JP2006164996A - マスク基板用レジスト除去装置 - Google Patents

マスク基板用レジスト除去装置 Download PDF

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Kazutoshi Yamazaki
和俊 山崎
Yoshihiko Furuno
喜彦 古野
Yoji Fujimori
洋治 藤森
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】マスク基板表面のレジストを高い効率で除去することができるマスク基板用レジ
スト除去装置を提供する。
【解決手段】オゾン水を用いてマスク基板表面のレジストを除去するマスク基板用レジス
ト除去装置であって、少なくとも、前記マスク基板の上面に対向し、前記マスク基板の上
面との間にオゾン水流の水路を形成する上板と、前記マスク基板の側面に対向し、前記マ
スク基板の側面との間にオゾン水流の水路を形成する側板とからなる蓋部を備えるマスク
基板用レジスト除去装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マスク基板の上面と側面とに沿って高い圧力が加えられた高濃度のオゾン水を
流すことができるため、マスク基板表面のレジストを高い効率で除去することができるマ
スク基板用レジスト除去装置に関する。
半導体基板上に回路を形成する場合や、液晶基板上に色相の異なる複数の着色画素をパタ
ーン状に形成する場合のフォトリソグラフィー工程において、形成すべき回路パターン等
に対応したマスクパターンを有するマスク基板が用いられている。
マスク基板を製造する方法としては、通常は、表面にクロムをスパッタし、そのクロム上
に低反射膜である酸化クロム膜を形成した石英ガラス上にレジストを塗布し、通常のフォ
トプロセスにてレジストパターンからなる画像を形成し、エッチングした後、不要となっ
たレジストを除去してマスクパターンを形成し、更に次のマスクパターンを形成するため
に、再度レジストを塗布して、画像形成−エッチング−レジストの除去というサイクルを
繰り返し行う。
不要となったレジストを除去するレジスト除去工程では、従来、アッシャー(灰化手段)
や、硫酸や過酸化水素等を用いたRCA洗浄法が用いられていた。しかし、レジストの除
去にアッシャーを用いると、無機系の不純物を除去することができない。また、溶媒や薬
品を用いてレジスト除去を行う場合は、十数バッチごとに新たな薬液に交換しなければな
らないことから、大量の薬液が必要とされ薬液コストがかさむとともに、大量の廃液が生
じ、廃液処理の際にもコスト面及び環境面の両面で大きな不利益があった。
一方、オゾンガスを水に溶解して得られるオゾン水は、オゾンの持つ強い酸化力により殺
菌・脱臭・漂白等に優れた効果を発揮し、しかもオゾンガスは時間とともに無害な酸素(
気体)に自己分解して残留性がないことから、環境にやさしい殺菌・洗浄・漂白剤等とし
て注目されている。近年、環境への関心が高まる中、上述のレジスト除去方法に代わる方
法として、オゾン水を用いたレジスト除去プロセスが注目されている。
オゾン水を用いたレジスト方法としては、例えば、特許文献1には、オゾンを溶解した液
体中に被洗浄物を斜めに浸漬し、該被洗浄物に紫外線を照射する方法が開示されており、
特許文献2には、オゾンガスを加圧して純水に溶解させて製造したオゾン水を、圧力を保
持した状態で被洗浄物を収納した密閉洗浄室に導き、被洗浄物の洗浄を行う方法が開示さ
れている。しかし、特許文献1及び2に開示されたオゾン水を用いた被洗浄物の洗浄方法
では、被洗浄物に紫外線を照射したり、加圧したりすることにより被洗浄物の洗浄能力の
向上を図っているものの、いずれも充分なレジスト除去速度が得られるとはいい難く、ま
た、被洗浄物表面のレジストを均一に除去することは非常に困難であった。
また、特許文献3には、オゾンガスが気泡状態で混合されたガス混合オゾン水を回転する
基板の中心部に供給し、基板の遠心力によりガス混合オゾン水を基板の中心部から外周部
へ流動させる方法が開示されている。しかし、特許文献3に開示された方法は、ガス混合
オゾン水を用いることで基板表面のレジストの除去効率の向上を図っているが、未だ充分
なレジスト除去速度が得られるとはいい難く、また、基板表面のレジストを均一に除去す
ることは非常に困難であった。
更に、フォトリソグラフィー工程によるマスク基板の製造においては、マスク基板の表面
にレジストを形成する際に、マスク基板の上面以外に側面にもレジストが形成されるもの
であったため、後のレジスト除去工程では、マスク基板の上面で不要となったレジストと
ともに、側面に形成されたレジストも除去する必要がある。しかし、特許文献1、2及び
3に開示された方法では、マスク基板の側面のレジストを除去することは全く考慮されて
いなかった。
特許第3016301号公報 特開2001−79502号公報 特開2001−351893号公報
本発明は、上記現状に鑑み、マスク基板の上面と側面とに沿って高い圧力が加えられた高
濃度のオゾン水を流すことができるため、マスク基板表面のレジストを高い効率で除去す
ることができるマスク基板用レジスト除去装置を提供することを目的とする。
本発明は、オゾン水を用いてマスク基板表面のレジストを除去するマスク基板用レジスト
除去装置であって、少なくとも、前記マスク基板の上面に対向し、前記マスク基板の上面
との間にオゾン水流の水路を形成する上板と、前記マスク基板の側面に対向し、前記マス
ク基板の側面との間にオゾン水流の水路を形成する側板とからなる蓋部を備えているマス
ク基板用レジスト除去装置である。
以下に本発明を詳述する。
本発明のマスク基板用レジスト除去装置(以下、単にレジスト除去装置ともいう)は、オ
ゾン水をマスク基板の上面(主たる面)及び側面に沿って流すことにより該マスク基板の
上面及び側面に形成されたレジストの除去を行うものである。
本明細書においてオゾン水には、水溶液にオゾンガスを溶解させたもののほか、酢酸又は
その誘導体等の有機酸を溶解した水にオゾンガスを溶解させたものも含まれる。
本発明のレジスト除去装置によりレジストが除去され、製造されるマスク基板としては特
に限定されず、半導体基板上に回路を形成する際のフォトリソグラフィー工程において、
フォトマスクとして使用される公知のものが挙げられる。
本発明のレジスト除去装置は、少なくとも、マスク基板の上面に対向し、上記マスク基板
の上面との間にオゾン水流の水路を形成する上板と、上記マスク基板の側面に対向し、上
記マスク基板の側面との間にオゾン水流の水路を形成する側板とからなる蓋部を備えてい
る。
本発明者らが、従来のマスク基板の上面にオゾン水を流してレジストを除去するレジスト
除去装置を調べたところ、図6に示すように、従来のレジスト除去装置では、マスク基板
61の側面は開放状態となっていたため、マスク基板61の上面に供給されて流れてきた
オゾン水63は、マスク基板61の側面から離れた位置を流れ落ちるものであった。その
ため、マスク基板61の側面に形成されたレジスト62は、ほとんどオゾン水63と接触
することがなく、その結果、除去されることがないことが判明した。なお、図6は、従来
のマスク基板の上面にオゾン水を流してレジストを除去するマスク基板用レジスト除去装
置の一例を示す模式図である。
これに対し、本発明のレジスト除去装置では、上記蓋部が上記マスク基板の上面と側面と
に対して、所定の空隙が形成され、これらを覆うように設置される。そして、上記蓋部と
マスク基板表面との間に形成された空隙がオゾン水流の水路となり、該水路に供給された
オゾン水は、高い圧力が加えられて上記マスク基板の上面及び側面に沿って速い流速で流
れるため、上記マスク基板の上面及び側面に形成されたレジストを均一にしかも高い効率
で除去することができる。
以下、本発明を実施の形態に則して説明する。
図1は、本発明のレジスト除去装置の一例を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、本発明のレジスト除去装置10は、主に、マスク基板20の上面と側
面とを覆うことができる箱状の蓋部11と、マスク基板20の下方に配置され、マスク基
板20の下面と対向する下板16とから構成されており、レジスト21が表面に形成され
たマスク基板20は、蓋部11の内面と下板16の上面とが形成する空間内に設置されて
いる。
蓋部11は、マスク基板20の上面に対向し、その略中央部にマスク基板20の上面にオ
ゾン水を供給するオゾン水供給部14が形成された上板12と、マスク基板20の側面に
対向する側板13とから構成されている。
本発明のレジスト除去装置において、蓋部を構成する上板は、マスク基板の上面に対向す
る面を有し、マスク基板の上面との間にオゾン水流の水路が形成されるように設置されて
いる。
上記上板は、上記マスク基板の上面に対向する面を有する形状であれば特に限定されない

また、上記上板とマスク基板の上面との距離の上限は1.5mmであることが好ましい。
1.5mmを超えると、上記オゾン水流の流路に供給されるオゾン水に加えられる圧力が
不充分となり、マスク基板の上面に沿って流れるオゾン水の流速が充分に速くならず、マ
スク基板表面のレジストを充分に除去できないことがある。より好ましい上限は0.5m
mであり、更に好ましい上限は0.3mmである。
上記上板を構成する材料としては、耐オゾン性を有するものであれば特に限定されず、例
えば、SUS等の金属、フッ素系樹脂等が挙げられるが、なかでも、フッ素系樹脂からな
るものが好適である。上記フッ素系樹脂としては、例えば、ポリフッ化エチレン樹脂;ポ
リテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、
フッ化エチレンプロピレン樹脂(FEP)等の4フッ化エチレン共重合体;フッ素系ゴム
等が挙げられる。
また、上記上板のマスク基板の上面と対向する面には、上記マスク基板の上面に沿って流
れるオゾン水の流れの方向を変換する複数の変換部材が形成されていることが好ましい。
マスク基板の上面に形成されたレジストをより均一にしかも高い効率で除去できるからで
ある。
本発明者らは、従来のマスク基板の上面にオゾン水を流してレジストを除去するレジスト
除去装置について、更に調べたところ、図6に示すように、マスク基板61の上面のレジ
スト62は、オゾン水流63を供給した部分については比較的除去されているのに対し、
オゾン水流63の流出側の部分については、オゾン水濃度がまだ充分に高いにもかかわら
ずほとんど除去されていないことを見出した。
オゾン水の常温での飽和濃度は60ppm程度の低濃度であり、レジストと反応してすぐ
にオゾン水濃度が低下してしまう。オゾン水をマスク基板のある一点に供給し、スピンに
よる遠心力でオゾン水をマスク基板の上面方向に対して平行水流として流した場合、供給
された箇所の近傍でレジストに当たったマスク基板の上面近傍のオゾン水はそこでレジス
ト除去のためにオゾンが消費されオゾン濃度が低下してしまい、オゾン濃度が低下したオ
ゾン水がそのままマスク基板の上面近傍を流れることから、その流出側においては、オゾ
ン水はもはやレジストを除去できるだけのオゾン濃度を有していないと考えられる。一方
、比較的マスク基板の上面から離れた位置を流れるオゾン水は、ほとんどレジスト除去に
供されることなく流れ去ってしまうものと考えられる。
本発明のレジスト除去装置として、マスク基板の上面に対向する位置に、オゾン水流の方
向を変換する変換部材が形成された上板を用いることにより、オゾン水流の供給箇所の近
傍でオゾンが消費された場合であっても、上記変換部材の攪拌効果によりオゾン水流に乱
流が生じ、常に高濃度のオゾン水がマスク基板の上面全体にあたり、均一にしかも高い効
率でレジストを除去できる。とりわけ、上記変換部材により変換されたオゾン水流の方向
がマスク基板の上面の略全面に向かう方向になるように乱流を生じさせる形状の変換部材
を選択した場合には、極めて高い効率でレジストを除去することができる。
上記変換部材が上記上板のマスク基板の上面と対向する面に形成される位置としては特に
限定されないが、マスク基板の上面の全体において効率よくオゾン水の流れを変換できる
ことから、同心円状に配列されていることが好ましい。
上記変換部材の形状としては特に限定されず、例えば、断面が丸や多角形の棒状、メッシ
ュ部材、波板等が挙げられる。なかでも、図2に示した変換部材18のように、オゾン水
の流れの方向に対して斜部を有し、オゾン水の流れの方向に連続する波形の構造を有する
ものが好ましい。このような形状の変換部材を用いれば、マスク基板の上面の全体に向か
うオゾン水の流れが効率よく発生することから、高濃度のオゾン水がマスク基板の上面全
体のレジストに到達する機会が増大し、より高い効率でレジストの除去を行うことができ
る。図2は、本発明のレジスト除去装置の蓋部の上板付近を拡大した部分拡大断面図であ
る。
上記変換部材が図2に示した変換部材18のような波形である場合、斜部の角度としては
特に限定されないが、あまり角度が小さいとマスク基板の上面に向かうオゾン水の流れが
発生せず、上述の効果が充分に得られないことがある。
また、上記変換部材は、上板と一体であってもよいし、別体であってもよい。
上記変換部材を構成する材料としては、耐オゾン性を有するものであれば特に限定されず
、例えば、上記上板と同様の材料が挙げられる。
また、上記変換部材は、マスク基板の上面の略全面と対向するように配置されていたり、
上記マスク基板の上面の略全面と対向する大きさであることが好ましい。マスク基板の上
面全体に向かうオゾン水流をより確実に発生させることができ、高い確率でオゾン水がマ
スク基板の全表面のレジストに到達する機会が増大し、より確実にレジスト除去を行うこ
とができるからである。
上記変換部材とマスク基板の上面との距離の上限は1.5mmであることが好ましい。1
.5mmを超えると、上記変換部材によるオゾン水流の乱流発生の効果がマスク基板の上
面に届きにくくなり、レジスト除去速度が不充分となることがある。より好ましい上限は
0.5mm、更に好ましい上限は0.3mmである。
なお、上記変換部材とマスク基板の上面との距離は、変換部材とマスク基板の上面とが最
も近い点間の距離を意味する。
また、本発明のレジスト除去装置において、上記上板に変換部材が形成されている場合、
上記上板の略中央にマスク基板の上面との間のオゾン水流の水路にオゾン水を供給するオ
ゾン水供給部が形成されていることが好ましい。上記オゾン水流の流路に供給されたオゾ
ン水がマスク基板の上面を中央から外周に向けて流れることとなるため、マスク基板の上
面に形成されたレジストを均一に除去することができる。
上記オゾン水供給部としては特に限定されず、例えば、図1に示したオゾン水供給部14
のように、上板の略中央を貫通するように形成された管状部材が挙げられる。
また、本発明のレジスト除去装置において、上記蓋部を構成する上板は、図3(a)及び
(b)に示す上板32のように、マスク基板の上面の略全表面に対応する位置に、上記マ
スク基板の上面にオゾン水を噴射する複数のノズル34が形成されていることが好ましい
。この場合、マスク基板の上面の略全表面にオゾン水を均一に到達させることができ、マ
スク基板の上面に形成されたレジストを均一かつ効率よく除去することができる。なお、
図3(a)は、本発明のレジスト除去装置における蓋部を構成する上板の別の一例を模式
的に示す平面図であり、(b)は、その断面図である。
また、上記上板に複数のノズルが形成されている場合、上板には上述した変換部材が形成
されている必要はない。
また、上板に複数のノズルが形成されている場合、各ノズルからマスク基板の上面に噴射
されるオゾン水の線速度の好ましい下限は460cm/secであり、好ましい上限は4
000cm/secである。460cm/sec未満であると、効率よくレジストを除去
することができないことがあり、4000cm/secを超えると、オゾンとレジストと
の反応速度から、もはや線速度を上げてもレジスト除去速度は向上せず、オゾン水の使用
量に対するレジスト除去の効率がかえって低下することがある。また、現行の技術では、
4000cm/secを超えるシステムの構築自体が困難であり、更に、オゾン水の使用
量が増加すると、オゾン水を高濃度に維持することも困難となる。より好ましい下限は5
00cm/sec、より好ましい上限は2000cm/sec、更に好ましい下限は80
0cm/secであり、更に好ましい上限は1500cm/secである。
本発明のレジスト除去装置において、蓋部を構成する側板は、マスク基板の側面に対向す
る面を有し、マスク基板の側面との間にオゾン水流の水路が形成されるように設置されて
いる。
上記側板は、上記マスク基板の側面と対向する面を有するものである。上記側板の形状と
しては、上記マスク基板の側面と対向する面が、該マスク基板の側面の全体と対向するよ
うな形状であれば特に限定されない。例えば、上記マスク基板の側面が図1に示したマス
ク基板20のように角部が面取りされた形状である場合、側板13のように、マスク基板
の上面側の面取りされた部分に対しても対向する面を有する形状となり、マスク基板の側
面が均一な平面である場合、上記側板のマスク基板の側面に対向する面は均一な平面とな
る。
なお、図1に示したマスク基板20は、下面側の角部にも面取りされた部分が形成されて
いるが、かかる部分は、下面の一部であることとする。本発明のレジスト除去装置10に
おいて、蓋部11の側板13の形状を、上記下面側の角部に形成された面取り部分に対向
する面を有するものとすると、上板12と側板13とが一体となった蓋部11の内部にマ
スク基板20を設置することが不可能となるからである。
上記側板を構成する材料としては、耐オゾン性を有するものであれば特に限定されず、例
えば、上記上板と同様の材料が挙げられる。
また、上記側板とマスク基板の側面との距離の上限は1.5mmであることが好ましい。
1.5mmを超えると、上記マスク基板の側面に沿ってオゾン水を流すことができないこ
とがあり、また、マスク基板の側面を流れるオゾン水に充分な圧力が加えられず、オゾン
水の流速が遅くなってマスク基板の側面のレジストを充分に除去できないことがある。よ
り好ましい上限は0.5mm、更に好ましい上限は0.2mm、最も好ましい上限は0.
1mmである。
本発明のレジスト除去装置において、上記蓋部を構成する側板は、図1に示したように、
上板と一体であってもよく、上板と側板とが別体であってもよい。更に、上板と側板とが
別体である場合、側板は、図4に示すように、マスク基板の側面に対向する面ごとに分離
できるものであってもよい。
図4は、本発明のレジスト除去機装置における蓋部を構成する側板の別の一例を模式的に
示す平面図である。
図4に示すように、側板43は略平板状であり、一の側板43の底面(最小面積の面)が
他の側板43の側面(最大面積の面)に突き合うように合計4つ配置され、4つの側板4
3が形成する内部空間にマスク基板が収納される。
また、側板43は、各々図4において矢印に示した方向に移動できることが好ましい。側
板43により形成される空間の大きさを任意に変化させることができ、個々のマスク基板
の大きさのバラツキに合わせてマスク基板と側板43との距離が所定の範囲内となるよう
に微調整をすることができるからである。
上記上板と側板とからなる蓋部の外型としては、その内側の面がマスク基板の上面と側面
とに対向する形状であれば特に限定されず、例えば、角型、円型等任意の形状が挙げられ
る。
また、このような蓋部の大きさとしては特に限定されず、内部にマスク基板を設置した際
に、マスク基板の上面と該上面に対向する蓋部の上板の面との距離、及び、マスク基板の
側面と該側面に対向する蓋部の側板の面との距離が所定の範囲内となる大きさに適宜調整
される。
本発明のレジスト除去装置は、マスク基板の下面に対向し、上記マスク基板の下面との間
にオゾン水流の水路を形成する下板を備えることが好ましい。マスク基板の下面にもレジ
ストが形成される場合もあり、上記下板が形成されていると、上記マスク基板の下面に形
成されたレジストを除去することができる。
上記下板の形状としては、上記マスク基板の下面と対向する面が、該マスク基板の下面の
全体と対向するような形状であれば特に限定されない。例えば、上記マスク基板の下面が
図1に示したマスク基板20のように、その外周部分が面取りされた形状である場合、下
板16のように、マスク基板の面取りされた部分に対しても対向する面を有する形状とな
り、マスク基板の下面が均一な平面である場合、上記下板のマスク基板の下面に対向する
面は均一な平面となる。
また、このような下板には、オゾン水を外部に排出するオゾン水排出部が形成されている
ことが好ましい。
上記下板を構成する材料としては、耐オゾン性を有するものであれば特に限定されず、例
えば、上記上板と同様の材料が挙げられる。
また、上記下板の大きさは上記蓋部の大きさと同じであることが好ましい。上記蓋部に上
記下板を取り付けた際に、これらの境界部分に隙間が形成されてオゾン水が漏出すること
を防止するためである。
本発明のレジスト除去装置において、レジストが表面に形成されたマスク基板は、その上
面と側面とが、少なくとも、上記蓋部の上板と側板とに対向する位置に設置されるが、上
記マスク基板を上記位置に設置する方法としては特に限定されず、例えば、両面テープ等
の接着手段により固定部に固定する方法;真空ポンプでマスク基板を固定部に吸着させる
バキュームチャッキング法等が挙げられる。更に、上記下板が形成されている場合には、
該下板に設けられた柱状の支持部材上に載置、固定する方法等が挙げられる。
本発明のレジスト除去装置は、オゾン水を加熱する手段を有することが好ましい。レジス
ト除去は、レジストとオゾンとの化学反応によりなされるものであることから、温度をか
けることによってレジスト除去速度を高めることができる。
更に、本発明のレジスト除去装置は、装置内を加圧する手段を有することが好ましい。装
置内を加圧することにより、過飽和のオゾン水を生成させることができ、このような高濃
度のオゾン水を用いることにより、更に高い効率でレジスト除去を行うことができる。
このような本発明のレジスト除去装置では、マスク基板の上面との間のオゾン水流の流路
(空隙)に供給されたオゾン水は、該水路を流れ、マスク基板の上面の端部に到達したオ
ゾン水は、その流れの方向を変換させて側板とマスク基板の側面との間に形成されたオゾ
ン水流の水路(空隙)を流れる。すなわち、本発明のレジスト除去装置によると、確実に
マスク基板の上面と側面とに形成されたレジストに沿って高い圧力が加えられたオゾン水
を流すことができ、上記マスク基板表面のレジストを高い効率で、かつ、均一に除去する
ことができる。
図5は、本発明のレジスト除去装置を含むレジスト除去の態様を示す概略図である。
図5に示す態様のレジスト除去は、オゾン発生器51、オゾンガス検出器52、オゾン溶
解モジュール53、オゾン水濃度検出器54、反応部55、及び、ポンプ56から構成さ
れている。
オゾン発生器51では、オゾンガスが生成される。オゾン発生器51としては特に限定さ
れず、公知のオゾン発生器を用いることができる。オゾン発生器51で生成されたオゾン
ガスの濃度はオゾンガス検出器52により測定・監視される。オゾンガス検出器52によ
り測定されたオゾンガス濃度の値がオゾン発生器51にフィードバックされオゾン発生器
51で生成されるオゾンガスの濃度が随時調整される。
オゾン発生器51で生成したオゾンガスは、オゾン溶解モジュール53において水に溶解
される。
オゾン溶解モジュール53は、非多孔性膜からなるガス透過膜が収容されているものが好
ましい。このようなオゾン溶解モジュールを用いれば、一旦レジスト除去に用いたオゾン
水を再度循環させて利用しても目詰まりが起こることがない。
オゾン溶解モジュール53において生成したオゾン水は、オゾン水流出口57から往路管
59aに排出されてオゾン水濃度検出器54に送られ、上記オゾン水の溶存オゾンガス濃
度が監視・管理される。
得られたオゾン水は、往路管59aを通ってオゾン水流入口500から反応部55の内部
に送られ、この反応部55においてマスク基板表面のレジストを除去するために用いられ
る。
上述した本発明のレジスト除去装置は、反応部55の内部に設置され、反応部55内でマ
スク基板表面のレジストの除去が行われる。すなわち、反応部55において、レジスト除
去装置の蓋部を構成する上板に形成されたオゾン水供給部は、オゾン水流入口500と接
続されており、オゾン水流入口500から導入されたオゾン水は、本発明のレジスト除去
装置を上述した方法で流れて、マスク基板の表面のレジストを除去した後、反応部55の
オゾン水排出口510から排出される。
反応部55は、紫外線を照射する手段が付加されていてもよい。本発明のレジスト除去装
置によりマスク基板表面のレジストを除去する際、紫外線を照射することにより、オゾン
の分解速度が促進され、それに伴いレジストの除去効果を上げることができる。従って、
オゾン水と紫外線照射とを併用することによって、より高いレジスト除去効果を得ること
ができる。
上記紫外線を照射する手段としては特に限定されず、例えば、UVランプ等が挙げられる
。照射される紫外線の波長は、オゾンが吸収する254nm近辺であることが好ましい。
本態様のレジスト除去においては、生成したオゾン水を循環させて用いることが好ましい
。オゾン水を循環させて用いることにより、必要なオゾン水量を節約できることに加え、
より高い濃度のオゾン水を容易に得ることができる。
上記オゾン水を循環させるには、例えば、反応部55のオゾン水流出口510から復路管
59bに排出されたオゾン水を、ポンプ56を用いてオゾン溶解モジュール53のオゾン
水流入口58に送り込めばよい。
本発明によれば、マスク基板の上面と側面とに沿って高い圧力が加えられた高濃度のオゾ
ン水を流すことができるため、マスク基板の表面に形成されたレジストを高い効率で除去
することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
(実施例1)
石英ガラスの表面にクロムをスパッタし、そのクロム上に低反射膜である酸化クロム膜を
形成した。得られた石英ガラスの酸化クロム膜上に、レジスト液(東レ社製、EBR−9
)を塗布し、スピンコーター(ミカサ社製、1H−DX2型)にて2000rpm、30
秒間処理した後、更に105℃20分間乾燥したものを10mm×10mmの大きさにカ
ットし、I線ステッパーを用いて露光したものをアルカリ系で現像し、外周部分が面取り
された形状の処理サンプルを作製した。この処理サンプルは、上面と側面とにレジストが
形成されており、レジストの膜厚は0.5μmであった。
次に、パーフルオロアルコキシ樹脂製で、作製した処理サンプルの上面と側面とに対向す
る面を有する上板と側板とからなる蓋部と、処理サンプルの下面と対向する面を有する下
板とを作製した(図1参照)。
作製した蓋部の上板には、オゾン水を処理サンプルの上面の中央に供給できる管状のオゾ
ン水供給部が形成されており、処理サンプルの上面に対向する面には、オゾン水供給部を
中心として、1.5mm間隔で同心円状に配列した変換部材が形成されていた(図2参照
)。なお、変換部材の斜部の角度は45°であり、高さは1.7mmであった。
作製した下板と蓋部とが形成する内部空間内に処理サンプルを設置してレジスト除去装置
を作製した。処理サンプルの上面と蓋部の上板に形成された変換部材との距離は0.3m
mであり、処理サンプルの側面と蓋部の側板との距離は0.1mmであった。
作製したレジスト除去装置を、図5に示した態様のレジスト除去における反応部に取り付
け、この反応部に21℃、50ppmの濃度のオゾン水を1.0L/minの流速で80
秒間流した。
その後、処理サンプルの上面と側面とを目視にて観察したところ、レジストは完全に除去
されていた。
(比較例1)
上板と側板とからなる蓋部の代わりに、中央部にオゾン水供給部が形成された平板状の部
材を用いたほかは、実施例1と同様にしてレジスト除去装置を作製した。
その後、実施例1と同条件で処理サンプルのレジスト除去を行った。
その後、処理サンプルの上面と側面とを目視にて観察したところ、上面のレジストはある
程度除去されているものの、側面のレジストは全く除去されていなかった。
本発明によれば、マスク基板の上面と側面とに沿って高い圧力が加えられた高濃度のオゾ
ン水を流すことができるため、マスク基板表面のレジストを高い効率で除去することがで
きるマスク基板用レジスト除去装置を提供できる。
本発明のレジスト除去装置の一例を模式的に示す断面図である。 本発明のレジスト除去装置の蓋部の上板付近を拡大した部分拡大断面図である。 (a)は、本発明のレジスト除去装置における蓋部を構成する上板の別の一例を模式的に示す平面図であり、(b)は、その断面図である。 本発明のレジスト除去機装置における蓋部を構成する側板の別の一例を模式的に示す平面図である。 本発明のレジスト除去装置を含むレジスト除去の態様を示す概略図である。 従来のマスク基板の上面上にオゾン水を流してレジストを除去するマスク基板用レジスト除去装置の一例を示す模式図である。
符号の説明
10 マスク基板用レジスト除去装置
11 蓋部
12、32 上板
13、43 側板
14 オゾン水供給部
15 空隙
16 下板
17 排出孔
18 変換部材
20 マスク基板
21 レジスト
34 ノズル
51 オゾン発生器
52 オゾンガス検出器
53 オゾン溶解モジュール
54 オゾン水濃度検出器
55 反応部
56 ポンプ
57 オゾン水流出口
58 オゾン水流入口
59a 往路管
59b 復路管
500 オゾン水流入口
510 オゾン水排出口

Claims (6)

  1. オゾン水を用いてマスク基板表面のレジストを除去するマスク基板用レジスト除去装置で
    あって、
    少なくとも、前記マスク基板の上面に対向し、前記マスク基板の上面との間にオゾン水流
    の水路を形成する上板と、前記マスク基板の側面に対向し、前記マスク基板の側面との間
    にオゾン水流の水路を形成する側板とからなる蓋部を備えている
    ことを特徴とするマスク基板用レジスト除去装置。
  2. 上板の略中央にオゾン水流の水路にオゾン水を供給するオゾン水供給部が形成されており
    、前記上板のマスク基板の上面と対向する面に、前記マスク基板の上面に沿って流れるオ
    ゾン水の流れの方向を変換する複数の変換部材が形成されていることを特徴とする請求項
    1記載のマスク基板用レジスト除去装置。
  3. 変換部材により変換されたオゾン水の流れの方向が、マスク基板の略全表面に向かう方向
    であることを特徴とする請求項2記載のマスク基板用レジスト除去装置。
  4. 上板のマスク基板の上面の略全表面に対応する位置に、前記マスク基板の上面にオゾン水
    を噴射する複数のノズルが形成されていることを特徴とする請求項1記載のマスク基板用
    レジスト除去装置。
  5. マスク基板の下面に対向し、前記マスク基板の下面との間にオゾン水流の水路を形成する
    下板を備え、前記下板には、オゾン水を外部に排出するオゾン水排出部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のマスク基板用レジスト除去装置。
  6. オゾン水を加圧する手段を有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のマ
    スク基板用レジスト除去装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008311256A (ja) * 2007-06-12 2008-12-25 Univ Of Tsukuba フォトレジスト除去装置
JP2008311257A (ja) * 2007-06-12 2008-12-25 Univ Of Tsukuba フォトレジスト除去方法

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