JP2006177146A - 構造物の外装材および該外装材を用いた外装構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 表面3および外周端面5に親水層を形成したパネル状の外装材1であって、親水層のうち、少なくとも表面上縁部3a及び外周上端面5aの親水層の親水性を表面中央部の親水性と同等若しくはそれ以上にした。
また、親水層を、光触媒層又は珪素化合物層によって形成した。
【選択図】 図1
Description
このような提案の一つとして、特許文献1(特表2003-525744号公報)には、表面の少なくとも一部に、光触媒及び/又は親水性のコーティングを有する基体であって、このコーティングされた表面に水を分配する装置と組み合わせていることを特徴とする、表面の少なくとも一部に光触媒及び/又は親水性のコーティングを有する基体がある。
この提案は、外装材を清浄に維持するのに必要な清掃の頻度を、未処理の外装材または水の分配を伴わない外装材と比較して減少させることを目的としており、清掃の間隔をあけること、洗剤使用量の削減、コーティングに対する機械的負担の減少による耐久性の向上という効果を見込んでいる。
この提案においては、光触媒効果による超親水性により、水膜が非常に薄く形成でき、従来からある構造物への散水方法と比較して、蒸発効率がよく、給水量が非常に少なくてすむ利点があるとしている。
筋状の水流が発生すると、前記放熱効果が計画通りに得られないばかりか、水流のある部分とない部分とで汚れの程度が異なり、美観を著しく損なう。
つまり、従来例には親水性を施した複数の外装材を構造物表面に施工した場合において、構造物表面全体で均一な水膜を形成できるようにするにはいかなる手段を講ずべきかという課題が残されていた。
パネル状外装材の表面上縁部とは、パネル状外装材を構造物の表面に設置したときに、上側に配置される一部分であって、その表面部分の全幅方向に亘る部分である。また、パネル状外装材の外周上端面とは、パネル状外装材を構造物の表面に設置したときに、上側に配置される一部分であって、パネル状外装材の厚み部分をいう。
また、構造物の外装材とは、例えば壁材、屋根材等をいう。
図1は本発明の一実施の形態に係る外装材の説明図である。図1に示すように、本実施の形態に係る外装材1は、表面3および外周端面5に親水層を形成したパネル状の外装材であって、親水層のうち、少なくとも表面上縁部3a及び外周上端面5aの親水層の親水性を表面3の中央部分(表面3のうち周縁部を除いた部分)の親水性と同等若しくはそれ以上にしたものである。
外装材1は、例えば図1に示すように表面が矩形状をしており、設置状態で上側に配置される部分が後方に延出して外周上端面5aを形成している(図1において影を付けた部分)。外周上端面5aの後端部はさらに上方に延出して取付部7を形成している。この例では、取付部7は外装材1の上下に設けられている。
外周上端面5aは、外装材を形成する素材によもよるが、折り曲げ、溶接など、いずれの方法で形成してもよく、その曲率、角度についても任意に選択可能である。
本実施の形態の外装材1は、前述したように、表面上縁部3a及び外周上端面5aの親水層の親水性を表面3の中央部分の親水性と同等若しくはそれ以上にしたことが特徴であり、以下においては、親水層及び親水性を高くすることの意義について説明する。
なお、光触媒を使用する場合には、それ単独ではなく、他の保水成分を適切に配合するとよりよい。なお、保水成分は、無機系であれば光触媒で分解されないため、より望ましい。
親水性の管理は、親水材料の密度、表面粗さ、滴下水の接触角などで行えばよい。
親水性を高くするには、親水材料の密度を高くしたり、表面粗さを粗くするなど、滴下水の接触角が小さくなるようにする。
なお、親水層をポストコーティングにより形成する場合には、概して外周部分のコーティングは、表面中央部よりも薄くなることが多いため、少なくとも表面上縁部3aと外周上端面5aについては、表面中央部の親水性と等しいか、それよりも高い親水性を確保するように留意する必要がある。
図12(2)は面取り形状部8における面取り面の中間に折り曲げ部を設けて多角形としたものである。
図12(3)は表面上縁部3aと外周上端面5aとで形成される角部を円弧状にして円弧状部10を形成したものである。角部を円弧状とする場合は円弧の半径を6mm以上とすると良い。さらに好ましくは8mm以上の曲率半径とする。図12(4)〜(6)は外周上端面5aに溝を設けながら表面上端縁部3aと外周上端面5aとで形成される角部を面取り形状もしくは円弧状とした例である。このように表面上縁部3aと外周上端面5aとで形成される角部において外周上端面5aに対して90°以上の角度で表面上縁部3aへ連続する形状とすることで、外周上端面5aと表面上縁部3aとの角部に作用する表面張力を緩和し、表面全体へ水が流下するようにできる。
面取り寸法はパネル厚さによって任意に決定してよいが、5mm以上とすることが好ましい。
散水部に供する上端面の大きさは表面の水膜形成状況を確認して任意に定めてよいが、散水量が幅1mあたり100ml〜2000ml/分程度の範囲であれば、角部を除いた滞留面の奥行きが、15mmから50mm程度が好ましく、より望ましくは、35±10mm程度である。
また、図4(b)に示すように、上下に加えて両側にも設けてもよい。この場合、図4(c)に示すように、取付部7は全幅に亘らず一部であってもよい。
図5は、本発明の実施の形態2に係る外装構造11の説明図であり、実施の形態1で説明した外装材1を設置した構造物の表面の一部を示している。図6は図5の矢視A−A断面図である。
本実施の形態の外装構造11は、実施の形態1で説明した外装材1を構造部の表面に複数設置したものであって、外装材同士を横目地13及び縦目地16を介して接続すると共に、上下の外装材同士を接続する横目地13におけるシーリング15(シーリング15はバックアップ材14の上に設置されている。)の高さ(目地深さ)を外装材1の表面3よりも低くし、横目地下方の外装材1の外周上端面5aに露出部分を設けてなるものである。ここで、目地深さは特に限定しないが、5〜15mm程度が望ましい。
なお、横目地13と縦目地16の交差部は、図5に示すように縦目地16と同様の処理とする。
また、降雨等による表面付着水があった場合にも、これを均一な水膜として維持できるので、筋状の水流発生に伴う筋状の汚れが発生するのを防止できる。
また、上記の実施の形態においては、横目地13と縦目地16の交差部について、縦目地16と同様のシーリング高さにした例を示したが、交差部を横目地13と同様のシーリング高さの深目地にするのが好ましい。交差部を深目地にすることで、交差部において水膜が切断されることなく横方向に広がるので、よりスムーズな水膜形成が実現できる。
また、縦目地16全体を横目地13と同様の深目地にしてもよい。このようにすれば、縦横で目地の深さを変えなくて済むので、施工性が良くなる。
図7は本発明の実施の形態3に係る構造物の外装構造の説明図である。
本実施の形態に係る構造物の外装構造は、実施の形態2で示した外装構造における少なくとも最上部の外装材1の外周上端面5aに散水する散水手段としての導水管17を備えたものである。
導水管17は、吐水口が所定間隔で設けられたパイプあるいはホースによって構成する。導水管17からの吐水は、図7に示すように、外周上端面5aに連続する外装材1の取付部7に向くようにする。取付部7に当った水は、図8に示すように、外周上端面5aで水平方向に広がって、広がった状態で表面上縁部3aに至り、外装材1の表面全体に水膜を形成する。
図7の例では、導水管17は、外装材1の取付部7に図示しない固定具にて取付けられている。
もっとも、パネル単位または横目地単位で導水管を設けるようにしてもよい。
外装材は亜鉛アルミ合金鍍金鋼板を基材とし、外形寸法1000mm×1000mm、板厚1.6mmとした。また、奥行き寸法は35mmである。
外周端面材が外周全てに設けられ、上下の取付部7は連続体とし、側面の取付部はピース構造とした。なお、側部の取付部は、隣接する外装材の取付部と干渉しないように上下の高さが異なる高さになるように調整した。
外装材表面には、酸化チタンと珪素化合物を含有する表面親水層を形成し、表面中央部の水の接触角はいずれも10度以下であり、表面上縁部及び外周上端面の親水層の水の接触角はいずれも表面中央部より小さくなるように設定されている。
上下左右の目地幅は25mmの間隔を保持して設けられ、変性シリコーンによるシール処理を行った。シーリングは、外周上端面をおよそ10mm露出させる位置で仕上げた。
散水方法は、実施例1に示す導水管を、外装材表面の上部に配置し、吐水口を外装材正面よりやや上に向けて散水したものである。
図11における左側の4面のパネルが実施例であり、右側の4面パネルが従来例である。
図11に示すように、下側2面のパネルにおいては表面全面に水膜が形成されている。これに対して、左側のものは筋状の流下になっている。このように、本発明によれば、目地部の下方の外装材においても水膜が確実に形成されることが実証された。
外装材の材質仕様や上下左右の目地幅、シール処理は実施例1と同様であるが、外装材の寸法は外形寸法1200mm×1500mm、板厚1.6mm、奥行き寸法は50mmとした。
また、最上部の散水機能を設けた散水部パネルは表面上縁部3aと外周上端面5aとで形成される角部を面取り形状とした。面取り寸法は15mmとし、面取り面の外周上端面5aおよび表面上縁部3aとのなす角はそれぞれ等しく135°とした。散水用の導水管17は外形15mmの樹脂製パイプに0.5〜1mmの吐水口が20mm以下の間隔で開けてある。吐水口は散水部パネルの上端面に向けて配置されている。また、開口部下部や中間階に散水装置を設ける場合、図14に示すように、最上部のパネルと同一のパネル上部構造とすることで、標準化できる。
この外装構造においても、図15に写真で示すように、パネル幅1m当りに100ml/分程度の少量の散水でパネルの表面全体に水膜を形成することができた。なお、図15の写真には、パネル全体に水膜が形成されているため、周囲の景色がパネル表面に映り込んでいる状態が示されている。
Claims (6)
- 表面および外周端面に親水層を形成したパネル状の外装材であって、
前記親水層のうち、少なくとも表面上縁部及び外周上端面の親水層の親水性を表面中央部の親水性と同等若しくはそれ以上にしたことを特徴とする構造物の外装材。 - 親水層は光触媒層又は珪素化合物層からなることを特徴とする請求項1に記載の構造物の外装材。
- 外装材の外周上端面に全幅に亘る溝部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の構造物の外装材。
- 外装材の少なくとも表面上縁部と外周上端面とで形成される角部が、面取り形状もしくは円弧状に形成されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の構造物の外装材。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の外装材を設置してなる外装構造であって、少なくとも上下に配置された外装材同士の接続目地部のシーリング高さを外装材表面よりも低くして、少なくとも目地下部の外装材の外周上端面に露出部分を設けてなることを特徴とする構造物の外装構造。
- 少なくとも最上部の外装材の外周上端面又は表面上縁部と外周上端面とで形成される角部に直接又は間接に散水する散水手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の構造物の外装構造。
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