JP2006192688A - 成膜装置 - Google Patents
成膜装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006192688A JP2006192688A JP2005006280A JP2005006280A JP2006192688A JP 2006192688 A JP2006192688 A JP 2006192688A JP 2005006280 A JP2005006280 A JP 2005006280A JP 2005006280 A JP2005006280 A JP 2005006280A JP 2006192688 A JP2006192688 A JP 2006192688A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- nozzle plate
- plate
- forming apparatus
- storage tank
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
【課題】 プレートに膜を密着して形成することができる成膜装置を提供する。
【解決手段】 ノズルプレート13に形成される撥液膜の原料である撥液膜原料LFを貯留する貯留槽23までに至る案内経路に、ノズルプレート13を活性化する活性化手段として紫外線ランプ24を備えた。
【選択図】 図4
【解決手段】 ノズルプレート13に形成される撥液膜の原料である撥液膜原料LFを貯留する貯留槽23までに至る案内経路に、ノズルプレート13を活性化する活性化手段として紫外線ランプ24を備えた。
【選択図】 図4
Description
本発明は、成膜装置に関するものである。
圧電効果などを利用して機能液を小さな粒状(所謂、液滴)に形成してターゲットに飛翔させることにより、ターゲットにパターンなどの画像を形成したり、飛翔させた機能液自体でターゲット上に構造物を形成したりする液滴吐出装置が知られている。この液滴吐出装置は、液滴吐出ノズルを形成したノズルを形成したノズルプレートと、該ノズルプレートに形成した液滴吐出ノズルに機能液を導く流路と、該流路中の機能液に対して吐出のためのエネルギーを付与する、例えば圧電素子(ピエゾ素子)といった電子素子と、を有する液滴吐出ヘッドを備えている。
この種の液滴吐出ヘッドを構成する液滴吐出ノズルプレートは、ステンレスといた金属製のプレートで形成されている。そして、そのプレートに形成した複数の液滴吐出ノズルは、0.3mm程度のピッチで、径が0.03mm程度の微小な孔であって、例えばプレス加工等によって形成されている。そして、そのノズルプレートを別途形成された前記流路や圧電素子(ピエゾ素子)といった電子素子を備えた構造体に取り付けることで製造されるようになっている(例えば、特許文献1)。
ところで、液滴吐出ヘッドを駆動させてターゲットに対して液滴を飛翔させると、ターゲット上に付着するとともにその一部は跳ね返って液滴吐出ヘッドのプレートに付着する場合がある。そして、跳ね返った液滴がノズルに付着し乾燥して固着すると、機能液のメニスカス面が形成される位置や該メニスカス面の形状が不安定となり、液滴吐出ヘッドの液滴の飛翔特性が劣化してしまう。さらに、場合によっては、乾燥した液滴によってノズルが目詰まりを起こして液滴が吐出されない場合が生じてしまう。そこで、ノズルプレートを撥液化することで、ターゲット上から跳ね返ってきた液滴がノズルプレートに付着するのを防止するようにしている。これは、ノズルプレートにノズルとなる孔を形成した後に、該ノズルプレート上に付着した塵や有機物等を除去して表面を活性化し、その後、ディップコータにプレートを取り付け、撥液膜原料に浸漬させることで行われる。
特開平10−226070号公報
しかしながら、上記のように、ノズルプレートを活性化する工程と、その後に行われるディップコータによる撥液膜原料を付着する工程とが異なった装置で行われる。このため、ノズルプレートを活性化しても、該ノズルプレートをディップコータに移して取り付ける間に塵や有機物等が付着してしまう場合がある。このため、撥液膜原料がノズルプレートに密着して付着しない場合がある。また、塵や有機物等が付着した部分と、そうでない部分とで撥液膜原料の付着ムラが生じてしまう場合がある。その結果、撥液効果が十分に発揮されないという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、膜原料をプレートに密着して付着させることで、プレートに膜を密着して形成することができる成膜装置を提供することにある。
本発明のプレートの表面に膜を形成する成膜装置において、前記プレートの表面に形成
される膜の膜原料を貯留する貯留槽と、前記プレートを前記貯留槽に貯留した膜原料に浸漬するために前記プレートを前記貯留槽に案内する案内手段と、前記プレートを前記案内手段による前記貯留槽への案内途中において、前記プレートの表面を活性化する活性化手段とを備えている。
される膜の膜原料を貯留する貯留槽と、前記プレートを前記貯留槽に貯留した膜原料に浸漬するために前記プレートを前記貯留槽に案内する案内手段と、前記プレートを前記案内手段による前記貯留槽への案内途中において、前記プレートの表面を活性化する活性化手段とを備えている。
これによれば、案内手段によって案内されたプレートは、貯留槽に案内される途中で、その表面が活性化される。そして、表面が活性化されたプレートは、案内手段に支持された状態のまま貯留槽に至るまで案内されて同プレート表面に膜原料が付着される。つまり、本発明の成膜装置は、貯留槽にプレートを案内する案内手段とプレート表面を活性化する活性化手段とが一体化されている。このため、プレートの表面を最も活性な状態にさせたまま、同プレート表面に膜原料を付着させることが可能となる。この結果、膜原料のプレートに対する密着性を向上させることができる。
また、プレートが案内されながらプレート表面全体を活性化するので、プレートの表面は、ムラなく均一に活性化される。従って、プレート表面内における膜原料の付着量を均一にすることができる。この結果、プレート表面の膜原料の量が均一になる。
この成膜装置において、前記プレートは、液滴吐出装置に設けられ、液滴を吐出するノズル孔が形成されたノズルプレートであってもよい。
これによれば、液滴吐出装置に設けられ、液滴を吐出するノズル孔が形成されたノズルプレートにおいて、そのノズルプレートの表面を最も活性な状態にさせたまま、同ノズルプレート表面に膜原料を付着させることが可能となる。この結果、膜原料のノズルプレートに対する密着性を向上させることができる。
これによれば、液滴吐出装置に設けられ、液滴を吐出するノズル孔が形成されたノズルプレートにおいて、そのノズルプレートの表面を最も活性な状態にさせたまま、同ノズルプレート表面に膜原料を付着させることが可能となる。この結果、膜原料のノズルプレートに対する密着性を向上させることができる。
また、ノズルプレートが案内されながら該ノズルプレート表面全体を活性化するので、ノズルプレートの表面は、ムラなく均一に活性化される。従って、ノズルプレート表面内における膜原料の付着量を均一にすることができる。
この成膜装置において、前記ノズルプレートの表面に形成される膜は、該ノズルプレートの表面を撥液化する撥液膜であり、前記貯留槽は、前記ノズルプレートの表面を撥液化する撥液膜原料を貯留するものであってもよい。
これによれば、液滴吐出装置に設けられ、液滴を吐出するノズル孔が形成されたノズルプレートにおいて、そのノズルプレートの表面を最も活性な状態にさせたまま、同ノズルプレート表面に撥液膜原料を付着させることが可能となる。この結果、撥液膜原料のノズルプレートに対する密着性を向上させることができる。
また、ノズルプレートが案内されながら該ノズルプレート表面全体を活性化するので、ノズルプレートの表面は、ムラなく均一に活性化される。従って、ノズルプレート表面内における撥液膜原料の付着量を均一にすることができる。この結果、プレート表面の撥液膜原料の量が均一になる。
この成膜装置において、前記活性化手段は、紫外線発生手段であってもよい。
これによれば、プレートに付着した有機物を除去される。その結果、有機物によって付着力を阻害されることなく膜原料を密着して付着させることができる。
これによれば、プレートに付着した有機物を除去される。その結果、有機物によって付着力を阻害されることなく膜原料を密着して付着させることができる。
この成膜装置において、前記プレートを前記案内手段によって前記貯留槽に案内する経路に、該経路にドライエアまたは不活性ガスを供給するガス供給手段を備えてもよい。
これによれば、活性化手段によって表面が活性化されたプレートには、たとえば大気中の水蒸気や塵が付着しない。従って、プレートの表面を最も活性な状態を確実に保持した
まま、同プレート表面に撥液膜原料を付着させることが可能となる。
これによれば、活性化手段によって表面が活性化されたプレートには、たとえば大気中の水蒸気や塵が付着しない。従って、プレートの表面を最も活性な状態を確実に保持した
まま、同プレート表面に撥液膜原料を付着させることが可能となる。
この成膜装置において、前記膜原料は、シランカップリング剤で構成されていてもよい。
これによれば、プレート表面を確実に撥液化させることができる。
これによれば、プレート表面を確実に撥液化させることができる。
この成膜装置において、前記活性化手段と前記貯留槽との間隔は、前記ノズルプレートの長さよりも離間して備えられてもよい。
これによれば、活性化手段によって表面が活性化されたプレートに撥液膜原料を付着させた後に、所定の位置に付着した撥液膜原料のみを残して他の位置に付着した撥液膜原料を除去する場合、その作業を同じ装置にて容易に行うことができる。
これによれば、活性化手段によって表面が活性化されたプレートに撥液膜原料を付着させた後に、所定の位置に付着した撥液膜原料のみを残して他の位置に付着した撥液膜原料を除去する場合、その作業を同じ装置にて容易に行うことができる。
以下、本発明の実施形態に係るノズルプレートの表面に撥液膜を形成する成膜装置について図面を参照して説明する。まず、本発明のノズルプレートを備えた液滴吐出ヘッドについて説明し、続いて、液滴吐出ヘッドの成膜装置及びその成膜装置を用いたノズルプレートの撥液膜の形成方法について説明する。
図1は、ノズルプレートを備えた液滴吐出ヘッドの一部断面斜視図である。この液滴吐出ヘッドは、本実施形態では、液滴吐出装置としてのインクジェットプリンタのインクジェットヘッドとして使用されるものである。
図1に示すように、液滴吐出ヘッド10は、枠体11Aと、収容ケース11Bと、枠体11Aと収容ケース11Bとで挟まれて固定された振動板12と、枠体11Aの下面に固着されたプレートとしてのノズルプレート13と、収容ケース11Bに収容支持された圧電素子(ピエゾ素子)14とを有する。振動板12は、可撓性を有するフィルムであって、例えば本実施形態では有機化合物で構成されている。また、ノズルプレート13は、ステンレス製であって、図2に示すように、複数のノズルNZが形成されている。
枠体11Aは、機能液Lを貯留する図示しないタンクに連通されている。そして、枠体11Aには、前記タンク内の機能液LをノズルNZに導く流路15と、該機能液Lを一時的に保持する保持室16が形成されている。そして、前記タンクから供給された機能液Lは流路15を介して保持室16に一時的に保持されるようになっている。一方、収容ケース11Bには、圧電素子14及び該圧電素子14に駆動電圧を供給する電力供給部14aが支持されている。この圧電素子14は、保持室16中の機能液Lに対して吐出のためのエネルギーを付与するものである。
また、ノズルプレート13に形成した各ノズルNZは、一つの保持室16に対応して形成されている。各ノズルNZは、テーパ状の第1孔部17と、該孔部17に連結した円柱状の第2孔部18とから構成されている。さらに、圧電素子14は、一つの保持室16に対して一つずつ、その基部側を収容ケース11Bに支持固定して、先端側を振動板12に固定して設けてある。
このように構成された液滴吐出ヘッド10は、電力供給部14aから圧電素子14に所定の波形の駆動電圧が印加されると、それまで伸びていた圧電素子14が縮んでもとの状態に戻るように歪み、それに伴って、振動板12が変形する。すると、流路15内の機能液Lが保持室16に吸引される。続いて、圧電素子14が伸びるように歪むと、振動板12が圧電素子14によって押されて変形する。このときに、保持室16内の機能液Lのうち、例えば、数10ピコリットルの機能液Lが、ノズルNZを通ることで符号19で示す粒状に形成されて噴出され、ターゲットT上に付着される。このようにして、ノズルプレ
ート13の下方にあるターゲットT上に所望の画像等を形成する。
ート13の下方にあるターゲットT上に所望の画像等を形成する。
図2は、上記のように構成された液滴吐出ヘッド10をターゲットT側からみたときのノズルプレート13の上面図である。図1及び図2に示すように、ノズルプレート13は、そのターゲットT側の一側面13a全面にのみ撥液膜Fが密着して形成されている。この撥液膜Fは、後記する成膜装置20を使用することで形成された撥液膜である。
従って、液滴吐出ヘッド10を駆動させて、そのノズルNZからターゲットTに対して機能液Lの液滴19を飛翔させると、ターゲットT上に付着した液滴19の一部が同ターゲットTにて跳ね返ってノズルプレート13に付着する場合がある。このとき、ノズルプレート13上には撥液膜Fが密着して形成されているので、付着した液滴19は弾かれて直ちに同ノズルプレート13から離脱する。この結果、液滴19によってノズルプレート13が汚染されることを確実に防止することができる。
また、撥液膜Fは、ノズルNZを構成するテーパ状の第1孔部17及び円柱状の第2孔部18には形成されていない。従って、ノズルNZ内の機能液Lは、孔部17,18の側壁に沿って浸出される。つまり、ノズルNZ内の濡れ性は高いままである。この結果、ノズルNZ内に形成される機能液Lのメニスカス面は、その中心部が保持室16側に向かって窪んだ凹状の形状を成したものとなる。この結果、ノズルNZは、飛翔ばらつきが小さな制御性の良好なものとなる。
次に、ノズルプレート13に撥液膜Fを形成するための成膜装置について説明する。
図3は、本実施形態に係るノズルプレート13の成膜装置の概略構成図である。
図3において、ノズルプレート13の成膜装置20は、支持アーム21と、昇降装置22と、貯留槽23と、活性化手段としての紫外線ランプ24と、ガス供給部25とを備えている。
図3は、本実施形態に係るノズルプレート13の成膜装置の概略構成図である。
図3において、ノズルプレート13の成膜装置20は、支持アーム21と、昇降装置22と、貯留槽23と、活性化手段としての紫外線ランプ24と、ガス供給部25とを備えている。
支持アーム21は、その下端にノズルプレート13を把持する把持機構21aを備えている。把持機構21aは、ノズルプレート13の一端を把持して固定することが可能となっている。昇降装置22は、支持アーム21を図3中Y矢印方向または反Y矢印方向(上方向または下方向)に移動させ、把持機構21aに把持したノズルプレート13を上下方向に案内する。貯留槽23は、膜原料としての撥液膜原料LFを貯留するものである。この撥液膜原料LFは、本実施形態では、シランカップリング剤で構成されている。
また、昇降装置22と貯留槽23との間には、上下両側が開口された円筒状のチャンバCが配設されている。そのチャンバCの内壁26には、紫外線ランプ24が設けられている。そして、内壁26に紫外線ランプ24を配設したチャンバC内を、前記把持機構21aに把持されたノズルプレート13が上下方向に案内されるようになっている。紫外線ランプ24は、図示しない電源装置に接続され、該電源装置から供給される電力によって点灯してチャンバCのノズルプレート13に対して約100〜380nmの紫外線光を照射する。本実施形態の紫外線ランプ24は、その出力が15mW/cm2である。尚、チャンバCと貯留槽23との間隔Kは、ノズルプレート13の長手方向の長さS(図2参照)と比較して十分に長くなるような位置に備えられている。
ガス供給部25は、不活性ガスまたはドライエアをチャンバCの中空内部に供給するためのものである。本実施形態においては、ガス供給部25は、不活性ガスとして窒素ガスを供給するようになっている。そして、ガス供給部25から供給された窒素ガスは、チャンバCの下方から供給され、チャンバC内を通過してチャンバCの上方から排気されるようになっている(図4参照)。
次に、このように構成されたノズルプレート13の成膜装置20を使用したノズルプレート13の撥液膜Fの形成方法について図4〜図7に従って説明する。
先ず、図4(a)に示すように、ノズルNZが形成されたノズルプレート13を支持アーム21の把持機構21aに取り付ける。そして、ガス供給部25を駆動させて、窒素ガス(N2ガス)をチャンバCの下部から供給する。すると、窒素ガス(N2ガス)がチャンバCの中空内部を下部から上部へと排気される。これにより、チャンバCの中空内部の雰囲気は水蒸気や塵がなくなり、窒素雰囲気となる。さらに、図示しない前記電源装置から電力を供給して紫外線ランプ24を点灯させる。そして、この状態で、昇降装置22を駆動させて支持アーム21の把持機構21aに把持したノズルプレート13を図4(a)及び(b)に示すように、チャンバCの中空内部を下から上に案内する。このとき、例えば1分〜5分費やして中空内部を案内させることでノズルプレート13の表面全体に紫外線を照射する。従って、紫外線ランプ24の出力は15mW/cm2と大きいので、例えば、ノズルNZを形成する際のプレス加工に用いた機械油といった有機物や塵を十分に分解・除去される。この結果、ノズルプレート13の表面が活性化される。また、このとき、チャンバCの中空内部には、窒素ガスが流れているので、表面が活性化されたノズルプレート13には、たとえば大気中の水蒸気や塵が付着せず、ノズルプレート13の表面を最も活性な状態を確実に保持される。
先ず、図4(a)に示すように、ノズルNZが形成されたノズルプレート13を支持アーム21の把持機構21aに取り付ける。そして、ガス供給部25を駆動させて、窒素ガス(N2ガス)をチャンバCの下部から供給する。すると、窒素ガス(N2ガス)がチャンバCの中空内部を下部から上部へと排気される。これにより、チャンバCの中空内部の雰囲気は水蒸気や塵がなくなり、窒素雰囲気となる。さらに、図示しない前記電源装置から電力を供給して紫外線ランプ24を点灯させる。そして、この状態で、昇降装置22を駆動させて支持アーム21の把持機構21aに把持したノズルプレート13を図4(a)及び(b)に示すように、チャンバCの中空内部を下から上に案内する。このとき、例えば1分〜5分費やして中空内部を案内させることでノズルプレート13の表面全体に紫外線を照射する。従って、紫外線ランプ24の出力は15mW/cm2と大きいので、例えば、ノズルNZを形成する際のプレス加工に用いた機械油といった有機物や塵を十分に分解・除去される。この結果、ノズルプレート13の表面が活性化される。また、このとき、チャンバCの中空内部には、窒素ガスが流れているので、表面が活性化されたノズルプレート13には、たとえば大気中の水蒸気や塵が付着せず、ノズルプレート13の表面を最も活性な状態を確実に保持される。
そして、図4(c)に示すように、ノズルプレート13が最上位に至ると、その状態を維持したまま、図5(a)に示すように、昇降装置22が駆動してノズルプレート13が図5(a)に示すように矢印方向(下方向)に移動する。すると、再度、ノズルプレート13はチャンバCの中空内部を通過して同ノズルプレート13の表面全体に紫外線が照射される。この結果、ノズルプレート13の表面を確実に活性な状態にされる。このとき、チャンバCの中空内部は、窒素ガスが供給され窒素雰囲気となる。
その後、さらに、ノズルプレート13が図5(b)中矢印方向(下方向)に移動して、図6(a)に示すように、ノズルプレート13が貯留槽23内に案内される。そして、ノズルプレート13が貯留槽23内の撥液膜原料LF中に浸漬される。このとき、ガス供給部25を停止させて、窒素ガス(N2ガス)の供給を止める。
その後、さらに、ノズルプレート13を図6(a)から図6(b)に示す位置まで移動させて、ノズルプレート13全体を撥液膜原料LFに浸漬させる。
続いて、ノズルプレート13を上方向に移動させることで、図7(a)に示す位置まで移動させて、ノズルプレート13全体を貯留槽23から引き上げる。すると、ノズルプレート13表面全体に撥液膜原料LFが付着する。このとき、前記したように、ノズルプレート13の表面全体が均一に活性化されているので、撥液膜原料LFがノズルプレート13表面全体に均一に付着される。また、撥液膜原料LFは、本実施形態では、シランカップリング剤で構成されているので、ノズルプレート13の表面全体に確実に撥液膜原料LFが付着される。
続いて、ノズルプレート13を上方向に移動させることで、図7(a)に示す位置まで移動させて、ノズルプレート13全体を貯留槽23から引き上げる。すると、ノズルプレート13表面全体に撥液膜原料LFが付着する。このとき、前記したように、ノズルプレート13の表面全体が均一に活性化されているので、撥液膜原料LFがノズルプレート13表面全体に均一に付着される。また、撥液膜原料LFは、本実施形態では、シランカップリング剤で構成されているので、ノズルプレート13の表面全体に確実に撥液膜原料LFが付着される。
その後、チャンバCと貯留槽23との間にノズルプレート13を静止させる。この状態で、図示しないコンプレッサを駆動させてドライエアを排出するドライエアやプラズマ処理等を用いて、ノズルプレート13表面全体に付着した撥液膜原料LFのうち、ノズルNZを構成するテーパ状の第1孔部17及び円柱状の第2孔部18に付着した撥液膜原料LFを除去する。また、同様にして、ノズルプレート13の一側面13aに対向する側面に付着した撥液膜原料LFを除去する(図7(b)参照)。このとき、前記したように、チャンバCと貯留槽23との間隔Kは、ノズルプレート13の長手方向の長さS(図2参照)と比較して十分に長いので、チャンバCと貯留槽23との間にノズルプレート13全体を位置させることができる。この結果、前記撥液膜原料LFの除去作業が容易となる。
その後、ノズルプレート13をベイクまたは乾燥させることで撥液膜原料LF中の溶媒を蒸発させることで撥液膜Fを形成する。そして、別途形成した枠体11Aの下側面にノズルプレート13の撥液膜Fが形成されていない側(ノズルプレート13の一側面13aに対向する側面)を接着して、図1に示す液滴吐出ヘッド10を製造する。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、ノズルプレート13に形成される撥液膜Fの原料である撥液膜原料LFを貯留する貯留槽23までに至る案内経路に、ノズルプレート13を活性化する活性化手段として紫外線ランプ24を備えた。従って、ノズルプレート13の表面を活性化する工程と、その後に行われる撥液膜原料LFを付着する工程とが一つの装置で行われる。この結果、ノズルプレート13の表面を活性化した後、大気中の水蒸気や塵が付着せず、ノズルプレート13の表面が活性化された状態のまま、直ちにノズルプレート13に撥液膜原料LFを付着させることができる。このため、撥液膜原料LFをノズルプレート13全体に密着して付着させることができる。この結果、ノズルプレート13の撥液膜Fの撥液効果を十分に発揮させることができる。
(2)本実施形態によれば、ノズルプレート13を活性化させる活性化手段としては、紫外線発生手段である紫外線ランプ24を使用した。このため、ノズルプレート13に付着した有機物や塵を除去することができる。
(3)本実施形態によれば、紫外線ランプ24が取り付けられたチャンバCの中空内部に、不活性ガスである窒素ガスを供給するようにした。従って、表面が活性化されたノズルプレート13には、貯留槽23に至るまでの途中で、たとえば大気中の水蒸気や塵が付着しない。このため、ノズルプレート13の表面が最も活性な状態を保持したまま、同ノズルプレート13に撥液膜原料LFを付着させることができる。
(4)本実施形態によれば、撥液膜原料LFとしてシランカップシング剤を用いた。従って、ノズルプレート13表面を確実に撥液化させることができる。
(5)本実施形態によれば、チャンバCと貯留槽23との間隔Kは、ノズルプレート13の長手方向の長さSと比較して十分に長くなるようにした。従って、チャンバCと貯留槽23との間にノズルプレート13全体を位置させることができる。この結果、エアドライヤを用いて、ノズルプレート13表面全体に付着した撥液膜原料LFのうち、ノズルNZを構成するテーパ状の第1孔部17及び円柱状の第2孔部18に付着した撥液膜原料LF、及び、ノズルプレート13の一側面13aに対向する側面に付着した撥液膜原料LFを除去するといった撥液膜原料LFの除去作業を容易に行うことができる。
(1)本実施形態によれば、ノズルプレート13に形成される撥液膜Fの原料である撥液膜原料LFを貯留する貯留槽23までに至る案内経路に、ノズルプレート13を活性化する活性化手段として紫外線ランプ24を備えた。従って、ノズルプレート13の表面を活性化する工程と、その後に行われる撥液膜原料LFを付着する工程とが一つの装置で行われる。この結果、ノズルプレート13の表面を活性化した後、大気中の水蒸気や塵が付着せず、ノズルプレート13の表面が活性化された状態のまま、直ちにノズルプレート13に撥液膜原料LFを付着させることができる。このため、撥液膜原料LFをノズルプレート13全体に密着して付着させることができる。この結果、ノズルプレート13の撥液膜Fの撥液効果を十分に発揮させることができる。
(2)本実施形態によれば、ノズルプレート13を活性化させる活性化手段としては、紫外線発生手段である紫外線ランプ24を使用した。このため、ノズルプレート13に付着した有機物や塵を除去することができる。
(3)本実施形態によれば、紫外線ランプ24が取り付けられたチャンバCの中空内部に、不活性ガスである窒素ガスを供給するようにした。従って、表面が活性化されたノズルプレート13には、貯留槽23に至るまでの途中で、たとえば大気中の水蒸気や塵が付着しない。このため、ノズルプレート13の表面が最も活性な状態を保持したまま、同ノズルプレート13に撥液膜原料LFを付着させることができる。
(4)本実施形態によれば、撥液膜原料LFとしてシランカップシング剤を用いた。従って、ノズルプレート13表面を確実に撥液化させることができる。
(5)本実施形態によれば、チャンバCと貯留槽23との間隔Kは、ノズルプレート13の長手方向の長さSと比較して十分に長くなるようにした。従って、チャンバCと貯留槽23との間にノズルプレート13全体を位置させることができる。この結果、エアドライヤを用いて、ノズルプレート13表面全体に付着した撥液膜原料LFのうち、ノズルNZを構成するテーパ状の第1孔部17及び円柱状の第2孔部18に付着した撥液膜原料LF、及び、ノズルプレート13の一側面13aに対向する側面に付着した撥液膜原料LFを除去するといった撥液膜原料LFの除去作業を容易に行うことができる。
尚、発明の実施形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように実施してもよい。
○上記実施形態では、プレートとしては、液滴吐出装置としてのインクジェットプリンタに設けられたノズルプレート13であったが、これに限定されるものではなく、液滴吐出装置以外のものに設けられるプレートであってもよい。要は、表面に膜を形成するものであれば、どんなものであってもよい。
○上記実施形態では、プレートとしては、液滴吐出装置としてのインクジェットプリンタに設けられたノズルプレート13であったが、これに限定されるものではなく、液滴吐出装置以外のものに設けられるプレートであってもよい。要は、表面に膜を形成するものであれば、どんなものであってもよい。
○上記実施形態では、成膜装置20は、ノズルプレート13の表面に形成される膜は、該ノズルプレート13の表面を撥液化する撥液膜Fを形成する場合に適応したが、そうではなく、ノズルプレート13の表面を、例えば、親液化させる場合に適応させるようにしてもよい。この場合、貯留槽23は、前記ノズルプレートの表面を親液化する親液膜原料を貯留するようにする。
○上記実施形態では、案内手段として支持アーム21を使用したが、そうではなく、他のものであってもよい。要は、ノズルプレート13に紫外線ランプ24を照射させながら貯留槽23に案内させることが可能であればよい。
○上記実施形態では、活性化手段としては、紫外線発生手段である紫外線ランプ24を使用したが、これに限定されるものではなく、ノズルプレート13を活性化させるものであればどんなものであってもよい。例えば、ノズルプレート13を加熱するヒータであってもよい。このようにすることで、上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
○上記実施形態では、チャンバCの中空内部に、不活性ガスである窒素ガスを供給するようにしたがこれに限定されるものではなく、例えば、ドライエアや、アルゴンガスであってもよい。このようにすることで、上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
○上記実施形態では、撥液膜原料LFとしてシランカップシング剤を用いたが、これに限定されるものではなく、ノズルプレート13に付着する機能液L(液滴19)に対して撥液効果をもたらすものであればどんなものであってもよい。
L…機能液、LF…膜原料としての撥液膜原料、NZ…ノズル、T…ターゲット、10…液滴吐出ヘッド、13…ノズルプレート、20…成膜装置、21…案内手段としての支持アーム、22…昇降手段、23…貯留槽、24…活性化手段または紫外線発生手段としての紫外線ランプ、25…ガス供給部。
Claims (7)
- プレートの表面に膜を形成する成膜装置において、
前記プレートの表面に形成される膜の膜原料を貯留する貯留槽と、
前記プレートを前記貯留槽に貯留した膜原料に浸漬するために前記プレートを前記貯留槽に案内する案内手段と、
前記プレートを前記案内手段による前記貯留槽への案内途中において、前記プレートの表面を活性化する活性化手段と
を備えたことを特徴とする成膜装置。 - 請求項1に記載の成膜装置において、
前記プレートは、液滴吐出装置に設けられ、液滴を吐出するノズル孔が形成されたノズルプレートであることを特徴とする成膜装置。 - 請求項2に記載の成膜装置において、
前記ノズルプレートの表面に形成される膜は、該ノズルプレートの表面を撥液化する撥液膜であり、
前記貯留槽は、前記ノズルプレートの表面を撥液化する撥液膜原料を貯留することを特徴とする成膜装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の成膜装置において、
前記活性化手段は、紫外線発生手段であることを特徴とする成膜装置。 - 請求項1乃至4にいずれか一つに記載の成膜装置において、
前記プレートを前記案内手段によって前記貯留槽に案内する経路に、該経路にドライエアまたは不活性ガスを供給するガス供給手段を備えていることを特徴とする成膜装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の成膜装置において、
前記膜原料は、シランカップリング剤で構成されていることを特徴とする成膜装置。 - 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の成膜装置において、
前記活性化手段と前記貯留槽との間隔は、前記プレートの長さよりも離間して備えられていることを特徴とする成膜装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005006280A JP2006192688A (ja) | 2005-01-13 | 2005-01-13 | 成膜装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005006280A JP2006192688A (ja) | 2005-01-13 | 2005-01-13 | 成膜装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006192688A true JP2006192688A (ja) | 2006-07-27 |
Family
ID=36799123
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005006280A Pending JP2006192688A (ja) | 2005-01-13 | 2005-01-13 | 成膜装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006192688A (ja) |
-
2005
- 2005-01-13 JP JP2005006280A patent/JP2006192688A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101420012B1 (ko) | 도포방법 및 도포장치 | |
US8926060B2 (en) | System and method for cleaning inkjet cartridges | |
JP6048064B2 (ja) | 液体噴射装置 | |
JP2007244973A (ja) | 液滴噴射装置及び塗布体の製造方法 | |
JP6019632B2 (ja) | 液体噴射ヘッドユニット、液体噴射装置、および、その製造方法 | |
JP5803089B2 (ja) | 流体噴射装置 | |
JP2006192688A (ja) | 成膜装置 | |
JP7237616B2 (ja) | インクジェット装置、およびそれを用いた機能素子の製造方法 | |
JP2007516876A (ja) | 液滴射出集成体 | |
JP2008012377A (ja) | 液滴噴射装置及び塗布体の製造方法 | |
JP2019031091A (ja) | 液体噴射ヘッド及び液体噴射システム | |
JP2018001462A (ja) | インクジェット印刷装置 | |
JP2009202474A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP2004174401A (ja) | 液状体の吐出装置と液状体の吐出方法、及び電子機器 | |
JP2020082607A (ja) | インクジェットヘッド及びインクジェット装置 | |
JP5644614B2 (ja) | 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 | |
JP6019562B2 (ja) | 液体噴射装置 | |
JPH10151744A (ja) | インク噴射記録ヘッドとその製造方法およびインク噴射記録装置 | |
JP2011201225A (ja) | 液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置 | |
JP4728629B2 (ja) | インクジェット塗布装置及びインクジェット塗布方法 | |
JP2017189969A (ja) | ノズル板、液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置、ノズル板の製造方法 | |
JP5861380B2 (ja) | 液体噴射装置 | |
KR101257837B1 (ko) | 잉크젯 프린트헤드의 노즐 플레이트 표면에 소수성코팅막을 형성하는 방법 | |
JP4333502B2 (ja) | 液滴吐出装置 | |
JP2007253484A (ja) | 液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの製造方法 |