JP2006156489A - 物品の製造工場 - Google Patents

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敏夫 中村
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剛夫 安部
Hidetaka Mizumaki
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Abstract

【課題】 複数の工程に要求される環境清浄度を簡素な空調系の構成により実現することができ、ランニングコストの低減を図り得る物品の製造工場を提供する。
【解決手段】 清浄な環境下での工程内処理が要求される複数の工程を経て液晶テレビを製造するTV棟2において、複数の工程を要求される環境清浄度の高低に応じて複数の領域に分割して1〜5階に階層分けし、夫々の階層を清浄度の高い側から低い側への通気のみが可能な通気ダクト63により連通し、この通気ダクト63を経て上階層から下階層に清浄な空気を送り込み、各領域に設けられる空調装置6の負荷を軽減してランニングコストを低減する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、例えば、液晶テレビ等、複数の工程を経て製造され、夫々の工程において清浄な環境下での処理が要求される物品を製造するための製造工場に関する。
画像表示部として液晶パネルを備える液晶テレビは、前記液晶パネルの原板を製造する工程、この原板を所定サイズに分断し、周縁部に所定の加工を施して液晶パネルを製造する工程、この液晶パネルの周縁にドライバ、ベゼル等の周辺部品を組み付けて液晶モジュールを製造する工程、この液晶モジュールの一面にバックライトユニットを組み付けて液晶ユニットを製造する工程、この液晶ユニットにチューナ回路を実装してテレビモジュールを製造する工程を順に行い、最後に、画像処理回路、音声処理回路等のテレビ用の回路部品の組み付け、キャビネット、スピーカ等の外装部品を取り付ける仕上げ組み立てを行って製造される。
さて、以上の如く構成された液晶テレビの製造工場においては、液晶パネルの原板の製造工程は勿論、液晶パネルの製造工程以降の複数の工程において、清浄な環境下での工程内処理が必要であり、夫々の工程での環境清浄度は、例えば、各工程の実施領域に高性能の集塵フィルタを備える空調装置を設置し、夫々の空調装置に各領域の内気を通気させ、前記集塵フィルタに塵埃等の浮遊物を捉える等の手段により、各領域をクリーンルームとして構成することにより維持されている。
このような環境清浄度の実現は、液晶パネル以外のフラットパネル(プラズマディスプレイパネル、有機ELパネル等)を画面表示部として備えるフラットパネルテレビの製造工場、各種の半導体装置の製造工場等、広範な物品の製造工場においても必要とされており、半導体装置の製造工場内にクリーンルームを構成するための空調設備に関しては、従来から種々の提案がなされている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2000−306792号公報 特開平10−116758号公報
ところが、前述した空調系の構成は、全ての工程に最高レベルの環境清浄度が要求される半導体装置の製造工場には有効な構成であるが、前述した液晶テレビの製造工場においては、最初の工程である液晶パネルの原板及び液晶パネルの製造工程には、半導体装置の製造工場と同等の最高レベルの環境清浄度が要求される一方、最終工程である外装部品の組み付け工程に要求される環境清浄度は低い等、一般的な物品の製造工場においては、工程毎に要求される環境清浄度が異なる場合が多く、このような製造工場において同様の構成を採用した場合、空調装置の負荷が大きく、工場全体のランニングコストの増大を招来するという難点があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、複数の工程に要求される環境清浄度を簡素な空調系の構成により実現することができ、ランニングコストの低減を図り得る物品の製造工場を提供することを目的とする。
本発明に係る物品の製造工場は、清浄な環境下での工程内処理が要求される複数の工程を経て物品を製造する製造工場において、前記複数の工程は、夫々に要求される環境清浄度の高低に応じて複数の領域に分割してあり、前記複数の領域の夫々に、要求される環境清浄度を得るべく設けられた空調装置と、前記複数の領域を、環境清浄度の高い領域から低い領域に向かう通気のみを可能に連絡する通気手段とを備えることを特徴とする。
本発明においては、複数の工程を環境清浄度の高低に応じて領域分割し、またこれらの領域を通気手段により連絡して、各領域の環境清浄度を、夫々に設置した空調装置の動作に加えて、より高い環境清浄度を有する領域から通気手段を経て生じる通気により実現して、各領域の空調装置の負荷を軽減する。
また本発明に係る物品の製造工場は、前記複数の領域が、要求される環境清浄度が高い領域を上、低い領域を下として階層分けしてあり、前記通気手段は、上階層から下階層への吹き下ろしにより領域間の通気を行わせる構成としてあることを特徴とする。
本発明においては、環境清浄度の高低に応じて分割された領域を、清浄度が高い領域を上、低い領域を下として階層分けし、各領域を連絡する通気手段による通気を、上階層から下階層への吹き下ろしにより行わせて、通気手段の負荷を軽減すると共に、清浄度が低い領域から高い領域への通気の逆流を防止して、夫々の領域に要求される環境清浄度を有効に維持する。
本発明に係る物品の製造工場においては、物品の製造のための複数の工程を要求される環境清浄度に応じて領域分けし、各領域を、清浄度が高い領域から低い領域への通気のみが可能な通気手段を介して連絡したから、夫々の領域に設けた空調装置の負荷を、通気手段の動作により生じる高い清浄度の領域からの通気により軽減することができ、工場全体のランニングコストを下げながら各工程に要求される環境清浄度を実現することが可能となる。
また、分割された領域を清浄度の高低に応じて上下となるように階層分けし、通気手段による領域間の通気を上階層から下階層への吹き下ろしにより行わせる構成としたから、通気手段の負荷を軽減し得ると共に、清浄度が低い領域から高い領域への通気の逆流を有効に防止することができ、各工程に要求される環境清浄度を確実に実現することが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る物品の製造工場の全体構成を模式的に示す正面図、図2は、同じく平面図である。
これらの図に示す物品の製造工場は、画像表示のために液晶パネルを用いてなる液晶テレビを、素材として搬入されるガラス基板の段階から一貫生産すべく構成された液晶テレビの製造工場であり、近接して並ぶLCD棟1とTV棟2とに分棟され、これらを原板搬入路3により連絡した構成となっている。また図2に示す如く、LCD棟1とTV棟2との間には、物流倉庫4が設けられ、製品搬出路5によりTV棟2に連絡されている。
LCD棟1は、液晶パネル原板を製造する原板製造工程のための棟である。原板製造工程は、液晶パネルの製造工場において従来から行われている工程と同様であり、略同寸の2枚のガラス基板(マザーガラス)を用い、まず、一方のガラス基板の一面にTFT(Thin Film Transistor)等の液晶駆動素子をアレー状に形成し、この形成域の上に、共通電極(ITO)及び配向膜を形成して、アレー基板を作成し、また他方のガラス基板の一面に、夫々の液晶駆動素子と対応するようにカラーフィルタをパターン形成し、この形成域の上に、保護膜を介して共通電極(ITO)及び配向膜を形成して、カラーフィルタ基板(CF基板)を作成する。
駆動素子アレー及びカラーフィルタは、夫々のガラス基板の面上に設定された複数の形成域に夫々設けられる。図3は、液晶パネル原板の製造工程の説明図である。図3(a)に示すアレー基板には、ガラス基板10の面上を分割して設定された4つの形成域の夫々に駆動素子アレー11,11…が、夫々の二辺に沿わせたソースライン12,12…及びゲートライン13,13…と共に設けられている。同じくCF基板には、ガラス基板14の面上を分割して設定された4つの形成域の夫々に、アレー基板における駆動素子アレー11,11…と対応するようにカラーフィルタ15,15…が設けられている。
次に図3(b)に示す如く、アレー基板の面上に各駆動素子アレー11,11…の形成域を囲うようにシール剤を塗布してシール縁16,16…を形成し、このアレー基板の上にCF基板を、駆動素子アレー11,11…の形成域とカラーフィルタ15,15…の形成域とが対向するように位置決めし、両基板を貼り合わせて一体化する。これにより、アレー基板とCF基板との間には、シール縁16,16…により囲繞され、適宜に配したスペーサにより一定の間隙に保たれた封止空間が形成され、この封止空間内に液晶を封止して、4つの液晶パネル域17,17…を備える液晶パネル原板18が、図3(c)に示す如く製造される。
なお封止される液晶の導入は、アレー基板とCF基板との貼り合わせの前、後のいずれの段階において行ってもよく、封止された液晶は、駆動素子アレー11,11…及びカラーフィルタ15,15…の形成域を被覆する配向膜の作用により一定方向に配列される。液晶の封止空間を形成するシール縁16、16…は、アレー基板とCF基板との接着作用をなし、また導電性の粒子を含ませることにより、CF基板側のカラーフィルタ15,15…の駆動ラインをアレー基板側に引き出す引き出し線としての作用もなすようにしてある。
LCD棟1においては、図1に示す如く、素材となるマザーガラスが搬入され、このマザーガラスを洗浄した後、前述した手順により、アレー基板の作成とCF基板の作成とが並行して実施され、作成されたアレー基板及びCF基板を液晶の封止下にて貼り合わせる貼り合わせ工程を経て液晶パネル原板18が製造される。
なおLCD棟1は、複数階に階層分けされており、素材として搬入されるマザーガラスは、図1中に矢符により示す如く、一旦最上階に引き上げられ、下の階層に向けて搬送される間に順次進行する前述した工程を経て液晶パネル原板18が製造される。このような液晶パネル原板18の製造工程は、夫々に最高レベルの環境清浄度が要求される工程であり、LCD棟1の内部は、夫々の工程毎にクリーンルームを構成し、所望の環境清浄度が得られるようにしてある。このように製造された液晶パネル原板18は、所定のサイズに一次分断され、下階層に設けられた原板搬入路3を経てTV棟2に搬入される。
LCD棟1内部の最終工程となる一次分断は、TV棟2への搬入対象物を小さくして、原板搬入路3の小型化を図るべく行われるものであり、前述の如く、4つの液晶パネル域17,17…を有して製造される液晶パネル原板18の場合、図3(c)中に2点鎖線により示す如く、長手方向の中央部において2分割し、両側に各2つの液晶パネル域17,17を残すように行われる。この一次分断は、4つの液晶パネル域17,17…を一つ毎に切り離すように行ってもよいが、LCD棟1において製造される液晶パネル原板18は、最終的に得るべき液晶パネルのサイズに応じて、6つ、8つ、更には、それ以上の液晶パネル域17,17…を備える場合があり、これらの全てに対して液晶パネル域17,17…毎の切り離しを行った場合、原板搬入路3内での搬送対象物のサイズが多様化し、例えば、搬送用トレーの種類が多くなる等、搬送系の複雑化を招くという問題がある。前述した2分割等により、分割数を制限して一次分割を実施することにより、サイズの多様化を回避しつつ搬送対象物を小型化することができる。
製品搬出路5は、TV棟2の側から原板搬入路3に並設され、中途部にて分岐されて物流倉庫4に連絡されている。この製品搬出路5は、後述の如くTV棟2から出荷される製品を搬出すべく設けられており、搬出された製品は物流倉庫4に一旦格納される。なお原板搬入路3と製品搬出路5との並設は、内部の連通を遮断された構造物としての並設であり、製品搬出路5内を搬送される製品の影響により、原板搬入路3の内部、並びに、これに連通されたLCD棟1及びTV棟2の清浄度を低下させないようにしてある。
TV棟2においては、原板搬入路3から搬入される液晶パネル原板18を用いて液晶パネルを製造する第1工程、第1工程の製品である液晶パネルを用いて液晶モジュールを製造する第2工程、第2工程の製品である液晶モジュールを用いて液晶ユニットを製造する第3工程、第3工程の製品である液晶モジュールを用いてテレビモジュールを製造する第4工程、及び第4工程の製品であるテレビモジュールを用いて、最終製品となる液晶テレビを製造する第5工程とがこの順に実施される。
なお原板搬入路3は、TV棟2の2階に連絡され、更に、最上階である5階に延設されており、TV棟2に搬入される液晶パネル原板18は、図1中に矢符により示す如く、一旦5階に引き上げられ、下階層に向けて搬送される間に進行する前記第1〜第5工程を経て液晶テレビが製造されるようにしてある。
図1に示す如くTV棟2の内部は、5階層に階層分けされている。この階層分けは、前記第1〜第5工程を、夫々に要求される環境清浄度により領域分割し、最も高い環境清浄度が要求される領域を最上の階層とし、要求される環境清浄度が低くなる順に下階層に移行するようになされている。ここで、第1〜第5工程に要求される環境清浄度は、後述の如く、第1工程が最も高く、以下工程の進行に伴って低くなることから、図示のTV棟2においては、最上の階層である5階を最も高い環境清浄度が要求される第1工程の実施領域とし、以下、4階を第2工程の実施領域とし、3階を第3,第4工程の実施領域としてあり、最終工程であり、要求される環境清浄度が低い第5工程は、後述する理由により、2階及び1階に分けて実施するようにしてある。
図4は、TV棟2内部の空調系の説明図である。図示の如くTV棟2の各階層には、吸排気口60により棟外に連通され、また吸気口61及び給気口62により棟内に連通された空調装置6が設置されており、各階層の内部環境は、吸気口61から吸込まれる棟内の空気を空調装置6に取込み、吸排気口60から取り込まれる外気と熱交換し、また一部を換気して、集塵フィルタ等の清浄化手段を通して清浄度を高め、給気口62を経て各階層に給気することにより清浄化されている。
一方TV棟2の各階層の床面には、夫々よりも下の階層と連絡する通気ダクト63が設置されている。この通気ダクト63の上半部は、集塵フィルタ64により覆われ、また下半部には、通気ファン65が配してあり、該通気ファン65は、図中に矢符により示す如く、通気ダクト63の内部に上階層から下階層に向かう通気を生ぜしめるべく駆動されている。このような通気ダクト63の設置により、TV棟2の各階層の空気の一部は、集塵フィルタ64の通過により清浄化されて下階層に送り込まれることとなる。
以上の構成により、最上の階層である5階は、この階層に設置された空調装置6のみの動作により所望の清浄度に保たれている。なおTV棟2の5階は、原板搬入路3によりLCD棟1と連通されているが、このLCD棟1及び原板搬入路3は、前述の如く高い清浄度に保たれており、この連通によりTV棟2の5階の清浄度が低下することはない。
第2工程が実施されるTV棟2の4階は、この階層に設置された空調装置6の動作により所望の清浄度に保たれている一方、この4階には、通気ダクト63を経て上階層である5階の空気が送り込まれている。前述の如く5階は、4階よりも高い清浄度を有しており、また通気ダクト63による通気は、集塵フィルタ64の通過により清浄化されてなさるから、4階の清浄度は、通気ダクト63による5階からの通気により高められることとなり、4階に設置された空調装置6の負荷は軽減される。
また通気ダクト63による通気は、下階層に向かう吹き下ろしにより実現されており、4階から5階に向かう通気の逆流は殆ど発生しない上、この逆流が生じた場合においても、集塵フィルタ64の通過により清浄化されて5階に送り込まれる。従って、通気ダクト63の設置により5階の清浄度が低下する虞れはない。
第3及び第4工程が実施されるTV棟2の3階、第5工程が実施されるTV棟2の2階及び1階においても、通気ダクト63を経て、より高い清浄度を有する上階層からの通気がなされるから、4階におけると同様、要求される環境清浄度を達成するために夫々の階層に設置された空調装置6の負荷は軽減される。また、下階層との間の通気ダクト63の設置により上階層の清浄度が低下する虞れはない。
次に、5〜1階において行われる第1〜第5工程について、工程順に説明する。5階においては、LCD棟1から搬入された液晶パネル原板18を用いて液晶パネルを製造する第1工程が実施される。図5は、第1工程である液晶パネルの製造工程の説明図である。
液晶パネル原板18は、図5(a)に示す如く、面内に複数(図においては2つ)の液晶パネル域17,17…を備えており、第1工程においてはまず、液晶パネル原板18を液晶パネル域17,17…毎に切り離す二次分断が実施され、次に、図5(b)に示す如く、分断された液晶パネル原板 18aが洗浄され、最後に、図5(c)に示す如く、洗浄されたパネル原板 18aの両面に光学シート 18b,18bが被着(貼着)されて、図5(d)に示す如く液晶パネル19が製造される。
なお、光学シート 18b,18bは、偏光シート、視野拡大シート、反射防止シート等、種々の光学的作用をなすシートを、用途に応じて選択し積層して形成されており、これらの光学シート 18b,18bの貼着の後には、貼着面に残された気泡を吸引除去するために、高温下にて真空引きを行うオートクレープ処理が行われ、また、必要であれば、液晶の特性を安定化させるべく所定時間高温下に曝すエージング処理が行われる。
以上の如き第1工程における工程内処理には、特に、パネル原板 18aの両面に光学シート 18b,18bを被着する工程において極めて高い環境清浄度が要求される。この環境清浄度は、前述の如く、5階に設置された空調装置6の動作により実現される。このような環境下にて製造された液晶パネル19は、後続する検査部において、光学シート 18b,18bの貼着状態の良否を目視検査するSL検査を実施した後、図1中に矢符にて示す如く、4階に搬出されるか、中間製品として工場外に出荷される。
同様の中間製品の出荷は、4、3階にて実施される第2〜第4工程の末端においても行われる。これらの中間製品は、2階の第5工程を経て完成する最終製品(液晶テレビ)と共に、図1中に矢符により示す如く、梱包のために1階に一旦搬送され、梱包を終えた後に2階に戻されて、製品搬出路5を経て物流倉庫4に集められる。物流倉庫4は、各階にて製造される中間製品及び最終製品の夫々に対して所定の格納スペースが確保された自動倉庫であり、物流倉庫4に集められた製品は、夫々の格納スペースに一旦格納され、外部からの注文に基づく出荷計画に従って払い出されて工場外に出荷される。
4階においては、5階から搬入される液晶パネル19を用いて液晶モジュールを製造する第2工程が実施される。この第2工程においては、まず、端子露出及び面取り処理が行われる。図6は、端子露出及び面取り処理の説明図であり、液晶パネル19の周縁部を拡大して示す横断面図である。
液晶パネル19は、駆動素子アレー11が形成されたアレー基板 19aと、カラーフィルタ15が形成されたCF基板 19bとを対向させ、シール縁16による封止空間内に液晶 19cを封止して、図6(a)に示す如く構成されている。アレー基板 19aには、シール縁16の外側に位置し、駆動素子アレー11に接続されたソースライン12(及びゲートライン13)が設けられており、第2工程の端子露出は、CF基板 19bの周縁部をシール縁16よりも外側において所定幅に亘って切除し、ソースライン12(又はゲートライン13)を露出させるために行われる。図6(b)には、端子露出後の状態が示してあり、図中に2点鎖線により示す部分が切除される。
また面取りは、端子露出のために切除されたCF基板 19bの端縁を、アレー基板 19aの端縁と共に、図6(b)に示す如く面取りする処理であり、後続する工程での液晶パネル19の取り扱い時に、欠け、割れ等の不具合が生じることを未然に防止するために、研磨又は加熱により行われる。
このような端子露出及び面取りの後、前述の如く露出されたソースライン12及びゲートライン13に対してドライバ(ソースドライバ及びゲートドライバ)を実装し、これらの実装部を保護するための枠体であるベゼルを取り付けて液晶モジュールが製造される。またこのとき、液晶コントロール基板の取り付けも行われ、必要であれば、液晶及び回路の特性を安定化させるためのエージング処理が行われる。
以上の如き第2工程における工程内処理には、端子露出及びドライバ実装において高い環境清浄度が要求される。この環境清浄度は、前述の如く、通気ダクト63を介してなされる5階からの通気により、4階に設置された空調装置6の負荷を高めることなく実現することができる。このような環境下にて製造された液晶モジュールは、後続する検査部において、動作状態の良否を確かめる動作試験を実施した後、第1工程において製造される液晶パネルと同様、3階に搬出されるか、中間製品として工場外に出荷される。この出荷は、液晶ユニット又はテレビモジュール、及びこれらを搭載する各種機器の製造工場に対してなされ、更には、液晶テレビを製造する他の工場に対してもなされる。
3階においては、4階から搬入される液晶モジュールを用いて液晶ユニットを製造する第3工程、及び第3工程において製造される液晶ユニットを用いてテレビモジュールを製造する第4工程が実施される。
液晶ユニットは、第2工程において製造された液晶モジュールにバックライトユニットを組付けて製造される。バックライトユニットは、例えば、冷陰極蛍光管等の光源と、該光源の発光を一面全体に均等化して出射する導光板と、該導光板の出射面に被着された光学シート(光拡散シート、プリズムシート等)とを備え、液晶パネルにアレー基板の側から光照射し、液晶パネルの表示画像を視認可能とするために必要なものである。第3工程には、このようなバックライトユニットの組立て工程を含ませてもよい。
このように製造された液晶ユニットの一部は、エージング処理の後、第4工程を経ることなく後続する検査部に送られ、動作及び外観検査を実施した後、中間製品として工場外に出荷される。この出荷は、液晶ユニットを表示手段として用いる各種機器の製造工場に対してなされる。
テレビモジュールは、第3工程において製造される液晶ユニットにチューナを実装し、ドライバを駆動するコントロール基板を実装して製造される。このように製造されたテレビモジュールは、必要であればエージング処理され、後続する検査部において動作及び外観検査を行った後、2階に搬出されるか、中間製品として工場外に出荷される。この出荷は、液晶テレビを製造する他の工場に対してなされる。
以上の如き第3、第4工程における工程内処理には、バックライトユニットの組付け、並びに、チューナ及びコントロール基板の実装において所定の環境清浄度が要求される。この環境清浄度は、前述の如く、通気ダクト63を介してなされる4階からの通気により、3階に設置された空調装置6の負荷を高めることなく実現することができる。
2階においては、3階から搬入されるテレビモジュールと、1階から搬入されるテレビ回路基板とを用い、液晶テレビを製造する第5工程が実施される。この工程は、第4工程において製造されたテレビモジュールにテレビ回路基板を組付け、更にスピーカ、キャビネット等の外装部材を組付けて行われる。
テレビ回路基板は、チューナから与えられる映像信号及び音声信号を処理する信号処理回路、操作用のリモコンから与えられる操作信号を受信処理するリモコン回路等、テレビとしての動作に必要な各種の処理回路を備えている。テレビ回路基板の実装工程においては、種々の実装部品が使用され、またこれらの実装部品のハンダ付けに高い位置決め精度が要求されることから、この実装工程は1階において実施される。これにより、実装部品の搬入時における外部との接触による清浄度の低下を1階にて完結し、2階において行われる第5工程の他の工程内処理に要求される環境清浄度への影響を最小限に保つことができる。また実装部品の位置決め精度への床振動が及ぼす影響も、1階での実施により軽微に抑えられる。
このように製造された液晶テレビは、全ての回路及び液晶の特性を安定化させるために最終的なエージング処理を行い、後続する検査部において最終検査を行った後、最終製品として出荷される。なお最終検査は、電気調整、動作及び外観検査を含み、動作検査は、温度、湿度、振動等、使用状態において想定される各種の環境下にて実施して、信頼性の向上を図っている。
以上の如き第5工程における工程内処理には、2階において実施されるテレビ回路基板の組付け、また1階において実施されるテレビ回路基板の実装工程に所定の環境清浄度が要求される。この環境清浄度は、前述の如く、通気ダクト63を介してなされる上階層(3階又は2階)からの通気により、当該階層(2階又は1階)に設置された空調装置6の負荷を高めることなく実現することができる。
以上の如く構成された物品の製造工場においては、図4に示す如く構成された空調系を備えるから、TV棟2の1〜5階に要求される環境清浄度を、1〜4階の空調装置6の負荷を軽減しつつ達成することができ、これらの空調装置6の小型化によりTV棟2全体での空調系の構成を大幅に簡素化することができ、各階層に要求される環境清浄度を、ランニングコストを抑えつつ確実に達成することが可能となる。
なお、各階層間の通気ダクト63は、図4に示す一か所に限らず、複数か所に設けてもよく、各階層の空調装置6もまた、必要に応じて複数台設置してもよい。また夫々の通気ダクト63には、通気ファン65の停止時における上階層への通気を遮断するために適宜のシャッタ装置を設けるのが望ましい。
またこの実施の形態においては、5階において第1工程が、4階において第2工程が、3階において第3及び第4工程が、2階及び1階において第5工程が夫々実施されるようにしてあるが、各階層と工程との組合わせは、最も高い環境清浄度が要求される工程を含む領域を最上の階層とし、要求される環境清浄度が低くなる領域順に下階層となる組合わせであれば適宜に選定することができる。
また第1〜第5工程は、要求される環境清浄度に応じて領域分割し、これらの領域を平面的に配置することも可能であり、この場合においても、各領域を、環境清浄度の高い領域から低い領域に向かう通気のみを可能に連絡する通気手段を設けることにより、夫々の領域に設置される空調装置の負荷を増すことなく各工程に要求される環境清浄度を確実に実現することが可能となり、ランニングコストの削減に寄与することができる。
更に以上の実施の形態においては、液晶テレビの製造工場について説明したが、本発明は、プラズマディスプレイパネル、有機ELパネル等のフラットパネルを画面表示部として備えるフラットパネルテレビの製造工場、半導体装置の製造工場等、広範な物品の製造工場においても適用可能であり、同様の効果が得られることは言うまでもない。
本発明に係る物品の製造工場の全体構成を模式的に示す正面図である。 本発明に係る物品の製造工場の全体構成を模式的に示す平面図である。 液晶パネル原板の製造工程の説明図である。 TV棟内部の空調系の説明図である。 第1工程である液晶パネルの製造工程の説明図である。 第2工程に含まれる端子露出処理の説明図である。
符号の説明
1 LCD棟
2 TV棟
6 空調装置
63 通気ダクト
65 通気ファン

Claims (2)

  1. 清浄な環境下での工程内処理が要求される複数の工程を経て物品を製造する製造工場において、
    前記複数の工程は、夫々に要求される環境清浄度の高低に応じて複数の領域に分割してあり、
    前記複数の領域の夫々に、要求される環境清浄度を得るべく設けられた空調装置と、
    前記複数の領域を、環境清浄度の高い領域から低い領域に向かう通気のみを可能に連絡する通気手段と
    を備えることを特徴とする物品の製造工場。
  2. 前記複数の領域は、要求される環境清浄度が高い領域を上、低い領域を下として階層分けしてあり、前記通気手段は、上階層から下階層への吹き下ろしにより領域間の通気を行わせる構成としてある請求項1記載の物品の製造工場。
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