JP2006179682A - ラミネート基板の成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】大電流回路用のラミネート基板の成形方法において、ポリアミドからなる絶縁層を加熱し、絶縁層同士を溶融接着することで、接着時間の短縮に伴って成形時間の短縮を図ったラミネート基板の成形方法を提供する。
【解決手段】平行平板状の導電層を形成する複数の導体2a,2bの間にポリアミドからなる層間絶縁層1cと、複数の導体を被覆するためにポリアミドからなる2枚の外絶縁層1a,1bとを配置し、層間絶縁層1cと2枚の外絶縁層1a,1bとを加圧のもとで加熱溶融させたのち、層間絶縁層1cと2枚の外絶縁層1a,1bとを冷却固化させてトリミングを行うようにした。
【選択図】図4
【解決手段】平行平板状の導電層を形成する複数の導体2a,2bの間にポリアミドからなる層間絶縁層1cと、複数の導体を被覆するためにポリアミドからなる2枚の外絶縁層1a,1bとを配置し、層間絶縁層1cと2枚の外絶縁層1a,1bとを加圧のもとで加熱溶融させたのち、層間絶縁層1cと2枚の外絶縁層1a,1bとを冷却固化させてトリミングを行うようにした。
【選択図】図4
Description
この発明は、電気機器に用いる大電流回路基板の技術分野に属するものであり、とくに導体と絶縁層とを多層化した大電流回路用のラミネート基板の成形方法に関するものである。
従来の大電流回路用のラミネート基板は、絶縁層であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにエポキシ接着剤を塗布してBステージ化しておき、このPETフィルムと導体とを逐次積層し、加熱加圧成形することによって得られる。接着条件として、温度170℃、圧力20kgf/cm2、硬化時間60分が例示されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、従来の技術では、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を接着剤として用いており、エポキシ樹脂の硬化時間が長いために成形時間が長くなるという問題がある。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、ポリアミドからなる絶縁層を加熱し、絶縁層同士を溶融接着することで、接着時間の短縮に伴って成形時間の短縮を図ったラミネート基板の成形方法を提供する。
この発明におけるラミネート基板の成形方法は、平行平板状の導電層を形成する複数の導体の間にポリアミドからなる層間絶縁層と、前記複数の導体を被覆するためにポリアミドからなる2枚の外絶縁層とを配置し、前記層間絶縁層と前記2枚の外絶縁層とを加圧のもとで加熱溶融させたのち、前記層間絶縁層と前記2枚の外絶縁層とを冷却固化させてトリミングを行うものである。
この発明によれば、ポリアミドからなる絶縁層を加熱し、絶縁層同士を溶融接着することで、接着時間の短縮に伴って成形時間の短縮を図ったラミネート基板の成形方法を提供できる。
実施の形態1.
図1は、本発明が適用されるラミネート基板の実施の形態1を説明するための平面図、図2は図1におけるA−A断面図である。大電流回路基板としてのラミネート基板10は、シート状のポリアミドフィルム(融点215℃)を第一外絶縁層1a、第二外絶縁層1b及び層間絶縁層1cとして備え、第一外絶縁層1aと層間絶縁層1cとの間には第一パワー導体2a、第二外絶縁層1bと層間絶縁層1cとの間には第二パワー導体2bが配置されている。第一パワー導体2aと第二パワー導体2bは、中央部が幅広くかつ形状が重なり合い、平行平板状の導電層を形成している。この重なり合いの面積及び形状は用途に応じて適宜設計できる。また、通常のプリント基板に配線されている回路形状をこれに当ててもよい。第一パワー導体2aには第一電極4a、第二パワー導体2bには第二電極4bが、それぞれ2個ずつ接続されており、これらの第一、第二電極4a、4bは第一外絶縁層1a、第二外絶縁層1bより外部に突出している。また、この実施の形態では導体に孔部4cがある。なお、図1では各電極が各パワー導体と同一部材の場合について例示しているが、電気的に接続されていればこれに限定するものではない。また、いずれかの電極が絶縁層から突出していない場合、スルーホール等を介して接続用端子を取り付けることは適宜実施できる。
図1は、本発明が適用されるラミネート基板の実施の形態1を説明するための平面図、図2は図1におけるA−A断面図である。大電流回路基板としてのラミネート基板10は、シート状のポリアミドフィルム(融点215℃)を第一外絶縁層1a、第二外絶縁層1b及び層間絶縁層1cとして備え、第一外絶縁層1aと層間絶縁層1cとの間には第一パワー導体2a、第二外絶縁層1bと層間絶縁層1cとの間には第二パワー導体2bが配置されている。第一パワー導体2aと第二パワー導体2bは、中央部が幅広くかつ形状が重なり合い、平行平板状の導電層を形成している。この重なり合いの面積及び形状は用途に応じて適宜設計できる。また、通常のプリント基板に配線されている回路形状をこれに当ててもよい。第一パワー導体2aには第一電極4a、第二パワー導体2bには第二電極4bが、それぞれ2個ずつ接続されており、これらの第一、第二電極4a、4bは第一外絶縁層1a、第二外絶縁層1bより外部に突出している。また、この実施の形態では導体に孔部4cがある。なお、図1では各電極が各パワー導体と同一部材の場合について例示しているが、電気的に接続されていればこれに限定するものではない。また、いずれかの電極が絶縁層から突出していない場合、スルーホール等を介して接続用端子を取り付けることは適宜実施できる。
次に、ラミネート基板10の成形方法について説明する。図3は、この実施の形態におけるラミネート基板10の成形前の構成を説明するための展開図である。図3において上から順に、第一外絶縁層1a、第一パワー導体2a、層間絶縁層1c、第二パワー導体2b、第二外絶縁層1bである。
また、ポリアミドフィルムの厚さは5μm〜100μm程度というように、用途に応じて適宜設定できる。例えば、設計上の絶縁層厚さを20μmとした場合、それよりも厚い25μmを選択する。更に、層間絶縁層1cは所望の絶縁耐圧に合わせて複数枚重ねても良い。第一、第二パワー導体2a、2bとしての導体の厚さも、用途に応じて適宜選択できるが、ここでは最大で3〜5mm程度とする。なお、銅の代わりにアルミニウム、黄銅、りん青銅など、導電率の良好な材質を用いてもよい。
図4は、ラミネート基板10を成形するために、図3に示した構成をプレス機の加工ステージ内に配置した様子を示す積層イメージ図である。図4において、プレス機の上側金型6aと下側金型6bの間に下から順に、クッション材7、第二外絶縁層1b、第二パワー導体2b、層間絶縁層1c、第一パワー導体2a、第一外絶縁層1a、クッション材7を敷設している。
クッション材7は、例えば厚さ10mmのシリコンゴムシートを使用する。クッション材7としては、ポリアミドの溶融温度を十分に上回る耐熱性を有する弾力性材料であればとくに限定されるものではなく、所望の成形ができるよう硬度、伸び等を考慮したものを用いることができる。
次に、上側金型6aと下側金型6bの間を閉じて加圧するとともに、両方の金型を絶縁層である第一外絶縁層1a、層間絶縁層1c、第二外絶縁層1bの溶融温度以上の温度になるように加熱する。ここで、加工ステージ内を減圧しておくと、ラミネート基板10内部のボイド発生を防止できる。この実施の形態では、融点215℃のポリアミドフィルムを用いていることから加熱温度は230〜250℃が好ましい。また、例えば、加圧5kgf/cm2程度、真空度1.3×104Pa程度とする。
設定した加熱温度に達したところで、その温度を5分程度保持すると、ポリアミドが十分に溶融して、被着体である導体の表面形状に沿って流動する。加圧条件は、ポリアミドの流動によって設計上の絶縁層厚さが得られるように設定することが好ましい。その後、室温まで冷却することによってポリアミドは固化し、導体とポリアミド、ポリアミド同士の接着が完成する。なお、接着のための加熱温度の保持時間は適宜設定することができ、接着後の冷却速度はポリアミドの内部応力の発生を抑制するように設定することが好ましい。
このように、絶縁層として硬化反応を伴わないポリアミドを用いているため、従来のエポキシ接着剤を用いたものと比較して、接着時間の短縮を図ることができる。それに伴って成形時間の短縮を図ることができる。
さらに、この実施の形態では、絶縁層を溶融させることで接着剤が不要となる。そのため、絶縁層と接着剤との溶融温度が異なることはありえないから、絶縁層と接着剤との界面付近にマイクロボイドが発生することもありえない。よって、導体間の層間絶縁特性が向上する。
このようにして得られたラミネート基板10は、図1〜2に示したとおりの形状をしており、パワー導体の形状より大きな絶縁層ができている。また、孔部4cは同じく絶縁層により塞がれた形をしている。そこで、パワー導体の周囲及び孔部4cの余分な絶縁層をトリミングする必要がある。図5はトリミング後のラミネート基板10を示す平面図、図6は図5におけるA−A断面図である。1dはトリミング後の最終形状として導体断面の絶縁をつかさどる端部絶縁である。端部絶縁の幅は所望の絶縁耐圧から算出されるもので、適宜設計されるものである。故に、導体端部がむき出しの場合があっても良い。
また、ラミネート基板10の廃却時において、従来はエポキシ樹脂を分解して導体を取り出すことが困難であった。これに対して、本発明では接着剤を用いずに絶縁層にポリアミドを用いているため、溶融状態の絶縁層に剥離応力を加えることにより、導体を容易に取り出すことができる。取り出された導体は再生利用できる。なお、ポリアミドは、耐熱性にすぐれるとともに成形しやすさの観点から、ポリアミド6またはポリアミド66が好ましい。
実施の形態2.
この実施の形態は、実施の形態1の変形例として、あらかじめ一枚のパワー導体に第一外絶縁層1a、第二外絶縁層1bを実施の形態1と同様に成型しておき、製品の仕様等にあわせて、複数の導体を重ねてプレス機で溶融温度まで加熱し絶縁層が溶融して他の絶縁層に接着し、後にトリミングを行って製品とするものである。この場合、層間絶縁層は最低2枚の絶縁層から形成されることになる(溶融接着すれば見かけは1枚であるが、厚さが2枚分になる)。
この実施の形態は、実施の形態1の変形例として、あらかじめ一枚のパワー導体に第一外絶縁層1a、第二外絶縁層1bを実施の形態1と同様に成型しておき、製品の仕様等にあわせて、複数の導体を重ねてプレス機で溶融温度まで加熱し絶縁層が溶融して他の絶縁層に接着し、後にトリミングを行って製品とするものである。この場合、層間絶縁層は最低2枚の絶縁層から形成されることになる(溶融接着すれば見かけは1枚であるが、厚さが2枚分になる)。
このように構成されたラミネート基板10では、あらかじめ導体ごとにラミネートしておくため、長期保存の場合に導体面の酸化防止が容易であり、量産品においては需要に応じて、層数を増加させることができるので少量多品種生産に貢献できる。
実施の形態3.
図7は、実施の形態3を説明するための電気機器の要部斜視図である。この実施の形態は、実施の形態1〜2のような構成を有するラミネート基板10を電気機器としてのインバータに適用したものである。半導体モジュール20は、スイッチング素子としてのIGBT(Integrated Gate Bipolar Transistor)を搭載したパワーモジュールである。パワーモジュール20が3相用であれば、IGBTはP側、N側に3個ずつ計6個あるものとする。制御基板30は、これらのIGBTの動作を制御するための制御回路を搭載したものである。制御回路と各IGBTとは、制御信号線が形成されたラミネート基板10によって接続されている。ケミカルコンデンサ40が孔部4cから突き出た構成となっている。その結果、実施の形態1〜2のような構成を有するラミネート基板10を利用することで電気機器の高密度化が達成できる。
図7は、実施の形態3を説明するための電気機器の要部斜視図である。この実施の形態は、実施の形態1〜2のような構成を有するラミネート基板10を電気機器としてのインバータに適用したものである。半導体モジュール20は、スイッチング素子としてのIGBT(Integrated Gate Bipolar Transistor)を搭載したパワーモジュールである。パワーモジュール20が3相用であれば、IGBTはP側、N側に3個ずつ計6個あるものとする。制御基板30は、これらのIGBTの動作を制御するための制御回路を搭載したものである。制御回路と各IGBTとは、制御信号線が形成されたラミネート基板10によって接続されている。ケミカルコンデンサ40が孔部4cから突き出た構成となっている。その結果、実施の形態1〜2のような構成を有するラミネート基板10を利用することで電気機器の高密度化が達成できる。
1a 第一外絶縁層、1b 第二外絶縁層、1c 層間絶縁層、2a 第一パワー導体、2b 第二パワー導体、4a 第一電極、4b 第二電極、4c 孔部、10 ラミネート基板、20 半導体モジュール、30 制御基板、40 ケミカルコンデンサ。
Claims (3)
- 平行平板状の導電層を形成する複数の導体の間にポリアミドからなる層間絶縁層と、前記複数の導体を被覆するためにポリアミドからなる2枚の外絶縁層とを配置し、前記層間絶縁層と前記2枚の外絶縁層とを加圧のもとで加熱溶融させたのち、前記層間絶縁層と前記2枚の外絶縁層とを冷却固化させてトリミングを行うことを特徴とするラミネート基板の成形方法。
- 前記ポリアミドは、ポリアミド6またはポリアミド66であることを特徴とする請求項1記載のラミネート基板の成形方法。
- 前記トリミングは、前記導体に設けられた孔部を塞いでいる絶縁層を除去する工程を含むことを特徴とする請求項1記載のラミネート基板の成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004371433A JP2006179682A (ja) | 2004-12-22 | 2004-12-22 | ラミネート基板の成形方法 |
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