JP2006153762A - 試料分析方法及び試料分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 試料室及び接続チューブの内壁に付着した微粒子を効果的に除去することができる試料分析方法及び試料分析装置を提供する。
【解決手段】 試料4の分析を行う場合は、試料4にレーザ光を照射して、試料4の一部を微粒子化させると共に、試料室5内にキャリアガスを導入して、微粒子化された試料4をキャリアガスと共に接続チューブ22を介して分析ユニット3に移送する。そして、試料室5内に洗浄ガスを導入して、洗浄ガスによって試料室5及び接続部22の内壁に付着・堆積している微粒子を洗い流す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、試料を微粒子化して元素分析を行う試料分析方法及び試料分析装置に関するものである。
従来の試料分析方法として、例えば、試料室内に配置された固体試料の表面にレーザ光を照射し固体試料の一部を気化・微粒子化させるレーザアブレーション装置と、試料室にチューブを介して接続され、微粒子化された固体試料をイオン化して質量分析を行うICP−MS装置(高周波誘導結合プラズマ質量分析装置)とを備えた試料分析装置を使用して、試料の分析を行う方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−247920号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の試料分析方法では、微粒子化された試料(以下、微粒子という)が試料室及びチューブの内壁に付着し、その後微粒子が徐々に剥離するという、所謂メモリ効果が発生し、その結果として分析精度が低下するといった問題があった。このような不具合を解決するためには、例えば微粒子の剥離がほとんど皆無になり安定化するまで待つ必要があった。しかし、試料室等の内壁に微粒子が付着すると、バックグランド強度が増大するため、微粒子の剥離が完全に安定化するには長時間を要する。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、試料室等の内壁に付着した微粒子を効果的に除去することができる試料分析方法及び試料分析装置を提供することを目的とする。
本発明による試料分析方法は、試料室内に配置される試料にレーザ光を照射して、試料の一部を微粒子化させるレーザアブレーションユニットと、試料室と接続部を介して接続され、微粒子化された試料を分析する分析ユニットとを備えた試料分析装置を使用して、試料の分析を行う試料分析方法であって、試料室内にキャリアガスを導入して、微粒子化された試料をキャリアガスと共に分析ユニットに移送する工程と、試料室内に洗浄ガスを導入して、試料室内及び接続部内を洗浄する工程とを含むことを特徴としている。
このような試料分析方法によれば、洗浄ガスを試料室内に導入して、試料室内及び接続部内を洗浄することにより、試料室及び接続部の内壁に付着した微粒子が洗浄ガスの流れにのって洗い流されることになる。これにより、試料室及び接続部の内壁に付着した微粒子を確実に且つ迅速に除去することができる。このとき、レーザ光を試料に照射すると同時に、試料室内にキャリアガスを導入して、レーザ光の照射によって微粒子化された試料を移送しても良いし、レーザ光を試料に照射した後に試料室内にキャリアガスを導入して、試料室内に浮遊している微粒子化した試料を移送してもよい。
好ましくは、試料室内に単位時間当たりに導入する洗浄ガスの流量を、試料室内に単位時間当たりに導入するキャリアガスの流量より多くする。これにより、洗浄ガスの流速が速くなるため、試料室及び接続部に内壁に付着した微粒子が洗浄ガスによって効率よく除去される。
また、本発明による試料分析装置は、試料室内に配置される試料にレーザ光を照射して、試料の一部を微粒子化させるレーザアブレーションユニットと、試料室と接続部を介して接続され、微粒子化された試料を分析する分析ユニットとを備えた試料分析装置であって、微粒子化された試料を接続部を介して分析ユニットに移送するためのキャリアガスを、試料室内に導入させるキャリアガス導入手段と、試料室内及び接続部内を洗浄するための洗浄ガスを、試料室内に導入させる洗浄ガス導入手段とを備えている。これにより、上記した試料分析方法を実施することができる。従って、試料室及び接続部の内壁に付着した微粒子を確実且つ迅速に除去することが可能となる。
また、好ましくは、接続部に設けられ、接続部内を流通するガスを分析ユニットに供給するための第1流路と接続部内を流通するガスを排出するための第2流路とを切り換える流路切換手段を更に備える。この場合、キャリアガスを試料室内に導入するときは、流路切換手段によりガス流路を第1流路に設定し、洗浄ガスを試料室内に導入するときは、流路切換手段によりガス流路を第1流路から第2流路に切り換える。これにより、洗浄ガスが分析ユニット内に入り込んで流通することなく、装置系外に排出される。従って、試料室等の内壁に付着した微粒子をより効果的に除去すべく、大流量の洗浄ガスを流した場合でも、分析ユニットの安定性に悪影響を与えることが無くなる。例えば、分析ユニットとして、試料をイオン化させるためのプラズマを形成させるものが採用されている場合には、大流量の洗浄ガスによりプラズマが不安定になることが無くなる。具体的には、プラズマが不安定になって消失すると、プラズマを再度形成させる必要が有るが、再度形成されたプラズマの状態と前回形成されたプラズマの状態とが同一であるとは限らないため、測定精度にバラツキが生じる虞がある。しかし、上記のように洗浄ガスの流路を切り換えることで、プラズマの消失を防ぎ測定精度のバラツキを抑えることができる。また、分析ユニットにおいて生じるプラズマの安定性を確保しつつ試料室内等を洗浄することができるため、測定精度を低下させずに連続分析を行うことができる。
また、好ましくは、試料室内にキャリアガスを導入するときは、第1流路を選択し、試料室内に洗浄ガスを導入するときは、第2流路を選択するように、キャリアガス導入手段、洗浄ガス導入手段及び流路切換手段を制御する制御手段を更に備える。これにより、流路切換手段による第1流路及び第2流路の切換えを、キャリアガスまたは洗浄ガスの導入に同期させて自動的に行うことができる。
本発明の試料分析方法及び試料分析装置によれば、試料室の内壁及び試料室と分析ユニットとをつなぐ接続部の内壁に付着した微粒子除去を効果的に行うことができるため、試料の分析精度を向上させることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図1は、本発明に係る試料分析装置の一実施形態を示す概略図である。
図1に示すように、本実施形態の試料分析装置は、レーザアブレーションICP質量分析装置(以下、LA−ICP−MS装置という)である。LA−ICP−MS装置1は、分析対象の試料にレーザ光を照射して、試料の一部を蒸発(気化)させて微粒子化させるレーザアブレーションユニット(以下、LAユニットという)2と、このLAユニット2において微粒子化された試料をプラズマでイオン化して質量分析を行うICP質量分析ユニット(以下、ICP−MSユニット)3とを備えている。
LAユニット2は概略、分析対象の試料4が配置される試料室5、Nd−YAGレーザ等のレーザを搭載し所定波長のレーザ光を出射するレーザ光源6、このレーザ光源6で出射されたレーザ光を試料室5内に導くための光学系7、試料室5内の試料4を観察するためのCCDカメラ8を備えている。
試料室5はプラスチック等から形成された箱形状を成している。試料室5の内部には、試料4を載置する試料台9が設けられている。なお、試料室5の上部には、レーザ光源6からのレーザ光を透過させる窓部が設けられている。
光学系7は、ミラー10,11,14〜16、レーザ光の波長を半減させる波長変換素子12,13、レンズ17、ビームスプリッタ18を有している。レーザ光源6から出射されたレーザ光は、ミラー10,11で反射された後、波長変換素子12,13で波長が1/4とされる。そして、そのレーザ光は、ミラー14〜16で反射された後、レンズ17を通り、更にビームスプリッタ18で反射され、試料室5内の試料4に照射される。
CCDカメラ8は、ビームスプリッタ18を介して試料室5内の試料4を観察できるようになっている。このCCDカメラ8は、試料4表面におけるレーザ光の照射位置を観察する手段として機能する他、試料4までの距離や試料4の形状を測定する手段としても機能する。
試料室5には、レーザ光の照射によって微粒子化された試料をICP−MSユニット3に移送するためのキャリアガスを、試料室5内に導入させるガス導入部5aと、キャリアガスを試料室5外に導出させるガス導出部5bとが設けられている。キャリアガスとしては、アルゴンガスが用いられる。キャリアガスは、ガス供給系(キャリアガス導入手段)19によって試料室5内に供給される。
ガス供給系19は、ガス導入部5aに接続されたガス導入チューブ20と、このガス導入チューブ20に接続された電磁式の流量調整弁V1とを有している。この流量調整弁V1の入口側に接続されたチューブ20aには、キャリアガスであるアルゴンガスが充填されたアルゴンガスボンベBが交換可能に接続されている。そして、アルゴンガスボンベBから供給されたアルゴンガスは、流量調整弁V1で流量が調節され、ガス導入チューブ20を通って試料室5に導入される。
また、ガス導出部5bには接続チューブ(接続部)22が接続されている。なお、接続チューブ22には、例えば軟質塩化ビニルからなるタイゴンチューブ(登録商標)などが用いられる。試料室5は、その接続チューブ22を介してICP−MSユニット3に接続されている。接続チューブ22とICP−MSユニット3との間には、後述する電磁式の三方弁V2が設けられている。そして、レーザ光の照射によって微粒子化された試料4は、キャリアガスと一緒に接続チューブ22内を通りICP−MSユニット3に導入される。
ICP−MSユニット3は、LAユニット2によって微粒子化された試料4をイオン化するイオン化部23と、このイオン化部23でイオン化された試料の質量分析を行う質量分析部24とを備えている。
イオン化部23は、試料4をイオン化させるためのプラズマPを形成するプラズマトーチ25と、このプラズマトーチ25の外周に巻回された高周波コイル26とを有している。
プラズマトーチ25は、上記の接続チューブ22及び管27,28に接続された例えば3重管構造となっている。そして、プラズマトーチ25には、キャリアガス及び微粒子化された試料4が上記接続チューブ22を介して導入され、プラズマP形成用のプラズマガスが管27を介して導入され、プラズマトーチ25の壁面を冷却するためのクーラントガスが管28を介して導入されるようになっている。なお、プラズマガス及びクーラントガスとしては、例えば、アルゴンガスなどを用いる。
高周波コイル26は、プラズマトーチの先端側(図示右側)に配置され、図示しない高周波電源に接続されている。この高周波電源によって高周波コイル26に印加電圧が加えられることにより、プラズマトーチ25の先端側の内部にプラズマPが形成される。
質量分析部24は筐体31を有し、この筐体31におけるプラズマトーチ25の先端に対向する位置には、イオン導入部29が設けられている。このイオン導入部29は、プラズマトーチ25で生成されたプラズマPからの光やイオンを筐体31内に導入する。
筐体31内には、イオン導入部29側(図示左側)に位置する低真空室31aと、その奥(図示右側)に位置する高真空室31bとが設けられている。低真空室31a及び高真空室31bは、それぞれ適宜ポンプ32,33によって真空度が異なるように減圧されている。低真空室31aには、プラズマPからの光とイオンとを分離してイオンのみを通過させるイオンレンズ34が配置されている。高真空室31bには、イオンレンズ34を通過したイオンのうち特定のイオンのみを取り出す質量多重極部35と、この質量多重極部35で取り出されたイオンを検出する検出器36とを有している。
このようなLA−ICP−MS装置1では、上述したように試料4にレーザ光を照射すると、試料4の一部が気化または微粒子化(微粉化を含む)する。このとき、微粒子化された試料(以下、微粒子という)の一部が、試料室5及び接続チューブ22の内壁に付着することがある。このように試料室5等の内壁に微粒子が付着・堆積すると、その後微粒子が徐々に剥離する、所謂メモリ効果が引き起こされ、その結果として分析精度の低下につながってしまう。
そこで、本実施形態のLA−ICP−MS装置1では、前述した試料室5内及び接続チューブ22内に付着・堆積した微粒子を除去するための洗浄ガスを、試料室5内に導入させるようにしている。この洗浄ガスとしては、構成の簡素化や低コスト化等の観点から、キャリアガスと同様にアルゴンガスが使用される。このような洗浄ガスを試料室5内に導入させる洗浄ガス導入手段は、前述したガス供給系19によって構成されている。そして、洗浄ガスとしてのアルゴンガスを試料室5内に導入する際には、流量調整弁V1を調節して、キャリアガスとしてのアルゴンガスを試料室5内に導入するときよりも大流量のアルゴンガスを試料室5内に供給するようにしている。なお、試料室5内に単位時間当たりに導入する洗浄ガスの流量は、試料室5内に単位時間当たりに導入するキャリアガスの流量の5倍以上とするのが好ましい。因みに、本実施形態では、キャリアガスとしてのアルゴンガスの供給流量(キャリアガス用流量)を例えば1リットル/分とし、洗浄ガスとしてのアルゴンガスの供給流量(洗浄ガス用流量)を例えば5リットル/分としている。
また、上述した三方弁V2は、本実施形態の流路切換手段を構成している。この三方弁V2は、接続チューブ22内を流通するガスを、ICP−MSユニット3に供給するためのガス供給流路(第1流路)と、接続チューブ22内を流通するガスを、装置系外に排出するためのガス排出流路(第2流路)とを切り換える。具体的には、三方弁V2は、一つの入口部37aと二つの出口部37b,37cとを有し、これらの出口部37bと出口部37cとを選択的に切り換える。そして、入口部37aには上述した接続チューブ22が接続されている。一方の出口部37bには、ICP−MSユニット3のプラズマトーチ25とつながっているチューブ22bと接続され、他方の出口部37cには、試料室5内のガスを装置系外に排出するための排気管38が接続されている。すなわち、三方弁V2を切り換えて入口部37aと出口部37bとが連通されると、レーザ光の照射によって生じた微粒子は、キャリアガスと一緒に接続チューブ22を通りICP−MSユニット3に導入される。一方、三方弁V2を切り換えて入口部37aと出口部37cとが連通されると、試料室5及び接続チューブ22の内壁面に付着・堆積した微粒子は、大流量の洗浄ガスと一緒に排気管38を通り装置系外に排出される。なお、ここでは、三方弁V2とプラズマトーチ25との間の接続チューブ22bがガス供給流路とされ、排気管38がガス排出流路とされている。
さらに、本実施形態のLA−ICP−MS装置1は、上記流量調整弁V1及び三方弁V2を制御する制御ユニット39を備えている。この制御ユニット39は、入力部40と、入力部40と接続されたコントローラ(制御手段)41とを有している。入力部40は、試料4にレーザ光を照射すると共に、試料室5内にキャリアガスを導入して、微粒子をキャリアガスと共にICP−MSユニット3に移送する移送工程の実施と、試料室5内に洗浄ガスを導入して、試料室5内及び接続チューブ22内を洗浄する洗浄工程の実施とを指示入力するものである。入力部40は、操作パネル(不図示)を有し、操作者の所定の操作に基づいて、移送工程と洗浄工程とを切換えるか否かの指示をコントローラ41に送信する。
コントローラ41は、入力部40からの指示入力に基づいて、流量調整弁V1を制御してアルゴンガスの流量を調整し、三方弁V2を制御してガス流路を切換える。具体的には、入力部40により移送工程の実施が指示されたときには、アルゴンガスの流量が上記のキャリアガス用流量となるように流量調整弁V1の開度を調整すると共に、三方弁V2がガス供給流路を選択するように三方弁V2を制御する。一方、入力部40により洗浄工程の実施が指示されたときには、アルゴンガスの流量がキャリアガス用流量より大流量の洗浄ガス用流量(前述)となるように流量調整弁V1の開度を調整すると共に、三方弁V2がガス排出流路を選択するように三方弁V2を制御する。
次に、このように構成されたLA−ICP−MS装置1を使用して、試料を分析する試料分析方法について、図2を用いて説明する。図2は、制御ユニットにおける処理手順の詳細を示すフローチャートである。まず、試料4を分析する場合には、試料4を試料室5内の試料台9上に配置する。そして、操作者は、試料4にレーザ光を照射して試料4を分析する場合には、入力部40により移送工程を指示入力し、試料室5内及び接続チューブ22内を洗浄する場合には、入力部40により洗浄工程を指示入力する。
このとき、コントローラ41は、入力部40からの信号に基づいて、移送工程及び洗浄工程のどちらが指示されたかを判定する(ステップ201)。そして、移送工程とする指示入力があった場合には、ステップ202に進み、洗浄工程とする指示入力があった場合には、ステップ203に進む。
ステップ202では、移送工程を行うための制御信号を流量調整弁V1及び三方弁V2に送出する。このとき、三方弁V2によってガス供給流路が選択されると共に、流量調整弁V1によって比較的流量の少ないキャリアガスが試料室5内に供給される。すると、レーザ光源6からのレーザ光の照射によって試料4から発生した微粒子がキャリアガスと共にICP−MSユニット3に導入され、ICP−MSユニット3で試料4の分析が行われる。
一方、ステップ203では、洗浄工程を行うための制御信号を流量調整弁V1及び三方弁V2に送出する。このとき、三方弁V2によってガス排出流路が選択されると共に、流量調整弁V1によって大流量の洗浄ガスが試料室5内に供給される。すると、試料室5内に高流速の洗浄ガスが導入されるため、試料室5及び接続チューブ22の内壁に付着・堆積していた微粒子が洗浄ガスと共に装置系外に排出される。このとき、大流量の洗浄ガスがICP−MSユニット3内に導入されないので、ICP−MSユニット3に形成されたプラズマPに影響を与えることはない。
なお、洗浄工程は、試料4の分析が終了してから行うのが通常である。また、ここでは、移送工程と洗浄工程とを入力部40により各々指示するようにしたが、移送工程と洗浄工程とが予め設定されたサイクルに従って自動的に切り換わるようにしても良い。
以上のように本実施形態においては、大流量の洗浄ガスを試料室5内に導入することにより、試料室5及び接続チューブ22の内壁に付着した微粒子が洗浄ガスの流れによって押し流されることになる。これにより、試料室5及び接続チューブ22の内壁に付着した微粒子を簡単に且つ短時間で除去することができる。その結果、上述した微粒子のメモリ効果が短時間で十分に低減されるため、試料4の分析精度を向上させることができる。
このとき、接続チューブ22とICP−MSユニット3との間に三方弁V2を設け、洗浄ガスを試料室5内に導入したときは、三方弁V2をガス排出流路に自動的に切り換えるようにしたので、大流量の洗浄ガスがICP−MSユニット3内に入り込むことなく、装置系外に排出される。従って、大流量の洗浄ガスによりプラズマPが不安定になって消えてしまうことが防止されるため、プラズマPの状態が常に略均等になる。このため、測定精度のバラツキが低減され、測定精度の再現性を向上させることができる。このように、プラズマの安定性を確保した状態で試料室5内等を洗浄することができるため、高精度な連続分析を行うことができる。さらに、大流量の洗浄ガスがICP−MSユニット3内に流れ込むことが防止されるのでメモリ微粒子がICP−MSユニット3内に入り込むことが無い。これにより、装置系内のバックグランド強度の変動を低減することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、キャリアガス導入手段と洗浄ガス導入手段とを兼ねるガス供給系19を設けたが、キャリアガス導入手段と洗浄ガス導入手段とを別々に備える構成としてもよい。この場合、例えばキャリアガス導入手段の各々に流量調整弁を設ける。
また、上記実施形態では、キャリアガスとして、アルゴンガスを採用しているが、ヘリウムや窒素等であってもよい。また、洗浄ガスとして、アルゴンガスの他に、ヘリウム、窒素、空気、酸素等を用いてもよい。
本発明に係るレーザアブレーション装置を備えた試料分析装置の一実施形態を示す概略図である。 図1に示した制御ユニットにおける処理手順の詳細を示すフローチャートである。
符号の説明
1…LA−ICP−MS装置(試料分析装置)、2…レーザアブレーションユニット、3…ICP質量分析ユニット(分析ユニット)、4…試料、5…試料室、19…ガス供給系(キャリアガス導入手段、洗浄ガス導入手段)、22…接続チューブ(接続部)、22b…チューブ(第1流路)、38…排気管(第2流路)、39…制御ユニット(制御手段)、V1…流量調整弁、V2…三方弁(流路切換手段)。

Claims (5)

  1. 試料室内に配置される試料にレーザ光を照射して、前記試料の一部を微粒子化させるレーザアブレーションユニットと、前記試料室と接続部を介して接続され、前記微粒子化された試料を分析する分析ユニットとを備えた試料分析装置を使用して、前記試料の分析を行う試料分析方法であって、
    前記試料室内にキャリアガスを導入して、前記微粒子化された試料を前記キャリアガスと共に前記分析ユニットに移送する工程と、
    前記試料室内に洗浄ガスを導入して、前記試料室内及び前記接続部内を洗浄する工程とを含むことを特徴とする試料分析方法。
  2. 前記試料室内に単位時間当たりに導入する前記洗浄ガスの流量を、前記試料室内に単位時間当たりに導入する前記キャリアガスの流量より多くすることを特徴とする請求項1記載の試料分析方法。
  3. 試料室内に配置される試料にレーザ光を照射して、前記試料の一部を微粒子化させるレーザアブレーションユニットと、前記試料室と接続部を介して接続され、前記微粒子化された試料を分析する分析ユニットとを備えた試料分析装置であって、
    前記微粒子化された試料を前記接続部を介して前記分析ユニットに移送するためのキャリアガスを、前記試料室内に導入させるキャリアガス導入手段と、
    前記試料室内及び前記接続部内を洗浄するための洗浄ガスを、前記試料室内に導入させる洗浄ガス導入手段とを備えることを特徴とする試料分析装置。
  4. 前記接続部に設けられ、前記接続部内を流通するガスを前記分析ユニットに供給するための第1流路と前記接続部内を流通するガスを排出するための第2流路とを切り換える流路切換手段を更に備えること特徴とする請求項3記載の試料分析装置。
  5. 前記試料室内に前記キャリアガスを導入するときは、前記第1流路を選択し、前記試料室内に前記洗浄ガスを導入するときは、前記第2流路を選択するように、前記キャリアガス導入手段、前記洗浄ガス導入手段及び前記流路切換手段を制御する制御手段を更に備えることを特徴とする請求項4記載の試料分析装置。
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