JP2006161500A - 防水工法及び積層構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業性に優れ、下地面との間に間隙を生じることなく、防水シートを敷設することができ、立ちあがり部においても浮きが生じない防水工法、及び、それにより得られる積層構造体を提供する。
【解決手段】下地1上にポリオレフィンからなる防水シート3を敷設する工程からなる防水工法であって、上記敷設は、防水シートをテープ状接着剤2によって下地上に接着することによって行なうものである防水工法。
【選択図】図1

Description

本発明は、防水工法及びそれにより得られる積層構造体に関する。
建築物の屋上等を防水する工法としては、機械的強度が大きく、かつ比重の小さい素材であるポリオレフィン系熱可塑性エラストマーから成るシートを、防水シートとして単独でコンクリート下地面に、ディスクとアンカーという留め具による物理的な固定を行い、また素材が熱可塑性である性状を生かしてシート重ね部の接合を熱融着により行う防水工法が一般的に行なわれている。そして、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを素材とするシートは、非常に安定であるがために、その特徴を生かして単独で防水層として使用する方法が広く利用されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら一方では、ドレン等の排水孔の周囲や、コンクリート面の立ちあがり部等の垂直部は、防水に対する重要度の高い部位として、シートを下地全面に張り付ける方法が依然として要望されている。
このような問題を解決するため、コンクリート下地上にプライマーを塗布し、接着剤をプライマー塗布面上及びシート接着面に塗布し、接着面の乾燥後貼り付けを行っている(例えば、特許文献2)。しかしながら、コンクリート表面は平滑性に乏しくシートを完全に密着させることが困難であり、この隙間が原因となって防水シートと下地との接着性が低下し、浮き、剥がれ等が発生するという問題があった。特にコンクリート面の立ちあがり部等に浮き、剥がれが発生しやすく、これによって外観の劣化等の問題があった。
特開2000−64522号公報 特開2004−209702号公報
本発明は、上記に鑑み、作業性に優れ、下地面との間に間隙を生じることなく、防水シートを敷設することができ、立ちあがり部においても浮きが生じない防水工法、及び、それにより得られる積層構造体を提供することをその目的とする。
本発明は、下地上にポリオレフィンからなる防水シートを敷設する工程からなる防水工法であって、前記敷設は、防水シートをテープ状接着剤によって下地上に接着することによって行なうものであることを特徴とする防水工法である。
上記テープ状接着剤は、乾燥膜厚が0.2〜4.0mmであることが好ましい。
上記防水工法は、更に、プライマー層を形成する工程、及び、ポリウレタン樹脂組成物を塗布する工程からなることが好ましい。
上記テープ状接着剤は、臭化イソプレンイソブチレン共重合体、エチレンプロピレンジエンターポリマー、可塑剤、粘着付与剤及び加硫剤からなる接着剤により得られるものであることが好ましい。
上記テープ状接着剤は、更に、スチレンエチレンブチレンブロックターポリマーを有する接着剤により得られるものであることが好ましい。
上記可塑剤は、数平均分子量が2000〜6500のポリイソブチレン可塑剤であり、粘着付与剤は、熱可塑性フェノール樹脂及び/又は熱可塑性炭化水素系樹脂であり、加硫剤は、過酸化加硫剤であることが好ましい。
本発明は、上述の防水工法により得られたことを特徴とする積層構造体でもある。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の防水工法は、ポリオレフィンからなる防水シートをテープ状接着剤によって下地上に接着するものであって、これにより平滑性に乏しいコンクリート等のセメント系下地表面上にも、下地と強固に一体化した積層構造体を形成することができるものである。
上記防水工法は、テープ状接着剤を使用することにより、平滑性に乏しいセメント系下地表面上にも隙間を生じることなく、密着した接着剤層を形成することができるものである。ここでいうテープ状接着剤とは、接着剤を予めシート状に成形したものであって、上記接着剤としては特に限定されず、樹脂、可塑剤、粘着付与剤、充填剤、着色顔料、その他必要に応じて加硫剤及び加硫補助剤等を加えた組成からなる通常の接着剤を使用することができる。このようなテープ状接着剤としては特に限定されず、例えば、上記接着剤を押出し機で離型フィルム上に押出し、必要に応じて加熱処理を行なう方法により得られるもの等を挙げることができる。
本発明において、上記テープ状接着剤は、乾燥膜厚が0.2〜4.0mmであることが好ましく、さらには0.4〜4.0mmであることが好ましい。0.2mm未満であると下地の細かな凹凸を吸収して下地表面を平滑にすることが困難となる場合がある。また、4.0mmを超えるとテープ状接着剤の有り無しにより極端な段差を生じることがある。すなわち、通常、液状接着剤を塗布して上述の厚膜の範囲となる接着剤層を形成する場合、液状接着剤の固形分増量、塗り回数の増加等を実施して対応する必要がある。しかしながら、固形分増量は、接着剤の安定性、塗布作業性を確保するという観点から不可能であり、塗り回数の増加は、現場施工性を低下させる。これに対して、本発明は、予めシート状に成形した上で使用するものであるため、これらの問題を生じることなく、充分な厚みの接着剤層を得ることができるものである。
上記防水工法は、下地上の全面にテープ状接着剤を敷設するものであっても、その一部にテープ状接着剤を敷設するものであってもよい。また、角部や、排水溝等の立ちあがり部を有する箇所にも隙間を生じることなく接着剤層を形成し、防水シートを密着させることができるものであることから、少なくとも立ちあがり部には敷設することが好ましい。
本発明の防水工法は、例えば、テープ状接着剤を下地面に接着させ、充分に転圧を行なって張り付けた後、更に防水シートをテープ状接着剤に張り付け、シート上からゴムローラー等を使用して充分に転圧を行なう方法等により行なうことができる。
上記下地としては、セメント系の下地、その他合板等の木下地、各種鋼板等の金属下地等のいずれであってもよい。セメント系下地としては、コンクリート、モルタル、スレート等が挙げられる。また、必要に応じてそれぞれ公知の手法により表面の清掃及び前処理を行うことができる。上記前処理としては、例えば、コンクリート下地、モルタル下地、木下地は、クロロプレン樹脂水系プライマーによる前処理を挙げることができる。
上記ポリオレフィン(POと略す)からなる防水シートとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂もしくはポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPOと略す)を原料素材とするシートが挙げられる。
上記TPOとしては特に限定されず、例えばポリプロピレン(PP)などのオレフィン樹脂とエチレン・プロピレンゴム(EPR)とを反応器中で直接重合して得られるリアクタメイドタイプや、別々に重合して得たポリプロピレン(PP)とエチレン・プロピレンゴム(EPR)とをブレンドさせたもの等を挙げることができる。また、エチレン・プロピレンゴム(EPR)としては、予め適宜加硫を行ってエチレン・プロピレンターポリマー(EPT)としたもの、さらにエチレン・プロピレンゴム(EPR)とポリプロピレン(PP)をブレンドした後にエチレン・プロピレンゴム(EPR)の加硫を行ったものを用いてもよい。
上記POシートには着色、補強を目的とし、各種着色顔料や炭酸カルシウムをはじめとする無機質系充填材、さらには耐候性、耐火性の点から紫外線安定剤、難燃剤を適宜加えたものを用いることができる。また、プロセスオイル等の加工性向上を目的とする各種の添加剤等を加えてもよい。
上記POシートは、その取扱い性,作業性の点から、柔軟性が高いものが好ましいが、一方外部からの作用によって損傷し難いものとするには硬度の高いものが相応しい。通常、ショアA硬度(JIS K 6301.5に従う)が70以上のものが好適であり、90以上であれば尚好適である。すなわち、上記ショアA硬度70以上のものは、柔らか過ぎず、強度的に満足できるからである。
なお、上記POシートの厚みは、シートの耐久性,経済性等の観点から、0.8〜3.0mmに設定することが好適である。
そして、本発明における防水シートは、シートの少なくとも裏面が上記POからなる防水シートとする。したがって、全体がPOシートのみからなる単層シートであってもよいし、あるいは、表裏面が上記POシートからなり、その間に、POシート以外のシートが一層以上積層された積層シートであってもよい。ただし、その場合、中間に設けられるシート層は、上記POシートの特性を損なわないものが好適である。また、厚みや物性を多少違えた2種類のPOシートを表裏面に貼り合わせた(融着によって接合一体化した)構造のものであってもよい。そして、このような積層構造において、中間部に、ポリエステルクロス等の繊維補強材層を設けるようにしてもよい。
上記POシートは、プライマー層を有するものであってもよい。この場合、上記プライマー層が上記テープ状接着剤との接着面となるように防水シートを接着させるものである。
上記プライマー層は、プライマー組成物を塗布することより得られるものである。プライマー組成物は、例えば、塩素化ポリオレフィン,不飽和カルボン酸モノマー及びその無水物,溶剤等の組成からなるものが好適である。
上記プライマー組成物は、塗布時の固形分濃度が、2〜14質量%の範囲内であることが好ましい。上記固形分濃度は、3〜10質量%がより好ましく、更に好ましくは4〜6質量%である。
上記プライマー組成物の固形分濃度が14質量%以内であれば、高粘度とならず、塗布時の作業効率が極端に低下することがなく、また粘着性(タック)が過度に生じることがなく、作業効率の低下がなく、異物の付着がないため好ましい。また、プライマー組成物の固形分が14質量%以内であれば、プライマー組成物自体が硬くならず、防水シートの動きに追従でき、防水シートから剥離することがない。
上記プライマー組成物中、塩素化ポリオレフィンは、カルボキシル変性のなされたものが好ましい。カルボキシル変性は、結晶化塩素化ポリプロピレン、非結晶化塩素化ポリプロピレン、塩素化プロピレン‐α‐オレフィン共重合体,三元共重合体である塩素化プロピレン−ブテン−エチレン共重合体等にアクリル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸モノマー及びその無水物を共重合しカルボキシル基を導入することでなされる。
本発明において、上記テープ状接着剤は、臭化イソプレンイソブチレン共重合体、エチレンプロピレンジエンターポリマー、可塑剤、粘着付与剤及び加硫剤からなる接着剤よりなることが好ましく、具体的には、米国特許5686179号公報、米国特許5733621号公報等に開示された接着剤を挙げることができる。
上記臭化イソプレンイソブチレン共重合体としては特に限定されないが、イソブチレンモノマーとイソプレンポリマーとを90:10〜99.5:0.5のモル比で共重合したものであることが好ましく、臭素化ブチルポリマーとして約1〜5質量%含まれていることが好ましく、臭素化ブチルポリマー中の臭素の量は約1〜3質量%であることが好ましい。これらの臭素化ブチルポリマーはすべてイソプレンに結合していることが好ましい。
上記臭化イソプレンイソブチレン共重合体の数平均分子量は、30000〜45000の範囲内であることが好ましい。上記臭化イソプレンイソブチレン共重合体のムーニー粘度は、27〜51の範囲内であることが好ましい。上記臭化イソプレンイソブチレン共重合体としては、Bromobutyl 2030(Miles,Inc製)等の市販の製品を使用することもできる。
上記臭化イソプレンイソブチレン共重合体の配合量は、10〜35質量%であることが好ましい。上記配合量が10質量%未満であると良好な凝集強度を得られない場合がある。上記配合量が35質量%を超えると、初期接着力が低下する場合がある。
上記エチレンプロピレンジエンターポリマーとしては特に限定されないが、エチレン/プロピレン比が80/20〜50/50の範囲内であることが好ましく、数平均分子量が10000〜280000の範囲内であることが好ましい。上記数平均分子量は、180000〜220000であることがより好ましい。上記エチレンプロピレンジエンターポリマーとしては、Royalene 3275B(UniRoyal社製)等の市販の製品を使用することもできる。
上記エチレンプロピレンジエンターポリマーの配合量は、5〜25質量%であることが好ましい。上記配合量が5質量%未満であると良好な耐候性を得られない場合がある。上記配合量が25質量%を超えると、初期接着力が低下する場合がある。
上記可塑剤としては特に限定されないが、数平均分子量が2000〜6500の範囲内であることが好ましく、具体的には高分子量の可塑剤としてポリイソブチレン等の液状ブチルゴムを使用することが望ましく、上記可塑剤としてはIndpol H−1500(Amoco社製)等の市販の製品を使用することもできる。
上記可塑剤の配合量は、35〜55質量%であることが好ましい。上記配合量が35質量%未満であると良好な可撓性を得られない場合がある。上記配合量が55質量%を超えると、凝集強度が不足して耐久接着力が低下する場合がある。
上記粘着付与剤としては特に限定されず、フェノール樹脂及び炭化水素系樹脂として、芳香族、脂肪族の石油樹脂等を挙げることができる。上記粘着付与剤としては、例えば、SP1068(Schenectady Chemical Inc製)、Escorez 1310(Exxon社製)等を使用することもできる。
上記粘着付与剤の配合量は、合計量で2〜20質量%であることが好ましい。上記配合量が2質量%未満であると良好な初期接着性を得られない場合がある。上記配合量が20質量%を超えると、耐久接着力の低下に繋がる場合がある。
加硫剤としては特に限定はされず、硫黄やキノンジオキシム、ジベンゾイルキノンジオキシム等を使用することができ、過酸化物であると更に好ましい。上記加硫剤としてはDiCup 40C(Herucules社製)等の市販の製品を使用することもでき、チラウム、各種のジチオカルバミン酸ナトリウム等の促進剤と併用して使用することができる。
上記加硫剤の配合量は、合計量で0.3〜0.5質量%であることが好ましい。上記配合量が0.3質量%未満であると良好な凝集強度を得られない場合がある。上記配合量が0.5質量%を超えると、可撓性の低下に繋がる場合がある。
上記接着剤は、更にスチレンエチレンブチレンブロックターポリマーを含有することが好ましい。上記スチレンエチレンブチレンブロックターポリマーとしては特に限定されない。上記スチレンエチレンブチレンブロックターポリマーとしては、Kraton G1657(Shell Chemical Company製)等の市販の製品を使用することもできる。
上記スチレンエチレンブチレンブロックターポリマーの配合量は、1〜10質量%であることが好ましい。上記配合量が1質量%未満であると良好な可撓性を得られない場合がある。上記配合量が10質量%を超えると、接着剤層の凝集強度の低下に繋がる場合がある。
上記接着剤は、更に接着剤自身の強度向上や増量の目的でカーボンブラック、クレー、炭酸カルシウム、シリカ類、各種繊維等を必要に応じて配合することができる。
本発明の防水工法は、更に、プライマー層を形成する工程、及び、ポリウレタン樹脂組成物を塗布する工程を含むことが好ましい。上記ポリウレタン樹脂組成物を塗布することにより、耐突刺し性能等の耐損傷性能を高めることができるため好ましい。また、上記プライマー層を形成することにより、POシートと上記ポリウレタン樹脂組成物との接着性を高めることができるため好ましい。
上記プライマー層を形成する工程は、プライマーを塗布することにより行なわれるものである。上記プライマーとしては特に限定されないが、上述のプライマー組成物を使用することが好ましい。
上記プライマー層の厚みは、0.75〜46μmが好ましく、1.12〜33μmがより好ましく、1.5〜20μmが更に好ましい。
上記ポリウレタン樹脂組成物としては特に限定されず、一液型、二液型の公知のウレタン塗膜防水材システムにより形成しても差し支えはないが、好ましくはポリイソシアネートとポリオール,架橋剤,充填剤等の組成からなる一液型または二液型のJIS A6021屋根用塗膜防水材ウレタンゴム系I類で規定された規格に適合する防水性能を有する一般的な製品が使用できる。
本発明の防水工法は、更に仕上塗料を塗布する工程を含むものであってもよい。上記仕上塗料としては特に限定されず、従来公知の仕上材を挙げることができ、耐候性、耐汚染性の観点から特にアクリルウレタン樹脂系のものが性能、価格の面で好適に用いられる。またウレタン架橋タイプでフッ素樹脂を含有したものも使用できる。
本発明の防水工法により得られる積層構造体も本発明の一つである。
本発明の積層構造体は、施工場所が特に限定されないが、建造設備や建造物の上面又は屋上に施工されることによって、その防水性能を充分に発揮することができる。
本発明により、角部や、排水溝等の立ちあがり部を有する箇所であっても、下地上にポリオレフィンからなる防水シートを隙間を生じることなく接着することができる。本発明により得られる積層構造体は、防水シートの隙間による浮き、剥がれ等が長期間にわたって発生せず、良好な防水性能を発揮するものである。
以下に本発明の実施例をかかげて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
製造例 テープ状接着剤の製造
臭化イソプレンイソブチレン共重合体(Bromobutyl 2030:Miles,Inc製)、エチレンプロピレンジエンターポリマー(Royalene 3275B:UniRoyal社製)、スチレンエチレンブチレンブロック共重合体(Kraton G1657:Shell Chemical Company製)及びカーボンブラックを表1に示した配合量で混合し、ニーダーにて混練した。この混合物にフェノール樹脂(SP1068:Schenectady Chemical Inc製)と炭化水素系樹脂(Escorez 1310:Exxon社製)をあらかじめ混合した粘着付与剤、ポリイソブチレン(Indpol H−1500:Amoco社製)、及び、加硫剤(DiCup 40C:Herucules社製)を添加し、更にニーダーにて混練した後、押出し機でシリコン処理した離型フィルム上に厚み0.9mmに押出し、160℃で3分間加熱処理を行なって部分架橋を行なわせた。これをテープ状に巻き取り、120℃×5時間加熱処理により加硫を行ない、テープ状接着剤を得た。
Figure 2006161500
実施例1
セメント系下地としてのスレート板上にクロロプレン樹脂系水系前処理剤(商品名:ゴーレックスプライマー、カネボウ化成社製)を150g/m塗布した。一方でTPOシート(商品名エコウェルド150、カネボウ化成社製)裏面にカルボキシル変性塩素化ポリオレフィン系プライマー(商品名:EWシートプライマー、カネボウ化成社製)を50g/m塗布した。それぞれのプライマーの指触乾燥を確認し、下地上にテープ状接着剤を接着させ、離型フィルム上より充分に転圧を行なって張り付けた。離型フィルムを剥ぎ取り、TPOシートのプライマー塗布面を接着面としてテープ状接着剤に張り付け、シート上からゴムローラーを使用して充分に転圧を行なって貼り付けを終了した。
得られた積層構造体を張り付け直後と1、7、14、28日間室温で養生した後に剥離速度200mm/min.で180°ピーリング試験を行なった(図1)。その結果を表2に示す。28日後については、併せて破壊状態を観察した。結果を表2に示す。
比較例1
スレート板上にクロロプレン溶剤系前処理剤(商品名:ベルプライマー、カネボウ化成社製)を150g/m塗布し、乾燥後、更にブチルゴム系溶剤系接着剤(商品名:EWボンド、カネボウ化成社製)を250g/m塗布した。同様にTPOシートの片面にも上記接着剤を250g/m塗布し、乾燥後、両者の接着剤層を張り合わせ、ゴムローラーで充分に転圧を行って積層構造体を得た。
<シート納まり状態評価>
セメント/珪砂5号=1/3(質量比)、セメント/水=1/0.5(質量比)の配合で混練し、図2に示す形状で型枠中に打設を行ない、翌日型枠を外して水中で28日間養生を行なって屋上の溝部を模したモルタル上に実施例1、比較例1に基づきTPOシートを張り付け、張り付け直後の納まり状態と、−20℃×8時間と50℃×16時間の計24時間を1サイクルとする温冷繰り返し処理を10サイクル実施し、納まり状態を外観で評価した。結果を表3に示す。
Figure 2006161500
Figure 2006161500
表2より、実施例により得られた積層構造体は、TPOシートと下地が強固に接着していることが示された。更に表3より、本発明の防水工法を用いると、平坦でない下地上にも浮き、剥がれ等を生じることなくTPOシートを張り付けることができることが分かった。また、実施例1は、10サイクル終了後も浮き、剥がれがみられないため、高い接着性が得られることが分かった。
本発明の防水工法により得られる積層構造体は、下地上に強固に接着し、良好な防水性能を発揮するものである。このため、本発明の積層構造物は、排水溝等の立ちあがり部を有する建築物の屋上等にも好適に適用されることができるものである。
ピーリング試験方法を示す概略図である。 シート納まり状態評価に使用した型枠を示す概略図である。
符号の説明
1 下地
2 接着剤層
3 TPOシート
4 モルタル
5 TPOシート

Claims (7)

  1. 下地上にポリオレフィンからなる防水シートを敷設する工程からなる防水工法であって、
    前記敷設は、防水シートをテープ状接着剤によって下地上に接着することによって行なうものである
    ことを特徴とする防水工法。
  2. テープ状接着剤は、乾燥膜厚が0.2〜4.0mmである請求項1記載の防水工法。
  3. 更に、プライマー層を形成する工程、及び、ポリウレタン樹脂組成物を塗布する工程からなる請求項1又は2記載の防水工法。
  4. テープ状接着剤は、臭化イソプレンイソブチレン共重合体、エチレンプロピレンジエンターポリマー、可塑剤、粘着付与剤及び加硫剤からなる接着剤により得られるものである請求項1、2又は3記載の防水工法。
  5. テープ状接着剤は、更に、スチレンエチレンブチレンブロックターポリマーを有する接着剤により得られるものである請求項4記載の防水工法。
  6. 可塑剤は、数平均分子量が2000〜6500のポリイソブチレン可塑剤であり、粘着付与剤は、熱可塑性フェノール樹脂及び/又は熱可塑性炭化水素系樹脂であり、加硫剤は、過酸化加硫剤である請求項4又は5記載の防水工法。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6記載の防水工法により得られたことを特徴とする積層構造体。
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