JP2006191161A - 光伝送システム - Google Patents

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一成 吉藤
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Abstract

【課題】 あらゆるビデオフォーマットのデジタルビデオ信号を光伝送する。
【解決手段】 ソース機器側ブロック200より供給されるデジタルビデオ信号と、複数のソース機器側制御信号と、デジタルビデオ信号のピクセルクロックから取り出したピクセルクロック情報とを含む電気信号を、ピクセルクロックに同期したクロックで1本のストリームに多重化して、モニタ機器側ブロック200に光伝送し、多重化されたストリームを分離して、デジタルビデオ信号と、複数のソース機器側制御信号と、ピクセルクロック情報とを取り出すことで実現する。
【選択図】 図18

Description

本発明は、ビデオ信号を光信号に変換して光伝送する光伝送システムに関し、詳しくは、伝送するビデオ信号と、制御信号とを多重化して光伝送する光伝送システムに関する。
PC(Personal Computer)や、AV(Audio and Visual)機器といったデジタルビデオ信号を出力するソース機器と、PC用モニタ装置や、フラットパネルディスプレイといった画像を表示するモニタ機器とを接続し、ソース機器からモニタ機器へと、このデジタルビデオ信号を伝送させる規格として、DVI(Digital Video Interface)や、HDMI(High Definition Multimedia Interface)といった規格が制定され実用化されている。
DVI及びHDMIは、TMDS(Transmission Minimized Differential Signaling)と呼ばれる差動の電気信号でビデオ信号をデジタルのまま伝送する規格であり、アナログ変換を行わないため、モニタ機器本来のクォリティを最大限に引き出すことができる。このDVI又はHDMIの規格に基づいて、ソース機器からモニタ機器に対してデジタルビデオ信号を伝送する場合、TMDSとして伝送される信号は、ビデオ信号本体である3チャンネルのRGB信号又は輝度・色差信号(YUV信号)と、1チャンネルのクロック信号であり、DVI又はHDMIの規格に準拠する電気ケーブルを介して伝送されることになる。
しかしながら、このような電気ケーブルで、例えば、ピクセルレートが148.5Mbps(フレームレート60Hz)のFull HD(High Definition)のような情報量の多いビデオフォーマットのビデオ信号を伝送することを考えた場合、1チャンネルのTMDSを伝送するの必要な伝送帯域が1.485Gbpsとなってしまうことから、伝送距離を数メートル程度にしかできない。
そこで、伝送するRGB信号、クロック信号を、それぞれ光信号に変換して長距離伝送させる手法(特許文献1参照)や、WDM(Wavelength Division Multiplexing)伝送方式で伝送させる手法(特許文献2参照)などが考案されている。
特開2002−366340号公報 特開2003−273834号公報
しかしながら、伝送するRGB信号、クロック信号を、それぞれ光信号に変換して伝送する場合、電気信号を光信号に変換するE/O変換部、光信号を電気信号に変換するO/E変換部が複数チャンネル必要となりコストを増大させてしまうといった問題がある。また、WDM伝送に至っては、複数チャンネルの波長が必要となり、さらに波長多重/分離部が必要になるなど、装置構成が大がかりになってしまうため、コストを増大させてしまうといった問題がある。
また、様々なソース機器、モニタ機器に対応するためにあらゆるビデオフォーマットのビデオ信号を伝送しようとした場合には、装置構成がさらに大規模化してしまうといった問題がある。
そこで、本発明は、上述したような問題を解決するために案出されたものであり、安価なシステム構成及び伝送時に必要とされるコストを抑制しつつ、安定した伝送動作で、あらゆるビデオフォーマットのデジタルビデオ信号及び制御信号を長距離光伝送する光伝送システムを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る光伝送システムは、電気信号を光信号に変換して、ソース機器側ブロックとモニタ機器側ブロックとの間で光伝送する光伝送システムにおいて、上記ソース機器側ブロックより供給されるデジタルビデオ信号と、複数のソース機器側制御信号と、上記デジタルビデオ信号のピクセルクロックから取り出したピクセルクロック情報とを含む電気信号を、1本のストリームに多重化する多重化手段と、上記多重化手段によって多重化された上記ストリームを、パラレル信号から高速伝送レートのシリアル信号に変換する、所定の周波数のリファレンスクロックで動作するパラレル/シリアル信号変換手段と、上記パラレル/シリアル変換手段によって変換された高速伝送レートのシリアル信号を、電気信号から光信号に変換する電気/光信号変換手段と、上記光信号を上記モニタ機器側ブロックに光伝送する光伝送手段と、上記光伝送手段によって光伝送された上記光信号を、上記高速伝送レートのシリアル信号である電気信号に変換する光/電気信号変換手段と、上記光/電気信号変換手段によって変換された、上記高速伝送レートのシリアル信号を、上記パラレル信号に変換する、上記所定の周波数のリファレンスクロックで動作するシリアル/パラレル信号変換手段と、上記シリアル/パラレル信号変換手段によって変換された上記パラレル信号である、上記多重化されたストリームを分離して、上記デジタルビデオ信号と、上記複数のソース機器側制御信号と、上記ピクセルクロック情報とを取り出す分離手段とを備えることを特徴とする。
本発明は、ソース機器側からモニタ機器側の伝送において、デジタルビデオ信号だけでなく、制御信号も全て1本のストリームに多重化して光信号に変換して光伝送することで、安価なシステム構成で長距離伝送することを可能とする。
このとき、ソース機器側ブロックのパラレル/シリアル変換手段、モニタ機器側ブロックのシリアル/パラレル変換手段を所定の周波数のリファレンスクロックで動作させ、ピクセルクロック情報を伝送フレームに乗せることで、あらゆるビデオフォーマットのビデオ信号を長距離光伝送することを可能とする。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明をする。なお、本発明は、以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることはいうまでもない。
<第1の実施の形態>
{光伝送システムの構成}
図1を用いて、本発明を実施するための最良の形態として示す光伝送システムについて説明をする。図1に示すように、光伝送システムは、デジタルビデオ信号などを送出する、例えば、PC(Personal Computer)、AV再生機器といったソース機器側に設けられるソース機器側ブロック100と、例えば、PCモニタ、フラットパネルディスプレイといったモニタ機器側に設けられるモニタ機器側ブロック200とが、光ファイバ300で接続されることで、ソース機器から供給されるビデオ信号などをモニタ機器側へ光伝送する。
ソース機器側ブロック100は、RGBインターフェース(I/F)11と、制御信号インターフェース(I/F)12と、RGBインターフェース(I/F)デバイス13と、ロジック部14と、高速デバイス15と、E/O変換部16と、O/E変換部17とを備えている。
RGBインターフェース11は、ソース機器から供給されるRGB信号を受け取るコネクタである。
制御信号インターフェース12は、ソース機器から供給される制御信号を受け取り、ロジック部14へ送信し、逆にロジック部14から供給される制御信号を受け取り、ソース機器へと送信するコネクタである。
RGBインターフェースデバイス13は、DVI(Digital Visual Interface)規格、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)規格に準拠したデバイスである。このDVI規格、HDMI規格では、RGB信号のチャンネル毎のデータ伝送路と、1チャンネルのクロック伝送路を設けて、R信号、G信号、B信号の各チャンネルの映像信号をベースバンドで差動の電気信号として伝送するTMDS(Transition Minimized Differential Signals)方式が採用されている。
ロジック部14は、RGBインターフェースデバイス13から供給されるRGB信号と、制御信号インターフェース12から供給される制御信号を一つのストリームに時分割多重化するデバイスであり、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)などで実現される。
高速デバイス15は、ロジック部14によって一本のストリームに多重化され、パラレル信号として伝送されたRGB信号と、制御信号とをシリアライズしてシリアル信号に変換することで、光伝送に適した符号変換(エンコード)をする。
E/O変換部16は、高速デバイス15から供給される電気信号であるシリアル信号を光信号に変換する。E/O変換部16によって変換された光信号は、下り方向の光伝送を担う光ファイバ300aに結合され、モニタ機器側ブロック200に光伝送される。
O/E変換部17は、後述するモニタ機器側ブロック200から上り方向の光伝送を担う光ファイバ300bを介して伝送される光信号をフォトディテクタに結合させ、電気信号へと変換する。O/E変換部17で変換された電気信号は、ロジック部14に供給される。
モニタ機器側ブロック200は、O/E変換部21と、高速デバイス22と、ロジック部23と、RGB(I/F)インターフェースデバイス24と、RGB(I/F)インターフェース25と、制御信号(I/F)インターフェース26と、E/O変換部27とを備えている。
O/E変換部21は、光ファイバ300aを介して光伝送された光信号をフォトディテクタに結合させ電気信号に変換する。
高速デバイス22は、O/E変換部21で変換された電気信号を、デシリアライズしてシリアル信号からパラレル信号に変換する。
ロジック部23は、高速デバイス22でパラレル信号に変換された、多重化されているRGB信号と制御信号とを分離する。分離されたRGB信号、制御信号は、それぞれRGBインターフェースデバイス24、制御信号インターフェース26へと供給される。
RGBインターフェースデバイス24は、ロジック部23から供給されたRGB信号をTMDS信号へと変換する。
制御信号インターフェース26は、ロジック部23から供給される電気信号である複数の制御信号を受け取り、モニタ機器へと送信し、逆にモニタ機器から供給される制御信号をロジック部23へ送信するコネクタである。
E/O変換部27は、モニタ機器からロジック部23を介して供給される制御信号を光信号に変換する。E/O変換部27によって変換された光信号は、上り方向の光伝送を担う光ファイバ300bに結合され、ソース機器側ブロック100に光伝送される。
ソース機器側ブロック100の高速デバイス15、モニタ機器側ブロックの高速デバイス22としては、SERDESと呼ばれる伝送符号化として8B10Bエンコードをしてシリアライズし、伝送復号化として8B10Bデコードをしてデシリアライズをする機能を備えた高速デバイスが使用可能であり、本発明の実施の形態においても、このようなSERDESを使用するものとする。
図2は、下り方向の伝送を担うSERDESである高速デバイス15と、高速デバイス22と、光ファイバ300aで接続されたE/O変換部16、O/E変換部21と示した図である。SERDESである高速デバイス15、22は、それぞれクロック発振器15a、22aにて動作している。しかしながら、クロック発振器15a、22aからそれぞれ発振されるクロックは、クロック発振器15a、22aそれぞれが有する誤差範囲以内、例えば±100ppm以内の誤差において同期していない。つまり、クロック発振器15a、22aの発振するクロックをそれぞれf01、f02とすると、100ppm以内の誤差以内でf01≠f02となっている。一般に、SERDESは、クロック抽出機能を備えており、規定された周波数のある誤差範囲以内、例えば±100ppm以内のリファレンスクロックを供給することにより、受信したシリアルデータから、f01=f03となる再生クロックf03を再生することができる。このとき、SERDESである高速デバイス15は、パラレルデータからシリアルデータに変換する際に8B10Bエンコードすることで、トグル頻度を上げ再生クロックの抽出の精度を高めている。
このように、図1に示した光伝送システムでは、高速デバイス15、22としてSERDESを使用することで、光ファイバ300a区間においてクロックを併走させることなくシステムを構築することができる。
このような構成の光伝送システムは、ソース機器からモニタ機器への光伝送方向として定義した下り方向へのみビデオ信号を光伝送し、その他の制御信号を、この下り方向と、モニタ機器からソース機器への光伝送方向として定義した上り方向との両方向にて光伝送する。したがって、下り方向の伝送帯域は、上り方向の伝送帯域より非常に大きくなっている。
例えば、ピクセルレート80MHz、RGB信号が24(8ビット×3)ビットのビデオ信号を伝送する場合、ビデオ信号の帯域は、80MHz×24ビット×10/8(8B10B変換による帯域アップ分)=2.4Gbpsとなる。なお、HDMI規格の場合、音声信号は、ピクセルデータのブランキング期間に埋め込まれているため、この2.4Gbps内に含まれている。一方、制御信号の帯域は、1チャンネルあたり100kbps程度である。したがって、複数の制御信号(例えば、8種類程度)を使用したとしても、ビデオ信号と、制御信号とを伝送する下り方向では、数Gbpsの帯域が必要であることになる。
{下り方向の伝送方法}
まず、図1に示した光伝送システムにおける下り方向の伝送方法について説明をする。下り方向の伝送方法について説明するにあたり、図3に示すソース機器側ブロック100において、RGBインターフェース11、RGBインターフェースデバイス13が、ビデオ信号として、ピクセルレート80.0MHzのRGB信号を24ビットパラレルで伝送し、高速デバイス15において8B10Bで光伝送符号化し、制御信号として、100kbps程度の8種類の制御信号を伝送することを考える。
ビデオ信号に必要な帯域は、24ビット×80.0MHz×10/8(8B10B符号化)=2.4Gbpsとなる。下り方向の光伝送に必要な帯域は、この2.4Gbpsに加えて、制御信号を伝送する帯域、さらに、8B10B符号化されたシリアルデータを、高速デバイス22において8B10Bデコードする際の10Bシンボルの区切りを検出するためのK28.5シンボルから構成されるアイドルパターンを挿入するための帯域が必要となる。この制御信号、アイドルパターンを挿入するために必要となる帯域が帯域増加分となる。
上述したような帯域増加分は、必要最小限に抑えることが好ましい。ここでは、例として帯域増加分を、ビデオ信号を伝送するのに必要な帯域の1/16(6.25%)として説明をする。帯域増加分を考慮した必要となる伝送帯域は、2.4Gbps×16/15=2.56Gbpsとなる。
なお、以下においては、一例として、高速デバイス15、22が、パラレルビット幅として16ビットを有し、8B10Bエンコード/デコード機能を持っているものとして説明をする。
ロジック部14と、高速デバイス15との間のパラレルビット幅が16ビット、高速デバイス15において8B10B符号化が実行されることを考慮すると、パラレル部分の動作周波数は、2.56Gbps/16ビット/(10/8)=128MHzとなる。つまり、ロジック部14と、高速デバイス15との間のパラレル部分は、16ビット×128MHzであり、RGBインターフェースデバイス13と、ロジック部14との間のパラレル部分は、24ビット×80MHzとなる。
したがって、ロジック部14において、ビット幅変換と、速度変換を行う必要がある。24ビットのパラレルビット幅から、16ビットのパラレルビット幅へのビット幅変換により、速度は3/2倍され、さらに、アイドルパターン、制御信号の挿入のよる帯域増加により16/15倍され、最終的には、(3/2)×(16/15)=8/5(1.6)倍の速度変換となる。
速度変換後のクロック(128MHz)は、80MHzであるピクセルクロックからPLLを用いることで生成される。また、ビデオ信号の速度変換は、図4に示すように、FPGAであるロジック部14が備えるデュアルポートRAM(Random Access Memory)14aにて容易に実現することができる。速度変換後は、帯域を増加させたことにより、制御信号、アイドルパターンを挿入するタイミングが確保されることになる。
図4に示すロジック部14の入力端子Aに入力されるRGB信号は、図5に示すように、それぞれ8ビットのパラレル信号であるR信号、G信号、B信号が、80MHzのピクセルクロックに同期して入力される。同じく図4に示すロジック部14の出力端子Bから出力される制御信号、アイドルパターンが挿入されビット幅変換、速度変換されたRGB信号は、図6に示すようなフォーマットの1本のストリームに多重化された信号となる。なお、この信号は、1本のストリームに多重化されるがパラレル信号として出力される。
図6に示すように、制御信号、アイドルパターンが挿入され、多重化されたRGB信号は、速度変換後のクロックを128MHzとし、ビット幅を16ビットとし、160クロック分を1単位とするようなフレームフォーマットとなっている。この伝送フレームは、先頭から8バイト(4クロック分)のアイドル(IDLE)パターン、4バイトのプリアンブル(Preamble)部(2クロック分)、28バイトのグループ1(14クロック分)、それぞれ40バイトのグループ2〜8(20クロック分×7)によって構成されている。
グループ1は、アイドルパターンと、プリアンブル部とを加えることで、グループ2〜8と同じ、40バイト(20クロック分)のデータとなる。グループ1では、9種類のRGB信号の組み、グループ2〜8では、13種類のRGB信号の組みを含んでいる。
図7に詳細に示すように、制御信号の挿入されているタイムスロット(制御信号フィールドCSF)が、等間隔で配置されている。具体的には、変換後のクロック、128MHzで20クロック毎、すなわち0.16μs毎に8ビットの制御信号が配置されていることになる。
本実施の形態では、100kbps(1周期10μs)程度の制御信号の重畳を想定しているため、0.16μs毎にサンプリングし、RGB信号のようにデュアルポートRAM14aを用いずにそのまま伝送することにより、8種類の制御信号の重畳が可能となる。
また、本実施の形態における制御信号フィールドCSFは、1ビットあたり1/0.16μs=6.25Mbpsの帯域が確保されており、この制御信号タイムスロットを利用して、上位レイヤのフレームを構成することにより、多機能なプロトコル領域としてもよい。
ただし、光伝送において、ランダムエラーが発生する可能性があるため、光伝送後のモニタ機器側ブロック部200における制御信号分離時に“2タイムスロット連続同一値受信にて値を認識”させるなどする動作保護回路が必要となる。さらに、本実施の形態よりも1フレーム長を長くしたり、制御信号タイムスロットを増やしたりすることにより、さらに効率のよいデータ伝送を実行することも考えられる。
このように、制御信号が重畳された下り方向の伝送フレームは、同じパターンの繰り返しとなるため、光伝送システムの回路規模を小さくすることができ、低コスト化を促進ささせる。また、制御信号の多重化時、制御信号のサンプリングデータを等間隔に重畳するため、制御信号のプロトコルによらず、低遅延の伝送を可能とする。
図6に示す伝送フレームは、ソース機器側ブロック100のロジック部14において生成され、モニタ機器側ブロック200のロジック部23で制御信号などを分離し、さらに速度及びビット幅が、128MHzから80MHz、16ビットから24ビットへと戻されることになる。
制御信号などは、ロジック部14、ロジック部23の図示しないデュアルポートRAMを通過せずに、多重/分離できるので、本実施の形態として示す光伝送システムでの制御信号などの遅延は、ソース機器側ブロック100の高速デバイス15、モニタ機器側ブロック200の高速デバイス22の遅延にほぼ等しくなる。したがって、本実施の形態として示す光伝送システムでは、極めて遅延の少ない制御信号などの多重分離が可能となる。
このようにして、図1に示す光伝送システムは、ソース機器側ブロック100において、ビデオ信号と、制御信号とを多重化して光信号に変換して、光ファイバ300aを介して、モニタ機器側ブロック200に光伝送することができる。モニタ機器側ブロック200では、ソース機器側ブロック100と逆のステップを経ることで、光伝送された光信号を受信し、ビデオ信号と、制御信号とに分離させモニタ機器へと供給することができる。
下り方向の伝送において、例えば、Full HD(High Definition)と呼ばれるビデオフォーマットのように、必要とされる帯域が非常に高いビデオ信号を伝送する場合には、下り方向の光伝送チャンネルを追加して複数チャンネル(マルチリンク)とすることが望ましい。
第1の実施の形態として示す光伝送システムにおいて、上述したような多重化方式でRGB信号を光伝送させる場合、Full HDのピクセルクロック周波数は、148.5MHzであることから、最低必要帯域は、148.5MHz×24ビット×10/8(8B10B変換による帯域アップ分)=4.46Gbpsとなる。同時に多重化させる制御信号、アイドルパターンの帯域などを考慮すると5Gbps程度の帯域が必要となる。
高速デバイス15、22として使用可能で、現在、市販されている通信規格に準じたSERDESは、2.5Gbps〜3.125Gbps近辺の帯域に対応するものであれば、比較的安価で入手することができる。これ以上の帯域に対応するようなSERDESは、10Gbps近辺の帯域に対応するようなものが存在するが、これは非常に高価であり、10Gbpsに対応したE/O変換デバイス、O/E変換デバイスも非常に高価である。
そこで、上述したようなFull HDといった高帯域のビデオフォーマットのビデオ信号を伝送するために、光伝送チャンネルを複数設けることが考えられる。例えば、5Gbpsの信号を伝送する場合には、2.5Gbpsの光伝送チャンネルを2チャンネル用意すればよいことになる。この方が、高速デバイス15、22として使用するSERDESや、E/O変換デバイス、O/E変換デバイスも安価なものを使用することができるため、コストダウンを図ることができる。
このように複数チャンネル化したことの弊害として、モニタ機器側ブロック200の高速デバイス22で、伝送フレームのチャンネル間スキューが生じるが、最大でもシリアル伝送レートで、数十〜数百ビット分程度であるため、ロジック部23にてFIFOなどを使用することにより吸収可能な程度のスキューである。
なお、ビデオ信号は、RGB信号又はYUV信号で表現できるが、両者ともロジック的動作は同じなので、ここでは、RGB信号の場合のみについて説明をする。
{上り方向の伝送の方法}
続いて、図1に示した光伝送システムにおける上り方向の伝送方法について説明をする。上り方向の伝送では、下り方向の伝送と異なりビデオ信号を伝送する必要がない。例えば、本実施の形態として示す光伝送システムが図8に示すようなテレビジョン放送を受信するチューナなどが実装されたソース装置100Sと、テレビジョン受像機であるモニタ装置200Mとに適用されている場合を考える。
図8に示すような構成の場合、モニタ装置200Mは、付属されたリモートコントロール装置150Rから各種制御信号が入力されることになる。リモートコントロール装置150Rから入力された各種制御信号は、モニタ200Mの制御信号受光部200Rで受光され、光ケーブル300を介して、ソース装置100Sに伝えられる。このときの制御信号の流れが上り方向の伝送である。このようなソース装置と、モニタ装置とが分離された構成は、大型化且つ薄型化されてきているフラットパネルテレビジョン受像機などにおいて、主流となっているシステム構成である。
このようなモニタ側装置からソース側装置に送信される制御信号の速度は、比較的遅く、下り方向のような転送レートを全く必要としない。そこで、本発明の実施の形態として示す光伝送システムにおいては、上り方向の伝送では、このような速度の遅い制御信号などを送信することとする。上り方向の伝送で伝送する制御信号としては、例えば、100kbps程度の速度の制御信号を、8種類以内だけ用いることにする。
上り方向の伝送では、上述したように、速度の遅い制御信号を伝送するため、高速デバイス15、22などを使用せずに、例えば、マンチェスタ符号といった非同期動作可能な符号化方式で符号化させて伝送する。マンチェスタ符号とは、図9に示すように、1ビットのデータを2ビットのデータとして表現した符号である。
図10(a)は、図1にも示した本発明の実施の形態として示す光伝送システムである。図10(b)は、光伝送システムにおいて、上り方向の伝送を担う、ソース機器側ブロック100のロジック部14と、O/E変換部17、モニタ機器側ブロック200のロジック部23と、E/O変換部27を拡大して示した図である。図10(b)に示すように、モニタ機器側ブロック200のロジック部23、伝送する制御信号をマンチェスタ符号に符号化するために制御信号サンプリング部23S、マンチェスタエンコード部23Eを備えている。またソース機器側ブロック100のロジック部14は、マンチェスタデコード部14D、制御信号送出部14Sを備えている。なお、以下に示す説明においては、上り方向において伝送する制御信号として8種類の制御信号CTL1〜CTL8を伝送する場合を考える。
まず、図11に示すように、制御信号サンプリング部23Sは、上り方向で伝送する制御信号CTL1〜8を、ぞれぞれ、1MHzのサンプリング信号でサンプリングし、図12に示すマルチプレクサ23MUXで時分割多重し、シリアライズする。このときの制御信号の帯域は、8Mbpsである。シリアライズされた制御信号は、ヘッダ付加部23HEDにて8ビット毎に2ビットのフレーム同期ビットが付加される。このときのフレーム同期ビットが付加された制御信号の帯域は10Mbpsである。
制御信号サンプリング部23Sから供給されたフレーム同期ビットが付加された制御信号は、マンチェスタエンコード部23Eにて、バイフェーズ信号であるマンチェスタ符号に変換され10Mbps×2=20Mbpsの帯域となる。このマンチェスタ符号に変換された制御信号は、E/O変換部27で光信号に変換され光ファイバ300bにてソース側機器ブロック100に光伝送される。
図10(b)に示すように、光ファイバ300bにて光伝送された光信号は、O/E変換部17にて電気信号に変換され、20Mbpsの帯域のマンチェスタ符号となる。このマンチェスタ符号は、ロジック部14が備えるマンチェスタデコード部14Dにて、デコードされる。マンチェスタデコード部14Dは、マンチェスタ符号をデコードする際に、図13に示すように、高速デバイス15のパラレルインターフェース動作クロックを用いる。本実施の形態では、上述したように高速デバイス15のパラレルインターフェース動作クロックが128MHzとなっている。したがって、パラレルインターフェース動作クロックは、20Mbpsであるマンチェスタ符号を6倍以上のレートでオーバーサンプリングできることになるため、2ビットで表現されたマンチェスタ符号を1ビットのデータとして十分デコードすることができる。
図14に示すように、マンチェスタデコード部14Dでデコードされ、10Mbpsとされたフレーム同期ビットが付加されたシリアル信号である制御信号は、制御信号送出部14Sに供給され、フレーム同期部14SYNにてフレーム同期ビットを用いて、フレーム同期をとり、8Mbpsの制御信号とされデマルチプレクサ14DMUXにてパラレル信号にデシリアライズされ、制御信号CTL1〜CTL8として制御信号送出部14Sから出力される。
このように、比較的低速で伝送可能な上り方向の制御信号をマンチェスタ符号といった非同期動作で伝送させることにより、本実施の形態として示す光伝送システムでは、下り方向の伝送にのみ高速デバイス15、22を用いることになる。したがって、消費電力を多大に要する高速デバイス15、22を双方向の伝送にて用いることを回避することができるため、コストを大幅に抑制することができる。
{光伝送システムの立ち上げ動作}
本実施の形態として示す光伝送システムを用いる、ソース機器と、モニタ機器との間では、ソース機器から送信されるビデオ信号の他に、独自のソフトウェアベースで動作する制御信号などが必要とされる場合がある。このような場合、この制御信号の送受信が成功しない限り、ソース機器からソース機器側ブロック100に対してピクセルクロック及びビデオ信号が出力されない場合がある。
図1に示す光伝送システムでは、下り方向の伝送において、ピクセルクロックを基にロジック部14、23、高速デバイス15、22を動作させている。そのためピクセルクロックが出力されていない状態では、ソース機器側ブロック100と、モニタ機器側ブロック200との間で、上述した制御信号の送受信を試みたとしても制御信号を伝送させることができない。
したがって、この問題を解決するために、図15に示すように、ソース機器側ブロック100のロジック部14の構成を、RGBインターフェース部11からのピクセルクロックの供給が断たれたかどうかを監視するピクセルクロック監視回路14WATと、ピクセルクロック監視回路14WATの結果に応じて、外部に設けられたピクセルクロックと同一のクロックを自発振するクロック発振器14CLKからの入力に切り替えるクロック選択部14SELとを備えることが考えられる。
このようにロジック部14を構成することで、ソース機器からのピクセルクロックが断たれている場合、例えば、光伝送システムの立ち上げ時において、ピクセルクロックが供給されていない場合などに、ピクセルクロック監視回路14WATによって、クロック発振器14CLKが選択されることでソース機器と、モニタ機器との間の制御信号の送受信を実現する。
また、ピクセルクロックが供給されたことが検出された際、クロック選択回路14SELは、ピクセルクロック監視回路14の監視結果に基づいて、RGBインターフェース11から供給されるピクセルクロックを選択する。これにより、ピクセルクロックが正常に供給されている場合には、正しく画像データを伝送できることになる。
<第2の実施の形態>
続いて、本発明の第2の実施の形態として示す光伝送システムについて説明する。第2の実施の形態として示す光伝送システムは、図1に示した第1の実施の形態である光伝送システムと基本的には同一の装置構成であるため、第2の実施の形態においても図1を用いた説明を行う。その際、重複する箇所の説明を省略しながら、相違点が明確となるように説明をする。
第2の実施の形態として示す光伝送システムは、1つの光伝送システムで、あらゆるビデオフォーマットのビデオ信号を伝送できる構成となっている。このように1つの光伝送システムにおいて、あらゆるビデオフォーマットのビデオ信号を伝送可能とするためには、ソース機器側ブロック100の高速デバイス15、モニタ機器側ブロック200の高速デバイス22に同一のリファレンスクロックを供給する必要がある。
一般に、高速デバイス15、22として用いられているSERDESは、リファレンスクロックを供給することで、そのクロックの周波数に準じた速度で動作する。
例えば、ソース機器側ブロック100の高速デバイス15、モニタ機器側ブロック200の高速デバイス22として、パラレルビット幅が16ビット、エンコード/デコード方式が8B10B方式という仕様のSERDESを用いた場合、16ビット×10/8(8B10B変換による帯域アップ分)=20となり、リファレンスクロックの20倍のレートがシリアル部分のビットレートとなる。
このリファレンスクロックは、ソース機器側ブロック100の高速デバイス15及びモニタ機器側ブロック200の高速デバイス22に供給しなければならない。SERDESである高速デバイス15、22に供給すべきリファレンスクロック周波数は、下り方向の必要帯域に応じて決定すればよい。
まず、高速デバイス15、22のリファレンスクロックをソース機器からビデオ信号のピクセルクロックを基準に生成するシステムを考える。例えば、ビデオ信号として、ピクセルレートが80Mbpsで、RGB信号が24(8ビット×3)ビットのパラレルで伝送されるとする。このとき、上述した第1の実施の形態と同様に、ビデオ信号に加えて、制御信号を1本のストリームに重畳し、さらに8B10B同期をさせるためにK28.5コードからなるアイドルパターンを定期的に挿入する。
この制御信号、アイドルパターンを挿入することで増加させる帯域を、全体の1/16(6.25%)とする場合、SERDESリファレンスクロックfrefと、ピクセルクロック周波数fpixとの関係は、パラレルビット幅の変換分が24ビット/16ビットであるため、fref=fpix×(24/16)×(16/15)=fpix×(8/5)となる。
したがって、ソース機器側ブロック100において、SERDESである高速デバイス15のリファレンスクロックは、ソース機器からのピクセルクロックを基準にしてPLLを使用することで生成できる。
しかし、モニタ機器側ブロック200においても、SERDESである高速デバイス22のクロック抽出機能を実現するためには、ソース機器側ブロック100の高速デバイス15のリファレンスクロックfrefと同じクロックとなるリファレンスクロックを高速デバイス22に供給する必要がある。
例えば、図16に示すように、ソース機器側ブロック100においては、ソース機器から供給されるビデオ信号のピクセルクロックが供給されるため、PLL31を用いることでリファレンスクロックを生成し、高速デバイス15に供給することができる。
一方、モニタ機器側ブロック200においては、送信されるビデオ信号のビデオフォーマットがあらかじめ分かっているという特別な場合においては、リファレンスクロックを生成することができる。しかし、あらゆるビデオフォーマットのビデオ信号を伝送することを考えた場合、このビデオフォーマットのピクセルクロックに対応するために、あらゆる周波数のリファレンスクロックを高速デバイス22に供給可能とする構成にする必要がある。これを実現するには、例えば、図16に示すように、モニタ機器側ブロック200において、それぞれ異なるクロックを自発振する複数のクロック発振器32(nは、自然数)を備え、適宜セレクタ33によって選択することで、ビデオフォーマットに応じたリファレンスクロックを高速デバイス22に供給するといった非現実的な構成となってしまう。
そこで、第2の実施の形態として示す光伝送システムでは、SERDESである高速デバイス15、22を、図17に示すように、自発振するクロック発振器34、35から供給される固定レートのリファレンスクロックで動作させることにする。高速デバイス15、22に供給すべきリファレンスクロックの周波数は、当該光伝送システムで伝送するビデオ信号のビデオフォーマットのうち、一番帯域の大きなビデオフォーマットのビデオ信号を伝送可能とするように設定する。なお、このとき、ビデオ信号に加える上述したアイドルパターン、下り方向の制御信号の帯域増加分も考慮されることはいうまでもない。
図17に示すように、ソース機器側ブロック100のロジック部14は、伝送するビデオ信号を当該ビデオ信号のビデオフォーマットで定められたピクセルクロックから、SERDESである高速デバイス15のリファレンスクロックに乗せ換える必要がある。つまり、伝送されるビデオ信号は、ロジック部14に供給される前には、ピクセルクロックに同期しているが、ロジック部14を経由して高速デバイス15に供給される際には、クロック発振器34にて生成されるリファレンスクロックに同期させる必要がある。
このロジック部14におけるクロックの乗せ換えは、図4を用いて説明したFPGAであるロジック部14に予め備えられているデュアルポートRAM14aを用いることで実現することができる。
一方、モニタ機器側ブロック200では、リファレンスクロックに同期して伝送されたビデオ信号を再びピクセルクロックに同期させることになる。このとき、モニタ機器側ブロック200は、ピクセルクロックの情報を保持していないため、なんらかの手法によりソース機器側ブロック100からピクセルクロックを取得する必要がある。
このピクセルクロックを伝送する手法は、ピクセルクロックを伝送する光クロック伝送チャンネルを別途設けるという手法と、このような光クロック伝送チャンネルを設けずに、下り方向で送信するフレームのヘッダ情報としてピクセルクロック情報を伝送するという手法とが考えられる。
(1)光クロック伝送チャンネルを設けピクセルクロックを伝送する手法
まず、ソース機器側ブロック100から、モニタ機器側ブロック200にピクセルクロックを伝達する手法として、図1に示した光伝送システムに、新たに下り方向の光伝送を担う光クロック伝送チャンネルを設け、この光クロック伝送チャンネルでピクセルクロックを伝送する手法について説明をする。
例えば、図18に示すように、光クロック伝送チャンネルは、ソース機器側ブロック100に備えられ、ロジック部14と接続されたE/O変換部18と、モニタ機器側ブロック200に備えられ、ロジック部23と接続されたO/E変換部28とが光ファイバ300cを介して接続されることで形成される。光クロック伝送チャンネルは、上り方向の制御信号専用チャンネルと同様に、高速デバイス15、22を経由することなく、ロジック部14、ロジック部23と接続されている。
このように光クロック伝送チャンネルを設けることで、ソース機器側ブロック100のロジック部14から、モニタ機器側ブロック200のロジック部23に対して伝送されるビデオ信号のピクセルクロックを伝送させることができる。
これに応じて、モニタ機器側ブロック200のロジック部23は、リファレンスクロックに同期して伝送されたビデオ信号をピクセルクロックに同期するように、クロックの乗せ換えを行う。クロックの乗せ換えは、ロジック部14と同様に、FPGAであるロジック部23に予め備えられている図示しないデュアルポートRAMを用いることで実現することができる。
この光クロック伝送チャンネルにて、ピクセルクロックをソース機器側ブロック100からモニタ機器側ブロック200へと光伝送する際、光伝送系のコストダウンを図るためにソース機器側ブロック100のロジック部14で、1/Mに分周するようにしてもよい。
例えば、図19に示すように、ロジック部14に設けられた1/M分周器41で、ピクセルクロックを1/Mに分周して、E/O変換部18、光ファイバ300cを介して、モニタ機器側ブロック200のO/E変換部28に光伝送し、PLL42で、1/Mに分周されたピクセルクロックをM倍に逓倍して元に戻す。このとき、FPGAであるロジック部23内部に設けられているPLLを用いれば、図19に示すように別途PLL42を用意する必要がないため、よりコストダウンを図ることができる。
このように、ピクセルクロックを光伝送するための光クロック伝送チャンネルを設けることで、第2の実施の形態として示す光伝送システムは、図18に示すように、ビデオ信号と、制御信号とを多重化して1本のストリームとして伝送する下り方向の高速チャンネル、モニタ機器からの制御信号を伝送する上り方向の制御信号専用チャンネル、というように3つの光伝送チャンネルを備えることになる。
ビデオ信号を伝送する下り方向の高速チャンネルは、数Gbpsの非常に高速な信号であり、PECLやCMLなどの電気インターフェースで、高速デバイス15と、E/O変換部16とが、また高速デバイス22と、O/E変換部21とが直接接続されている。
一方、制御信号専用チャンネルと、光クロック伝送チャンネルとは、数十MHz〜百数十MHzの速度であり、SERDESである高速デバイス15、22を経由することなく、ロジック部14と、O/E変換部17、E/O変換部18とがそれぞれ接続され、ロジック部23と、E/O変換部27、O/E変換部28とが接続されている。
上り方向の光伝送を担う制御信号専用チャンネルでは、DVI規格に準拠している場合、DDC(Display Data Channel)通信用の帯域として、100kbps程度が必要となり、制御信号インターフェース26には、上述のモニタ機器を提供しているベンダ独自のリモコン信号や、ソフトウェアベースで動作する低速信号などが存在し、それらも数kpbs〜数十bps程度の以内の場合が多い。したがって、これらの複数の制御信号は、第1の実施の形態でも説明したように、時分割多重と、非同期動作可能なマンチェスタ符号伝送を用いることにより1本のストリームで伝送させることができる。
このように、低速の信号であれば、高速デバイス15、22のようにSERDESといった高速デバイスを使用することなく光伝送が可能である。そして、ビデオ信号を伝送していない場合に限り、下り方向の光クロック伝送チャンネルを使用して、時分割多重と、マンチェスタ符号伝送をすることで、上り方向の制御信号専用チャンネルと併せて、双方向の通信をすることができる。
例えば、光伝送システムの立ち上げ時のネゴシエーション、ビデオフォーマット変更時のネゴシエーション、光伝送システムの低消費電力モードというように、ビデオ信号の伝送が必要のない場合には、下り方向の光クロック伝送チャンネルと、上り方向の制御信号専用チャンネルとを用いた、高速デバイス15、22を使用しない低消費電力での双方向光伝送を実現することができる。
このように、あらゆるビデオフォーマットのビデオ信号を伝送するために、第2の実施の形態として示す光伝送システムでは、ソース機器側ブロック100からモニタ機器側ブロック200へのピクセルクロックの伝送を、光クロック伝送チャンネルを新たに設けることで実現している。そして、光クロック伝送チャンネルを設けたことにより、ピクセルクロック以外の制御信号の光伝送を低消費電力にて行うことができる。
しかしながら、図18に示すように、光クロック伝送チャンネルを設けたことにより、光ファイバcが増設されるため、例えば、伝送距離が長くなった場合など、製造コストが大幅に増加してしまうといった問題がある。
そこで、図20に示すように、下り方向の高速チャンネルは、そのままにし、制御信号専用チャンネルと、光クロック伝送チャンネルとを1本の光ファイバ300dにて形成する1芯双方向の構成とすることが考えられる。図20に示すように、低速な信号を伝送する上り方向と、下り方向とを1芯双方向の構成とするにあたり、ソース機器側ブロック100には、O/E変換部17、E/O変換部18に換えて、O/E・E/O変換部51が備えられ、モニタ機器側ブロック200には、E/O変換部27、O/E変換部28に換えて、O/E・E/O変換部61が備えられ、それぞれファイバ結合ブロック57、67を介して光ファイバ300dに接続されている。
O/E・E/O変換部51は、LD53を制御するLDD(Laser Diode Driver)52と、LDD52の制御に応じてレーザ光を出射するLD(Laser Diode)53と、受光した光を光電変換するPD(Photo Detector)54と、PD54で受光された光を電圧信号に変換するTIA(Trans Impedance Amplifier)55と、電圧信号を波形成形するLIA(Limiting Amplifier)56とを備えている。O/E・E/O変換部51は、LDD52、LD53でE/O変換を実行し、PD54、TIA55、LIA56とでO/E変換を実行する。なお、O/E・E/O変換部61は、O/E・E/O変換部51と全く同じ構成であるため説明を省略する。
このような構成とすることで、モニタ機器側ブロック200へのピクセルクロックの伝送を可能としつつ、光ファイバの本数を減少させることができ、製造コストを大幅に低減させることができる。
図20に示したように、1芯双方向とするチャンネルを、制御信号専用チャンネルと、光クロック伝送チャンネルとで形成しているが、例えば、下り方向の伝送チャンネルとして高速デバイス15、22を経由した伝送を行う高速チャンネルを用いると、以下に示す理由で、好ましくない結果となる。
一般に、O/E変換部内の光受信デバイスとして用いられているフォトディテクタ(PD:Photo Detector)が、所望のBER(Bit Error Rate)を得るのに必要な最小受信感度は、以下に示す(1)式のように現せる。
Figure 2006191161
高速チャンネルのO/E変換部21で用いられている高速フォトディテクタ21aは、高速化のためにCR時定数の影響を極力抑える必要があるため受光面積が、低速フォトディテクタに較べて狭くなっている。したがって、高速フォトディテクタ21aで受光可能な光量は、低速フォトディテクタよりも少なくなりS/N比が低下する。
(1)式からも分かるように、S/N比の低下は、最小受光感度の低下を招く上、高速チャンネルでは、高帯域であることからBが大きいため、所望のBER(10−12)を得るのに必要な受信光量がさらに大きくなってしまうことになる。したがって、高速フォトディテクタ21aでは、少しでも大きいS/N比を確保することが要求される。
高速チャンネルと、低速な、例えば制御信号専用チャンネルとで1芯双方向の構成とした場合、電気的クロストークや、光クロストークの影響が避けられず、光伝送システム全体の設計マージン(S/N)を低下させてしまうことになる。
したがって、上述したように高速フォトディテクタ21aで要求される高いS/N比の確保が困難になってしまう。
また、最小受信感度の良い高速フォトディテクタを使用することも考えられるが、このような高速フォトディテクタは、非常に高価であるため、コストの増加を招いてしまうといった、新たな問題が発生してしまうことになる。
以上の理由から、1芯双方向とする際に選択される2つのチャンネルは、低速の伝送を担う制御信号専用チャンネルと、光クロック伝送チャンネルとの組み合わせとなる。
(2)光クロック伝送チャンネルを設けずにピクセルクロック情報を伝送する手法
続いて、ソース機器側ブロック100から、モニタ機器側ブロック200にピクセルクロックを伝達する手法として、図18に示したような光クロック伝送チャンネルを設けずに、下り方向で送信するフレームのヘッダ情報として、ピクセルクロック情報を伝送する手法について説明をする。
光クロック伝送チャンネルを設けない場合には、ソース機器側ブロック100、モニタ機器側ブロック200は、それぞれ図21A、図21Bに示すような構成となる。
図21Aに示すように、ソース機器側ブロック100のロジック部14は、主にRGB信号、V/H同期信号、DE信号といった主要な信号の処理を担う映像信号処理系であるマルチプレクサ51、FIFO52と、ピクセルクロックに関する処理を担うクロック処理系であるディバイダ53、クロックアナライザ54と、それぞれの処理系の最終段において、出力された信号をマルチプレクスして、伝送フレームを形成するマルチプレクサ55とを備えている。クロックアナライザ54には、高速デバイス15を動作させる固定レートのリファレンスクロックCLKrefがクロック発振器34から供給されている。
また、図21Bに示すようにモニタ機器側ブロック200のロジック部23は、ソース機器側ブロック100より伝送され、O/E変換部21、高速デバイス22を経由した伝送フレームをデマルチプレクスするデマルチプレクサ61と、デマルチプレクスされたフレームからRGB信号、V/H同期信号、DE信号を取り出す映像信号処理系であるFIFO62、デマルチプレクサ63と、同じくデマルチプレクスされたフレームからクロック情報を取り出すクロック処理系であるクロックジェネレータ64、PLL65とを備えている。クロックジェネレータ64は、高速デバイス22を動作させる固定レートのリファレンスクロックCLKrefにロックしたクロックデータリカバリーCLKcdrが供給されている。
なお、以下においては、一例として、高速デバイス15、22が、パラレルビット幅として16ビットを有し、8B10Bエンコード/デコード機能を持っているものとして説明をする。
続いて、図22、図23に示すタイミングチャートを用いて、ピクセルクロック情報をソース機器側ブロック100からモニタ機器側ブロック200に伝送する動作について説明をする。
図22(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、それぞれ、ピクセルクロック、ピクセルクロックを1/mに分周した1/mピクセルクロック、1フレーム期間を指定するフレーム(Flame)クロック、クロック発振器34で発振されるクロックリファレンスCLKref、モニタ機器側ブロック200に伝送する伝送フレームを示している。
図23(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ、ソース機器側ブロック100から伝送された伝送フレーム、クロックデータリカバリーCLKcdr、ピクセルクロック’が1/mで分周された1/mピクセルクロック’、1/mピクセルクロック’をm逓倍したピクセルクロック’を示している。
まず、図21Aに示したロジック部14のディバイダ53には、図22(a)に示したピクセルクロックが供給され、このピクセルクロックを1/mに分周し、図22(b)に示すような1/mピクセルクロックを出力する。
1/mピクセルクロックは、クロックアナライザ54に供給され、高速デバイス15の動作クロックである図22(d)に示すクロックリファレンスCLKrefで計数されて取り込まれる。クロックアナライザ54で取り込まれた時点で、1/mピクセルクロックは、クロックリファレンスCLKrefに同期した信号となる。
1/mピクセルクロックを、クロックリファレンスCLKrefで計数した値を、計数値h(iは、自然数)として表すことにする。つまり図22に示すように、1/mピクセルクロックは、クロックリファレンスCLKrefと、計数値hとのかけ算で表すことができる。この計数値hは、ピクセルクロック情報の一つとして図22(e)に示す伝送フレームのフレームヘッダhedに格納される。
クロックアナライザ54は、取り込んだ1/mピクセルクロックを、図22(c)に示すフレームクロックにて、伝送フレーム単位で計数する。クロックアナライザ54で計数された値は、サイクル数kとして、計数値hと同様に、伝送フレームのフレームヘッダhedに、ピクセルクロック情報として格納される。
図21Aに示すマルチプレクサ55は、FIFO52から供給されるピクセルデータと、制御信号とを伝送フレームの本体部分にマルチプレクスし、クロックアナライザ54から供給されるピクセルクロック情報である、計数値hと、サイクル数kとを伝送フレームのフレームヘッダhedにマルチプレクスして伝送フレームを形成する。
形成された伝送フレームは、高速デバイス15、E/O変換部16、光ファイバ300aを介して、ソース機器側ブロック100からモニタ機器側ブロック200に伝送される。
モニタ機器側ブロック200に伝送された伝送フレームは、図21Bに示すO/E変換部21、高速デバイス22を介して、ロジック部23に供給される。ロジック部23のデマルチプレクサ61は、供給された伝送フレームをデマルチプレクスし、フレームヘッダhedからピクセルクロック情報である計数hと、サイクル数kとを取り出し、クロックジェネレータ64に供給する。
クロックジェネレータ64は、計数hと、サイクル数kとを用いて、クロックデータリカバリーCLKderに同期した1/mピクセルクロック’を生成する。1/mピクセルクロック’をPLL65でm逓倍することでピクセルクロック’が再生される。
上述したように、クロックデータリカバリーCLKcdrは、クロックリファレンスrefにロックさせているので、CLKcdr=CLKrefがなりたつ。したがって、クロックデータリカバリーCLKcdrにて再生されたピクセルクロック’は、クロックリファレンスCLKrefで再生されたことに同義となり、ピクセルクロック’と、ピクセルクロックとは、結果的に同じクロックであるといえる。
このようにして、伝送フレームのフレームヘッダhedに、ピクセルクロック情報として、1/mピクセルクロックをクロックリファレンスCLKrefで計数した計数値h、1つの伝送フレーム内の1/mピクセルクロックを計数したサイクル数kを格納し、光信号として伝送することで、光クロック伝送チャンネルを設けなくても、モニタ機器側ブロック200に対してピクセルクロック情報を伝送でき、モニタ機器ブロック200では、伝送されたピクセルクロック情報からピクセルクロックを再生するこができる。
したがって、本発明の第2の実施の形態として示す光伝送システムは、光クロック伝送チャンネルを別途設けなくても、あらゆるビデオフォーマットのビデオ信号を伝送することができる。
なお、ロジック部23内のPLL65は、ロジック部23をFPGAで形成した場合には、FPGA内部あらかじめ備えているPLLを用いることができる。また、PLL単体のデバイスを利用することも当然可能である。
続いて、このように光クロック伝送チャンネルを設けずに、ピクセルクロック情報を送信する手法について、さらに具体的に説明をする。
例えば、このような光伝送システムにおいて、画素フォーマットがUXGA(Ultra extended Graphics Array:1600×1200画素)のモニタ機器に対応したピクセル周波数が162MHzのビデオ信号を、ソース機器側ブロック100からモニタ機器側ブロック200に光伝送する場合を考える。
光伝送システムとしては、図21A,図21Bに示すような構成とし、ソース機器側ブロック100、モニタ機器側ブロック200のそれぞれの高速デバイス15、22を2.5Gbpsの伝送帯域を有する2チャンネルとし、合計5Gbpsの光伝送が可能なシステムとする。
ところで、コンピュータ用ディスプレイに関する標準化の策定などを行うVESA(Video Electronics Standards Association)規格においては、モニタ機器の受信性能として、ピクセル周波数±0.5%の偏差があっても受信できなければならないという規定がある。そこで、このVESA規格を満たすためには、ピクセルレート162MHzのビデオ信号では、162MHz×1.005=162.81MHzの帯域を確保する必要がある。
したがって、ピクセルレートが162MHzのビデオ信号を伝送するのに必要となる帯域は、162.81MHz×24ビット×10/8=4.89Gbps程度となる。
なお、24ビットとは、RGB信号を、それぞれ各色信号毎に8ビットずつパラレルで供給されることに起因し、10/8は、高速デバイス15における8B10B変換によって増加するビット分を考慮した値である。
高速デバイス15の動作クロックとして使用する水晶発振器であるクロック発振部34の偏差が±100ppmであるとすると、ワーストケースを考えて、125MHz−100ppm=124.9875MHzとなる。したがって、光伝送システムで用意できる光伝送帯域は、ワーストケースで、124.9875MHz×20×2ch=4.9995Gbpsとなる。したがって、4.9995Gbpsの光伝送帯域で、4.89Gbpsの画像信号を伝送しなければならないことになる。
図6を用いて説明したように、ビデオ信号、制御信号、アイドルパターンが多重化された伝送フレームは、複数のグループから構成されている。1伝送フレームにおけるグループの数を多くして伝送フレーム長を長くすると、フレームヘッダの挿入が抑制できるため伝送効率があがることになる。しかしながら、フレームヘッダの挿入が抑制され、伝送フレーム長が長くなると伝送路エラーにより、8B10B同期が外れてしまった際の復旧に時間を要してしまうため、なるべく伝送フレーム長を短くしたいという要請もあり、互いにトレードオフの関係にある。
ここで、1伝送フレーム長に設けるグループ数の数と、伝送帯域との関係を図24に示す。図24に示すOH率は、グループ数をGとした場合に、OH率=(8+0.5G)/65×Gとして定義され、1伝送フレームの全帯域に対するビデオ信号以外の信号の帯域が占める割合を示す。このOH率は、グループ数の増加に応じて減少する値である。図24に示すように、グループ数Gが8の時には、帯域不足となって伝送することができないが、グループ数Gを12以上に増加させた場合に伝送可能帯域を確保することができる。ここでは、クロック情報を全く考慮していないため、グループ数Gが12だと伝送帯域が足りなくなるおそれがあるため、マージンをとって、グループ数Gを16とする。
また、リフレッシュレート60HzのUXGAフォーマットのビデオ信号を伝送する場合、水平解像度が、ブランキング期間を含めると1250であるため、水平走査周波数(Horizontal scan rate)は、60Hz×1250=75kHzであり、その周期は、13.3μs(1/75kHz)である。したがって、伝送フレーム長、つまり伝送フレーム周期を8.32μsとすると、本光伝送システムのビデオ信号伝送遅延を、1水平走査周期程度の低遅延に抑えることができる。
このようにグループ数Gを16としたときの伝送フレームの様子を図25に示す。図25に示すように、グループ数Gを16としたときの伝送フレームの1周期は、8.32μsとなる。
<ピクセルクロック情報>
このように伝送フレームの1周期を8.32μsと決め、ピクセルクロック情報を、伝送フレームのフレームヘッダに乗せて伝送する場合に、ピクセルクロック情報の乗せ方について、様々なピクセルクロックを例に用いて検証をする。
光伝送システムは、図21A、図21Bに示すような、光クロック伝送チャンネルを設けずに、ピクセルクロック情報の伝送を可能なシステムとする。伝送するビデオ信号のピクセルクロック周波数範囲、光伝送ビットレート、光伝送システムを構成する高速デバイスの仕様、クロックリファレンスCLKrefの周波数、伝送フレーム長を図26にまとめて示す。
上述したように、ピクセルクロック情報は、伝送フレームのフレームヘッダに乗せられて伝送される。したがって、フレームヘッダに乗せる際のピクセルクロック情報の情報量は非常に重要となってくる。具体的には、フレームヘッダに乗せるピクセルクロック情報の情報量が減らせれば、伝送効率をあげることができる。
上述したように、ピクセルクロック情報として伝送する情報は、ピクセルクロックを分周値mで分周した1/mピクセルクロックを、クロックリファレンスCLKrefで計数した計数値hと、1つの伝送フレーム時間での1/mピクセルクロックの数を計数したサイクル数kである。
ピクセルクロックとクロックリファレンスCLKrefは完全に非同期であるため、最大、クロックリファレンスCLKref、1クロック分の誤差を持つ。ただし、この誤差は累積されるものではないため、1/mピクセルクロックの累積時間と、クロックリファレンスCLKrefで計数された累積時間との誤差も、クロックリファレンスCLKref、1クロック以内に抑えられることになる。
また、モニタ機器側ブロック200のPLL65にてm逓倍することによりピクセルクロックが再生される。このとき、クロックリファレンスCLKref、1クロック分の誤差は、m個のピクセルクロックで分配されることになる。したがって、分周値mの値が大きいほど、再生されたピクセルクロックに分配される誤差も小さくなるため、ジッタ量を抑えることができる。
このように、分周値mの値は大きいほど、再生されるピクセルクロックに含まれる誤差成分を小さくできるため、再生されたピクセルクロックの精度を上げることができる。ピクセルクロックをモニタ機器側ブロック200で再生するには、図21Bに示したようにPLL65が用いられ、1/mピクセルクロックを入力してm逓倍することでピクセルクロックを再生する。
PLL65は、入力周波数に下限値を有しており、この下限値を下回った場合には、PLLロックをかけることができなくなってしまう。したがって、PLL65に入力する1/mピクセルクロックの入力周波数が、下限値を下回らないように、分周値mを決定する必要がある。本実施例では、このPLL65の入力周波数の下限値である下限周波数を250kHzとする。
図26に示すように25MHz〜165MHzの周波数範囲のピクセルクロックにおいて、PLL65の下限周波数250kHzを満足するように分周値mを決めるには、例えば、図27に示すように、ピクセルクロック周波数を所定の周波数範囲毎のグループに区切り、このグループ毎に分周値mを決める必要がある。
このように、分周値mを決めることで、1/mピクセルクロックの周波数が、PLL65の下限周波数を満たしつつ、ある範囲内、図27に示す例では、250kHz〜500kHzという範囲内に納まり、PLL65の位相比較周期の範囲が広がりすぎることを回避することができる。
このように分周値mを最適化して決定することで、1クロックあたりの誤差を小さくすると共に、1つの伝送フレームに乗せる情報を削減することができるため、伝送効率を大幅に向上させることを可能とする。
このように、1/mピクセルクロックの周波数は、250kHz〜500kHz、周期で表すと、2μs〜4μsとなる。したがって、上述したように決めた、周期が8.32μsの伝送フレームでは、1つの伝送フレーム時間内に、1/mピクセルクロックの立ち上がりエッジが2〜5回検出されることになる。つまり、1つの伝送フレーム内には、1/mピクセルクロックの2〜5サイクル分の情報を載せる必要がある。これは、ピクセルクロック情報であるサイクル数kが、最大でk=5となることを示している。
図28に、25MHz〜165MHzの周波数範囲の代表的なピクセルクロック周波数毎に、図27に示した分周値mと、1/mピクセルクロックの周期と、ピクセルクロック情報である計数値hとを示す。図28に示すように、計数値hは、10進数で250〜500の値となっているため、1つの計数値hを表現するために9ビットの領域をフレームヘッダに確保する必要がある。
例えば、あるピクセルクロックを分周値mで分周した結果、1/mピクセルクロックの周波数が500kHzとなり、1つの伝送フレーム(周期8.32μs)の1/mピクセルクロックの計数であるサイクル数kがk=5となった場合を考える。この伝送フレーム内の5つの1/mピクセルクロックを、クロックリファレンスCLKrefでそれぞれ計数した結果、計数値h〜hは、それぞれ10進数で、253、254、252、253、254になったとする。
この値を、このままフレームヘッダに乗せた場合、非常に情報量が多くなってしまうため、それぞれの計数値をオフセット情報と、差分情報という形に変換することで情報量の削減を図ることにする。
具体的には、計数値h=253を、オフセット情報として、そのまま伝送フレームのフレームヘッダに乗せる。h〜hは、オフセット情報としたhと差分がとられ、その差分値を差分情報として、伝送フレームのフレームヘッダに乗せる。
ところで、上述したが、VESA規格や、861B規格においては、ピクセルクロック周波数の公称値に対して±0.5%の偏差があっても、モニタ機器側で受信できなければならないことになっている。そこで、ワーストケースを想定して、1/mピクセルクロックごとに±0.5%の変動があっても、差分情報を表現できるように、フレームヘッダに乗せる差分情報の情報量を決定する。
図29に、図28に示したピクセルクロック周波数と、計数値hとの対応関係を、±0.5%の偏差を考慮して改めて示す。このように±0.5%の偏差を考慮した場合、最悪の場合、1/mピクセルクロックは、1サイクル毎に+0.5%、−0.5%、+0.5% ・ ・ ・の揺れ幅をもった周波数となってしまう。したがって、計数値hは、最大で+5、−5、+5、−5 ・ ・ ・と遷移することになる。そこで、差分情報は、少なくともこの±5を表現できるように、符号ビットを考慮して差分情報1つあたり4ビット分の領域をフレームヘッダに確保する。
差分情報は、例えば、図30に示すように表現でき、最大で±7まで表現でき、差分情報“1000”を終了フラグとする。この終了フラグについては、後で説明をする。
続いて、このような計数値hを乗せるフレームヘッダのデータ構造について説明する。上述したように、1つの伝送フレームのフレームヘッダには、最大で5サイクル分(サイクル数k=5)の計数値hを乗せることになる。本実施例として示す光伝送システムが備える高速デバイス15の入力ビット幅は、16ビットであるため、フレームヘッダの該当領域を16ビット単位で表現すると図31(a)に示すようなデータ構造となる。図31(b)は、各データ領域の説明である。
上述した、253、254、252、253、254となる計数値h〜hをフレームヘッダに載せる場合、伝送フレームのフレームヘッダの該当領域のデータ構造は、図32に示すようになる。なお、図32では、オフセット情報、差分情報ともに、全て2進数表記している。
このように、ピクセルクロック情報の計数値hをオフセット情報と、差分情報とで表現することで、フレームヘッダに乗せる情報量を圧縮できるため、伝送効率を向上させることができる。また、オフセット情報を毎フレーム伝送しているので、フレーム同期がはずれた場合のリカバリーも容易に実行することができる。
次に、1/mピクセルクロックのサイクル数がk=3となる伝送フレームにおいて、3つの計数値h〜hが10進数表記で501、502、500である場合について考える。この場合も、上述した手法と同様にして図33に示すように、計数値h=501をオフセット情報として、フレームヘッダのオフセット情報領域OFにそのまま乗せ、計数値h=502、h=500を差分情報、+1、−1としてフレームヘッダの差分情報領域SF1、SF2に載せる。なお、図33では、オフセット情報、差分情報ともに、全て2進数表記している。
図33に示す、差分情報領域SF3、SF4には、上述した図30で示した終了フラグ“1000”が記述されている。このように、1つの伝送フレームに乗せる1/mピクセルクロックが4サイクル以下、つまり、つまりk≦4(k=1,2,3,4)のときは、必ず差分情報領域SFに空き領域ができるため、これを終了フラグで埋めることにする。これにより、特に1/mピクセルクロックのサイクル数kを、ピクセルクロック情報として乗せなくても、モニタ機器側ブロック200で終了フラグの数を確認すればサイクル数kを取得することができる。このようにして、ソース機器側ブロック100は、計数値h、サイクル数kを、伝送フレームのフレームヘッダに乗せて、モニタ機器側ブロック200に伝送することができる。
<エラー対策>
一般に、伝送路においては、ランダムエラーが発生し、本光伝送システムにおいても例外なくランダムエラーが発生することになる。本発明の第2の実施の形態として示す光伝送システムにおいて、ピクセルクロック情報が伝送路エラーにより正しく伝送されない場合、ピクセルクロックを再生できず、画像データを正常に伝送できなくなってしまう。そこで、この伝送路エラーに対する対策を施し、以下に具体的に説明をする。
上述したように、ピクセルクロック情報を、伝送フレームのフレームヘッダに乗せて伝送する場合、フレームヘッダの該当領域のデータ構造は、図34に示すようになり、フレームヘッダの32ビット(16ビット×2)の領域を要することになる。
上述したように、高速デバイス15、高速デバイス22は、8B10Bエンコード/デコード機能を有しており、この変換方式よって、パラレルデータからシリアルデータへ、シリアルデータからパラレルデータへのパラレル−シリアル変換を実行する。したがって、32ビットのピクセルクロック情報は、10B 4ワード分(10ビット×4)で伝送されることになる。つまり、1伝送フレームのピクセルクロック情報(1つのピクセルクロック情報)が、ソース機器側ブロック100からモニタ機器側ブロック200に正常に伝送するためには、10Bで40ビット分の情報を全て確実に伝送する必要がある。
以下に、伝送路エラーレートと、ピクセルクロック情報伝送の正常性について説明をする。光伝送路のエラーレートをPeとすると、1つのピクセルクロック情報が正常にモニタ機器側ブロック200に伝送される確率Paは、以下に示す(2)式のようになる。
Pa=(1−Pe)40 ・ ・ ・ (2)
したがって、1つのピクセルクロック情報が正常にモニタ機器側ブロック200に伝送されない確率Pbは、以下に示す(3)式のようになる。
Pb=1−Pa=1−(1−Pe)40 ・ ・ ・ (3)
例えば、光伝送路のエラーレートがPe=10−12であるとすると、(3)式より、Pb=1−(1−10−1240≒4×10−11となる。
これは、1/Pb=1/(4×10−11)=2.5×1010回に一回、正常な伝送ができない、つまりエラーが生ずるということを示している。ピクセルクロック情報は、伝送フレーム毎に1つずつ乗せられている。つまり1/Pb×8.32μs=57.8時間に1回、ピクセルクロック情報が正常に伝送されないことになる。ピクセルクロック情報が正常に伝送されない場合の動作は全く予想することができず、正常に伝送されない確率は、できるだけ低くすることが望まれる。
そこで、同一伝送フレーム内に、ピクセルクロック情報を複数回載せ、この伝送フレームを受信したモニタ機器側ブロック200にて、多数決判定させることで、上述したようなピクセルクロック情報の伝送エラーが生ずる確率を低下させる。
本実施例では、同一伝送フレーム内に同一内容のピクセルクロック情報を3回載せることにする。このとき、モニタ機器側ブロック200は、ピクセルクロック情報として受信した3つのデータのうち、2つ以上同一であるデータをピクセルクロック情報として選択、つまり、最も多いデータをピクセルクロック情報とする多数決判定をする。これにより、正常に伝送される確率を上げることができる。
図35に、同一伝送フレーム内で乗せる3つのピクセルクロック情報を、それぞれA、B、Cとしたときの、起こりうる結果(○印、×印で示す。)とその確率、及び多数決判定結果を示す。図35に示す○印は、正しく受信されたピクセルクロック情報であることを示し、×印は、正しく受信されなかったピクセルクロック情報であることを示す。
図35に示すように、ピクセルクロック情報として受信された3つのデータのうち、少なくとも互いに一致するデータがあった場合、そのデータをピクセルクロック情報として選択するという受信動作をした際に、一致したデータが正常に受信できているパターンは、パターン1、2、3、5の4パターンである。このパターン1、2、3、5となる確率Pgは、Pg=Pa+3×(Pa×Pb)であり、(2)式、(3)式を代入し、エラーレートPeとしてPe=10−12を用いると、Pg≒1−10−20となる。
また、図35に示すように、ピクセルクロック情報として受信された3つのデータのうち、少なくとも互いに一致するデータがあった場合、そのデータをピクセルクロック情報として選択するという受信動作をした際に、一致したデータが正常に受信できていないパターンは、パターン4、6、7、8の4パターンである。このパターン4、6、7、8となる確率Pngは、Png=3×Pa×Pb+Pbであり、(2)式、(3)式を代入し、エラーレートPeとしてPe=10−12を用いると、Png≒10−20となる。
Png=10−20であることから、モニタ機器側ブロック200における受信動作として、ピクセルクロック情報として受信された3つのデータのうち、少なくとも互いに一致するデータがあった場合、そのデータをピクセルクロック情報として選択するようにした場合、1020フレームに1回、正常にピクセルクロック情報を受信できず、1020×8.32[μs]=8.32×1014[s]=9.6×10[日]に1回、正常に受信できないという確率になる。
したがって、1伝送フレーム中にピクセルクロック情報を1つしか乗せない場合には、57.8時間に1回、つまり、3日に1回は伝送エラーが生じてしまうが、1伝送フレーム中にピクセルクロック情報としてデータを3つ乗せ、受信側では、2つ以上のデータが一致した場合に、これをピクセルクロック情報とする多数決判決を実行することで、9.6×10[日]に1回しか伝送エラーを生じないように、エラー伝送が生ずる確率を大幅に低下させることができる。
上述したピクセルクロック情報は、フレームヘッダに限らず、伝送フレーム内の後半部分に乗せてもよく、また4ワード×3回の情報を1ワードずつ散りばめて伝送フレーム内に乗せてもよい。
なお、図1、図18、図20、図21A、図21Bに示す光伝送システムは、例えば、ソース機器側ブロック100、モニタ機器側ブロック200を、それぞれコネクタ端子部とし、光ケーブル300で接続された光伝送ケーブルなどに適用される。
また、ソース機器側ブロック100のRGBインターフェース11、制御信号インターフェース12、RGBインターフェースブロック13、ロジック部14、高速デバイス15をソース機器に搭載させ、モニタ機器側ブロック200の高速デバイス22、ロジック部23、RGBインターフェースデバイス24、RGBインターフェース25、制御信号インターフェース26をモニタ機器に搭載させるようにしてもよい。
このとき、図1の場合、光伝送ケーブルは、E/O変換部16、O/E変換部17を一方のコネクタ端子部とし、O/E変換部21、E/O変換部27を他方のコネクタ端子部とし、光ケーブル300a、300bで接続されたケーブルとなる。
図18の場合、光伝送ケーブルは、E/O変換部16、O/E変換部17、E/O変換部18を一方のコネクタ端子部とし、O/E変換部21、E/O変換部27、O/E変換部28を他方のコネクタ端子部とし、光ケーブル300a、300b、300cで接続されたケーブルとなる。
図20の場合、光伝送ケーブルは、E/O変換部16、O/E・E/O変換部51、ファイバ結合ブロック57を一方のコネクタ端子部とし、O/E変換部21、O/E・E/O変換部61、ファイバ結合ブロック67を他方のコネクタ端子部とし、光ケーブル300a、300dで接続されたケーブルとなる。
図21A、図21Bの場合、光伝送ケーブルは、E/O変換部16を一方のコネクタ端子部とし、O/E変換部21を他方のコネクタ端子部とし、光ケーブル300aで接続されたケーブルとなる。
なお、説明のため、本発明の第1の実施の形態として示す光伝送システムと、第2の実施の形態として示す光伝送システムとは、それぞれ独立に記載しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、それぞれが有する各機能、各構成を互いに組み合わせて、或いは独立に用いることができる。
本発明の第1の実施の形態として示す光伝送システムの構成について説明するための図である。 高速デバイスの動作クロックについて説明するための図である。 下り方向の伝送方法について説明する際に用いるソース機器側ブロックの構成を示した図である。 ソース機器側ブロックが備えるロジック部が実行する速度変換について説明するための図である。 ピクセルクロックと各RGB信号とを示した図である。 光伝送システムにおいて伝送される伝送フレームのフレームフォーマットを示した図である。 伝送フレームに多重化された制御信号の様子を示した図である。 モニタ機器側ブロックからの制御信号について説明するために用いる当該光伝送システムの一適用例を示す図である。 マンチェスタ符号について説明するための図である。 (a)は、上り方向の伝送方法について説明するために用いる光伝送システムの構成であり(b)は、ロジック部の構成を拡大して示した図である。 制御信号のサンプリングについて説明するための図である。 上り方向に制御信号を伝送する手法について説明するために用いる、モニタ機器側ブロックのロジック部内の構成を示した図である。 受信したマンチェスタ符号のデコード処理について説明するために用いる図である。 上り方向に制御信号を伝送する手法について説明するために用いる、ソース機器側ブロックのロジック部内の構成を示した図である。 ピクセルクロックをソース機器側ブロックのロジック部に常に供給できる構成を示した図である。 あらゆるビデオフォーマットのビデオ信号を伝送する光伝送システムについて説明するための図である。 あらゆるビデオフォーマットのビデオ信号を伝送するために高速デバイスを固定レートのリファレンスクロックで動作させることについて説明するための図である。 ピクセルクロックを伝送するために光伝送システムに光クロック伝送チャンネルを設けた構成について説明するための図である。 光クロック伝送チャンネルで伝送するピクセルクロックを1/m倍に分周して伝送する構成について説明するための図である。 光クロック伝送チャンネルと、制御信号専用チャンネルとを1芯双方向の伝送チャンネルとした場合の光伝送システムの構成について説明するための図である。 ピクセルクロック情報を伝送フレームのフレームヘッダとして伝送する場合の光伝送システムの、ソース機器側ブロックの構成について説明するための図である。 ピクセルクロック情報を伝送フレームのフレームヘッダとして伝送する場合の光伝送システムの、モニタ機器側ブロックの構成について説明するための図である。 ピクセルクロック情報を伝送する際にソース機器側ブロックで処理する各信号について説明するためのタイミングチャートである。 ピクセルクロック情報を伝送する際にモニタ機器側ブロックで処理する各信号について説明するためのタイミングチャートである。 伝送フレームを構成するグループの数と、伝送可能帯域との関係を示した図である。 伝送フレームの最適なグループ数と、そのときの周期について説明するための図である。 様々なピクセルクロック周波数のビデオ信号に応じて、最適な分周値mを決定する際の、光伝送システムの各種条件を示した図である。 ピクセルクロック周波数の所定の周波数範囲毎に決めた最適な分周値mを示した図である。 代表的なピクセルクロック周波数対する分周値mと、分周された1/mピクセルクロックの計数値hとを示した図である。 図28に示すピクセルクロック周波数に対して、VESA(Video Electronics Standards Association)規格における偏差を考慮した計数値hを示した図である。 オフセット情報に対する差分値と、差分値を2進数表記した差分情報との関係を示した図である。 (a)オフセット情報と、差分情報とを乗せる伝送フレームのフレームヘッダのデータ構造について示した図であり、(b)は、各データについて説明するための図である。 具体的なオフセット情報と、差分情報とをフレームヘッダに乗せた様子について説明するための図である。 サイクル数情報として、差分情報領域に乗せる終了フラグについて説明するための図である。 エラー対策について説明するにあたり、ピクセルクロック情報を載せるフレームヘッダのデータ構造について改めて示した図である。 1つの伝送フレームに乗せたピクセルクロック情報を3つ乗せた場合に想定される受信状況のパターンと、起こりうる確率を示した図である。
符号の説明
13 RGB インターフェース(I/F)デバイス、14 ロジック部、15 高速デバイス、16 E/O変換部、17 O/E変換部、21 O/E変換部、22 高速デバイス、23 ロジック部、24 RGB インターフェース(I/F)デバイス、27 E/O変換部、100 ソース機器側ブロック、200 モニタ機器側ブロック、300,300a,300b 光ファイバ

Claims (8)

  1. 電気信号を光信号に変換して、ソース機器側ブロックとモニタ機器側ブロックとの間で光伝送する光伝送システムにおいて、
    上記ソース機器側ブロックより供給されるデジタルビデオ信号と、複数のソース機器側制御信号と、上記デジタルビデオ信号のピクセルクロックから取り出したピクセルクロック情報とを含む電気信号を、1本のストリームに多重化する多重化手段と、
    上記多重化手段によって多重化された上記ストリームを、パラレル信号から高速伝送レートのシリアル信号に変換する、所定の周波数のリファレンスクロックで動作するパラレル/シリアル信号変換手段と、
    上記パラレル/シリアル変換手段によって変換された高速伝送レートのシリアル信号を、電気信号から光信号に変換する電気/光信号変換手段と、
    上記光信号を上記モニタ機器側ブロックに光伝送する光伝送手段と、
    上記光伝送手段によって光伝送された上記光信号を、上記高速伝送レートのシリアル信号である電気信号に変換する光/電気信号変換手段と、
    上記光/電気信号変換手段によって変換された、上記高速伝送レートのシリアル信号を、上記パラレル信号に変換する、上記所定の周波数のリファレンスクロックで動作するシリアル/パラレル信号変換手段と、
    上記シリアル/パラレル信号変換手段によって変換された上記パラレル信号である、上記多重化されたストリームを分離して、上記デジタルビデオ信号と、上記複数のソース機器側制御信号と、上記ピクセルクロック情報とを取り出す分離手段とを備えること
    を特徴とする光伝送システム。
  2. 上記多重化手段は、上記ピクセルクロックを分周値mで分周し、1/mピクセルクロックを生成する1/m分周手段と、
    上記1/mピクセルクロックを1周期毎に上記所定の周波数のリファレンスクロックで計数した計数値と、上記シリアル信号の最小伝送単位である1伝送フレーム内の上記1/mピクセルクロックの数を計数したサイクル数とを上記ピクセルクロック情報として抽出するピクセルクロック情報抽出手段と、
    抽出された上記ピクセルクロック情報である上記計数値と、上記サイクル数とを、上記伝送フレーム毎に、当該伝送フレームに乗せるマルチプレクサとを有し、
    上記分離手段は、上記伝送フレームから、上記ピクセルクロック情報である上記計数値と、上記サイクル数とを取り出すデマルチプレクサと、
    上記計数値と、上記サイクル数とを用いて、上記1/mピクセルクロックを生成するクロックジェネレータと、
    生成された1/mピクセルクロックをm倍で逓倍するPLL(Phase Locked Loop)とを有すること
    を特徴とする請求項1記載の光伝送システム。
  3. 上記分離手段が備える上記PLLへ入力する上記1/mピクセルクロックの周波数が、当該PLLの入力下限周波数を下回らず、且つ、上記入力下限周波数から所定の周波数範囲となるように、上記分周値mを、上記ピクセルクロックの所定の周波数範囲毎に決定すること
    を特徴とする請求項2記載の光伝送システム。
  4. 上記ピクセルクロック情報のサイクル数が2以上である場合、上記ピクセルクロック情報の計数値を1つだけオフセット情報とし、それ以外の計数値を上記オフセット情報とした計数値の差分値である差分情報として、上記伝送フレームに乗せること
    を特徴とする請求項2記載の光伝送システム。
  5. 上記ピクセルクロック情報の上記サイクル数は、上記伝送フレーム内において、上記計数値を乗せるべく予め確保されたデータ領域に、乗せるべき上記計数値が存在しない場合に記述される終了フラグの数で示されること
    を特徴とする請求項2記載の光伝送システム。
  6. 上記差分情報を記述する伝送フレームのデータ領域は、VESA(Video Electronics Standards Association)規格で規定されたピクセルクロック周波数の±0.5%の偏差を考慮した容量だけ確保されていること
    を特徴とする請求項2記載の光伝送システム
  7. 1つの伝送フレームに記述する上記ピクセルクロック情報を複数個とし、
    上記モニタ機器側ブロックにおいて、互いに一致する数が最も多くなるピクセルクロック情報を、正常なピクセルクロック情報として採用するよう多数決判定すること
    を特徴とする請求項1記載の光伝送システム。
  8. 上記伝送フレームの伝送フレーム周期を、伝送すべきビデオフォーマットの水平走査周波数(Horizontal scan rate)の逆数である水平走査周期以下にすること
    を特徴とする請求項1記載の光伝送システム。
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