JP2006179514A - 微細加工処理剤、及びそれを用いた微細加工処理方法 - Google Patents

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周徳 伊藤
Takanobu Kujime
孝信 久次米
Keiichi Futai
啓一 二井
Rui Hasebe
類 長谷部
Kazushi Tsurumaru
一志 鶴丸
Hidenori Nakajima
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Abstract

【課題】 基板上の電子部材や各種積層膜等を腐食させることなく、タングステン膜に対するエッチレートを安定化させ、かつ選択的にエッチングできる微細加工処理剤、及びそれを用いた微細加工処理方法を提供する。
【解決手段】 本発明の微細加工処理剤は、タングステン膜及びシリコン酸化膜が積層された基板を微細加工する微細加工処理剤であって、(1)フッ化水素と、(2)硝酸と、(3)ケトン、エーテル、エポキシド、アルデヒド、アミド、アミン、ニトリル、スルホキシド、ヘテロ環化合物、有機酸、フェノール、チオール、及びスルフィドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含み、前記タングステン膜に対する25℃でのエッチレートが5〜5000nm/分の範囲内であり、且つ、前記タングステン膜に対する25℃でのエッチレートが、前記シリコン酸化膜に対する25℃でのエッチレートの2倍以上であることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体装置や液晶表示装置等の製造に於いて、金属薄膜による電極配線形成等の微細加工や洗浄処理等に用いる微細加工処理剤、及びそれを用いた微細加工処理方法に関し、特にタングステン又はタングステン合金からなるタングステン膜の微細加工に用いる微細加工処理剤、及びそれを用いた微細加工処理方法に関する。
半導体デバイスや液晶表示デバイスの薄膜トランジスタの電極や配線にタングステンが用いられている。これらは従来から半導体デバイスのゲート電極に用いられていたが、特にタングステンはサブミクロンの微細なコンタクトホールやビアホールの埋め込み用途としても広く用いられるようになってきた。また、これら工程の後、基板面に成膜したタングステン膜を加工して、配線としても用いられている。
これらタングステン膜は、一般的にはドライエッチング法やCMPプロセス法により加工される。ドライエッチング法にて使用されるガスとして、SF/NやCF/O等を用いてエッチングされる。CMPプロセス法に於いては、SiO等の砥粒とアルカリなどの添加剤を含むスラリーを用いて、機械的及び化学的な研磨加工が行われる。しかし、いずれも枚葉処理によるスループットの悪さや、加工プロセスでの基板汚染又は基板へのダメージなどがあり、生産性の面で課題が残っている。そのため、化学薬液によるウェットエッチングプロセスへの要望は強いものである。
タングステンは多くの水溶液に対して不動態を示すケースが多いが、HF/HNO水溶液や、アルカリ性溶液に酸化剤(過酸化水素水等)を混合した溶液に対しては、溶解することが知られている。
一般に知られているHF/HNO系のエッチング液では、タングステン又はタングステン合金からなる膜のエッチング加工が可能である。しかし、このエッチング液は、シリコン酸化膜やシリコン基板そのもの、あるいは金属材料等に対しても高いエッチング性を示すので、タングステン膜以外の部分もエッチングされることがある。従って、従来のエッチング液であると、微細加工プロセスに於ける選択的なエッチング性の制御は、非常に困難である。
また、下記特許文献1では、タングステン膜を溶解除去する方法として過酸化水素溶液を用いることが記載されている。しかし、特許文献1に記載の発明であると、過酸化水素溶液のタングステン膜に対するエッチレートが遅いことから、生産性の大幅な向上が困難であるという問題点を有している。加えて、タングステン又はタングステン合金の酸化・溶解によりエッチング液のpHが変化し、これによりエッチレートが変化し安定しないという問題がある。また、pH変化したエッチング液が、基板上の電子部材や各種積層膜等を腐食させるという問題もある。
また、下記特許文献2では、タングステン合金膜のエッチング方法として、過酸化水素水に水酸化アンモニウムを加えた溶液が開示されている。更に、下記特許文献3では、過酸化水素水にリン酸塩を加えたアルカリ系の過酸化水素水が開示されている。これらの特許文献に開示されているエッチング液は、過酸化水素水に水酸化アンモニウム等のアルカリ成分を添加して、pH値が7より大きなアルカリ系過酸化水素水である。そして、この様なアルカリ系過酸化水素水は、同濃度の過酸化水素水と比較して、タングステン膜に対するエッチレートを向上させることができる。しかし、これらの特許文献に開示されているエッチング液であると、アルカリ性下では溶解した金属イオン又はその酸化物の共存により、過酸化水素水の分解速度が飛躍的に大きくなり、自己分解反応による温度上昇が生じるという問題点を有している。
特開昭62−143422号公報 特開平8−250462号公報 特開2000−311891号
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、例えば、半導体デバイス又は液晶表示デバイス等の薄膜トランジスタの電極や配線としてタングステン膜を用いた基板において、基板上の電子部材や各種積層膜等を腐食させることなく、タングステン膜に対するエッチレートを安定化させ、かつ、選択的にエッチングすることが可能な微細加工処理剤、及びそれを用いた微細加工処理方法を提供することにある。
本願発明者等は、前記従来の問題点を解決すべく、微細加工処理剤、及びそれを用いた微細加工処理方法について鋭意検討した。その結果、下記構成を採用することにより、タングステン膜及びシリコン酸化膜を有する積層膜の微細加工処理を行う際に、基板上の他の電子部材等を腐食させることなく、安定したエッチレートで選択的にタングステン膜を微細加工することが可能となることを見出して、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明に係る微細加工処理剤は、前記の課題を解決する為に、タングステン膜及びシリコン酸化膜が積層された基板を微細加工する微細加工処理剤であって、(1)フッ化水素と、(2)硝酸と、(3)ケトン、エーテル、エポキシド、アルデヒド、アミド、アミン、ニトリル、スルホキシド、ヘテロ環化合物、有機酸、フェノール、チオール、及びスルフィドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含み、前記タングステン膜に対する25℃でのエッチレートが5〜5000nm/分の範囲内であり、且つ、前記タングステン膜に対する25℃でのエッチレートが、前記シリコン酸化膜に対する25℃でのエッチレートの2倍以上であることを特徴とする。
前記の構成によれば、タングステン膜に対するエッチレート(25℃)を、シリコン酸化膜に対するエッチレート(25℃)の2倍以上になる様に制御するので、タングステン膜の選択的な微細加工を可能にする。また、エッチレートの制御は、基板表面の粗さが大きくなるのを抑制しつつ微細加工の実現ができるので、タングステン膜、シリコン酸化膜及び基板の表面を平滑で清浄な状態に維持することが可能になる。また、タングステン膜に対するエッチレート(25℃)が5〜5000nm/分の範囲内であるので、タングステン膜に対する微細加工処理の処理時間が長時間となるのを防止し、生産効率の向上が図れる。
また、例えば基板上に設けられている電子部材や各種積層膜(チタン窒化物膜、タンタル窒化物膜等)等が腐食するのを防止することができる。更に、前記構成の微細加工処理剤は酸性下で微細加工を行うことから、従来のアルカリ成分を添加した過酸化水素水からなるエッチング液の様に、溶解した金属イオン又はその酸化物の共存によって過酸化水素水の分解速度が飛躍的に大きくなることもない。この為、前記構成の微細加工処理剤が、その自己分解反応により温度が急激に上昇するのを抑制することができる。
また、前記微細加工処理剤に於いては、前記(1)フッ化水素の含有量が1重量%〜40重量%の範囲内であることが好ましい。
また、前記微細加工処理剤に於いては、前記(2)硝酸の含有量が1重量%〜42重量%の範囲内であることが好ましい。
また、前記微細加工処理剤に於いては、前記タングステン膜は、タングステン、チタンタングステン、銅タングステン、ニッケルタングステン、コバルトタングステン、モリブデンタングステン、タングステンシリサイド、窒化タングステンより選択される少なくとも1種を主成分とすることが好ましい。
また、前記微細加工処理剤に於いては、前記シリコン酸化膜は、熱シリコン酸化膜、ノンドープシリケートガラス膜、リンドープシリケートガラス膜、ボロンドープシリケートガラス膜、リンボロンドープシリケートガラス膜、TEOS膜、フッ素含有シリコン酸化膜、炭素含有シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜、自然酸化膜より選択される少なくとも1種の単層、又は任意に選択される2種以上の積層膜であることが好ましい。
また、前記(3)の化合物としてアセトンを選択した場合に、該アセトンの含有量が5重量%〜50重量%の範囲内であることが好ましい。
また、前記(3)の化合物として酢酸を選択した場合に、該酢酸の含有量が5重量%〜65重量%の範囲内であることが好ましい。
また、本発明に係る微細加工処理方法は、前記の課題を解決する為に、*前記に記載の微細加工処理剤を用いて、タングステン膜及び/又はシリコン酸化膜を微細加工することを特徴とする。
前記方法では、タングステン膜に対するエッチレート(25℃)が5〜5000nm/分の微細加工処理剤を使用するので、タングステン膜に対する微細加工処理の処理時間が長時間となるのを防止し、生産効率の向上を可能にする。また、前記の微細加工処理剤が、タングステン膜に対するエッチレート(25℃)をシリコン酸化膜に対するエッチレート(25℃)の2倍以上となる様に制御するので、タングステン膜のみの選択的な微細加工を精度よく行うことを可能にする。
本発明は、前記に説明した手段により、以下に述べるような効果を奏する。
即ち、本発明によれば、微細加工処理剤は、タングステン膜に対する25℃でのエッチレートがシリコン酸化膜に対する25℃でのエッチレートの2倍以上となる様にエッチレートを制御するので、タングステン膜のみを選択的に微細加工することできる。また、例えば基板上に設けられている他の電子部材や各種積層膜等を腐食させることがない。この為、歩留まりの向上が図れる。更に、タングステン膜に対するエッチレート(25℃)が5〜5000nm/分の範囲内であるので、例えば過酸化水素水からなる従来のエッチング液と比較すると、タングステン膜の微細加工処理時間を大幅に短縮することができ、これにより生産効率の向上が図れる。
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
本実施の形態に係る微細加工処理剤は、少なくとも(1)フッ化水素と、(2)硝酸と、(3)ケトン、エーテル、エポキシド、アルデヒド、アミド、アミン、ニトリル、スルホキシド、ヘテロ環化合物、有機酸、フェノール、チオール、及びスルフィドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含み構成されるものであり、基板上に積層されたタングステン膜及びシリコン酸化膜を微細加工する際に用いられる。微細加工とは、タングステン膜及びシリコン酸化膜のエッチングや、それらの表面のクリーニングを含む意味である。
本実施の形態に係る微細加工処理剤は、タングステン膜に対する25℃でのエッチレートが5〜5000nm/分の範囲内であることを必要条件としている。エッチレートが5nm/分未満であると、エッチング等の微細加工処理に時間を要し、生産効率の低下を招来する。また、5000nm/分を超えると、エッチング後の膜厚の制御や基板表面(タングステン膜等の形成面とは反対側の面)の荒れが顕著になり、歩留まりが低下する。更に、前記数値範囲は、微細加工処理剤を表面洗浄に使用する場合には、表層部分の除去を行うことから、5〜10nm/分の範囲内であることがより好ましい。また、微細加工処理剤をエッチングに使用する場合は、100〜1000nm/分の範囲内であることがより好ましい。
また、前記微細加工処理剤は、タングステン膜に対する25℃でのエッチレートが、シリコン酸化膜に対する25℃でのエッチレートの2倍以上に制御するものである。更に、タングステン膜に対する25℃でのエッチレートは、シリコン酸化膜に対する25℃でのエッチレートの4倍以上であることが好ましく、6倍以上であることがより好ましい。前記数値範囲内であると、タングステン膜のみをエッチングするなど選択的な微細加工を可能にする。
前記フッ化水素の含有量としては、1重量%〜40重量%の範囲内であることが好ましい。
前記硝酸の含有量としては、1重量%〜42重量%の範囲内であることが好ましい。
前記ケトンとしては特に限定されず、例えばメチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトン等が例示できる。これらのケトンのうち、高純度品の入手の容易さやコストの観点からはアセトンが好ましい。アセトンを用いた場合、その含有量は好ましくは5重量%〜50重量%であり、より好ましくは10重量%〜40重量%である。前記数値範囲内であると、エッチング選択性を大きく取ることができる。
前記エーテルとしては特に限定されず、例えばジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン等が例示できる。
前記エポキシドとしては特に限定されず、例えばエチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド等が例示できる。前記アルデヒドとしては特に限定されず、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等が例示できる。
前記アミドとしては特に限定されず、例えばホルムアミド、ジメチルホルムアミド等が例示できる。前記アミンとしては特に限定されず、例えばエチルアミン、トリエチルアミン、ベンジルアミン等が例示できる。
前記ニトリルとしては特に限定されず、例えばアセトニトリルなどが例示できる。前記スルホキシドとしては特に限定されず、例えばジメチルスルホキシドなどが例示できる。
前記ヘテロ環化合物としては特に限定されず、例えばピリジンなどが例示できる。
前記有機酸としては特に限定されず、例えばギ酸、グリセリン酸、ビニル酸、ピリジン酸、プロピオン酸、酪酸、酢酸等が例示できる。これらの有機酸のうち、高純度品の入手の容易さやコストの観点から酢酸が好ましい。酢酸を用いた場合、その含有量は好ましくは5重量%〜65重量%であり、より好ましくは30重量%〜65重量%である。前記数値範囲内であると、エッチング選択性を大きく取ることができる。また、部分的にフッ素などのハロゲン原子に置換されたものでもよい。
尚、前記(3)の化合物群に挙げられる化合物は単独で用いてもよく、或いは2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合の組み合わせとしては、例えば前記に例示したケトンから1種類と、エーテルから1種類を混合したものが挙げられる。
本実施の形態の微細加工処理剤には界面活性剤を添加するのが好ましい。前記界面活性剤としては、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤が好適に例示される。また、脂肪族アルコール、或いは脂肪族カルボン酸及びその塩、或いは脂肪族アミン塩の一種又は二種以上の混合系で使用されても良く、その形態としては固体のまま或いは液状で良い。但し、前記非イオン性界面活性剤と比べて同添加量に於ける界面活性能の発現が弱くなる傾向がある。
前記界面活性剤の添加量は、0.001〜0.1重量%の範囲内であることが好適であり、0.005〜0.03重量%の範囲内であることがより好適である。界面活性剤を添加することにより、エッチング処理を施したタングステン膜、シリコン酸化膜及び半導体基板等の表面の荒れを抑制することができる。更に、従来のエッチング液であると、超高集積化に伴い微細パターンが施された半導体基板表面に局部的に残留しやすく、レジスト間隔が0.5μm程度あるいはそれ以下になると均一的にエッチングすることがより困難となる。しかし、界面活性剤を添加した本発明の微細加工処理剤をエッチング液として使用した場合、半導体基板表面への濡れ性が改善され、エッチングの基板面内に於ける均一性が改善される。但し、前記添加量が0.001重量%未満であると、微細加工処理剤の表面張力が十分に低下しない為に、濡れ性の向上効果が不十分になる場合がある。また、前記添加量が0.1重量%を超えると、それに見合う効果が得られないだけでなく、消泡性が悪化してエッチング面に泡が付着し、エッチングむらが生じたり、微細間隙に泡が入り込んでエッチング不良を生じる場合がある。
本実施の形態の微細加工処理剤は、その効果を阻害しない範囲内に於いて、界面活性剤以外の添加剤を混合することも可能である。前記添加剤としては、例えば、塩酸(及びその溶液)、硫酸溶液、リン酸溶液等の酸性物質、過酸化水素、キレート剤などが例示できる。
本発明の微細加工処理剤に含まれる金属元素(金属不純物)は特に限定されるものではないが、半導体の電気諸特性の損失を最小限に抑制することを目的として、その含有量は1ppb以下であることが好適であり、0.5ppb以下であることがより好適である。これにより、コンタクト抵抗が増大するなどの特性劣化を効果的に防止することが出来る。微細加工処理剤に含まれる金属元素は、誘導結合高周波数プラズマ質量分析装置(横河ヒューレットパッカード社製、商品名;ICP−MS HP−4500)で評価することができる。
前記タングステン膜としては、例えば、タングステンを主成分とするものや、チタンタングステン、銅タングステン、ニッケルタングステン、コバルトタングステン、モリブデンタングステン、タングステンシリサイド、窒化タングステンより選択される少なくとも1種を主成分とするタングステン合金膜が例示できる。また、微細加工を行うタングステン膜は1種のみが表面に露出していても良いし、複数種が表面に露出していても良い。
前記シリコン酸化膜としては、例えば、熱シリコン酸化膜、自然酸化膜、ノンドープシリケートガラス膜、リンドープシリケートガラス膜、ボロンドープシリケートガラス膜、リンボロンドープシリケートガラス膜、TEOS膜、フッ素含有シリコン酸化膜、炭素含有シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜等が例示できる。エッチングを行うシリコン酸化膜は1種のみが表面に露出していても良いし、複数種が表面に露出していても良い。
タングステン膜及びシリコン酸化膜が積層されている前記基板としては、半導体ウェハや液晶用基板等が例示できる。
次に、本実施の形態に係る微細加工処理剤を用いた微細加工処理方法について、ウェットエッチングを例にして説明する。
本実施の形態の微細加工処理剤は、種々のウェットエッチング方法に採用される。エッチング方法としては、浸漬式やスプレー式等があるが、いずれの方法にも本発明の微細加工処理剤は採用され得る。浸漬式は、エッチング工程での蒸発により微細加工処理剤の組成変化が少ないので好適である。
微細加工処理剤をエッチング液として使用した場合のエッチング温度は、5〜50℃の範囲内であることが好適であり、15〜35℃の範囲内であることがより好適であり、20〜30℃の範囲内であることが更に好適である。前記範囲内であると、微細加工処理剤の蒸発を抑制することができ、組成変化を防止することができる。また、使用環境が、一般に20℃前後のクリーンルーム内であることから、エッチング液の温度管理が比較的容易で、かつコストの低減が図れる。尚、エッチング温度によっては膜毎にエッチレートが変化するので、タングステン膜に対するエッチレートとシリコン酸化膜に対するエッチレートとの差も影響を受ける場合がある。よって、エッチング温度を設定する場合には、タングステン膜に対するエッチレートが、シリコン酸化膜に対するエッチレートの2倍以上となる様に考慮するのが望ましい。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施例に記載されている材料や配合量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例に過ぎない。
本実施例等に於ける評価項目については、以下の通り評価を実施した。
(a)シリコン酸化膜のエッチレート
光学式膜厚測定装置(ナノメトリクス社製「NanoSpec 6100」)を用いてエッチング前後のシリコン酸化膜の膜厚を測定し、エッチングによる膜厚の変化量を測定した。3つ以上の異なるエッチング時間に於いて前記測定を繰り返し実施し、エッチレートを算出した。
(b)タングステン膜のエッチレート
タングステン膜のエッチレートは、エッチング量の測定値から算出した。タングステン膜のエッチング量は、レジストワックスによるマスキングを施した後にエッチングを行い、レジストワックスを剥離後に原子間力顕微鏡(セイコーインスツルメンツ社製:ナノピクス)により段差を測定し、エッチングによる膜厚の減少量を測定した。3つ以上の異なるエッチング時間に於いて前記測定を繰り返し実施し、エッチレートを算出した。
(実施例1)
フッ酸(ステラケミファ(株)製、半導体用高純度グレード、濃度50%)20重量%と、硝酸溶液(住友化学工業社製、電子工業用グレード、濃度69.5%)7重量%と、テトラヒドロフラン50重量%とを撹拌混合し、25℃に調温して1時間以上静置した。これにより、本実施例に係るエッチング液(微細加工処理剤)を調製した。*その後、CVD法によりタングステン膜(膜厚4000Å)を積層したシリコン基板、及びシリコン酸化膜(5000Å)を積層したシリコン基板をそれぞれエッチング液中に浸漬し、その後タングステン膜又は熱シリコン酸化膜に対するエッチレートを評価した。エッチング液の温度は恒温水槽で温度調整を行い、25℃でエッチングを行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
本実施例に於いては、テトラヒドロフランをアセトニトリルに替えたこと以外は、前記実施例1と同様にしてタングステン膜及びシリコン酸化膜のエッチングを行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
本実施例に於いては、テトラヒドロフランをメチルエチルケトンに替えたこと以外は、前記実施例1と同様にしてタングステン膜及びシリコン酸化膜のエッチングを行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
本実施例に於いては、テトラヒドロフランを酢酸エチルに替えたこと以外は、前記実施例1と同様にしてタングステン膜及びシリコン酸化膜のエッチングを行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
本実施例に於いては、テトラヒドロフランを1,2−ジメトキシエタンに替えたこと以外は、前記実施例1と同様にしてタングステン膜及びシリコン酸化膜のエッチングを行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
本実施例に於いては、テトラヒドロフランをアセトンに替えたこと以外は、前記実施例1と同様にしてタングステン膜及びシリコン酸化膜のエッチングを行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
本実施例に於いては、テトラヒドロフランを酢酸に替えたこと以外は、前記実施例1と同様にしてタングステン膜及びシリコン酸化膜のエッチングを行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
本実施例に於いては、テトラヒドロフランを水に替えたこと以外は、前記実施例1と同様にしてタングステン膜及びシリコン酸化膜のエッチングを行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
本比較例に於いては、エッチング液としてフッ化水素(含有量20重量%)及び硝酸(含有量35重量%)からなるエッチング液を用いた以外は、前記実施例1と同様にしてタングステン膜及びシリコン酸化膜のエッチングを行った。結果を表1に示す。
Figure 2006179514
(結果)
前記表1から明らかな様に、実施例1〜7に係るエッチング液であると、タングステン膜に対して十分なエッチレートを示し、良好なエッチング性を有していることが分かる。また、タングステン膜に対する25℃でのエッチレートが、何れもシリコン酸化膜に対する25℃でのエッチレートの2倍以上(W/Th−SiO選択比)であり、タングステン膜の選択的なエッチングが可能であることを示した。その一方、比較例1に係るエッチング液の場合、W/Th−SiO選択比が低く、タングステン膜のみを選択的にエッチングするのが困難であることが確認された。また、比較例2に係るエッチング液の場合、タングステン膜に対するエッチレートが速すぎることからエッチング処理の制御性に劣ることが分かる。

Claims (8)

  1. タングステン膜及びシリコン酸化膜が積層された基板を微細加工する微細加工処理剤であって、
    (1)フッ化水素と、(2)硝酸と、(3)ケトン、エーテル、エポキシド、アルデヒド、アミド、アミン、ニトリル、スルホキシド、ヘテロ環化合物、有機酸、フェノール、チオール、及びスルフィドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物とを含み、
    前記タングステン膜に対する25℃でのエッチレートが5〜5000nm/分の範囲内であり、
    且つ、前記タングステン膜に対する25℃でのエッチレートが、前記シリコン酸化膜に対する25℃でのエッチレートの2倍以上であることを特徴とする微細加工処理剤。
  2. 前記(1)フッ化水素の含有量が1重量%〜40重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の微細加工処理剤。
  3. 前記(2)硝酸の含有量が1重量%〜42重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の微細加工処理剤。
  4. 前記タングステン膜は、タングステン、チタンタングステン、銅タングステン、ニッケルタングステン、コバルトタングステン、モリブデンタングステン、タングステンシリサイド、窒化タングステンより選択される少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の微細加工処理剤。
  5. 前記シリコン酸化膜は、熱シリコン酸化膜、ノンドープシリケートガラス膜、リンドープシリケートガラス膜、ボロンドープシリケートガラス膜、リンボロンドープシリケートガラス膜、TEOS膜、フッ素含有シリコン酸化膜、炭素含有シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜、自然酸化膜より選択される少なくとも1種の単層、又は任意に選択される2種以上の積層膜であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の微細加工処理剤。
  6. 前記(3)の化合物としてアセトンを選択した場合に、該アセトンの含有量が5重量%〜50重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の微細加工処理剤。
  7. 前記(3)の化合物として酢酸を選択した場合に、該酢酸の含有量が5重量%〜65重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の微細加工処理剤。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の微細加工処理剤を用いて、タングステン膜及び/又はシリコン酸化膜を微細加工することを特徴とする微細加工処理方法。
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