを使用するか、あるいはCDとDVDの両方に対応した兼用のドライブやプレーヤーなどを使用することにより再生(記録)を行っていた。
このような中、一方の面がCD規格で、他方の面がDVD規格となっているハイブリッドの光ディスクが上市された(例えば、非特許文献1参照。)。この光ディスクは、「DualDisc」と称され、1枚のディスクで、CD情報及びDVD情報の両方を扱う(再生)ことができる。
しかしながら、DualDiscは、一方の面の再生状態又は再生待機状態で、他方の面を再生しようとしても、そのままでは再生できず、DualDiscを裏返して装填し直す必要があった。
一方、DualDiscは、レーザー光が照射される層、即ち、情報が記録された層が両面ともに配されているため、光ディスクの内容など情報を表示するレーベル面として使用する領域が十分に確保できないという問題があった。
他方、DVDは現状では大容量の光ディスクとしての役割を十分に果たしているが、大容量化、高密度化の要求は高まる一方であり、これらの要求に対応できる光ディスクの開発も必要である。そこで、DVDよりも更に短波長のレーザー光を用いることによって記録再生密度を向上させ、より大きな記録容量を備えた光ディスクの開発が進められ、例えば波長405nmの青色レーザー光を用いたBlu−ray Discと称する光ディスクが上市された。そして、このBlu−ray Discの規格を利用して、DualDiscにおけるDVD規格をBlu−ray Disc規格に置き換えた光ディスクも考えられ得る。そして、そのような光ディスクにおいても前述の問題は起こり得る。
また、片面に2層の情報層を有し、第1層と第2層との記録密度が異なる多層構造を有する光ディスク(記録媒体)として、例えば、第1層がCDで、第2層がDVDの構成の光ディスクが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、CDと、Blu−ray Discとを片面側から再生可能な光ディスクは知られていない。
特開2004−213882号公報 "大手レコード会社が片面CD,片面DVDの光ディスク「DualDisc」を導入へ"の記事(日経エレクトロニクス)、[online]、平成16年8月26日、[平成16年9月2日検索]、インターネット<URL:http://www.ne.nikkeibp.co.jp/members/NEWS/20040826/105123/>
本発明は、前述の従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、
本発明の目的は、CD規格とBlu−ray Disc規格(以下、「BD規格」と呼ぶ場合がある。)の両方を再生又は記録・再生することができる光ディスクであって、1の光ディスクをドライブなどに装填した状態であっても、裏返して装填し直すことなく両方の規格で再生又は記録・再生することができる光ディスクを提供することにある。
前記課題は、下記に示す本発明により解決される。即ち、
<1> レーザー光入射面から順に、波長300〜600nmのレーザー光で再生又は記録・再生する第1の情報層と、半透過反射層と、波長700〜900nmのレーザー光で再生又は記録・再生する第2の情報層とを有し、前記半透過反射層が、波長300〜600nmの光に対する反射率が20%以上であり、かつ波長700〜900nmの光に対する透過率が50%以上であることを特徴とする光ディスクである。
<2> 前記レーザー光入射面から第1の情報層の該レーザー光入射面側の面までの距離が0.05〜0.15mmであり、前記レーザー光入射面から第2の情報層の該レーザー光入射面側の面までの距離が0.8〜1.4mmであることを特徴とする前記<1>に記載の光ディスクである。
本発明によれば、CD規格とBD規格の両方を再生又は記録・再生することができる光ディスクであって、1の光ディスクをドライブなどに装填した状態であっても、裏返して装填し直すことなく両方の規格で再生又は記録・再生することができる光ディスクを提供することができる。また、本発明の光ディスクは、情報の記録/再生の面として片面のみしか使用しないため、レーベル面の面積を十分に確保することができる。
本発明の光ディスクは、レーザー光入射面から順に、波長300〜600nmのレーザー光で再生又は記録・再生する第1の情報層と、半透過反射層と、波長700〜900nmのレーザー光で再生又は記録・再生する第2の情報層とを有し、前記半透過反射層が、波長300〜600nmの光に対する反射率が20%以上であり、かつ波長700〜900nmの光に対する透過率が50%以上であることを特徴としている。
本発明の光ディスクの層構成としては、より具体的には、例えば、レーザー光入射面から順に、カバー層、第1の情報層、半透過反射層、第1の基板、第2の基板、第2の情報層、反射層、保護層とすることができ、その他、各層間に中間層、保護層上に印刷層などを設けることができる。
前記第1の情報層及び第2の情報層は、レーザー光で読み取ることができる情報が記録された層、又はそのような情報を記録することができる層を包括する概念であり、より具体的には、ピット、色素記録層、相変化型記録層などを含む概念である。なお、ピットは基板に形成された窪みであり、実際に層を構成しているわけではないが、本明細書においては情報層にはピットをも含むこととする。つまり、ROM構成の場合、基板内におけるピットが位置する領域を情報層とみなす。従って、ROM構成の場合は、前述の層構成の例示のうち、第1の情報層は、第1の基板と半透過反射層の間に位置するものとする。また、ピットの場合は、前記第1の基板と第2の基板に、それぞれ、CD規格、BD規格で形成することができる。あるいは、2枚の基板に分割せず、1枚の基板の一方の面にBD規格で形成し、他方の面にCD規格で形成することもできる。
本発明において、第1の情報層は、実際的には、BD規格の情報層であり、BD規格は、BD−ROM、BD−R、BD−RWにおける情報面と同じ層単独又は組み合わせでなるものであり、中でも、BD−ROMの情報層又はBD−Rの情報層が好ましく、BD−ROMの情報層が最も好ましい。
また、第2の情報層は、実際的には、CD規格の情報層であり、CD規格は、CD−ROM、CD−R、CD−RWにおける情報面と同じ層単独又は組み合わせでなるものであり、中でも、CD−ROM又はCD−Rが好ましい。
以上の前記第1〜第2の情報層は、単層構成としても多層構成としてもよい。
図1は、本発明の光ディスクの層構成を模式的に示す図である。図1に示す光ディスクは、片面側に、半透過反射層14、第1の情報層16、及びカバー層18を有する第1の基板12と、片面側に、第2の情報層22、及び反射層24を有する第2の基板20とが、それぞれ、第1の情報層12、第2の情報層22が存在しない側が対向するように貼り合わされてなる。第1の情報層12はBD規格で情報が記録されている層であり、第2の情報層22はCD規格で情報が記録されている層である。そして、レーザー光は、図1に矢印で示すように、波長300〜600nmの場合は半透過反射層16で反射し、波長700〜900nmの場合は半透過反射層14を透過し反射層22で反射する。つまり、前記波長300〜600nmのレーザー光を第1の基板12に向けて照射すると、該レーザー光は半透過反射層16で反射し、BD情報として出力される。一方、波長700〜900nmのレーザー光を照射すると、該レーザー光は、半透過反射層16を透過し、反射層22で反射し、CD情報として出力される。
図1の構成の光ディスクの場合、照射するレーザー光を、必要に応じて、BD規格に用いる波長のレーザー光とCD規格に用いる波長のレーザー光とに切り替えれば、半透過反射層がレーザー光の波長を選択的に透過・反射し、それぞれの層に各レーザー光を正確に導くことにより、第1の情報層と第2の情報層を一方の面側から再生又は記録・再生することができる。つまり、ドライブ内の光ディスクを裏返して装填し直すことなく、BD規格及びCD規格の双方を再生又は記録/再生することができる。
本発明の光ディスクにおいては、前記レーザー光入射面から第1の情報層の該レーザー光入射面側の面までの距離を、0.05〜0.15mmとし、前記レーザー光入射面から第2の情報層の該レーザー光入射面側の面までの距離を0.8〜1.4mmとすることにより、BD、CDの各規格(それぞれ、基板表面から0.1mm、1.2mm)を満足させることができる。前記レーザー光入射面から第1の情報層の該レーザー光入射面側の面までの距離は、0.07〜0.13mmとすることがより好ましく、0.09〜0.11mmとすることがさらに好ましい。また、前記レーザー光入射面から第2の情報層の該レーザー光入射面側の面までの距離は、0.85〜1.3mmとすることがより好ましく、0.9〜1.25mmとすることがさらに好ましい。
半透過反射層は、既述のように、波長300〜600nmの光を反射し、波長700〜900nmの光を透過する層であるが、そのように機能する層としては、例えば、以下のように構成することができる。すなわち、半透過反射層は、低屈折率層と高屈折率層とを少なくとも有する多層積層型であり、その屈折率差を0.1以上、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.3以上、さらに好ましくは0.5以上とする。そして、合計の層数を2層以上、好ましくは3層以上、より好ましくは5層以上、さらに好ましくは7層以上とする。層数の上限は、20層であることが好ましく、15層であることがより好ましく、10層であることがさらに好ましい。また、低屈折率層及び高屈折率層以外の層(例えば、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率の間の屈折率の層、高屈折率層の屈折率よりも高い屈折率の層、低屈折率層の屈折率よりも低い屈折率の層)を含んでいてもよい。このような半透過反射層は、300〜600nmの光の反射率が20%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは35%以上、さらに好ましくは40%以上である。当該反射率が20%未満では、再生するのに十分な反射率が得られない。また、700〜900nmの光の透過率が50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上である。当該透過率が50%未満では、第2の情報層に再生するのに十分な光が到達することができなくなる。
前記低屈折率層を構成する材料としては、Al23、BiF3、CaF2、CeF3、Na3AlF6、LaF3、PbF2、LiF、MgF2、MgO、NdF3、Si23、SiO2、NaF、ThO2、ThF4、等が挙げられ、中でも、Al23、CaF2、CeF3、LiF、MgF2、MgO、Si23、SiO2が好ましく、特に、Al23、MgF2、Si23、SiO2が好ましい。また、低屈折率層の層厚としては、10〜5000nmとすることが好ましく、50〜2000nmとすることがより好ましく、100〜1000nmとすることがさらに好ましい。
前記高屈折率層を構成する材料としては、Sb23、Sb23、Bi23、CdS、CdTe、CeO2、Ge、HfO2、La23、PbCl2、PbTe、Nd23、Pr611、Sc23、Si、SiO、Ta25、TiO2、TlCl3、Y23、ZnS、等が挙げられ、中でも、Sb23、Bi23、CeO2、HfO2、La23、Si、SiO、Ta25、TiO2、Y23、ZnSが好ましく、特に、Si、SiO、Ta25、TiO2、Y23、ZnSが好ましい。また、高屈折率層の層厚としては、、10〜5000nmとすることが好ましく、50〜2000nmとすることがより好ましく、100〜1000nmとすることがさらに好ましい。
半透過反射層は、前記低屈折率層の構成する材料と前記高屈折率層を構成する材料とをスパッタリングして多層化して形成することができる。
半透過反射層の層厚としては、10〜5000nmとすることが好ましく、50〜2000nmとすることがより好ましく、100〜1000nmとすることがさらに好ましい。
以下に、本発明の光ディスクにおける各層について説明する。
[第1の基板、第2の基板]
第1の基板、第2の基板としては、従来の光記録媒体の基板材料として用いられている各種の材料を任意に選択して使用することができる。
具体的には、ガラス;ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;アルミニウム等の金属;等を挙げることができ、所望によりこれらを併用してもよい。
上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および低価格等の点から、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィンが好ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。また、第1の基板の厚さは、0.7〜1.3mmとすることが好ましく、0.75〜1.2mmとすることがより好ましく、0.8〜1.15mmとすることがさらに好ましい。第2の基板の厚さは、0.05〜0.15mmとすることが好ましく、0.07〜0.13mmとすることがより好ましく、0.09〜0.11mmとすることがさらに好ましい。
一方、後述するように、1枚の基板の一方の面側をBD構成、他方の面側をCD構成するとることができ、そのように基板を1枚構成とする場合は、0.3〜0.7mmとすることが好ましく、0.4〜0.6mmとすることがより好ましく、0.45〜0.55mmとすることがさらに好ましい。
基板には、トラッキング用の案内溝またはアドレス信号等の情報を表わす凹凸(プレグルーブ)が形成される。
CD規格の場合は、プリグルーブのトラックピッチは、1.2〜2.0μmの範囲とすること好ましく、1.4〜1.8μmとすることがより好ましく、1.55〜1.65μmとすることがさらに好ましい。
プリグルーブの深さ(溝深さ)は、100〜250nmの範囲とすることが好ましく、150〜230nmとすることがより好ましく、170〜210nmとすることがさらに好ましい。
プリグルーブの半値幅は、400〜650nmの範囲とすることが好ましく、480〜600nmとすることがより好ましく、500〜580nmとすることがさらに好ましい。
BD規格の場合、プリグルーブのトラックピッチは、50〜500nmの範囲とすること好ましく、上限値が420nm以下であることが好ましく、370nm以下であることがより好ましく、330nm以下であることが更に好ましい。また、下限値は、100nm以上であることが好ましく、200nm以上であることがより好ましく、260nm以上であることが更に好ましい。
また、プリグルーブの深さ(溝深さ)は、30〜180nmの範囲とすることが好ましく、50〜150nmとすることがより好ましく、60〜100nmとすることがさらに好ましい。
さらに、プリグルーブの半値幅は、25〜250nmの範囲とすることが好ましく、上限値は200nm以下であることが好ましく、170nm以下であることがより好ましく、150nm以下であることが更に好ましい。また、下限値は、50nm以上であることが好ましく、80nm以上であることがより好ましく、100nm以上であることが更に好ましい。
また、情報層が設けられる側の基板表面には、平面性の改善、接着力の向上及び情報層の変質防止などの目的で、下塗層が設けられてもよい。下塗層の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;及びシランカップリング剤などの表面改質剤を挙げることができる。下塗層は、上記物質を適当な溶剤に溶解又は分散して塗布液を調製した後、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコートなどの塗布法を利用して基板表面に塗布することにより形成することができる。下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲、好ましくは0.01〜10μmの範囲で設けられる。
基板の成形は、前述の基板材料を用い、射出成形、圧縮成形、又は射出圧縮成形によって行うことができる。また、スタンパーを油圧プレス機のモールディングダイスの片側に取り付け、溶融点付近まで加熱した樹脂をプレス加工することにより圧縮成形することもできる。
<情報層(第1〜第2の情報層)>
次いで、情報層について説明する。既述の通り、情報層は、ROMの形態では基板に形成されるピットを指し、記録可能な光ディスクでは、色素記録層や相変化型の記録層が挙げられる。
(色素記録層)
第1〜第2の情報層が色素記録層の場合である場合、色素記録層に用いる色素は特に限定されないが、使用可能な色素の例としては、シアニン色素、フタロシアニン色素、イミダゾキノキサリン系色素、ピリリウム系・チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、Ni、Crなどの金属錯塩系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、メロシアニン系色素、オキソノール系色素、アミニウム系・ジインモニウム系色素、及びニトロソ化合物を挙げることができる。これらの色素のうちでは、シアニン色素、フタロシアニン系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、オキソノール系色素、及びイミダゾキノキサリン系色素が好ましい。
色素記録層は単層でも重層でもよい。また、色素記録層の層厚は、一般に20〜500nmの範囲にあり、好ましくは30〜300nmの範囲にあり、より好ましくは50〜200nmの範囲にある。
色素記録層は、まず、上記色素を、結合剤等と共に適当な溶剤に溶解して色素溶液を調製し、次いでこの色素溶液を基板表面に塗布して塗膜を形成したのち乾燥することにより形成される。色素溶液の濃度は特に制限はない。
また、色素を溶解処理する方法としては、超音波処理、ホモジナイザー、加温等の方法を適用することができる。
色素溶液を調製する際の溶剤としては、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミド等のアミド;メチルシクロヘキサン等の炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールジアセトンアルコール等のアルコール;2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;等を挙げることができる。
上記溶剤は使用する色素の溶解性を考慮して単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤等各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
色素記録層には、該色素記録層の耐光性を向上させるために、種々の褪色防止剤を含有させることができる。
褪色防止剤としては、一般的に一重項酸素クエンチャーが用いられる。一重項酸素クエンチャーとしては、公知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用することができる。
その具体例としては、特開昭58−175693号公報、同59−81194号公報、同60−18387号公報、同60−19586号公報、同60−19587号公報、同60−35054号公報、同60−36190号公報、同60−36191号公報、同60−44554号公報、同60−44555号公報、同60−44389号公報、同60−44390号公報、同60−54892号公報、同60−47069号公報、同63−209995号公報、特開平4−25492号公報、特公平1−38680号公報、および同6−26028号公報等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、そして日本化学会誌1992年10月号第1141頁等に記載のものを挙げることができる。
前記一重項酸素クエンチャー等の褪色防止剤の使用量は、記録するための化合物の量に対して、通常0.1〜50質量%の範囲であり、好ましくは、0.5〜45質量%の範囲、更に好ましくは、3〜40質量%の範囲、特に好ましくは5〜25質量%の範囲である。
褪色防止剤の代表的な例としては、ニトロソ化合物、金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩を挙げることができる。これらの例は、例えば、特開平2−300288号、同3−224793号、及び同4−146189号等の各公報に記載されている。
前記結合剤の例としては、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;及びポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げることができる。結合剤を使用する場合に、結合剤の使用量は、一般に色素100質量部に対して0.2〜20質量部、好ましくは、0.5〜10質量部、更に好ましくは1〜5質量部である。
(相変化記録層)
次いで、相変化型の記録層について説明する。相変化型の記録層は、レーザー光の照射によって結晶相と非晶相との相変化を繰り返すことができる材料からなる層である。
例えば、以下のような方法により結晶相と非晶相の相変化を繰り返すものが挙げられる。即ち、情報記録時は、集中したレーザー光パルスを短時間照射し、相変化記録層を部分的に溶融する。溶融した部分は熱拡散により急冷され、固化し、非晶状態の記録マークが形成される。また、消去時には、記録マーク部分にレーザー光を照射し、記録層の融点以下、結晶化温度以上の温度に加熱し、かつ除冷することによって、非晶状態の記録マークを結晶化し、もとの未記録状態に戻す。
相変化記録層を構成する材料の具体例としては、Sb−Te合金、Ge−Sb−Te合金、Pd−Ge−Sb−Te合金、Nb−Ge−Sb−Te合金、Pd−Nb−Ge−Sb−Te合金、Pt−Ge−Sb−Te合金、Co−Ge−Sb−Te合金、In−Sb−Te合金、Ag−In−Sb−Te合金、Ag−V−In−Sb−Te合金、Ag−Ge−In−Sb−Te合金、等が挙げられる。なかでも、多数回の書き換えが可能であることから、Ge−Sb−Te合金、Ag−In−Sb−Te合金が好ましい。
相変化記録層の層厚としては、10〜50nmとすることが好ましく、15〜30nmとすることがより好ましい
以上の相変化記録層は、スパッタ法、真空蒸着法などの気相薄膜堆積法、等によって形成することができる。
<反射層>
反射層は、金属単独又は合金からなることが好ましい。具体的には、アルミニウム、銀、金、プラチナなどの単独、又は他の金属元素を含んだ合金とすることが好ましい。このうち、銀単独、又は他の元素を含んだ合金が最も好ましい。反射率を十分にとるため、反射層の厚さは、30nm以上、より好ましくは50nm以上、さらに好ましくは70nm以上とすることが好ましい。反りを防止する観点からは、300nm以下、より好ましくは200nm以下、さらに好ましくは150nm以下とすることが好ましい。
反射層を形成する場合、例えば、上記金属を、蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより第2の情報層の上に形成することができる。本発明においては、保存性を向上させる目的、或いは外観を変える目的で、反射層は上記金属を単層で積層してもよく、2種以上の材料を多層に積層してもよい。
<カバー層>
カバー層は、第1の基板の第1の情報層側に、透明シートを接着剤や粘着剤を介して貼り合わせて形成されることが好ましい。
カバー層に用いられる透明シートとしては、透明な材質であれば特に限定されないが、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;三酢酸セルロース等を使用することが好ましく、中でも、ポリカーボネート又は三酢酸セルロースを使用することがより好ましい。
なお、「透明」とは、記録及び再生に用いられる光に対して、透過率80%以上であることを意味する。
また、カバー層は、本発明の効果を妨げない範囲において、種々の添加剤が含有されていてもよい。例えば、波長400nm以下の光をカットするためのUV吸収剤及び/又は500nm以上の光をカットするための色素が含有されていてもよい。
更に、カバー層の表面物性としては、表面粗さが2次元粗さパラメータ及び3次元粗さパラメータのいずれも5nm以下であることが好ましい。
また、記録及び再生に用いられる光の集光度の観点から、カバー層の複屈折は10nm以下であることが好ましい。
カバー層の厚さは、記録及び再生のために照射されるレーザ光の波長やNAにより、適宜、規定されるが、本発明においては、0.01〜0.5mmの範囲内であることが好ましく、0.05〜0.12mmの範囲であることがより好ましい。
また、カバー層と、接着剤又は粘着剤からなる層と、を合わせた総厚は、0.09〜0.11mmであることが好ましく、0.095〜0.105mmであることがより好ましい。
なお、カバー層の光入射面には、光ディスクの製造時に、光入射面が傷つくことを防止するためのハードコート層が設けられていてもよい。
カバー層の形成に用いる接着剤は、例えば、UV硬化樹脂、EB硬化樹脂、熱硬化樹脂等を使用することが好ましく、特に、UV硬化樹脂を使用することが好ましい。
接着剤としてUV硬化樹脂を使用する場合は、該UV硬化樹脂をそのまま、若しくはメチルエチルケトン、酢酸エチル等の適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、ディスペンサからバリア層表面に供給してもよい。また、作製される光情報記録媒体の反りを防止するため、接着層を構成するUV硬化樹脂は硬化収縮率の小さいものが好ましい。このようなUV硬化樹脂としては、例えば、大日本インキ化学工業(株)社製の「SD−640」等のUV硬化樹脂を挙げることができる。
接着剤は、例えば、前記第1の基板の第1の情報層上に、所定量塗布し、その上に、透明シートを載置した後、スピンコートにより接着剤を、被貼り合わせ面とカバー層との間に均一になるように広げた後、硬化させることが好ましい。
このような接着剤からなる接着剤層の厚さは、0.1〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜50μmの範囲、更に好ましくは10〜30μmの範囲である。
また、カバー層の形成に用いる粘着剤としては、アクリル系、ゴム系、シリコン系の粘着剤を使用することができるが、透明性、耐久性の観点から、アクリル系の粘着剤が好ましい。かかるアクリル系の粘着剤としては、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレートなどを主成分とし、凝集力を向上させるために、短鎖のアルキルアクリレートやメタクリレート、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレートと、架橋剤との架橋点となりうるアクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド誘導体、マレイン酸、ヒドロキシルエチルアクリレート、グリシジルアクリレートなどと、を共重合したものを用いることが好ましい。主成分と、短鎖成分と、架橋点を付加するための成分と、の混合比率、種類を、適宜、調節することにより、ガラス転移温度(Tg)や架橋密度を変えることができる。
上記粘着剤と併用される架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤が挙げられる。かかるイソシアネート系架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等のイソシアネート類、また、これらのイソシアネート類とポリアルコールとの生成物、また、イソシアネート類の縮合によって生成したポリイソシアネート類を使用することができる。これらのイソシアネート類の市販されている商品としては、日本ポリウレタン社製のコロネートL、コロネートHL、コロネート2030、コロネート2031、ミリオネートMR、ミリオネートHTL;武田薬品社製のタケネートD−102、タケネートD−110N、タケネートD−200、タケネートD−202;住友バイエル社製のデスモジュールL、デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジュールHL;等を挙げることができる。
粘着剤は、前記第1の基板の第1の情報層上に面上に、所定量、均一に塗布し、その上に、カバー層を載置した後、硬化させてもよいし、予め、カバー層の片面に、所定量を均一に塗布して粘着剤塗膜を形成しておき、該塗膜を被貼り合わせ面に貼り合わせ、その後、硬化させてもよい。
また、カバー層に、予め、粘着剤層が設けられた市販の粘着フィルムを用いてもよい。
このような粘着剤からなる粘着剤層の厚さは、0.1〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜50μmの範囲、更に好ましくは10〜30μmの範囲である。
<保護層>
前記反射層の上には、情報層などを物理的および化学的に保護する目的で保護層を設けることが好ましい。保護層の材料としては、SiO2、MgF2、SnO2、Si34などの無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を用いることができる。保護層の層厚は、一般には0.1〜100μmの範囲にある。
保護層は、無機物質の場合は、真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により、有機物質の場合は、プラスチックフィルムのラミネート、溶剤に溶解した塗布液の塗布乾燥等により形成することができる。あるいは保護層は、例えば、プラスチックの押出加工で得られたフィルムを、接着剤を介して反射層上にラミネートすることにより形成することができる。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成することができる。UV硬化性樹脂の場合には、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによっても形成することができる。これらの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。
<中間層>
例えば、色素記録層を保護する目的で各層間に中間層を形成してもよい。中間層を構成する材料としては、レーザー光を透過する材料であれば、特に制限はないが、誘電体であることが好ましく、より具体的には、ZnS、TiO2、SiO2、ZnS−SiO2、GeO2、Si34、Ge34、MgF2、等の無機酸化物、窒化物、硫化物が挙げられ、ZnS−SiO2、あるいはSiO2が好ましい。中間層の厚さは、1〜100nmとすることが好ましい。
中間層を形成する場合、ZnS、TiO2、SiO2、ZnS−SiO2、GeO2、Si34、Ge34、MgF2、等の無機酸化物、窒化物、硫化物をスパッタリング、イオンプレーティング等により形成することができる。
<印刷層>
本発明の光ディスクにおいては、レーザー光の入射面とは反対側に形成される印刷層は、一般に、記録された情報のインデックス等として利用される。印刷層は、通常スクリーン印刷により設けられ、1層、2層と重ねて印刷される。
また、印刷層は、後の印刷が容易な材料とすることが好ましく、具体的には、アクリル酸エステル系の紫外線硬化型インクやウレタン系の紫外線硬化型インク等の材料を用いることができる。
印刷層の形成は、後述する保護層同様、上記材料を適当な溶剤に溶かして塗布液を調製したのち、この塗布液を塗布し、乾燥または硬化することによって形成することができ、フィルム状の印刷層をラミネートすることにより形成することもできる。
印刷層の厚さは、3〜50μmとすることが好ましく、5〜30μmとすることがより好ましい。
印刷層のパターンとしては、下地が見えないようにするため、印刷エリア全体にわたって形成することが好ましい。
本発明の光ディスクにおいては、再生又は記録・再生に際してのレーザー光の照射は片面側からのみであるため、当該印刷層はレーザー光照射領域に拘束されることなく、光ディスクの一方の面全面に割り当てることができる。
<光ディスクの作製方法>
次いで、本発明の光ディスクの作製方法について説明する。以下に、作成方法A、Bの2例を挙げて説明するが本発明はこれらに限定されるわけではない。
[作製方法A]
(1)BD−ROMのピット(第1の情報層)を片面に形成した0.55−αmmの厚さの第1の基板を射出成形で作製する(αは接着剤層の厚みの1/2である。)。
(2)他方、CD−ROMのピット(第2の情報層)を片面に形成した0.55−αmmの厚さの第2の基板を射出成形で作製する(αは接着剤層の厚みの1/2である。)。
(3)(1)で作製した第1の基板と、(2)で作製した第2の基板とを、それぞれピットが形成されていない側が対向するように、紫外線硬化接着剤で貼り合わせ、紫外線を照射して紫外線硬化接着剤を硬化させる。このとき、紫外線は両面側から照射することが好ましい。なお、後記(4)の工程の反射層を先に形成した場合には、反射層側の紫外線量を多く照射して温度上昇のバランスをとるようにすることが好ましい。温度上昇のバランスをとる(両面において均等にする)ことにより反りの発生が抑えらることができる。紫外線硬化接着剤からなる接着剤層の厚みは2αmmとなるように接着剤の量を調整する。2αは、1〜100μmとすることが好ましく、5〜60μmとすることが好ましく、10〜40μmとすることがさらに好ましい。そして、第1の基板と第2の基板とを接着剤層を介して貼り合わせた場合のトータル厚みは、1.1mmとすることが好ましい。
(4)前記(2)で作製した第2の基板のCD−ROMピット面上に、反射層(例えば、銀)をスパッタリングで形成する。
(5)第1の基板のBD−ROMピット面上に既述の半透過反射層の材料をスパッタリングにより成膜し、多層からなる半透過反射層を形成する。
(6)半透過反射層上にカバー層を形成する。
(7)カバー層とは反対側の面(反射層上)に、紫外線硬化型インクで印刷層を単独又は多層で形成する。
[作製方法B]
(1)一方の面にBD−ROMのピット(第1の情報層)を有し、他方の面にCD−ROMのピット(第2の情報層)を有する厚さ1.1mmの基板を射出成形により作製する。
(2)CD−ROMのピット面上に、反射層(例えば、銀)をスパッタリングで形成する。
(3)BD−ROMのピット面上に、既述の半透過反射層の材料をスパッタリングにより成膜し、多層からなる半透過反射層を形成する。
(4)半透過反射層上にカバー層を形成する。
(5)カバー層とは反対側の面(反射層上)に、紫外線硬化型インクで印刷層を単独又は多層で形成する。
以上の作製方法A及びBにおける各工程の順序は必ずしも記載の順序に限定されることはない。また、他の工程(光入射面の保護層を形成や、中間層を形成する工程)を途中に設けてもよい。以上の作製方法A及びBにおいて、作製の容易な点で、作製方法Bが好ましい。
本発明の光ディスクは、両面に情報層が配されていたDualDiscとは異なり、レーザー光の入射側とは反対側にはレーベル面を設けることができ、ディスク情報を印刷したり、プリンタブル層としたりするなど、自由に使用することができる。具体的には、レーザー光入射側とは反対側に紫外線硬化樹脂を反射層上にスピンコートにより塗布し、紫外線を硬化して形成することができる。その後、紫外線硬化型インクをスクリーン印刷などで塗布(描画)し、デザイン面とすることが好ましい。
以下、本発明の光ディスクを実施例を挙げて説明するが、本発明の光ディスクは以下の実施例に限定されることはない。なお、以下の実施例は、半透過反射層は、あたかも実際に形成したように記載するが、実際に形成したものではなく、薄膜反射率計算ソフト(TFcalc/Software Spectra Inc.製)によりシミュレーションしたものである。半透過反射層は、特定波長の光において一定以上の透過率と反射率とを有することに存在の意義があり、たとえシミュレーションで得られた透過率と反射率とであっても、実際においてもそのままあるいはそれに近い結果が得られると考えられる。
[実施例1]
片面にBD−ROMピット(第1の情報層)を形成した0.55mm厚の射出成形基板のピット形成面上に、真空成膜によりMgF2(165nm)、TiO2(28nm)、MgF2(74nm)、TiO2(23nm)、MgF2(107nm)の5層成膜することにより、半透過反射層を成膜した(括弧内はそれぞれの層厚を示す。)。該半透過反射層は、波長405nmでの反射率は40%、波長780nmでの透過率は100%であった。
別途、片面にCD−ROMピット(第2の情報層)を形成した0.55mm厚の射出成形基板(第2の基板)のピット形成面上に、銀合金(AgNdCu=98:1:1)からなる反射層を成膜し、その上に紫外線硬化樹脂をコーティングし保護層を形成した。
以上の2枚の基板を、ピットが形成されていない面が対向するように透明な紫外線硬化樹脂を接着剤として用い貼り合わせた。次いで、半透過反射層上に、片面に粘着剤層を有する透明シートを貼付し、0.1mmのカバー層を形成した。
以上の工程により、光入射面(カバー層側)から0.1mmの位置にBD−ROMピット、1.2mmの位置にCD−ROMピットを有する実施例1の光ディスクを作製した。
[実施例2]
半透過反射層を、MgF2(254nm)、TiO2(24nm)の2層成膜としたこと以外は実施例1と同様にして実施例2の光ディスクを作製した。当該半透過反射層は、波長405nmでの反射率は34%、波長780nmでの透過率は88%であった。
作製した実施例1〜2の光ディスクは、それぞれ、CD、BDを再生することができるドライブに装填し、CD、BDとして再生する。CDとして再生すると、波長780nmのレーザー光は半透過反射層を透過し、CD−ROMピットに対応する信号を読むことができる。BDとして再生すると、波長405nmのレーザー光は、半透過反射層で反射しBD−ROMピットを読むことができる。すなわち、片面から、CD規格及びBD規格を裏返すことなく、再生することができる。
本発明の光ディスクの一実施形態の層構成を示す模式図である。
符号の説明
10 光ディスク
12 第1の基板
14 半透過反射層
16 第1の情報層
18 カバー層
20 第2の基板
22 第2の情報層
24 反射層

Claims (2)

  1. レーザー光入射面から順に、波長300〜600nmのレーザー光で再生又は記録・再生する第1の情報層と、半透過反射層と、波長700〜900nmのレーザー光で再生又は記録・再生する第2の情報層とを有し、
    前記半透過反射層が、波長300〜600nmの光に対する反射率が20%以上であり、かつ波長700〜900nmの光に対する透過率が50%以上であることを特徴とする光ディスク。
  2. 前記レーザー光入射面から第1の情報層の該レーザー光入射面側の面までの距離が0.05〜0.15mmであり、前記レーザー光入射面から第2の情報層の該レーザー光入射面側の面までの距離が0.8〜1.4mmであることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008060182A1 (fr) * 2006-11-14 2008-05-22 Dmitry Anatolievich Belyaev Dispositif de nettoyage des têtes optiques de deux ou plusieurs dispositifs de lecture d'informations à partir de disques compacts

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WO2008060182A1 (fr) * 2006-11-14 2008-05-22 Dmitry Anatolievich Belyaev Dispositif de nettoyage des têtes optiques de deux ou plusieurs dispositifs de lecture d'informations à partir de disques compacts

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