JP2006177977A - パルスレーダ装置 - Google Patents

パルスレーダ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006177977A
JP2006177977A JP2006083120A JP2006083120A JP2006177977A JP 2006177977 A JP2006177977 A JP 2006177977A JP 2006083120 A JP2006083120 A JP 2006083120A JP 2006083120 A JP2006083120 A JP 2006083120A JP 2006177977 A JP2006177977 A JP 2006177977A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
pulse
output
frequency
generating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006083120A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Ishii
聡 石井
Yoshikazu Doi
義和 洞井
Hiroyuki Hachitsuka
弘之 八塚
Tetsuo Seki
哲生 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2006083120A priority Critical patent/JP2006177977A/ja
Publication of JP2006177977A publication Critical patent/JP2006177977A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】近距離検知限界が短く、距離分解能が高く、反射信号検出用回路から発生する
ノイズの影響を受けない装置を提供する。
【解決手段】送信パルス作成の基となる第1の信号を生成する手段2と、第1の信号の
周波数と倍数、または約数の関係にある周波数を持ち、位相が0の時点が間欠的に一致す
る第2の信号を生成する手段3と、第2の信号を遅延させて制御パルス信号を生成する手
段4と、制御パルス信号を用いて受信信号に対するゲート動作を行う手段5とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電波を発射してその反射波を受信することにより、ターゲットを検出するレ
ーダの方式に係わり、更に詳しくは高周波の送信電波を、一般に等しい間隔に区切ってパ
ルス状にして発射するパルスレーダであって、近距離計測に用いることができ、分解能の
高いパルスレーダ装置に関する。
現在レーダとして用いられているものは、ほとんどがパルスレーダである。パルスレー
ダは一般に距離の遠いターゲットを検出し、ターゲットまでの距離を測定することができ
る。このようなパルスレーダで用いられる様々な信号処理技術は、次の非特許文献1に記
述されている。
関根松夫 レーダ信号処理技術 電子情報通信学会
また比較的近距離にあるターゲットを検出するための従来技術としては、次の非特許文
献2、特許文献1,2がある。非特許文献2では正弦波信号によって振幅変調された9.
5GHz帯のマイクロ波を用いて、距離125m以内の移動物体の距離と速度を測定する
方法が提案されている。
特許文献1では、マイクロ波帯微弱無線を利用したデータ通信、センサ、計測器などの
用途に適する小型、低コスト、低消費電力のマイクロ波帯パルス送受信機が開示されてい
る。この文献でも本発明の実施例と同様にゲートが用いられているが、これは発振の抑制
用であり、本発明とはその使用目的を異にしている。
特許文献2では、簡易な免許申請で使用が許可され、電波障害の心配なしに屋外使用も
可能となり、屋外での非接触距離計測による各種の応用が期待される高分解能近距離レー
ダが開示されている。
森上、中司,"近距離移動物体の距離・速度測定の一方法"電子情報通信学会総合大会 ’00 B−2−2 P.215 特開2001−116822号公報 「マイクロ波帯パルス送受信機」 特開2000−241535号公報 「近距離レーダ装置」
前述のように、従来のパルスレーダはターゲットまでの距離が数十メートル以上と、比
較的長距離において用いられてきた。パルスレーダを近距離の計測に用いるためには鋭い
パルスにする必要があり、使用周波数帯域が広くなり、装置に用いるべき素子の帯域も広
くする必要があり、その実現は困難であった。
図33,図34はこのパルスレーダにおける帯域の説明図である。図33は一般のAM
,FM信号などの使用帯域の説明図である。AM,FM信号においては、その使用帯域は
搬送波の周波数を中心として狭い帯域に限定されており、このためノイズの影響を少なく
おさえることができる。
図34はパルスレーダの帯域の説明図である。パルスレーダのパルスはその幅が狭い程
、使用帯域が広くなり、信号電力Sは同じでも帯域総合の雑音電力Nが大きくなり、S/
N(信号対雑音比)が悪化し、ノイズの影響を受けやすくなる。特に1GHz以上ではS
/Nが悪化し、いろいろな問題点が発生する。S/Nをおさえるためにパルスの幅を広げ
ると帯域は狭くなり雑音Nは小さくなるが、検知可能な対象物までの最小距離が大きくな
る。
以上に述べたようなパルスレーダの従来技術によって、検知の近距離限界を15cm程
度にするには、パルスの幅を1nsec程度にする必要がある。このためには約1GHz
の帯域幅が必要となり、雑音の帯域幅も1GHzと極端に広く、S/Nが非常に悪くなり
、ターゲットの検知が非常に難しくなる。
更にパルス幅として約1nsecや、周波数帯域幅が約1GHzの信号を扱うために、
DSPなどの汎用のディジタルLSIを使うことができず、特別に高速用に開発された半
導体により回路を構成する必要があり、非常にコストが高く、また特性のバラつきのため
に大量生産が難しいという問題点があった。
更に異なる問題点として、従来技術においては反射波、すなわち受信波に対してI−Q
検波を行い、基準の正弦波に対応してI(同期)成分、およびQ(直交)成分をそれぞれ
求め、I成分およびQ成分のそれぞれについてA/D変換を行い、その結果に対してプロ
セッサを用いて信号処理を行なうという方法が一般的に用いられているが、この方式では
2系統のA/D変換器とフィルタとが必要となり、コスト高になるという問題点があった
本発明の課題は、上述の問題点に鑑み、第1に距離検知限界が短く、距離分解能が高い
パルスレーダ装置を、特別に開発された半導体を用いることなく、提供することである。
第2の課題は、例えばターゲットからの反射信号を検出する回路自体からノイズが発生
しても、そのようなノイズの影響を受けることなく、S/N(信号対雑音比)を向上させ
てパルスレーダ装置の検出精度を向上させることである。
第3の課題は、2系統のA/D変換器とフィルタとを必要とするI−Q検波器を使用し
ないことによって、コストの低いパルスレーダ装置を提供することである。
図1は本発明のパルスレーダ装置の原理構成ブロック図である。同図は、後述する本発
明の実施例1としてのパルスレーダ装置の原理構成ブロック図であり、パルスレーダ装置
1は第1の信号生成手段2、第2の信号生成手段3、制御パルス生成手段4、およびゲー
ト手段5を少なくとも備える。
第1の信号制御手段2は送信パルス作成の基となる第1の信号を生成するものであり、
第2の信号生成手段3は第1の信号の周波数と倍数、または約数の関係にある周波数を持
ち、位相角が0の時点が少なくとも間欠的に第1の信号と一致する第2の信号を出力する
ものである。
制御パルス生成手段4は、第2の信号生成手段3、例えば矩形波発振器の出力を遅延さ
せた信号を用い微分して制御パルス信号を生成するものであり、ゲート手段5は生成され
た制御パルス信号を用いて受信信号に対するゲート動作を行なうものである。
発明の実施の形態においては、前述の第1の信号に基づいてゲート手段5の出力を検波
する検波手段6と、制御パルス生成手段4が前述の遅延量を変化させる時、検波手段6の
出力を用いて受信信号の振幅に相当する成分が極大となる遅延量に対応させて、ターゲッ
トまでの距離を算出する距離算出手段7とを更に備えることもでき、あるいは検波手段6
と、制御パルス生成手段4が遅延量を変化させる時、第1の信号と受信信号との位相差に
対応させて、ターゲットまでの距離を算出する距離算出手段7とを更に備えることもでき
る。
また実施の形態においては、前述の第1の信号からパルスを生成し、該パルスのスペク
トル範囲を帯域制限して、送信パルス生成用変調信号を生成する変調信号生成手段を更に
備えることもできる。
本発明のパルスレーダ装置は、送信パルス作成の基となる信号を遅延させる信号遅延手
段と、該遅延した信号を用いて制御パルス信号を生成する制御パルス生成手段と、該制御
パルス信号を用いて受信信号に対するゲート動作を行なうゲート手段と、該ゲート手段の
出力に基づいて、信号遅延手段の出力を用いて該遅延の時間に対応する距離にあるターゲ
ットからの反射信号を検出する反射信号検出手段とを備える。
発明の実施の形態においては、信号遅延手段が前記基となる信号の遅延量を変化させる
時、反射信号検出手段の出力を用いて、受信信号の振幅に相当する成分が極大となる遅延
量に対応させてターゲットまでの距離を算出する距離算出手段を更に備えることもできる
本発明のパルスレーダ装置は、図1で説明した第1の信号生成手段2、第2の信号生成
手段3、制御パルス生成手段4、ゲート手段5に加えて、前述の第1の信号を、制御パル
ス生成手段4による第2の信号の遅延量に合わせて遅延させる信号遅延手段と、ゲート手
段5の出力に基づいて、信号遅延手段の出力を用いて該遅延の時間に対応する距離にある
ターゲットからの反射信号を検出する反射信号検出手段とを備える。
発明の実施の形態においては、前述のように受信信号の振幅に相当する成分が極大とな
る遅延量に対応させてターゲットまでの距離を算出する距離算出手段を更に備えることも
できる。
本発明のパルスレーダ装置は、送信パルス作成の基となる信号から生成されたパルス信
号と、周波数変調された連続波とを用いて送信パルス信号を出力するパルス送信手段と、
該基となる信号を遅延させて制御パルス信号を生成する制御パルス生成手段と、該制御パ
ルス信号を用いて受信信号に対するゲート動作を行なうゲート手段と、該制御パルス生成
手段による信号遅延量に対応して、前記周波数変調における周波数変調幅、および/また
は変調の繰返し周波数を制御する変調制御手段とを備える。
実施の形態においては、前述のように前記基となる信号に基づいてゲート手段の出力を
検波する検波手段と、制御パルス生成手段が遅延量を変化させる時、受信信号の振幅に相
当する成分が極大となる遅延量、または前記基となる受信信号との位相差のいずれかに対
応させて、ターゲットまでの距離を算出する距離算出手段とを備えることもでき、更に前
述と同様の変調信号生成手段を備えることもできる。
以上のように本発明によれば、例えば受信信号に対するゲート動作を制御するための制
御パルスの基準となる第2の信号と、送信パルス作成の基となる第1の信号とで、異なる
周波数、例えば分周や倍周の関係にある周波数が用いられ、ゲート動作によってノイズが
発生しても、周波数の異なる受信信号の処理においてその影響を除外することが可能とな
る。
本発明によれば、第1に送信パルス作成の基となる信号を遅延させ、受信信号に対する
ゲート動作を行なうことによって、正確な近距離計測を行なうことができ、またAM信号
を用いて狭帯域フィルタでのカットを行なうことによって、雑音帯域が制限されたレーダ
装置を提供することができる。
第2に送信パルス作成の基となる信号と、受信信号に対するゲート動作の基準となる信
号の周波数を変えることにより、ゲート動作によって発生するノイズの影響を除外でき、
またFM変調信号を用いるパルスレーダ装置でも、ターゲットまでの距離に無関係にビー
ト信号の1〜数周期程度のデータが取得でき、S/Nが改善され、ターゲットの検出精度
を向上させることができる。
第3にゲート回路の出力信号と、その後段のミキサに入力させるローカル信号との位相
差を0とすることによって、I−Q検波の場合に2系統必要であったA/D変換器とフィ
ルタが1系統ですむことになり、コスト低下と信号処理の容易化を実現することができる
以下本発明の実施の形態について図面を用いて説明するが、本発明のパルスレーダ装置
の実施例1から実施例4の説明の前に、これらの実施例の基礎となるパルスレーダ装置、
すなわち搬送波としての正弦波信号(連続波)に対して振幅変調を行なうASK(アンプ
リチュード・シフト・キーイング)方式を基本とするパルスレーダ装置の概要について説
明する。
図2は、このように本発明の実施例の基礎となるASK方式のパルスレーダ装置の構成
ブロック図である。この装置の動作について図3〜図14に示す各部の波形などを用いて
説明する。まず図2の矩形波発振器11は、図3に示すような矩形波を発振する。この矩
形波のデューティー比は例えば50%、周波数は10MHzとする。
パルス生成回路および帯域制限部12は、矩形波発振器11の発生した矩形波の、例え
ば立ち上がりに同期して、周波数が同じでデューティー比の小さい、すなわち図4(a)
に示すような幅の狭いパルスを生成すると共に、同図(b)に示すように、法規に合致す
るように帯域制限を行う。
(a)のパルスの幅は基本的にはパルスレーダに要求される距離分解能によって決定さ
れる。この要求分解能(最小距離)をa、パルス幅をpW とすると、電波の往復距離は2
×aとなり、光の速度をcとするとパルス幅pW は次式によって与えられる。
pW =2×a/c (1)
例えばa=0.3mとすると、pW は2nsとなる。
例えば国内向けの車載レーダでは76GHz付近の帯域が使用される。法規では76〜
77GHz帯では1チャンネルあたり500MHzを専有することができる。パルス幅が
2nsの場合には、メインローブの幅は500MHzであるが、サイドローブはそれ以上
であり、減衰させる必要がある。したがって、帯域を制限する必要がある。
図2のプログラマブルディレイライン13は、矩形波発振器11の発生する矩形波を、
コンピュータからの信号、例えば0〜100nsの範囲で1ns毎にシフト可能な信号に
対応して、図5に示すように遅延させるものである。この遅延範囲およびシフト量は要求
によって異なる。また遅延シフトの方向も要求によって異なる。例えばどこに何があるか
分からない場合には遅延時間をスイープする必要があるが、あらかじめその位置が検出さ
れているような自動車をトラッキングする場合には、その距離に対応した遅延時間の近傍
のみを探索すればよく、要求の内容に応じて遅延量を制御することができる。
パルス生成回路14は、プログラマブルディレイライン13によって遅延させられた、
例えば10MHz、デューティー比50%の矩形波に対応して、同一の周波数でデューテ
ィー比が小さく、立ち上がりが一致するようなパルスを生成するものである。このパルス
は、図6に示されるように、パルス生成回路および帯域制限部12の出力に対してプログ
ラマブルディレイライン13による遅延時間分だけ遅れたパルスとなる。
連続波発振器15の出力を図7に示す。この連続波は(a)に示されるような正弦波で
あり、その周波数は(b)に示すように単一成分のみである。
この連続波発振器15の出力は、パルス生成回路および帯域制限部12の出力するパル
スを用いて、振幅変調器16によって振幅変調される。その出力をイメージ的に図8に示
す。
図8(a)は振幅変調器16の出力であり、図4(a)の波形としてのパルスがHIG
Hの間だけ図7の連続波が出力されるようなイメージである。(b)はこの出力の周波数
領域波形であり、連続波の周波数を中心として制限された帯域幅を持っている。
振幅変調器16の出力は、送信アンテナ17によってレーダによる検出対象物側に送ら
れ、ここでは2台の車両のそれぞれから反射されて、パルスレーダ装置の受信アンテナ1
8によって受信される。
図9(a)はこの受信アンテナ18への入力波形を示し、これらのうち、振幅の小さい
波形は手前にある小さな車両からの、また振幅の大きい波形はそれよりも遠くにある大き
い車両からの反射波を示している。
受信アンテナ18によって受信された受信パルスは、検波器19によって包絡線検波さ
れる。図9(b)はこの検波器19の出力波形の説明図である。同図に示すように、受信
アンテナ18によって受信された車両2台からの反射信号は、包絡線検波されることによ
って、下に示すような振幅の異なる2組のパルスとして出力される。なお出力のパルスの
間隔は、受信アンテナ18によって受信された信号の間隔よりも広く描かれている。
検波器19の出力は、増幅器20によって増幅された後、ゲート回路21に与えられる
。ゲート回路21にはパルス生成回路14の出力、すなわち図6で説明した、プログラマ
ブルディレイライン13によって遅延させられたパルスが入力され、ゲート回路21はこ
のパルス生成回路14の出力を制御信号として用いて、増幅器20の出力に対するゲート
動作を実行する。
このゲート動作によって、送信パルスの幅が小さく、雑音の影響が大きい場合にも、対
応する受信パルス以外の部分をカットして、ターゲットを正しく検出することが可能とな
る。
図10はこのゲート回路21の動作の説明図である。同図(a)ではゲート回路21へ
の入力としての増幅器20の出力を示す実線の波形と、制御のためのゲート信号としての
パルス生成回路14の出力を示す点線の波形が描かれており、(b)はゲート回路21の
出力を示す。
1)ではゲート信号の遅延量が小さく、ゲートパルスは入力パルスのいずれにも時間的に
一致せず、ゲート回路21の出力は基本的に0となる。2)ではゲート信号のパルスと図2
で近い車両(前車)から反射された波形に相当するパルスとの時刻t1 が一致し、出力と
してこのパルスが得られる。3)では遅延量が中間的であり、1)と同様に出力は0となる。
4)では遅延量t2 が遠くの車両(後車)から反射されたパルスの時刻と一致し、このパル
スが出力される。
図11はローパスフィルタ22への入力と出力の説明図である。このフィルタは矩形波
発振器11の出力の基本波としての10MHz以下の周波数成分を通過させるものであり
、図10の1)と3)に対応する出力は基本的に零となり、2)と4)に対応する出力は正弦波と
なるが、その正弦波の振幅と位相は入力パルスの大きさと位置に対応する。
ローパスフィルタ22の出力はI−Q検波器23に与えられる。I−Q検波器23には
、ローパスフィルタ24を経由して矩形波発振器11の出力も入力される。前述のように
、これらの2つのローパスフィルタ22,24は矩形波発振器11の出力としての基本波
、すなわち10MHzを通過させるためのものであり、I−Q検波器23はローパスフィ
ルタ24の出力、すなわち矩形波発振器11の出力の基本波としての正弦波を基準として
、ローパスフィルタ22の出力に対するI−Q検波を行い、I(同期)成分、およびQ(
直交)成分をそれぞれ出力する。
図12はこのI−Q検波器23の動作の説明図である。同図において、1番上の波形は
ローパスフィルタ24の出力、すなわち基準となる波形である。1)は図11の1)に対応し
、ローパスフィルタ22の出力が0のため、I,Qの出力も0となる。2)は前述の近い車
両からの反射波に対応する出力であり、I,Q信号の基準信号に対する位相差θ1 は近い
車両との距離に対応し、振幅は反射波の受信強度に対応する。
3)は遅延量が中間的な場合に対応し、I,Qの出力も0となる。4)は遠い車両からの反
射波に対応し、I,Qの出力の基準信号との位相差θ2 は遠い車両との距離に対応し、振
幅は反射波の受信強度に対応するため、2)よりも大きくなる。
本実施形態ではI−Q検波器の出力としてのI成分、およびQ成分を用いて対象物との
距離を求めるために、2種類の方法を使用する。この距離算出は、2つのローパスフィル
タ25,26を介したI−Q検波器23の出力としてのI成分、およびQ成分を用いて、
A/D変換器、およびマイクロコンピュータ(MC)27によって実行される。ここで2
つのローパスフィルタ25,26は、A/D変換器の前に挿入される、一般的にサンプリ
ング周波数の半分に対応するローパスフィルタである。
対象物までの距離を求める第1の方法においては、ローパスフィルタ25,26の出力
としてのI,Q成分から振幅に相当する(I2 +Q2 )の値を求める。図2のプログラ
マブルディレイライン13による遅延時間を変化させることによって、この(I2 +Q
2 )の値が極大なる時点をもって、電波が対象物から反射されて戻るまでの時間とし、
その時間から対象物までの距離が求められる。この第1の方法は、例えばパルス幅が短く
、信号電力が小さい場合に使用される。
図13はこの遅延時間と振幅の関係の説明図である。同図において、図2で説明した近
い車両までの電波の往復時間に相当するt1 と、大きい車両との間で電波が往復する時間
t2 において振幅が極大となっている。
対象物までの距離を求める第2の方法では、I成分、およびQ成分から求められる位相
差、すなわち図12で説明した位相差θ1 ,θ2 を利用して対象物までの距離が求められ
る。この第2の方法は、例えば信号電力が比較的大きい場合に用いられる。
I,Q成分、矩形波発振器11の出力に対すると同一の送信パルスの繰り返し周期T(
100ns)、および光の速度cを用いて、位相差θ、遅れ時間τ、および対象物までの
距離Dは次式によって与えられる。
θ=tan−1(Q/I) (2)
τ=θT/2π (3)
D=τ×c/2=θTc/4π (4)
図14は、図13と同様にプログラマブルディレイライン13による遅延時間と位相差の関係を示す。遅延時間t1 およびt2 は、図12で説明した位相差θ1 およびθ2 に対応する。
ここでは対象物までの距離を求めるために、I−Q検波器の出力するI,Q成分をディ
ジタル化した後に、マイクロコンピュータによりソフトウエアで処理を行うものとしたが
、アナログ回路を用いることによっても、位相や距離の計算ができることは当然である。
前述のように、ローパスフィルタによって10MHz以下の信号となっているため、一般
的なLSIなどを使用できる。
図15は、図2のパルスレーダ装置のゲート回路21によるゲート動作における、ゲー
ト回路のリークなどによるノイズの影響の説明図である。同図においてゲート回路21へ
の入力と出力、ローパスフィルタ(LPF)22の出力波形とその周波数が示されている
。また1)〜4)の意味は、図10におけると同様である。
1)において、ゲート回路21への入力とゲートパルスとが一致しない時にも、ゲート回
路21のリークなどによる出力、すなわちノイズが出力される。このノイズは、より複雑
な波形を持つと考えられるが、ここでは小さなパルスで表現する。ローパスフィルタ22
の出力の周波数は、図2の矩形波発振器11の発振周波数としての基本周波数である。
2)において前の車の反射信号とゲートパルスが一致した場合には、反射信号としてのパ
ルスと、1)で説明したノイズとが重畳されてゲート回路21から出力される。この時、ロ
ーパスフィルタ22の出力の周波数は、1)と同様に基本周波数のみである。
3)においては1)と同様にノイズだけが、4)においては後の車からの反射信号とノイズと
が重畳されて、ゲート回路21から出力される。
このようなリークによるノイズの影響を除去することが本発明の目的の1つである。反
射信号の大きさが小さくなるとノイズとの区別が不明となり、ターゲットの検出精度が低
下する。ノイズの影響除去の1つの方法として、リーク量を蓄積しておき、差分をとる方
法も考えられるが、リーク量は温度によってドリフトするため、逆にノイズが多くなって
しまうこともあり、本発明では別の方法を用いることにする。
続いて本発明のパルスレーダ装置の実施例について説明する。図16は実施例1として
のパルスレーダ装置の構成ブロック図である。同図を図2のパルスレーダ装置の構成と比
較すると、矩形波発振器11とパルス生成回路および帯域制限部12との間に分周器30
が設けられ、ローパスフィルタ24に対応するローパスフィルタ32への入力が矩形波発
振器11からでなく、分周器30から与えられる点が基本的に異なっている。なお包絡線
検波器19とゲート回路21との間の増幅器20は省略されている。
またローパスフィルタ31,32が図2におけるローパスフィルタ22,24に対応す
るが、図2においては2つのローパスフィルタ22,24は矩形波発振器11の発生する
矩形波信号の基本周波数を通過させるフィルタであるのに対して、図16の2つのローパ
スフィルタ31,32は分周器30の発生する矩形波信号の基本周波数を通過させるもの
である。
図17は実施例1におけるゲート回路21への入力と出力の説明図である。これらの入
出力を図15と比較して説明する。図17の1)では、ゲート回路21の出力はそのリーク
成分、すなわちノイズだけであるが、その基本周波数は矩形波発振器11の出力信号の基
本周波数であり、ここではこれを受信系周波数と呼ぶが、例えばその周波数は10MHz
である。
これに対して2)でゲートパルスが前の車からの反射信号と一致した時、図15の2)と同
様にその反射信号がノイズに重畳されるが、反射信号、すなわち受信信号の周波数は分周
器30の基本周波数、例えば5MHzで決定される。ここではこの周波数を送信系周波数
と呼ぶ。
図18はローパスフィルタ(LPF)31の出力の説明図である。同図に示すように受
信系周波数を持つノイズ成分に比べて一般的に送信系周波数を持つ受信信号成分の方が大
きくなる。図19はこの2つの成分の重畳、すなわち組み合わせによって得られるゲート
回路21の出力波形における組み合わせ成分の説明図である。同図においては、ゲート回
路のリークの振幅が受信信号の振幅にかなり近くなっているが、これは組み合わせの効果
を強調するものであり、一般的には受信信号の振幅の方がゲート回路のリークよりかなり
大きく、組み合わせの信号は例えば図18の4)のようになる。
なお、図16においてゲート回路31の後段のローパスフィルタ(LFP)31は分周
器30の出力の基本周波数、例えば5MHzを通過させるものとしたが、そのようなフィ
ルタを使用しても一般的に矩形波発振器11の出力の基本周波数としての10MHzの成
分はLPF31が一次の場合、例えば6dB程度減衰するだけであり、図18に示すよう
にLPF31の出力にはリーク成分が残っている。しかしながら、その後段のI−Q検波
器23にはローカル信号として、分周器30の出力の基本周波数の信号が与えられている
ため、I−Q検波器23の出力するI成分、Q成分からはゲート回路のリークによるノイ
ズ成分は高周波となり、LPF31でカットできる。
次に図16の実施例1では、分周器30の出力信号の周波数(送信系周波数)を例えば
5MHzとし、矩形波発振器の出力周波数(受信系周波数)を10MHzとしているが、
この2つの周波数は基本的にはどちらが大きくてもよい。2つの周波数の間に倍数(また
は約数)の関係があり、分周関係のように位相が0の時点が間欠的に一致すればよい。倍
数は奇数でも偶数でもよい。
しかしながら受信系の周波数によってターゲットまでの距離の測定範囲が限定されるこ
とと、送信パルスを少なくすると受信信号の電力が小さくなるため、ここで使用した送信
系5MHz、受信系10MHzの周波数は適切な例である。
ただし受信系の周波数を送信系より大きくする場合には、図16のゲート回路21の後
段に送信系の周波数を通過させるために、例えばローパスフィルタの代わりに適当なバン
ドパスフィルタを用いる必要がある。
次に本発明のパルスレーダ装置の実施例2について説明する。図2のパルスレーダ装置
、および図16の実施例1においては、ゲート回路21の後段のローパスフィルタの後に
I−Q検波器が設けられ、ローカル信号を用いてI−Q検波が行なわれている。その結果
、I成分とQ成分とが求められ、その2つの成分のそれぞれに対してローパスフィルタと
A/D変換器が用いられて、データ処理が行なわれている。実施例2ではコスト低減の目
的で、このローパスフィルタとA/D変換器を1系統に減らすために、I−Q検波器の代
わりにミキサを使用する。
図16の実施例1(図2でも同様)においては、I−Q検波器23への2つの入力信号
の間には図12で説明したように位相差が存在し、I−Q検波の代わりにミキサを使用す
るとヌルが発生するために、ローパスフィルタとA/D変換器を1系統にすることができ
なかった。
この位相差は、図16においてはプログラマブルディレイライン13の動作によってゲ
ート回路21の出力に遅延が現れるのに対して、ローパスフィルタ32の出力する基準波
形は分周器30の出力を遅延させていないことによっている。そこで図20の実施例2で
は、ミキサ33に与えるローカル信号を出力するローパスフィルタ24への入力をプログ
ラマブルディレイライン13から与えることにより、ゲート回路21の出力とミキサ33
に与えられるローカル信号との位相差が0となる。そこでI−Q検波器の代わりにミキサ
33を用いることが可能となり、その出力(I成分)に対するローパスフィルタとA/D
変換器も1系統ですむことになる。
このように実施例2においてI−Q検波器の代わりにミキサを使用することによって、
その後段のローパスフィルタとA/D変換器が1系統ですむために2系統の場合に比べて
コストが低減されるというメリットの他に、2系統ある場合のアナログ回路の特性をそろ
えるための微妙な調整や、マイクロコンピュータによる信号処理も容易になる。例えば受
信信号の振幅を求めるためにはI成分とQ成分の2乗和の(1チップマイコンには重い)
計算などが必要であったが、I成分のみとなることにより、そのような計算が不要となる
図21は本発明のパルスレーダ装置の実施例3の構成ブロック図である。図20の実施
例2においては、実施例1と異なって分周器30が用いられていないために、実施例1で
説明したゲート回路21のリークによるノイズの影響を除去することができない。
これに対して図21の実施例3では、実施例1と同様に分周器30が使用され、図2と
同様に分周器30の基本周波数を通過させるローパスフィルタ31と32が使用され、更
にローパスフィルタ32への入力として、分周器30の出力信号に対してプログラマブル
ディレイライン13による遅延量と同じ遅延をおこさせるプログラマブルディレイライン
36の出力が与えられる点が異なっている。これによって、ミキサ33への2つの入力信
号としては、図20の実施例2と異なって分周器30の出力信号の基本波成分が与えられ
て、I成分がミキサ33から出力されることになる。
図22〜図24は実施例2、および実施例3におけるI−Q検波の動作を、図2のパル
スレーダ装置におけるI−Q検波の動作と比較して更に詳しく説明するものである。図2
2は図2におけるI−Q検波の動作を説明するものであり、ここでは図2のローパスフィ
ルタ22の出力とローパスフィルタ24の出力として
のローカル信号との間に位相差θが存在し、この位相差θのためにI成分とQ成分とが出
力される。
図23は図20の実施例2におけるミキサ33による検波動作の説明図である。実施例
2においては、ローパスフィルタ22の出力する受信信号と、ローパスフィルタ24の出
力としてのローカル信号との位相差θが0となり、このためミキサ33の出力はI成分の
みとなる。
図24は図21の実施例3におけるミキサ33による検波動作の説明図である。実施例
3においては、ローパスフィルタ31の出力波形には前述のようにゲート回路21のリー
ク成分の一部が含まれているものとし、その出力波形は例えば図18の4)で説明した波形
となっている。ローパスフィルタ32の出力としてのローカル信号は、このリーク成分と
の間で位相が一致し、受信信号とローカル信号との位相差θはπとなっている。このため
ミキサ33からはI成分のみが出力される。なお位相差がπであることから、ミキサ33
の出力のI成分の符号が反転するが、問題となるのは信号の振幅(絶対値)であり、符号
反転はその後の動作には影響を与えない。
続いて本発明のパルスレーダ装置の実施例4について説明する。この実施例4は、実施
例1〜実施例3と異なって、連続波発振器の出力信号を周波数変調し、更にその結果から
ASKパルスを作成して送信するものであり、そのようなパルスレーダ装置の基本構成を
図25に示し、またその動作を図26〜図29を用いて説明する。
図25においては、連続波発振器(電圧制御発振器VCO)15の出力信号は、三角波
発生器37の出力する三角波によって周波数変調され、周波数変調された連続波は振幅変
調器16によって、図2におけると同様に送信パルスとされて、送信アンテナ17からタ
ーゲットに向けて送信される。
受信アンテナ18によって受信された受信パルスは、ミキサ38によって連続波発振器
15の出力を用いてホモダイン検波され、その結果はゲート回路21に与えられる。その
他の部分の動作は基本的に図2におけると同様である。
図26,図27は、図25のパルスレーダ装置における周波数変調動作と、ミキサ38
の出力として得られるビート信号の周波数の説明図である。図26において送信波(連続
波の部分)の周波数fは、ある周波数f0 を中心として、Δfの範囲で直線的な上昇と
下降とを繰返す。この変調の繰返し周波数はfm である。
前述のように送信波がパルスとして送信され、受信波もパルスとして受信されるために
、受信波の周波数は断続的な波形として示されている。受信波は送信波よりある時間、す
なわちターゲットとの間の電波の往復時間に相当する時間だけ遅れており、送信波と受信
波の間にはある周波数の差fr が生ずる。
図27はこの周波数の差、すなわちミキサ38の出力としてのビート信号の周波数、す
なわちビート周波数を示す。この差の絶対値は、図に示すように周波数の上昇区間と下降
区間とにおいてほぼ一定となる。従って受信信号に対する高速フーリエ変換(FFT)を
行なうと、受信電力はこの周波数差fr に対してピークを持つことになる。なおこの説
明は1つのターゲットが静止している場合に対応し、ターゲットが移動している場合の説
明は省略する。
図28は、図25のパルスレーダ装置におけるゲート回路21の出力波形と、I−Q検
波器23による検波動作の説明図である。同図はゲートパルスと反射信号パルスとが一致
した状態を示し、ゲート回路21の出力は各ゲートパルスに対応するパルスの系列として
与えられる。このパルスの系列は周波数差fr に対して、ミキサ38により、連続波発
振器15の出力する正弦波が乗算されたものとなる。ローパスフィルタ22によって矩形
波発振器11の出力の基本波周波数(10MHz)以下の成分が取り出され、I−Q検波
が行なわれ、ローパスフィルタ25,26により10MHz成分はカットされ、出力とし
てI成分とQ成分とが得られる。
図29は図25のパルスレーダ装置におけるターゲットまでの距離のビート周波数への
影響の説明図である。図26で説明したようにビート周波数fr はパルスレーダ装置と
ターゲットとの間の距離に対応した受信波の送信波からの遅延時間によって決定される。
そこでターゲットまでの距離が近い場合には、ビート信号の周波数は低くなり、遠い場合
には周波数は高くなる。
図25のマイクロコンピュータ27による信号処理におけるデータ取得範囲を一定とす
ると、ビート周波数が低い場合にはビート信号の0クロスの付近のデータを取得する可能
性があり、信号の値が小さくなり、信号処理の精度が低下する。データ取得範囲を広げれ
ばよいが、それだけ時間がかかることになる。また距離が遠い場合には、ビート信号の周
波数が高く、ローパスフィルタ25,26のカットオフ周波数を下げることができず、そ
の結果ノイズ成分もフィルタを通過し、S/Nを低下させる原因となる。
図30は本発明のパルスレーダ装置の実施例4の構成ブロック図である。図25のパル
スレーダ装置と比較すると、連続波発振器15に対して、三角波発生器37の出力の代わ
りにA/D変換器およびマイコン27からの信号、すなわちコンピュータの信号が与えら
れている点が異なっている。なおコンピュータの信号は連続波発生器15だけでなく、プ
ログラマブルディレイライン13にも与えられているが、プログラマブルディレイライン
13に与えられる信号は、矩形波発振器11の発生する矩形波の遅延量を決定するもので
あり、これに対して連続波発振器15に与えられる信号は、図26で説明した周波数変調
の繰返し周波数fm 、または変調幅Δfを決定するための信号である。
図31はビート周波数fr とターゲットまでの距離Dとの関係の説明図である。距離
Dと、周波数fm 、および変調幅Δfの関係は、光の速度をcとして次式で与えられる
。この式は、次の非特許文献3内の式を一部変更したものである。
D=cfr /4Δf・fm (5)
大久保、藤村、近藤:"60GHz帯自動車用ミリ波レーダ"FUJITSU vol.47,no.4,pp.332-337(07,1995)
この式を変形して、ビート信号の周波数frは次式で求められる。
Figure 2006177977
すなわちビート信号の周波数fr と距離Dの関係は、fm とΔfとを一定とすれば、
図31のように直線で示される。
ターゲットまでの距離Dは、ゲート回路21におけるゲートパルスの遅延量に対応する
。従ってDと遅延量(電波の往復時間に相当)との関係を用いることによって、プログラ
マブルディレイライン13によって与えられる遅延量に対応して距離Dが求められ、その
値に対応して周波数fm 、または変調幅Δfを次式によって決定することにより、ビー
ト信号の周波数fr を一定とすることが可能となる。
Figure 2006177977
Figure 2006177977
そこで遅延量の変化と同時に距離Dを変化させ、その変化に対応して周波数変調の繰返
し周波数fm 、または変調幅Δfを上式に従って変化させることによって距離Dが変わ
ってもビート周波数をほぼ一定に保つことが可能となる。
図32はこのように周波数変調の繰返し周波数fm 、または変調幅Δfを距離に対応
させて変化させた場合の、例えばI出力の時間波形であり、ターゲットまでの距離が近い
場合にも遠い場合にも、ある一定のデータ取得範囲において適切なデータ(1〜数周期分
)の取得が可能となる。またローパスフィルタ25,26のカットオフ周波数を下げるこ
ともできる。
なお周波数変調の繰返し周波数fm と、変調幅Δfとは、そのいずれかを変化しても
よく、両方を変化させてもよい。実際にはハードウエア上の制限があり、両方を適切に変
化させることが実用的である。
(付記1)パルス信号を送信してターゲットを検出するレーダ装置において、
送信パルス作成の基となる第1の信号を生成する第1の信号生成手段と、
第1の信号の周波数と倍数、または約数の関係にある周波数を持ち、位相角が0の時点
が少なくとも間欠的に一致する第2の信号を生成する第2の信号生成手段と、
第2の信号を遅延させて制御パルス信号を生成する制御パルス生成手段と、
該制御パルス信号を用いて、受信信号に対するゲート動作を行なうゲート手段とを備え
ることを特徴とするパルスレーダ装置。
(付記2)前記ゲート手段の出力を検波する検波手段と、
前記制御パルス生成手段が前記遅延の量を変化させる時、該検波手段の出力を用いてタ
ーゲットまでの距離を算出する距離算出手段とを更に備えることを特徴とする付記1記載
のパルスレーダ装置。
(付記3)前記送信パルス作成の基となる信号からパルスを生成し、該パルスのスペク
トル範囲を帯域制限して送信パルス生成用変調信号を生成する変調信号生成手段を更に備
えることを特徴とする付記1記載のパルスレーダ装置。
(付記4)パルス信号を送信してターゲットを検出するレーダ装置において、
送信パルス作成の基となる信号を遅延させる信号遅延手段と、
該遅延した信号を用いて、制御パルス信号を生成する制御パルス生成手段と、
該制御パルス信号を用いて、受信信号に対するゲート動作を行なうゲート手段と、
該ゲート手段の出力に基づいて、該信号遅延手段の出力を用いて、該遅延の時間に対応
する距離にあるターゲットからの反射信号を検出する反射信号検出手段とを備えることを
特徴とするパルスレーダ装置。
(付記5)前記信号遅延手段が前記遅延の量を変化させる時、前記反射信号検出手段の
出力を用いてターゲットまでの距離を算出する距離算出手段を更に備えることを特徴とす
る付記4記載のパルスレーダ装置。
(付記6)前記送信パルス作成の基となる信号からパルスを生成し、該パルスのスペク
トル範囲を帯域制限して送信パルス生成用変調信号を生成する変調信号生成手段を更に備
えることを特徴とする付記4記載のパルスレーダ装置。
(付記7)パルス信号を送信してターゲットを検出するレーダ装置において、
送信パルス作成の基となる第1の信号を生成する第1の信号生成手段と、
該第1の信号の周波数と倍数、または約数の関係にある周波数を持ち、位相角が0の時
点が少なくとも間欠的に一致する第2の信号を生成する第2の信号生成手段と、
該第2の信号を遅延させて制御パルス信号を生成する制御パルス生成手段と、
該制御パルス信号を用いて受信信号に対するゲート動作を行なうゲート手段と、
前記第1の信号を、前記制御パルス生成手段による第2の信号の遅延量に合わせて遅延
させる信号遅延手段と、
前記ゲート手段の出力に基づいて、該信号遅延手段の出力を用いて該遅延の時間に対応
する距離にあるターゲットからの反射信号を検出する反射信号検出手段とを備えることを
特徴とするパルスレーダ装置。
(付記8)前記制御パルス生成手段が前記遅延の量を変化させる時、前記反射信号検出
手段の出力を用いてターゲットまでの距離を算出する距離算出手段を更に備えることを特
徴とする付記7記載のパルスレーダ装置。
(付記9)前記送信パルス作成の基となる信号からパルスを生成し、該パルスのスペク
トル範囲を帯域制限して送信パルス生成用変調信号を生成する変調信号生成手段を更に備
えることを特徴とする付記7記載のパルスレーダ装置。
(付記10)パルス信号を送信してターゲットを検出するレーダ装置において、
送信パルス作成の基となる信号から生成されたパルス信号と、周波数変調された連続波
とを用いて、送信パルス信号を出力するパルス送信手段と、
該送信パルス作成の基となる信号を遅延させて制御パルス信号を生成する制御パルス生
成手段と、
該制御パルス信号を用いて受信信号に対するゲート動作を行なうゲート手段と、
該制御パルス生成手段による信号遅延量に対応して、前記周波数変調における周波数変
調幅、および/または変調の繰返し周波数を制御する変調制御手段とを備えることを特徴
とするパルスレーダ装置。
(付記11)前記ゲート手段の出力を検波する検波手段と、
前記制御パルス生成手段が前記遅延の量を変化させる時、該検波手段の出力を用いてタ
ーゲットまでの距離を算出する距離算出手段とを更に備えることを特徴とする付記10記
載のパルスレーダ装置。
(付記12)前記送信パルス作成の基となる信号から生成されたパルス信号に対して、
該パルス信号のスペクトル範囲を帯域制限して送信パルス生成用変調信号を生成して前記
パルス送信手段に与える変調信号生成手段を更に備えることを特徴とする付記10記載の
パルスレーダ装置。
本発明は、レーダの製造産業は当然のこととして、レーダを使用するあらゆる産業にお
いて利用可能である。
本発明のパルスレーダ装置の原理構成ブロック図である。 ASK方式パルスレーダ装置の構成を示すブロック図である。 図2における矩形波発振器の出力を示す図である。 パルス生成回路および帯域制限部の出力を示す図である。 プログラマブルディレイラインの出力を示す図である。 プログラマブルディレイラインの出力がパルス生成回路を通過した後の出力を示す図である。 連続波発振器の出力を示す図である。 振幅変調器の出力を示す図である。 包絡線検波器の出力を示す図である。 ゲート回路の動作を説明する図である。 ゲート回路の出力が入力されるローパスフィルタの出力を示す図である。 I−Q検波器の出力を説明する図である。 I−Q検波器の出力に対応する振幅とディレイラインの遅延時間との関係を示す図である。 検波器の出力から求められた位相差とディレイラインの遅延時間との関係を示す図である。 ゲート回路にリークがある場合の影響を説明する図である。 パルスレーダ装置の実施例1の構成を示すブロック図である。 実施例1におけるゲート回路のリークの影響を説明する図(その1)である。 実施例1におけるゲート回路のリークの影響を説明する図(その2)である。 ゲート回路の出力における受信信号とゲート回路のリークが重畳された成分の説明図である。 パルスレーダ装置の実施例2の構成を示すブロック図である。 パルスレーダ装置の実施例3の構成を示すブロック図である。 図2のパルスレーダ装置におけるI−Q検波の動作の説明図である。 実施例2におけるI−Q検波の動作の説明図である。 実施例3におけるI−Q検波の動作の説明図である。 FM変調方式ASKパルスレーダ装置の構成を示すブロック図である。 周波数変調方式の説明図である。 ビート信号の周波数の説明図である。 図25のパルスレーダ装置における検波作用の説明図である。 図25のパルスレーダ装置における問題点を説明する図である。 パルスレーダ装置の実施例4の構成を示すブロック図である。 ターゲットまでの距離とビート周波数との関係を示す図である。 実施例4におけるI成分出力波形の説明図である。 従来技術におけるノイズの影響を説明する図(その1)である。 従来技術におけるノイズの影響を説明する図(その2)である。
符号の説明
1 パルスレーダ装置
2 第1の信号生成手段
3 第2の信号生成手段
4 制御パルス生成手段
5 ゲート手段
6 検波手段
7 距離算出手段
11 矩形波発振器
12 パルス生成回路および帯域制限部
13 プログラマブルディレイライン
14 パルス生成回路
15 連続波発振器
16 振幅変調器
17 送信アンテナ
18 受信アンテナ
19 包絡線検波器
21 ゲート回路
22,24,25,26 ローパスフィルタ
23 I−Q検波器
27 A/D変換器およびマイコン
30 分周器
31,32 ローパスフィルタ
33 ミキサ
36 プログラマブルディレイライン
37 三角波発生器
38 ミキサ

Claims (3)

  1. パルス信号を送信してターゲットを検出するレーダ装置において、
    送信パルス作成の基となる信号を遅延させる信号遅延手段と、
    該遅延した信号を用いて、制御パルス信号を生成する制御パルス生成手段と、
    該制御パルス信号を用いて、受信信号に対するゲート動作を行なうゲート手段と、
    該ゲート手段の出力に基づいて、該信号遅延手段の出力を用いて、該遅延の時間に対応
    する距離にあるターゲットからの反射信号を検出する反射信号検出手段とを備えることを
    特徴とするパルスレーダ装置。
  2. 前記信号遅延手段が前記遅延の量を変化させる時、前記反射信号検出手段の出力を用いてターゲットまでの距離を算出する距離算出手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載のパルスレーダ装置。
  3. 前記送信パルス作成の基となる信号からパルスを生成し、該パルスのスペクトル範囲を帯域制限して送信パルス生成用変調信号を生成する変調信号生成手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載のパルスレーダ装置。















JP2006083120A 2006-03-24 2006-03-24 パルスレーダ装置 Pending JP2006177977A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006083120A JP2006177977A (ja) 2006-03-24 2006-03-24 パルスレーダ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006083120A JP2006177977A (ja) 2006-03-24 2006-03-24 パルスレーダ装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003351287A Division JP3973036B2 (ja) 2003-10-09 2003-10-09 パルスレーダ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006177977A true JP2006177977A (ja) 2006-07-06

Family

ID=36732167

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006083120A Pending JP2006177977A (ja) 2006-03-24 2006-03-24 パルスレーダ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006177977A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3998601B2 (ja) パルスレーダ装置
EP1262793A1 (en) Method and apparatus for removing a DC-offset in the frequency spectrum before performing Fourier transform in a radar
US7932855B2 (en) Distance measuring device and distance measuring method
US7460058B2 (en) Radar
EP2187235A1 (en) Distance measuring equipment and distance measuring method
JP2009150707A (ja) レーダ装置
JP3973036B2 (ja) パルスレーダ装置
JP6164918B2 (ja) レーダ装置
JP2010014488A (ja) Fmcwレーダ装置用信号処理装置、fmcwレーダ装置用信号処理方法、fmcwレーダ装置
JP2014062804A (ja) Fmcwレーダ装置およびfmcwレーダ用信号処理方法
JP2009180666A (ja) パルスレーダ装置
JP2002014159A (ja) Fm−cwレ−ダ装置
JP2006177979A (ja) パルスレーダ装置
JP4011601B2 (ja) パルスレーダ装置
JP3973047B2 (ja) パルスレーダ装置
CN115808679A (zh) 基于双边带lfmcw波形的雷达高速单目标测量方法
Al Teneiji et al. Improving the detection accuracy of frequency modulated continuous wave radar
JP3930376B2 (ja) Fmcwレーダ装置
JP2007212245A (ja) パルスレーダ装置
JP2006177977A (ja) パルスレーダ装置
JP3914164B2 (ja) パルスレーダ装置及びその距離検出方法
JP2002511945A (ja) レーダーシステムによる距離測定値から曖昧さを除去する方法
JP2019144082A (ja) Fmcwレーダ装置
KR20150135734A (ko) 선형 주파수 변조 신호와 잡음 신호를 이용한 레이더 및 이의 제어 방법
Müller et al. A method for the analysis of ramp-inherent linearity distortions in automotive radar applications

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070807

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071009

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080415