JP2006176003A - 車両用発電機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バッテリ容量を精度良く検出し且つ燃費を向上させることが出来る車両量発電機の制御装置を提供する。
【解決手段】 車両用発電機4の制御装置(12)であって、バッテリ6の充放電電流検出手段と、エンジン2の始動完了検出手段と、エンジンの停止時間推定手段と、バッテリの残容量決定手段と、エンジンの始動完了後、発電機の出力電圧をバッテリへの充電が促進可能な第1電圧に設定し、バッテリの充電電流がバッテリ満充電容量付近の所定の電流となったときバッテリ初期容量を決定する第1の初期容量決定手段と、エンジンの停止時間が所定の時間内であり且つエンジンが始動完了したとき、第1の初期容量決定手段による発電機の出力電圧の第1の電圧への設定及びバッテリ初期容量の決定を禁止すると共に、エンジン前回停止時のバッテリ残容量に基づいてバッテリ初期容量を決定する第2の初期容量決定手段と、を有する
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用発電機の制御装置に係り、特に、エンジンにより駆動され且つ電気負荷及びバッテリに電力を供給する車両用発電機の制御装置に関する。
従来より、自動車では、燃費を向上させるために発電機(オルタネータ)の電圧切換制御が行われている。これは、加速時などのエンジンの出力が必要とされるときに、発電機の出力電圧をバッテリの電圧より下げることにより、エンジンに対する発電機の負荷を下げて燃費を向上させるものである。一方、バッテリ上がりを防止するために、減速時などに発電機の出力電圧を上げることにより、バッテリへの充電を行うようにしている。
ここで、バッテリの残容量が少ないときに電圧切換制御を行うと、バッテリ上がりやバッテリ劣化の懸念がある。従って、電圧切換制御を行う場合には、バッテリの残容量を把握し、そのバッテリ残容量に応じて制御を行う必要がある。
例えば、特許文献1に記載の発電機制御装置は、バッテリ端子電圧とバッテリの充放電量とからバッテリの残容量を検出し、このバッテリ残容量に応じて発電機を制御するようにしている。
このような制御では、バッテリ残容量を精度良く把握することが重要である。そこで、本出願人は、特許文献2に記載の発電機制御装置を提案している。この装置では、エンジン始動完了後の発電機の出力電圧を、バッテリへの充電が促進可能な電圧に設定し、バッテリ満充電容量付近のバッテリ充電電流からバッテリ容量を精度良く把握するようにしている。
特開昭64−34138号公報 特開2004−168126号公報
しかしながら、特許文献2に記載の制御装置では、図6の区間Aにおいて破線で示すように、バッテリ容量がほぼ満充電容量になるまで、発電機の出力電圧をバッテリへの充電が促進可能な高電圧VHに強制的に高める必要がある。従って、従来、この区間Aでは、燃費向上を図ることが出来なかった。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、バッテリ容量を精度良く検出し且つ燃費を向上させることが出来る車両量発電機の制御装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために本発明は、エンジンにより駆動され且つ電気負荷及びバッテリに電力を供給する車両用発電機の制御装置であって、バッテリの充放電電流を検出するバッテリ電流検出手段と、エンジンの始動完了を検出する始動完了検出手段と、エンジンの停止時間を推定する停止時間推定手段と、エンジンの始動後のバッテリ初期容量及びエンジンの始動後のバッテリの充放電電流を積算して算出されるバッテリ経過容量に基づいてバッテリ残容量を決定するバッテリ残容量決定手段と、エンジンの始動完了後、バッテリの充電電流が少なくともバッテリ満充電容量付近であることを示す所定の電流以下となるまで発電機の出力電圧をバッテリへの充電が促進可能な第1の電圧に設定し、さらに、バッテリの充電電流が、バッテリ満充電容量付近であることを示す所定の電流となったとき、バッテリ初期容量がバッテリ満充電容量付近の所定の容量であると決定する第1の初期容量決定手段と、エンジンの停止時間が所定の時間内であり且つエンジンが始動完了したとき、第1の初期容量決定手段による発電機の出力電圧の第1の電圧への設定及びバッテリ初期容量の決定を禁止すると共に、エンジンが前回停止した際のバッテリ残容量に基づいてバッテリ初期容量を決定する第2の初期容量決定手段と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、エンジンの停止時間が所定の時間内であり且つエンジンが始動完了したときには、第2の初期容量決定手段により、エンジンが前回停止した際のバッテリ残容量に基づいてバッテリ初期容量が決定される。従って、バッテリ初期容量を精度良く且つ迅速に決定することが出来る。さらに、この第2の初期容量決定手段は、第1の初期容量決定手段による発電機の出力電圧の第1の電圧への設定を禁止するので、燃費を向上させることが出来る。
また、本発明において、好ましくは、停止時間推定手段は、冷却水温度及び/又はエンジンオイル温度のエンジンの前回停止の際の値と始動した際の値との差に基づいてエンジンの停止時間を推定する。
このように構成された本発明においては、冷却水温度及び/又はエンジンオイル温度のエンジンの前回停止の際の値と始動した際の値との差に基づいてエンジンの停止時間を推定するので、エンジンの停止時間を容易に且つ精度良く推定することが出来る。
また、本発明において、好ましくは、さらに、車両の減速を検出する車両減速検出手段と、バッテリ初期容量の決定後、車両の減速時に発電機の出力電圧を第1電圧に設定し、非減速時に発電機の出力電圧を第1の電圧よりも低い第2の電圧に設定する発電機電圧設定手段と、を有する。
このように構成された本発明においては、バッテリ初期容量の決定後、車両の減速時に発電機の出力電圧がバッテリへの充電が促進可能な第1電圧に設定され、非減速時に発電機の出力電圧が第1の電圧よりも低い第2の電圧に設定されるので、バッテリ上がりやバッテリ劣化を防止しつつ、燃費を向上させることが出来る。
上記の目的を達成するために本発明は、エンジンにより駆動され且つ電気負荷及びバッテリに電力を供給する車両用発電機の制御装置であって、バッテリの充放電電流を検出するバッテリ電流検出手段と、エンジンの始動完了を検出する始動完了検出手段と、エンジンの停止時間を推定する停止時間推定手段と、エンジンの始動後のバッテリのバッテリ初期容量及びエンジンの始動後のバッテリの充放電電流を積算して算出されるバッテリ経過容量に基づいてバッテリのバッテリ残容量を決定するバッテリ残容量決定手段と、エンジンが始動完了し且つエンジンの停止時間が所定の時間を超えているとき、バッテリの充電電流が少なくともバッテリ満充電容量付近の所定の電流以下となるまで発電機の出力電圧がバッテリへの充電を促進可能な電圧になるように制御し、さらに、バッテリの充電電流が所定の電流となったとき、バッテリ初期容量がバッテリ満充電容量付近の所定の容量であると決定し、エンジンの停止時間が所定の時間内であり且つエンジンが始動完了したとき、エンジンの前回停止した際のバッテリ残容量に基づいてバッテリ初期容量を決定する初期容量決定手段と、バッテリ初期容量の決定後、バッテリ残容量及び車両の走行状態に応じて発電機の出力電圧を制御する発電機電圧制御手段と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、初期容量決定手段により、エンジンの停止時間が所定の時間内であり且つエンジンが始動完了したときには、エンジンの前回停止した際のバッテリ残容量に基づいてバッテリ初期容量が決定される。従って、バッテリ初期容量を精度良く且つ迅速に決定することが出来る。さらに、発電機電圧制御手段は、このバッテリ初期容量の決定後、バッテリ残容量及び車両の走行状態に応じて発電機の出力電圧を制御するので、燃費を向上させることが出来る。
本発明の車両量発電機の制御装置によれば、バッテリ容量を精度良く検出し且つ燃費を向上させることが出来る。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
先ず、図1及び図2により、本発明の実施形態による車両用発電機の制御装置を説明する。
図1は、本発明の実施形態による車両に適用された車両用発電機の制御装置の全体構成を示す図であり、図2は、本実施形態による車両用発電機の制御装置のコントロールユニットを示す図である。
図1に示すように、本実施形態が適用される車両は、エンジン2、発電機4、バッテリ6及び電気負荷8を備えている。発電機4は、オルタネータ及び出力調整用のレギュレータ等(図示せず)により構成され、エンジン2により駆動される。この発電機4は、バッテリ6及び電気負荷8に接続され、それらに電力を供給する。バッテリ6は、発電機4からの電力の供給により充電されると共に電気負荷8に電力を供給する。電気負荷8は、ヘッドライト、エアコン、オーディオ機器などの電力を消費する機器である。バッテリ6の発電機4及び電気負荷8と接続された入力側には、バッテリ電流測定器10が設けられており、このバッテリ電流測定器10により、バッテリ6の充放電電流が測定されるようになっている。バッテリ6の充放電電流とは、発電機4からバッテリ6への充電電流及びバッテリ6から電気負荷8への放電電流である。
さらに、車両は、コントロールユニット12を備えている。
このコントロールユニット12には、エンジン回転数センサ14、冷却水温度センサ16、エンジンオイル温度センサ18、車速センサ20、アクセル開度センサ22及び上述したバッテリ電流測定器10が接続され、それらの各センサ14、16、18、20、22及び測定器10からの出力信号(測定値)が、コントロールユニット12に入力されるようになっている。
コントロールユニット12は、発電機4に接続されており、発電機4の出力電圧を制御する。
次に、図2に示すように、コントロールユニット12は、制御部24及び記憶部26を含んでいる。
先ず、記憶部26は、バッテリ6のエンジン始動完了後の初期容量(バッテリ初期容量)、バッテリ6の残容量(バッテリ残容量)、エンジン2の冷却水温度及びエンジンオイル温度などの各種データを記憶するものである。バッテリ残容量、冷却水温度及びエンジンオイル温度は、主にそれらのエンジン停止時のデータが記憶される。
次に、制御部24は、バッテリ電流検出部28、バッテリ残容量決定部30、エンジン始動完了検出部32、エンジン停止時間推定部34、車両減速検出部36及びエンジン停止検出部38を含んでいる。
バッテリ電流検出部28は、バッテリ電流測定器10により測定されたバッテリ充電電流Ic、バッテリ放電電流Id及びそれらの電流Ic、Idから算出されるバッテリ充放電電流Itの値を検出する。
バッテリ残容量決定部30は、記憶部26に記憶されているバッテリ初期容量と、バッテリ電流検出部28により検出されたバッテリ充放電電流Itを積算して算出されるバッテリ経過容量と、に基づいてバッテリ残容量を決定する。具体的には、バッテリ残容量は、「バッテリ残容量=バッテリ初期容量+バッテリ経過容量」の計算式により決定される。各バッテリ容量の単位は「A・Hr」で表され、バッテリ経過容量は、バッテリ充放電電流Itを時間に対して積算した値として算出される。その値は、充電量が多い場合にはプラス、放電量が多い場合にはマイナスになる。
エンジン始動完了検出部32は、エンジン回転数Nが所定の回転数、例えば、500(rpm)以上となったとき、エンジン2の始動が完了しているものとして、エンジン2の始動完了を検出する。
エンジン停止時間推定部34は、エンジン停止時のエンジン2の冷却水温度Twと、エンジン始動時の冷却水温度Twとの温度差(冷却水温度差)から、エンジン2の停止時間を推定する。
具体的には、エンジン停止時間推定部34は、先ず、記憶部26に記憶されている前回のエンジン停止時の冷却水温度Twと、冷却水温度センサ16により測定されたエンジン始動時の冷却水温度Twとから冷却水温度差を算出する。
ここで、図3に示すように、冷却水温度差とエンジン2の停止時間との間には相関関係があり、記憶部26には、図3に示すような線図のデータが記憶されている。なお、冷却水温度は外気温などの影響を受けるので、外気温などのパラメータで補正した複数の線図データが記憶されている。
次に、算出した冷却水温度差と図3に示すような線図とにより、エンジン停止時間を推定する。
なお、エンジンオイル温度差についても、同様にデータが記憶されており、エンジンオイル温度Toの温度差により、エンジン停止時間を推定しても良い。或いは、冷却水温度Twとエンジンオイル温度Toとの両方により、或いは、冷却水温度Twとエンジンオイル温度Toとを何らかの関数で組み合わせることにより、エンジン停止時間を推定しても良い。ここで、冷却水温度センサやエンジンオイル温度センサ等はエンジン制御等のために予め設けられていることが多く、これらのセンサによる測定値を使用して、容易にエンジン停止時間を推定することが出来る。一方、タイマー装置を別途設けて、エンジン停止時間を計測するようにしても良い。
車両減速検出部36は、車速センサ20で測定された車速S及びアクセル開度センサ22で測定されたアクセル開度θにより、車両が減速している状態であることを検出する。具体的には、車速Sが0(km/h)ではなく、且つ、アクセル開度θが0(%)であるとき、車両が減速しているものとして、車両の減速を検出する。また、アクセル開度θのみ、或いは、車速Sの変化量で検出しても良い。
エンジン停止検出部38は、エンジン回転数Nが、例えば0(rpm)となったときエンジン2が停止したものとして、エンジン2の停止を検出する。
次に、制御部24は、発電機電圧切換制御部40及びバッテリ初期容量決定部42を含んでいる。
発電機電圧切換制御部40には、発電機電圧設定部が含まれ、この発電機電圧設定部により目標出力電圧が設定される。そして、発電機電圧切換制御部40により、発電機4の出力電圧がその設定された目標出力電圧になるように、発電機4が制御される。
目標出力電圧は、バッテリ残容量及び車両の走行状態に応じて、充電のためのバッテリ6への充電が促進可能な高電圧(第1の電圧)と、燃費向上のためのバッテリ6への充電が緩やかに行われる低電圧(第2の電圧)とに切り換えられる。なお、この低電圧(第2の電圧)として、バッテリへの充電が行われない無発電状態となる電圧に設定することも可能である。また、目標出力電圧として、数段階の電圧を設定しても良く、或いは、連続的に変化するように電圧を設定しても良い。
バッテリ初期容量決定部42は、エンジン始動完了後のバッテリ初期容量を決定するものである。このバッテリ初期容量決定部42には、第1のバッテリ初期容量決定部44及び第2のバッテリ初期容量決定部46が含まれている。
先ず、第1のバッテリ初期容量決定部44によるバッテリ初期容量の決定について説明する。第1のバッテリ初期容量決定部44は、バッテリ6を強制的に充電することによりバッテリ初期容量を決定する。
具体的には、第1のバッテリ初期容量決定部44は、発電機第1電圧設定制御部を含み、先ず、この発電機第1電圧設定制御部により、エンジン始動完了後、発電機4の出力電圧をバッテリ6への充電が促進可能な高電圧(第1の電圧)に設定すると共に発電機4が第1の電圧になるように制御する。また、このように発電機4の出力電圧を高電圧に設定するので、発電機電圧切換制御部40による制御を禁止する。
ここで、図4に示すように、バッテリ容量とバッテリ6への充電電流Ic(バッテリ充電電流)との間には相関関係がある。つまり、この図4に示すように、バッテリ6の容量が、比較的少ない容量の領域から満充電容量付近になると、バッテリ充電電流Icは小さくなり且つバッテリの充電効率が低下することによりバッテリ充電電流Icの変化率も小さくなる。しかしながら、バッテリは固体バラツキが大きく、バッテリ容量に対するバッテリ充電電流特性にもばらつきがあるので、例えば、バッテリ充電電流からバッテリの中間容量(例えば、80%付近)を判断しようとすると誤差が大きくなってしまう。一方、バッテリの満充電容量付近であれば、バッテリ充電電流が小さいので、バッテリ容量に対するバッテリ充電電流特性のばらつきがあっても、中間容量で判断する場合より、バッテリ充電電流のばらつきは小さくなる。従って、バッテリ6の満充電容量付近では、バッテリ充電電流Icからバッテリ容量を精度良く決定することが出来る。記憶部26には、図4に示すような線図のデータが記憶されており、例えば、バッテリ容量が定格容量に対し95%の容量になるときの充電電流Ic95が記憶部26に記憶されている。
次に、第1のバッテリ初期容量決定部44は、バッテリ充電電流が所定の電流(充電電流Ic95)になったときに、バッテリ容量が満充電容量付近である所定の容量(定格容量に対する95%の容量)であると決定する。即ち、初期容量を決定する。
このように、バッテリ充電電流Icが、少なくともバッテリ満充電容量付近であることを示す所定の電流(例えば、充電電流Ic95)以下になるまで、発電機4の出力電圧を高電圧(第1の電圧)にすることにより強制的にバッテリ6の充電をし、さらに、所定の電流となったときに、バッテリ容量が図4に示すような線図により特定される所定の容量を、エンジン始動完了後の初期容量として決定する。
このように第1のバッテリ初期容量決定部44によりバッテリ初期容量が決定された後、発電機電圧切換制御部40による制御が行われる。
一方、エンジン停止時間、即ち、前回のエンジン停止時から今回のエンジン始動時までの時間が比較的短い場合は、バッテリ6の暗電流による放電の総量は少ない。従って、エンジン停止時のバッテリ残容量を記憶し、そのバッテリ残容量を基にしてバッテリ初期容量を決定すれば、上述したように強制的にバッテリ6を充電する必要がなく迅速に且つ精度良くバッテリ初期容量を決定することが出来る。
そこで、本実施形態では、以下に説明するように、前回のエンジン停止時のバッテリ残容量を記憶部26に記憶させると共に、第2のバッテリ初期容量決定部46によりバッテリ初期容量を決定することが出来るようにしている。
次に、第2のバッテリ初期容量決定部46によるバッテリ初期容量の決定について説明する。第2のバッテリ初期容量決定部46は、前回のエンジン停止時のバッテリ残容量に基づいて今回のエンジン始動完了後のバッテリ初期容量を決定する。
具体的には、第2のバッテリ初期容量決定部46は、エンジン停止時間推定部34により推定されたエンジン停止時間が所定の時間内であるとき、第1のバッテリ初期容量決定部44による制御を禁止する。即ち、発電機4の出力電圧の高電圧への設定及び所定の充電電流(例えば、バッテリ充電電流Ic95)によるバッテリ初期容量の決定を禁止する。
なお、第2のバッテリ初期容量決定部46により第1のバッテリ初期容量決定部44による制御を禁止するのではなく、第1のバッテリ初期容量決定部44が、エンジン停止時間が所定の時間を超えたときのみバッテリ初期容量の決定を行うようにしても良い。
次に、エンジン2の前回の停止時のバッテリ残容量に基づいて今回のエンジン始動完了後のバッテリ初期容量を決定する。具体的には、バッテリ初期容量は、「バッテリ初期容量=前回停止時のバッテリ残容量−(暗電流×停止時間+始動電流×始動時間)」の計算式で決定される。暗電流は、エンジン停止時の自然放電等による電流であり、停止時間に対して積算した値として算出される。始動電流は、エンジン始動時にセルモータ等に流れる電流であり、エンジン2が始動完了するまでの始動時間に対して積算した値として算出される。
ここで、エンジン停止時間を所定の時間内としたのは、停止時間が長くなると、決定したバッテリ初期容量と実際のバッテリ初期容量とにばらつき誤差が生じる可能性があるからであり、所定の時間は、バッテリ初期容量を精度良く決定することが出来る時間に予め定められている。この所定の時間は、バッテリ6の定格容量や電装系の仕様などに応じて定められる。
第2のバッテリ初期容量決定部46は、このようにバッテリ初期容量を決定すると共に発電機電圧切換制御部40による制御を許容する。
このようにして、強制的にバッテリ6を充電する必要がなく迅速に且つ精度良くバッテリ初期容量を決定することが出来る。また、第1のバッテリ初期容量決定部44による発電機4の出力電圧の高電圧への設定を禁止するので、燃費を向上させることが出来る。
次に、図5により、本実施形態による車両用発電機の制御装置による制御内容を説明する。図5は、本実施形態による車両用発電機の制御装置による制御内容を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、Sは各ステップを示す。
図5に示すように、S1において、車速S、アクセル開度θ、エンジン回転数N、バッテリ充放電電流It(充電電流Ic、放電電流Id)、冷却水温度Twが読み込まれる。
次に、S2に進み、エンジン停止検出部38によりエンジン2の停止が検出されたか否かを判定する。エンジン停止が検出された場合には、S3に進み、エンジン停止時のバッテリ残容量及び冷却水温度Twを記憶部26に記憶させる。
エンジン2が停止していない場合には、S4に進み、エンジン始動完了検出部32によりエンジン2の始動完了が検出されたか否かを判定する。
エンジン2の始動完了が検出された場合には、S5に進み、発電機電圧切換制御部40による制御が許容されているか否かを判定する。具体的には、バッテリ初期容量が決定され、S10において設定されるフラグにより判定する。或いは、バッテリ初期容量が決定され、記憶部26に、エンジン始動完了後のバッテリ初期容量が記憶されている場合に、発電機電圧切換制御部40による制御が許容されていると判定するようにしても良い。
発電機電圧切換制御部40による制御が許容されていない場合(S13により禁止されている場合)には、S6乃至S14のバッテリ初期容量決定部42による制御に進み、発電機電圧切換制御部40による制御が許容されている場合には、S15乃至S20の発電機電圧切換制御部40による制御に進む。
先ず、S6乃至S14において、S6では、エンジン停止時のバッテリ残容量及び冷却水温度Twが記憶部26に記憶されているか否かを判定する。記憶されている場合には、S7に進み、エンジン停止時間推定部34により、エンジン停止時及び始動時の冷却水温度差に基づいてエンジン停止時間を図3に示す線図により推定する。
次に、S8に進み、S7において推定されたエンジン停止時間が、上述した所定の時間内であるか否かを判定する。
エンジン停止時間が所定の時間内である場合には、S9に進み、上述したように、第2のバッテリ初期容量決定部46によりバッテリ初期容量を決定する。この決定されたバッテリ初期容量は、記憶部26に記憶される。このS9に進んだことにより、第1のバッテリ初期容量決定部44による制御は禁止される。
次に、S10に進み、発電機電圧切換制御部40による制御を許容する。即ち、S9において、既にバッテリ初期容量が決定されたので、発電機電圧切換制御部40による制御を行うことが出来る。このS10では、発電機電圧切換制御部40による制御を許容することを示すフラグが立てられる。
一方、S6においてエンジン停止時のバッテリ残容量及び冷却水温度Twが記憶部26に記憶されていない場合(S6による判定がNOの場合)、及び、エンジン停止時間が所定の時間を超えている場合(S8による判定がNOの場合)には、S11乃至S14の第1のバッテリ初期容量決定部44による制御に進む。
S11では、第1のバッテリ初期容量決定部44の発電機第1電圧設定制御部により、発電機4の出力電圧を高電圧(第1の電圧)に設定すると共に発電機4を制御する。
次に、S12に進み、バッテリ電流検出部28により検出されたバッテリ充電電流Icが充電電流Ic95以下であるか否かを判定する。
バッテリ充電電流Icが充電電流Ic95以下である場合には、S14に進み、上述したように、第1のバッテリ初期容量決定部44によりバッテリ初期容量を決定する。具体的には、図4に示すような線図データにより、バッテリ充電電流がその所定の電流(充電電流Ic95)になったときに、バッテリ容量が満充電容量付近である所定の容量(定格容量に対する95%の容量)であると決定し、この所定の容量を初期容量として決定する。この決定されたバッテリ初期容量は、記憶部26に記憶される。
次に、S10に進み、既にバッテリ初期容量が決定されたので、発電機電圧切換制御部40による制御を許容する。
S12において、バッテリ充電電流Icが所定の電流以下でない場合には、S13に進み、S11による発電機4の出力電圧の高電圧(第1の電圧)を保つために、発電機電圧切換制御部40による制御を禁止する。このS13では、発電機電圧切換制御部40による制御を禁止することを示すフラグが立てられる。
次に、S5においてYESの場合には、S15に進む。S15において、バッテリ残容量決定部30により、S9或いはS14で決定された初期容量及びバッテリ経過容量に基づいてバッテリ残容量を決定する。
次に、S16に進み、S15で決定されたバッテリ残容量が、ほぼ満充電容量(本実施形態では、定格容量に対し95%の容量)以上であるか否かを判定する。バッテリ残容量が、定格容量に対し95%未満の容量である場合には、S17に進み、さらに、バッテリ残容量が、充電を必要とする容量として、定格容量に対し80%未満であるか否かを判定する。
S17において、バッテリ残容量が定格容量に対し80%未満である場合には、S18に進み、バッテリ上がりを防止するために、発電機4の出力電圧をバッテリ6への充電が促進可能な高電圧(第1の電圧)に設定する。
一方、S17において、バッテリ残容量が定格容量に対し80%以上ある場合には、S19に進み、車両減速検出手段により車両の減速が検出されたか否かを判定する。車両が減速していない場合には、S20に進み、燃費向上のために、発電機4の出力電圧をバッテリ6への充電が緩やかに行われる低電圧(第2の電圧)に設定する。一方、車両が減速している場合には、燃費向上のために発電機4の出力電圧を低電圧(第2の電圧)に抑える必要性が少ないので、S18に進み、発電機4の出力電圧をバッテリ6への充電が促進可能な高電圧(第1の電圧)に設定する。
また、S16において、バッテリ残容量がほぼ満充電容量である場合には、バッテリ残容量をそれ以上大きく高める必要性が少ないので、S20に進み、燃費向上のために、車両の走行状態に関係なく、発電機4の出力電圧を低電圧(第2の電圧)に設定する。
次に、図6により、本発明の実施形態による車両用発電機の制御装置による制御による作用を説明する。図6は、本発明の実施形態による車両用発電機の制御装置による制御による作用を説明するための車速及び発電機の出力電圧のタイムチャートである。
図6に示すように、本発明の実施形態によれば、エンジン2が停止している区間Cが上述した所定時間内である場合、第2のバッテリ初期容量決定部46により、エンジン始動完了後すぐにバッテリ初期容量を精度良く検出することが出来る。それゆえ、図中破線で示すように、従来技術であれば、発電機4の出力電圧を燃費に不利な高電圧VHに設定していた区間Aにおいても、発電機電圧切換制御部40による制御を行うことが出来る。即ち、図中実線で示すように、区間Aにおいても、従来でも電圧切換制御が行われていた区間Bと同様に、車両の走行状態(例えば、車速)に応じて、発電機4の出力電圧を燃費向上可能な低電圧VLに設定するなどの発電機4の電圧切換制御を行うことが出来る。その結果、燃費を向上させることが出来る。
本発明の実施形態による車両に適用された車両用発電機の制御装置の全体構成を示す図である。 本実施形態による車両用発電機の制御装置のコントロールユニットを示す図である。 エンジンの停止時間を推定するためのエンジン停止時間と冷却水温度差との関係を示す線図である。 バッテリの初期容量を決定するためのバッテリ容量とバッテリへの充電電流との関係を示す線図である。 本実施形態による車両用発電機の制御装置による制御内容を示すフローチャートである。 本実施形態による車両用発電機の制御装置による制御による作用を説明するための車速及び発電機の出力電圧のタイムチャートである。
符号の説明
4 発電機
6 バッテリ
8 電気負荷

Claims (4)

  1. エンジンにより駆動され且つ電気負荷及びバッテリに電力を供給する車両用発電機の制御装置であって、
    上記バッテリの充放電電流を検出するバッテリ電流検出手段と、
    上記エンジンの始動完了を検出する始動完了検出手段と、
    上記エンジンの停止時間を推定する停止時間推定手段と、
    上記エンジンの始動後のバッテリ初期容量及び上記エンジンの始動後のバッテリの充放電電流を積算して算出されるバッテリ経過容量に基づいてバッテリ残容量を決定するバッテリ残容量決定手段と、
    上記エンジンの始動完了後、上記バッテリの充電電流が少なくともバッテリ満充電容量付近であることを示す所定の電流以下となるまで上記発電機の出力電圧を上記バッテリへの充電が促進可能な第1の電圧に設定し、さらに、上記バッテリの充電電流が、バッテリ満充電容量付近であることを示す所定の電流となったとき、上記バッテリ初期容量が上記バッテリ満充電容量付近の所定の容量であると決定する第1の初期容量決定手段と、
    上記エンジンの停止時間が所定の時間内であり且つ上記エンジンが始動完了したとき、上記第1の初期容量決定手段による上記発電機の出力電圧の第1の電圧への設定及び上記バッテリ初期容量の決定を禁止すると共に、上記エンジンが前回停止した際のバッテリ残容量に基づいて上記バッテリ初期容量を決定する第2の初期容量決定手段と、を有することを特徴とする車両用発電機の制御装置。
  2. 上記停止時間推定手段は、冷却水温度及び/又はエンジンオイル温度の上記エンジンの前回停止の際の値と始動した際の値との差に基づいて上記エンジンの停止時間を推定する請求項1記載の車両用発電機の制御装置。
  3. さらに、車両の減速を検出する車両減速検出手段と、
    上記バッテリ初期容量の決定後、上記車両の減速時に上記発電機の出力電圧を上記第1電圧に設定し、非減速時に上記発電機の出力電圧を上記第1の電圧よりも低い第2の電圧に設定する発電機電圧設定手段と、を有する請求項1又は請求項2記載の車両用発電機の制御装置。
  4. エンジンにより駆動され且つ電気負荷及び上記バッテリに電力を供給する車両用発電機の制御装置であって、
    上記バッテリの充放電電流を検出するバッテリ電流検出手段と、
    上記エンジンの始動完了を検出する始動完了検出手段と、
    上記エンジンの停止時間を推定する停止時間推定手段と、
    上記エンジンの始動後の上記バッテリのバッテリ初期容量及び上記エンジンの始動後のバッテリの充放電電流を積算して算出されるバッテリ経過容量に基づいて上記バッテリのバッテリ残容量を決定するバッテリ残容量決定手段と、
    上記エンジンが始動完了し且つ上記エンジンの停止時間が所定の時間を超えているとき、上記バッテリの充電電流が少なくともバッテリ満充電容量付近の所定の電流以下となるまで上記発電機の出力電圧が上記バッテリへの充電を促進可能な電圧になるように制御し、さらに、上記バッテリの充電電流が上記所定の電流となったとき、上記バッテリ初期容量が上記バッテリ満充電容量付近の所定の容量であると決定し、上記エンジンの停止時間が所定の時間内であり且つ上記エンジンが始動完了したとき、上記エンジンの前回停止した際の上記バッテリ残容量に基づいて上記バッテリ初期容量を決定する初期容量決定手段と、
    上記バッテリ初期容量の決定後、上記バッテリ残容量及び上記車両の走行状態に応じて上記発電機の出力電圧を制御する発電機電圧制御手段と、を有することを特徴とする車両用発電機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010283959A (ja) * 2009-06-03 2010-12-16 Toyota Motor Corp 車両用発電制御装置
JP2013193618A (ja) * 2012-03-21 2013-09-30 Toyota Motor Corp 車両用制御装置、及び発電制御方法

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