JP2006167693A - 水溶性有害化学物質の除去フィルタ、除去フィルタの再生方法および空気調和機 - Google Patents

水溶性有害化学物質の除去フィルタ、除去フィルタの再生方法および空気調和機 Download PDF

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Abstract

【課題】 水溶性の有害化学物質を除去することができる水溶性有害化学物質の除去フィルタおよびこの除去フィルタを効率よく再生する再生方法ならびにこの除去フィルタを備える空気調和機を提供する。
【解決手段】 吸湿性多孔質材料4を含む、水溶性有害化学物質の除去フィルタ1であって、空気調和機100において発生するドレイン水16を吸湿性多孔質材料4に供給し、吸湿性多孔質材料4に含まれる水分に空気を接触させて、空気中に含まれる水溶性有害化学物質を除去することを特徴とする水溶性有害化学物質の除去フィルタ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水溶性有害化学物質の除去フィルタ、除去フィルタの再生方法および除去フィルタを備える空気調和機に関する。
室内の機密性が高くなるに従い、壁紙の接着剤や新建材などから発生する揮発性有害化学物質の人体に及ぼす影響がシックハウス症候群や化学物質過敏症として現れ、10〜20人に1人は揮発性有害化学物質による健康障害であると言われている。
この揮発性有害化学物質の代表とされているホルムアルデヒドは、無色の気体で、刺激臭を有し、これを吸うと主に目、鼻および喉に対する刺激が強く、吐き気、呼吸困難がおき、発ガン性も指摘されている。そのため、新築の建造物については、これに対応すべく脱ホルマリン化が進行しつつあるが、脱ホルマリン化の処置なしに既に建てられてしまった建築についてはほとんど対策が施されていないため、ホルムアルデヒドなどの揮発性有害化学物質を低減または除去することができる空調システムが求められている。
このような揮発性有害化学物質を除去する方法としては、現在、主に活性炭を素材とする有害化学物質除去フィルタを使用する方法が採用されており、かかる有害化学物質除去フィルタとしては、比表面積が、700〜2000m2/gの活性炭繊維が提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。
しかし、活性炭を使った有害ガス除去フィルタは、ホルムアルデヒドなどの有害化学物質の吸着性が低く、吸着に利用できる面積が活性炭全体の表面積の1%以下であるため、活性炭の単位質量あたりに吸着できるホルムアルデヒドは数mg以下である。また活性炭の細孔表面に有害化学物質の気体分子が吸着し、細孔表面全体が有害化学物質の気体分子に覆われると除去効果がなくなり、繊維状活性炭の使用寿命は1年以下である。
特開2001−164430号公報
本発明は、上記問題点を解決するため、ホルムアルデヒド、NOx、SOxなどの水溶性の有害化学物質を除去することができる水溶性有害化学物質の除去フィルタおよびこの除去フィルタを効率よく再生する再生方法ならびにこの除去フィルタを備える空気調和機を提供することを目的とする。
本発明は、吸湿性多孔質材料を含む水溶性有害化学物質の除去フィルタであって、空気調和機において発生するドレイン水を前記吸湿性多孔質材料に供給し、吸湿性多孔材料に含まれる水分に空気を接触させて、空気中に含まれる水溶性有害化学物質を除去することを特徴とする水溶性有害化学物質の除去フィルタである。
また、本発明は、水溶性有害化学物質の除去フィルタの再生方法であって、この除去フィルタを過熱水蒸気により再生させることを特徴とする水溶性有害化学物質の除去フィルタの再生方法である。
本発明にかかる水溶性有害化学物質の除去フィルタの再生方法において、吸湿性多孔質材料に含まれる水分を加熱することにより過熱水蒸気を発生させ、過熱水蒸気により、水溶性有害化学物質が溶解している水分を乾燥させることにより、除去フィルタを再生させることができる。また、空気調和機において発生するドレイン水を吸湿性多孔質材料に供給し、吸湿性多孔材料に吸収された水分を加熱することにより過熱水蒸気を発生させ、過熱水蒸気により、水溶性有害化学物質が溶解している水分を乾燥させることにより、除去フィルタを再生させることもできる。
また、本発明は、空気調和機から発生するドレイン水を吸湿性多孔質材料に供給する手段と、吸湿性多孔材料に含まれる水分に空気を接触させて、空気中に含まれる水溶性有害化学物質を除去する水溶性有害化学物質の除去フィルタを備えることを特徴とする空気調和機である。
また、本発明は、水溶性有害化学物質の除去フィルタを過熱水蒸気により再生させる手段を備えることを特徴とする空気調和機である。
本発明にかかる空気調和機において、除去フィルタに含まれる吸湿性多孔質材料は、水溶性有害化学物質の吸着と過熱水蒸気の発生とを行なうことができる。また、除去フィルタに含まれる吸湿性多孔質材料は、水溶性有害化学物質を吸着する第1の吸湿性多孔質材料と過熱水蒸気を発生させる第2の吸湿性多孔質材料とを含むことができる。さらに、除去フィルタに含まれる吸湿性多孔質を加熱するマイクロ波加熱手段をさらに備えることができる。
本発明において用いられる過熱水蒸気とは、大気圧で100℃より高温の水蒸気をいい、気化した水分子を大気圧の下で100℃より高温に加熱することにより得られる。かかる過熱水蒸気による加熱においては、対流伝熱、放射伝熱に加えて、加熱対象物の表面において水蒸気の凝縮による移動熱量の大きな凝縮伝熱が起こる。そのため、対流伝熱のみの加熱された乾燥空気による加熱に比べ、加熱対象物の温度を極めて短時間に上昇させることができる。すなわち、過熱水蒸気は、(1)乾燥空気より物質を乾燥させる能力がある、(2)乾燥空気より熱を伝える効率が高い、(3)殺菌作用を有する、などの特性がある。
本発明においては、過熱水蒸気の上記(1)の特性を利用して、水溶性有害化学物質の除去フィルタ中の吸湿性多孔質材料に供給され空気中の水溶性有害化学物質が溶解した水分を過熱水蒸気により乾燥除去することにより、除去フィルタを効率的に再生することができる。
上記のように、本発明によれば、ホルムアルデヒド、NOx、SOxなどの水溶性の有害化学物質を除去することができる水溶性有害化学物質の除去フィルタおよびこの除去フィルタを効率よく再生する再生方法ならびにこの除去フィルタを備える空気調和機を提供することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の好ましい実施形態を説明する。以下の図面および説明においては、同一の部品または構成要素には同一の符号を付している。また、同一の部品および構成要素については、その説明を繰り返さない。
(実施形態1)
本発明にかかる一の空気調和機は、図1を参照して、風路5中に、有害化学物質を吸着する吸湿性多孔質材料4を含む除去フィルタ1、熱交換機2、送風機3を備える。この空気調和機100は、風路5中にある三方弁6,7および送風機3によって、風路5内を室内側100aの空気を循環させながら(図1の太く黒い矢印は空気の流れを示す)、熱交換機2によって室内側100aの空気を加熱または冷却する。この風路5の循環経路中にフィルタ1が配置されており、有害化学物質を含んだ空気が、フィルタ1内の吸湿性多孔質材料4を通過する。
かかる吸湿性多孔質材料4は、空気中および/またはドレイン水中の水分を吸収している。この吸湿性多孔質材料4は、特に制限はないが、室温(たとえば、0℃〜40℃)程度の温度下でも空気中の水蒸気を吸収することができるものが好ましい。吸湿性多孔質材料としては、Al23、TiO2、ZrO2、Nb25、SnO2、HfO2、AlPO4などの遷移金属酸化物、SiO2、SiO2-Al23、SiO2−TiO2、Si02−V25、SiO2−B23、SiO2−Fe23などを主成分とするシリケート類、珪藻土、ホタテ貝殻など生体由来材料が好ましく用いられる。たとえば、昭和化学工業製の珪藻土セラミックス多孔体は、50〜120ml/100gの吸水性がある。風路5の圧力損失を低減するために、これらの吸湿性多孔質材料4は、ハニカム状に成形されていれば好適である。
有害化学物質を含んだ空気が、除去フィルタ1内の吸湿性多孔質材料4を通過する時に、吸湿性多孔質材料4に含まれている水分に接触して、空気中の水溶性有害化学物質が溶解することで、空気中の水溶性有害化学物質が除去される。
空気中の有害化学物質には、ホルムアルデヒド、トルエンおよびキシレンなどの揮発性有機物(VOC)、NOx、SOxなどがある。この内、ホルムアルデヒド、NOx、SOxなどの水溶性有害化学物質を、水分が吸収された吸湿性多孔質材料4により除去することができる。
しかし、使用時間が長くなるに従い、除去フィルタ1中の吸湿性多孔質材料4による有害化学物質の除去効率が低下する。除去フィルタ1の反復使用を可能にするためは、吸湿性多孔質材料4を再生する必要がある。
本実施形態においては、空気調和機100の冷房時あるいは除湿時に、熱交換機2と風路5が接する部分から発生するドレイン水16と過熱水蒸気により吸湿性多孔質材料4の再生を行うことができる。
本実施形態において用いられる過熱水蒸気は、大気圧下で100℃より高温の水蒸気であれば特に制限はないが、大気圧下で170℃以上300℃以下であることが好ましい。過熱水蒸気の温度が170℃未満であると水分を乾燥し除去する効率が低下し、300℃を超えると吸湿性多孔質材料の熱的劣化が促進する。
本実施形態において、過熱水蒸気は以下のようにして発生させることができる。すなわち、図1に示すように、マイクロ波加熱手段8によりマイクロ波を吸湿性多孔質材料4に照射して、吸湿性多孔質材料4を加熱する。ここで、マイクロ波加熱手段8は、制御手段9によって制御される。マイクロ波加熱手段8によるマイクロ波の照射により、吸湿性多孔質材料4の細孔内部に存在する水分が加熱されて水蒸気へと変換される。吸湿性多孔質材料4の細孔内部の水分に由来する水蒸気が細孔内部から外部に流出しようとするとき、吸湿性多孔質材料4の表面にもその表面に存在する水分に由来する水蒸気が存在しているため、吸湿性多孔質材料4の中心付近で発生した水蒸気は容易に外部に流出することができず圧力がかかる。この圧力によって、170℃〜300℃程度の過熱水蒸気を発生させることが可能となる。
このようにして、発生する170℃〜300℃の過熱水蒸気は、吸湿性多孔質材料4の中に含まれる水分、すなわち、水溶性有害化学物質が溶解した多孔質材料4中の水分を乾燥させることができる。このようにして、過熱水蒸気の物質を乾燥させる能力により、水溶性有害化学物質が溶解している吸湿性多孔質材料4中の水分を吸湿性多孔質材料4から除去し、吸湿性多孔質材料4を含む除去フィルタ1を再生することができる。
この過熱水蒸気による除去フィルタ1の再生に使われた過熱水蒸気を含む空気は、三方弁7を通って、排気口11から室外側100bへ排気される(図1の太く白い矢印は空気の流れを示す)。この時、室内側100aへの風路5は、三方弁6と三方弁7により閉鎖されている。
上記の過熱水蒸気による吸湿性多孔質材料4の乾燥作業の後、三方弁6,7により閉鎖されていた室内側100aへの風路5が解放される。乾燥した吸湿多孔質材料4への水分の供給は、空気調和機の冷房時あるいは除湿時に熱交換機2と風路5が接する部分から発生するドレイン水16を用いて行なわれる。すなわち、上記ドレイン水16は、ドレイン管15を通って、吸湿性多孔質材料4に接する吸水管14に流入する。ドレイン管15と吸水管14の間には、吸水弁13が設けられており、吸水弁13を開けることにより、吸水管14から吸湿性多孔質4にドレイン水16が供給される。この時、吸湿性多孔質材料4に吸収されない余分な水は、排水管12を通して室外側100bへ放出される(図1の実線の矢印はドレイン水の流れを示す)。
このようにして、空気調和機の冷房時あるいは除湿時に熱交換機と風路が接する部分から発生するドレイン水と過熱水蒸気を用いることにより除去フィルタ1の再生を行うことができ、再び空気中の水溶性有害化学物質を除去することができるようになる。
(実施形態2)
本発明にかかる他の空気調和機は、図2を参照して、水溶性有害化学物質を吸着するための第1の吸湿性多孔質材料4と、過熱水蒸気を発生させるための第2の吸湿性多孔質材料23とを備える点に特徴がある。
この空気調和機200は、風路5の経路中にある吸入弁20、三方弁7、送風機3によって、室内側200aの空気を循環させながら(図2の太く黒い矢印は空気の流れを示す)、熱交換機2によって、室内側200aの空気を加熱または冷却する。この風路5の循環中に第1の吸湿性多孔質材料4を含む除去フィルタ1が設けられており、水溶性の有害化学物質を含んだ空気が、除去フィルタ1内の第1の吸湿性多孔質材料4を通過する。フィルタ1中の第1の吸湿性多孔質材料4は、空気中および/またはドレイン水中の水分を吸収している。実施形態1の場合と同様に、有害化学物質を含んだ空気が、除去フィルタ1内の第1の吸湿性多孔質材料4を通過する時に、吸湿性多孔質材料4に含まれている水分に接触して、空気中の水溶性有害化学物質(ホルムアルデヒド、NOx、SOxなど)が溶解することで、空気中の水溶性有害化学物質が除去される。
しかし、実施形態1の場合と同様に、使用時間が長くなるに従い、除去フィルタ1中の第1の吸湿性多孔質材料4による有害化学物質の除去効率が低下する。除去フィルタ1の反復使用を可能にするためは、この吸湿性多孔質材料4を再生する必要がある。
本実施形態においても、空気調和機200の冷房時あるいは除湿時に、熱交換機2と風路5が接する部分から発生するドレイン水16と過熱水蒸気とにより第1の吸湿性多孔質材料4の再生を行うことができる。
本実施形態においては、実施形態1の場合と異なり、過熱水蒸気は以下のようにして発生させることができる。すなわち、本実施形態の空気調和機には、図2に示すように、除去フィルタ1内に設けられた有害化学物質を吸着するための第1の吸湿性多孔質材料4とは別に、除去フィルタ1内の高圧水蒸気発生部25内に過熱水蒸気を発生させるための第2の吸湿性多孔質材料23が設けられている。この吸湿性多孔質材料23も、空気中および/またはドレイン水16中の水分を吸収している。
吸入弁20を閉め吸入弁21を開いた後、第2の吸湿性多孔質材料23にマイクロ波をマイクロ波加熱手段8により照射して、この吸湿性多孔質材料23を加熱する。このマイクロ波加熱手段8は、制御手段9によって制御される。また、第2の吸湿性多孔室材料23は、マイクロ波加熱手段8により、吸湿性多孔質材料23の細孔内部に存在する水分が加熱されて蒸気へと変換される。マイクロ波加熱手段8によるマイクロ波の照射により、第2の吸湿性多孔質材料23の細孔内部に存在する水分が加熱されて水蒸気へと変換される。第2の吸湿性多孔質材料23の細孔内部の水分に由来する水蒸気が細孔内部から外部に流出しようとするとき、この吸湿性多孔質材料23の表面にもその表面に存在する水分に由来する水蒸気が存在しているため、この吸湿性多孔質材料23の中心付近で発生した水蒸気は容易に外部に流出することができず圧力がかかる。この圧力によって、170℃〜300℃程度の過熱水蒸気を発生させることが可能となる。
このようにして、第2の吸湿性多孔質材料により発生する170℃〜300℃の過熱水蒸気は、第1の吸湿性多孔質材料4の中に含まれる水分、すなわち、水溶性有害化学物質が溶解した第1の多孔質材料4中の水分を乾燥させることができる(図2の破線の矢印は過熱水蒸気の流れを示す)。このようにして、過熱水蒸気の物質を乾燥させる能力により、水溶性有害化学物質が溶解している第1の吸湿性多孔質材料4中の水をこの吸湿性多孔質材料4から除去し、第1の吸湿性多孔質材料4を含む除去フィルタ1を再生することができる。
この過熱水蒸気による除去フィルタ1の再生に使われた過熱水蒸気を含む空気は、三方弁7を通って、排気口11から室外側200bへ排気される(図2の太く白い矢印は空気の流れを示す)。この時、室内側200aへの風路5は、三方弁7と吸入弁20により閉鎖されている。
上記の過熱水蒸気による吸湿性多孔質材料4の乾燥作業の後、三方弁7および吸入弁20により閉鎖されていた室内側100aへの風路5が解放される。乾燥した吸湿多孔質材料4,23への水分の供給は、空気調和機の冷房時あるいは除湿時に熱交換機2と風路5が接する部分から発生するドレイン水16を用いて行なわれる。すなわち、上記ドレイン水16は、ドレイン管15を通って、第1および第2の吸湿性多孔質材料4,23のそれぞれに接する吸水管14,24に流入する。ドレイン管15と吸水管14,24の間には、吸水弁13,22が設けられており、吸水弁13,22を開けることにより、吸水管14,24から第1および第2の吸湿性多孔質4,23にドレイン水16が供給される。この時、第1および第2の吸湿性多孔質材料4,23に吸収されない余分な水は、排水管12,26を通して室外側100bへ放出される(図2の実線の矢印はドレイン水の流れを示す)。
このようにして、空気調和機の冷房時あるいは除湿時に熱交換機と風路が接する部分から発生するドレイン水16と過熱水蒸気を用いることにより除去フィルタ1の再生を行うことができ、再び空気中の水溶性有害化学物質を除去することができるようになる。
ここで、第1および第2の吸湿性多孔質材料4,23としては、Al23、TiO2、ZrO2、Nb25、SnO2、HfO2、AlPO4などの遷移金属酸化物、SiO2、SiO2-Al23、SiO2−TiO2、Si02−V25、SiO2−B23、SiO2−Fe23などを主成分とするシリケート類、珪藻土、ホタテ貝殻など生体由来材料が好ましく用いられる。たとえば、昭和化学工業製の珪藻土セラミックス多孔体は、50〜120ml/100gの吸水性がある。風路5の圧力損失を低減するために、これらの吸湿性多孔質材料4,23は、ハニカム状に成形されていれば好適である。
上記の実施形態1および実施形態2においては、吸湿性多孔質材料にマイクロ波を照射することにより水溶性有害化学物質の除去フィルタを再生するための過熱水蒸気を発生させたが、過熱水蒸気を発生させる手段はこの方法に制限されない。たとえば、水を超音波などにより水蒸気としたものを、発熱体により過熱する方法であってもよい。また、金属、セラミック等の発熱体に高周波磁束をかけ、発熱体内部の渦電流によるジュール熱により発熱体が加熱し、これに上記の超音波により発生させた水蒸気を通すことで、過熱水蒸気を発生させてもよい。また、上記の水蒸気をバーナで過熱した銅管内に通すことにより発生させてもよい。
以上の様に、本発明を用いた空気調和機は、ホルムアルデヒド、NOx、SOxなどの水溶性の有害化学物質を即効的に除去することができ、またその除去フィルタの再生を速やかに行うことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
本発明にかかる一の空気調和機を示す模式図である。 本発明にかかる他の空気調和機を示す模式図である。
符号の説明
1 除去フィルタ、2 熱交換機、3 送風機、4,23 吸湿性多孔質材料、5 風路、6,7 三方弁、8 マイクロ波加熱手段、9 制御手段、10 吸気口、11 排気口、12,26 排気管、13,20,21,22 吸水弁、14,24 吸水管、15 ドレイン管、16 ドレイン水、25 高圧水蒸気発生部、100,200 空気調和機、100a,200b 室内側、100b,200b 室外側。

Claims (9)

  1. 吸湿性多孔質材料を含む、水溶性有害化学物質の除去フィルタであって、
    空気調和機において発生するドレイン水を前記吸湿性多孔質材料に供給し、前記吸湿性多孔材料に含まれる水分に空気を接触させて、空気中に含まれる前記水溶性有害化学物質を除去することを特徴とする水溶性有害化学物質の除去フィルタ。
  2. 水溶性有害化学物質の除去フィルタの再生方法であって、
    前記除去フィルタを過熱水蒸気により再生させることを特徴とする水溶性有害化学物質の除去フィルタの再生方法。
  3. 前記吸湿性多孔質材料に含まれる水分を加熱することにより前記過熱水蒸気を発生させ、前記過熱水蒸気により、水溶性有害化学物質が溶解している前記水分を乾燥させることにより、前記除去フィルタを再生させることを特徴とする請求項2に記載の水溶性有害化学物質の除去フィルタの再生方法。
  4. 前記空気調和機において発生するドレイン水を前記吸湿性多孔質材料に供給し、前記吸湿性多孔材料に吸収された水分を加熱することにより前記過熱水蒸気を発生させ、前記過熱水蒸気により、水溶性有害化学物質が溶解している前記水分を乾燥させることにより、前記除去フィルタを再生させることを特徴とする請求項2に記載の水溶性有害化学物質の除去フィルタの再生方法。
  5. 空気調和機から発生するドレイン水を吸湿性多孔質材料に供給する手段と、前記吸湿性多孔材料に含まれる水分に空気を接触させて、空気中に含まれる水溶性有害化学物質を除去する水溶性有害化学物質の除去フィルタを備えることを特徴とする空気調和機。
  6. 水溶性有害化学物質の除去フィルタを過熱水蒸気により再生させる手段を備えることを特徴とする空気調和機。
  7. 前記除去フィルタに含まれる吸湿性多孔質材料は、前記水溶性有害化学物質の吸着と前記過熱水蒸気の発生とを行なう請求項6に記載の空気調和機。
  8. 前記除去フィルタに含まれる吸湿性多孔質材料は、前記水溶性有害化学物質を吸着する第1の吸湿性多孔質材料と前記過熱水蒸気を発生させる第2の吸湿性多孔質材料とを含む請求項6に記載の空気調和機。
  9. 前記除去フィルタに含まれる吸湿性多孔質を加熱するマイクロ波加熱手段をさらに備える請求項6から請求項8のいずれかに記載の空気調和機。
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