JP2006167387A - 体温制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 中心部に熱が伝わりにくく自律的に温度が変化する動物や人体に対して、伝熱状態を数学的に微細かつ常時掌握し、加温効率を最適にコントロールして、深部温度を広範囲にわたって上昇させ、かつ一定範囲に温度を保持する体温制御装置を提供する。
【解決手段】 人体の首から下の全体を覆うように発熱手段1a〜eを設け、内部を換気できるよう所々にファン2a〜fをいくつか設け、体温をFFT解析して表面と深部の共振する加温周期をもとめ、それと同じ周期であってかつ同じまたは逆の位相で発熱手段をON−OFFして発熱量を周期的に変化させて、人体深部を加温または温度制御することを特徴とする体温制御装置。
【選択図】 図1
【解決手段】 人体の首から下の全体を覆うように発熱手段1a〜eを設け、内部を換気できるよう所々にファン2a〜fをいくつか設け、体温をFFT解析して表面と深部の共振する加温周期をもとめ、それと同じ周期であってかつ同じまたは逆の位相で発熱手段をON−OFFして発熱量を周期的に変化させて、人体深部を加温または温度制御することを特徴とする体温制御装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は、加温の対象物が動物や人体などの生体であって、動物や人体など自律的に温度を調節して熱伝導率が変化してしまう生体の内部全体を、効率よく加温または温度制御する体温制御装置に関するものである。
従来から、癌は熱に弱いとされることから、高熱を人体に加え癌細胞を加温することで治療する、温熱療法が用いられてきた。種類としてはマイクロ波を直接癌細胞に照射する局所温熱療法と、人体の体温深部全体を上昇させる全身温熱療法がある。局所温熱は転移の進んだ癌には効果が薄いため、進行性の癌に対しては全身温熱療法が研究されている。体温全体を示す目標として、直腸温度を約42℃まで上昇させるものである。
全身温熱療法は転移の著しい進行癌に対しても治療効果があり、多くの癌患者にとって期待される治療の一つとなっている。また、体温上昇がもたらす全身性の反応は、各種細胞増殖因子や熱ショック蛋白質を発現させることが最近の研究で知られてきており、癌治療のみならずC型肝炎やエイズなどウィルス性疾患の治療への応用も研究されている。
体温全体を上昇させるための加温装置は、古くには温水で満たした浴槽に人体を入れて温水の温度を上昇させて人体を加温する温水加温装置や、血液を体外に循環させて加温し再び体内に戻す体外循環加温装置があった。また、全身をベッドに横たえてその周囲をチャンバーで多い、内部にブラックカーボン、セラミックヒーター、ハロゲンヒーターなどの赤外線を輻射する発熱体を貼付して加温する赤外線加温方法装置があった。赤外線加温装置のうち、特に、発熱体に遠赤外線ヒーターを用いて、遠赤外線の輻射加温によって体温全体を上昇させる遠赤外線全身加温装置が、癌治療用として臨床または研究に用いられてきた。
しかしながら、人体は発汗、呼吸促進、血管拡張縮小運動等の体温調節維持機能によって、外部の環境温度に対して放熱または蓄熱を自律的に行い、深部温度を一定に保つ。そのため表面である皮膚温度の上昇は容易だが、人体内部全体、特に深部の体温を42℃までに上昇させるのは極めて困難であった。
幾つかある加温装置のうち、温水加温装置は1970年代にドイツで研究開発が始められたが、温水は熱の伝達効率がきわめて高く伝熱量が増大しすぎる傾向があるため人体への負担が大きく、心拍数の上昇や熱感を抑制するための深い全身麻酔を要する。近年、白血球へのダメージが大きいことが知られてきており、現在は癌の臨床に用いられていない。
血液を体外に循環させて加温し、再び体内に戻して体温を上昇させる、体外循環加温装置は、日本では十数年以上前に初期の全身ハイパーサーミア治療に東京女子医科大学で用いられていた。1990年に行われた調査では、167例のうち、改善または軽度改善が約40%、増悪が21%であった。確実に体温を上昇させかつ癌治療に効果がある一方、血液を体外に潅流させるという極めて大きな侵襲を伴うため、患者への肉体的負担や感染症の危険が大きく、治療が継続できないこともある。一般的な治療装置として普及させるには限界がある。
近年、赤外線加温装置が研究されている。人体を横たえたベッドの周囲を樹脂または金属の筐体で被って、内部にセラミックヒーターや面状遠赤外線ヒーターなどの発熱体を設けて全身を加温するものである。非観血的に行うので感染の恐れも少なく、熱エネルギ量の調節も温水や体外循環などによる加温よりも容易で比較的安全なことから、現在の臨床で用いられている。近年は抗がん剤との組合せで40℃強の温度でも治療効果が得られており、比較的マイルドな加温による治療が試みられている。
この赤外線加温装置による実際の治療では、麻酔によって人体の体温調節機能を抑制し、医師が各部位の体温や心拍数、血圧など生体情報を監視しながらそのときの体調に応じて発熱体の熱量を手動で調節して、深部体温の上昇を実現させている。しかし麻酔下における高体温の制御や管理は熟練した医療技術を要する。マイルドとは言え、深部を40℃までに上昇させるほどの強い熱エネルギを加えるため、使用を誤ると皮下に火傷を生じさせる恐れがある。赤外線加温装置は全身温熱療法の普及に有用であると期待されているものの、医師の技量によるものが大きく、より安全かつ簡便な使用方法は標準化されていないのが現状であった。
人体または動物を横たえるベッドを設け、頭だけ出して首から下の全体を覆うようにFRPなどの樹脂素材によるチャンバーで周囲を密閉するとともに、複数の排気用ファンと頭部へ送風するファンを設ける。内部には面状の遠赤外線ヒーター、セラミックヒーターなどの発熱手段を複数設け、サーミスタなど温度センサによって、胸部、腹部、鼠径部などの皮膚温度と直腸、食道、鼓膜など人体の深部温度を検出し、発熱手段の表面温度と体表近傍の気温を検出する。同時に心拍数、血圧、血中酸素濃度、呼吸数などの生体情報を検出する。
加温の前に、皮膚温度と深部温度を解析手段のFFT処理によって、皮膚温度と深部温度の変化における周波数すなわち一周期に要する時間を求め、人体の恒常性維持機能による自律的な体温調節の特異的周期と定める。次に、皮膚温度と同じ周期と位相で発熱手段の温度をON−OFFさせて周期的な変動を作り出し、深部温度を目標温度として加温を開始する。発熱手段OFFのフェーズでは、ファンによって内部の熱気を排出して積極的に温度を下げると、より周期を作り出しやすい。
しばらく加温を続けると著しい発汗や血管拡張によって体温上昇を妨げる働きが人体に作用する。このとき、人体の熱の伝わる状態を把握するため、発熱手段の加温周期を任意に変化させ、解析手段のFFT処理によって、皮膚温度の変化の周期と深部温度の変化の周期との伝達関数を求め、その伝達関数における振幅または利得の絶対値が最大になる周期を皮膚温度と深部温度が共振する周期と定め、その共振周期と同じ周期かつ同じまたは逆の位相になるよう、発熱手段の周期を調節する。
目標温度に到達したら、発熱手段の周期の振幅すなわち表面温度または位相をずらしたり重ねたりして、一定になるよう調節する。体温が上昇し過ぎないようにエネルギ量を抑えたいときは、発熱体の最大温度を抑えることでも良いが、逆に体温が低下し過ぎることもある。その場合には伝達関数における共振周期または皮膚温度の変化の周期に対して、その逆の位相に発熱手段の周期を調節する。あるいは皮膚温度の周期と逆の位相になるよう、発熱手段の加温周期を調節する。途中で心拍数、血中溶存酸素濃度、血圧などの生体情報があらかじめ定めた許容値を逸脱しそうになったら、発熱手段の加温周期の振幅すなわち周期における最大温度を低下させ、場合によっては排気用のファンを最大に回転させて熱気を抜くとともに、頭部に送風して生体情報の許容値を下げる。
FFT解析による周期的な変化で定量的に評価することで、人体の表面から深部への最も効率良い熱エネルギ伝達条件を同定できる。個人差はもとより加温中も自律的な体温維持機能によって体内の熱伝導率は大きく異なるが、千分の一度単位で調節される体温の微細な変化を追従するので、正確かつ高精度に体温の上昇または調節が可能である。そのため、熱感や体温維持機能を抑えるために用いられる麻酔量を低減または不要で加温でき、心肺機能への負担や火傷の危険を抑えた最適な加温を実施できる。全身温熱療法は、転移の進んだ進行癌やC型肝炎、エイズなどのウィルス性疾患に効果があると期待されつつも、全身に及ぶ麻酔や高体温下での安全管理に医師の熟練した技量を要するため、一般的に普及しにくかったが、この発明を用いた装置によって、標準的でより安全かつ簡便に癌の全身温熱治療を実施できる。
以下、本発明の実施例を示す。
(イ)人体を横たえるベッドの上に発熱手段1a〜1bを設け、下側に発熱手段1c〜1dを設け、その周囲をFRPなど樹脂素材によるチャンバー7で囲む。ベッドはナイロンなど細かい網目のネットにすると、下側からの赤外線を透過させやすい。発熱手段は炭素繊維を面状に施した定格500W程度の遠赤外線ヒーターを4枚用い、電力を供給するとともに電力量を調節して熱エネルギを加減させる制御ボード3を通して、電源8につなぐ。ヒーター表面には直に触れないようガードを設けておく。チャンバー7の外壁にはファン2a〜2eを設け、さらに人体が出入りできる扉を設けておく。また、人体頭部に風があたるファン2fを設け、ファン2a〜fは制御ボード3を通じて電源8につなぐ。ファンおよび発熱手段は数を増減させても良い。
(ロ)加温対象表層に相当する皮膚温度として胸部、腹部、鼠径部、および人体深部に相当する深部温度として直腸、食道、鼓膜ならびに人体周囲気温としてチャンバー内および発熱手段温度としてその表面にサーミスタなどの温度センサ5a〜5eを設け、センサの電気的信号を温度情報に変換する温度計測装置4bによって温度を計測する。また指先にはパルスオキシメータなどで用いる心拍用センサ6aを、腕には空気圧カフなどの血圧計測手段6bを設けて心拍数、血中酸素濃度、血圧などを検出し、生体情報計測手段4aでそれら数値を計測する。温度計測装置4bおよび生体情報計測手段4aはFFT(高速フーリエ変換)解析処理が可能な機能を付した制御ボード3に接続し、計測された数値を送る。本発明は以上の構造で、使用する際は次のようにする。
(イ)人体を横たえるベッドの上に発熱手段1a〜1bを設け、下側に発熱手段1c〜1dを設け、その周囲をFRPなど樹脂素材によるチャンバー7で囲む。ベッドはナイロンなど細かい網目のネットにすると、下側からの赤外線を透過させやすい。発熱手段は炭素繊維を面状に施した定格500W程度の遠赤外線ヒーターを4枚用い、電力を供給するとともに電力量を調節して熱エネルギを加減させる制御ボード3を通して、電源8につなぐ。ヒーター表面には直に触れないようガードを設けておく。チャンバー7の外壁にはファン2a〜2eを設け、さらに人体が出入りできる扉を設けておく。また、人体頭部に風があたるファン2fを設け、ファン2a〜fは制御ボード3を通じて電源8につなぐ。ファンおよび発熱手段は数を増減させても良い。
(ロ)加温対象表層に相当する皮膚温度として胸部、腹部、鼠径部、および人体深部に相当する深部温度として直腸、食道、鼓膜ならびに人体周囲気温としてチャンバー内および発熱手段温度としてその表面にサーミスタなどの温度センサ5a〜5eを設け、センサの電気的信号を温度情報に変換する温度計測装置4bによって温度を計測する。また指先にはパルスオキシメータなどで用いる心拍用センサ6aを、腕には空気圧カフなどの血圧計測手段6bを設けて心拍数、血中酸素濃度、血圧などを検出し、生体情報計測手段4aでそれら数値を計測する。温度計測装置4bおよび生体情報計測手段4aはFFT(高速フーリエ変換)解析処理が可能な機能を付した制御ボード3に接続し、計測された数値を送る。本発明は以上の構造で、使用する際は次のようにする。
人体をチャンバーに寝かせて安静にさせ、加温しないときの体温を温度計測手段4bで計測する。通常、体温は恒常性維持機能によって36〜37℃に保たれるが、その自律的な調節は一定周期で維持している。環境温度が変化したとき体温周期すなわち一周期に掛かる時間も変化し、体温調節の状態として示される。
計測された体温は制御ボード3に取り込んでFFT解析し、周期を特定する。個人や環境で大きく異なるが、表面は数分、深部は十数分のオーダーの周期が一つの目安である。なお、FFTとは高速フーリエ変換のことで、信号の中にどの周波数成分がどれだけ含まれているかを抽出する処理を高速で行う手法で、1965年に考案された。単位Hzで示される周波数の逆数が、正弦波の一周期に掛かる時間である。
流体力学のストークス第2問題において、熱エネルギの位相は流体エネルギと相似であり、振動するエネルギの伝達はその周期と振幅に依存することが知られている。付加する振動エネルギの周期を対象物の固有振動数に合致させたとき、共振現象によってその伝達能は増大する。そこで、皮膚温度と同じ周期かつ同じ位相で発熱手段1a〜1dの発熱量をON−OFFさせ、加温する。皮膚温度についで直腸温度が速やかに上昇し始める。
一般に、体内の伝熱条件は、様々な環境要因によって大きく変化する。皮膚表面は環境すなわち発熱手段の温度変化に鋭敏に反応し、血管運動や発汗などによって人体内部の熱を放熱または蓄熱して、深部温度を一定に保つ。深部温度は皮膚温度に比べて熱の伝達が遅いうえに放熱されにくいため、自律的な体温調節周期も大きくなる傾向がある。
このとき人体を一つの系とし、皮膚温度変化の周期を入力波形とし、深部温度変化の周期を出力波形とし、体内の熱伝導に対する伝達関数を求める。伝達関数とは信号伝達系の入力と出力との関係を示す関数であり、対象とする伝達系の入出力信号の間における振幅と位相の変化を、周波数に対して表現するものである。
伝達関数の振幅または利得の大きさは縦軸で示され、直腸温度は皮膚に対して減衰されるので数値はマイナス表示される。このとき、伝達関数において振幅または利得の絶対値が最大になる周期を持って、皮膚温度変化と深部温度変化の共振周波数すなわち皮膚に対して振動的に加えた熱エネルギが体内深部へ効率良く伝わる周期と見なすことができる。
この周期に同期して発熱手段の表面温度を変化させて加温する。伝達関数において振幅または利得の絶対値のピークすなわち共振峰が複数表れた場合、皮膚温度変化の周期に近いところを選択して加温する。加温していくにつれて共振周波数が変化したら、その周期に追随して加温周期も変化させる。共振峰の選択に際しては、発熱手段の加温周期を任意に変化させ、その周期の変化が皮膚温度の周期変化に示されたときと、深部温度の周期変化に示されるときの応答時間を求め、共振峰の周期すなわち一周期に掛かる時間に近いものを選択することでも良い。
深部温度が所定の温度に達したら、各体温変化の周期と振幅に鑑みながら、発熱手段の周期と振幅と位相を調節して、一定の温度に保つ。深部温度の上昇を抑制するときは、発熱手段の熱量をOFFにしても良いが、温度が低下しすぎるときもあり、その場合は発熱手段の熱量は維持し、その周期を伝達関数の共振周波数または皮膚温度の変化の周期と逆の位相にする。深部温度を短時間で上昇させるには、加温周期の振幅すなわち発熱手段の温度を大きくする。
加温中または一定保持中は、人体に負担が掛からない安全な範囲を定め、その範囲を超えそうになったときには振幅を下げたり頭部に送風したりすることで調節する。安全な範囲は、たとえば心拍数は毎分150回以下、皮膚温度が43℃以下、血圧や血中酸素飽和度は平常時と変化しないこと等を標準に、加温される個人の体調に合わせて細かく設定する。
深部温度の目標を40℃とし、本発明を用いずに人体を加温した実際のデータを図2に示す。本発明のフローチャートを図3に示し、本発明を用いて人体を加温したデータを図4および図5に示す。なお、図2、図4および図5で示される加温中にはいずれも麻酔を用いていない。鼓膜、直腸は深部温度を示し、胸部は皮膚温度を示し、また図2における設定温度とは発熱手段の表面温度を示し、庫内とは庫内気温すなわち人体近傍の空気温度を示す。
本発明を用いないで加温した図2において、加温初期には、発汗や呼吸促進によって深部体温の上昇を抑制する自律機能が働き、同時に血管拡張によって血流が増加することで、体表外への放熱能力の増強および人体内部の熱伝導率の低下が起こり、深部温度に相当する直腸温度が上昇しない。このとき、発熱体の熱量または表面温度を上げすぎると、皮膚温度が上がりすぎて熱傷の危険を伴うので、あまり急激に発熱体の温度を上げることはできない。
1時間を超過したころからようやく上昇し始めるが、このときの心拍数はおよそ毎分200回ほどとなり、心肺機能への負担が懸念される。2時間以上経過して、ようやく直腸温度は癌治療に効果が見られ始める温度領域の40℃近くまで上昇したが、加温終了後、加温対象となった被験者は重度の熱中症に陥り、2日後もかなりの疲労を訴えた。
本発明を用いたデータを示す図4においては、図2の加温開始初期に見られる深部体温の恒常性維持による一時的な深部温度の低下は見られず、体温の自律的な調節周期に即して発熱手段が恣意的かつ周期的に変動しながら加温を始め、皮膚温度は周期的に変化しながらも安全とされる43℃以下を維持したまま、直腸温度は39℃に到達した。心拍数は心肺機能に負担が少ない毎分130回以下であり、加温終了後、被験者は速やかに通常の体調に回復した。
図5では本発明を用いて、さらに発熱手段の加温周期における振幅すなわち表面温度を高めたときのデータである。加温開始して約30分間は、発熱手段のON−OFFの加温周期が約5分すなわち約3.3mHzで調節され、30分後に心拍数の一時的な上昇が見られたのでファンによってチャンバー内の熱気を30秒間排気し、それから約80分後まで加温周期は約2分すなわち約8.3mHzで加温され、最終的に直腸温度が約40℃まで達した。
このとき、心拍数や血圧、皮膚温度は安全な領域を保ったままであり、加温終了後も図2の時に見られた熱中症の症状は見られず、翌日も疲労感や倦怠感を覚えることはなかった。温度変化の周期または振幅という指標を持って、麻酔がなくとも人体深部の体温を安全かつ定量的に実施できることが示された。
1a〜d 発熱手段
2a〜e ファン
2f 頭部用ファン
3 制御ボード
4a 生体情報計測手段
4b 温度計測手段
5a〜e 温度センサ
6a 心拍用センサ
6b 血圧計測手段
7 チャンバー
8 電源
2a〜e ファン
2f 頭部用ファン
3 制御ボード
4a 生体情報計測手段
4b 温度計測手段
5a〜e 温度センサ
6a 心拍用センサ
6b 血圧計測手段
7 チャンバー
8 電源
Claims (8)
- 加温対象が人体または動物であって、加温対象を発熱手段によって直接的または媒体を介して間接的に加温して、加温対象の表面または内部を所定の温度に加温または一定維持させる装置において、加温するための発熱手段と、温度を検出する温度計測手段と、計測された温度をFFT(高速フーリエ変換)処理する解析手段と、発熱手段の熱量または温度を調節する制御手段と、加温対象周囲を排気させるファンからなる体温制御装置。
- 請求項1において、制御手段は発熱手段の温度を任意の振幅と周期で変動させながら調節する体温制御装置。
- 請求項2において、解析手段によって得られた加温対象の温度変化の周期や振幅と比較して、発熱手段の加温周期やその振幅である温度を任意の位相に調節する制御手段をそなえた体温制御装置。
- 請求項3において、加温対象の温度を上昇させる時は発熱手段の加温周期が加温対象の温度変化の周期と同じ周期かつ同じ位相になるよう調節し、加温対象の温度を低下させるときは加温対象の温度変化の周期と同じ周期かつ逆の位相になるよう、発熱手段の加温周期を調節する制御手段をそなえた体温制御装置。
- 請求項4において、発熱手段の加温周期を任意に変化させ、解析手段によって得られた加温対象の温度変化の周期が共振するときの発熱手段の周期を定め、同じ周期であってかつ同じまたは逆の位相になるよう発熱手段の加温周期を調節する制御手段をそなえた体温制御装置。
- 請求項5において、加温対象は生体または人体の全身または一部であって、温度計測手段は胸部、腹部、鼠径部など加温対象の表層に相当する皮膚温度または直腸、食道、鼓膜など加温対象の内部に相当する深部温度を計測し、解析手段は皮膚温度の変化の周期と深部温度の変化の周期との伝達関数を求め、その伝達関数における振幅または利得の絶対値が最大になる周期を皮膚温度と深部温度が共振する周期と定め、その共振周期と同じ周期であってかつ同じまたは逆の位相になるよう、発熱手段の周期を調節する体温制御装置。
- 請求項6において、心拍数、血中溶存酸素濃度、血圧、心電図などを検出する生体情報計測手段をそなえ、生体情報があらかじめ定めた許容値を逸脱しそうになったら発熱手段の加温周期の振幅すなわち一周期における最大温度を低下させ、または伝達関数での共振する周期あるいは皮膚温度の周期に対して逆の位相に発熱手段の加温周期を調節する体温制御装置。
- 請求項7において、発熱量の周期における温度の低い領域を設けるときには発熱手段の発熱量を低下またはゼロにする、または人体周囲に設けたファンによって熱せられた空気を排出する体温制御装置であって、人体頭部の周辺に設けたファンによって、生体情報があらかじめ定めた許容値を逸脱したら送風して生体情報の値を下げる体温制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004382506A JP2006167387A (ja) | 2004-12-13 | 2004-12-13 | 体温制御装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014500080A (ja) * | 2010-11-26 | 2014-01-09 | 深▲せん▼市▲軽▼松科技股▲分▼有限公司 | マッサージ装置の制御方法及びマッサージ装置 |
CN107261332A (zh) * | 2017-05-26 | 2017-10-20 | 杨希重 | 一种骨科疾病热疗微波治疗装置 |
JP2019154456A (ja) * | 2019-07-02 | 2019-09-19 | 倫生 西井 | 養蜂巣箱用ヒータ及びこれを備えた養蜂巣箱 |
-
2004
- 2004-12-13 JP JP2004382506A patent/JP2006167387A/ja active Pending
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