JP2006157323A - 基地局および無線通信方法および基地送信機 - Google Patents

基地局および無線通信方法および基地送信機 Download PDF

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Abstract

【課題】QoS保証型のセッションにおいても瞬時SINRの評価が反映される結果となるため、帯域保証のためには将来に割り当てを行っても十分な条件であってもSINRが良好なために割り当てが早期に実施されてしまい、その結果、システム全体の効率が低下する。QoS保証型の通信と、ベストエフォート型の通信を同一指標で評価するための方法が必要であるが、パラメータが複雑化してしまう。
【解決手段】スケジューリングをQoS保証型とベストエフォート型の2つに分割することで解決する。また、現在の回線状態から将来を予測し、割り当てが不能となるリスク管理を考慮したスケジューリング方法により解決する。
【選択図】図7

Description

本発明は、無線通信基地局および端末装置からなる移動体無線通信システムに関し、特にパケットスケジューリングを行う技術に関する。
図1は、例えばcdma2000 1xEV-DOやW-CDMA HSDPAに採用されている通信方式の概要を説明する図である。端末2−X(Xは任意)は基地局から送信されるパイロット信号を受信し、その信号対干渉雑音電力比(SINR)を測定して基地局1に送信している。基地局1では、通信候補となる全端末から報告されるSINRを比較し、SINRが高い、すなわちスループットを最大化されるように端末を選択して、送信するパケットの割り当て(スケジューリング)を行う。このようにフレーム毎にそのタイミングで最適な端末(ユーザ)に対して信号を送信することで無線回線の効率化を実現している。
図2はその様子をシーケンス図で表したものである。図では複数の端末A,Bと基地局と基地局制御局が記載されており、下り回線(すなわち基地局から端末への情報伝送)を例に挙げている。基地局には基地局制御局から端末A,Bに送信する送信情報が予め送られてきており、基地局のバッファに送信情報のキューイング(送信待ちの待避)が行われている。各端末からは伝搬路の状況を表す伝搬路情報(すなわちSINRあるいはそれに関係する情報)が基地局に対して送信されている。基地局は伝搬路情報を受け取るとそれらを評価関数に従って評価し、最も適当な端末に対してパケットの送信を決定するスケジューリングを行う。スケジューリングの結果、送信が決定された端末に対して回線の割付を行い、パケット送信を実施する。これにより、上記で述べた無線回線の効率化が実現されている。
本技術により回線が効率化される理由を、図3を用いて簡単に説明する。図3は伝搬路情報の時間的な変動を示す図である。図内では2つの端末が存在し、それぞれの伝搬路の状況(伝搬路情報)を縦軸に取られており、横軸を時間とすることで、その時間変動を示している。曲線3−Aは端末Aの伝搬路情報を示し、曲線3−Bは端末Bの伝搬路情報を示している。図では縦軸の伝搬路情報の値が高い(良好)ほど回線効率が高いことを示している。無線回線はマルチパスなどを原因として伝搬路のフェージングが発生しており、その結果、端末それぞれの伝搬路情報は、互いに独立に時間変動している。ある時間では端末Aの方が端末Bと比較して回線の使用効率が高い。したがって端末Aを優先的に割り付けることで回線の利用効率向上が期待できる。また、別の時間では端末Bの方が端末Aに比べて回線の使用効率が高く、こうした時間には端末Bを優先することで回線の利用効率向上が期待できる。結果として、図4に示す曲線3−Cの様に、その時間その時間で伝搬路の状況の良い端末(ユーザ)に対して回線の割り当てを行うことで回線の有効利用が可能となる。
実際には、例えば基地局に近い端末のSINRは平均的に高く、上記の伝搬路情報だけでパケットの割り当てを行うと、特定の端末だけが回線を使用することとなるため、プロポーショナルフェアネスという評価関数を利用する方法が用いられる。この評価関数は瞬時SINR/平均SINRから構成される。分母に平均SINRを用いることで端末間の平均SINRの格差を補正し、割り当て機会を均等にしながらも、フェージングの山となる環境の良好な状態になっている端末を優先的にパケットの割り当て対象とすることで効率の向上を図ることができる。
従来技術による基地局装置の構成を図5に示す。アンテナ100が受信した信号はデプレクサ101を介して受信RF回路102に入力される。受信RF回路102ではアンプ、ミクサやフィルタを使ってRF周波数であった信号がダウンコンバートされ、ベースバンド信号に変換される。ベースバンド信号に変換された信号はAD変換器を通じてデジタル信号に変換される。変換されたベースバンドデジタル信号は受信ベースバンド回路103に入力される。受信ベースバンド回路103では、上記ベースバンドデジタル信号を加工してパイロット信号から伝搬路を推定し、推定結果を用いた検波を行う。また、検波結果から制御情報や受信データの復調を行い、情報を取り出す。取り出された制御情報には、先に説明した伝搬路情報が含まれている。復調により取り出された情報は、信号処理部104に取り込まれ、その用途に応じて処理が行われる。
端末が送信したユーザデータは、ネットワークインターフェース部105を介してネットワーク106に送信される。図には記載されていないが、ネットワーク106には上位局である基地局制御局が繋がっており、情報の集約とコアネットワークへの伝送を担う。また、制御情報の一部は基地局制御局に伝達され、ハンドオーバ等の無線回線管理に活用される。更には伝搬路情報に関する制御情報は信号処理部104内に格納され、同処理部内に内蔵されるパケットスケジューラのパケット割り当てに利用される。端末に対して送信される情報はネットワーク106から送られてくる。
ネットワーク106からの送信情報はネットワークインターフェース部105を介して信号処理部104に取り込まれ、キューイングのための記憶手段107に一時待避される。信号処理部104に内蔵されるパケットスケジューラは、先に説明しているようにプロポーショナルフェアネスを用いてパケットの割り当てを行う。その割り当て結果に基づいて記憶手段107から送信するべき情報が取り出されて、送信ベースバンド回路108に送られる。信号処理部104に内蔵されるスケジューラは、SINRから、変調方式と符号化率のセットを選択し、送信ベースバンド回路108に選択したセットを通知する。送信ベースバンド回路108は、その手順に従って送信情報のベースバンド変調を実施する。ベースバンド変調を実施された送信信号は、送信RF回路109に送られ、ミクサやフィルタを介して無線周波数へのアップコンバートを行い、その後、電力増幅器などを介して増幅され、デプレクサ101を介してアンテナから出力される。
これまでのパケット交換システムでは、効率を最優先に考えてスケジューラが検討されてきた。しかしながら、音声等の帯域保証を行うサービスへの対応が重要となってきており、こうしたベストエフォート型だけでなく、QoS保証型のセッションをサポートするスケジューラの重要性が増してきている。例えば大藤らによる「下りリンクOFCDMブロードバンド無線アクセスにおけるトラヒックを考慮した周波数領域分割型スケジューリング特性」、電子情報通信学会2004年ソサエティ大会B−5−101、発表2004年9月(非特許文献1)では従来のスケジューラの方式ではプロポーショナルフェアネスにQoS保証型のセッションのための補正項を加えた数式1のスケジューリングの評価関数を提案している。図6は従来技術からなるスケジューラのフロー図である。スケジューラは全ユーザについて一括で、評価関数の評価を行う。評価関数では、瞬時SINR、平均SINR、再送か新規割り当てかのフラグ、遅延締切までの時間、優先度の5つの要素を考慮して評価関数Pを定義する。
Figure 2006157323
しかしながら、本評価関数では、QoS保証型のセッションにおいても瞬時SINRの評価が反映される結果となるため、帯域保証を考えても、将来に割り当てを行うことも可能であるにも関わらず、SINRが良好なために割り当てが早期に実施されてしまう。その結果、割り当ての自由度が低下し、システム全体の効率が低下する課題があった。この課題の対応には、現在の回線状態から将来を予測し、割り当てが不能となるリスク管理を考慮したスケジューリング方法が必要であるが、従来技術ではそうしたスケジューリング方法がなかった。
また、QoS保証型の通信と、ベストエフォート型の通信を同一指標で評価するための方法が必要であるが、先に述べたプロポーショナルフェアネス、すなわちベストエフォート型の評価関数は、各端末が、その時点の伝搬路の状況がいかに良好であるかを競う評価方法であるのに対し、QoS保証型の評価は、各端末の緊急度あるいは不満度を競う評価方法であり、それぞれを同一の式で比較することそのものが困難であり、パラメータが複雑化してしまう根本的な理由があった。
大藤ら、「下りリンクOFCDMブロードバンド無線アクセスにおけるトラヒックを考慮した周波数領域分割型スケジューリング特性」、電子情報通信学会2004年ソサエティ大会B−5−101、発表2004年9月
既に説明しているように、従来技術では、QoS保証型のセッションにおいても瞬時SINRの評価が反映される結果となるため、帯域保証のためには将来に割り当てを行っても十分な条件であってもSINRが良好なために割り当てが早期に実施されてしまい、その結果、割り当ての自由度が低下し、システム全体の効率が低下する課題があった。また、QoS保証型の通信と、ベストエフォート型の通信を同一指標で評価するための方法が必要であるが、先に述べたプロポーショナルフェアネス、すなわちベストエフォート型の評価関数は、各端末が、その時の伝搬路の状況がいかに良好であるかを競う評価方法であるのに対し、QoS保証型の評価は、各端末の緊急度あるいは不満度を競う評価方法であり、それぞれを同一の式で比較することそのものが困難であり、パラメータが複雑化してしまう根本的な理由があった。
QoS保証型とベストエフォート型の評価関数は、その評価の目的が異なるものであり、同一の式で比較するとパラメータが複雑化を招く課題については、スケジューリングをQoS保証型とベストエフォート型の2つに分割することで解決する。具体的には、端末と基地局からなる無線通信システムにおいて採択される無線通信方式であって、上記基地局と端末間の通信は、無線回線の状況に応じてスループットが変動するベストエフォート型の通信と、サービスに応じて接続条件を規定するQoS保証型の通信とが共存する場合に、各通信の無線回線使用を決定するパケットスケジューラは、先ずQoS保証型の通信だけでスケジューリングを行い、上記QoS保証型の通信でスケジューリングが行われなかった空きチャネルに対してベストエフォート型の通信のスケジューリングを行うことを特徴とする無線通信方式によって解決される。
また、QoS保証型のセッションにおいても瞬時SINRの評価が反映される課題については、現在の回線状態から将来を予測し、割り当てが不能となるリスク管理を考慮したスケジューリング方法により解決する。具体的には、QoS保証型の通信を決定するパケットスケジューリングは、無線回線の平均SIR、瞬時SIRに加えて、要求するQoSを満たすために必要な要求SIR、パケット送信期限までのマージンを用いて送信パケットを決定することを特徴とする無線通信方式により解決される。
本発明によれば、QoS保証型とベストエフォート型の通信が混在する場合においても、スケジューラの評価関数のパラメータが複雑化することはない。また、QoS保証型のセッションにおいても瞬時SINRの評価が過剰に反映される結果、効率が低下してしまう課題がなくなり、効率化が図られる。
本発明からなる第1の実施例を、図7を用いて説明する。図7は本発明からなる1実施例のフロー図である。図7において、従来技術のフロー図である図6との大きな違いは、QoS保証型の通信と、ベストエフォート型の通信のパケットスケジューリングを完全に2つに分割したこと(ステップ301およびステップ302)である。また、QoS保証型の通信においては、瞬時SINRや平均SINRだけでなく、要求SINRといった新しい要素を追加したことである。
QoS保証型とベストエフォート型の通信が混在する場合に、一括でスケジューリングを行うには、QoS保証型の通信と、ベストエフォート型の通信を統一した同一指標で評価しなければならない。しかしながら、プロポーショナルフェアネス、すなわちベストエフォート型の評価関数は、各端末が、その時の伝搬路の状況がいかに良好であるかを競う評価方法である。これに対しQoS保証型の評価は、各端末の緊急度あるいは不満度を競う評価関数での評価となり、両者の比べているものが異なる。したがってこの両者を同一の評価関数で比較することは困難であり、パラメータが複雑化してしまう根本的な理由があった。
本発明ではスケジューラの過程をQoS保証型の通信とベストエフォート型の通信で完全に分離することで課題を解決している。これによって、2種の通信間のパラメータ管理を少なくすることができる。具体的には、QoS保証型の評価は、優先順位を高くし、先にスケジューリングを行う(ステップ301)。QoS保証型のスケジューリング(ステップ301)は、各通信の緊急度あるいは不満度を比較し、最も緊急度が高い端末に回線の割り当てを行う。この際、最も緊急度が高い端末(あるいは送信情報)の評価関数の値が閾値以下であるならば、“今”ただちにQoS保証型の端末に回線を割り当てる必要はないとして、QoS保証型の通信の割り当てを見送る。割り当てを見送られた通信フレームは、次にベストエフォート型のスケジューリングを実施する(ステップ302)。ベストエフォート型の通信の評価資料は従来のプロポーショナルフェアネスで実施される。このように2段階に分割することで、相異なる評価関数となるQoS保証型とベストエフォート型の通信の一括スケジューリングを回避し、両者を正当に比較するための複雑なパラメータの制御を廃止することができる。よって課題は解決される。
また、QoS保証型の通信においても要求SINRという新しい要素を組み込んで評価関数を構成している。要求SINRはQoSセッションの開始時(すなわちその通信の開始時)あるいは通信中に定期的に更新される要素である。期待される帯域を保証するためのパケット割り当て頻度と、そのパケット割り当て頻度において1回のパケット送信(あるいはN回以下の予め決められた回数のパケット送信)で達成しなければならない最低の伝送レートから割り出される。その最低レートを満足するために必要となるSINRが要求SINRとなる。SINRとレートの関係は予め決められたテーブルを持っていて、そのテーブル参照により要求レートが決定される。cdma2000 1xEVDOの様に端末から報告される伝搬路情報がデータレートである場合には、図7の“SINR”を“伝送レート”として読みかえればよい。
ポイントは、所要SINR以上の品質であれば、基地局は何時パケットを送信してもよく、従来技術のように現在の品質が良いからといって、品質が過剰なタイミングでパケットの送信を行う必要はないし、それによって損失してしまう他の通信の機会を救済できる点である。
以上のことからQoS保証型通信では、評価関数Pとして数式2を用いる。
Figure 2006157323
本式では、1−δがリスクファクタとなっている。δが1に近いほどリスクは小さく、現在の回線状態から将来の予測が容易であることを示している。評価関数Pの分母にあるδは将来のパケット送信機会の可能性を示している。加算数Nは許容遅延(該当するパケットが送信完了とならなければならない締め切り)までのフレーム数を示しており、評価対象となっている端末のパケットの将来における機会を示している。将来の評価をδとすることでリスクによる機会の値引きを実施している。また、次のフレームの評価はδとしているのに対し、Nフレーム先の評価はδのN乗とすることで現在から時間的に遠い時点の評価を正当に行えるようにした。例えば許容遅延までのフレーム数が2であり、δが0.9と高い値の場合には、分母の値は1.9となり、ほぼ2回に近い送信機会があることになる。他方、許容遅延までのフレーム数が4であり、δが0.5と信頼できない値の端末では、送信機会は(1+0.5+0.25+0.125)=1.875となる。したがって前者と比較すると後者の方が許容遅延までのフレーム数は長いにも関わらず、期待できる送信機会はすくなく、優先的に割り当てる必要が高いことがわかる。
このように本実施例では、現在の送信可否を示すパラメータεを上記の送信機会の数で割り引いた値を評価関数とする。パラメータεは瞬時SINRが要求SINRを満たしているかを判定するフラグである。瞬時SINRが要求SINRよりも高い場合にはεは1となり、通信可能であることを示す。また、瞬時SINRが要求SINRよりも低い場合にはMIN≒0となり、本パケットが割り当てられる可能性は限りなく0に近づく。MINを0とするか0に近い値とするかはシステムのコンセプトに依存する。所要SINR(所要伝送レート)に達しなくても送信を行うべきとのコンセプトのシステムではMINの値は非0の小さい値が望ましい。逆に要求レートに達しない場合には送信不可とのコンセプトのシステムではMIN=0とするべきである。
また、パケットが締め切り時間までにKフレームと間近に迫った場合N≦Kとなっている場合には、このパケットを優先的に割り当てる必要があるため、MAX(≧1)に設定される。評価関数Pの値は締め切り(許容遅延)が近づくにしたがって送信機会が減少し、優先順位が上がってくる。他方、リスクファクタが1に近く高い値を示す通信については、δの値が0に近い値となり、将来に送信可能な機会はたくさんあっても信頼はできないことから、優先順位が高く設定される。よって式2の制御によって、割り当てが不能となるリスク管理を考慮したスケジューリング方法が提供できるため課題を解決することができる。結果として、MAX=1として、特別に締め切り間近であるユーザの優先度を強調しなくても締め切り間近のパケットは優先的に送信されるアルゴリズムとなっている。尚、リスクファクタはフェージング周波数と瞬時SINRと要求SINRの比に依存している。このため、リスクファクタの更新は、アウターループによる制御が望ましい。
アウターループによるリスクファクタの更新のフロー図を図8に示す。このフローを各端末について実施することで、端末それぞれに応じたリスクファクタの更新が可能である。まず遅延の締め切りを判定し(ステップ310)、遅延の締め切り時にはリスクファクタの更新を行う。更新時期に達した端末については、遅延目標を満たせたかを判定する(ステップ311)。満たせなかった端末に対してはリスクファクタの値を上げる(すなわちδの値が小さくなる)ように更新する(ステップ312)。更新はδの値から固定のステップで減算してもよいし、固定の係数を掛けてもよい。いずれにしてもδの最小値は0以上となるように下限を決めておく。また、カウンタを設けて、連続する例えば50回の送信が全て遅延目標を達成しているかを判定する(ステップ313、314、315、317)。もし連続する例えば50回の送信が全てのパケットが目標通り遅延なく送信できていたらリスクファクタの値を下げてδの値が大きくなるように更新する(ステップ316)。具体的には固定値を加算してもよいし、固定の係数を掛けてδの増加を実現してもよい。こうした制御により、リスクファクタの値は端末の移動速度に応じて変更される。よって、将来のリスクを考慮した割り当てが可能となり、課題は解決される。
図11はレイリー分布(分散1)の確率密度をプロットしたものである。例として所要SINRが平均SINRよりも小さい場合を示してる。この場合、所要SINRが満たせない場合は10%以下である。このように平均SINRが要求SINRよりも十分高い場合にはリスクファクタは低くなる。そこで、リスクファクタの初期値は要求SINRに対する平均SINRの比から算出する。尚、レイリー分布の累積確率分布は1−exp(-x^2/2/s^2)となることから、このxを要求SINR、sを平均SINRとすることで瞬時SINRが要求SINR以下になる確率を算出することができる。この値をリスクファクタとすることで初期値設定が完了する。
尚、リスクファクタのの変更はアウターループを用いる方法を例に説明したが、この限りではない。例えば毎フレーム毎にSINRを端末から報告するシステムでは、過去何回かのSINRの相関演算からSINRの安定性を評価することができる。この安定性を利用することでリスクファクタを推定することができる。安定性は統計量の相互相関を用いて評価することができる。自己相関を各フレームのSINR(真値)の2乗平均<SINR(n)×SINR(n)>とし、相互相関を1フレームずらしたSINRの相関値<SINR(n−1)×SINR(n)>とする。安定性は、例えば(自己相関/時間相関)で求められる。
また、非特許参考文献1に示したようなOFDMを用いた周波数での分割を行う方式においては、各サブキャリヤ毎にSINR推定を実施することができるので、一度に周波数領域について幾つかのサンプルをとることができる。したがって周波数領域について平均化を取ることで、時間領域の平均数を大幅に削減することが可能で、瞬時SINRを用いてリスクファクタを計算することができる。
本実施例で説明したスケジューラの機能は、信号処理部104上に実現される。要求SINRはスケジューラのパラメータであり、記憶手段107に端末あるいはセッションとリンクする形で蓄積されていればよい。該当する端末あるいはセッションのスケジューリングを行う際に記憶手段107から読み出されてスケジューリングに利用される。瞬時SINRは受信ベースバンド回路103から入力される。フレーム毎に最新の情報が端末より送られてくるので、その値を利用して計算する。上り回線と下り回線が同じ周波数帯となるTDDシステムでは、端末で推定した結果を送らなくても、端末が送信してくる特定の信号(例えばパイロット信号)を使って伝搬路を推定することでSINRの推定は可能である。平均SINRは上記の瞬時SINRを平均して得る。平均はハードとして受信ベースバンド回路103に含まれる場合もあるし、信号処理装置104内に内蔵される演算器で実施しても効果にかわりはない。再送あるいは新規パケットであるかのフラグはスケジューラの内部パラメータである。パケット送信では、パケットを受け取ったか否かの評価を端末よりACK情報としてもらい、その結果によって再送すべきか否かを判定する。端末からACK情報を受け取ったパケットは信号処理装置104によりキューイングから外される。遅延締め切りまでの時間はパケットの許容遅延とパケットがキューイングされた時刻から策定される。許容遅延はセッションが張られる際にクラス分けを行い規定される。優先度ついてもセッションが張られる際にクラス分けを行い規定される。
本発明からなる第2の実施例を図8、9を用いて説明する。本実施例では、上記で説明したパケット送信の許容遅延(締め切り時間)の設定に関する。パケットの到着時間はネットワークの管理単位や環境条件によって変動する。したがって締め切り時間もポアソン分布的な発生メカニズムになってしまう。その結果、特定の通信については、QoS保証型通信の締め切り時間が複数のユーザについて同じタイミングになってしまうことが避けられない。図8は従来例の説明で、4つの通信(セッション)があり、その内2つの通信の締め切り時間がかち合ったケースを示している。この結果、上記の第1の実施例で締め切り時間に複数の割り当てを実施しなければならないケースが増加し、締め切りを守れない通信の数が増加する課題が発生する。
そのため、締め切り時間の設定において、図9のように締め切り時間を前倒しして、締め切りの輻輳を防止する機能を具備する。この機能によって、上記課題は発生しなくなり、課題は解決される。
本実施例で説明した締め切り時間の設定は図5の従来例の機能ブロックで実現することが可能である。締め切り時間はスケジューラのパラメータであり、記憶手段107に蓄積されていればよい。セッション開始のフローが発生した時に、信号処理装置上のプログラムあるいはハードにおいて締め切り時間が計算され、その結果が記憶手段107に蓄積される。
本発明は、移動体通信システムにおけるパケットスケジューリングに適用することができ、QoS保証型通信とベストエフォート型通信が混在するシステムに適用すると好適である。また、以上説明してきた実施の形態では、特にキャリヤ毎のスケジューリングについて説明しているが、例えばOFDMを用いて周波数領域のチャネル分割ができるシステムにおいてもその周波数チャネルのスケジューリングに用いることができる。
セルラ通信システムにおけるパケット通信方式の概要を説明する図。 従来技術によるセルラにおけるパケット通信方式の概要を説明するシーケンス図。 セルラにおけるパケット通信方式の効果を説明する図。 従来技術によるセルラにおけるパケット通信方式の効果を説明する図。 パケット通信基地局の構成を説明する図。 従来技術によるセルラにおけるパケット通信方式のスケジューラを説明するフロー図。 本発明の第1の実施例のスケジューラを説明するフロー図。 本発明の第1の実施例のスケジューラでリスクファクタの更新を説明するフロー図。 従来技術のセッション毎の締め切り時間を示す図。 本発明の第2の実施例のセッション毎の締め切り時間を示す図。 レイリー分布における累積確率密度分布図。
符号の説明
1 基地局、2(A) 端末A、2(B) 端末B、2(C) 端末C、2(D) 端末D、3(A) 端末Aの伝搬路情報、3(B) 端末Bの伝搬路情報、3(C) 端末A,Bでスケジューリング後の伝搬路情報、
100 アンテナ、101 デプレクサ、102 受信RF回路、103 受信ベースバンド回路、104 信号処理装置、105 ネットワークインターフェース部、106 ネットワーク、107 蓄積手段、108 送信ベースバンド回路、109 送信RF回路、
200〜207 パケットの許容遅延(送信締め切り)、300 従来技術のスケジューラのステップ、301〜317 本発明のスケジューラのステップ。

Claims (9)

  1. 端末と基地局からなる無線通信システムにおける基地局であって、
    送信パケットのスケジューリングを行う処理部と、該スケジューリングに基づいて送信パケットのベースバンド処理を行うベースバンド処理部と、該ベースバンド処理をされた信号を送信する送信部とを有し、
    前記処理部は、管轄下に無線回線の状況に応じてスループットが変動するベストエフォート型の通信と、サービスに応じて接続条件を規定するQoS保証型の通信とが共存する場合に、先ずQoS保証型の通信だけでスケジューリングを行い、上記QoS保証型の通信でスケジューリングが行われなかった空きチャネルに対してベストエフォート型の通信のスケジューリングを行うことを特徴とする基地局。
  2. 請求項1記載の基地局であって、前記処理部は、QoS保証型の通信、およびベストエフォート型の通信で再送要求が発生した場合には、それぞれの型の通信で再送要求のパケットを優先して割り当てることを特徴とする基地局。
  3. 請求項1記載の基地局、前記処理部は、QoS保証型の通信を決定するために、現在の通信回線の状態から将来の状態を予測し、そのリスク判定結果を用いて送信パケットを決定することを特徴とする基地局。
  4. 請求項3記載の基地局であって、前記処理部は、QoS保証型の通信を決定するために、無線回線の平均SIR、瞬時SIRに加えて、要求するQoSを満たすために必要な要求SIR、パケット送信期限までのマージンを用いて送信パケットを決定することを特徴とする基地局。
  5. 請求項4記載の基地局であって、前記処理部は、複数のQoS保証型の通信の割り当てを行う際に、同一時刻のパケット送信期限が複数の通信間で発生しないように、送信期限の割り当てを行うことを特徴とする基地局。
  6. 請求項4記載の基地局であって、前記処理部は、要求通信速度を決めるQoSのクラスと予め決められているパケットの容量から要求SIRを決定することを特徴とする基地局。
  7. 端末と基地局からなる無線通信システムにおける無線通信方法であって、上記基地局の管轄下に無線回線の状況に応じてスループットが変動するベストエフォート型の通信と、サービスに応じて接続条件を規定するQoS保証型の通信とが共存する場合に、
    各通信の無線回線使用を決定するパケットスケジューラは、先ずQoS保証型の通信だけでスケジューリングを行い、上記QoS保証型の通信でスケジューリングが行われなかった空きチャネルに対してベストエフォート型の通信のスケジューリングを行うことを特徴とする無線通信方法。
  8. QOS保証型のパケット通信を行う無線送信機であって、
    送信パケットのスケジューリングを行うスケジューリング部と、該スケジューリングに基づいて送信パケットのベースバンド処理を行うベースバンド処理部と、信号受信及び前記ベースバンド処理をされた信号を送信する送受信部とを有し、
    前記スケジューリング部は、送信期限および前記送受信部を用いて判断される複数のパケットについての伝搬路状態とに基づいてパケット送信のスケジューリングを行うことを特徴とする無線送信機。
  9. 請求項8記載の無線送信機であって、前記スケジューリング部は、前記伝搬路状態に基づいて判断される将来の該伝搬路の状態を推定し、該推定を利用して前記スケジューリングを行うことを特徴とする無線送信機。
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