JP2006181978A - ポリウレタン樹脂成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリウレタン樹脂の物理的な分解劣化による変色と物性劣化を防止する。
【解決手段】 本体1の外表面1aに、無機層状化合物を含む樹脂組成物からなるバリア層2を積層することにより、本体1の外表面1a全体が、気体遮断性に優れた無機層状化合物で覆われて主成分のポリウレタン樹脂が露出しないと共に、バリア層2が外部からの汚染物質の移行を遮断し、それによりポリウレタン樹脂の分解劣化が抑えられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、耐光性に優れたホースや伝動ベルトやプーリーなどのポリウレタン樹脂成形品に関する。
詳しくは、主成分としてポリウレタン樹脂により本体を成形したポリウレタン樹脂成形品に関する。
従来、この種のポリウレタン樹脂成形品として、ポリウレタンにベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤とヒンダードアミン系の紫外線安定剤とヒンダードフェノール系の酸化防止剤の3種をブレンドした耐光安定剤を添加することにより、紫外線吸収剤と紫外線安定剤の相乗効果で紫外線にさらされても変色速度が遅くなって、外観的に経時変化を小さくすることができ、それによって、長時間に渡って使用しても優れた外観を保つことができ、また長期の保管にも耐え、更に酸化防止剤の効果により、日光暴露後の歯部剪断強度及び耐摩耗性が改善されて耐久性を向上させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特公平8−16504号公報(第1頁、第4頁)
しかし乍ら、このような従来のポリウレタン樹脂成形品では、ポリウレタン樹脂に紫外線吸収剤や安定剤や酸化防止剤の所定量ずつ添加することにより、紫外線の照射でポリウレタン分子が徐々に切れるなど、ポリウレタン樹脂が化学的に分解劣化して発生する変色は防止できるものの、例えばゴムなど異物とポリウレタン樹脂とが接触することにより汚染物質がポリウレタン樹脂に移行して発生する変色や、ポリウレタン樹脂の表面に色素か付着することにより色素がポリウレタン樹脂の内部に染み込み沈着して発生する変色など、ポリウレタン樹脂が物理的に分解劣化して発生する変色は防止できないという問題があった。
更に、このような分子の移行による変色や色素の染み込みによる変色などのポリウレタン樹脂が物理的に分解劣化して発生する変色も、紫外線の照射によりポリウレタン樹脂が化学的に分解劣化して発生する変色と同様に、ポリウレタン樹脂の物性が劣化するため、長期に亘って安定使用できないという問題もあった。
本発明のうち請求項1記載の発明は、ポリウレタン樹脂の物理的な分解劣化による変色と物性劣化を防止することを目的としたものである。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明の目的に加えて、使用環境に関係なく長期に亘ってポリウレタン樹脂の変色と物性劣化を防止することを目的としたものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の発明の目的に加えて、長期に亘って透明状態を維持することを目的としたものである。
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、本体の外表面に、無機層状化合物を含む樹脂組成物からなるバリア層を積層したことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、前記バリア層の外側に保護層を積層した構成を加えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に、前記本体が透明である構成を加えたことを特徴とする。
本発明のうち請求項1記載の発明は、本体の外表面に、無機層状化合物を含む樹脂組成物からなるバリア層を積層することにより、本体の外表面全体が、気体遮断性に優れた無機層状化合物で覆われて主成分のポリウレタン樹脂が露出しないと共に、バリア層が外部からの汚染物質の移行を遮断し、それによりポリウレタン樹脂の分解劣化が抑えられる。
従って、ポリウレタン樹脂の物理的な分解劣化による変色と物性劣化を防止することができる。
その結果、紫外線の照射によりポリウレタン樹脂が化学的に分解劣化して発生する変色しか防止できない従来のものに比べ、例えばゴムなど異物とポリウレタン樹脂とが接触することにより汚染物質がポリウレタン樹脂に移行して発生する変色や、ポリウレタン樹脂の表面に色素か付着することにより色素がポリウレタン樹脂の内部に染み込んで発生する変色なども防止でき、それによりポリウレタン樹脂の物性の劣化を抑えられるので、長期に亘って安定使用できる。
また、バリア層で輸送や保管時にホコリや汚れなどの異物が付着する心配がなく、これらの異物で表面が汚れても簡単に洗い落とせ、カビが内部に浸入する心配もなく、しかも臭気も遮断できる。
更にバリア層は、無機層状化合物が含まれるため、摺動性に優れ、ポリウレタン樹脂成形品が例えばホースなどのように表面を接地させたまま引きずりながら使用する場合には、表面全体が滑り易くなって取扱が容易である。
請求項2の発明は、請求項1の発明の効果に加えて、バリア層の外側に保護層を積層することにより、バリア層が溶剤で溶けて剥がれない。
従って、使用環境に関係なく長期に亘ってポリウレタン樹脂の変色と物性劣化を防止することができる。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明の効果に加えて、本体を透明にすることにより、色素沈着しない本体を通して内部が外部から透視可能となる。
従って、長期に亘って透明状態を維持することができる。
本発明のポリウレタン樹脂成形品Aは、主成分が柔軟性に優れたポリウレタン樹脂で形成された本体1の外表面1aに、気体遮断性に優れた無機層状化合物を含む樹脂組成物からなるバリア層2を積層したものである。
上記無機層状化合物とは、単位結晶層が互いに積み重なって層状構造を形成している無機化合物をいい、溶媒に膨潤・へき開性を有する例えば雲母などの粘土鉱物であって、アスペクト比が通常、50以上5000以下で粒径が5μm以下である。
優れた気体遮断性(ガスバリア性)を得るには、アスペクト比が100以上であるものが好ましく、更に好ましくは、200以上である。
上記無機層状化合物の「粒径」は、樹脂組成物の透明性の点から3μm以下であることが好ましく、透明性が重視される場合には、1μmであることが好ましい。
上記無機層状化合物を膨潤させる溶媒は、例えば天然の膨潤性粘土鉱物の場合、水やメタノールなどのアルコール類が好ましい。
上記樹脂組成物において用いられる樹脂は、特に限定されないが、樹脂単位重量当りの水素結合性基またはイオン性基の重量百分率が20%〜60%の割合を満足する例えばポリビニルアルコール(PVA)などの高水素結合性樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、多糖類、ポリアクリル酸およびそのエステル類などである。
具体的には、上記無機層状化合物が含まれる樹脂組成物を塗工液とし、この塗工液を後述する本体1の外表面1aにコーティングすることで、所望の厚さに積層している。
上記塗工液は、液層中に本体1を浸漬して塗布するか、又はスプレーなどの従来周知な手法によって塗布する。
その際、本体1の主な構成材料であるポリウレタン樹脂は、塗工液のような他の物質との接着性が悪いので、塗工液を塗布する前に、例えばコロナ放電やプラズマ処理などの表面処理を行うことが望ましい。
また、バリア層2を構成する塗工液が、水やアルコール又はこれらの混合液など溶剤で希釈される水溶性である場合には、本体1の外表面1aに塗工液をコーティングした後、その外側に最外層として保護層3を積層することにより、塗布した塗工液が溶剤で剥がれないようにすることが好ましい。
このような気体遮断性に優れた無機層状化合物を含んだ樹脂組成物からなるバリア層2で、本体1の外表面1a全体を被覆することにより、その主成分であるポリウレタン樹脂が表面に露出しないことにより、外部からの汚染物質の移行を遮断し、それによりポリウレタン樹脂の分解劣化が抑えられる。
その結果、例えばゴムなど異物と本体1とが接触することにより、本体1中のポリウレタン分子が切れ汚染物質が本体1に移行して発生する変色や、本体1の表面に色素か付着することにより色素がポリウレタン樹脂の内部に染み込み沈着して発生する変色などの物理的な分解劣化で発生する変色を防止できる。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例1は、図1に示す如く、ポリウレタン樹脂成形品Aの本体1が、透明又は着色されたポリウレタン樹脂からなる内層4と外層5の間に補強線材6を積層した補強ホースのホース本体であり、このホース本体1の外表面1aである外層5の外周面に、気体遮断性に優れた無機層状化合物を含む樹脂組成物からなるバリア層2を積層した場合を示すものである。
上記補強線材6は、図示例の場合、例えばポリエステルやナイロンやアラミド繊維などの補強糸又は補強繊維であり、押出成形された内層4の外周面に沿って編み機(図示せず)により筒状に編み込み、この補強線材6の外側に外層5を押出成形して積層することにより、これら一体化している。
そして、上記補強線材6の編み込み方法としては、図示例の場合、複数本の補強糸又は補強繊維を互い交差するように編み込んでいる。
また、図示例以外には、伸縮自在なニット編みしたり、モノフィラメント(monofilament:単繊維)や例えばステンレス鋼線などの金属ワイヤなどの螺旋状に巻き付けたり、これらニット編みと螺旋巻き付けを組み合わせることも可能である。
従って、特に黄変が目立つ透明な補強ホースAにゴムを接触させて、汚染物質の移行を調べる実験を行ったが、無機層状化合物を含む樹脂組成物からなるバリア層2によって、補強ホースAは黄変しなかった。
更に、バリア層2は、無機層状化合物を含んでいるため、摺動性に優れ、補強ホースA全体が滑り易くなって取扱が容易であるという利点がある。
また、ホース本体1が透明又は半透明であるため、色素沈着しない外層5を通してホース内部がホース外部から透視可能となり、その結果、長期に亘ってホース内の流体を透視できるという利点がある。
尚、前示実施例では、ポリウレタン樹脂成形品Aの本体1が内層4と外層5の間に補強線材6を積層した補強ホースのホース本体である場合を示したが、これに限定されず、補強線材6が無い単層構造や積層構造でも良い。
更に、ポリウレタン樹脂成形品Aはホース以外に、例えば特公平8−16504号公報に開示されるポリウレタン樹脂製の伝動ベルトやプーリーなどでも良い。
このようなポリウレタン樹脂製の単層又は積層ホースや伝動ベルトやプーリーなどであっても、その外表面に無機層状化合物を含む樹脂組成物からなるバリア層を積層すれば、上述した作用効果と同じ作用効果が得られる。
本発明のポリウレタン樹脂成形品の一実施例を示す一部切欠斜視図である。
符号の説明
A ポリウレタン樹脂成形品 1 本体(ホース本体)
1a 外表面 2 バリア層
3 保護層 4 内層
5 外層 6 補強線材

Claims (3)

  1. 主成分としてポリウレタン樹脂により本体(1)を成形したポリウレタン樹脂成形品において、
    前記本体(1)の外表面(1a)に、無機層状化合物を含む樹脂組成物からなるバリア層(2)を積層したことを特徴とするポリウレタン樹脂成形品。
  2. 前記バリア層(2)の外側に保護層(3)を積層した請求項1記載のポリウレタン樹脂成形品。
  3. 前記本体(1)が透明である請求項1または2記載のポリウレタン樹脂成形品。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000254996A (ja) * 1999-03-04 2000-09-19 Sumitomo Chem Co Ltd 積層体
JP2004243675A (ja) * 2003-02-14 2004-09-02 Toppan Printing Co Ltd 紫外線遮断性を有する透明バリア性包装材料

Patent Citations (2)

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