JP2006170182A - 燃料改質器付き内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】 改質ガスを燃料とする燃料改質器付き内燃機関において、機関筒内に燃焼に寄与しない不活性ガスが送られることを抑止する。
【解決手段】 主に部分酸化反応により、炭化水素燃料を改質して水素と一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質器30と、改質器30に炭化水素燃料を供給する燃料供給管36と、改質器30に高純度酸素ガスを供給する酸素ボンベ42と、改質ガスを燃焼して駆動力を発生する内燃機関10と、を備える。改質器30に高純度酸素ガスを供給するようにしたため、生成された改質ガス中に窒素などの不活性ガスが含まれることを抑止でき、改質ガスが流れる経路、制御弁などの構成部材を小型化することが可能となる。また、内燃機関10の筒内に燃焼に寄与しないガスが送り込まれてしまうことを確実に抑止することができ、機関の高出力化を達成できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、燃料改質器付き内燃機関に関する。
従来、例えば特開2000−291499号公報に記載されているように、炭化水素燃料に空気と水を混合し、これを改質触媒に供給し、改質触媒で部分酸化反応や水蒸気改質反応を行わせ、炭化水素燃料を水素と一酸化炭素に改質する方法が知られている。この方法によれば、改質して得られた水素、一酸化炭素を内燃機関で燃焼させることで、排気ガスのエミッションを低減させることができ、燃焼改善を行うことが可能となる。
特開2000−291499号公報 特開2004−315320号公報
しかしながら、改質触媒に空気を供給すると、空気中には不活性ガスである窒素が含まれているため、改質触媒で生成された改質ガス中には、水素、一酸化炭素の他に窒素が含まれ、改質ガスの体積が増加してしまう。このため、改質ガスを空気とともに内燃機関に供給して燃焼させる場合、機関筒内に窒素が送り込まれるため、結果として筒内に送られる空気の量が減り、機関の高出力化を図ることが困難になるという問題がある。
また、改質ガスに窒素が含まれて改質ガスの体積が増加すると、改質ガスが流れる流路、改質ガスを流す空気ポンプ、改質ガスの流れを制御する制御弁などの構成部品が大型化するという問題が生じる。このため、製造コストが増加し、また、車両への搭載性、制御性等が劣化するという問題も生じる。
また、改質ガスを圧縮してシステム内に供給するための空気ポンプの駆動量が増大し、駆動損失が大きくなるため、燃費の悪化と出力低下を招来する。特に、内燃機関の圧縮行程で改質ガスを機関筒内に噴射する場合、空気ポンプの駆動損失が非常に大きくなるという問題が生じる、
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、改質ガスを燃料とする燃料改質器付き内燃機関において、機関筒内に燃焼に寄与しないガスが送られることを抑止することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、主に部分酸化反応により、炭化水素燃料を改質して水素と一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質器と、前記改質器に前記炭化水素燃料を供給する燃料供給手段と、前記改質器に高純度酸素ガスを供給する酸素ガス供給手段と、前記改質ガスを燃焼して駆動力を発生する内燃機関と、を備えたことを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、前記酸素ガス供給手段は、前記高純度酸素ガスを貯蔵した酸素タンクを含み、当該酸素タンクから前記改質器に前記高純度酸素ガスを供給することを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明において、前記酸素ガス供給手段は、空気中から酸素を分離する酸素分離膜を含み、当該酸素分離膜で得られた前記高純度酸素ガスを前記改質器に供給することを特徴とする。
第4の発明は、第2の発明において、前記改質ガスを前記内燃機関の筒内へ直接噴射する噴射弁を備え、前記酸素タンクから供給される前記高純度酸素ガスの圧力が所定値以上の場合は、圧縮行程で前記内燃機関の筒内へ前記改質ガスを噴射し、前記酸素タンクから供給される前記高純度酸素ガスの圧力が所定値未満の場合は、吸気行程で前記内燃機関の筒内へ前記改質ガスを噴射することを特徴とする。
第5の発明は、第2の発明において、前記改質ガスを前記内燃機関の筒内へ直接噴射する第1の噴射弁と、前記改質ガスを前記内燃機関の吸気通路に噴射する第2の噴射弁と、を備え、前記酸素タンクから供給される前記高純度酸素ガスの圧力が所定値以上の場合は、圧縮行程で前記第1の噴射弁から前記改質ガスを噴射し、前記酸素タンクから供給される前記高純度酸素ガスの圧力が所定値未満の場合は、前記第2の噴射弁から前記改質ガスを噴射することを特徴とする。
第6の発明は、第2の発明において、前記酸素ガス供給手段は、前記高純度酸素ガスを貯蔵した複数の前記酸素タンクを含み、当該複数の酸素タンクから前記改質器に前記高純度酸素ガスを供給することを特徴とする。
第7の発明は、第6の発明において、前記複数の酸素タンクの内圧をそれぞれ取得する圧力取得手段と、前記内燃機関の運転状態と前記複数の酸素タンクのそれぞれの内圧とに基づいて、前記複数の酸素タンクの中から特定の酸素タンクを選択し、当該特定の酸素タンクから前記改質器に前記高純度酸素ガスを供給する酸素タンク選択手段と、を備えたことを特徴とする。
第8の発明は、第7の発明において、酸素タンク選択手段は、前記内燃機関が高負荷域で運転される場合は、内圧の高い前記酸素タンクを選択し、前記内燃機関が軽負荷〜中負荷域で運転される場合は、内圧の低い前記酸素タンクを選択し、選択した前記酸素タンクから前記改質器に前記高純度酸素ガスを供給することを特徴とする。
第9の発明は、第8の発明において、前記改質ガスを前記内燃機関の筒内へ直接噴射する第1の噴射弁と、前記改質ガスを前記内燃機関の吸気通路に噴射する第2の噴射弁と、を備え、前記内燃機関が高負荷域で運転される場合は、圧縮行程で前記第1の噴射弁から前記改質ガスを噴射し、前記内燃機関が軽負荷〜中負荷域で運転される場合は、前記第2の噴射弁から前記改質ガスを噴射することを特徴とする。
第10の発明は、第9の発明において、全ての前記複数の酸素タンクの内圧が所定値未満となった場合は、前記第2の噴射弁から前記改質ガスを噴射することを特徴とする。
第11の発明は、第1、2及び6〜10の発明のいずれかにおいて、前記燃料供給手段は、前記炭化水素燃料としての燃料ガスを貯蔵した複数の燃料ガスタンクを含み、当該複数の燃料ガスタンクから前記改質器に前記燃料ガスを供給することを特徴とする。
第12の発明は、第11の発明において、前記複数の燃料ガスタンクの内圧をそれぞれ取得する圧力取得手段と、前記内燃機関の運転状態と前記複数の燃料ガスタンクのそれぞれの内圧とに基づいて、前記複数の燃料ガスタンクの中から特定の燃料ガスタンクを選択し、当該特定の燃料ガスタンクから前記改質器に前記燃料ガスを供給する燃料ガスタンク選択手段と、を備えたことを特徴とする。
第13の発明は、第12の発明において、燃料ガスタンク選択手段は、前記内燃機関が高負荷域で運転される場合は、内圧の高い前記燃料ガスタンクを選択し、前記内燃機関が軽負荷〜中負荷域で運転される場合は、内圧の低い前記燃料ガスタンクを選択し、選択した前記燃料ガスタンクから前記改質器に前記燃料ガスを供給することを特徴とする。
第14の発明は、上記の目的を達成するため、主に部分酸化反応により、炭化水素燃料を改質して水素と一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質器と、前記改質器に前記炭化水素燃料を供給する燃料供給手段と、前記改質器に高純度酸素ガスを供給する酸素タンクと、前記改質器に酸素を含む空気を供給する空気ポンプと、前記改質ガスを燃焼して駆動力を発生する内燃機関と、前記改質ガスを前記内燃機関の筒内及び前記内燃機関の吸気通路のいずれか一方に供給するように切り換える切換手段と、を備え、前記内燃機関の運転状態が高負荷域の運転である場合は、前記酸素タンクから前記改質器へ前記高純度酸素ガスを供給するとともに、前記改質ガスを前記内燃機関の筒内に直接供給し、前記内燃機関の運転状態が低負荷域の運転である場合は、前記空気ポンプから前記改質器へ空気を供給するとともに、前記改質ガスを前記内燃機関の吸気通路に供給することを特徴とする。
第15の発明は、第1〜第14の発明のいずれかにおいて、前記改質器を1つ備えたことを特徴とする。
第1の発明によれば、改質器に高純度酸素ガスを供給するようにしたため、生成された改質ガス中に窒素などの不活性ガスが含まれることを抑止できる。従って、改質ガスの体積を減少させることができ、改質ガスが流れる経路、制御弁などの構成部材を小型化することが可能となる。また、改質ガスの体積を減少させることが可能となるため、内燃機関の筒内に燃焼に寄与しないガスが送り込まれてしまうことを確実に抑止することができ、機関の高出力化を達成することが可能となる。
第2の発明によれば、高純度酸素ガスを貯蔵した酸素タンクを備えるため、酸素タンクから改質器に高純度酸素ガスを供給することが可能となる。また、生成された改質ガスには供給した高純度酸素ガスにより酸素タンクの内圧がかかるため、この圧力によって圧縮行程で内燃機関の筒内に改質ガスを供給することが可能となる。
第3の発明によれば、空気中から酸素を分離する酸素分離膜を備えるため、酸素分離膜で得られた高純度酸素ガスを改質器に供給することが可能となる。
第4の発明によれば、高純度酸素ガスの圧力が所定値以上の場合は、圧縮行程で内燃機関の筒内へ改質ガスを噴射するため、改質ガスの供給によって筒内への吸入空気量が減少してしまうことがなく、機関の高出力化を達成することができる。また、高純度酸素ガスの圧力が所定値未満の場合は、吸気行程で内燃機関の筒内へ改質ガスを噴射するため、酸素タンクの内圧が低下した場合であっても、内燃機関に改質ガスを供給することができる。
第5の発明によれば、高純度酸素ガスの圧力が所定値以上の場合は、圧縮行程で内燃機関の筒内へ改質ガスを噴射するため、改質ガスの供給によって筒内への吸入空気量が減少してしまうことがなく、機関の高出力化を達成することができる。また、高純度酸素ガスの圧力が所定値未満の場合は、吸気通路に改質ガスを噴射するため、酸素タンクの内圧が低下した場合であっても、内燃機関に改質ガスを供給することができる。
第6の発明によれば、複数の酸素タンクから改質器に高純度酸素ガスを供給するため、特定の酸素タンクの酸素が消費されて内圧が低下した場合であっても、他の酸素タンクの内圧は高圧に維持される。従って、高圧の高純度酸素ガスを長時間に渡って供給することが可能となり、圧縮行程で筒内噴射を行う高負荷域の運転を長時間、長走行距離に渡って行うことができる。
第7の発明によれば、内燃機関の運転状態と複数の酸素タンクのそれぞれの内圧とに基づいて選択された特定の酸素タンクから改質器に高純度酸素ガスを供給するため、運転状態に応じた最適な圧力の改質ガスを内燃機関に供給することが可能となる。
第8の発明によれば、内燃機関が高負荷域で運転される場合は、内圧の高い酸素タンクを選択して改質器に高純度酸素ガスを供給するため、高負荷域の運転では高圧の改質ガスを内燃機関に供給することができる。従って、高負荷域の運転において、圧縮行程噴射により内燃機関の筒内に改質ガスを供給することが可能となる。また、内燃機関が軽負荷〜中負荷域で運転される場合は、内圧の低い酸素タンクを選択して改質器に高純度酸素ガスを供給するため、内圧の高い酸素タンクにおける酸素の消費を抑えることができ、内圧の高い酸素タンクを長時間に渡って高圧に維持することができる。
第9の発明によれば、内燃機関が高負荷域で運転される場合は、内圧の高い酸素タンクが選択されており、圧縮行程で第1の噴射弁から改質ガスを噴射するため、内燃機関の筒内へ直接改質ガスを噴射することができる。また、内燃機関が軽負荷〜中負荷域で運転される場合は、第2の噴射弁から吸気通路に改質ガスを噴射するため、酸素タンクの内圧が低下している場合であっても改質ガスを内燃機関に供給することができる。
第10の発明によれば、全ての酸素タンクの内圧が所定値未満となった場合は、第2の噴射弁から改質ガスを噴射するため、全ての酸素タンクの内圧が低下した場合であっても吸気行程噴射により内燃機関を運転することができる。
第11の発明によれば、複数の燃料ガスタンクから改質器に燃料ガスを供給するため、特定の燃料ガスタンクの燃料ガスが消費されて内圧が低下した場合であっても、他の燃料ガスタンクの内圧は高圧に維持される。従って、高圧の燃料ガスを長時間に渡って供給することが可能となり、圧縮行程で筒内噴射を行う高負荷域の運転を長時間、長走行距離に渡って行うことができる。
第12の発明によれば、内燃機関の運転状態と複数の燃料ガスタンクの内圧とに基づいて選択された特定の燃料ガスタンクから改質器に燃料ガスを供給するため、運転状態に応じた最適な圧力の改質ガスを内燃機関に供給することが可能となる。
第13の発明によれば、内燃機関が高負荷域で運転される場合は、内圧の高い燃料ガスタンクを選択して改質器に燃料ガスを供給するため、高負荷域の運転では高圧の改質ガスを内燃機関に供給することができる。従って、高負荷域の運転において、圧縮行程噴射により内燃機関の筒内に改質ガスを供給することが可能となる。また、内燃機関が軽負荷〜中負荷域で運転される場合は、内圧の低い燃料ガスタンクを選択して改質器に燃料ガスを供給するため、内圧の高い燃料ガスタンクにおける燃料ガスの消費を抑えることができ、内圧の高い燃料ガスタンクを長時間に渡って高圧に維持することができる。
第14の発明によれば、高負荷域の運転では、酸素タンクから改質器へ高純度酸素ガスを供給するとともに、改質ガスを内燃機関の筒内に直接供給するため、酸素タンクの内圧によって圧縮行程で筒内噴射を行うことができる。従って、改質ガスの体積によって筒内への吸入空気量が減少してしまうことが無く、高出力化を達成することができる。また、低負荷域の運転では、空気ポンプから改質器へ空気を供給するとともに、改質ガスを内燃機関の吸気通路に供給するため、酸素タンク内の酸素を使用する必要がなくなり、酸素タンク内の高純度酸素ガスの消費量を節約することができる。また、吸気通路には負圧が生じるため、改質ガスの圧力を大気圧以上としなくても改質ガスを吸気通路内に供給することができる。従って、空気ポンプの駆動損失を最小限に抑えることができ、燃費、出力への影響を抑えることができる。
第15の発明によれば、改質器を1つのみ備えるため、改質器からの放熱量を抑えることができ、改質触媒の温度低下を抑えることができる。従って、改質器における反応効率の低下を抑止することが可能となる。
以下、図面に基づいてこの発明のいくつかの実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。なお、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る燃料改質器付き内燃機関のシステムの構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、例えば自動車などの車両に搭載されるものである。内燃機関10には吸気管12および排気管14が連通している。吸気管12にはスロットル弁16が設けられている。また、排気管14には排気浄化触媒18が設けられている。
内燃機関10の筒内には、その内部を往復運動するピストン20が設けられている。また、内燃機関10は、シリンダヘッド22を備えている。ピストン20とシリンダヘッド22との間には、燃焼室24が形成されている。燃焼室24には、吸気管12および排気管14がそれぞれ接続されている。
シリンダヘッド22には、燃焼室24内に改質ガスを噴射する燃料噴射弁26が設けられている。燃料噴射弁26には、改質ガス通路28が連通している。改質ガス通路28は、改質器30と接続されている。改質器30は改質触媒30aを備えている。
図1に示すように、改質器30はシステム内に1つのみ設けられている。これにより、改質器30からの放熱量を抑えることができ、改質触媒30aの温度低下を抑えることができる。従って、改質器30における反応効率の低下を確実に抑止することが可能となる。
また、改質ガス通路28には、改質ガスを貯蔵するための貯蔵タンク32が設けられている。貯蔵タンク32には、改質ガスの圧力を検出する圧力センサ34が設けられている。
改質触媒30に隣接して混合器46が設けられている。混合器46には、燃料(炭化水素燃料(C))を供給するための燃料供給管36が連通している。燃料供給管36には、混合器46への燃料の供給量を制御する燃料供給制御弁38が設けられている。
また、混合器46には酸素供給管40が連通しており、酸素供給管40の他端は酸素ボンベ(酸素タンク)42に接続されている。酸素ボンベ42には高圧の高濃度酸素ガスが貯留されている。酸素供給管40には、酸素の供給量を制御する酸素供給制御弁44が設けられている。
本実施形態のシステムは、ECU50を備えている。ECU50には、上述したスロットル弁16、燃料噴射弁26、圧力センサ34、燃料供給制御弁38、酸素供給制御弁44に加えて、内燃機関10の運転状態を把握すべく、ノッキングの発生を検知するKCSセンサや、機関回転数、吸気管圧力、排気温度、触媒温度、冷却水温度、潤滑油温度、排気中のO、NOxなどを検出するための各種センサ(不図示)が接続されている。
このように構成された本実施形態のシステムにおいて、燃料供給管36から供給された燃料と、酸素供給管40から供給された酸素は、混合器46で混合された後、改質器30へ供給される。改質器30では、改質触媒30aによって改質反応(部分酸化反応)が行われ、改質器30内に供給された燃料、および酸素から改質ガス(水素(H)と一酸化炭素(CO))が生成される。
改質器30で生成された改質ガスは、貯蔵タンク32に送られ、更に貯蔵タンク32から燃料噴射弁26に送られる。燃料噴射弁26から内燃機関10の筒内に噴射された改質ガスは、筒内で着火されて燃焼する。これにより、内燃機関10が駆動される。この際、改質して得られた水素、一酸化炭素を内燃機関で燃焼させることで、炭化水素燃料を燃焼させる場合に比べて排気ガスのエミッションを低減させることができ、燃焼改善を行うことが可能となる。
改質器30から燃料噴射弁26に至る経路には、酸素供給制御弁44によって減圧、調量された酸素ボンベ42の圧力が加えられている。従って、改質ガスはこの圧力によって燃料噴射弁26から内燃機関10の筒内に噴射される。従って、燃料噴射弁26から改質ガスを噴射するためにガス圧力を高めるポンプ等の構成が不要となり、システムの簡素化を図ることができる。また、酸素ボンベ42内に高純度酸素ガスを圧縮して貯留しておくことで、酸素ガスの容積を最小限に抑えることができ、酸素ボンベ42が占有するスペースを最小限に抑えることができる。
このように、本実施形態では、酸素ボンベ42による高圧力を燃料噴射弁26に加えることができるため、圧縮行程において筒内に改質ガスを噴射するようにしている。改質ガスは気体燃料であるため液体燃料に比べると体積が大きいが、圧縮行程噴射を行うことで、筒内への吸入空気量が減少してしまうことを回避できる。従って、吸気行程噴射を行う場合に比べて筒内への吸入空気量を増大させることができ、内燃機関10の高出力化を達成できる。
また、改質器30において生成した改質ガスを貯蔵タンク32に貯蔵するため、加速時などの過渡運転時において内燃機関10が要求する改質ガス量が増加した場合は、貯蔵タンク32に貯蔵された改質ガスを筒内に供給することができる。従って、改質ガスを筒内に供給する際の応答性を高めることができる。
ここで、部分酸化反応の反応式は一般的に下式で示される。
+0.5×n×O→n×CO+(m/2)×H
このように、部分酸化反応では、炭化水素燃料(C)と酸素(O)から一酸化炭素(CO)と水素(H)が生成される。
部分酸化反応を行う際に、炭化水素燃料(C)と空気を反応させた場合、空気中には酸素以外に不活性ガスである窒素が含まれているため、反応式は以下の通りとなる。
+(n/0.42)×(0.21×O+0.79×N)→n×CO+(m/2)×H+(n/0.3239)×N
このように、炭化水素燃料(C)と空気を反応させた場合は、生成された改質ガス中に窒素が含まれてしまう。例えば、平均炭化水素燃料の組成をC14とすると、改質ガス中の約60%は不活性ガスで占められることになる。そして、改質ガス中に窒素が含まれていると、窒素の体積分だけ内燃機関10の筒内に送られる全体の改質ガスの体積が増加し、構成部材が大型になり、コスト面や搭載性で不利になる。
しかし、本実施形態では、改質反応に用いる酸素を酸素ボンベ42から供給しているため、酸素ボンベ42に貯留された純酸素を改質反応に用いることができる。従って、改質器30に窒素が送り込まれることがなく、改質反応によって生成された改質ガス中に窒素が含まれることがない。
従って、燃焼に寄与する水素、一酸化炭素のみを内燃機関10の筒内に供給することが可能となる。これにより、内燃機関10の筒内に燃焼に寄与しないガスが含まれてしまうことを抑止でき、機関の高出力化を達成することができる。また、改質ガス中に窒素が含まれることがないため、改質ガスの体積を最小限に抑えることができる。従って、改質器30、改質ガス通路28、貯蔵タンク32、燃料噴射弁26などの構成部材を小型化することができ、システムを簡素に構成することが可能となる。
以上説明したように実施の形態1によれば、改質反応に用いる酸素として、酸素ボンベ42から供給した純酸素を用いるようにしたため、改質反応によって生成された改質ガス中に窒素など燃焼に寄与しないガスが含まれてしまうことを抑止できる。従って、内燃機関10の筒内に燃焼に寄与しないガスが送り込まれてしまうことを確実に抑止することができ、機関の高出力化と構成部材の小型化を達成することが可能となる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図2は、実施の形態2に係る燃料改質器付き内燃機関のシステムの構成を説明するための図である。図2に示すように、実施の形態2のシステムは、酸素を含むガス(空気)中から酸素を分離するための酸素分離器51を備えている。
酸素分離器51は、酸素分離膜51aを備えている。酸素分離膜51aは空気から酸素のみを分離する機能を有しており、例えば混合伝導性セラミック膜、高分子膜などから構成されている。
酸素分離器51には、空気供給管53が連通している。酸素分離器51には実施の形態1と同様に酸素供給管40が連通しており、酸素供給管40には酸素供給制御弁44が設けられている。また、実施の形態2では、酸素供給管40に空気ポンプ56が設けられている。
図2に示すように、実施の形態2では、吸気管12に改質ガスを供給する燃料噴射弁27が設けられており、改質ガス通路28から燃料噴射弁27へ改質ガスが送られる。燃料噴射弁27から吸気管12へ供給された改質ガスは、スロットル弁16から流れ込む空気と混合され、内燃機関10の筒内へ送られる。
このように構成された実施の形態2のシステムにおいて、空気ポンプ56の作動によって酸素分離器51の前後に差圧が発生し、空気供給管53から酸素分離器51に空気が送られる。酸素分離器51では、送り込まれた空気中の酸素が酸素分離膜51aによって分離される。そして、分離された酸素は酸素供給管40に送られる。
酸素供給管40に送られた酸素は、酸素供給制御弁44によってその流量が調整された後、混合器46に送られる。そして、実施の形態1と同様に、燃料供給管36から供給された燃料と、酸素供給管40から供給された酸素とは、混合器46において混合され、改質器30において改質反応が行われる。
このように、実施の形態2では、空気中から分離した酸素を酸素供給管40へ送り、改質器30で改質反応させるため、生成された改質ガス中に不活性ガスである窒素が含まれることを抑止できる。従って、不要なガスを取り除くことで改質ガスの体積を減少させることができ、酸素供給管40、改質ガス通路28などの経路、貯蔵タンク32、燃料噴射弁26、空気ポンプ56などの構成部材の小型化を達成することができる。また、改質ガスの体積を減少させることで、空気ポンプ56の駆動量を低減することが可能となり、システム効率を高めることができる。
燃料噴射弁27には、空気ポンプ56によって昇圧され、酸素供給制御弁44によって調整された酸素の圧力が加えられている。この圧力は比較的低い圧力であるため、実施の形態2では燃料噴射弁27から吸気管12へ改質ガスを噴射するようにしている。これにより、空気ポンプ56の駆動量を最小限に抑えることが可能となり、システム効率を高めることができる。但し、吸気行程で筒内噴射を行う場合、または空気ポンプ56の駆動量が大きく、圧縮行程噴射が可能な程度まで酸素圧力を高圧にできる場合は、実施の形態1と同様に内燃機関10の筒内に直接改質ガスを噴射するようにしても良い。
以上説明したように実施の形態2によれば、酸素分離膜51aによって分離した空気中の酸素を改質反応に用いるため、改質反応によって生成された改質ガス中に窒素など燃焼に寄与しないガスが含まれてしまうことを抑止できる。従って、筒内に燃焼に寄与しないガスが送り込まれてしまうことを確実に抑止することが可能となり、機関の高出力化と構成部材の小型化を達成することが可能となる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3のシステムの構成は、図1に示した実施の形態1のものと同様である。
図1に示すシステムにおいて、内燃機関10を運転して酸素ボンベ42内の酸素が消費されていくと、酸素ボンベ42から供給される酸素の圧力が低下する。上述したように酸素供給制御弁44によって減圧された酸素ボンベ42の圧力が燃料噴射弁26に加えられるが、酸素ボンベ42から供給される酸素圧力が低下すると、燃料噴射弁26による改質ガスの噴射圧が低下してしまう。
圧縮行程噴射を行う場合、筒内圧力よりも高い圧力で燃料噴射弁26からの噴射を行う必要があるが、酸素ボンベ42から供給される酸素圧力が所定値以下になると、圧縮行程で筒内に改質ガスを噴射することが困難となる場合がある。
このため、実施の形態3では、圧縮行程での筒内噴射に適さない圧力まで酸素ボンベ42から供給される酸素圧力が低下した場合は、燃料噴射弁26からの燃料噴射を圧縮行程噴射から吸気行程噴射に切り換えるようにしている。吸気行程では、筒内圧力が低いため、酸素ボンベ42から供給される酸素圧力が低下した場合であっても、燃料噴射弁26から改質ガスを噴射することが可能である。より詳細には、吸気行程では筒内または吸気管12が負圧になるため、大気圧以下の噴射圧であっても改質ガスを供給することが可能である。
酸素ボンベ42から供給される酸素圧力が低下したか否かの判断は、貯蔵タンク32に設けられた圧力センサ34の出力に基づいて行う。また、酸素供給管40などの酸素ボンベ42の近傍に圧力センサを設けておき、この圧力センサの出力に基づいて酸素圧力が低下したか否かを判断しても良い。
次に、図3のフローチャートに基づいて、本実施形態のシステムにおける処理の手順を説明する。先ず、ステップS1では、圧力センサ34の出力P1を読み込む。次のステップS2では、所定圧力値P0と出力P1とを比較し、P0>P1であるか否かを判定する。ここで、所定圧力値P0は、酸素ボンベ42による酸素圧力が筒内噴射が可能な圧力であるか否かを判定するためのしきい値である。
ステップS2でP0>P1の場合は、ステップS3へ進む。この場合、圧力センサの出力P1が所定圧力値P0よりも低いため、酸素ボンベ42内の酸素が消費されて酸素圧力が低下していると判断できる。従って、この場合は、燃料噴射弁26からの噴射タイミングを圧縮行程噴射から吸気行程噴射に切り換える。ステップS3の後はステップS4へ進み、吸気行程噴射に切り換えたことを運転者に知らせるため、アラーム(警告音、警告ランプ点灯)を発生させる。ステップS4の後は処理を終了する。
一方、ステップS2でP0≦P1の場合は、圧力センサ32の出力P1が所定圧力値P0以上であるため、酸素圧力が低下しておらず、筒内噴射が可能な程度の圧力であると判断できる。従ってこの場合はステップS1へ戻り、圧力センサ34の出力P1のモニタを継続する。
図3の処理によれば、圧力センサ34の出力P1が所定圧力値P0未満となった場合は、燃料噴射弁26からの燃料噴射を圧縮行程噴射から吸気行程噴射に切り換えるため、酸素ボンベ42の圧力に応じた最適なタイミングで燃料噴射を行うことが可能となる。また、酸素ボンベ42内の酸素圧力が低下していない場合であって、ガス漏れ、または酸素供給制御弁44などの故障による要因で圧力センサ34の出力P1が低下した場合においても、吸気行程噴射に切り換えることで、内燃機関10に改質ガスを確実に供給することができる。そして、圧力センサ34の出力P1が低下した場合はアラームを発生させるため、運転者に酸素圧力低下、または故障発生を認知させることができる。
図4は、実施の形態3の他の例を示す模式図である。図4のシステムでは、図1のシステムに対して、吸気管12に改質ガスを噴射する燃料噴射弁27と、貯蔵タンク32と燃料噴射弁27を接続する改質ガス通路29を追加している。
そして、実施の形態3では、改質ガス通路28に高圧遮断弁52を設け、改質ガス通路29に低圧遮断弁54を設けている。
図4のシステムでは、圧力センサ34の出力が所定値以下の場合は、高圧遮断弁52を閉じ、低圧遮断弁54を開くことで、改質ガス通路29から燃料噴射弁27へ改質ガスが送られる。燃料噴射弁27は、吸気行程で改質ガスを吸気管12内に噴射する。
これにより、酸素ボンベ42の内圧が所定値以下になった場合であっても、吸気管12に改質ガスを供給することができるため、圧縮行程でのみ改質ガスを噴射するシステムと比較すると、酸素ボンベ42内の酸素の殆どが消費されるまでの間、内燃機関10を運転することが可能となる。これにより、システムが搭載された車両の走行航続距離を伸ばすことが可能となる。
以上説明したように実施の形態3によれば、酸素ボンベ42から供給される酸素の圧力が低下した場合は、燃料噴射を圧縮行程噴射から吸気行程噴射に切り換えるようにしたため、酸素ボンベ42の圧力に応じた最適なタイミングで燃料噴射を行うことが可能となる。従って、酸素圧力が低下した場合であっても内燃機関10に改質ガスを供給することが可能となる。また、ガス漏れ、または酸素供給制御弁44などの故障による要因で所望の圧力が得られなくなった場合においても、吸気行程噴射を行うことにより、吸気管12または筒内の負圧によって改質ガスを内燃機関10に供給することができる。
実施の形態4.
次に本発明の実施の形態4について説明する。図5は、実施の形態4に係る燃料改質器付き内燃機関10を備えたシステムの構成を説明するための図である。
図5に示すように、実施の形態4のシステムでは、混合器46へ酸素を供給する経路として、酸素ボンベ42から純酸素を供給する経路と、空気ポンプ58から酸素を含むガス(空気)を供給する経路の2つを備えている。
すなわち、図5に示すように、混合器46に接続された酸素供給管40には、酸素ボンベ42と接続された供給管60と、空気ポンプ58に接続された供給管62とが接続されている。供給管60には酸素供給制御弁64が設けられ、供給管62には空気供給制御弁66が設けられている。
また、実施の形態4では、内燃機関10の筒内に直接改質ガスを噴射する燃料噴射弁26と、吸気管12に燃料を噴射する燃料噴射弁27の双方を設けている。そして、改質器30と燃料噴射弁26は改質ガス通路68によって接続され、改質器30と燃料噴射弁27は改質ガス通路70によって接続されている。
改質ガス通路68と改質ガス通路70には、改質ガスを貯蔵するための貯蔵タンク32がそれぞれ設けられている。また、改質ガス通路68には高圧遮断弁72が設けられ、改質ガス通路70には低圧遮断弁74が設けられている。
このように構成された実施の形態4のシステムでは、内燃機関10の運転状態に応じて、酸素ボンベ42または空気ポンプ58の一方から混合器46へ酸素が送られる。また、運転状態に応じて、燃料噴射弁26または燃料噴射弁27の一方から改質ガスが供給される。
すなわち、内燃機関10が高負荷域で運転されている場合は、空気ポンプ58の作動が停止され、空気供給制御弁66が閉じられる。そして、酸素供給制御弁64を開くことにより、酸素ボンベ42から混合器46へ酸素が送られる。
また、高負荷域の運転では、高圧遮断弁72が開かれ、低圧遮断弁74が閉じられる。
これにより、改質器30で生成された改質ガスは燃料噴射弁26へ送られる。燃料噴射弁26では、圧縮行程で筒内へ改質ガスを噴射する。
このように、高負荷域の運転では、酸素ボンベ42から改質器30へ酸素を供給することで、酸素ボンベ42による高圧力を燃料噴射弁26にかけることができ、圧縮行程で筒内噴射を行うことができる。従って、改質ガスの体積によって筒内への吸入空気量が減少してしまうことが無く、高出力化を達成することができる。
一方、内燃機関10が軽負荷、中負荷域で運転されている場合は、空気ポンプ58が作動し、空気供給制御弁66が開かれる。そして、酸素供給制御弁64が閉じられる。
また、軽負荷、中負荷域の運転では、高圧遮断弁72が閉じられ、低圧遮断弁74が開かれる。これにより、改質器30で生成された改質ガスは燃料噴射弁27へ送られる。燃料噴射弁27では、吸気行程で吸気管12へ改質ガスを噴射する。
軽負荷、中負荷域の運転では、スロットル弁16によって内燃機関10に送られる空気量が制限されているため、体積の大きな改質ガスを吸気管12に噴射した場合であっても、筒内に吸入される空気量が減少してしまうことがない。従って、改質ガスを燃料噴射弁27から吸気管12へ噴射することで、酸素ボンベ42内の酸素を使用する必要がなくなり、酸素ボンベ42内の酸素の消費量を節約することができる。これにより、酸素ボンベを小型化することが可能となる。また、吸気管12には吸気管負圧があるため、改質ガスの圧力を大気圧以上としなくても改質ガスを吸気管12内に供給することができる。従って、空気ポンプ58の駆動損失を最小限に抑えることができ、燃費、出力への影響を抑えることができる。
次に、図6のフローチャートに基づいて、本実施形態のシステムにおける処理の手順を説明する。先ず、ステップS11では、内燃機関10の運転状態を表す各種パラメータを読み込む。具体的には、機関回転数Ne、吸気管負圧Pm、吸入空気量Gaなどの各パラメータを読み込む。
次のステップS12では、ステップS11で取得した各パラメータに基づいて、現在の運転状態が高負荷の運転状態であるか否かを判定する。
ステップS12で高負荷の運転状態と判定された場合は、ステップS13へ進む。この場合は、ステップS13で燃料噴射弁26による圧縮行程噴射の制御を開始する。次のステップS14では、空気ポンプ58を停止させ、空気供給制御弁66を閉じる。
次のステップS15では、酸素供給制御弁64の開度を調整して酸素ボンベ42から混合器46へ送る酸素量を制御する。また、燃料供給制御弁38を制御して、混合器46へ送る燃料の量を制御する。次のステップS16では、高圧遮断弁72を開き、低圧遮断弁74を閉じる。そして、次のステップS17では、圧縮行程で燃料噴射弁26から筒内へ直接改質ガスを噴射する。
これにより、高負荷の運転状態では、酸素ボンベ42から供給された酸素と、燃料供給管36から供給された燃料により改質反応が行われ、生成された改質ガスは圧縮行程で筒内へ直接噴射される。これにより、内燃機関10の高出力化を達成できる。
一方、ステップS12で軽負荷域、中負荷域の運転状態と判定された場合は、ステップS18へ進む。この場合は、ステップS18で燃料噴射弁27による吸気行程噴射の制御を開始する。次のステップS19では酸素供給制御弁64を閉じ、次のステップS20では低圧遮断弁74を開き、高圧遮断弁72を閉じる。次のステップS21では、空気ポンプ58を作動させる。
次のステップS22では、空気供給制御弁66の開度を調整して空気ポンプ58から混合器46へ送る空気量を制御する。また、燃料供給制御弁38を制御して、混合器46へ送る燃料の量を制御する。次のステップS23では、吸気行程で燃料噴射弁27から吸気管12内へ改質ガスを噴射する。
これにより、軽負荷域、中負荷域の運転状態では、空気ポンプ58から供給された空気と、燃料供給管36から供給された燃料により改質反応が行われ、生成された改質ガスは吸気行程で吸気管12へ噴射される。これにより、酸素ボンベ42内の酸素を節約することが可能となる。
以上説明したように実施の形態4によれば、軽負荷域、中負荷域の運転状態では、空気ポンプ58から供給された空気を改質反応に用いるようにしたため、酸素ボンベ42内の酸素の使用量を最小限に抑えることができる。従って、システムが搭載された車両の走行航続距離を伸ばすことが可能となる。
また、高負荷域の運転状態では、酸素ボンベ42内の酸素を改質器30に供給して改質反応を行うようにしたため、酸素ボンベ42の酸素圧力によって燃料噴射弁26から筒内へ圧縮行程噴射を行うことができる。従って、内燃機関10の高出力化を達成することが可能となる。
なお、実施の形態4において、酸素ボンベ42から燃料噴射弁26に至る経路と、空気ポンプ58から燃料噴射弁27に至る経路の双方に個別に改質器30を設けても良い。
実施の形態5.
次に本発明の実施の形態5について説明する。図7は、実施の形態5に係る燃料改質器付き内燃機関10を備えたシステムの構成を説明するための図である。実施の形態5のシステムは、実施の形態4のシステムと同様に、内燃機関10の筒内に直接改質ガスを噴射する燃料噴射弁26と、吸気管12に改質ガスを噴射する燃料噴射弁27の双方を備えている。そして、改質器30と燃料噴射弁26は改質ガス通路68によって接続され、改質器30と燃料噴射弁27は改質ガス通路70によって接続されている。
実施の形態4と同様に、改質ガス通路68と改質ガス通路70には、改質ガスを貯蔵するための貯蔵タンク32がそれぞれ設けられている。また、改質ガス通路68には高圧遮断弁72が設けられ、改質ガス通路70には低圧遮断弁74が設けられている。
図7に示すように、実施の形態5のシステムは、2つの酸素ボンベ42a,42bを備えている。酸素ボンベ42aは酸素供給管40aを介して酸素供給管40と接続されている。また、酸素ボンベ42bは酸素供給管40bを介して酸素供給管40と接続されている。燃料供給管40は、混合器46と接続されている。
大型の酸素ボンベを1つ設けたシステムでは、一度ボンベの内圧が低下すると、再充填するまでの間は高圧の酸素を供給することができなくなり、酸素ボンベ内の酸素残量が比較的多い場合であっても、内圧の低下により高圧の酸素供給ができなくなることが懸念される。一方、本実施形態のように2つの酸素ボンベ42a,42bを設けた場合は、一方のボンベから酸素を消費して内圧が低下した場合であっても、他方のボンベは高圧に維持されるため、より長い時間、高圧の酸素を改質器30へ供給することができる。従って、より長い時間、燃料噴射弁26からの圧縮行程噴射を行うことができ、2つの酸素ボンベ42a,42bを合計した容量が、1つの酸素ボンベを設けた場合の容量と同一の場合であっても、1つの酸素ボンベを設けた場合に比べて圧縮行程噴射による走行距離を長くすることができる。
また、2つの酸素ボンベ42a,42bを設けることにより、個々の酸素ボンベの容量を小さくすることができ、各酸素ボンベに同時に酸素を充填することができるため、大型の酸素ボンベを1つ設けた場合に比べて酸素の充填時間を短縮することが可能である。
酸素供給管40a,40bには、圧力センサ76a,76bがそれぞれ設けられている。また、酸素供給管40a,40bには、酸素供給制御弁44a,44bがそれぞれ設けられている。圧力センサ76a,76bによれば、酸素供給管40a,40b内の酸素ガスの圧力、すなわち、酸素ボンベ40a,40bの内圧をそれぞれ検出することができる。なお、圧力センサ76a,76bの代わりに積算流量計を設け、流量から圧力を推定しても良い。また、酸素供給制御弁44a,44bによれば、酸素ボンベ40a,40bのそれぞれから酸素供給管40を介して改質器30に送られる酸素量を制御することができる。
改質器30から燃料噴射弁26に至る経路には、酸素供給制御弁44a,44bによって減圧された酸素ボンベ42a,42bの圧力が加えられている。従って、上述した実施形態と同様に改質ガスの圧力を高めることができ、高圧の改質ガスを燃料噴射弁26から内燃機関10の筒内に噴射できる。
このように構成された実施の形態5のシステムでは、実施の形態4と同様に、内燃機関10の運転状態に応じて、燃料噴射弁26または燃料噴射弁27の一方から改質ガスが供給される。
すなわち、内燃機関10が高負荷域で運転されている場合は、高圧遮断弁72が開かれ、低圧遮断弁74が閉じられる。これにより、改質器30で生成された改質ガスは燃料噴射弁26へ送られる。燃料噴射弁26では、圧縮行程で筒内へ改質ガスを噴射する。
一方、内燃機関10が軽負荷、中負荷域で運転されている場合は、高圧遮断弁72が閉じられ、低圧遮断弁74が開かれる。これにより、改質器30で生成された改質ガスは燃料噴射弁27へ送られる。燃料噴射弁27では、吸気行程で吸気管12へ改質ガスを噴射する。
改質器30には、燃料供給管36から燃料が供給され、酸素ボンベ42a,42bから酸素が供給される。そして、実施の形態5のシステムでは、内燃機関10の運転状態と、2つの酸素ボンベ42a,42bの内圧に応じて、改質器30へ酸素を供給する酸素ボンベ42a,42bを選択するようにしている。
すなわち、酸素ボンベ42a,42bの双方に十分な量の酸素ガスが充填されている場合は、全ての運転状態(軽負荷域〜高負荷域)において、一方の酸素ボンベ42aから改質器30へ酸素が供給される。
酸素ボンベ42aの内圧は酸素が消費されると低下する。そして、実施の形態3で説明したように、酸素ボンベ42aから供給される酸素圧力が低下すると、燃料噴射弁26による改質ガスの噴射圧が低下し、圧縮行程で筒内に改質ガスを噴射することが困難となる場合が生じる。このため、酸素ボンベ42aの内圧が所定値以下となった場合は、高負荷域で運転を行う場合のみ、酸素ボンベ42bから改質器30へ酸素を供給する。酸素ボンベ42b内には酸素が十分に充填されているため、酸素ボンベ42bの内圧は高圧に維持されている。従って、高負荷域の運転において、酸素ボンベ42bから酸素を供給することで、改質ガス通路68内の改質ガス圧力を高めることができ、筒内へ圧縮行程噴射を行うことができる。
一方、軽負荷、中負荷域の運転では、燃料噴射弁27により、吸気管12へ吸気行程噴射を行うため、酸素ボンベ42b内の高圧酸素を改質器30へ供給する必要はない。従って、軽負荷、中負荷域の運転で燃料噴射弁27から吸気行程噴射を行う場合は、内圧が所定値以下に低下した酸素ボンベ42aから改質器30へ酸素を供給する。これにより、酸素ボンベ42b内の酸素の消費量を最小限に抑えることができ、酸素ボンベ42bの内圧を高圧に維持することができるため、燃料噴射弁26による圧縮行程噴射をより長時間に渡って行うことができる。
大型の酸素ボンベを1つ設けたシステムでは、軽負荷、中負荷域の運転においても、ボンベ内の高圧ガスが使用されるため、高負荷運転時に使用可能な高圧の酸素量は減少してしまう。本実施形態では、軽負荷、中負荷域の運転で酸素ボンベ42b内の高圧の酸素が使用されることがないため、酸素ボンベ42b内の高圧酸素を使用した圧縮行程噴射をより長時間、長走行距離に渡って行うことができる。
なお、2つの酸素ボンベ42a,42bに残留する酸素ガスの残量に基づいて、改質器30へ酸素を供給する酸素ボンベ42a,42bを選択しても良い。この場合、高負荷域の運転では、残量が所定値以上の酸素ボンベから改質器30へ酸素を供給し、軽負荷、中負荷域の運転では、残量が所定値未満の酸素ボンベから改質器30へ酸素を供給すればよい。
次に、図8のフローチャートに基づいて、本実施形態のシステムにおける処理の手順を説明する。先ず、ステップS31では、圧力センサ76a,76bの検出値により、酸素ボンベ42a,42bの圧力を取得する。
次のステップS32では、内燃機関10の運転状態を表す各種パラメータを取得する。具体的には、機関回転数Ne、吸気管負圧Pm、吸入空気量Gaなどの各パラメータを読み込む。
次のステップS33では、ステップS31で取得した酸素ボンベ42a,42bの圧力の少なくとも一方が第1の所定値以上であるか否かを判定する。ここで、第1の所定値は、燃料噴射弁26からの圧縮行程噴射が可能か否かを判定するための基準値であって、酸素ボンベ42a,42bの圧力が第1の所定値以上の場合は、燃料噴射弁26からの圧縮行程噴射が可能である。
ステップS33で、酸素ボンベ42a,42bの圧力の少なくとも一方が第1の所定値以上である場合は、圧縮行程噴射が可能であるため、ステップS34へ進む。一方、酸素ボンベ42a,42bの圧力の双方が第1の所定値未満の場合は、ステップS39へ進む。
ステップS34では、ステップS32で取得したパラメータに基づいて、現在の運転状態が高負荷域の運転状態であるか否かを判定する。
ステップS34で高負荷域の運転状態と判定された場合は、ステップS35へ進む。ステップS35では、低圧遮断弁74を閉じ、高圧遮断弁72を開く。次のステップS36では、ステップS31で取得した各酸素ボンベ42a,42bの圧力が第1の所定値以上であるか否かを判定し、圧力が第1の所定値以上の酸素ボンベに接続された酸素供給弁44a,44bを開く。そして、圧力が第1の所定値未満の酸素ボンベに接続された酸素供給弁44a,44bを閉じる。なお、酸素ボンベ42a,42bの圧力の双方が第1の所定値以上の場合は、酸素ボンベ42aに接続された酸素供給弁44aを開き、酸素ボンベ42bに接続された酸素供給弁44bを閉じる。
次のステップS37では、内燃機関10の筒内に接続された燃料噴射弁26から燃料を噴射する。この際、ステップS35で高圧遮断弁72が開かれ、ステップS36で圧力が第1の所定値以上の酸素ボンベに接続された酸素供給弁が開かれているため、燃料噴射弁26にかかる改質ガスの圧力が高められ、圧縮行程で筒内に改質ガスを噴射することができる。また、ステップS35では低圧遮断弁74が閉じられているため、燃料噴射弁27からの燃料噴射は停止される。
次のステップS38では、現在使用中の酸素ボンベの圧力が第1の所定値以上であるか否かを判定し、第1の所定値以上の場合はステップS43へ進む。一方、第1の所定値未満に低下した場合は、ステップS31へ戻る。
ステップS43では、運転条件に変更が生じたか否かを判定し、変更が生じた場合はステップS31へ戻る。一方、運転条件に変更が生じていない場合は、処理を終了する(RETURN)。
ステップS34で高負荷域の運転状態ではないと判定された場合、すなわち、軽負荷域、中負荷域の運転状態と判定された場合は、ステップS39へ進む。ステップS39では、低圧遮断弁74を開き、高圧遮断弁72を閉じる。次のステップS40では、ステップS31で取得した各酸素ボンベ42a,42bの圧力に基づいて、各酸素ボンベ42a,42bの圧力が第1のしきい値未満であるか否かを判定し、圧力が第1のしきい値未満の酸素ボンベに接続された酸素供給弁44a,44bを開く。そして、圧力が第1のしきい値以上の酸素ボンベに接続された酸素供給弁44a,44bを閉じる。なお、酸素ボンベ42a,42bの圧力の双方が第1のしきい値以上の場合は、酸素ボンベ42aに接続された酸素供給弁44aを開き、酸素ボンベ42bに接続された酸素供給弁44bを閉じる。
次のステップS41では、内燃機関10の吸気管12に接続された燃料噴射弁27から燃料を噴射する。
次のステップS42では、現在使用中の酸素ボンベの圧力が第2の所定値以上であるか否かを判定し、第2の所定値以上の場合はステップS43へ進む。一方、現在使用中の酸素ボンベの圧力が第2の所定値未満の場合は、ステップS31へ戻る。第2の所定値は、現在使用中の酸素ボンベが空に近い状態であるか否かを判定するためのしきい値である。ステップS43では、運転条件に変更が生じたか否かを判定し、変更が生じた場合はステップS31へ戻る。一方、運転条件に変更が生じていない場合は、処理を終了する(RETURN)。
図8の処理によれば、高負荷域の運転状態では、内圧が第1の所定値以上である酸素ボンベから酸素を供給するため、圧縮行程で筒内に改質ガスを噴射することができる。また、軽負荷、中負荷域の運転状態では、内圧が第1の所定値未満の酸素ボンベから酸素を供給するため、内圧の高い酸素ボンベにおける酸素の消費を抑えることができる。従って、内圧の高い酸素ボンベの圧力を高圧に維持することができ、圧縮行程噴射をより長時間に渡って行うことができる。
以上説明したように実施の形態5によれば、酸素ボンベを複数個設け(酸素ボンベ42a,42b)、軽負荷、中負荷域の運転状態では低圧の酸素ボンベから酸素を供給し、高負荷域の運転のみで高圧の酸素ボンベから酸素を供給するようにしたため、高圧の酸素ボンベの圧力低下を抑制することができる。従って、高圧の酸素ボンベの圧力を長時間維持することができ、高負荷域での圧縮行程噴射を長時間、長走行距離に渡って行うことができる。
なお、実施の形態5では2つの酸素ボンベ42a,42bを設けた例を示したが、より多くの酸素ボンベを設けても良い。この場合においても、運転状態と各酸素ボンベの内圧に応じて酸素ボンベを選択することで、運転状態に応じた圧力の酸素ボンベから改質器30へ酸素を供給することが可能となる。
実施の形態6.
次に本発明の実施の形態6について説明する。図9は、実施の形態6に係る燃料改質器付き内燃機関10を備えたシステムの構成を説明するための図である。図9のシステムは、図7の構成に加えて、改質器30に燃料ガスを供給する2つの燃料ガスボンベ(燃料ガスタンク)80a,80bを備えている。
燃料ガスボンベ80a,80b内には、高圧の燃料ガスが充填されている。燃料ガスとしては、例えば、メタン(CH)、プロパン(C)などが用いられる。図9に示すように、燃料ガスボンベ80a,80bのそれぞれは、燃料供給管36a,36bを介して燃料供給管36に接続されている。燃料供給管36は、混合器46と接続されている。
実施の形態5と同様に、2つの燃料ガスボンベ80a,80bを設けた場合は、一方のボンベから多くの燃料ガスを消費した場合であっても、他方のボンベは高圧に維持されるため、より長い時間、高圧の燃料ガスを改質器30へ供給することができる。従って、より長い時間、燃料噴射弁26からの圧縮行程噴射を行うことができ、1つの燃料ガスボンベを設けた場合に比べて圧縮行程噴射による走行距離を長くすることができる。
また、2つの燃料ガスボンベ80a,80bを設けることにより、個々の燃料ガスボンベの容量を小さくすることができ、各燃料ガスボンベに同時に燃料ガスを充填することができるため、大型の燃料ガスボンベを1つ設けた場合に比べて燃料ガスの充填時間を短縮することが可能である。
燃料供給管36a,36bには、圧力センサ82a,82bがそれぞれ設けられている。また、燃料供給管36a,36bには、燃料供給制御弁38a,38bがそれぞれ設けられている。圧力センサ82a,82bによれば、燃料供給管36a,36b内の燃料ガスの圧力、すなわち、燃料ガスボンベ80a,80bの内圧をそれぞれ検出することができる。また、燃料供給制御弁38a,38bによれば、燃料ガスボンベ80a,80bのそれぞれから燃料供給管36a,36bを介して改質器30に送られる燃料ガス量を制御することができる。
改質器30から燃料噴射弁26に至る経路には、酸素供給制御弁44a,44bによって減圧された酸素ボンベ42a,42bの圧力とともに、燃料供給制御弁38a,38bによって減圧された燃料ガスボンベ80a,80bの圧力が加えられている。従って、改質ガスの圧力を高めることができ、高圧の改質ガスを燃料噴射弁26から内燃機関10の筒内に噴射できる。
実施の形態6では、実施の形態5と同様に、内燃機関10の運転状態と、2つの酸素ボンベ42a,42bの内圧に応じて、改質器30へ酸素を供給する2つの酸素ボンベ42a,42bを選択する。
そして、実施の形態6では、燃料ガスの供給においても、内燃機関10の運転状態と、2つの燃料ガスボンベ80a,80b内のガス圧力に応じて、燃料ガスを供給する燃料ガスボンベ80a,80bを選択するようにしている。
すなわち、燃料ガスボンベ80a,80bの双方に十分な量の燃料ガスが充填されている場合は、全ての運転状態(軽負荷〜高負荷域)において、一方の燃料ガスボンベ80aから改質器30(混合器46)へ燃料ガスが供給される。
燃料ガスボンベ80aの内圧は燃料ガスが消費されると低下する。そして、燃料ガスボンベ80aの内圧が所定値以下となった場合は、高負荷域で運転を行う場合のみ、燃料ガスボンベ80bから改質器30へ燃料ガスを供給する。燃料ガスボンベ80b内には燃料ガスが十分に充填されているため、燃料ガスボンベ80bの内圧は高圧に維持されている。従って、高負荷域の運転において、燃料ガスボンベ80bから燃料ガスを供給することで、改質ガス通路68内の改質ガス圧力を高めることができ、筒内へ圧縮行程噴射を行うことができる。
一方、軽負荷、中負荷域の運転では、燃料噴射弁27により、吸気管12へ吸気行程噴射を行うため、燃料ガスボンベ80b内の高圧燃料ガスを改質器30へ供給する必要はない。従って、軽負荷、中負荷域の運転で燃料噴射弁27から吸気行程噴射を行う場合は、内圧が所定値以下に低下した燃料ガスボンベ80aから改質器30へ燃料ガスを供給する。これにより、燃料ガスボンベ80b内の燃料ガスの消費量を最小限に抑えることができ、燃料ガスボンベ80bの内圧を高圧に維持することができるため、燃料噴射弁26による圧縮行程噴射をより長時間に渡って行うことができる。
なお、2つの燃料ガスボンベ80a,80bに残留する燃料ガスの残量に基づいて、改質器30へ燃料ガスを供給する燃料ガスボンベを選択しても良い。この場合、高負荷域の運転では、残量が所定値以上の燃料ガスボンベから改質器30へ燃料ガスを供給し、軽負荷、中負荷域の運転では、残量が所定値未満の燃料ガスボンベから燃料ガスを供給すればよい。
次に、図10のフローチャートに基づいて、本実施形態のシステムにおける処理の手順を説明する。先ず、ステップS51では、圧力センサ82a,82bの検出値により、燃料ガスボンベ80a,80bの圧力を取得する。
次のステップS52では、内燃機関10の運転状態を表す各種パラメータを取得する。具体的には、機関回転数Ne、吸気管負圧Pm、吸入空気量Gaなどの各パラメータを読み込む。
次のステップS53では、ステップS51で取得した燃料ガスボンベ80a,80bの圧力の少なくとも一方が第3の所定値以上であるか否かを判定する。ここで、第3の所定値は、燃料噴射弁26からの圧縮行程噴射が可能か否かを判定するための基準値であって、燃料ガスボンベ80a,80bの圧力が第3の所定値以上の場合は、燃料噴射弁26からの圧縮行程噴射が可能である。
ステップS53で、燃料ガスボンベ80a,80bの圧力の少なくとも一方が第3の所定値以上である場合は、圧縮行程噴射が可能であるため、ステップS54へ進む。一方、燃料ガスボンベ80a,80bの圧力の双方が第3の所定値未満の場合は、ステップS59へ進む。
ステップS54では、ステップS52で取得したパラメータに基づいて、現在の運転状態が高負荷域の運転状態であるか否かを判定する。
ステップS54で高負荷域の運転状態と判定された場合は、ステップS55へ進む。ステップS55では、低圧遮断弁74を閉じ、高圧遮断弁72を開く。次のステップS56では、ステップS51で取得した各燃料ガスボンベ80a,80bの圧力が第3の所定値以上であるか否かを判定し、圧力が第3の所定値以上の燃料ガスボンベに接続された燃料供給弁38a,38bを開く。そして、圧力が第3の所定値未満の酸素ボンベに接続された燃料供給弁38a,38bを閉じる。なお、燃料ガスボンベ80a,80bの圧力の双方が第3の所定値以上の場合は、燃料ガスボンベ80aに接続された燃料供給弁38aを開き、燃料ガスボンベ80bに接続された燃料供給弁38bを閉じる。
次のステップS57では、内燃機関10の筒内に接続された燃料噴射弁26から燃料を噴射する。この際、ステップS55で高圧遮断弁72が開かれ、ステップS56で圧力が第3の所定値以上の燃料ガスボンベに接続された燃料供給弁が開かれているため、燃料噴射弁26にかかる改質ガスの圧力が高められ、圧縮行程で筒内に改質ガスを噴射することができる。また、ステップS55では低圧遮断弁74が閉じられているため、燃料噴射弁27からの燃料噴射は停止される。
次のステップS58では、現在使用中の燃料ガスボンベの圧力が第3の所定値以上であるか否かを判定し、第3の所定値以上の場合はステップS53へ進む。一方、第3の所定値未満に低下した場合は、ステップS51へ戻る。
ステップS53では、運転条件に変更が生じたか否かを判定し、変更が生じた場合はステップS51へ戻る。一方、運転条件に変更が生じていない場合は、処理を終了する(RETURN)。
ステップS54で高負荷域の運転状態ではないと判定された場合、すなわち、軽負荷域、中負荷域の運転状態と判定された場合は、ステップS59へ進む。ステップS59では、低圧遮断弁74を開き、高圧遮断弁72を閉じる。次のステップS60では、ステップS51で取得した各燃料ガスボンベ80a,80bの圧力に基づいて、各燃料ガスボンベ80a,80bの圧力が第3のしきい値未満であるか否かを判定し、圧力が第3のしきい値未満の燃料ガスボンベに接続された燃料供給弁38a,38bを開く。そして、圧力が第3のしきい値以上の燃料ガスボンベに接続された燃料供給弁38a,38bを閉じる。なお、燃料ガスボンベ80a,80bの圧力の双方が第3のしきい値以上の場合は、燃料ガスボンベ80aに接続された燃料供給弁38aを開き、燃料ガスボンベ80bに接続された燃料供給弁38bを閉じる。
次のステップS61では、内燃機関10の吸気管12に接続された燃料噴射弁27から燃料を噴射する。
次のステップS62では、現在使用中の燃料ガスボンベの圧力が第4の所定値以上であるか否かを判定し、第4の所定値以上の場合はステップS63へ進む。一方、現在使用中の酸素ボンベの圧力が第4の所定値未満の場合は、ステップS51へ戻る。第4の所定値は、現在使用中の燃料ガスボンベが空に近い状態であるか否かを判定するためのしきい値である。ステップS63では、運転条件に変更が生じたか否かを判定し、変更が生じた場合はステップS61へ戻る。一方、運転条件に変更が生じていない場合は、処理を終了する(RETURN)。
図10の処理によれば、高負荷域の運転状態では、内圧が第3の所定値以上である燃料ガスボンベから燃料ガスを供給するため、圧縮行程で筒内に改質ガスを噴射することができる。また、軽負荷、中負荷域の運転状態では、内圧が第3の所定値未満の燃料ガスボンベから燃料ガスを供給するため、内圧の高い燃料ガスボンベにおける燃料ガスの消費を抑えることができる。従って、内圧の高い燃料ガスボンベの圧力を高圧に維持することができ、圧縮行程噴射をより長時間に渡って行うことができる。
上述したように本実施形態では、実施の形態5と同様に、運転状態と2つの酸素ボンベ42a,42bの内圧に応じて改質器30へ酸素を供給する酸素ボンベ42a,42bを選択するため、図8の処理と図10の処理は並行して行われる。このとき、酸素ボンベ42a,42b、燃料ガスボンベ80a,80bの内圧は、内燃機関10の運転に伴って低下していくが、好適には、酸素ボンベ、燃料ガスボンベの一方の内圧が低下して、軽負荷〜中負荷域と高負荷域とで使用するボンベが異なることとなった場合は、酸素ボンベ、燃料ガスボンベの他方についても、軽負荷、中負荷域と高負荷域とで使用するボンベを切り換えることが好適である。
このため、内燃機関10の運転に伴って、酸素ボンベ42a,42bと燃料ガスボンベ80a,80bの圧力が同程度の割合で低下していくことが望ましい。より詳細には、図8の処理によれば、先に酸素が消費される酸素ボンベ42aの内圧が図8中の第1の所定値未満に低下すると、高負荷域の運転で酸素を供給するボンベが酸素ボンベ42aから酸素ボンベ42bに切り換わる。また、図10の処理によれば、先に燃料ガスが消費される燃料ガスボンベ80aの内圧が図10中の第3の所定値未満に低下すると、高負荷域の運転で燃料ガスを供給するボンベが燃料ガスボンベ80aから燃料ガスボンベ80bに切り換わる。この場合において、酸素ボンベ42aの内圧が第1の所定値に達するタイミングと、燃料ガスボンベ80aの内圧が第3の所定値に達するタイミングが同じタイミングであることが望ましい。
これにより、酸素ボンベ42a、燃料ガスボンベ80aの一方のみが低圧になることを抑止でき、高負荷運転時に高圧の改質ガスを燃料噴射弁26に安定して供給することができる。従って、圧縮行程噴射を行うことのできる時間、走行距離をより増加することが可能となる。
酸素ボンベ42aの内圧が第1の所定値に達するタイミングと、燃料ガスボンベ80aの内圧が第3の所定値に達するタイミングとを同時期にするためには、酸素と燃料ガスとの混合比に合わせて、酸素ボンベ42a,42b、燃料ガスボンベ80a,80bの容量を決定すれば良い。
例えば燃料ガスとしてメタン(CH)を用いた場合は、改質器30において以下の反応式による反応(部分酸化反応)が行われる。
CH+(1/2)O→CO+2H
上式に示されるように、燃料ガスとしてメタンを用いた場合は、燃料ガス1モルに対して酸素0.5モルが反応する。従って、燃料ガスボンベ80aの容量を酸素ボンベ40aの容量の2倍としておくことで、燃料ガスボンベ80a内の圧力と酸素ボンベ40a内の圧力を同程度の割合で低下させることができ、酸素ボンベ42aの内圧が第1の所定値に達するタイミングと、燃料ガスボンベ80aの内圧が第3の所定値に達するタイミングとを同時期にすることが可能である。
また、燃料ガスとしてプロパン(C)を用いた場合は、改質器30において以下の反応式による反応(部分酸化反応)が行われる。
+(3/2)O→3CO+4H
上式に示されるように、燃料ガスとしてプロパンを用いた場合は、燃料ガス1モルに対して酸素1.5モルが反応する。従って、酸素ボンベ40aの容量を燃料ガスボンベ80aの容量の1.5倍とすることで、燃料ガスボンベ80a内の圧力と酸素ボンベ40a内の圧力を同程度の割合で低下させることができ、酸素ボンベ42aの内圧が第1の所定値に達するタイミングと、燃料ガスボンベ80aの内圧が第3の所定値に達するタイミングとを同時期にすることが可能である。
これにより、酸素ボンベ42a,42b、燃料ガスボンベ80a,80bを満充填した後、内燃機関10の運転により酸素ガスボンベ40aの内圧が第1の所定値未満となる場合は、燃料ガスボンベ80aの内圧も第3の所定値未満となり、高負荷域の運転において酸素ボンベ40b内の酸素ガスの使用が開始されるタイミングと燃料ガスボンベ80b内の燃料ガスの使用が開始されるタイミングを同じタイミングにすることができる。従って、燃料ガスボンベと酸素ガスボンベの一方の圧力のみがより早く低圧になることがなく、高負荷域で燃料噴射弁26から改質ガスを噴射できる時間、走行距離をより長くすることができる。
また、燃料ガスボンベ80aおよび酸素ボンベ40aの内圧が同じタイミングで所定値未満となるため、軽負荷、中負荷域の運転において、吸気行程における供給ガス量を増加することができる。従って、ポンピングロスを低減することができ、燃費を向上することができる。
また、酸素ボンベ、燃料ガスボンベの一方において、改質器30へガスを供給するボンベの切り換えが行われた場合は、酸素ボンベ、燃料ガスボンベの他方においても改質器30へガスを供給するボンベを切り換えるようにしても良い。例えば、酸素ボンベ42aの内圧が低下して第1の所定値未満になった場合は、高負荷域の運転で使用する酸素ボンベを酸素ボンベ42aから酸素ボンベ42bに切り換えるとともに、燃料ガスボンベ80aの内圧が第3の所定値未満まで低下していない場合においても、高負荷域の運転で使用する燃料ガスボンベを燃料ガスボンベ80aから燃料ガスボンベ80bに切り換えるようにする。これにより、高負荷域の運転で使用される燃料ガスボンベ、酸素ガスボンベの一方のみが低圧になることを抑止できる。従って、高負荷運転時に高圧の改質ガスを燃料噴射弁26に安定して供給することができ、圧縮行程噴射を行うことのできる時間、走行距離をより増加することが可能となる。
以上説明したように実施の形態6によれば、複数の燃料ガスボンベ80a,80bを設け、軽負荷、中負荷域の運転状態では低圧の燃料ガスボンベから燃料ガスを供給し、高負荷域の運転のみで高圧の燃料ガスボンベから燃料ガスを供給するようにしたため、高圧の燃料ガスボンベの圧力低下を抑制することができる。従って、高圧の燃料ガスボンベの圧力を長時間維持することができ、高負荷域での圧縮行程噴射を長時間に渡って行うことができる。
また、内燃機関10の運転に伴って、酸素ボンベ42a,42bの圧力と燃料ガスボンベ80a,80bの圧力を同程度の割合で低下させるため、燃料ガスボンベと酸素ガスボンベの一方の圧力のみがより早く低圧になることがなく、高負荷域で燃料噴射弁26から改質ガスを噴射できる時間、走行距離をより長くすることができる。
なお、実施の形態6においても、より多くの燃料ガスボンベを設けても良い。この場合においても、運転状態と各燃料ガスボンベの内圧に応じて燃料ガスボンベを選択することで、運転状態に応じた圧力の燃料ガスボンベから改質器30へ燃料ガスを供給することが可能である。
また、実施の形態5,6では、酸素ボンベ42a,42b又は燃料ガスボンベ80a,80bの圧力が低下した場合は、燃料噴射弁27から吸気管12へ吸気行程噴射を行うこととしたが、実施の形態3と同様に燃料噴射弁26から筒内へ吸気行程噴射を行っても良い。
また、上述した実施形態では、吸気行程で燃料噴射弁27から吸気管12へ改質ガスを噴射することとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。吸気行程以外の行程で燃料噴射弁27から改質ガスを噴射しても良い。
本発明の実施の形態1に係る燃料改質器付き内燃機関10を備えたシステムの構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る燃料改質器付き内燃機関10を備えたシステムの構成を示す模式図である。 実施の形態3のシステムにおける処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る燃料改質器付き内燃機関10を備えたシステムの構成の他の例を示す模式図である。 本発明の実施の形態4に係る燃料改質器付き内燃機関10を備えたシステムの構成を示す模式図である。 実施の形態4のシステムにおける処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態5に係る燃料改質器付き内燃機関10を備えたシステムの構成を示す模式図である。 実施の形態5のシステムにおける処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態6に係る燃料改質器付き内燃機関10を備えたシステムの構成を示す模式図である。 実施の形態6のシステムにおける処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 内燃機関
12 吸気通路
26,27 燃料噴射弁
30 改質器
34 圧力センサ
36 燃料供給管
40 酸素供給管
42,42a,42b 酸素ボンベ
50 ECU
51 酸素分離器
51a 酸素分離膜
58 空気ポンプ
72 高圧遮断弁
74 低圧遮断弁
76a,76b,82a,82b 圧力センサ
80a,80b 燃料ガスボンベ

Claims (15)

  1. 主に部分酸化反応により、炭化水素燃料を改質して水素と一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質器と、
    前記改質器に前記炭化水素燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記改質器に高純度酸素ガスを供給する酸素ガス供給手段と、
    前記改質ガスを燃焼して駆動力を発生する内燃機関と、
    を備えたことを特徴とする燃料改質器付き内燃機関。
  2. 前記酸素ガス供給手段は、前記高純度酸素ガスを貯蔵した酸素タンクを含み、当該酸素タンクから前記改質器に前記高純度酸素ガスを供給することを特徴とする請求項1記載の燃料改質器付き内燃機関。
  3. 前記酸素ガス供給手段は、空気中から酸素を分離する酸素分離膜を含み、当該酸素分離膜で得られた前記高純度酸素ガスを前記改質器に供給することを特徴とする請求項1記載の燃料改質器付き内燃機関。
  4. 前記改質ガスを前記内燃機関の筒内へ直接噴射する噴射弁を備え、
    前記酸素タンクから供給される前記高純度酸素ガスの圧力が所定値以上の場合は、圧縮行程で前記内燃機関の筒内へ前記改質ガスを噴射し、
    前記酸素タンクから供給される前記高純度酸素ガスの圧力が所定値未満の場合は、吸気行程で前記内燃機関の筒内へ前記改質ガスを噴射することを特徴とする請求項2記載の燃料改質器付き内燃機関。
  5. 前記改質ガスを前記内燃機関の筒内へ直接噴射する第1の噴射弁と、
    前記改質ガスを前記内燃機関の吸気通路に噴射する第2の噴射弁と、を備え、
    前記酸素タンクから供給される前記高純度酸素ガスの圧力が所定値以上の場合は、圧縮行程で前記第1の噴射弁から前記改質ガスを噴射し、
    前記酸素タンクから供給される前記高純度酸素ガスの圧力が所定値未満の場合は、前記第2の噴射弁から前記改質ガスを噴射することを特徴とする請求項2記載の燃料改質器付き内燃機関。
  6. 前記酸素ガス供給手段は、前記高純度酸素ガスを貯蔵した複数の前記酸素タンクを含み、当該複数の酸素タンクから前記改質器に前記高純度酸素ガスを供給することを特徴とする請求項2記載の燃料改質器付き内燃機関。
  7. 前記複数の酸素タンクの内圧をそれぞれ取得する圧力取得手段と、
    前記内燃機関の運転状態と前記複数の酸素タンクのそれぞれの内圧とに基づいて、前記複数の酸素タンクの中から特定の酸素タンクを選択し、当該特定の酸素タンクから前記改質器に前記高純度酸素ガスを供給する酸素タンク選択手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項6記載の燃料改質器付き内燃機関。
  8. 酸素タンク選択手段は、前記内燃機関が高負荷域で運転される場合は、内圧の高い前記酸素タンクを選択し、前記内燃機関が軽負荷〜中負荷域で運転される場合は、内圧の低い前記酸素タンクを選択し、選択した前記酸素タンクから前記改質器に前記高純度酸素ガスを供給することを特徴とする請求項7記載の燃料改質器付き内燃機関。
  9. 前記改質ガスを前記内燃機関の筒内へ直接噴射する第1の噴射弁と、
    前記改質ガスを前記内燃機関の吸気通路に噴射する第2の噴射弁と、を備え、
    前記内燃機関が高負荷域で運転される場合は、圧縮行程で前記第1の噴射弁から前記改質ガスを噴射し、
    前記内燃機関が軽負荷〜中負荷域で運転される場合は、前記第2の噴射弁から前記改質ガスを噴射することを特徴とする請求項8記載の燃料改質器付き内燃機関。
  10. 全ての前記複数の酸素タンクの内圧が所定値未満となった場合は、前記第2の噴射弁から前記改質ガスを噴射することを特徴とする請求項9記載の燃料改質器付き内燃機関。
  11. 前記燃料供給手段は、前記炭化水素燃料としての燃料ガスを貯蔵した複数の燃料ガスタンクを含み、当該複数の燃料ガスタンクから前記改質器に前記燃料ガスを供給することを特徴とする請求項1、2及び6〜10のいずれかに記載の燃料改質器付き内燃機関。
  12. 前記複数の燃料ガスタンクの内圧をそれぞれ取得する圧力取得手段と、
    前記内燃機関の運転状態と前記複数の燃料ガスタンクのそれぞれの内圧とに基づいて、前記複数の燃料ガスタンクの中から特定の燃料ガスタンクを選択し、当該特定の燃料ガスタンクから前記改質器に前記燃料ガスを供給する燃料ガスタンク選択手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項11記載の燃料改質器付き内燃機関。
  13. 燃料ガスタンク選択手段は、前記内燃機関が高負荷域で運転される場合は、内圧の高い前記燃料ガスタンクを選択し、前記内燃機関が軽負荷〜中負荷域で運転される場合は、内圧の低い前記燃料ガスタンクを選択し、選択した前記燃料ガスタンクから前記改質器に前記燃料ガスを供給することを特徴とする請求項12記載の燃料改質器付き内燃機関。
  14. 主に部分酸化反応により、炭化水素燃料を改質して水素と一酸化炭素を含む改質ガスを生成する改質器と、
    前記改質器に前記炭化水素燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記改質器に高純度酸素ガスを供給する酸素タンクと、
    前記改質器に酸素を含む空気を供給する空気ポンプと、
    前記改質ガスを燃焼して駆動力を発生する内燃機関と、
    前記改質ガスを前記内燃機関の筒内及び前記内燃機関の吸気通路のいずれか一方に供給するように切り換える切換手段と、を備え、
    前記内燃機関の運転状態が高負荷域の運転である場合は、前記酸素タンクから前記改質器へ前記高純度酸素ガスを供給するとともに、前記改質ガスを前記内燃機関の筒内に直接供給し、
    前記内燃機関の運転状態が低負荷域の運転である場合は、前記空気ポンプから前記改質器へ空気を供給するとともに、前記改質ガスを前記内燃機関の吸気通路に供給することを特徴とする燃料改質器付き内燃機関。
  15. 前記改質器を1つ備えたことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の燃料改質器付き内燃機関。
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