JP2006154161A - 表示装置の製造方法 - Google Patents

表示装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006154161A
JP2006154161A JP2004343307A JP2004343307A JP2006154161A JP 2006154161 A JP2006154161 A JP 2006154161A JP 2004343307 A JP2004343307 A JP 2004343307A JP 2004343307 A JP2004343307 A JP 2004343307A JP 2006154161 A JP2006154161 A JP 2006154161A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
space
frozen
side wall
surface side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004343307A
Other languages
English (en)
Inventor
Naotomo Miyamoto
直知 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP2004343307A priority Critical patent/JP2006154161A/ja
Publication of JP2006154161A publication Critical patent/JP2006154161A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

【課題】 液体を電極間で移動させて表示を行なう表示装置の製造方法において、1画素に対応する液体の量を常に必要十分な量とすることができるようにする。
【解決手段】 表面側空間21内および裏面側空間22内には、それぞれ、例えば、黒色に着色した水を凍結してなる凍結液体23aが配置されている。そして、これらの凍結液体23aを溶かし、これにより得られた液体のすべてが表面側空間21内にある状態(裏面側空間22内は例えば空気で満たされている)と裏面側空間22内にある状態(表面側空間21内は例えば空気で満たされている)とで表示状態が切り換えられる。この場合、凍結液体23aを用いるため、両空間21、22のいずれか一方の空間内に充填される1画素に対応する液体の量を常に必要十分な量とすることができる。
【選択図】 図10

Description

この発明は、液体を電極間で移動させて表示を行なう表示装置の製造方法に関する。
液体を電極間で移動させて表示を行なう従来の表示装置には、1画素を構成する容器内に着色液体(誘電体)および気泡を封入し、容器の一方側の外面に互いに対向して設けられた一対の第1の電極に電圧が印加されると、静電力により、着色液体を容器内の一方側に移動させるとともに、気泡を容器内の他方側に移動させ、容器の他方側の外面に互いに対向して設けられた一対の第2の電極に電圧が印加されると、静電力により、着色液体を容器内の他方側に移動させるとともに、気泡を容器内の一方側に移動させ、容器の一方側のみを視認可能な画素とすることにより、表示を行なうようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−254962号公報
ところで、最近では、表面側透明板と裏面側透明板との間に液体移動用孔を有する中間層形成体を配置し、表面側透明板、中間層形成体およびその間に設けられた表面側側壁によって囲まれた表面側空間と、裏面側透明板、中間層形成体およびその間に設けられた裏面側側壁によって囲まれた裏面側空間とによって1画素を構成し、液体が表面側空間内にある状態(裏面側空間内は例えば空気で満たされている)と裏面側空間内にある状態(表面側空間内は例えば空気で満たされている)とで表示状態を切り換えるようにしたものが考えられている。
しかしながら、このような表示装置では、液体が表面側空間内にある状態(裏面側空間内は例えば空気で満たされている)と裏面側空間内にある状態(表面側空間内は例えば空気で満たされている)とで表示状態を切り換えるようにしているので、1画素に対応する液体の量を片方の空間のみを常に必要十分に満たす量としなければならず、そのための技術的方法が要求される。
そこで、この発明は、1画素に対応する液体の量を常に必要十分な量とすることができる表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、画素単位に空間を区切る空間形成体の前記空間内の少なくとも一部に充填された液体を電場による力の作用にしたがって移動して表示する表示装置の製造方法であって、前記液体を凍結した状態で前記空間形成体の空間内に配置することを特徴とするものである。
この発明によれば、空間形成体の空間内の少なくとも一部に充填される液体を当初凍結させ、該凍結液体を空間形成体の空間内に配置し、その後に凍結液体を溶かして、空間形成体の空間内の少なくとも一部に液体を充填しているので、空間形成体の空間内の少なくとも一部に充填される液体を当初凍結させることにより、1画素に対応する液体の量を常に必要十分な量とすることができる。
図1はこの発明の後述する製造方法により製造された表示装置の一例で白色表示状態の一部を示す断面図である。この表示装置は、画素単位に区切られた空間を形成する空間形成体1、空間形成体1内の1画素に対応する空間を2つの空間21、22に区切る中間層形成体11、2つの空間21、22のうちのいずれか一方の空間内に設けられた液体23などを備えている。
空間形成体1は、ガラスや樹脂などの無色透明な材料からなる表面側透明板(基板)2および裏面側透明板(基板)3を備えている。表面側透明板2の内面にはITOなどからなる複数の第1の電極板4が各画素に対応して設けられ、その内面には酸化シリコンなどからなる絶縁膜5が設けられている。裏面側透明板3の内面にはITOなどからなる複数の第2の電極板6が各画素に対応して設けられ、その内面には酸化シリコンなどからなる絶縁膜7が設けられている。
中間層形成体11は、銅箔などからなる第3の電極板12の表裏両面に表面側絶縁膜13および裏面側絶縁膜14が設けられ、各画素の中央部に対応する部分に液体移動用孔15が設けられた構造となっている。この場合、表面側絶縁膜13は、白色の樹脂によって形成されている。裏面側絶縁膜14は、同様の樹脂によって形成してもよい。液体移動用孔15の形状は、円形状、正方形状、長方形状などのいずれであってもよい。表面側絶縁膜13および裏面側絶縁膜14の各外面において液体移動用孔15を除く領域には、紫外線硬化型の無色透明な表面側接着層16および裏面側接着層17が設けられている。
そして、表面側透明板2下の絶縁膜5と中間層形成体11上の表面側接着層16とは、後述する材料からなる平面格子状の表面側側壁18を介して、互いに貼り合わされている。また、裏面側透明板3上の絶縁膜7と中間層形成体11下の裏面側接着層17とは、後述する材料からなる平面格子状の裏面側側壁19を介して、互いに貼り合わされている。この状態では、第1〜第3の電極板4、6、12は、互いに平行となるように配置されている。
つまり、空間形成体1は、主として、表面側透明板2、裏面側透明板3および両側壁18、19によって囲まれた空間によって画素単位に区切られた空間を形成する構造となっており、この空間形成体1の1画素に対応する空間は、両透明板2、3間に設けられた、液体移動用孔15を有する中間層形成体11によって2つの空間21、22に区切られている。
すなわち、表面側透明板2下の絶縁膜5、中間層形成体11上の表面側接着層16および表面側側壁18によって囲まれた空間によって表面側空間21が形成され、裏面側透明板3上の絶縁膜7、中間層形成体11下の裏面側接着層17および裏面側側壁19によって囲まれた空間によって裏面側空間22が形成され、両空間21、22は液体移動用孔15を介して連通されている。
この場合、表面側空間21の容積と裏面側空間22の容積とはほぼ同じとなっている。そして、後述するように、図1に示す白色表示状態では、裏面側空間22内および液体移動用孔15内に例えば黒色に着色した水などの液状誘電体からなる液体23が満たされ、表面側空間21内に例えば空気が満たされている。なお、表面側空間21と裏面側空間22の平面形状は多少異なっていても、その容量がほぼ同じであればよい。
次に、この表示装置の表示動作について簡単に説明する(詳細は後述する)。図1に示す状態において、第1〜第3の電極板4、6、12に第1の条件で電圧が印加されると、電場による力により、裏面側空間22内にある液体23(誘電体)は液体移動用孔15を介して表面側空間21内に移動し、図2に示すように、表面側空間21内および液体移動用孔15内に液体23が満たされ、裏面側空間22内に例えば空気が満たされる。
一方、図2に示す状態において、第1〜第3の電極板4、6、12に第2の条件で電圧が印加されると、電場による力により、表面側空間21内にある液体23は液体移動用孔15を介して裏面側空間22内に移動し、図1に示すように、裏面側空間22内および液体移動用孔15内に液体23が満たされ、表面側空間21内に例えば空気が満たされる。
そして、図1に示す状態では、表面側空間21内に液体23がないため、中間層形成体11の白色の表面側絶縁膜13が画素表面側から目視され、白色表示となる。この場合、表面側側壁18は白色の材料によって形成してもよい。一方、図2に示す状態では、表面側空間21内に例えば黒色の液体23があるため、黒色表示となる。
次に、この表示装置における電場による力での表示動作について、詳細に説明する。誘電体である液体23は、電場がかかると分極する。分極した液体23にかかっている電場が一様でない(空間的に変化している)ところでは、液体23はその分極の向きと電場成分の偏微分との関係に応じて電場から力を受ける。液体23の各部分が受ける力の大きさと向きは、液体23の各部分の分極を双極子モーメントで近似し、各双極子モーメントの成分とそれぞれの双極子の位置での電場成分の偏微分とから考察することができる。
双極子が受ける力Fは、双極子モーメントをP、電場をEとしたとき、次の式(1)から求められる。ただし、P、E、Fはベクトル、▽はナブラである。
F=(P・▽)E……(1)
この双極子が受ける力Fは、電場強度の2乗の勾配の大きいところで大きくなる。このため、表面側空間21、裏面側空間22、液体移動用孔15内に適切な電場(電位の変化)を作り出すことで、液体23を表面側空間21から裏面側空間22へあるいは裏面側空間22から表面側空間21へと移動させる主たる動力が得られる。
図3は、上記表示装置において、第2の電極板6と第3の電極板12の電圧を0Vとし、第1の電極板4に例えば10Vの正電圧を印加した場合の画素内空間の電位分布イメージを示す図である。この電位分布イメージ図は、画素内空間断面の各点での電位を3次元的に表現した図である。
画素内空間断面の各点での電位は上方向の高さで表され、3次元の図の底面を構成する辺のうち、図示手前側の長辺(横軸)が第2の電極板6に対応する位置であり、当該軸上での電位は0Vとなり、図示奥側にあるこれと平行な長辺(横軸)が第1の電極板4に対応する位置であり、当該軸上での電位は10Vとなる。すなわち、この2つの長辺に直交する短辺に沿う方向に、奥側が表面側空間21の電位、手前側が裏面側空間22の電位、その半分あたりのところが中間層形成体11の電位となる。
第1、第2の電極板4、6のそれぞれの軸方向の座標は図1の左右方向の座標に対応しており、軸方向の中央の座標は液体移動用孔15の位置に対応している。表面側空間21では、第1の電極板4の10Vから第3の電極板12の0V近くへと電位が急激に変化するが、液体移動用孔15の位置に対応した中央付近の上層部分では、電位がそれよりも緩やかに変化し、下層部分でさらになだらかに変化して第2の電極板6で0Vとなる。そして、液体移動用孔15の下方あたりを除く裏面側空間22の電位はどこもほぼ0Vである。
図4は、図3で示した画素内空間の電位分布イメージに対応する電場分布イメージを示す図である。電場については、電位の傾きから求めることができる。図4に示す3次元の電場分布イメージ図では、上方向の高さが電場の強さ(大きさ・絶対値)を表すもので、第1の電極板4側の表面側空間21の電場は非常に強いが、第2の電極板6側の裏面側空間22の電場は非常に弱いことが分かる。
表面側空間21において、第1の電極板4と第3の電極板12との電位差による電場が支配的であるが、液体移動用孔15に対応する部分には第3の電極板12がないために、第1の電極板4と第2の電極板6との電位差による電場の作用が生じている。このため、表面側空間21に対応する電場同士を比べると、液体移動用孔15の上あたりの電場はそれ以外の電場よりも弱い。液体移動用孔15の上下方向に対応した電場については、表面側空間21、液体移動用孔15内、裏面側空間22と下に行くほど電場は弱くなる。
裏面側空間22において、第3の電極板12と第2の電極板6との電位差による電場が支配的であるが、液体移動用孔15に対応する部分では第1の電極板4と第2の電極板6との電位差による電場の作用が生じている。このため、液体移動用孔15の下から外側に行くほど電場は弱くなり、液体移動用孔15から十分離れた中間層形成体11の下では電場はほとんどない。
すなわち、図1に示すように、液体23がすべて裏面側空間22内にあるときに、第2の電極板6と第3の電極板12とを0Vにして第1の電極板4に10Vの正電圧を印加すると(第1の条件)、図4で示した電場分布イメージからも分かるように、液体移動用孔15から離れたところの液体23はほとんど分極しないが、液体移動用孔15内と液体移動用孔15の下とその周辺の液体23が分極する。この液体23における分極の概略の方向は、図3で示した電位分布イメージから推測可能である。
この際、液体移動用孔15内の液体23と裏面側空間22内の液体移動用孔15の下方の液体23にはほぼ上向きの力が加わって表面側空間21に移動しようとする。また、この液体23の移動に追随するように、裏面側空間22の液体23で液体移動用孔15の下方より外側の液体23には概ね液体移動用孔15の下方へと向かう力が加わる。これにより、液体移動用孔15内にある液体23は表面側空間21へと上がり、また液体移動用孔15の下方にある液体23は液体移動用孔15へと上がり、さらに液体移動用孔15の下方の外側にある液体23は液体移動用孔15の下方へと集まって行く。
そして、液体移動用孔15から表面側空間21に上がって来た液体23は、同じ原理による力を受けて、その一部はさらに上へ、一部は液体移動用孔15の上から離れて表面側空間21の端へと入って行く。この際、表面側空間21に入って来た液体23は、そこの強い電場により強く分極はするが、当該電場は端のあたりを除いてほぼ一様なので、特には力を受けない。しかし、液体移動用孔15を介して後から次々と表面側空間21に入って来る液体23に押される形で表面側空間21の端の方へと移動して行く。
一方、裏面側空間22内の大部分の液体23については、裏面側空間22の電場はほぼ0なので力をほとんど受けない。しかし、液体23には表面張力により表面積を小さくしようとする力が働くので、裏面側空間22内の液体23も、液体移動用孔15を通って表面側空間21へと移動する液体23に引っ張られて液体移動用孔15の方向へと移動して行く。
このように、第2の電極板6と第3の電極板12を0Vにして第1の電極板4に10Vの正電圧を印加することにより得られる電場空間と液体23の表面張力および後から押される力などの総合作用の結果、全体としての液体23は、電場の弱い裏面側空間22の領域から電場の強い表面側空間21の領域へと移動して行く。
一方、図2に示すように、液体23がすべて表面側空間21にあるときに、これをすべて裏面側空間22へと移動させる場合には、第1の電極板4と第3の電極板12を0Vとし、第2の電極板6に例えば10Vの正電圧を印加すると(第2の条件)、上記同様の原理により、表面側空間21内の液体23は液体移動用孔15を通って裏面側空間22へと移動する。
そして、この表示装置では、液体23を表面側空間21または裏面側空間22に一旦移動させてしまうと、その状態を維持するのに各電極板4、6、12間に電圧をかける必要はない。すなわち、例えば、各電極板4、6、12に対する印加電圧をすべて0Vにした場合には、表示画素空間内のすべての点で電位は0Vであり電場が無いので、液体23は電場から全く力を受けることはないが、次のような力が寄与して表面側空間21または裏面側空間22に移動し終えた液体23はその場所に留まる。
通常、液体23には表面張力により一つになって丸まろうとする性質があるが、この表示画素空間内の液体23の体積はとても小さいのでその影響は大きい。表面側空間21または裏面側空間22へと移動し終えて一つにまとまった液体23が、液体移動用孔15を通って再び他方の空間へと入り込むには、この表面張力によって一つになって丸まろうとする性質の力に逆らわなければならない。すなわち、液体23の表面張力は、当該液体23が現在の空間内に留まろうとする力として寄与する。
また、液体移動用孔15の面積は小さいので、液体移動用孔15を通過する際に液体23は通過摩擦などによる抵抗力を受け、この通過摩擦などによる抵抗力も液体23が現在の空間内に留まろうとする力として寄与する。さらに、液体23が接している面との付着力も、当該液体23が現在の空間内に留まろうとする力として寄与する。
このように、中間層形成体11の液体移動用孔15を介して上下分離した表面側空間21と裏面側空間22とのそれぞれにおける液体23の表面張力や静止力として働く付着力の寄与により、通常の重力や振動などによる外力が加わった場合でも、液体23が他の空間へ勝手に移動してしまうのを阻止することができる。したがって、この表示装置によれば、表示内容を変えない限りは電力を加える必要はなく、非常に低消費電力で、高コントラスト、且つ広い視野角の見やすい表示装置を実現することができる。
ところで、図1および図2に示す表示装置では、両側壁18、19が平面格子状であるため、複数の画素はマトリクス状に配置されている。この場合、両側壁18、19は、空間形成体1の空間を画素単位に区切るための隔壁となる。また、この例では、第3の電極板12は、白色表示と黒色表示のいずれの場合も0Vの電圧が印加されるため、べた状の共通電極となっている。
第1、第2の電極板4、6は、0Vの電圧と例えば10Vの正電圧とが選択的に印加されるため、例えばアクティブマトリクス型液晶表示装置の画素電極のように、各画素に対応して島状に分離されている。そして、薄膜トランジスタなどのスイッチング素子を用いて、第1、第2の電極板4、6に0Vの電圧と10Vの正電圧を選択的に印加するようにしてもよい。
また、第1、第2の電極板4、6の大きさは、両側壁18、19によって囲まれた表示領域よりもやや広い面積として側壁18、19に食い込むような面積としてもよく、また表示領域にぴったりと当て嵌まる面積としてもよく、さらに表示領域よりもやや狭い面積としてもよい。また、表示領域(画素)の平面形状は、正方形に限らず、長方形などの他の形状であってもよい。
次に、図1に示す表示装置の製造方法の一例について説明する。まず、図5に示すように、ガラスや樹脂などの無色透明な材料からなる裏面側透明板3の上面に、スパッタ法などにより成膜されたITO膜をフォトリソグラフィ法によりパターニングすることにより、複数の第2の電極板6を各画素に対応して形成する。次に、第2の電極板6を含む裏面側透明板3の上面に、スパッタ法やプラズマCVD法などにより、酸化シリコンなどからなる絶縁膜7を形成する。
次に、絶縁膜7の上面の所定の箇所に、塗布されたレジスト膜またはラミネートされたドライフィルムレジスト膜をフォトリソグラフィ法によりパターニングすることにより、平面格子状の裏面側側壁19を形成する。次に、平面格子状の裏面側側壁19間における絶縁膜7の上面ほぼ中央部に、液体23(誘電体)として、例えば黒色に着色された水を凍結してなる平面正方形状で直方体形状の凍結液体(裏面側凍結液体)23aを配置する。
ここで、凍結液体23aの形成方法および配置方法の一例について説明する。まず、図6(A)に示す凍結液体形成装置31を用意する。この凍結液体形成装置31は、型32の平面正方形状の貫通孔33内に平面正方形状の押し上げ部材34が上下方向移動可能に設けられ、型32の上面に平板状のカバー35が左右方向移動可能に設けられた構造となっている。この場合、押し上げ部材34の上面は平坦となっている。
そして、押し上げ部材34を下限位置に位置させ、且つ、カバー35を開放位置に位置させた状態で、貫通孔33内に液体36を表面張力によりやや盛り上がるように供給する。次に、図6(B)に示すように、カバー35で貫通孔33を塞ぎ、液量を必要十分な量に調整する。そして、カバー35を開放位置に戻す。この状態で貫通孔33内の液体36を凍結させると、平面正方形状で直方体形状の凍結液体23aが形成される。(凍結による体積増により、若干上面が膨れた形状となる。)次に、図6(C)に示すように、押し上げ部材34を上昇させると、凍結液体23aが貫通孔33上に取り出される。
次に、図7(A)に示す凍結液体配置装置41を用意する。この凍結液体配置装置41は、角筒形状のホッパ42の下側に押し出し部材43が左右方向移動可能に設けられ、ホッパ42の下側において押し出し部材43の先端部側に排出口44が設けられた構造となっている。なお、この凍結液体配置装置41は、全体的に、XY方向に微小移動可能となっているが、裏面側透明板3が載置されるステージ(図示せず)をXY方向に微小移動可能としてもよい。
そして、押し出し位置に位置する押し出し部材43上におけるホッパ42内に複数の凍結液体23aを積層させて収納した状態で、排出口44を、平面格子状の裏面側側壁19間における絶縁膜7の上面ほぼ中央部上方に位置させる。次に、図7(B)に示すように、押し出し部材43を待機位置に移動させると、ホッパ42内の最下層の凍結液体23aが自然落下して押し出し位置に位置する状態となる。
次に、図7(C)に示すように、押し出し部材43を押し出し位置に移動させると、最下層の凍結液体23aが押し出されて排出口44から排出され、平面格子状の裏面側側壁19間における絶縁膜7の上面ほぼ中央部に配置される。この後、凍結液体配置装置41を微小移動させて上記と同様の工程を繰り返すと、平面格子状の裏面側側壁19の各間における絶縁膜7の上面ほぼ中央部に凍結液体23aが配置される。ところで、凍結液体23aの体積は、溶けて液体となったときの容積が図1に示す裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)の容積の約半分となるようにし、且つ、凍結液体23aの厚さは裏面側空間22の厚さよりも薄くなるようにしているが、その理由については後で説明する。
次に、銅箔などの遮光性金属からなる第3の電極板12の表裏両面に白色の樹脂からなる表面側絶縁膜13および裏面側絶縁膜14が形成された中間層形成体11を用意する。中間層形成体11は、画素の中央部に対応する部分に液体移動用孔15がパンチングなどにより形成された構造となっている。
そして、図示していないが、例えば、スプレー型の接着剤塗布装置を用い、表面側絶縁膜13および裏面側絶縁膜14の各外面に紫外線硬化型の無色透明な接着剤を霧状に吹き付けて塗布し、表面側接着層16および裏面側接着層17を形成する。この場合、接着剤を霧状に吹き付けて塗布するため、中間層形成体11の液体移動用孔15内に接着剤が付着せず、表面側絶縁膜13および裏面側絶縁膜14の各外面において液体移動用孔15を除く領域に表面側接着層16および裏面側接着層17が形成される。なお、スプレーを用いず、ディスペンサ法などにより、紫外線硬化型の無色透明な接着剤を塗布してもよい。
次に、図8に示すように、上記で用意した液体移動用孔15を有する中間層形成体11の表裏両面に紫外線硬化型の無色透明な表面側接着層16および裏面側接着層17が設けられたものを、裏面側側壁19の上面に、その裏面側接着層17側を下にして位置合わせし配置する。
ところで、上述の如く、凍結液体23aの体積は、溶けて液体となったときの容積が図1に示す裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)の容積の約半分となるようにし、且つ、凍結液体23aの厚さは裏面側空間22の厚さよりも薄くなるようにしているが、ここで、その理由について説明する。第1に、液体は凍結すると体積が増大するので、凍結液体23aの体積を裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)の容積と同じとすると、溶けて液体となったときに、液体の容積が裏面側空間22の容積よりも少なくなり、裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)内に液体を満たすことができなくなってしまうからである。
第2に、凍結液体23aの体積を、溶けて液体となったときに裏面側空間22内(液体移動用孔15を含む)を満たせることができる程度とした場合には、凍結液体23aの大きさ(体積)が裏面側空間22の大きさ(容量)よりも大きくなり、図8に示す状態において、凍結液体23aが裏面側側壁19の上方に突出し、裏面側側壁19の上面に中間層形成体11下の裏面側接着層17を配置することができなくなってしまうからである。
以上のことから、凍結液体23aの体積は、溶けて液体となったときの容積が裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)の容積の約半分となるようにし、且つ、凍結液体23aの厚さは裏面側空間22の厚さよりも薄くなるようにしている。そして、後で説明するが、もう1つの凍結液体(表面側凍結液体)を用い、2つの凍結液体が溶けて液体となったときの容積が裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)の容積とほぼ同じとなるようにしている。
なお、2つの凍結液体の外形形状は異なっていてもよく、要は、2つの凍結液体が溶けて液体となったときの容積が表面側空間21、または裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)の容積とほぼ同じとなればよい。ただし、凍結液体の形成や配置などを考慮すると、2つの凍結液体の外形形状は同一である方が好ましい。
次に、図8に示す状態において、裏面側透明板3の下面側から紫外線を照射する。すると、中間層形成体11下の紫外線硬化型の裏面側接着層17が硬化して裏面側側壁19の上面に接着される。これにより、中間層形成体11下の裏面側接着層17と裏面側透明板3上の絶縁膜7とは裏面側側壁19を介して互いに貼り合わされ、裏面側空間22が形成される。この状態では、中間層形成体11の第3の電極板12は銅箔などの遮光性金属からなるため、表面側接着層16は未硬化状態のままである。
次に、図9に示すように、図5に示す場合と同様に、表面側透明板2の上面に複数の第1の電極板4が形成され、その上面に絶縁膜5が形成され、その上面に平面格子状の表面側側壁18が形成され、平面格子状の表面側側壁18間における絶縁膜5の上面ほぼ中央部に平面正方形状で直方体形状の凍結液体(表面側凍結液体)23aが配置されたものを用意する。なお、両側壁18、19は、フォトリソグラフィ法ではなく、インクジェット法などの他の方法によって形成するようにしてもよい。
次に、図10に示すように、表面側側壁18の上面に、図8に示すものの上下を反転して、中間層形成体11下の表面側接着層16を位置合わせして配置する。この状態では、裏面側空間22内に配置された凍結液体23aは、自重により落下して、中間層形成体11上の裏面側接着層17の上面に配置されている。この場合、裏面側空間22内に配置された凍結液体23aの位置がずれても、別に支障はない。
次に、図10に示す状態において、表面側透明板2の下面側から紫外線を照射する。すると、中間層形成体11下の紫外線硬化型の表面側接着層16が硬化して表面側側壁18の上面に接着される。これにより、中間層形成体11下の表面側接着層16と表面側透明板2上の絶縁膜5とは表面側側壁18を介して互いに貼り合わされ、表面側空間21が形成される。
ところで、以上の工程は、凍結液体23aが溶けない程度の低温下で行なう。そして、次に、図10に示すものの上下を反転して、常温下でまたはヒーターなどによる加熱により両凍結液体23aを溶かすと、図11に示すように、両空間21、22内の各半分に液体23が収容された状態となる。この状態では、表面側空間21内の液体23は、表面張力により液体移動用孔15を通ることができず、表面側空間21内に留められる。なお、上記凍結液体23aを溶かす工程は上記凍結液体23aを配置する工程より後であれば、必ずしも最後の工程である必要はない。
そして、図11に示す状態において、第1〜第3の電極板4、6、12に第2の条件で電圧が印加されると、電場による力により、表面側空間21内にある液体23は液体移動用孔15を介して裏面側空間22内に移動し、図1に示すように、裏面側空間22内および液体移動用孔15内に液体23が満たされ、表面側空間21内に例えば空気が満たされる。かくして、図1に示す表示装置が得られる。
以上のように、上記製造方法では、空間形成体1の片方の空間である表面側空間21および裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)内に充填される液体23を当初凍結させ、すなわち、表面側および裏面側の2つの凍結液体23aとして配置し、その後に2つの凍結液体23aを溶かし、空間形成体1の表面側空間21および裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)内に液体23を充填しているので、液体23の量を表面側空間21または裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)内のみを常に必要十分に満たす量とすることができ、ひいては1画素に対応する液体23の量を常に必要十分な量とすることができる。
また、上記製造方法では、空間形成体1の空間形成体1の片方の空間である表面側空間21および裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)内に充填される液体23を当初凍結させ、すなわち、表面側および裏面側の2つの凍結液体23aとしているので、製造段階において表面側空間21または裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)内に充填される一定量の液体23を凍結液体23aつまり一種の固体として取り扱うことができ、その取り扱いを用意とすることができる。
次に、図1に示す表示装置の製造方法の他の例について説明する。まず、図12に示すように、凍結液体形成装置31として、押し上げ部材34の上面中央部に平面正方形状の凸部34aが設けられたものを用いる。そして、図6で説明した方法と同様に、凍結液体23aとして、凸部34aに対応する凹部23bを有するものを形成する。この場合、凍結液体23aの平面方向の外形寸法は、図1に示す裏面側空間22の寸法と同じであり、凍結液体23aの高さは裏面側空間22の高さに等しく、凍結液体23aの体積は溶けて液体になったときに裏面側空間22(液体移動用孔15を含む)の容積の約半分となるようにする。
次に、図13に示す凍結液体用トレー51を用意する。この凍結液体用トレー51は、透明な樹脂からなる平板状のトレー本体52の上面に複数の凍結液体収容用凹部53がマトリクス状に設けられ、凍結液体収容用凹部53間に格子状に設けられた隔壁54の上部両側面にテーパー部55が設けられた構造となっている。この場合、隔壁54の最大幅は、図1に示す側壁18、19の幅と同じとなっている。そして、例えば図7に示す凍結液体配置装置41を用い、凍結液体用トレー51の複数の凍結液体収容用凹部53内に複数の凍結液体(裏面側凍結液体)23aをその各凹部23bを上側にしてマトリクス状に配置する。
次に、図14に示すように、凍結液体23aの上面に、液体移動用孔15を有する中間層形成体11の表裏両面に紫外線硬化型の無色透明な表面側接着層16および裏面側接着層17が設けられたものを用意し、裏面側接着層17を位置合わせして配置する。次に、凍結液体用トレー51の下面側から紫外線を照射する。すると、中間層形成体11下の紫外線硬化型の裏面側接着層17が硬化して凍結液体23aの上面に接着される。この状態では、中間層形成体11の第3の電極板12は銅箔などの遮光性金属からなるため、表面側接着層16は未硬化状態のままである。
次に、凍結液体23aなどを含む中間層形成体11を凍結液体用トレー51から取り外し、その上下を反転すると、図15に示す状態となる。次に、図16に示すように、別の凍結液体用トレー51の複数の凍結液体収容用凹部53内に複数の凍結液体(表面側凍結液体)23aをその各凹部23bを上側にしてマトリクス状に配置したものを用意する。
次に、図17に示すように、図16に示す別の凍結液体用トレー51上に配置された凍結液体23aの上面に、図15に示すものを位置合わせして配置する。次に、別の凍結液体用トレー51の下面側から紫外線を照射する。すると、中間層形成体11下の紫外線硬化型の表面側接着層16が硬化して、別の凍結液体用トレー51上の配置された凍結液体23aの上面に接着される。次に、両凍結液体23aなどを含む中間層形成体11を別の凍結液体用トレー51から取り外すと、図18に示す状態となる。
次に、図19に示すように、第1の電極板4を含む表面側透明板2の上面に設けられた絶縁膜5の上面に、紫外線硬化型の無色透明な接着剤からなる表面側側壁形成用材料18aを適当な量だけ塗布する。次に、表面側側壁形成用材料18aの上面側に、図18に示すものを最大に押し付けると、図20に示すように、表面側接着層16下の凍結液体23aの下面が表面側側壁形成用材料18aを押し退けて表面側透明板2上の絶縁膜5の上面に(ほぼ)当接され、且つ、表面側接着層16下の凍結液体23a間に表面側側壁形成用材料18aが充填された状態となる。
表面側接着層16下の凍結液体23aの下面で表面側側壁形成用材料18aを押し退け、余分の表面側側壁形成用材料18aは外側に押し出される。このとき、表面側接着層16下の凍結液体23aと表面側透明板2上の絶縁膜5との間に表面側側壁形成用材料18aが若干残っても、別に支障はない。
次に、図20に示す状態において、表面側透明板2の下面側から紫外線を照射する。すると、紫外線硬化型の表面側側壁形成用材料18aが硬化して表面側側壁18が形成され、且つ、この表面側側壁18がその周囲の絶縁膜5、表面側接着層16および凍結液体23aに接着される。これにより、中間層形成体11下の表面側接着層16と表面側透明板2上の絶縁膜5とは表面側側壁18を介して互いに貼り合わされ、表面側空間21が形成される。
次に、図21に示すように、第2の電極板6を含む裏面側透明板2の上面に設けられた絶縁膜7の上面に、紫外線硬化型の無色透明な接着剤からなる裏面側側壁形成用材料19aを適当な量だけ塗布する。次に、裏面側側壁形成用材料19aの上面側に、図20に示すものの上下を反転してなるものを最大に押し付けると、図22に示すように、裏面側接着層17下の凍結液体23aの下面が裏面側側壁形成用材料19aを押し退けて裏面側透明板3上の絶縁膜7の上面に(ほぼ)当接され、且つ、裏面側接着層17下の凍結液体23a間に裏面側側壁形成用材料19aが充填された状態となる。
この場合も、裏面側接着層17下の凍結液体23aの下面で裏面側側壁形成用材料19aを押し退け、余分の裏面側側壁形成用材料19aは外側に押し出される。このとき、裏側接着層17下の凍結液体23aと裏面側透明板3上の絶縁膜7との間に裏面側側壁形成用材料19aが若干残っても、別に支障はない。
次に、図22に示す状態において、裏面側透明板3の下面側から紫外線を照射する。すると、紫外線硬化型の裏面側側壁形成用材料19aが硬化して裏面側側壁19が形成され、且つ、この裏面側側壁19がその周囲の絶縁膜7、裏面側接着層17および凍結液体23aに接着される。これにより、中間層形成体11下の裏面側接着層17と裏面側透明板3上の絶縁膜7とは裏面側側壁19を介して互いに貼り合わされ、裏面側空間22が形成される。
次に、常温下でまたはヒーターなどによる加熱により両凍結液体23aを溶かすと、図11に示すように、両空間21、22内の各半分に液体23が収容された状態となる。この状態では、表面側空間21内の液体23は、表面張力により液体移動用孔15を通ることができず、表面側空間21内に留められる。
次に、図11に示す状態において、第1〜第3の電極板4、6、12に第2の条件で電圧が印加されると、電場による力により、表面側空間21内にある液体23は液体移動用孔15を介して裏面側空間22内に移動し、図1に示すように、裏面側空間22内および液体移動用孔15内に液体23が満たされ、表面側空間21内に例えば空気が満たされる。かくして、図1および図2に示す表示装置が得られる。
ところで、上記製造方法では、図20に示すように、表面側接着層16下にマトリクス状に配置された凍結液体23a間に表面側側壁形成用材料18aを充填し、次いで紫外線を照射することにより、表面側側壁18を形成し、また、同様の工程により、図22に示すように、裏面側側壁19を形成しているので、マトリクス状に配置された凍結液体23aを一種の型として、格子状の両側壁18、19を形成することができる。
次に、図23はこの発明のもう一つの後述する製造方法により製造された表示装置の一例で白色表示状態の一部を示す断面図である。この表示装置において、図1に示す表示装置と異なる点は、中間層形成体11の裏面に裏面側接着層17が設けられておらず、その代わりに、裏面側透明板3上の絶縁膜7の上面に接着層24を設けた点である。
次に、図23に示す表示装置の製造方法の一例について説明する。まず、図24に示すように、凍結液体用トレー51の複数の凍結液体収容用凹部53内に複数の凍結液体(裏面側凍結液体)23aをその各凹部23bを下側にしてマトリクス状に配置する。次に、図25に示すように、凍結液体23aの上面に、第2の電極板6を含む裏面側透明板3の下面に設けられた絶縁膜7の下面に紫外線硬化型の無色透明な接着層24が設けられたものを用意し、接着層24を位置合わせして配置する。次に、凍結液体用トレー51の下面側から紫外線を照射する。すると、紫外線硬化型の接着層24が硬化して凍結液体23aの上面に接着される。
次に、凍結液体23aなどを含む裏面側透明板3を凍結液体用トレー51から取り外し、その上下を反転すると、図26に示す状態となる。次に、図27に示すように、凍結液体23a間における接着層24の上面に、ディスペンサ法などにより、紫外線硬化型の無色透明な接着剤からなる裏面側側壁形成用材料19aを注入する。次に、図28に示すように、凍結液体23aおよび裏面側側壁形成用材料19aの上面に、液体移動用孔15を有する中間層形成体11の表面に紫外線硬化型の無色透明な表面側接着層16が設けられたものを用意し、裏面側絶縁膜14を位置合わせして配置する。
次に、裏面側透明板3の下面側から紫外線を照射する。すると、紫外線硬化型の裏面側側壁形成用材料19aが硬化して裏面側側壁19が形成され、且つ、この裏面側側壁19がその周囲の接着層24、裏面側絶縁膜14および凍結液体23aに接着される。これにより、中間層形成体11と裏面側透明板3上の接着層24とは裏面側側壁19を介して互いに貼り合わされ、裏面側空間22が形成される。この状態では、中間層形成体11の第3の電極板12は銅箔などの遮光性金属からなるため、表面側接着層16は未硬化状態のままである。
次に、図29に示すように、別の凍結液体用トレー51の複数の凍結液体収容用凹部53内に複数の凍結液体(表面側凍結液体)23aをその各凹部23bを下側にしてマトリクス状に配置したものを用意する。次に、図30に示すように、別の凍結液体用トレー51上の配置された凍結液体23aの上面に、図28に示すものの上下を反転して、表面側接着層16を位置合わせして配置する。
次に、図30に示す状態において、別の凍結液体用トレー51の下面側から紫外線を照射する。すると、紫外線硬化型の表面側接着層16が硬化して、別の凍結液体用トレー51上に配置された凍結液体23aの上面に接着される。次に、中間層形成体11およびその下面側に接着された凍結液体23aなどを含む裏面側透明板3を別の凍結液体用トレー51から取り外し、その上下を反転すると、図31に示す状態となる。
次に、図32に示すように、表面側接着層16上に接着された凍結液体23a間における表面側接着層16の上面に、ディスペンサ法などにより、紫外線硬化型の無色透明な接着剤からなる表面側側壁形成用材料18aを塗布する。次に、図33に示すように、表面側接着層16上に接着された凍結液体23aおよび表面側側壁形成用材料18aの上面に、第1の電極板4と絶縁膜5が設けられた表面側透明板2を用意し、絶縁膜5を位置合わせして配置する。
次に、表面側透明板2の上面側から紫外線を照射する。すると、紫外線硬化型の表面側側壁形成用材料18aが硬化して表面側側壁18が形成され、且つ、この表面側側壁18がその周囲の表面接着層16、絶縁膜5および凍結液体23aに接着される。これにより、中間層形成体11と表面側透明板2下の絶縁層5とは表面側側壁18を介して互いに貼り合わされ、表面側空間21が形成される。
次に、常温下でまたはヒーターなどによる加熱により両凍結液体23aを溶かすと、図34に示すように、両空間21、22内の各半分に液体23が収容された状態となる。この状態では、表面側空間21内の液体23は、表面張力により液体移動用孔15を通ることができず、表面側空間21内に留められる。
次に、図34に示す状態において、第1〜第3の電極板4、6、12に第2の条件で電圧が印加されると、電場による力により、表面側空間21内にある液体23は液体移動用孔15を介して裏面側空間22内に移動し、図23に示すように、裏面側空間22内および液体移動用孔15内に液体23が満たされ、表面側空間21内に例えば空気が満たされる。かくして、図23に示す表示装置が得られる。
なお、図24および図29にそれぞれ示す場合において、凍結液体用トレー51の凍結液体収容用凹部53内に凍結液体23aをその凹部23bを上側にして配置するようにしてもよい。また、この実施形態の場合には、図20および図23にそれぞれ示すように、凍結液体23aの平坦な面で側壁形成用材料18a、19aを押し退ける必要はないので、凍結液体23aを角筒形状としてもよい。
また、例えば、図1に示す表示装置は、上下方向に対称な構造であるので、図5に示す当初の工程において、表面側透明板2上の絶縁膜5上に表面側側壁18を形成し、図9に示す所定の工程において、裏面側透明板3上の絶縁膜7上に裏面側側壁19を形成するようにしてもよい。すなわち、当初の工程の対象は、両透明板2、3のいずれであってもよい。
また、上記実施形態において、液体23の色は黒色以外の青色、赤色などであってもよい。また、上記実施形態において、液体移動用孔15を設ける位置は中間層形成体11の中央部でなくてもよく、また液体移動用孔15は複数であってもよい。液体移動用孔15を複数とする場合には、液体移動用孔15の大きさや形状は同じであってもよく、異なっていてもよい。
また、上記実施形態において、強い衝撃などが加わっても表示が乱れないようにするには、表示内容が変更されないときでも電圧をかけるようにすればよいが、その場合低消費電力化を図るため、表示内容を変更するときよりも弱い電圧をかける構成としてもよく、あるいは、表示内容が変更されないときには、間歇的に電圧をかけて、乱されたかもしれない表示を一定時間ごとに復元する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、各電極板4、6、12に直流電圧をかける場合について説明したが、交流電圧をかけるようにしてもよい。例えば、液体23を表面側空間21へ移動させる場合、第1の電極板4には第3の電極板12と逆相で、第2の電極板6には第3の電極板12と同相で、3つの電極板4、6、12に対して10Vと0Vを一定周期で切り換えてかけるようにしてもよい。なお、電極板の数は3つに限定されるものではなく、誘電体である液体23を表面側空間21と裏面側空間22との間で電場の強さの違いにより移動させるものであれば、それ以上の電極板数あるいはそれ以下の電極板数であってもよい。
なお、上記実施形態では、空間形成体1の構成要素として、裏面側透明板3を用いているが、紫外線硬化型の接着剤を硬化させる紫外線に対してある程度の透過率を有するものであれば、可視領域の光に対して必ずしも透過率が高い必要はない(透明である必要はない)。
この発明の製造方法により製造された表示装置の一例で白色表示状態の一部 を示す断面図。 図1に示す表示装置の黒色表示状態の断面図。 図1および図2に示す表示装置のある条件での画素内空間の電位分布イメー ジを示す図。 図3で示した画素内空間の電位分布イメージに対応する電場分布イメージを 示す図。 図1および図2に示す表示装置の製造方法の一例において、当初の工程の断 面図。 (A)〜(C)は凍結液体の形成方法を説明するために示す断面図。 (A)〜(C)は凍結液体の配置方法を説明するために示す断面図。 図5に続く工程の断面図。 図8に続く工程の断面図。 図9に続く工程の断面図。 図10に続く工程の断面図。 図1および図2に示す表示装置の製造方法の他の例において、凍結液体の 形成方法を説明するために示す断面図。 図12に続く工程の断面図。 図13に続く工程の断面図。 図14に続く工程の断面図。 図15に続く工程の断面図。 図16に続く工程の断面図。 図17に続く工程の断面図。 図18に続く工程の断面図。 図19に続く工程の断面図。 図20に続く工程の断面図。 図21に続く工程の断面図。 この発明の製造方法により製造された表示装置の他の例の一部の白色表示 状態を示す断面図。 図23に示す表示装置の製造方法の一例において、当初の工程の断面図。 図24に続く工程の断面図。 図25に続く工程の断面図。 図26に続く工程の断面図。 図27に続く工程の断面図。 図28に続く工程の断面図。 図29に続く工程の断面図。 図30に続く工程の断面図。 図31に続く工程の断面図。 図32に続く工程の断面図。 図33に続く工程の断面図。
符号の説明
1 空間形成体
2 表面側透明板
3 裏面側透明板
4 第1の電極板
5 絶縁膜
6 第2の電極板
7 絶縁膜
11 中間層形成体
12 第3の電極板
13 表面側絶縁膜
14 裏面側絶縁膜
15 液体移動用孔
16 表面側接着層
17 裏面側接着層
18 表面側側壁
18a 表面側側壁形成用材料
19 裏面側側壁
19a 裏面側側壁形成用材料
21 表面側空間
22 裏面側空間
23 液体
23a 凍結液体
23b 凹部
24 接着層
31 凍結液体形成装置
32 型
33 貫通孔
34 押し上げ部材
35 カバー
36 液体
41 凍結液体配置装置
42 ホッパ
43 押し出し部材
44 排出口
42 ホッパ
51 凍結液体用トレー
52 トレー本体
53 凍結液体収容用凹部
54 隔壁
55 テーパー部

Claims (11)

  1. 画素単位に空間を区切る空間形成体の前記空間内の少なくとも一部に充填された液体を電場による力の作用にしたがって移動して表示する表示装置の製造方法であって、
    前記液体を凍結した状態で前記空間形成体の空間内に配置することを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の発明において、前記空間形成体は表面側基板および裏面側基板を有し、前記空間形成体内の1画素に対応する空間は、前記両基板間に設けられた、液体移動用孔を有する中間層形成体によって2つに区切られた表面側空間と裏面側空間とからなることを特徴とする表示装置の製造方法。
  3. 請求項2に記載の発明において、前記表面側空間は、前記表面側基板、前記中間層形成体およびその間に設けられた格子状の表面側側壁によって囲まれた空間からなり、前記裏面側空間は、前記裏面側基板、前記中間層形成体およびその間に設けられた格子状の裏面側側壁によって囲まれた空間からなることを特徴とする表示装置の製造方法。
  4. 請求項3に記載の発明において、前記凍結液体は、前記表面側空間内に配置された表面側凍結液体と、前記裏面側空間内に配置された裏面側凍結液体とからなることを特徴とする表示装置の製造方法。
  5. 請求項4に記載の発明において、
    前記各基板上にそれぞれ前記各側壁を格子状に形成する側壁形成工程と、
    前記各側壁内における前記各基板上にそれぞれ前記各凍結液体を配置する凍結液体配置工程と、
    前記中間層形成体の両面にそれぞれ前記各側壁を接着する側壁接着工程と、
    を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  6. 請求項5に記載の発明において、前記側壁接着工程は、前記一方の基板上の前記一方の側壁上に紫外線硬化型の接着層を介して前記中間層形成体の一面を接着し、前記中間層形成体の他面に紫外線硬化型の接着層を介して前記他方の基板上の前記他方の側壁を接着する工程であり、さらに、前記両凍結液体を溶かして、前記両空間のうちの一方の空間内に前記液体移動用孔を介して液体を満たす工程を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  7. 請求項4に記載の発明において、
    前記中間層形成体の少なくとも片側の面に複数の前記各凍結液体をマトリクス状に配置して接着する凍結液体配置接着工程と、
    前記各凍結液体間における前記中間層形成体の少なくとも片側の面に前記側壁を形成するとともに、前記少なくとも片側の側壁にそれぞれ前記各基板を接着する側壁接着工程と、
    を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  8. 請求項7に記載の発明において、前記凍結液体は前記中間層形成体側に対する面が凹状であり、且つ、前記凍結液体は互いに同一形状であることを特徴とする表示装置の製造方法。
  9. 請求項7に記載の発明において、前記側壁接着工程は、前記基板上に設けられた紫外線硬化型の接着剤からなる側壁形成用材料に前記中間層形成体に設けられた前記各凍結液体を前記基板の前記側壁形成用材料に押し付けて、前記中間層形成体と前記基板とに挟まれ且つ前記各凍結液体の周囲の空間に充填された前記側壁形成用材料に紫外線を照射して硬化させる工程であることを特徴とする表示装置の製造方法。
  10. 請求項4に記載の発明において、
    前記一方の基板上に複数の前記一方の凍結液体をマトリクス状に配置して接着する工程と、
    前記一方の凍結液体間における前記一方の基板上に前記一方の側壁を形成するとともに、前記一方の側壁上に前記中間層形成体を接着する工程と、
    前記中間層形成体上に複数の前記他方の凍結液体をマトリクス状に配置して接着する工程と、
    前記他方の凍結液体間における前記中間層形成体上に前記他方の側壁を形成するとともに、前記他方の側壁上に前記他方の基板を接着する工程と、
    を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  11. 請求項10に記載の発明において、前記凍結液体は前記中間層形成体側に対する面またはその反対側の面が凹状であり、且つ、前記凍結液体は互いに同一形状であることを特徴とする表示装置の製造方法。
JP2004343307A 2004-11-29 2004-11-29 表示装置の製造方法 Pending JP2006154161A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004343307A JP2006154161A (ja) 2004-11-29 2004-11-29 表示装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004343307A JP2006154161A (ja) 2004-11-29 2004-11-29 表示装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006154161A true JP2006154161A (ja) 2006-06-15

Family

ID=36632573

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004343307A Pending JP2006154161A (ja) 2004-11-29 2004-11-29 表示装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006154161A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103293659A (zh) * 2012-02-27 2013-09-11 先进显示技术股份公司 用于制造显示元件的方法和用于电润湿显示器的显示元件
JP2014163964A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Univ Of Tokyo 液体アクチュエータ
JP2014202805A (ja) * 2013-04-02 2014-10-27 スタンレー電気株式会社 光照射装置及びこれを用いた光源システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103293659A (zh) * 2012-02-27 2013-09-11 先进显示技术股份公司 用于制造显示元件的方法和用于电润湿显示器的显示元件
JP2014163964A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Univ Of Tokyo 液体アクチュエータ
JP2014202805A (ja) * 2013-04-02 2014-10-27 スタンレー電気株式会社 光照射装置及びこれを用いた光源システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090180172A1 (en) Electrophoretic Display Medium, Electrophoretic Display Medium Manufacturing Method, and Electrophoretic Display Device
US8699119B2 (en) Electronic paper and method for producing same
CN105489124B (zh) 显示面板及其制作方法和显示装置
JP2009198633A (ja) 表示パネルの製造方法、並びにその製造方法で製造した表示パネル及び表示装置
US10527904B2 (en) Display device and apparatus, liquid metal material, related fabricating molds, methods, and apparatus
US20120092754A1 (en) Electrophoretic Display Device and Method for Manufacturing the Same
JP2006154161A (ja) 表示装置の製造方法
US7423800B2 (en) Electrophoretic display device
US10824022B2 (en) Liquid crystal lens and manufacturing method thereof
KR101067384B1 (ko) 진공합착에 의한 epd 소자의 제조방법
CN111142306B (zh) 显示装置及制造方法
JP7468855B2 (ja) 表示装置用基板、表示装置、電子機器および表示装置用基板の製造方法
JP4839613B2 (ja) 表示装置の製造方法
JP2004286998A (ja) 液晶表示装置
KR101228189B1 (ko) 전자종이 디스플레이 장치의 제조방법 및 이를 이용한전자종이 디스플레이 장치
TW201339729A (zh) 可切換式顆粒型顯示器之製造方法
KR20120089518A (ko) 전기영동 표시장치 및 그 제조방법
JP5757823B2 (ja) 電気泳動表示シート及びこれを用いた電気泳動表示媒体
JP4696514B2 (ja) 表示装置
JP2011048089A (ja) 表示媒体及び表示装置
CN104267545A (zh) 显示装置
KR100842170B1 (ko) 컬러 전자종이 구현을 위한 입자의 어드레싱 방법
JP6144036B2 (ja) 表示媒体、表示装置
JP4691969B2 (ja) 表示装置
JP2019070732A (ja) 電気泳動装置及び電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060314