JP2006163068A - 自発光型ディスプレイの信号処理回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 この発明は、高輝度化および高コントラスト化が図れる自発光型ディスプレイの信号処理回路を提供することを目的とする。
【解決手段】 自発光型ディスプレイの信号処理回路において、RGB入力信号をRGBW信号に変換するRGB−RGBW信号変換手段、RGB−RGBW信号変換手段に入力されるRGB信号と、このRGB信号に対応するRGB−RGBW信号変換後のRGBW信号のうちのRGB信号と、所与のゲインとに基づいて、RGB−RGBW信号変換手段の入力される上記RGB信号に同じ比率を乗じることによって得られるRGB毎の加算信号であって、かつゲインに比例したRGB毎の加算信号を算出する加算信号算出手段、ならびに加算信号算出手段によって算出されたRGB毎の加算信号を、RGB−RGBW信号変換後の上記RGBW信号のうちのRGB信号に加算する加算手段を備えている。
【選択図】 図25
【解決手段】 自発光型ディスプレイの信号処理回路において、RGB入力信号をRGBW信号に変換するRGB−RGBW信号変換手段、RGB−RGBW信号変換手段に入力されるRGB信号と、このRGB信号に対応するRGB−RGBW信号変換後のRGBW信号のうちのRGB信号と、所与のゲインとに基づいて、RGB−RGBW信号変換手段の入力される上記RGB信号に同じ比率を乗じることによって得られるRGB毎の加算信号であって、かつゲインに比例したRGB毎の加算信号を算出する加算信号算出手段、ならびに加算信号算出手段によって算出されたRGB毎の加算信号を、RGB−RGBW信号変換後の上記RGBW信号のうちのRGB信号に加算する加算手段を備えている。
【選択図】 図25
Description
この発明は、自発光型ディスプレイの信号処理回路に関する。
有機ELディスプレイ等の自発光型ディスプレイは、薄型、軽量、低消費電力などの特徴を有しており、用途が広がっている。ただし、携帯電話、デジタルスチルカメラなどの用途においては、更なる低消費電力化への要求が高い。
白発光材料にカラーフィルタが張りつけられている有機ELディスプレイのような自発光型ディスプレイの場合、カラーフィルタを光が通過する際に光の一部がカラーフィルタに吸収されるため、光利用効率が悪くなっている。この光利用効率の低さが消費電力の低下を妨げている。
そこで、本出願人は、1画素がRGBWの4つの単位画素から構成されており、RGB単位画素には色フィルタが設けられ、W単位画素には色フィルタが設けられていない自発光型ディスプレイの信号処理回路であって、低消費電力化が図れる自発光型デスプレイの信号処理回路を既に開発して、既に出願している。
本出願人が既に開発した自発光型ディスプレイの信号処理回路について説明する。本出願人が既に開発した自発光型ディスプレイの信号処理回路は、白発光材料にカラーフィルタが張りつけられている有機ELディスプレイのような自発光型ディスプレイを対象としている。このように自発光型ディスプレイにおいて、図1に示すように、1画素を4つの単位画素で構成し、そのうちの3つの単位画素に3原色、たとえば、R(赤),G(緑),B(青)を表示するためのカラーフィルタを配置している。残りの1つの単位画素を、カラーフィルタを配置していない白(W)表示専用としている。
このようなRGBW配列では、白表示専用の単位画素は、カラーフィルタが存在していないため、光の利用効率は非常に高い。したがって、例えば、白100%を表示するときには、RGB表示用の単位画素を発光させて白100%を表示するのではなく、白表示専用の単位画素を発光させて白100%を表示させれば、大幅な低消費電力化が図れる。
しかしながら、実際には、白発光材料によって得られる白の色度は、目標とする白の色度となっていない場合が多く、白表示専用の単位画素の白発光に対して、RGB表示用の単位画素の発光を付加する必要がある。
そこで、白発光材料によって得られる白の色度が目標とする白の色度と異なる場合に、RGB入力信号を、当該入力信号に対応する輝度および色度が同一でかつ低消費電力化が図れるRGBW信号に変換するための信号処理の手法を開発した。
〔1〕表示装置の構成の説明
図2は、表示装置の構成を示している。
RGB−RGBW信号変換回路1には、デジタルのRGB入力信号が入力される。RGB−RGBW信号変換回路1は、RGB入力信号をRGBW信号に変換する。RGB−RGBW信号変換回路1によって得られたRGBW信号は、D/A変換回路2によってアナログのRGBW信号に変換される。D/A変換回路2によって得られたRGBW信号は、1画素がRGBWの4つの単位画素で構成された有機ELディスプレイ3に送られる。
図2は、表示装置の構成を示している。
RGB−RGBW信号変換回路1には、デジタルのRGB入力信号が入力される。RGB−RGBW信号変換回路1は、RGB入力信号をRGBW信号に変換する。RGB−RGBW信号変換回路1によって得られたRGBW信号は、D/A変換回路2によってアナログのRGBW信号に変換される。D/A変換回路2によって得られたRGBW信号は、1画素がRGBWの4つの単位画素で構成された有機ELディスプレイ3に送られる。
〔2〕RGB−RGBW信号変換の基本的な考え方の説明
図3に示すような、RGB入力信号を想定する。なお、説明の便宜上、RGB入力信号には、予めガンマ補正がかけられていないものとする。また、RGBのみで目標の白の輝度および色度を実現するようなRGB輝度がRGBの白側リファレンス輝度(D/A変換回路2のRGBに対する白側リファレンス電圧)として予め設定されているものとする。なお、Wの白側リファレンス輝度は、Wのみ表示したときに目標輝度(後述する図9のステップS4で決定されるWの輝度)となるように調整される。
図3に示すような、RGB入力信号を想定する。なお、説明の便宜上、RGB入力信号には、予めガンマ補正がかけられていないものとする。また、RGBのみで目標の白の輝度および色度を実現するようなRGB輝度がRGBの白側リファレンス輝度(D/A変換回路2のRGBに対する白側リファレンス電圧)として予め設定されているものとする。なお、Wの白側リファレンス輝度は、Wのみ表示したときに目標輝度(後述する図9のステップS4で決定されるWの輝度)となるように調整される。
この例では、RGB入力信号値は、8ビットで表され、R=200,G=100,B=170であるとする。RGB入力信号値の最小値は100であるので、RGB入力信号値を、図4に示すように、それらの最小値(min(RGB))と、図5に示すように、残りの値(入力信号−min(RGB))とに分解する。図4の場合、RGB入力信号値が全て100の場合の目標の白Wt (100)と等価となっている。
RGB入力信号値が全て255の場合の目標の白Wt (255)を表現するためのRGBWの信号値が図6に示すような信号値(77,0,204,255)であるとすると、RGB入力信号値が全て100の場合の目標の白Wt (100)を実現するためのRGBWの信号値は図7に示すようになる。
図6に示すような信号値については、目標白を実現するためのRGB輝度値およびRGBW輝度値から求めることができる。RGB入力信号値が全て255の場合の目標白を実現するためのRGBW信号値を(R1,G1,B1,W1)とする。目標白の輝度および色度を実現するためのRGB輝度値を(LR1,LG1,LB1)、目標白の輝度および色度を実現するためのRGBW輝度値を(LR2,LG2,LB2,LW2)とすると、RGB入力信号値が全て255の場合の目標白を実現するためのRGBW信号値は、(R1=255×LR2/LR1,G1=255×LG2/LG1,B1=255×LB2/LB1,W1=255)となる。特に、Wに関しては、RGBW表示系のみでしか定義できないので、一意に255となる。なお、目標白の輝度および色度を実現するためのRGB輝度値およびRGBW輝度値の求め方については後述する。
図7のR,G,B,Wは、次式(1)によって求められる。
R=77×100/255=30
G=0×100/255=0
B=204×100/255=80
W=255×100/255=100 …(1)
G=0×100/255=0
B=204×100/255=80
W=255×100/255=100 …(1)
そこで、図4のRGB値を、図7のRGBW値と置き換える。したがって、図3に示すRGB値は、図5のRGB値と図7のRGBW値とを加算することにより、図8に示すRGBW値に変換される。
図8のR,G,B,Wは、次式(2)によって求められる。
R=100+30=30
G=0+0=0
B=70+80=150
W=0+100=100 …(2)
G=0+0=0
B=70+80=150
W=0+100=100 …(2)
RGBの白側リファレンス輝度(目標白の輝度および色度を実現するためのRGB輝度値)、目標白の輝度および色度を表現するためのRGBWの輝度値、ならびにRGB入力信号値が全て255の場合の目標白を実現するためのRGBW信号値は、予めパネル調整処理によって求められている。
〔3〕第1のRGB−RGBW信号変換処理についての説明
図9は、パネル調整処理手順を示している。
目標の白Wt の輝度LWtおよび色度座標(xWt,yWt )を設定する(ステップS1)。
次に、有機ELディスプレイ3のRGBWの色度を測定する(ステップS2)。例えば、Rの色度を測定する場合には、有機ELディスプレイ3のR表示用の単位画素のみを発光させて、その色度を光学測定器によって測定する。測定されたRGBWの色度座標を、それぞれ(xR ,yR ),(xG ,yG ),(xB ,yB ),(xW ,yW )とする。
次に、RGBによるホワイトバランス(WB)調整時のRGBの輝度値を算出する(ステップS3)。つまり、RGBの3色によって、目標の白Wt の輝度LWtおよび色度(xWt,yWt )を表現する際のRGBの輝度値LR (上記LR1に相当する),LG (上記LG1に相当する),LB (上記LB1に相当する)を算出する。この輝度値LR ,LG ,LB は、次式(3)から求められる。
ただし、zR =1−xR −yR 、zG =1−xG −yG 、zB =1−xB −yB 、zWt=1−xWt−yWtである。
次に、RGBWによるホワイトバランス(WB)調整時のRGBWの輝度値を算出する(ステップS4)。つまり、RGBWの4色によって、目標の白Wt の輝度LWtおよび色度(xWt,yWt )を表現する際のRGBWの輝度値LR (上記LR2に相当する),LG (上記LG2に相当する),LB (上記LB2に相当する),LW (上記LW2に相当する)を算出する。
RGBWの色度座標(xR ,yR ),(xG ,yG ),(xB ,yB ),(xW ,yW )と、目標の白Wt の色度座標(xWt,yWt )とが、図10に示すような関係にあるとすると、目標の白Wt の色度を、RBWの3色のみによって表現することが可能である。RBWの3色によって、目標の白Wt の輝度LWtおよび色度(xWt,yWt )を表現する際のRBWの輝度値LR (上記LR2に相当),LB (上記LB2に相当),LW (上記LW2に相当)は、次式(4)から求められる。この場合、上記LG2に相当するLG は0である。
ただし、zR =1−xR −yR 、zW =1−xW −yW 、zB =1−xB −yB 、zWt=1−xWt−yWtである。
次に、上記ステップS3の算出結果を用いて、RGBの白側リファレンス輝度を算出する(ステップS5)。
RGB入力信号値が8ビットで表される場合、RGBの白側リファレンス輝度は、RGB信号として(255,255,255)を入力したときに、発光輝度および発光色が目標の白Wt の輝度LWtおよび色度(xWt,yWt )となるように調整される。つまり、RGB信号として(255,255,255)を入力したときに、RGBの輝度がそれぞれ上記ステップS3で算出した輝度値LR ,LG ,LB となるように、RGBの白側リファレンス輝度が調整される。このようにRGBの白側リファレンス輝度が調整されると、入力RGB信号が同値の場合、発光色は必ず目標の白の色度となる。なお、Wの白側リファレンス輝度は、Wのみ表示したときに目標輝度(図9のステップS4で決定されたWの輝度値LW )となるように調整される。
なお、RGB入力信号値が全て255の場合の目標白Wt (255)を実現するためのRGBW信号値は、パネル調整処理のステップS3で算出された輝度値LR (上記LR1に相当する),LG (上記LG1に相当する),LB (上記LB1に相当する)と、上記ステップS4で算出された輝度値LR (上記LR2に相当する),LG (上記LG2に相当する),LB (上記LB2に相当する),LW (上記LW2に相当する)から予め算出される。
図11は、RGB入力信号をRGBW信号に変換するための信号変換処理の手順を示している。
まず、RGB入力信号中の最小値(min(RGB))を決定する(ステップS11)。図3の例では、min(RGB)=100となる。
次に、各RGB入力信号からmin(RGB)を減算する(ステップS12)。図3の例では、図5に示すように、RGBに対する減算結果は、それぞれ100,0,70となる。
次に、min(RGB)を、RGB入力信号値が全て255の場合の目標の白Wt (255)を表現するためのRGBWの信号値を用いて、RGBW信号に変換する(ステップS13)。目標の白Wt (255)を表現するためのRGBWの信号値が、図6で示すような信号値であるとすると、図3の例では、min(RGB)に対応するRGBW信号の信号値は図7に示すようなる。
次に、上記ステップS12で算出した減算値{RGB−min(RGB)}に上記ステップS13で求められたRGBW信号の信号値を加算することにより、RGB入力信号に対応するRGBW信号を算出する(ステップS14)。図3の例では、RGB入力信号に対応するRGBW信号は図8に示すようになる。
〔4〕第2のRGB−RGBW信号変換処理の説明
目標の白の色度をRBWの3色のみによって表現することが可能な場合においてRGB入力信号の中の最小値がG信号である場合には、図11のステップS11〜ステップS14の処理(RGB−RGBW変換ルーチン)によって、RGB信号の1つの信号(G信号)が0となるRGBW信号が得られる。
同様に、目標の白の色度をRGWの3色のみによって表現することが可能な場合においてRGB入力信号の中の最小値がB信号である場合にも、図11のステップS11〜ステップS14の処理(RGB−RGBW変換ルーチン)によって、RGB信号の1つの信号(B信号)が0となるRGBW信号が得られる。また、目標の白の色度をGBWの3色のみによって表現することが可能な場合においてRGB入力信号の中の最小値がR信号である場合にも、図11のステップS11〜ステップS14の処理(RGB−RGBW変換ルーチン)によって、RGB信号の1つの信号(R信号)が0となるRGBW信号が得られる。
しかしながら、目標の白の色度をRBWの3色のみによって表現することが可能な場合においてRGB入力信号の中の最小値がG信号以外の色の信号である場合、目標の白の色度をRGWの3色のみによって表現することが可能な場合においてRGB入力信号の中の最小値がB信号以外の色の信号である場合、および目標の白の色度をGBWの3色のみによって表現することが可能な場合においてRGB入力信号の中の最小値がR信号以外の色の信号である場合には、図11のステップS11〜ステップS14の処理(RGB−RGBW変換ルーチン)を1回行うだけでは、得られたRGBW信号におけるRGB信号中の1つの信号が0とならない。
つまり、条件によっては、RGB−RGBW変換ルーチンを1回行うだけでは、得られたRGBW信号におけるRGB信号中の1つの信号が0とならない。
RGBW信号におけるRGB信号中の1つの信号が0となるように、RGB入力信号をRGBW信号に変換した方が、W信号の大きさが大きくなり、発光効率が高くなり、低消費電力化が図れる。
そこで、第2のRGB−RGBW信号変換処理では、条件にかかわらず、RGB信号中の1つの信号が0となるようなRGBW信号が得られる信号変換方法を提案する。
図12は、RGB入力信号をRGBW信号に変換するための第2のRGB−RGBW信号変換処理の手順を示している。
RGB入力信号値が全て255の場合の目標の白Wt (255)を表現するためのRGBWの信号値が図6で示すような信号値であるとする。
まず、RGB入力信号中の最小値(min(RGB))を決定する(ステップS21)。図13に示すように、RGB入力信号値が、R=200,G=170,B=100であるとすると、図15に示すように、min(RGB)=100となる。
次に、各RGB入力信号からmin(RGB)を減算する(ステップS22)。図13の例では、図14に示すように、RGBに対する減算結果は、それぞれ100,70,0となる。つまり、RGB入力信号は、図14のRGB信号値と、図15のRGB信号値とに分解される。
次に、min(RGB)を、RGB入力信号値が全て255の場合の目標の白Wt (255)を表現するためのRGBWの信号値を用いて、RGBW信号に変換する(ステップS23)。目標白Wt (255)を実現するためのRGBW信号値が、図6で示すような信号値であるとすると、図13の例では、min(RGB)に対応するRGBW信号の信号値は図16(図7と同じ)に示すようなる。
次に、上記ステップS22で求められた減算値{RGB−min(RGB)}に上記ステップS23で求められたRGBW信号の信号値を加算することにより、RGB入力信号に対応するRGBW信号を算出する(ステップS24)。図13の例では、RGB入力信号に対応するRGBW信号は図17に示すようになる。
図17のR,G,B,Wは、次式(5)によって求められる。
R=100+30=130
G=70+0=70
B=0+80=80
W=0+100=100 …(5)
G=70+0=70
B=0+80=80
W=0+100=100 …(5)
次に、得られたRGBW信号におけるRGB信号の最小値が0であるか否かを判別する(ステップS25)。得られたRGBW信号におけるRGB信号の最小値が0である場合には、信号変換処理を終了する。つまり、上記ステップS24で得られたRGBW信号がRGBW出力信号となる。
得られたRGBW信号におけるRGB信号の最小値が0でない場合には、得られたRGBW信号を入力RGBW信号と見做して、上記ステップS21〜S24で行った処理(RGB−RGBW変換ルーチン)と同様な処理を再度行う。
つまり、RGBW信号におけるRGB信号の最小値が0でない場合には、図18に示すように、得られたRGBW信号をR1 G1 B1 W1 入力信号とする。そして、R1 G1 B1 入力信号中の最小値(min(R1 G1 B1 ))を決定する(ステップS26)。図18に示すように、R1 G1 B1 W1 入力信号が、R=130,G=70,B=80,W=100であるとすると、図20に示すように、min(R1 G1 B1 )=70となる。
次に、各R1 G1 B1 入力信号からmin(R1 G1 B1 )を減算する(ステップS27)。図18の例では、図19に示すように、RGBに対する減算結果は、それぞれ60、0、10となる。つまり、R1 G1 B1 入力信号は、図19のR1 G1 B1 信号値と、図20のR1 G1 B1 信号値とに分解される。
次に、min(R1 G1 B1 )を、RGB入力信号値が全て255の場合の目標の白Wt (255)を表現するためのRGBWの信号値を用いて、RGBW信号に変換する(ステップS28)。目標白Wt (255)を実現するためのRGBW信号値が、図6で示すような信号値であるとすると、図20の例では、min(R1 G1 B1 )に対応するRGBW信号の信号値は図21に示すようなる。
図21のR,G,B,Wは、次式(6)によって求められる。
R=77×70/255=21
G=0×70/255=0
B=204×70/255=56
W=255×70/255=70 …(6)
G=0×70/255=0
B=204×70/255=56
W=255×70/255=70 …(6)
次に、上記ステップS27で算出された減算値{R1 G1 B1 −min(R1 G1 B1 )}に上記ステップS28で求められたRGBW信号中のRGB信号値を加算することによりRGB信号を求めるとともに、R1 G1 B1 W1 入力信号中のW1 に上記ステップS28で求められたRGBW信号中のW信号値を加算することによりW信号を求める(ステップS29)。このようにしてRGBW信号が得られる。
上記の例では、RGBW信号は図22に示すようになる。図22のR,G,B,Wは、次式(7)によって求められる。
R=60+21=81
G=0+0=0
B=10+56=66
W=100+70=170 …(7)
G=0+0=0
B=10+56=66
W=100+70=170 …(7)
次に、上記ステップS29で求められたRGBW信号におけるRGB信号の最小値が0であるか否かを判別する(ステップS30)。得られたRGBW信号におけるRGB信号の最小値が0である場合には、信号変換処理を終了する。
得られたRGBW信号におけるRGB信号の最小値が0でない場合には、上記ステップS26に戻る。つまり、得られたRGBW信号におけるRGB信号の最小値が0となるまで、RGB−RGBW変換ルーチンが繰り返し行われる。
〔5〕第3のRGB−RGBW信号変換処理の説明
〔5〕第3のRGB−RGBW信号変換処理の説明
上記第1のRGB−RGBW信号変換処理で説明したように、条件によっては、min(RGB)を減算することによって0にした信号が、その後のmin(RGB)からRGBW信号への変換によって、1以上の値を持つことがある。このような場合には、上記第2のRGB−RGBW信号変換処理で説明したように、RGB−RGBW変換ルーチンが繰り返し行われる。
第3のRGB−RGBW信号変換処理では、RGB−RGBW変換ルーチンを1回実行することによって、条件にかかわらず、RGB信号のうちの少なくとも1つが0となるRGBW信号が得られる信号変換方法を提案する。
RGB信号中の1つの信号に着目して、信号変換の過程について説明する。着目している信号を常にmin(RGB)として取り扱うようにし、またmin(RGB)のRGBW信号への変換によって、当該信号に当該変換後のW信号の0.8割程度がフィードバックされてくると仮定すると、着目している信号は、たとえば、初期値を50とすると、次式(8)に示すように、RGB−RGBW変換ルーチンの実行回数に応じて変化する。
50→40→32→25.6→20.5→16.4→13.1…→0 …(8)
この場合、W信号は、上記式(8)の全ての数値を加算した値となり、初項50、公比0.8の無限等比級数の和として求めることができる。−1<公比<1の場合には、無限等比級数の和は、次式(9)のように簡略することができる。
無限等比級数の和=初項/(1−公比) …(9)
したがって、無限等比級数が上記式(8)で表される場合には、無限等比級数の和は、50/(1−0.8)=250となる。
実際の系では、RGB信号毎に上記のような無限等比級数の和を算出し、そのうちの最小のものをmin(RGB)として、RGB−RGBW変換ルーチンを1回実行する。この結果、得られたRGBW信号におけるRGB信号のうちの1つが0となり、他の2つが0以上の値となる。
RGB入力信号値が、R=255,G=255,B=50の場合を例にとって説明する。
RGB入力信号値が全て255の場合の目標の白Wt (255)を表現するためのRGBW信号の信号値が図6に示すような場合を想定すると、min(RGB)のRGBW信号への変換による、RGB信号のフィードバック率は0.3(=図6のR/図6のW=77/255),0(=図6のG/図6のW),0.8(=図6のB/図6のW=204/255)となる。
R,G,Bに対応する無限等比級数の和をΣR,ΣG,ΣBとすると、ΣR,ΣG,ΣBは、次式(10)のようになる。
ΣR=255/(1−0.3)=364
ΣG=255/(1−0)=255
ΣB=50/(1−0.8)=250 …(10)
ΣG=255/(1−0)=255
ΣB=50/(1−0.8)=250 …(10)
最小値は250となるので、250をRGB入力信号値から減算すると、その減算結果は、次式(11)のようになる。
R=255−250=5
G=255−250=5
B=50−250=−200 …(11)
G=255−250=5
B=50−250=−200 …(11)
一方、min(RGB)(=250)をRGBW信号に変換すると、次式(12)のようになる。
R=250×0.3=75
G=255×0=0
B=50×0.8=200
W=250 …(12)
G=255×0=0
B=50×0.8=200
W=250 …(12)
したがって、RGBW出力信号は、次式(13)のようになる。
R=5+75=80
G=5+0=5
B=−200+200=0
W=250 …(13)
G=5+0=5
B=−200+200=0
W=250 …(13)
図23は、RGB入力信号をRGBW信号に変換するための第3のRGB−RGBW信号変換処理の手順を示している。
RGB入力信号値が全て255の場合の目標の白Wt (255)を表現するためのRGBWの信号値を用いて、RGB信号のフィードバック率を算出する(ステップS41)。目標白Wt (255)を実現するためのRGBW信号値が、図6で示すような信号値であるとすると、RGB信号のフィードバック率は、0.3(=77/255),0,0.8(=204/255)となる。
次に、RGB入力信号毎に、RGB入力信号値を初項とし、上記ステップS41で算出したフィードバック率を公比とする無限等比級数の和ΣR,ΣG,ΣBを算出する(ステップS42)。
次に、RGB入力信号毎に算出された無限等比級数の和ΣR,ΣG,ΣBのうちの最小値を、min(RGB)として、RGB入力信号から減算する(ステップS43)。
次に、min(RGB)を、RGB入力信号値が全て255の場合の目標の白Wt (255)を表現するためのRGBWの信号値を用いて、RGBW信号に変換する(ステップS44)。
次に、上記ステップS43で求められた減算値{RGB−min(RGB)}に上記ステップS44で求められたRGBW信号の信号値を加算することにより、RGB入力信号に対応するRGBW信号を求める(ステップS45)。
ところで、RGB入力信号には、予めガンマ補正がかけられている場合がある。このような場合には、図2のRGB−RGBW変換回路1には、信号処理の簡略化のためガンマ補正前のRGB信号が入力されることが好ましい。そこで、図24に示すように、RGB−RGBW変換回路1の前段に、予めガンマ補正がかけられているRGB入力信号に対して逆ガンマ補正を行うことにより、RGB入力信号をガンマ補正前のRGB信号に変換する逆ガンマ補正回路11を配置するとともに、RGB−RGBW変換回路1の後段に、RGB−RGBW変換回路1から出力されるRGBW信号に対して、有機ELディスプレイ3のパネル特性に応じたガンマ補正を行うガンマ補正回路12を配置することが好ましい。このようにすると、RGB−RGBW変換回路1での各種計算は、上記第1〜第3のRGB−RGBW信号変換処理で説明した計算方法をそのまま用いることが可能となる。つまり、第1〜第3のRGB−RGBW信号変換処理における”RGB入力信号”として、逆ガンマ補正回路11から出力されるRGB信号が用いられる。
特開平11−295717号公報
上述したように、本出願人は、RGB入力信号を、当該入力信号に対応する輝度および色度が同一でかつ低消費電力化が図れるRGBW信号に変換するためのRGB−RGBW信号変換回路を既に開発している。
この発明は、1画素がRGBWの4つの単位画素から構成されており、RGB単位画素には色フィルタが設けられ、W単位画素には色フィルタが設けられていない自発光型ディスプレイを備えた表示装置において、高輝度化および高コントラスト化が図れる自発光型ディスプレイの信号処理回路を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、1画素がRGBWの4つの単位画素から構成されており、RGB単位画素には色フィルタが設けられ、W単位画素には色フィルタが設けられていない自発光型ディスプレイの信号処理回路において、RGB入力信号をRGBW信号に変換するRGB−RGBW信号変換手段、RGB−RGBW信号変換手段に入力されるRGB信号と、このRGB信号に対応するRGB−RGBW信号変換後のRGBW信号のうちのRGB信号と、所与のゲインとに基づいて、RGB−RGBW信号変換手段の入力される上記RGB信号に同じ比率を乗じることによって得られるRGB毎の加算信号であって、かつゲインに比例したRGB毎の加算信号を算出する加算信号算出手段、ならびに加算信号算出手段によって算出されたRGB毎の加算信号を、RGB−RGBW信号変換後の上記RGBW信号のうちのRGB信号に加算する加算手段を備えていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自発光型ディスプレイの信号処理回路において、RGB−RGBW信号変換手段の入力されるRGB信号をR1、G1、B1とし、このRGB信号に対応するRGB−RGBW信号変換後のRGBW信号のうちのRGB信号をR2、G2、B2とすると、加算信号算出手段は、R2/R1、G2/G1、B2/B1のうちの最大値をとる信号(以下、基準信号という)に対応するRGB−RGBW信号変換後の信号値を、信号上限値から減算することにより、上記基準信号に対応する加算信号最大値を算出する手段、上記基準信号に対応する加算信号最大値と、R1、G1、B1とに基づいて、他の2つの信号に対応する加算信号最大値を算出する手段、ならびに上記基準信号に対応する加算信号最大値にゲインを乗算することにより、上記基準信号に対する加算信号を算出するとともに、他の信号に対応する加算信号最大値にゲインを乗算することにより、他の信号に対応する加算信号を算出する手段を備えていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の自発光型ディスプレイの信号処理回路において、RGB−RGBW信号変換手段の入力されるRGB信号をR1、G1、B1とし、このRGB信号に対応するRGB−RGBW信号変換後のRGBW信号のうちのRGB信号をR2、G2、B2とすると、加算信号算出手段は、R2/R1、G2/G1、B2/B1のうちの最大値をとる信号(以下、基準信号という)に対応するRGB−RGBW信号変換後の信号値を、信号上限値から減算することにより、上記基準信号に対応する加算信号最大値を算出する手段、上記基準信号に対応する加算信号最大値にゲインを乗算することにより、上記基準信号に対応する加算信号を算出する手段、ならびに上記基準信号に対応する加算信号と、R1、G1、B1とに基づいて、他の2つの信号に対応する加算信号を算出する手段を備えていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3に記載の自発光型ディスプレイの信号処理回路において、ゲインが自発光型ディスプレイの周辺の照度に基づいて決定されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3に記載の自発光型ディスプレイの信号処理回路において、ゲインがRGB−RGBW信号変換手段の入力されるRGB信号から得られる平均輝度または輝度積算値に基づいて決定されることを特徴とする。
この発明によれば、高輝度化および高コントラスト化が図れるようになる。
以下、図面を参照して、この発明の実施例について説明する。
〔1〕表示装置の構成の説明
図25は、表示装置の構成を示している。
図25は、表示装置の構成を示している。
有機ELディスプレイ26としては、図1に示すように、1画素がRGBWの4つの単位画素で構成されたものが用いられている。デジタルのRGB入力信号に予めガンマ補正がかけられているものとする。
逆ガンマ補正回路21には、予めガンマ補正がかけられているデジタルのRGB入力信号が入力される。逆ガンマ補正回路21は、RGB入力信号に対して逆ガンマ補正を行うことにより、RGB入力信号をガンマ補正前のRGB信号に変換する。
逆ガンマ補正回路21によって得られたRGB信号は、RGB−RGBW信号変換回路22に送られる。RGB−RGBW信号変換回路22は、RGB入力信号をRGBW信号に変換する。RGB−RGBW信号変換回路22としては、本出願が既に開発したRGB−RGBW信号変換回路(例えば、図23で示す変換処理を行うもの)が用いられる。RGB−RGBW信号変換回路22によって得られたRGBW信号は、コントラスト強調回路23に送られ、コントラスト強調処理が施される。コントラスト強調回路23によって得られたRGBW信号は、ガンマ補正回路24に送られる。
ガンマ補正回路24は、入力されたRGBW信号に対して有機ELディスプレイ26のパネル特性に応じたガンマ補正を行う。ガンマ補正回路24によって得られたRGBW信号は、D/A変換回路25によってアナログのRGBW信号に変換される。D/A変換回路25によって得られたRGBW信号は、1画素がRGBWの4つの単位画素で構成された有機ELディスプレイ26に送られる。
〔2〕コントラスト強調回路23についての説明
図26は、コントラスト強調回路23の構成を示している。
ここでは、RGB−RGBW信号変換回路22に入力されるRGB信号をRGB入力信号と呼び、R1,G1,B1で表すことにする。また、RGB−RGBW信号変換回路22によって変換されたRGBW信号のうちのRGB信号をR2,G2,B2で表すことにする。また、コントラスト強調回路23によって得られたRGBW信号のうちのRGB信号をR3,G3,B3で表すことにする。
コントラスト強調回路23は、照度センサ31、照度演算器32、ゲイン演算器33、加算信号算出回路50、加算器51、52、53を備えている。
照度センサ31は、有機ELディスプレイ26の周囲の照度を検出する。照度演算器32は、照度センサ31の検出信号に基づいて照度を算出する。ゲイン演算器33は、図27に示す照度−ゲイン変換テーブルに基づいて、照度演算器32によって算出された照度からゲインαを算出する。照度−ゲイン変換テーブルは、照度が高い程、ゲインαが大きくなるように設定されている。
加算信号算出回路50は、RGB−RGBW信号変換回路22に入力されるRGB入力信号R1,G1,B1、RGB入力信号R1,G1,B1に対するRGB−RGBW信号変換後のRGB信号R2,G2,B2およびゲインαに基づいて変換後のRGB信号R2,G2,B2に対する加算信号ΔR、ΔG、ΔBを算出する。
加算器51は、信号R2に加算信号ΔRを加算する。加算器52は、信号G2に加算信号ΔGを加算する。加算器53は、信号B2に加算信号ΔBを加算する。
加算信号算出回路50によって行われる処理について説明する。
RGB入力信号が図28に示すようにR1=255,G1=255,B1=50であるとし、RGB−RGBW信号変換回路22によって得られたRGBW信号が図29に示すようにR2=80,G2=5,B2=0、W=255であるとする。
加算信号の求め方について説明する。加算信号の求め方については、第1方法と第2方法とがある。
第1方法について説明する。まず、RGB入力信号R1,G1,B1に同じ比率を乗ずることによって得られる加算信号ΔR’,ΔG’,ΔB’であって、信号R2,G2,B2に加算信号を加算した場合に、全ての信号が上限値(信号が取りうる最大値:255)以下であり、少なくとも1つの信号が上限値となるような加算信号(加算信号最大値)ΔR’,ΔG’,ΔB’を求める。そして、得られた加算信号最大値ΔR’,ΔG’,ΔB’それぞれにゲインαを乗じることにより、最終的な加算信号ΔR,ΔG,ΔBを求める。
具体的には、R2/R1、G2/G1、B2/B1のうちの最大値をとる信号を、最大化させるような加算信号を算出する。
上記の例では、R2/R1=80/255=0.31、G2/G1=5/255=0.02、B2/B1=0/50=0であるので、R信号を最大化するように信号R2に対する加算信号最大値ΔR’を算出する。つまり、ΔR’=上限値−R2=255−80=175となる。ΔR’,ΔG’,ΔB’は、RGB入力信号R1,G1,B1に同じ比率を乗算した加算信号であるので、信号G2および信号B2に対する加算信号最大値ΔG’およびΔB’は、次式(14)、(15)に基づいて算出される。
ΔG’=ΔR’/R1×G1 …(14)
ΔB’=ΔR’/R1×B1 …(15)
ΔB’=ΔR’/R1×B1 …(15)
上記の例では、ΔG’=175/255×255=175となり、ΔB’=175/255×50=34となる。
そして、最終的な加算信号ΔR,ΔG,ΔBは、次式(16)、(17)、(18)に基づいて算出される。
ΔR=α×ΔR’ …(16)
ΔG=α×ΔG’ …(17)
ΔB=α×ΔB’ …(18)
ΔG=α×ΔG’ …(17)
ΔB=α×ΔB’ …(18)
例えば、α=0.5とすると、上記の例では、ΔR=88、ΔG=88、ΔB=17となる。
コントラスト強調回路23から出力されるRGB信号R3,G3,B3は、それぞれR3=R2+ΔR、G3=G2+ΔG、B3=B2+ΔBで表される。したがって、上記の例では、R3=80+88=168、G3=5+88=93、B3=0+17=17となり、Wはそのままであるので、コントラスト強調回路23から出力されるRGBW信号は、図30に示すようになる。
第2方法について説明する。まず、R2/R1、G2/G1、B2/B1のうちの最大値をとる信号を、最大化させるような加算信号を算出する。
上記の例では、R2/R1=80/255=0.31、G2/G1=5/255=0.02、B2/B1=0/50=0であるので、R信号を最大化するように信号R2に対する加算信号最大値ΔR’を算出する。つまり、ΔR’=255−R2=255−80=175となる。
次に、得られた加算信号最大値ΔR’にゲインαを乗算することによって加算信号ΔRを算出する。つまり、ΔR=α×ΔR’を算出する。α=0.5とすると、上記の例では、ΔR=88となる。
次に、次式(19)、(20)により、ΔG、ΔBを算出する。
ΔG=ΔR/R1×G1 …(19)
ΔB=ΔR/R1×B1 …(20)
ΔB=ΔR/R1×B1 …(20)
上記の例では、ΔR=88であるので、ΔG=88/255×255=88、ΔB=88/255×50=17となる。
〔3〕コントラスト強調回路23の第1変形例についての説明
図31は、コントラスト強調回路23の第1変形例を示している。図31において、図26と同じものには、同じ符号を付してある。
図31は、コントラスト強調回路23の第1変形例を示している。図31において、図26と同じものには、同じ符号を付してある。
このコントラスト強調回路23では、ゲインαの算出方法が図26のコントラスト強調回路23と異なっている。つまり、ゲインαは、平均輝度算出回路41とゲイン演算器42とによって算出される。
平均輝度算出回路41は、RGB−RGBW信号変換回路22に入力されるRGB信号(RGB入力信号)R1,G1,B1に基づいて、1フレーム毎の平均輝度を算出する。つまり、平均輝度算出回路41は、RGB入力信号の1フレーム分の総和を画素数の3倍で除算することにより、平均輝度を算出する。ゲイン演算器42は、図32に示す平均輝度−ゲイン変換テーブルに基づいて、平均輝度算出回路41によって算出された平均輝度からゲインαを算出する。平均輝度−ゲイン変換テーブルは、平均輝度が高い程、ゲインαが大きくなるように設定されている。
加算信号算出回路50による処理は、図26の加算信号算出回路50による処理と同じであるので、その説明を省略する。
なお、平均輝度の代わりに、輝度積算値を用いてもよい。また、映像ヒトスグラム分析を行ない、標準偏差、最大値、最小値などを考慮してゲインを決定してもよい。また、ゲインを1フレーム毎に切り替えると、色や輝度のチラツキが発生する可能性があるので、時間方向にゲインを緩やかに変化させるための手段を設けるようにしてもよい。
〔4〕コントラスト強調回路23の第2変形例についての説明
図33は、コントラスト強調回路23の第2変形例を示している。図31において、図26と同じものには、同じ符号を付してある。
このコントラスト強調回路23では、ゲインαの算出方法が図26のコントラスト強調回路23と異なっている。つまり、ゲインαは、照度センサ31、照度演算器32、平均輝度算出回路41およびゲイン演算器43とによって算出される。
照度センサ31は、有機ELディスプレイ26の周囲の照度を検出する。照度演算器32は、照度センサ31の検出信号に基づいて照度を算出する。平均輝度算出回路41は、RGB−RGBW信号変換回路22に入力されるRGB信号(RGB入力信号)R1,G1,B1に基づいて、1フレーム毎の平均輝度を算出する。つまり、平均輝度算出回路41は、RGB入力信号の1フレーム分の総和を画素数の3倍で除算することにより、平均輝度を算出する。
ゲイン演算器43は、図34に示す変換テーブルに基づいて、照度演算器32によって算出された照度および平均輝度算出回路41によって算出された平均輝度からゲインαを算出する。変換テーブルは、照度が高く平均輝度が高い程、ゲインαが大きくなるように設定されている。
加算信号算出回路50による処理は、図26の加算信号算出回路50による処理と同じであるので、その説明を省略する。
21 逆ガンマ補正回路
22 RGB−RGBW信号変換回路
23 コントラスト強調回路
24 ガンマ補正回路
25 D/A変換回路
26 有機ELディスプレイ
31 照度センサ
32 照度演算器
33、42、43 ゲイン演算器
41 平均輝度算出回路
50 加算信号算出回路
51、52、53 乗算器
22 RGB−RGBW信号変換回路
23 コントラスト強調回路
24 ガンマ補正回路
25 D/A変換回路
26 有機ELディスプレイ
31 照度センサ
32 照度演算器
33、42、43 ゲイン演算器
41 平均輝度算出回路
50 加算信号算出回路
51、52、53 乗算器
Claims (5)
- 1画素がRGBWの4つの単位画素から構成されており、RGB単位画素には色フィルタが設けられ、W単位画素には色フィルタが設けられていない自発光型ディスプレイの信号処理回路において、
RGB入力信号をRGBW信号に変換するRGB−RGBW信号変換手段、
RGB−RGBW信号変換手段に入力されるRGB信号と、このRGB信号に対応するRGB−RGBW信号変換後のRGBW信号のうちのRGB信号と、所与のゲインとに基づいて、RGB−RGBW信号変換手段の入力される上記RGB信号に同じ比率を乗じることによって得られるRGB毎の加算信号であって、かつゲインに比例したRGB毎の加算信号を算出する加算信号算出手段、ならびに
加算信号算出手段によって算出されたRGB毎の加算信号を、RGB−RGBW信号変換後の上記RGBW信号のうちのRGB信号に加算する加算手段、
を備えていることを特徴とする自発光型ディスプレイの信号処理回路。 - RGB−RGBW信号変換手段の入力されるRGB信号をR1、G1、B1とし、このRGB信号に対応するRGB−RGBW信号変換後のRGBW信号のうちのRGB信号をR2、G2、B2とすると、
加算信号算出手段は、
R2/R1、G2/G1、B2/B1のうちの最大値をとる信号(以下、基準信号という)に対応するRGB−RGBW信号変換後の信号値を、信号上限値から減算することにより、上記基準信号に対応する加算信号最大値を算出する手段、
上記基準信号に対応する加算信号最大値と、R1、G1、B1とに基づいて、他の2つの信号に対応する加算信号最大値を算出する手段、ならびに
上記基準信号に対応する加算信号最大値にゲインを乗算することにより、上記基準信号に対応する加算信号を算出するとともに、他の信号に対応する加算信号最大値にゲインを乗算することにより、他の信号に対応する加算信号を算出する手段、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の自発光型ディスプレイの信号処理回路。 - RGB−RGBW信号変換手段の入力されるRGB信号をR1、G1、B1とし、このRGB信号に対応するRGB−RGBW信号変換後のRGBW信号のうちのRGB信号をR2、G2、B2とすると、
加算信号算出手段は、
R2/R1、G2/G1、B2/B1のうちの最大値をとる信号(以下、基準信号という)に対応するRGB−RGBW信号変換後の信号値を、信号上限値から減算することにより、上記基準信号に対応する加算信号最大値を算出する手段、
上記基準信号に対応する加算信号最大値にゲインを乗算することにより、上記基準信号に対応する加算信号を算出する手段、ならびに
上記基準信号に対応する加算信号と、R1、G1、B1とに基づいて、他の2つの信号に対応する加算信号を算出する手段、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の自発光型ディスプレイの信号処理回路。 - ゲインが自発光型ディスプレイの周辺の照度に基づいて決定されることを特徴とする請求項1、2および3のいずれかに記載の自発光型ディスプレイの信号処理回路。
- ゲインがRGB−RGBW信号変換手段の入力されるRGB信号から得られる平均輝度または輝度積算値に基づいて決定されることを特徴とする請求項1、2、および3のいずれかに記載の自発光型ディスプレイの信号処理回路。
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