JP2006180112A - 画像処理装置及び撮像装置並びに画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置及び撮像装置並びに画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】極端にオーバー露光で撮影された高感度画像及び低感度画像からでも出力画像が破綻しない画像の合成を可能にする。
【解決手段】同一被写体を撮像して得られた高感度画像と低感度画像とを合成する際に、合成モードとして低感度モードが設定されているか否かを判別する(ステップS10)。低感度モードが設定されている場合には合成比テーブルとして低感度用のものを選択し、低感度モードが設定されていない場合には合成比テーブルとして通常用のものを選択する(ステップS12、S14)。そして、前記選択された合成比テーブルを使用して高感度画像と低感度画像とを合成する(ステップS16)。尚、低感度用の合成比テーブルを使用して合成された画像は、低感度画像の比率が大きくなるように合成され、合成された画像に対する高感度画像の影響が少なく、高感度画像が破綻している場合に有効である。
【選択図】 図5

Description

本発明は画像処理装置及び撮像装置並びに画像処理プログラムに係り、特に同一被写体を撮像して得られた高感度画像と低感度画像とを合成する技術に関する。
従来、高感度画像と低感度画像とを合成し、広ダイナミックレンジ画像を作成する装置が提案されている(特許文献1、2)。
特許文献1には、高感度画像と低感度画像との合成比を、輝度値が0から所定の閾値までは高感度画素の比率を大きくし、かつ前記閾値に近づくにしたがって低感度画素の比率を徐々に増加させ、前記閾値を超えると、1:1にする記載がある。即ち、高感度画像と低感度画像とを合成して1枚の広ダイナミックレンジ画像を作成する場合、特許文献1に記載されているように、暗部や中間調部分はS/Nを考慮して高感度画像が支配的になるような合成比で合成している。
また、特許文献2には、高感度画像と低感度画像との合成比を、輝度値が0の場合には、1:0とし、輝度値が最大値の場合には、0:1とし、輝度値が0から最大値になるにしたがって、低感度画像の比率を徐々に増加するように決定する記載がある。この特許文献2に記載の撮像装置も暗部では高感度画像が支配的になるような合成比で合成している。
特開2004−221928号公報 特開2001−238126号公報
ところで、特許文献1に記載のように暗部や中間調部分で高感度画像が支配的になるように高感度画像と低感度画像とを合成すると、明るいシーンで開放絞りを使う場合のように極端にオーバー露光で撮影された場合には、高感度画像はほとんどの画素が飽和(白飛び)してしまい、その結果、合成された広ダイナミックレンジ画像は破綻してしまうという問題がある。
一方、上記のようなオーバー露光が行われないようにマニュアル露出できる範囲に制限をかけると、絞り値やシャッタ速度の選択の幅が狭くなるという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、極端にオーバー露光で撮影された高感度画像及び低感度画像からでも出力画像が破綻しないようにすることができる画像処理装置及び撮像装置並びに画像処理プログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る画像処理装置は、同一被写体を撮像して得られた高感度画像と低感度画像とをそれぞれ入力する画像入力手段と、前記入力した高感度画像及び低感度画像から高感度画像が支配的になる出力用の画像を生成する第1の画像生成手段と、前記入力した高感度画像及び低感度画像から低感度画像が支配的になる出力用の画像を生成する第2の画像生成手段と、を備えたことを特徴としている。
この画像処理装置は、高感度画像と低感度画像とを合成して出力画像を生成する際に、高感度画像が支配的になる画像を生成する第1の画像生成手段の他に、低感度画像が支配的になる画像を生成する第2の画像生成手段を備えている。尚、第1の画像生成手段は、ダイナミックレンジの狭いシーンでは高感度画像のみを使用して出力用の画像を生成する場合を含み、第2の画像生成手段は、低感度画像のみを使用して出力用の画像を生成する場合を含む。
前記第2の画像生成手段によって生成される画像は、ノイズが若干多くなるが、極端にオーバー露光で撮影され、高感度画像が破綻している場合(高感度画像の大部分が飽和している場合)でも、その合成画像に対する高感度画像の影響が少なく、合成画像が破綻することがない。その結果、マニュアルで露出を設定する際に絞り値やシャッタ速度の選択幅が広がり、あるいは露出補正の範囲を広げることができる。
請求項2に示すように請求項1に記載の画像処理装置において、前記第1の画像生成手段は、少なくとも暗部及び中間調部分で高感度画像が支配的になる出力用の画像を生成し、前記第2の画像生成手段は、全階調にわたって低感度画像が支配的になる出力用の画像を生成することを特徴としている。
請求項3に示すように請求項1又は2に記載の画像処理装置において、低感度モードを手動操作によって選択するモード選択手段を備え、前記低感度モードが選択されない場合には前記第1の画像生成手段によって生成された画像を出力し、前記低感度モードが選択された場合には前記第2の画像生成手段によって生成された画像を出力することを特徴としている。即ち、前記第1の画像生成手段によって生成された画像を出力するか、前記第2の画像生成手段によって生成された画像を出力するかを操作者の判断で選択できるようにしている。
請求項4に示すように請求項1又は2に記載の画像処理装置において、 撮影条件又は前記高感度画像及び低感度画像のうちの少なくとも一方に基づいて低感度モードを自動的に選択するモード選択手段を備え、前記低感度モードが選択されない場合には前記第1の画像生成手段によって生成された画像を出力し、前記低感度モードが選択された場合には前記第2の画像生成手段によって生成された画像を出力することを特徴としている。即ち、前記モード選択手段は、非常に明るい場所で人物を撮影するシーンなどの撮影条件や、画像の白飛びしている割合などを高感度画像信号及び低感度画像信号のうちの少なくとも一方に基づいて判断して低感度モードを自動的に選択するようにしている。
請求項5に係る撮像装置は、ダイナミックレンジの狭い高感度画像とダイナミックレンジの広い低感度画像とをそれぞれ取り出すことが可能な撮像手段と、請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置とを備え、前記画像入力手段は、前記撮像手段から前記高感度画像と低感度画像とをそれぞれ入力することを特徴としている。
請求項6に係る画像処理プログラムは、同一被写体を撮像して得られた高感度画像と低感度画像とをそれぞれ入力する画像入力機能と、前記入力した高感度画像及び低感度画像から高感度画像が支配的になる出力用の画像を生成する第1の画像生成機能と、前記入力した高感度画像及び低感度画像から低感度画像が支配的になる出力用の画像を生成する第2の画像生成機能と、をコンピュータに実現させることを特徴としている。
本発明によれば、高感度画像と低感度画像とを合成して出力画像を生成する際に、高感度画像が支配的になるように合成することで、S/Nのよい画像を得ることができ、また、低感度画像が支配的になる画像も生成することができるようにしたため、極端にオーバー露光で撮影した場合(高感度画像の大部分が飽和している場合)でも、その合成画像に対する高感度画像の影響が少なく、良好な画像を得ることができる。これにより、マニュアルで露出を設定する際に絞り値やシャッタ速度の選択幅が広がり、あるいは露出補正の範囲を広げることができる。
以下添付図面に従って本発明に係る画像処理装置及び撮像装置並びに画像処理プログラムの好ましい実施の形態について詳説する。
〔撮像素子の構造〕
まず、本発明に係る撮像装置に適用される撮像素子の構造について説明する。図1は本発明に係る撮像装置に用いられるCCD固体撮像素子(以下、CCDという)の一例を示す平面模式図である。
同図に示すように、CCD10は、多数の受光セル20が水平方向(行方向)及び垂直方向(列方向)に一定の配列周期で配置された二次元撮像デバイス(イメージセンサ)である。図示した構成はハニカム配列と呼ばれる画素配列であり、受光セル20の幾何学的な形状の中心点を行方向及び列方向に1つおきに画素ピッチの半分(1/2ピッチ)ずらして配列させたものとなっている。即ち、互いに隣接する受光セル20の行どうし(又は列どうし)において、一方の行(又は列)のセル配列が、他方の行(又は列)のセル配列に対して行方向(又は列方向)の配列間隔の略1/2だけ相対的にずれて配置された構造となっている。
各受光セル20は、感度の異なる2つのフォトダイオード領域21、22を含む。第1のフォトダイオード領域21は、相対的に広い面積を有し、感度の高い主たる感光部(以下、「主画素」という)を構成する。第2のフォトダイオード領域22は、相対的に狭い面積を有し、感度の低い従たる感光部(以下、「副画素」という)を構成する。
各受光セル20について、主画素21と副画素22には同色のカラーフィルタが配置されている。つまり、各受光セル20に対応してそれぞれRGBの何れか1色の原色カラーフィルタが割り当てられている。図1のように、水平方向についてGGGG…の行の次段にBRBR…の行が配置され、その次段にGGGG…の行、更にその次の行にRBRB…という具合に配列される。また、列方向についてみれば、GGGG…の列と、BRBR…の列と、GGGG…の列と、RBRB…の列とが循環式に繰り返される配列パターンとなっている。
受光セル20の右側には垂直転送路(VCCD)30が形成されている。垂直転送路30は、受光セル20の各列に近接して受光セル20を避けながらジグザグ状に蛇行して垂直方向に伸びている。
垂直転送路30上には4相駆動(φ1,φ2,φ3,φ4)に必要な転送電極31、32、33、34が配置される。転送電極31〜34は、受光セル20の各行に近接して受光セル20の開口を避けながら蛇行して図1の水平方向に伸びるように設けられている。例えば、2層ポリシリコンで転送電極を形成する場合、φ1 のパルス電圧が印加される第1の転送電極31とφ3 のパルス電圧が印加される第3の転送電極33は第1層ポリシリコン層で形成され、φ2 のパルス電圧が印加される第2の転送電極32とφ4 のパルス電圧が印加される第4の転送電極34は第2層ポリシリコン層で形成される。
図1において受光セル20が並んだ撮像エリア40の右側には、転送電極31〜34にパルス電圧を印加するVCCD駆動回路42が配置される。また、撮像エリア40の下側(垂直転送路30の下端側)には、垂直転送路30から移された信号電荷を水平方向に転送する水平転送路(HCCD)44が設けられている。
水平転送路44は、2相駆動の転送CCDで構成されており、水平転送路44の最終段(図1上で最左段)は出力部46に接続されている。出力部46は出力アンプを含み、入力された信号電荷の電荷検出を行い、信号電圧として出力端子48に出力する。こうして、各受光セル20で光電変換した信号が、点順次の信号列として出力される。
図2は主画素21と副画素22の光電変換特性を示すグラフである。横軸は相対的被写体輝度、縦軸はA/D変換後の画像データ値(QL値)を示す。本例では14ビットデータを例示するが、ビット数はこれに限定されない。また、相対的被写体輝度とは、高感度画像データが飽和する時点のレベルを与える被写体輝度を100%としたものである。
主画素21の出力は、相対的被写体輝度に比例して次第に増加し、相対的被写体輝度が100%(Dレンジ100%)のときに出力が飽和値(QL値=16383)に達する。以後、相対的被写体輝度が増加しても主画素21の出力は一定となる。
一方、本例の副画素22は、主画素21に対して感度比1/16、飽和比1/4となっており、相対的被写体輝度が400%のときにQL値=4095で飽和する。
従って、上記主画素21と副画素22とを組み合わせることにより、主画素21のみの構成よりも撮像素子のダイナミックレンジを4倍に拡大することができる。
尚、本例のCCD10は、受光セル20が2つのフォトダイオード領域21、22を含み、これらのフォトダイオード領域が主画素21、及び副画素22を構成しているが、これに限らず、主画素と副画素とが等間隔に配列されて構成された撮像素子でもよい。
〔撮像装置の構成例〕
次に、本発明に係る撮像装置の実施の形態について説明する。
図3は本発明に係る撮像装置の実施の形態を示すブロック図である。この撮像装置100は、上述した広ダイナミックレンジ撮像用のCCD10が搭載され、撮影時に高感度画素と低感度画素の信号を合成することで、広ダイナミックレンジの画像を撮影することができるようになっている。
撮像装置全体の動作は、中央処理装置(CPU)102によって統括制御されている。操作部104は、電源スイッチ、シャッターボタン、撮影モードと再生モードとを切り換えるためのモード切替えスイッチ、ズームやコマ送り等の各種の指令信号を出力するマルチファンクションの十字キー、及び本発明に係る低感度モード選択スイッチ等を含む。この操作部104からの各種の操作信号は、CPU102に加えられるようになっている。
撮影時には、被写体を示す画像光は、撮影レンズ106及び絞り108を介して、図1で詳述した広ダイナミックレンジ撮像用のCCD10の受光面に結像される。CCD10に蓄積された高感度画素21に蓄積された信号(高感度画素フレームの信号)と、低感度画素22に蓄積された信号(低感度画素フレームの信号)とは、CCDドライバ110により電圧信号として読み出される。これらの高感度画素フレームの信号と、低感度画素フレームの信号は、アナログ処理部112に加えられる。
アナログ処理部112は、サンプリングホールド回路、色分離回路、ゲイン調整回路等の信号処理回路を含み、相関二重サンプリング(CDS)処理並びにR,G,Bの各色信号に色分離処理され、各色信号の信号レベルの調整(プリホワイトバランス処理)が行われる。アナログ処理部112から出力された高感度画素フレームのR、 G、 B信号と、低感度画素フレームのR、 G、 B信号は、A/D変換器114によりデジタルの画像データ(高感度画像データ、低感度画像データ)に変換された後、メモリ(SRAM(Static RAM))116に一時記憶される。
タイミングジェネレータ(TG)118は、CPU102の指令に従ってCCDドライバ110、アナログ処理部112及びA/D変換器114に対してタイミング信号を与えており、このタイミング信号によって各回路の同期がとられている。
メモリ116に一時的に記憶された高感度画像データ及び低感度画像データは、メモリ116から読み出され、信号処理部122に入力され、ここで高感度画像データと低感度画像データとの合成処理や、ホワイトバランス調整、ガンマ補正、R、G、Bデータから輝度信号Y及び色差信号Cr 、Cb の生成処理(YC変換)等を行う。尚、信号処理部122での画像処理の詳細については、後述する。
ROM120には、予めプログラムや調整値などが記憶されており、これらのプログラムや調整値は適宜読み出される。
信号処理部122で処理された画像データは、ビデオ・エンコーダ126においてエンコーディングされ、カメラ背面に設けられている液晶モニタ(LCD)128に出力され、これにより被写体像がLCD128の表示画面上に表示される。
また、信号処理部122で処理された画像データ(輝度信号Y,色差信号Cr,Cb)は、再びメモリ116に記憶される。メモリ122に記録された輝度信号Y,色差信号Cr,Cbは、圧縮伸張部124に与えられ、ここで、所定の圧縮フォーマット(例えば、JPEG方式) に従って圧縮される。圧縮された画像データは、メモリコントローラ130を介してメモリカード132に記録される。
〔信号処理部122の詳細構成例〕
図4は図3に示した信号処理部122の詳細な回路構成を示すブロック図である。
前述したようにメモリ116に一時記憶された高感度画像データ及び低感度画像データは、それぞれ信号処理部122のオフセット処理回路200及び202に加えられる。高感度画像データ及び低感度画像データは、それぞれオフセット処理回路200及び202においてオフセット処理が行われる。オフセット処理回路200及び202からそれぞれ出力された高感度RAW画像データ及び低感度RAW画像データは、リニアマトリクス回路210及び212に出力され、ここでCCD10の分光特性を補正する色調補正処理が行われる。また、高感度RAW画像データ及び低感度RAW画像データをメモリカード132に記録することもできる。
リニアマトリクス回路210及び212から出力された高感度画像データ及び低感度画像データは、ゲイン補正回路220及び222にそれぞれ出力される。ゲイン補正回路220及び222は、R,G,Bの画像データごとにそれぞれホワイトバランス調整用のゲインをかけることによりホワイトバランス調整を行う。ゲイン補正回路220及び222から出力された高感度画像データ及び低感度画像データは、それぞれ合成処理回路230に出力される。
この合成処理回路230は、高感度画像データと低感度画像データとを合成する際に、高感度画像が支配的(少なくとも暗部及び中間調部分で支配的)になるように合成する第1の処理回路と、低感度画像が支配的(全階調にわたって支配的)になるように合成する第2の合成処理回路との2系統の回路から構成されており、第1、第2の合成処理回路は、それぞれ高感度画像データを階調変換する高感度画像データ用の諧調変換ルックアップテーブル(LUT)と、低感度画像データを階調変換する低感度画像データ用の諧調変換LUTと、高感度画像データ用の諧調変換LUTと低感度画像データ用の諧調変換LUTの各出力データを加算する加算回路とから構成されている。
尚、第1の合成処理回路の高感度画像データ用の諧調変換LUTと低感度画像データ用の諧調変換LUTと、第2の合成処理回路の高感度画像データ用の諧調変換LUTと低感度画像データ用の諧調変換LUTとは、階調変換特性が異なり、前者は合成画像中において、高感度画像が支配的に(低感度画像よりも高感度画像の合成比が大きく)なるように階調変換し、後者は合成画像中において、低感度画像が支配的に(高感度画像よりも低感度画像の合成比が大きく)なるように階調変換する。従って、後者の合成画像は、その合成画像に対する高感度画像の影響が少なく、特に高感度画像が破綻している場合(高感度画像の大部分が飽和している場合)の合成に有効である。
前記合成処理回路230にて合成された画像データの信号レベルは、輝度0から最大輝度にわたって滑らかに変化するように合成される。即ち、前述の高感度画像データ用の諧調変換LUTと低感度画像データ用の諧調変換LUTとは、両出力データの加算結果が、輝度0から最大輝度にわたって滑らかに変化するような諧調変換を行っている。
また、合成処理回路230は、CPU102からの感度切替信号に応じて前記第1及び第2の合成処理回路のいずれか一方にて合成された画像データを、ガンマ補正回路240に出力する。ガンマ補正回路240は、入力された画像データを所要の入出力特性となるようにガンマ補正する。
ガンマ補正回路240によってガンマ補正されたR,G,Bの点順次の画像データは、同時化処理回路250に加えられる。同時化処理回路250は、単板CCDのカラーフィルタ配列に伴うR,G,B信号の空間的なズレを補間してR,G,B信号を同時式に変換する処理を行い、同時化したR,G,B信号をRGB/YC変換回路260に出力する。
RGB/YC変換回路260は、R,G,B信号を輝度信号Y,色差信号Cr,Cbに変換し、輝度信号Yを輪郭補正回路270に出力し、色差信号Cr,Cbを色差マトリクス回路280に出力する。輪郭補正回路270は、輝度信号Yの輪郭部(輝度変化の大きい部分)を強調する処理を行い、色差マトリクス回路280は、色差信号Cr,Cbに対して所要のマトリクス変換を行って良好な色再現性を実現させる。
このようにして輪郭補正された輝度信号Y、及び色差マトリクス変換された色差信号Cr,Cbは、一旦メモリ116に保存された後、圧縮伸張部124によりJPEG方式に従って圧縮され、メディアコントローラ130を介してメモリカード132に記録される。
図5は前記合成処理の流れを示すフローチャートである。同図において、CPU102は、操作部104において、低感度モード選択スイッチがONされているか否かによって低感度モードか否かを判別し(ステップS10)、その判別結果に応じて感度切替信号を合成処理回路230に出力する。即ち、CPU102は、合成処理回路230において、低感度モード選択スイッチがONされている場合には、合成比テーブルとして低感度用の階調変換LUT(第2の合成処理回路)を選択させ(ステップS12)、低感度モード選択スイッチがOFFされている場合には、合成比テーブルとして通常使用される高感度用の階調変換LUT(第1の合成処理回路)を選択させる(ステップS14)。
合成処理回路230は、前記選択された合成比テーブルを使用して(即ち、第1の合成処理回路又は第2の合成処理回路)にて合成し、その合成した画像を出力する(ステップS16)。
尚、合成処理回路230の第1の合成処理回路は、複数のダイナミックレンジ(例えば、100%、200、300%、400%)にそれぞれ対応する一対の諧調変換LUT(高感度画像データ用と低感度画像データ用の諧調変換LUT)を有し、CPU102からのダイナミックレンジ選択指令によっていずれか一対の諧調変換LUTを使用して合成してもよい。また、ダイナミックレンジ100%の場合には、高感度画像データのみから出力画像データを生成するようにしてもよい。ダイナミックレンジの選択は、撮影者がマニュアル操作で行ってもよいし、撮像装置が低感度画像データのレベルから自動的に判別するようにしてもよい。
一方、合成処理回路230の第2の合成処理回路は、低感度画像データのみから出力画像データを生成するようにしてもよい。
尚、この実施の形態では、低感度モード選択スイッチが設けられているが、メニュー画面にて低感度モードのON/OFFを選択するようにしてもよい。また、マニュアル操作で低感度モードを設定する場合に限らず、撮影条件や高感度画像等に基づいて撮像装置が低感度モードを自動的に設定するようにしてもよい。例えば、非常に明るい場所で人物を撮影するシーンが被写体輝度情報や人物を撮影するための撮影モードである人物モードから判断された場合、マニュアル露出設定で極端なオーバー露出が設定された場合、露出オーバー側に大きく露出補正された場合など、このような特定の撮影条件下での撮影時には低感度モードに自動的に設定する。また、撮影後の高感度画像データを解析し、飽和している高感度画像データの割合が非常に高い場合などに低感度モードを自動的に設定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、本発明を撮像装置に適用した場合について説明したが、高感度RAW画像データ及び低感度RAW画像データをメモリカード等を介して入力し、図4に示した画像処理と等価の処理をソフトウエアで行うパーソナルコンピュータにも適用することができる。
図1は本発明に係る撮像装置に用いられるCCDの一例を示す平面模式図である。 図2は前記CCDの主画素と副画素の光電変換特性を示すグラフである。 図3は本発明に係る撮像装置の実施の形態を示すブロック図である。 図4は図3に示した信号処理部の詳細な回路構成を示すブロック図である。 図5は本発明に係る合成処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10…CCD、20…受光セル、21…PD領域(高感度画素)、22…PD領域(低感度画素)、100…撮像装置、102…中央処理装置(CPU)、104…操作部、106…撮影レンズ、110…CCDドライバ、112…アナログ処理部、114…A/D変換器、116…メモリ(SRAM)、122…信号処理部、126…ビデオエンコーダ、128…液晶モニタ(LCD)、130…メディアコントローラ、132…メモリカード、230…合成処理回路

Claims (6)

  1. 同一被写体を撮像して得られた高感度画像と低感度画像とをそれぞれ入力する画像入力手段と、
    前記入力した高感度画像及び低感度画像から高感度画像が支配的になる出力用の画像を生成する第1の画像生成手段と、
    前記入力した高感度画像及び低感度画像から低感度画像が支配的になる出力用の画像を生成する第2の画像生成手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第1の画像生成手段は、少なくとも暗部及び中間調部分で高感度画像が支配的になる出力用の画像を生成し、前記第2の画像生成手段は、全階調にわたって低感度画像が支配的になる出力用の画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 低感度モードを手動操作によって選択するモード選択手段を備え、前記低感度モードが選択されない場合には前記第1の画像生成手段によって生成された画像を出力し、前記低感度モードが選択された場合には前記第2の画像生成手段によって生成された画像を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 撮影条件又は前記高感度画像及び低感度画像のうちの少なくとも一方に基づいて低感度モードを自動的に選択するモード選択手段を備え、前記低感度モードが選択されない場合には前記第1の画像生成手段によって生成された画像を出力し、前記低感度モードが選択された場合には前記第2の画像生成手段によって生成された画像を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  5. ダイナミックレンジの狭い高感度画像とダイナミックレンジの広い低感度画像とをそれぞれ取り出すことが可能な撮像手段と、
    請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置と、を備え、
    前記画像入力手段は、前記撮像手段から前記高感度画像と低感度画像とをそれぞれ入力することを特徴とする撮像装置。
  6. 同一被写体を撮像して得られた高感度画像と低感度画像とをそれぞれ入力する画像入力機能と、
    前記入力した高感度画像及び低感度画像から高感度画像が支配的になる出力用の画像を生成する第1の画像生成機能と、
    前記入力した高感度画像及び低感度画像から低感度画像が支配的になる出力用の画像を生成する第2の画像生成機能と、
    をコンピュータに実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012129884A (ja) * 2010-12-16 2012-07-05 Fujifilm Corp 撮像装置及びその画素加算方法
JP2012223629A (ja) * 2012-08-21 2012-11-15 Toshiba Corp X線撮影装置、x線撮影方法およびx線画像表示方法

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