JP2006166318A - コンテンツ配信方法、コンテンツ配信システム、コンテンツ配信制御プログラム、および記録媒体 - Google Patents

コンテンツ配信方法、コンテンツ配信システム、コンテンツ配信制御プログラム、および記録媒体 Download PDF

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純一 岩谷
Daiki Shibayama
大樹 柴山
Hideaki Kimata
秀章 木全
Masamitsu Nagura
正光 名倉
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Abstract

【課題】 コンテンツサーバから複数の無線基地局を介して接続された無線通信端末に、1つ以上の蓄積型コンテンツをマルチキャストで配信する場合に、各蓄積型コンテンツの配信帯域を、前記蓄積型コンテンツの配信に使用可能な帯域を有効利用できる帯域に設定して配信する。
【解決手段】 コンテンツサーバが配信するコンテンツの配信帯域の比をあらかじめ定めておき、前記コンテンツを配信する無線基地局の使用可能な帯域およびコンテンツの配信に必要な帯域から、各無線基地局の帯域の余裕の度合いを調べ、最も余裕がない無線基地局が使用可能な帯域を全て使用するように各コンテンツの配信帯域を決定する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、コンテンツ配信方法、コンテンツ配信システム、コンテンツ配信制御プログラム、および記録媒体に関し、特に、無線基地局との無線通信によりネットワークに接続された複数の無線通信端末に、1つ以上の蓄積型コンテンツを同時にマルチキャストで配信するコンテンツ配信方法に適用して有効な技術に関するものである。
従来、インターネット等のネットワークの広帯域化(通信速度の高速化)にともない、インターネット上に設置されたコンテンツサーバから、動画(映像)や音声等の大容量のコンテンツを前記ネットワークに接続された不特定多数の通信端末(ユーザ端末)に配信することが可能となっている。前記コンテンツサーバから前記コンテンツを配信する場合、その形態は、大きく分けると、蓄積型とストリーミング型の2通りがある。前記蓄積型の場合、前記通信端末は、前記コンテンツサーバが保持するコンテンツ(蓄積型コンテンツ)の全てのデータを受信し、蓄積した時点で前記コンテンツの再生が可能となる。一方、前記ストリーミング型の場合、前記通信端末は、前記コンテンツサーバが保持するコンテンツ(ストリーミング型コンテンツ)のデータを受信しながら前記コンテンツを再生する。
前記蓄積型コンテンツを不特定多数の前記通信端末に配信する方法を適用したコンテンツ配信システムとしては、たとえば、データ放送システムが知られている。前記データ放送システムにおけるコンテンツの配信方法は、一般に、有線、すなわちLANケーブル等の通信ケーブルでネットワークに接続された通信端末で前記コンテンツを受信することを前提としているが、たとえば、無線LANのように、前記ネットワークに接続された無線基地局との間で無線通信を行い、前記無線基地局を介して前記ネットワークに接続された通信端末(以下、無線通信端末という)で前記コンテンツを受信することも可能である。しかしながら、前記無線通信端末で前記コンテンツを受信する場合、前記無線基地局と前記無線通信端末との間の無線通信で使用できる帯域に制限があり、かつ、その帯域は、有線接続された通信端末に比べて狭い場合が多い。また、各無線基地局が無線通信をしている無線通信端末の数や、各無線基地局から前記各無線通信端末に送信するコンテンツの種類も異なるのが一般的である。そのため、前記コンテンツサーバから、前記無線通信端末に前記コンテンツを配信する場合、効率的な配信を行うための新たな仕組みの配信方法、配信システムが必要である。
このような、前記無線通信端末に前記コンテンツを配信するコンテンツ配信システムとして、たとえば、サーバ(コンテンツサーバ)と配信制御装置が連携することにより、前記サーバに格納されているコンテンツの情報を前記配信制御装置が取得し、前記配信制御装置から基地局に、配信の開始および停止の要求メッセージを送信するデータ配信システムが提案されている(たとえば、特許文献1を参照。)。
なお、前記特許文献1に記載されたデータ配信システムでは、コンテンツの配信形態は特に限定がなく、前記蓄積型および前記ストリーミング型のいずれのコンテンツの配信にも適用することができる。一般に、前記ストリーミング型コンテンツの配信では、前記コンテンツの配信帯域はストリーミングそのものに依存するが、前記蓄積型コンテンツの配信では、前記コンテンツの配信帯域を任意に設定することが可能である。そのため、前記蓄積型でコンテンツを配信する場合、前記コンテンツを効率よく配信するための配信帯域の設定方法が重要となる。
前記蓄積型コンテンツを配信するときの配信帯域の設定方法としては、たとえば、有線ネットワークを想定し、予約可能な帯域の大きさを調べて帯域を予約するとともに、帯域の大きさで端末をグループ分けするような方法が提案されている(たとえば、特許文献2を参照。)。しかしながら、前記特許文献2に記載された配信帯域の設定方法では、無線基地局を介して前記無線通信端末にコンテンツを配信する場合を前提としていない。また、複数のコンテンツを同時に、かつ継続的に配信する場合の各コンテンツの配信帯域の割り当てについても考慮されていない。
特開2003-216522号公報 特開2000-286845号公報
前記コンテンツサーバから複数の無線基地局を介して、前記無線通信端末に、前記蓄積型コンテンツをマルチキャストで配信する場合、前記コンテンツサーバから配信される前記コンテンツのデータは、各無線基地局において同じ配信帯域で配信されることになる。ところが、前記各無線基地局では、通常、前記無線通信端末に送信しているコンテンツの種類や数に違いがある。また、前記各無線基地局で使用できる帯域も、通常は一定ではない。したがって、前記無線通信端末に前記蓄積型コンテンツをマルチキャストで配信する場合、前記コンテンツサーバでは、前記各無線基地局の状況に応じた効率的な配信帯域の設定が必要となる。
また、一般に、前記コンテンツサーバから配信される動画や音声などのコンテンツが前記ストリーミング型コンテンツであれば、配信帯域は初めから決まっているが、前記蓄積型コンテンツの場合、前記コンテンツサーバからは任意の配信帯域で配信することができる。そのため、前記コンテンツサーバでは、配信する蓄積型コンテンツ(データ)のサイズも考慮し、適切な配信帯域を設定する必要がある。
しかしながら、前記特許文献1や特許文献2に記載されたようなコンテンツの配信方法では、複数の無線基地局が存在する状況で、前記蓄積型コンテンツをマルチキャストで配信する場合の配信帯域の設定方法について詳細に検討されていない。そのため、従来のコンテンツの配信方法では、複数の無線基地局が存在する状況で前記蓄積型コンテンツをマルチキャストで配信する場合の効率的な配信帯域の設定が難しく、前記各無線基地局で使用可能な帯域の有効利用が難しいという問題があった。また、効率的な配信帯域の設定が難しいので、前記無線通信端末におけるコンテンツの受信時間の短縮化が難しいという問題もあった。
本発明の目的は、コンテンツサーバから複数の無線基地局を介して接続された無線通信端末に、1つ以上の蓄積型コンテンツをマルチキャストで配信する場合に、各蓄積型コンテンツの配信帯域を、前記蓄積型コンテンツの配信に使用可能な帯域を有効利用できる帯域に設定して配信することが可能なコンテンツ配信方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、コンテンツサーバから複数の無線基地局を介して接続された無線通信端末に、1つ以上の蓄積型コンテンツをマルチキャストで配信する場合に、各蓄積型コンテンツの配信帯域を、前記無線通信端末におけるコンテンツの受信時間を短縮させる帯域に設定して配信することが可能なコンテンツ配信方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、コンテンツサーバから複数の無線基地局を介して接続された無線通信端末に、1つ以上の蓄積型コンテンツをマルチキャストで配信する場合に、各蓄積型コンテンツの配信帯域を、前記各コンテンツの配信に使用可能な帯域を有効利用し、かつ、前記無線通信端末におけるコンテンツの受信時間を短縮させる帯域に設定して配信することが可能なコンテンツ配信システムを提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明らかになるであろう。
本願において開示される発明の概略を説明すれば、以下のとおりである。
(1) 通信ネットワークに接続されたコンテンツサーバおよびM個(Mは1以上の整数)の無線基地局と、前記無線基地局との間で無線通信を行うことで前記通信ネットワークに接続可能な無線通信端末とからなり、前記コンテンツサーバはN個(Nは1以上の整数)のコンテンツを格納しているコンテンツ配信システムで、1つ以上のコンテンツを同時に配信し、かつ、1つのコンテンツを複数の無線通信端末に同時に配信するコンテンツ配信方法であって、前記コンテンツサーバで、格納している各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Siの比spiを設定するステップ1と、前記コンテンツサーバで、前記各無線基地局BSj(j=1,2,…,M)のコンテンツの配信状況およびコンテンツの配信に使用可能な帯域の上限Rjを取得するステップ2と、前記コンテンツサーバで、前記各無線基地局BSjのコンテンツの配信状況および前記コンテンツCDiの配信帯域の比spiに基づいて、各無線基地局BSjがコンテンツの配信に必要な帯域の比Ujを求めるステップ3と、前記コンテンツサーバで、前記ステップ2で取得した各無線基地局BSjのコンテンツの配信に使用可能な帯域の上限Rj、および前記ステップ3で求めたコンテンツの配信に必要な帯域の比Ujから、Rj/Ujを算出するステップ4と、前記コンテンツサーバで、前記ステップ4で算出した各Rj/Ujの最小値を配信帯域決定パラメータAとし、各コンテンツCDiの配信帯域Siを、Si=spi×Aで算出し、決定するステップ5とを有するコンテンツ配信方法である。
(2) 前記(1)のコンテンツ配信方法において、前記ステップ5は、各コンテンツCDiの配信帯域Siを、Si=spi×Aで算出し、決定した後、前記決定した配信帯域Siで各コンテンツCDiを配信するときに必要な帯域の合計Tを算出するステップと、前記コンテンツサーバからコンテンツを配信するときに使用できる帯域の合計の上限Bと前記帯域の合計Tを比較し、B/T<1の場合は、前記Si=spi×Aで算出し、決定した各コンテンツCDiの配信帯域SiをB/T倍にするステップとを有するコンテンツ配信方法である。
(3) 前記(1)または(2)のコンテンツ配信方法において、前記ステップ1は、前記各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Siの比spiが、前記各コンテンツCDiのデータサイズの平方根に比例するように設定するコンテンツ配信方法である。
(4) 前記(1)または(2)のコンテンツ配信方法において、前記ステップ1は、全ての前記無線基地局と前記無線通信を行っている無線通信端末での前記各コンテンツCDiの受信頻度を取得するステップと、前記各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Siの比spiが、前記各コンテンツCDiのデータサイズと前記ステップ6で取得した受信頻度の積の平方根に比例するように設定するステップとを有するコンテンツ配信方法である。
(5) 前記(1)から(4)のコンテンツ配信方法のいずれかにおいて、前記ステップ1からステップ5の各ステップに加え、前記無線通信端末で、受信する全てのコンテンツを同時に受信開始できない場合に、前記各コンテンツの受信に要する時間を推測するステップ6と、前記無線通信端末で、前記ステップ6の推測結果に基づき、前記受信に要する時間が短いコンテンツから順に受信を開始するステップ7とを有するコンテンツ配信方法である。
(6) 通信ネットワークに接続されたコンテンツサーバおよびM個(Mは1以上の整数)の無線基地局と、前記無線基地局との間で無線通信を行うことで前記通信ネットワークに接続可能な無線通信端末とからなり、前記コンテンツサーバはN個(Nは1以上の整数)のコンテンツを格納しており、1つ以上のコンテンツを同時に配信し、かつ、1つのコンテンツを複数の無線通信端末に同時に配信することが可能なコンテンツ配信システムであって、前記コンテンツサーバは、格納している各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)のリスト、配信帯域Siの比spiの設定、各コンテンツCDiのデータサイズを管理するコンテンツ情報管理手段と、前記各無線基地局BSj(j=1,2,…,M)のコンテンツの配信状況およびコンテンツの配信に使用可能な帯域の上限Rjを取得し、管理する基地局情報管理手段と、前記各無線基地局BSjのコンテンツの配信状況および前記コンテンツCDiの配信帯域の比spiに基づいて、各無線基地局BSjがコンテンツの配信に必要な帯域の比Ujを求めるとともに、各無線基地局BSjのコンテンツの配信に使用可能な帯域の上限Rj、および前記コンテンツの配信に必要な帯域の比Ujから、Rj/Ujを算出し、前記算出した各Rj/Ujの最小値を配信帯域決定パラメータAとし、各コンテンツCDiの配信帯域Siを、Si=spi×Aで算出し、決定する帯域算出・管理手段と、前記各コンテンツCDiを分割してパケットを生成し、前記帯域算出・管理手段で決定した配信帯域Siに基づいて前記パケットの送信を制御するデータ送受信制御手段とを備えるコンテンツ配信システムである。
(7) 前記(6)のコンテンツ配信システムにおいて、前記コンテンツ情報管理手段は、格納している各コンテンツCDiのリスト、データサイズの変化を監視し、変化が生じた場合に前記帯域算出・管理手段に各コンテンツCDiの配信帯域Siを更新させる手段を備え、前記基地局情報管理手段は、前記各無線基地局のコンテンツの配信状況およびコンテンツの配信に使用可能な帯域の上限Rjの変化を監視し、変化が生じた場合に前記帯域算出・管理手段に各コンテンツCDiの配信帯域Siを更新させる手段を備えるコンテンツ配信システムである。
(8) 前記(6)または(7)のコンテンツ配信システムにおいて、前記コンテンツ情報管理手段は、全ての前記無線基地局と前記無線通信を行っている無線通信端末での前記各コンテンツCDiの受信頻度を取得する手段を備えているコンテンツ配信システムである。
本発明のコンテンツ配信方法は、前記(1)のコンテンツ配信方法のように、前記コンテンツサーバにおいて、前記各無線基地局BSjの使用可能な帯域Rjとコンテンツの配信に必要な帯域の比Ujとから、Rj/Ujを算出し、前記算出した各Rj/Ujの最小値を配信帯域決定パラメータAとし、各コンテンツCDiの配信帯域Siを、Si=spi×Aで算出し、決定する。このとき、Rj/Ujは、各無線基地局BSjにおける帯域の余裕の度合いを示す値であり、その最小値を前記配信帯域決定パラメータAとして各コンテンツCDiの配信帯域Siを決定することで、帯域の余裕が最も少ない無線基地局が、使用可能な帯域を全て使用するような配信帯域Siで各コンテンツCDiを配信することができ、最も効率的なコンテンツの配信ができる。
また、前記(1)のコンテンツ配信方法では、前記無線基地局BSjの帯域の余裕の度合いのみで各コンテンツCDiの配信帯域Siを決定しているため、決定した配信帯域Siでコンテンツを配信しようとしたときに、前記コンテンツサーバまたはネットワークの使用可能な帯域を超過して配信できないことがある。そのような場合は、前記(2)のコンテンツ配信方法のように、前記ステップ5で決定した配信帯域SiをB/T倍することで、各コンテンツCDiの配信帯域の比を一定に保ったまま配信することができる。
また、前記(1)および(2)のコンテンツ配信方法では、前記無線基地局、前記コンテンツサーバ、前記ネットワークの帯域を有効利用する観点から各コンテンツCDiの配信帯域Siを決定し、効率的な配信を実現しているが、効率的な配信をするための要因には、前記帯域を有効利用する観点だけでなく、前記無線基地局、前記無線通信端末における受信時間の短縮という観点もある。前記受信時間を短縮し、効率的な配信をする方法としては、たとえば、前記(3)のコンテンツ配信方法のように、前記各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Siの比spiが、前記各コンテンツCDiのデータサイズの平方根に比例するように設定する方法がある。
ただし、前記(3)のコンテンツ配信方法は、各コンテンツCDiの受信頻度が等しいことを前提にした方法であり、一般的とは言い難い。そのため、受信頻度が異なる場合も考慮する必要があり、その場合は、前記(4)のコンテンツ配信方法のように、全ての前記無線基地局と前記無線通信を行っている無線通信端末での前記各コンテンツCDiの受信頻度を取得し、前記各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Siの比spiが、前記各コンテンツCDiのデータサイズと前記ステップ6で取得した受信頻度の積の平方根に比例するように設定すればよい。
また、前記(1)から(4)のコンテンツ配信方法は、前記コンテンツサーバからコンテンツを配信するときの効率化という観点ではあるが、実際には、前記コンテンツサーバから効率的に配信されても、それを受信する無線通信端末側で効率的な受信が行われなければ、全体として効率的な配信が行われているとは言い難い。そのため、前記無線通信端末は、前記(5)のコンテンツ配信方法のように、受信する全てのコンテンツを同時に受信開始できない場合に、前記各コンテンツの受信に要する時間を推測し、その推測結果に基づき、前記受信に要する時間が短いコンテンツから順に受信を開始することが好ましい。このようにすると、受信開始後の短い時間で多くのコンテンツの受信を完了でき、より効率的な配信ができる。
また、前記(1)から(5)のコンテンツ配信方法を適用したコンテンツ配信システムを構築するときには、たとえば、前記(6)のコンテンツ配信システムのように、前記コンテンツサーバに、前記コンテンツ情報管理手段と、前記基地局情報管理手段と、前記帯域算出・管理手段と、前記データ送受信制御手段とを設ければよい。
またこのとき、前記(7)のコンテンツ配信システムのように、前記コンテンツ情報管理手段は、格納している各コンテンツCDiのリスト、データサイズの変化を監視し、変化が生じた場合に前記帯域算出・管理手段に各コンテンツCDiの配信帯域Siを更新させる手段を設け、前記基地局情報管理手段は、前記各無線基地局のコンテンツの配信状況およびコンテンツの配信に使用可能な帯域の上限Rjの変化を監視し、変化が生じた場合に前記帯域算出・管理手段に各コンテンツCDiの配信帯域Siを更新させる手段を設けることで、コンテンツの配信中にコンテンツの状態や無線基地局の状態が変化した場合でも、その状態の変化に追従して、前記各コンテンツの配信帯域の比を一定に保ったまま、効率的な配信を続けることができる。
またこのとき、前記(6)または(7)のコンテンツ配信システムにおいて、前記(4)のコンテンツ配信方法を実現する場合は、前記コンテンツ情報管理手段に、全ての前記無線基地局と前記無線通信を行っている無線通信端末での前記各コンテンツCDiの受信頻度を取得する手段を設ければよい。
また、前記(6)から(8)のコンテンツ配信システムにおいて、前記コンテンツサーバは、前記各手段をハードウェア的な構成とした専用装置によって実現することもできるし、たとえば、コンピュータ等の汎用装置と、前記(1)から(4)のコンテンツ配信方法における各ステップを前記コンピュータに実行させるプログラムによって実現することもできる。
以下、本発明について、図面を参照して実施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは、同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
本発明のコンテンツ配信方法は、通信ネットワークに接続されたコンテンツサーバおよび1つ以上の無線基地局と、前記無線基地局との無線接続を介して前記通信ネットワークに接続可能な無線通信端末からなるコンテンツ配信システムにおいて、前記コンテンツサーバから1つ以上の蓄積型コンテンツをマルチキャストで配信するときの配信方法である。このとき、前記コンテンツサーバにN個の蓄積型コンテンツCDi(i=1,2,…,N)が格納されているとすると、前記コンテンツサーバは、蓄積型コンテンツの配信帯域Siの比sp1:sp2:…:spNをあらかじめ定めておく。そして、前記コンテンツサーバから配信された蓄積型コンテンツを前記無線通信端末に送信できる無線基地局BSの数をM個(Mは1以上の整数)とすると、前記コンテンツサーバは、前記各無線基地局BSj(j=1,2,…,M)における前記蓄積型コンテンツの配信状況を取得し、各無線基地局BSjが前記無線通信端末にコンテンツを送信するために必要な帯域の比U1:U2:…:UMを求めるとともに、前記各無線基地局BSjで使用可能な帯域Rjを取得する。そして、これらの情報から、各無線基地局BSjのRj/Ujを求め、最小のRj/Ujを配信帯域決定パラメータAとする。そして、前記配信帯域決定パラメータAを用い、各蓄積型コンテンツの配信帯域Si=spi×Aを決定する。このようにすることで各無線基地局の空き帯域を最小にでき、各無線基地局の帯域を有効に利用することができる。
図1および図2は、本発明による実施例1のコンテンツ配信方法が適用されるコンテンツ配信システムの概略構成を示す模式図であり、図1はコンテンツ配信システムの構成例を示す図、図2は蓄積型コンテンツの配信方法を説明する図である。
図1において、1はネットワーク、2はコンテンツサーバ、3は通信端末、CD1,CD2,CD3はコンテンツ、BS1,BS2,BS3は無線基地局である。
本実施例1のコンテンツ配信方法は、たとえば、図1に示したように、インターネット等のネットワーク1上に設置された、複数の蓄積型コンテンツCD1,CD2,CD3を格納(保持)するコンテンツサーバ2と、前記ネットワーク1上に設置された無線基地局BS1,BS2,BS3と、前記無線基地局BS1,BS2,BS3のいずれかとの間で無線通信を行うことにより前記ネットワーク1に接続し、前記コンテンツサーバ2から配信される前記蓄積型コンテンツCD1,CD2,CD3を受信することができる通信端末3A,3B,3C,3D,3Eとを備えるコンテンツ配信システムに適用される。
このとき、前記コンテンツサーバ2は、格納している蓄積型コンテンツCD1,CD2,CD3のなかの1つ以上の蓄積型コンテンツを同時にマルチキャストで配信することが可能であるとする。つまり、前記コンテンツサーバ2は、たとえば、図1に示したように、コンテンツ#1 CD1,コンテンツ#2 CD2,コンテンツ#3 CD3を同時に配信できるとする。
またこのとき、前記コンテンツサーバ2は、コンテンツ毎に任意の配信帯域を設定することができ、図1に示した例では、コンテンツ#1 CD1,コンテンツ#2 CD2,コンテンツ#3 CD3の配信帯域を任意に設定することができるとする。また、前記コンテンツサーバ2は、各無線基地局BS1,BS2,BS3のコンテンツの配信に使用可能な帯域や、各コンテンツの送信の有無、すなわちどのコンテンツを配信中または配信予定であるかを把握できるとする。
また、前記各無線基地局BS1,BS2,BS3は、無線接続されている前記無線通信端末3A,3B,3C,3D,3Eへのコンテンツの送信(配信)の開始および停止を制御できるとする。なお、この制御は、前記各無線基地局BS1,BS2,BS3の管理者が手動で遠隔操作により行ってもよいし、無線接続中の前記各無線通信端末3A,3B,3C,3D,3Eからの要求に応じて行ってもよい。またこのとき、コンテンツ#1 CD1は無線基地局#1 BS1および無線基地局#2 BS2から同時に配信し、コンテンツ#2 CD2は無線基地局#2 BS2および無線基地局#3 BS3から同時に配信し、コンテンツ#3 CD3は無線基地局#3 BS3から配信するというようなことができるとする。
また、前記コンテンツサーバ2が前記各蓄積型コンテンツCD1,CD2,CD3を配信するときには、各コンテンツのデータを複数個の固定長のブロックに分割し、各ブロックにヘッダ情報を付加したパケットを生成して各無線基地局BS1,BS2,BS3に送信する。ここで、前記コンテンツ#1 CD1を配信(送信)する場合を例に挙げると、図2に示すように、まず、前記コンテンツ#1 CD1のデータをB個のブロックに分割する。そして、分割した各ブロックに、前記ヘッダ情報としてコンテンツ#1 CD1のブロックデータであることを示すコンテンツ識別子、総ブロック数、ブロックの番号を付加したパケットを生成する。そして、前記ブロック1のパケットから前記ブロックBのパケットまでを、前記無線基地局BS1および無線基地局BS2に送信する。
このようにして送信された前記ブロック1のパケットから前記ブロックBのパケットは、前記無線基地局#1 BS1と無線接続中の無線通信端末3Aおよび前記無線基地局#2 BS2と無線接続中の無線通信端末3B(または3C)で順次受信される。そして、前記各無線通信端末3A,3B(または3C)は、前記ヘッダ情報を元に、受信した各パケットから抽出したブロックをブロック番号順に並べていき、元のコンテンツ#1 CD1のデータを復元する。そして、コンテンツ#1 CD1のデータの復元が完了すると、前記無線通信端末3A,3B(または3C)上で前記コンテンツ#1 CD1を再生することが可能となる。またこのとき、前記コンテンツサーバ2は、前記各パケットを周期的に繰り返し配信する。そのため、前記無線通信端末3A,3B(または3C)は、任意のブロックから受信することができる。
なお、図1に示したコンテンツ配信システムでは、前記コンテンツサーバが3つのコンテンツを格納している例を示しているが、これに限らず、前記コンテンツは1つまたは2つでもよいし、4つ以上であってもよい。また、図1に示したコンテンツ配信システムでは、3つの無線基地局にコンテンツを配信している例を示しているが、これに限らず、前記無線基地局は1つまたは2つでもよいし、4つ以上であってもよい。またさらに、図1に示したコンテンツ配信システムでは、前記コンテンツサーバから配信されたコンテンツは、前記無線通信端末のみが受信している例を示しているが、これに限らず、前記無線基地局を介さず、LANケーブル等の通信ケーブルで前記ネットワーク1に接続している有線通信端末(図示しない)にコンテンツを配信することができるようになっていてもよい。
本実施例1のコンテンツ配信方法は、このようなコンテンツ配信システムにおいて、前記各蓄積型コンテンツCD1,CD2,CD3を効率的に配信するための配信方法であり、以下、その配信方法について具体的に説明する。
図3乃至図6は、本発明による実施例1のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、図3は各コンテンツの配信帯域の比の設定例を示す図、図4は配信帯域決定パラメータの求め方を示す図、図5は本実施例1の方法で決定した配信帯域でコンテンツを配信した場合の無線基地局の帯域の使用状況を示す図、図6はコンテンツサーバにおける配信帯域の決定手順を示すフロー図である。
本実施例1のコンテンツ配信方法は、図1に示したようなコンテンツ配信システムにおいて、前記各無線基地局BS1,BS2,BS3が蓄積型コンテンツの配信に使用可能な帯域を考慮して前記各蓄積型コンテンツCD1,CD2,CD3の配信帯域を設定し、前記各無線基地局BS1,BS2,BS3の使用可能な帯域を有効利用できるようにする配信方法である。
また、前記コンテンツサーバ2は、たとえば、図3に示すように、コンテンツ#1 CD1,コンテンツ#2 CD2,コンテンツ#3 CD3は、それぞれ配信帯域S1,S2,S3で配信できる。このとき、前記各コンテンツの配信帯域S1,S2,S3は、それぞれ任意の値に設定することが可能であるが、本実施例1では、図3に示すように、各コンテンツの配信帯域S1,S2,S3は、その比sp1:sp2:sp3が1:2:3になるように設定されるとする。
このとき、前記コンテンツサーバ2では、まず、各無線基地局BS1,BS2,BS3におけるコンテンツの配信状況を取得し、各無線基地局においてコンテンツの配信に必要な帯域の比U1:U2:U3を求める。このとき、Uj(j=1,2,3)は、無線基地局BSjで配信しているコンテンツCDi(i=1,2,3)のspiの和とする。すなわち、図1に示した例では、無線基地局#1 BS1はコンテンツ#1 BS1を配信しているのでU1=sp1=1、無線基地局#2 BS2はコンテンツ#1 BS1およびコンテンツ#2 BS2を配信しているのでU2=sp1+sp2=3、無線基地局#3 BS3はコンテンツ#2 BS2およびコンテンツ#3 BS3を配信しているのでU3=sp2+sp3=5とする。その結果、各無線基地局BS1,BS2,BS3においてコンテンツの配信に必要な帯域の比U1:U2:U3は、図4に示すように、1:3:5となる。
前記コンテンツサーバ2は、前記各無線基地局BS1,BS2,BS3においてコンテンツの配信に必要な帯域の比U1:U2:U3を求めたら、次に、各無線基地局BS1,BS2,BS3においてコンテンツの配信に使用可能な帯域の上限Rj [Mb/s](j=1,2,3)を取得する。そして、取得したRjと先に求めたUjから、前記各無線基地局BS1,BS2,BS3の帯域の余裕の度合いを示すRj/Ujを算出する。このとき、前記各無線基地局BS1,BS2,BS3の使用可能な帯域の上限R1,R2,R3が、図4に示したように、それぞれ3[Mb/s],4[Mb/s],6[Mb/s]であったとすると、R1/U1=3,R2/U2=1.33,R3/U3=1.2となる。
前記Rj/Uj(j=1,2,3)は、前記各無線基地局BS1,BS2,BS3の帯域の余裕の度合いを示す値であり、この値が小さいほど帯域に余裕がないことを示す。したがって、前記Rj/Ujが最小の無線基地局BSで空き帯域がなくなるように各コンテンツの配信帯域S1,S2,S3を決めることで、各無線基地局BS1,BS2,BS3の空き帯域を最小にして効率的に各コンテンツを配信できるようにする。このとき、各コンテンツの配信帯域S1,S2,S3は、A=min{Rj/Uj}を配信帯域決定パラメータとし、Si=spi×Aから決定する。
図4に示した例では、A=1.2である。そのため、各コンテンツの配信帯域S1,S2,S3は、それぞれ、S1=sp1×A=1.2[Mb/a],S2=sp2×A=2.4[Mb/a],S3=sp3×A=3.6[Mb/a]となる。
この結果に基づいて、前記コンテンツサーバ2から、前記コンテンツ#1 CD1を1.2[Mb/s]で配信し、前記コンテンツ#2 CD2を2.4[Mb/s]で配信し、前記コンテンツ#3 CD3を3.6[Mb/s]で配信したときの各無線基地局BS1,BS2,BS3の使用帯域および空き帯域は、図5に示したようになる。このとき、無線基地局#1 BS1と無線基地局#2 BS2では空き帯域が残っているが、各コンテンツCD1,CD2,CD3の配信帯域の比sp1:sp2:sp3=1:2:3を保つという条件の下では最も少ない空き帯域となっている。つまり、たとえば、前記コンテンツ#1 CD1の配信帯域S1を1.2[Mb/s]よりも大きくすれば、無線基地局#1 BS1や無線基地局#2 BS2の空き帯域は小さくできるが、無線基地局#3 BS3の帯域が不足してしまう。また逆に、前記コンテンツ#1 CD1の配信帯域S1を1.2[Mb/s]よりも小さくすれば、各無線基地局BS1,BS2,BS3の空き帯域が大きくなってしまう。
なお、本実施例1では、前記コンテンツサーバ2から配信している蓄積型コンテンツがコンテンツ#1 CD1,コンテンツ#2 CD2,コンテンツ#3 CD3の3つであり、3つの無線基地局BS1,BS2,BS3に対して、図1に示したように配信している場合を例に挙げて、各コンテンツCD1,CD2,CD3の配信帯域S1,S2,S3を決定する方法を説明したが、本実施例1のコンテンツ配信方法は、これに限らず、一般に、N,Mを1以上の整数として、N個のコンテンツCDi(i=1,2,…,N)をM個の無線基地局BSj(j=1,2,…,M)に同時にマルチキャストで配信する場合に適用できる。このとき、前記各無線基地局BSj(j=1,2,…,M)においてコンテンツの配信に必要な帯域の比U1:U2:…:UMを求めるには、下記数式1から各Uj(j=1,2,…,M)を算出すればよい。
Figure 2006166318
ここで、dijは加算パラメータであり、無線基地局BSjにおいてコンテンツCDiを配信している場合はdij=1とし、配信していない場合はdij=0とする。
そして、前記数式1を用いて算出したUjと使用可能な帯域の上限Rjから、各無線基地局BSjのRj/Ujを求め、配信帯域決定パラメータA=min{Rj/Uj}を決定し、前記各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Si=spi×Aを決定すればよい。
前記コンテンツサーバ2において、このような手順で前記各蓄積型コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Siを決定する場合、前記コンテンツサーバ2では、図6に示したステップ401からステップ405のような処理を行えばよい。このとき、前記コンテンツサーバ2では、まず、コンテンツ情報を取得する(ステップ401)。前記ステップ401で取得するコンテンツ情報は、自身が格納(保持)している蓄積型コンテンツCDi(i=1,2,…,N)のリスト、各蓄積型コンテンツCDiのデータサイズ、配信帯域Siの比spiである。
次に、前記コンテンツサーバ2は、無線基地局情報を取得する(ステップ402)。前記ステップ402で取得する無線基地局情報は、各無線基地局BSj(j=1,2,…,M)で使用可能な帯域Rj、コンテンツの配信状況である。このとき、前記コンテンツの配信状況は、現時点で配信をしているコンテンツだけでなく配信を予定しているコンテンツも含まれるとする。
次に、前記コンテンツサーバ2は、前記ステップ401で取得したコンテンツ情報および前記ステップ402で取得した無線基地局情報を用いて、各コンテンツの配信帯域Siを算出する(ステップ403)。前記ステップ403は、前述のように、前記各無線基地局においてコンテンツの配信に必要な帯域の比Uj,Rj/Ujを求めて配信帯域決定パラメータA=min{Rj/Uj}とし、各コンテンツの配信帯域の比spiと前記配信決定パラメータAから、各コンテンツの配信帯域Si=spi×Aを算出(決定)する。そして、図示は省略するが、前記コンテンツサーバ2は、前記ステップ403で算出した配信帯域Siで前記各コンテンツCDiを配信する。前記各コンテンツCDiの配信手順は、図2に示したとおりなので、ここでの詳細な説明は省略する。
また、前記コンテンツサーバ2は、前記ステップ403で算出した配信帯域Siで前記各コンテンツCDiの配信を続けている間、前記コンテンツ情報および前記基地局情報の変化を監視する(ステップ404,ステップ405)。そして、前記コンテンツ情報に変化があった場合は、前記ステップ401に戻り、コンテンツ情報および基地局情報を更新して、各コンテンツCDiの新たな配信帯域Siを決定する。また、前記コンテンツ情報には変化がなく、前記基地局情報に変化があった場合は、前記ステップ402に戻り、前記基地局情報のみを更新して、各コンテンツCDiの新たな配信帯域Siを決定する。
このようにすることで、前記コンテンツ情報、あるいは前記各無線基地局が前記無線通信端末3A,3B,3C,3D,3Eに送信するコンテンツCDiの種類や数が動的に変化している場合でも、その変化に合わせて各コンテンツCDiの配信帯域Siを動的に変更し、常に前記各コンテンツCDiの配信帯域Siの比spiを一定に保ちながら、各無線基地局BSjの空き帯域を最小限にすることができ、前記各無線基地局BSjの帯域の有効利用、前記蓄積型コンテンツCDiの効率的な配信が可能となる。
図7は、本実施例1のコンテンツ配信方法を適用したコンテンツ配信システムにおけるコンテンツサーバの構成例を示す模式図である。
本実施例1のコンテンツ配信方法を適用したコンテンツ配信システムにおいて、前記コンテンツサーバ2では、前述のような手順で各コンテンツCDiの配信帯域Siを決定する処理が行われる。そのため、前記コンテンツサーバ2は、たとえば、図7に示すように、前記蓄積型コンテンツCDiを格納(保持)するコンテンツ格納手段201と、前記ネットワーク1を介した通信を行うための通信手段202と、前記蓄積型コンテンツCDiを分割してパケットを生成する処理などを行うデータ送受信制御手段203に加えて、コンテンツ情報管理手段204と、基地局情報管理手段205と、帯域算出・管理手段206とを備える。
前記コンテンツ情報管理手段204は、前記コンテンツ格納手段201に格納されたコンテンツCDiのリスト、データサイズ、配信帯域Siの比spi等のコンテンツ情報を管理する手段である。また、前記基地局情報管理手段205は、前記各無線基地局BSjで使用可能な帯域Rj、現時点で配信をしているコンテンツおよび配信を予定しているコンテンツのコンテンツ配信状況等の基地局情報を取得し、管理する手段である。また、前記帯域算出・管理手段206は、前記コンテンツ情報および前記基地局情報を用いて、前述のような手順で各コンテンツCDiの配信帯域Siを算出する手段である。
このような構成のコンテンツサーバ2から前記蓄積型コンテンツCDiをマルチキャストで配信する場合、まず、前記コンテンツ情報管理手段204でステップ401の処理を行い、前記基地局情報管理手段205でステップ402の処理を行う。そして、前記帯域算出・管理手段206でステップ403の処理を行い、各コンテンツCDiの配信帯域Siを算出する。その後、前記コンテンツサーバ2は、前記データ送受信制御手段203で、図2に示したような手順で配信するコンテンツを分割し、パケットを生成し、前記帯域算出・管理手段206で算出した各コンテンツCDiの配信帯域Siにしたがって、前記生成したパケットの配信を制御する。
またこのとき、前記コンテンツ情報管理手段204は前記ステップ404の処理、すなわち前記コンテンツ情報の変化の有無を監視し、変化があった場合は前記帯域算出・管理手段206に変化を通知し、各コンテンツCDiの配信帯域Siを更新させる。また、前記基地局情報管理手段205は前記ステップ405の処理、すなわち前記基地局情報の変化の有無を監視し、変化があった場合は前記帯域算出・管理手段206に変化を通知し、各コンテンツCDiの配信帯域Siを更新させる。
なお、図7に示した前記コンテンツサーバ2の構成は、一例であり、これに限らず、たとえば、前記コンテンツ情報管理手段204と前記基地局情報管理手段205が1つの手段に統合されていてもよい。
また、前記コンテンツサーバ2は、たとえば、コンピュータとプログラムによっても実現することができる。この場合、前記コンピュータに、図6に示したようなフローに沿って各コンテンツの配信帯域Siを算出させるとともに、各コンテンツの配信帯域Siを更新させるプログラムを作成し、前記コンピュータ上で実行させればよい。このとき、前記プログラムは、たとえば、磁気的または電気的、あるいは光学的な記録媒体に、前記コンピュータで読み取り可能な状態で記録して提供することもできるし、インターネット等のネットワークを通して提供することもできる。
以上説明したように、本実施例1のコンテンツ配信方法によれば、各無線基地局BSjの使用可能な帯域Rjと、前記各無線基地局においてコンテンツの配信に必要な帯域の比Ujから、配信帯域決定パラメータA=min{Rj/Uj}を求め、各コンテンツCDiの配信帯域の比spiと前記配信決定パラメータAから、各コンテンツCDiの配信帯域Si=spi×Aを算出(決定)することで、前記各コンテンツCDiの配信帯域の比を一定に保ちながら、各無線基地局BSjの空き帯域を最小限にすることができ、前記各無線基地局の帯域の有効利用、前記蓄積型コンテンツの効率的な配信ができる。
なお、本実施例1では、前記無線基地局BSj(j=1,2,…,M)の帯域に余裕がない場合を想定したコンテンツ配信方法について説明したが、これに限らず、たとえば、前記コンテンツサーバ2やネットワーク1の帯域に余裕がない場合にも、本実施例1のコンテンツ配信方法を適用することができる。この場合、本実施例1で説明した手順で前記各蓄積型コンテンツCDiの配信帯域Siを決定した後、全体の帯域を縮小することで、各コンテンツCDiを配信することが可能となる。たとえば、図1に示したような配信状況において、本実施例1で説明した手順で各蓄積型コンテンツCDiの配信帯域Siを算出(決定)した場合、前記コンテンツサーバ2から配信されるコンテンツCDi(i=1,2,3)の配信帯域の合計はT=7.2[Mb/s]である。そのため、前記コンテンツサーバ2や前記ネットワーク1がコンテンツの配信に使用可能な帯域Bが7.2[Mb/s]以上であれば、各コンテンツCDiはそのままの配信帯域Siで配信できるが、前記帯域Bが7.2[Mb/s]未満だとすると、そのままの配信帯域Siでは配信できない。そこで、前記帯域Bが前記コンテンツサーバ2から配信されるコンテンツCDi(i=1,2,3)の配信帯域の合計T未満の場合、全体の帯域、言い換えると各コンテンツCDiの配信帯域SiをB/T倍に縮小する。つまり、たとえば、図1に示したような配信状況において、前記帯域Bが3.6[Mb/s]である場合、前記各コンテンツCDiの配信帯域SiをB/T=0.5倍にし、コンテンツ#1 CD1の配信帯域S1を0.6[Mb/s],コンテンツ#2 CD2の配信帯域S2を1.2[Mb/s]、コンテンツ#3 CD3の配信帯域S3を1.8[Mb/s]とすることで、前記各コンテンツCDiを配信することができるようになる。
図8乃至図11は、本発明による実施例2のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、図8はコンテンツの平均受信時間の考え方を示す図、図9は各コンテンツの配信帯域を等しくした場合の平均受信時間の例を示す図、図10は各コンテンツの配信帯域を各コンテンツのデータサイズに比例させた場合の平均受信時間の例を示す図、図11は各コンテンツの配信帯域を各コンテンツのデータサイズの平方根に比例させた場合の平均受信時間の例を示す図である。
前記実施例1で説明したコンテンツ配信方法では、前記各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Siの比sp1:sp2:…:spNは既知のものとしたが、実際のコンテンツ配信方法では、前記配信帯域の比sp1:sp2:…:spNは任意の比に設定することができる。そして、前記配信帯域の比sp1:sp2:…:spNの設定を適切な比に設定することで、各コンテンツの平均受信時間を短縮し、さらに効率的な配信が可能となる。そこで、本実施例2では、前記各コンテンツCDiを効率的に配信させるための前記配信帯域の比sp1:sp2:…:spNの設定方法について説明する。
本実施例2の前記配信帯域の比sp1:sp2:…:spNの設定方法について説明する前に、まず、前記平均受信時間について簡単に説明する。ここでは、説明を簡単にするために、たとえば、図8に示すように、コンテンツ#1 CD1,コンテンツ#2 CD2,コンテンツ#3 CD3の3つのコンテンツが配信されており、各コンテンツの配信帯域はそれぞれS1,S2,S3であるとする。このとき、前記各コンテンツCD1,CD2,CD3の配信帯域S1,S2,S3は、たとえば、無線基地局BSなどでコンテンツの配信に使用可能な帯域Rを全て使用するように設定されており、S1+S2+S3=Rであるとする。
このとき、前記各コンテンツCD1,CD2,CD3のデータサイズが、それぞれC1,C2,C3であるとすると、前記コンテンツ#1 CD1の受信に要する時間はC1/S1[sec]である。同様に、前記コンテンツ#2 CD2の受信に要する時間はC2/S−2[sec],前記コンテンツ#3 CD3の受信に要する時間はC3/S3[sec]である。そこで、下記数式2で表される、前記各コンテンツCD1,CD2,CD3の受信に要する時間の平均をコンテンツの平均受信時間Dとする。
〔数2〕
D=(C1/S1+C2/S2+C3/S3)/3
前記各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Siの比sp1:sp2:…:spNの設定方法として、最も単純な方法は、全てのコンテンツCDiの帯域を等しくする、すなわちsp1:sp2:…:spN=1:1:…:1とする方法である。この方法は、全てのコンテンツの配信帯域Siが同じになるので、各コンテンツCDiのデータサイズを考慮する必要がなく、各コンテンツCDiの配信帯域Siを簡単に算出できるという利点がある。しかしながら、各コンテンツCDiの受信に要する時間が、各コンテンツCDiのデータサイズに比例するため、データサイズが大きいコンテンツの受信には適さない。ここで、たとえば、図9に示すように、前記各コンテンツCD1,CD2,CD3のデータサイズC1,C2,C3が、それぞれ1[Mbit],4[Mbit],9[Mbit]である場合を考える。このとき、無線基地局BSなどでコンテンツの送信に使用可能な帯域がR=6[Mb/s]であり、各コンテンツCDi(i=1,2,3)の配信帯域の比がsp1:sp2:sp3=1:1:1であれば、各コンテンツCD1,CD2,CD3の配信帯域S1,S2,S3は、それぞれ2[Mb/s]となる。そのため、前記コンテンツ#1 CD1の受信に要する時間はC1/S1=0.5[sec],前記コンテンツ#2 CD2の受信に要する時間はC2/S2=2.0[sec],前記コンテンツ#3 CD3の受信に要する時間はC3/S3=4.5[sec]であり、数式2から平均受信時間Dを求めると、D=2.33[sec]となる。このとき、前記コンテンツ#1 CD1および前記コンテンツ#2 CD2は平均受信時間Dになる前に受信が完了するが、前記コンテンツ#3 CD3に関しては、平均受信時間Dから2秒以上遅れて受信が完了する。このように、全てのコンテンツCDiの帯域を等しくすると、データサイズが大きいコンテンツの受信時間が長くなり、受信時間の観点から効率的な配信をしているとは言い難い。
データサイズが大きいコンテンツの受信時間を短縮する方法としては、たとえば、各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Siの比を、各コンテンツCDiのデータサイズCiに比例させる方法が考えられる。この方法は、データサイズの大きさにかかわらず、全てのコンテンツの受信に要する時間が等しくなるという利点がある。しかしながら、データサイズが小さいコンテンツでも受信に要する時間が長くなるという問題がある。ここで、たとえば、図10に示すように、前記各コンテンツCD1,CD2,CD3のデータサイズC1,C2,C3が、それぞれ1[Mbit],4[Mbit],9[Mbit]である場合を考える。このとき、無線基地局BSなどでコンテンツの送信に使用可能な帯域がR=6[Mb/s]とし、各コンテンツCDi(i=1,2,3)の配信帯域の比をsp1:sp2:sp3=1:4:9とすれば、各コンテンツCD1,CD2,CD3の配信帯域S1,S2,S3は、それぞれ0.43[Mb/s],1.71[Mb/s],3.86[Mb/s]となる。そのため、前記コンテンツ#1 CD1の受信に要する時間C1/S1,前記コンテンツ#2 CD2の受信に要する時間C2/S2,前記コンテンツ#3 CD3の受信に要する時間C3/S3は等しく2.33[sec]となる。その結果、数式2から平均受信時間Dを求めると、D=2.33[sec]となる。このとき、たとえば、前記コンテンツ#3 CD3の受信時間は、たとえば、図9に示した場合の受信時間に比べて約半分に短縮されているが、その一方で、前記コンテンツ#1 CD1の受信時間は、たとえば、図9に示した場合の受信時間に比べて2倍以上に長くなってしまう。コンテンツCDiの帯域をデータサイズに比例させると、データサイズが大きいコンテンツの受信時間を短縮できるが、その分、データサイズが小さいコンテンツの受信時間が長くなり、受信時間の観点から効率的な配信をしているとは言い難い。
そこで、これらの問題点をふまえ、各コンテンツの平均受信時間が最小になる帯域が最適な帯域設定であると考え、以下に、そのような帯域の設定方法について説明する。なお、以下の説明では、各コンテンツの受信頻度は等しいと仮定する。また、説明を簡単にするために、1つの無線基地局のみを対象として考える。
前記無線基地局に対して、N個のコンテンツCDiが配信中であり、各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)のデータサイズはそれぞれCi、配信帯域はそれぞれSiであり、前記無線基地局で使用可能な帯域の上限をRとしたときに、下記数式3を満たしているとする。
〔数3〕
1+S2+…+SN=R
このとき、コンテンツの平均受信時間Dが最小になるような帯域の設定をするためには、下記数式4において、Dが最小となるS1,S2,…,SNの組み合わせを求めればよい。
〔数4〕
D=(C1/S1+C2/S2+…+CN/SN)/N
この組み合わせを求めるために、一般に、下記数式5の不等式が成り立つことを利用する。
〔数5〕
(x1 2+x2 2+…+xN 2)×(a1 2+a2 2+…+aN 2)≧(x11+x22+…+xNN2
等号成立条件:x1/a1=x2/a2=…=xN/aN
前記数式5で、x1=√(C1/S1),…,xN=√(CN/SN)とし、a1=√S1,…,aN=√SNとすると、下記数式6のようになる。
〔数6〕
(C1/S1+C2/S2+…+CN/SN)×(S1+S2+…+SN
≧(√C1+√C2+…+√CN2
そして、前記数式3,数式4,数式6から、下記数式7が得られる。
〔数7〕
D≧(√C1+√C2+…+√CN2/(RN)
前記数式7において、等号が成立する条件は前記数式5の等号成立条件より、S1/√C1=S2/√C2=…SN/√CNである。つまり、各コンテンツの配信帯域Siとデータサイズの平方根√Ciの比が一定の場合、前記数式7において平均受信時間Dは最小値を取る。この結果、平均受信時間Dが最小となる配信帯域Si(i=1,2,…,N)の比sp1:sp2:…:spNは、√C1:√C2:…:√CNであることがわかる。
ここで、具体的な例として、たとえば、図11に示すように、前記各コンテンツCD1,CD2,CD3のデータサイズC1,C2,C3が、それぞれ1[Mbit],4[Mbit],9[Mbit]である場合を考える。このとき、無線基地局BSなどでコンテンツの送信に使用可能な帯域がR=6[Mb/s]とし、各コンテンツCDi(i=1,2,3)の配信帯域の比をsp1:sp2:sp3=√C1:√C2:√C3=1:2:3とすれば、各コンテンツCD1,CD2,CD3の配信帯域S1,S2,S3は、それぞれ1[Mb/s],2[Mb/s],3[Mb/s]となる。そのため、前記コンテンツ#1 CD1の受信に要する時間はC1/S1=1.0[sec],前記コンテンツ#2 CD2の受信に要する時間はC2/S2=2.0[sec],前記コンテンツ#3 CD3の受信に要する時間はC3/S3=3.0[sec]となる。その結果、数式2から平均受信時間Dを求めると、D=2.0[sec]となる。そのため、図9および図10に示したような場合に比べて、平均受信時間が短くなり、受信時間の観点からも効率的な配信をすることができる。
なお、ここまでの説明では、各コンテンツCDiの受信頻度が等しいことを前提としているが、実際には、受信頻度が異なる場合も考慮して、平均受信時間を最短にすることを考える必要がある。その場合、前記コンテンツサーバ2において、各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の受信頻度の比f1:f2:…;fNを取得する。そして、前記数式4の代わりに、下記数式8において、平均受信時間Dが最小となる条件を求めればよい。
〔数8〕
D=(f11/S1+f22/S2+…+fNN/SN)/N
この場合、前記数式5から数式7を用いた計算において、データサイズCi(i=1,2,…,N)をfiiに置き換えればよく、その結果、平均受信時間Dが最短になる配信帯域Si(i=1,2,…,N)の比sp1:sp2:…:spNは、√(f11):√(f22):…:√(fNN)であることがわかる。
このような方法で、平均受信時間Dが最短になる配信帯域Si(i=1,2,…,N)を設定する場合、前記コンテンツサーバ2において、前記実施例1で説明したように、図5に示したようなフローに沿って配信帯域Si(i=1,2,…,N)を決定すればよいので、詳細な説明は省略する。ただし、本実施例2のように、平均受信時間Dが最短になることを考慮する場合、図5に示したフローにおけるステップ401またはステップ403において、前記コンテンツ情報に含まれる配信帯域の比sp1:sp2:…:spNを、√C1:√C2:…:√CN、または√(f11):√(f22):…:√(fNN)とする必要がある。また、前記コンテンツ情報に含まれる配信帯域の比sp1:sp2:…:spNを、√(f11):√(f22):…:√(fNN)とする場合、前記ステップ402で無線基地局情報を取得したときに、各コンテンツの受信頻度fを求め、前記ステップ403において前記コンテンツ情報に含まれる配信帯域の比sp1:sp2:…:spNを、√(f11):√(f22):…:√(fNN)としてから、前記実施例1で説明したような手順で各コンテンツCDiの配信帯域Siを算出(決定)すればよい。
また、本実施例2のコンテンツ配信方法においても、コンテンツの配信中に、コンテンツの増減、無線基地局で使用可能な帯域の変化、コンテンツの受信頻度の変化などの状態変化が発生することがあり得る。そのため、図5に示したフローのステップ404およびステップ405によりコンテンツ情報および基地局情報を監視し、変化が生じたときに、その変化に合わせて各コンテンツCDiの配信帯域Siを更新する。
また、本実施例2のコンテンツ配信方法が適用されたコンテンツ配信システムにおける前記コンテンツサーバの基本的な構成は、前記実施例1で説明したように、図7に示したような構成であればよく、前記コンテンツ情報管理手段204または前記帯域算出・管理手段で配信帯域の比sp1:sp2:…:spNを、√C1:√C2:…:√CN、または√(f11):√(f22):…:√(fNN)とすればよいので、詳細な説明は省略する。また、本実施例2の場合も、前記コンテンツサーバはコンピュータとプログラムによって実現することができる。
以上説明したように、本実施例2のコンテンツ配信方法によれば、前記コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域の比sp1:sp2:…:spNを、各コンテンツCDiのデータサイズCiの平方根、またはデータサイズCiと受信頻度fiの積の平方根とすることで、配信帯域の有効利用という観点だけでなく、受信時間の短縮化という観点からも、効率的なコンテンツの配信をすることができる。
図12および図13は、本発明による実施例3のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、図12は受信時間が短いコンテンツを優先させた場合の受信時間の例を示す図、図13は受信時間が長いコンテンツを優先させた場合の受信時間の例を示す図である。
前記実施例1および実施例2では、前記コンテンツサーバ2および無線基地局BS等の使用可能な帯域に着目し、前記コンテンツサーバ2から効率よくコンテンツを配信(送信)する方法について説明したが、コンテンツの配信を効率的にさせるための要因としては、前記コンテンツサーバ2や無線基地局BS等における配信(送信)の効率化だけでなく、たとえば、前記無線通信端末3A,3B,3C,3D,3Eにおけるコンテンツの受信の効率化もある。つまり、いくら前記コンテンツサーバ2からコンテンツを効率よく配信していても、それを受信する無線通信端末3A,3B,3C,3D,3Eにおける受信効率が悪ければ、全体として効率的な配信が行われているとは言い難い。そこで、本実施例3では、前記無線通信端末3A,3B,3C,3D,3Eにおいてコンテンツを効率的に受信する方法について説明する。
一般に、前記無線通信端末により前記コンテンツ等のデータを受信する場合、無線基地局との間の無線接続(無線通信)の通信品質の劣化により、受信処理を途中で失敗することが考えられる。そのため、前記無線通信端末で受信するコンテンツに優先度がない場合、短時間にできるだけ多くのコンテンツを受信することが好ましく、受信に要する時間が短いコンテンツから優先的に受信する必要がある。
このように、受信に要する時間が短いコンテンツから優先的に受信する必要があるということについて、図12および図13を用いて具体的に説明する。前記無線通信端末において、たとえば、図12に示すように、コンテンツ#1,コンテンツ#2,コンテンツ#3,コンテンツ#4,コンテンツ#5の5つのコンテンツを受信する場合を考える。このとき、前記各コンテンツの配信帯域は全て等しいとすると、前記無線通信端末は、各コンテンツのデータサイズを取得することで受信に要する時間が推測でき、たとえば、前記コンテンツ#1,コンテンツ#2,コンテンツ#3,コンテンツ#4,コンテンツ#5の受信に要する時間がそれぞれ、1[sec],2[sec],3[sec],4[sec],5[sec]と推測できたとする。また、前記無線通信端末が同時に受信可能な帯域はコンテンツ3個分に相当するとする。このとき、受信に要する時間が短いコンテンツから優先して受信をすると、図12に示したように、受信開始直後の短い時間で多くのコンテンツを受信することができ、たとえば、受信開始から3.5[sec]後にはコンテンツ#1,コンテンツ#2,コンテンツ#3の受信が完了している。そのため、たとえば、受信開始から3.5[sec]後に通信品質が劣化してその後の受信ができなくなった場合でも、すでに3つのコンテンツの受信が完了しており、再度コンテンツを受信するときには、残りのコンテンツ#4,コンテンツ#5の2つを受信すればよい。
一方、受信時間が長いコンテンツから優先的に受信する場合、たとえば、図13に示すようになり、途中で受信に失敗せずに、全てのコンテンツを受信できた場合は、図12に示した例に比べて、受信が完了するまでの時間が短く、効率的に受信しているといえる。しかしながら、たとえば、受信開始から3.5[sec]後にはコンテンツ#3のみが受信を完了している。そのため、たとえば、受信開始から3.5[sec]後に通信品質が劣化してその後の受信ができなくなった場合、再度コンテンツを受信するときには、残りのコンテンツ#1,コンテンツ#2,コンテンツ#4,コンテンツ#5の4つを受信しなければならない。
前記コンテンツを受信する通信端末が、LANケーブル等の通信ケーブルでネットワークに接続された有線通信端末であれば、通信品質の劣化が少なく、途中で受信に失敗することが少ないので、図13に示したように、受信時間が長いコンテンツから優先的に受信することで、効率的に受信できると考えられるが、本実施例3のような無線通信端末でコンテンツを受信する場合、前記無線通信端末と前記無線基地局の間の無線通信は品質が劣化しやすく、有線通信端末の場合に比べて、途中で受信に失敗することが多い。そのため、前記無線通信端末で複数のコンテンツを受信する場合、受信に要する時間が短い、あるいはデータサイズの小さいコンテンツから優先的に受信することで、効率的に受信することができる。
以上、本発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることはもちろんである。
本発明による実施例1のコンテンツ配信方法が適用されるコンテンツ配信システムの概略構成を示す模式図であり、コンテンツ配信システムの構成例を示す図である。 本発明による実施例1のコンテンツ配信方法が適用されるコンテンツ配信システムの概略構成を示す模式図であり、蓄積型コンテンツの配信方法を説明する図である。 本発明による実施例1のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、各コンテンツの配信帯域の比の設定例を示す図である。 本発明による実施例1のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、配信帯域決定パラメータの求め方を示す図である。 本発明による実施例1のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、本実施例1の方法で決定した配信帯域でコンテンツを配信した場合の無線基地局の帯域の使用状況を示す図である。 本発明による実施例1のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、コンテンツサーバにおける配信帯域の決定手順を示すフロー図である。 本実施例1のコンテンツ配信方法を適用したコンテンツ配信システムにおけるコンテンツサーバの構成例を示す模式図である。 本発明による実施例2のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、コンテンツの平均受信時間の考え方を示す図である。 本発明による実施例2のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、各コンテンツの配信帯域を等しくした場合の平均受信時間の例を示す図である。 本発明による実施例2のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、各コンテンツの配信帯域を各コンテンツのデータサイズに比例させた場合の平均受信時間の例を示す図である。 本発明による実施例2のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、各コンテンツの配信帯域を各コンテンツのデータサイズの平方根に比例させた場合の平均受信時間の例を示す図である。 本発明による実施例3のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、受信時間が短いコンテンツを優先させた場合の受信時間の例を示す図である。 本発明による実施例3のコンテンツ配信方法を説明するための模式図であり、受信時間が長いコンテンツを優先させた場合の受信時間の例を示す図である。
符号の説明
1…ネットワーク
2…コンテンツサーバ
201…コンテンツ格納手段
202…通信手段
203…データ送受信制御手段
204…コンテンツ情報管理手段
205…基地局情報管理手段
206…帯域算出・管理手段
3A,3B,3C,3D,3E…無線通信端末
CD1,CD2,CD3…コンテンツ
BS1,BS2,BS3…無線基地局

Claims (10)

  1. 通信ネットワークに接続されたコンテンツサーバおよびM個(Mは1以上の整数)の無線基地局と、前記無線基地局との間で無線通信を行うことで前記通信ネットワークに接続可能な無線通信端末とからなり、前記コンテンツサーバはN個(Nは1以上の整数)のコンテンツを格納しているコンテンツ配信システムで、1つ以上のコンテンツを同時に配信し、かつ、1つのコンテンツを複数の無線通信端末に同時に配信するコンテンツ配信方法であって、
    前記コンテンツサーバで、格納している各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Siの比spiを設定するステップ1と、
    前記コンテンツサーバで、前記各無線基地局BSj(j=1,2,…,M)のコンテンツの配信状況およびコンテンツの配信に使用可能な帯域の上限Rjを取得するステップ2と、
    前記コンテンツサーバで、前記各無線基地局BSjのコンテンツの配信状況および前記コンテンツCDiの配信帯域の比spiに基づいて、各無線基地局BSjがコンテンツの配信に必要な帯域の比Ujを求めるステップ3と、
    前記コンテンツサーバで、前記ステップ2で取得した各無線基地局BSjのコンテンツの配信に使用可能な帯域の上限Rj、および前記ステップ3で求めたコンテンツの配信に必要な帯域の比Ujから、Rj/Ujを算出するステップ4と、
    前記コンテンツサーバで、前記ステップ4で算出した各Rj/Ujの最小値を配信帯域決定パラメータAとし、各コンテンツCDiの配信帯域Siを、Si=spi×Aで算出し、決定するステップ5とを有することを特徴とするコンテンツ配信方法。
  2. 前記ステップ5は、各コンテンツCDiの配信帯域Siを、Si=spi×Aで算出し、決定した後、
    前記決定した配信帯域Siで各コンテンツCDiを配信するときに必要な帯域の合計Tを算出するステップと、
    前記コンテンツサーバからコンテンツを配信するときに使用できる帯域の合計の上限Bと前記帯域の合計Tを比較し、B/T<1の場合は、前記Si=spi×Aで算出し、決定した各コンテンツCDiの配信帯域SiをB/T倍にするステップとを有することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信方法。
  3. 前記ステップ1は、前記各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Siの比spiが、前記各コンテンツCDiのデータサイズの平方根に比例するように設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンテンツ配信方法。
  4. 前記ステップ1は、全ての前記無線基地局と前記無線通信を行っている無線通信端末での前記各コンテンツCDiの受信頻度を取得するステップと、
    前記各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)の配信帯域Siの比spiが、前記各コンテンツCDiのデータサイズと前記ステップ6で取得した受信頻度の積の平方根に比例するように設定するステップとを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンテンツ配信方法。
  5. 前記ステップ1からステップ5の各ステップに加え、前記無線通信端末で、受信する全てのコンテンツを同時に受信開始できない場合に、前記各コンテンツの受信に要する時間を推測するステップ6と、
    前記無線通信端末で、前記ステップ6の推測結果に基づき、前記受信に要する時間が短いコンテンツから順に受信を開始するステップ7とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のコンテンツ配信方法。
  6. 通信ネットワークに接続されたコンテンツサーバおよびM個(Mは1以上の整数)の無線基地局と、前記無線基地局との間で無線通信を行うことで前記通信ネットワークに接続可能な無線通信端末とからなり、前記コンテンツサーバはN個(Nは1以上の整数)のコンテンツを格納しており、1つ以上のコンテンツを同時に配信し、かつ、1つのコンテンツを複数の無線通信端末に同時に配信することが可能なコンテンツ配信システムであって、
    前記コンテンツサーバは、格納している各コンテンツCDi(i=1,2,…,N)のリスト、配信帯域Siの比spiの設定、各コンテンツCDiのデータサイズを管理するコンテンツ情報管理手段と、
    前記各無線基地局BSj(j=1,2,…,M)のコンテンツの配信状況およびコンテンツの配信に使用可能な帯域の上限Rjを取得し、管理する基地局情報管理手段と、
    前記各無線基地局BSjのコンテンツの配信状況および前記コンテンツCDiの配信帯域の比spiに基づいて、各無線基地局BSjがコンテンツの配信に必要な帯域の比Ujを求めるとともに、各無線基地局BSjのコンテンツの配信に使用可能な帯域の上限Rj、および前記コンテンツの配信に必要な帯域の比Ujから、Rj/Ujを算出し、前記算出した各Rj/Ujの最小値を配信帯域決定パラメータAとし、各コンテンツCDiの配信帯域Siを、Si=spi×Aで算出し、決定する帯域算出・管理手段と、
    前記各コンテンツCDiを分割してパケットを生成し、前記帯域算出・管理手段で決定した配信帯域Siに基づいて前記パケットの送信を制御するデータ送受信制御手段とを備えることを特徴とするコンテンツ配信システム。
  7. 前記コンテンツ情報管理手段は、格納している各コンテンツCDiのリスト、データサイズの変化を監視し、変化が生じた場合に前記帯域算出・管理手段に各コンテンツCDiの配信帯域Siを更新させる手段を備え、
    前記基地局情報管理手段は、前記各無線基地局のコンテンツの配信状況およびコンテンツの配信に使用可能な帯域の上限Rjの変化を監視し、変化が生じた場合に前記帯域算出・管理手段に各コンテンツCDiの配信帯域Siを更新させる手段を備えることを特徴とする請求項6に記載のコンテンツ配信システム。
  8. 前記コンテンツ情報管理手段は、全ての前記無線基地局と前記無線通信を行っている無線通信端末での前記各コンテンツCDiの受信頻度を取得する手段を備えていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のコンテンツ配信システム。
  9. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のコンテンツ配信方法の各ステップを、コンピュータに実行させるコンテンツ配信制御プログラム。
  10. 請求項9に記載のコンテンツ配信制御プログラムが、コンピュータによる読み取りが可能な状態で記録された記録媒体。
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