JP2006181623A - 超音波接合方法および超音波接合装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 異種金属間においても高い接合強度が得られる超音波接合方法およびその装置を提供する。
【解決手段】 硬度の異なる金属42、44の接合面42a、44aを重ね合わせて、超音波振動を加えて接合する超音波接合方法であって、硬度が高い方の硬金属42の非接合面42bを、複数の突起を有するアンビル20により加圧する予備工程と、加圧により非接合面42bが変形された硬金属42をアンビル20に保持した状態で、該硬金属42の接合面42aと硬度が低い方の軟金属44の接合面44aとを合わせて、突起を有する有突起工具34およびホーン30により挟んで加圧しつつ、超音波振動を加える接合工程とを有する超音波接合方法。
【選択図】 図3
【解決手段】 硬度の異なる金属42、44の接合面42a、44aを重ね合わせて、超音波振動を加えて接合する超音波接合方法であって、硬度が高い方の硬金属42の非接合面42bを、複数の突起を有するアンビル20により加圧する予備工程と、加圧により非接合面42bが変形された硬金属42をアンビル20に保持した状態で、該硬金属42の接合面42aと硬度が低い方の軟金属44の接合面44aとを合わせて、突起を有する有突起工具34およびホーン30により挟んで加圧しつつ、超音波振動を加える接合工程とを有する超音波接合方法。
【選択図】 図3
Description
本発明は、材料同士を接合する超音波接合方法および超音波接合装置に関し、特に、異種材料同士の接合に適する超音波接合方法および超音波接合装置である。
金属同士の超音波接合においては、より短時間に、より安定した品質で所定の強度を持つ接合部を達成することが望まれている。このために、金属間の摩擦力を上げて、接合界面温度の上昇速度を上げたり、界面の酸化物層の除去速度を上げたりする方法が考えられる。
摩擦力は、摩擦係数と摩擦面に垂直にかかる荷重の積で表される。したがって、摩擦力を上げるためには、摩擦係数を上げるか、垂直荷重を上げればよい。
そこで、部分的な垂直荷重を上げるために、台座となるアンビル、および振動を伝達するホーンにそれぞれ、突起または溝を設けたものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。この技術によれば、ホーンおよびアンビルと金属との接触面積が小さくなり、単位面積当たりの垂直荷重が高くなって、金属同士の接合強度が高められる。
特開昭60−250891号公報(第2図)
しかし、上記のような技術では、異種金属同士を超音波接合する際に次の問題が生じる。
重ね合わされた異種金属を、突起のついたアンビルおよびホーンにより挟み、加圧すると、硬度が低い方の金属だけが必要以上に塑性変形してしまう。これでは、硬度が低い方の金属について、アンビルまたはホーンと接触する部分が薄くなってしまい、かえって接合強度が低下してしまう。
上記問題は、金属同士の超音波接合に限らず、硬度が異なる樹脂等の材料同士の超音波接合においても生じる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、異種材料間においても高い接合強度が得られる超音波接合方法およびその装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の超音波接合方法は、硬度の異なる材料の接合面を重ね合わせて、超音波振動を加えて接合する超音波接合方法であって、硬度が高い硬材料の接合面の反対面を、複数の突起を有する有突起工具により加圧する予備工程と、加圧により前記反対面が変形された前記硬材料の接合面と硬度が低い軟材料の接合面とを合わせて、複数の突起を有する有突起工具により挟んで加圧しつつ、超音波振動を加える接合工程と、を有する
本発明の第2の超音波接合方法は、回転対称位置に配置され、それぞれ突起を有する3組の第1有突起工具および第2有突起工具により硬度の異なる材料を加圧および加振して接合する超音波接合方法であって、硬度が高い硬材料を2枚重ねたものを、1組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧する第1工程と、加圧した前記第1有突起工具に1枚の硬材料を保持させた状態で、全ての前記有突起工具を回転移動させて、前記第1有突起工具と前記第2有突起工具との組合せを変える第2工程と、異なる位置に配置された前記硬材料に、硬度の低い軟材料をそれぞれ重ねたものを、2組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧および加振し、同時に、他の前記硬材料を2枚重ねて残りの1組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧する第3工程と、を有する。
本発明の第2の超音波接合方法は、回転対称位置に配置され、それぞれ突起を有する3組の第1有突起工具および第2有突起工具により硬度の異なる材料を加圧および加振して接合する超音波接合方法であって、硬度が高い硬材料を2枚重ねたものを、1組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧する第1工程と、加圧した前記第1有突起工具に1枚の硬材料を保持させた状態で、全ての前記有突起工具を回転移動させて、前記第1有突起工具と前記第2有突起工具との組合せを変える第2工程と、異なる位置に配置された前記硬材料に、硬度の低い軟材料をそれぞれ重ねたものを、2組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧および加振し、同時に、他の前記硬材料を2枚重ねて残りの1組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧する第3工程と、を有する。
本発明の第1の超音波接合装置は、硬度の異なる材料の接合面を重ね合わせて、超音波振動を加えて接合する超音波接合装置であって、複数の突起を有する第1有突起工具および第2有突起工具と、平らな無突起工具と、を有し、前記第1有突起工具と前記無突起工具とは、予備工程として、硬度が高い硬材料を挟んで加圧し、該硬材料の前記接合面の反対面を前記第1有突起工具により変形し、前記第1有突起工具と前記第2有突起工具とは、接合工程として、前記硬材料および該硬材料と接合面を合わせて重ねられた硬度が低い軟材料を挟んで加圧および加振する。
本発明の第2の超音波接合装置は、回転対称位置に配置され、それぞれ突起を有する3組の第1有突起工具および第2有突起工具により硬度の異なる材料を加圧および加振して接合する超音波接合装置であって、硬度が高い硬材料を2枚重ねたものを、1組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧し、加圧した前記第1有突起工具に1枚の硬材料を保持させた状態で、全ての前記有突起工具を回転移動させて、前記第1有突起工具と前記第2有突起工具との組合せを変え、異なる位置に配置された前記硬材料に、硬度が低い軟材料をそれぞれ重ねたものを、2組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧および加振し、同時に、他の前記硬材料を2枚重ねて残りの1組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧する。
本発明の第1の超音波接合方法によれば、予備工程により、予め硬材料の接合面の反対面が有突起工具の突起形状に変形される。したがって、接合工程において、硬材料と軟材料とを重ねて加圧したときに、軟材料だけが変形しても、結果として、硬材料と軟材料とのいずれも適当に変形したことになる。この状態で超音波振動を加えれば、硬材料と軟材料とを強固に接合できる。
本発明の第2の超音波接合方法によれば、2枚の硬材料を重ねて加圧することにより、一度に均等に2枚の硬材料を変形できる。その後、2枚の硬材料の位置を変え、それぞれに軟材料を重ねて、加圧および加振するので、一度に2つの超音波接合を実現できる。同時に、別の2枚の硬材料が加圧されて変形されるので、超音波接合を効率良く連続的に実施できる。
本発明の第1の超音波接合装置によれば、予備工程により、予め硬材料の接合面の反対面が第1有突起工具の突起形状に変形される。したがって、接合工程において、硬材料と軟材料とを重ねて加圧したときに、軟材料だけが変形しても、結果として、硬材料と軟材料とのいずれも適当に変形したことになる。この状態で超音波振動を加えれば、硬材料と軟材料とを強固に接合できる。
本発明の第2の超音波接合装置によれば、2枚の硬材料を重ねて加圧することにより、一度に均等に2枚の硬材料を変形できる。その後、2枚の硬材料の位置を変え、それぞれに軟材料を重ねて、加圧および加振するので、一度に2つの超音波接合を実現できる。同時に、別の2枚の硬材料が加圧されて変形されるので、超音波接合を効率良く連続的に実施できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、超音波接合装置の概略構成図である。
図1は、超音波接合装置の概略構成図である。
図1に示すように、超音波接合装置10は、アンビル20とホーンとを含む。超音波接合装置10は、特に異種金属の接合に適している。以下では、異種金属板を接合する場合について説明し、硬度が硬い方を硬金属板42、硬度が低い方を軟金属板44と言う。
アンビル20(第1有突起工具)は、複数の突起が表面に形成されており、接合する硬金属板42や軟金属板44などの金属板40が載置される台座である。
ホーン30は、複数の工具が一体に形成されている。たとえば、図1に示すように、4つの工具が一体に形成されている。工具の少なくとも一つは、突起がなく平らな無突起工具32を構成する。残りの工具は、複数の突起が表面に形成された有突起工具34(第2有突起工具)を構成する。ホーン30は、図1に矢印で示すように回転することにより、作業に用いる工具を適宜変更できる。各有突起工具34は、表面に形成された突起の大きさや間隔が異なり、加工に適したものが適宜選択される。
ホーン30は、アンビル20に対する相対的な位置を適宜調整でき、超音波接合時には、超音波振動を発生する。
次に、超音波接合装置10の作用について説明する。
図2は超音波接合装置の動作の流れを示すフローチャートである、図3は異種金属を接合する様子を示す図である。
まず、図3(A)に示すように、硬金属板42の一面側にホーン30の無突起工具32がセットされ、他面側に非接合面側に有突起工具34としてアンビル20がセットされる(ステップS1)。ここで、一面側とは、後で硬金属板42が軟金属板44と接合される接合面42aの側であり、他面側とは、軟金属板44とは接合されない非接合面42bの側のことをいう。
そして、図3(B)に示すように、ホーン30がアンビル20側に向かって近づけられ、硬金属板42がアンビル20に加圧される(ステップS2)。加圧された硬金属板42は、非接合面がアンビル20の突起形状に変形される。
図3(C)に示すように、無突起工具32が硬金属板42から取り外される(ステップS3)。
図3(D)に示すように、アンビル20に硬金属板42が配置されたままで、その上に、接合面42a、44aが向かい合うように軟金属板44が重ねられ、軟金属板44の非接合面にホーン30の有突起工具34がセットされる(ステップS4)。ここで、ホーン30は、アンビル20に有突起工具34が対向するように予め回転されている。
図3(E)に示すように、ホーン30の有突起工具34により両金属板が加圧され、超音波振動で加振される(ステップS5)。
以上のように、超音波接合装置10では、予備工程として、ステップS1〜ステップS2において、硬金属板42の非接合面42bが有突起工具34の突起形状に変形される。したがって、接合工程として、ステップS3〜ステップS5において、両金属板を加圧したときに、軟金属板44だけが変形しても、硬金属板42と軟金属板44のいずれも適当に変形したことになる。この状態で超音波振動を加えれば、軟金属板44が必要以上に薄くなっておらず、単位面積当りの加圧力を高めることができ、硬金属板42と軟金属板44とを強固に接合できる。
すなわち、ホーン30の突起およびアンビル20の突起が硬金属板42および軟金属板44に食い込む位置において、硬金属板42および軟金属板44間の垂直荷重が大きくなる。したがって、ホーン30とアンビル20が食い込んでいる位置において、硬金属板42および軟金属板44が強固に接合される。
なお、対向するホーン30とアンビル20とは、突起が同じ位置、すなわち、突起のピッチが一致している。突起のピッチを一致させることによって、金属板に十分な垂直荷重を加えることができ、接合強度を向上できる。
また、ホーン30においては、有突起工具34と無突起工具32のいずれを用いるか選択自在に一体に設けられている。したがって、有突起工具34と無突起工具32との変更を迅速にでき、さらに、超音波接合装置10を小型化できる。
なお、上記実施形態では、ホーン30をアンビル20に向けて加圧することにより金属板42、44を変形する場合について説明した。しかし、これに限定されない。ホーン30をアンビル20に向けて加圧できる。ホーン30により超音波振動を発生せずに、アンビル20により超音波振動を発生することもできる。
(シミュレーション)
次に、上記超音波接合装置10により上記手法で異種金属を接合した場合の接合強度のシミュレーション結果について説明する。
次に、上記超音波接合装置10により上記手法で異種金属を接合した場合の接合強度のシミュレーション結果について説明する。
図4は超音波接合のシミュレーション結果を示す図である。
シミュレーション実験では、3つのケースでシミュレーションを行い、結果を比較する。
(ケース1)
ケース1は、上述のように予備成形をしてから、ピッチが一致している有突起工具34により、加圧および加振する場合である。
ケース1は、上述のように予備成形をしてから、ピッチが一致している有突起工具34により、加圧および加振する場合である。
硬金属板42として銅板を、軟金属板44としてアルミニウム板を用いることを想定して、金属板のモデルを作成する。そして、上述のように、銅板のモデルを無突起工具32および有突起工具34により予備変形した後に、アルミニウム板のモデルを重ねて、上下から突起のピッチが一致する有突起工具34のモデルにより、加圧および加振する。これをシミュレートすると、図4(A)に示すようになる。
(ケース2)
ケース2は、予備成形をしてから、ピッチが異なる有突起工具34により、加圧および加振する場合である。
ケース2は、予備成形をしてから、ピッチが異なる有突起工具34により、加圧および加振する場合である。
ケース1と同様に銅板およびアルミニウム板のモデルを作成する。そして、銅板のモデルに予備成形を施し、アルミニウム板のモデルを重ねて、上下から突起のピッチが異なる有突起工具34のモデルにより、加圧および加振する。これをシミュレートすると、図4(B)に示すようになる。
(ケース3)
ケース3は、従来通り、予備成形なしに、有突起工具34により、加圧および加振する場合である。
ケース3は、従来通り、予備成形なしに、有突起工具34により、加圧および加振する場合である。
ケース1と同様に銅板およびアルミニウム板のモデルを作成する。そして、銅板とアルミニウム板を重ねて、上下から突起のピッチが一致する有突起工具34のモデルにより、加圧および加振する。これをシミュレートすると、図4(C)に示すようになる。
ケース1〜3それぞれについて、接合界面の最大圧力をシミュレートする。すると、ケース1では0.50GPa、ケース2では0.42GPa、ケース3では0.39GPaという結果が得られた。
この結果から、上述のように、硬金属板42を予備成形により変形させておいてから、有突起工具34により加圧および加振すれば、接合強度が高い金属接合が得られることがわかる。特に、有突起工具34のピッチが一致しているケース1では、ケース3と有突起工具34の食い込み両が同じでも、28%以上接合強度が向上している。
以上より、シミュレーション結果からも、硬金属を予備成形し、かつピッチが一致している有突起工具34により加圧および加振すれば、接合強度が高い金属接合が得られることがわかる。
(実施例)
また、実際に、上記ケース1およびケース3と同様の手順により、3組ずつ銅板およびアルミニウム板を接合して、接合された金属を引き剥がす時の剥離荷重を計測する実験を行った。
また、実際に、上記ケース1およびケース3と同様の手順により、3組ずつ銅板およびアルミニウム板を接合して、接合された金属を引き剥がす時の剥離荷重を計測する実験を行った。
実験の条件は、次の通りである。
ケース1では、厚さ0.2mmの銅切片およびアルミニウム切片を用意した。そして、銅切片の上面に無突起工具32、下面に有突起工具34を当てて、突起を板厚の半分程度まで食い込ませた。そして、一旦、銅切片上面の無突起工具32を離し、アルミニウム切片を重ね、その上面に有突起工具34を当てて、加圧しつつ、超音波振動を加えた。超音波振動の振幅は16μmとした。加圧力は0.5MPaとした、加振時間は、0.01秒とした。
ケース3では、厚さ0.2mmの銅切片およびアルミニウム切片を用意した。そして、有突起工具34の上に銅切片およびアルミニウム切片を重ね、その上面から有突起工具34を当てて、加圧しつつ、超音波振動を加えた。超音波振動の振幅は16μmとした。加圧力は0.5MPaとした、加振時間は、0.01秒とした。
上記のようにして3組ずつ作成した金属接合を1組ずつ剥離し、剥離するための荷重を計測した。
すると、ケース1の方では、剥離荷重が17.0N、13.5N、13.5Nで、平均14.7Nあった。一方、ケース3の方では、剥離荷重が7.0N、3.0N、4.5Nで、平均4.8Nであった。
したがって、ケース1のように予備成形を行ってから超音波接合を行えば、予備成形を行わない場合よりも約3倍の接合強度が得られることがわかる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、無突起工具32を用いて、硬金属を予備成形している。第2実施形態では、無突起工具32を用いることなく、硬金属を予備成形し、その後、異種金属を超音波接合する。
第1実施形態では、無突起工具32を用いて、硬金属を予備成形している。第2実施形態では、無突起工具32を用いることなく、硬金属を予備成形し、その後、異種金属を超音波接合する。
図5は、第2実施形態における超音波接合装置の該略構成図である。なお、図5(A)においては、説明の容易のために第3有突起工具および第4有突起工具の組を並べて示している。
第2実施形態の超音波接合装置50は、図5(A)に示すように、上下の有突起工具52、54の組を3組有する。たとえば、上側に配置されている有突起工具52(以下、第3有突起工具52という)がホーンの役割を果たす。また、下側に配置されている有突起工具54(以下、第4有突起工具54という)がアンビル20の役割を果たす。第3有突起工具52は、第4有突起工具54と共に間に配置された金属板を加圧し、または、加圧および加振する。
有突起工具の組は、図5(B)に示すように、回転対称位置に配置されている。そして、各第3有突起工具52は、第4有突起工具54の位置とは関係なく、回転軸Oを中心に回転できる。これによって、第3有突起工具52は、適宜異なる第4有突起工具54と組をなすことができる。
次に、第2実施形態の超音波接合装置50の作用について説明する。
図6は超音波接合装置の動作の流れを示すフローチャート、図7は第3有突起工具および第4有突起工具の様子を示す図、図8は第3有突起工具および第4有突起工具の様子を示す図である。
まず、図7(A)に示すように、3つの有突起工具の組のうち一つの組の間に、2枚の硬金属板42が接合面を向き合わせて配置される(ステップS11)。
次に、図7(B)に示すように、硬金属板42が第3有突起工具52および第4有突起工具54により加圧され、硬金属板42の非接合面が第3有突起工具52および第4有突起工具54の突起形状に変形される(ステップS2)。
図7(C)に示すように、変形された硬金属板42の一方、たとえば、第3有突起工具52側の硬金属板42が図示しない支持台により支持された状態で、各第3有突起工具52が回転軸Oを中心に回転される(ステップS3)。これにより、第3有突起工具52と第4有突起工具54との組合せが変えられ、2枚の硬金属板42が別個の第3有突起工具52および第4有突起工具54の組に配置される。
図8(D)に示すように、変形された硬金属板42の軟金属板44が重ねられ、さらに、変形していない他の硬金属板42が2枚重ねられ残りの1組の第3有突起工具52および第4有突起工具54間に配置される(ステップS4)。
そして、図8(E)に示すように、硬金属板42と軟金属板44とを重ねたものは、前記第3有突起工具52と前記第4有突起工具54に加圧および加振され、硬金属板42同士を重ねたものは、前記第3有突起工具52と前記第4有突起工具54に加圧される(ステップS5)。
図8(F)に示すように、加圧および加振により接合された接合体46が取り外される(ステップS6)。
加工終了か否かが判断され(ステップS7)、加工終了であれば(ステップS7:YES)、超音波接合の工程を終了し、加工終了でなければ(ステップS7:NO)、ステップS3の処理に戻る。すなわち、図8(F)に示すように、第3有突起工具52が回転され、硬金属板42が別個の第3有突起工具52および第4有突起工具54の組に配置される。
以上のように、第2実施形態では、2枚の硬金属を重ねて加圧することにより、一度に均等に2枚の硬金属を変形できる。その後、2枚の硬金属の位置を変え、それぞれに軟金属を重ねて、加圧および加振するので、一度に2つの超音波接合を実現できる。同時に、別の2枚の硬金属が加圧されて変形されるので、超音波接合を効率良く連続的に実施できる。
なお、上記した2つの実施形態では、2枚の金属材料を重ねて超音波溶接する構成を説明している。しかし、これに限定されない。樹脂材料などの他の材料の溶接にも用いられる。
本発明は、異種金属の接合に利用でき、たとえば、2枚のラミネート電池の正極(アルミニウム)と負極(銅)との接合に利用できる。
10…超音波接合装置、
20…アンビル、
30…ホーン、
32…無突起工具、
34…有突起工具、
42…硬金属板、
42a…接合面、
42b…非接合面、
44…軟金属板、
46…接合体、
50…超音波接合装置、
52…有突起工具、
54…有突起工具。
20…アンビル、
30…ホーン、
32…無突起工具、
34…有突起工具、
42…硬金属板、
42a…接合面、
42b…非接合面、
44…軟金属板、
46…接合体、
50…超音波接合装置、
52…有突起工具、
54…有突起工具。
Claims (11)
- 硬度の異なる材料の接合面を重ね合わせて、超音波振動を加えて接合する超音波接合方法であって、
硬度が高い硬材料の接合面の反対面を、複数の突起を有する有突起工具により加圧する予備工程と、
加圧により前記反対面が変形された前記硬材料の接合面と硬度が低い軟材料の接合面とを合わせて、複数の突起を有する有突起工具により挟んで加圧しつつ、超音波振動を加える接合工程と、
を有する超音波接合方法。 - 前記接合工程は、前記予備工程において前記反対面を加圧する第1有突起工具に、加圧により前記反対面が変形された前記硬材料を保持した状態で、前記硬材料と前記軟材料との接合面同士を合わせて、第2有突起工具および前記第1有突起工具により挟んで加圧しつつ、超音波振動を加える請求項1に記載の超音波接合方法。
- 前記予備工程において、前記硬材料の接合面を平坦な無突起工具に接しつつ、前記反対面を前記有突起工具により加圧する請求項1または請求項2に記載の超音波接合方法。
- 前記第2有突起工具および前記無突起工具は、一体的に設けられており、工程に従って、前記第2有突起工具および前記無突起工具のいずれかが選択されて前記第1有突起工具と対向される請求項3に記載の超音波接合方法。
- 前記接合工程において、両材料を挟む前記有突起工具は両材料を介して前記突起が同じ位置に設けられている請求項1〜4のいずれか一項に記載の超音波接合方法。
- 回転対称位置に配置され、それぞれ突起を有する3組の第1有突起工具および第2有突起工具により硬度の異なる材料を加圧および加振して接合する超音波接合方法であって、
硬度が高い硬材料を2枚重ねたものを、1組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧する第1工程と、
加圧した前記第1有突起工具に1枚の硬材料を保持させた状態で、全ての前記有突起工具を回転移動させて、前記第1有突起工具と前記第2有突起工具との組合せを変える第2工程と、
異なる位置に配置された前記硬材料に、硬度の低い軟材料をそれぞれ重ねたものを、2組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧および加振し、同時に、他の前記硬材料を2枚重ねて残りの1組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧する第3工程と、
を有する超音波接合方法。 - 前記第3工程の後に、接合された前記硬材料と前記軟材料とが取り外され、再度前記第2工程および前記第3工程が繰り返される請求項6に記載の超音波接合方法。
- 硬度の異なる材料の接合面を重ね合わせて、超音波振動を加えて接合する超音波接合装置であって、
複数の突起を有する第1有突起工具および第2有突起工具と、
平らな無突起工具と、
を有し、
前記第1有突起工具と前記無突起工具とは、予備工程として、硬度が高い硬材料を挟んで加圧し、該硬材料の前記接合面の反対面を前記第1有突起工具により変形し、
前記第1有突起工具と前記第2有突起工具とは、接合工程として、前記硬材料および該硬材料と接合面を合わせて重ねられた硬度が低い軟材料を挟んで加圧および加振する超音波接合装置。 - 前記第1有突起工具と前記第2有突起工具とは、前記突起が同じ位置に設けられている請求項8に記載の超音波接合装置。
- 前記第2有突起工具および前記無突起工具は、一体的に設けられており、工程に従って、前記第2有突起工具および前記無突起工具のいずれかが選択されて前記第1有突起工具と対向される請求項8または請求項9に記載の超音波接合装置。
- 回転対称位置に配置され、それぞれ突起を有する3組の第1有突起工具および第2有突起工具により硬度の異なる材料を加圧および加振して接合する超音波接合装置であって、
硬度が高い硬材料を2枚重ねたものを、1組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧し、
加圧した前記第1有突起工具に1枚の硬材料を保持させた状態で、全ての前記有突起工具を回転移動させて、前記第1有突起工具と前記第2有突起工具との組合せを変え、
異なる位置に配置された前記硬材料に、硬度が低い軟材料をそれぞれ重ねたものを、2組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧および加振し、同時に、他の前記硬材料を2枚重ねて残りの1組の前記第1有突起工具および前記第2有突起工具により加圧する超音波接合装置。
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2004
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