JP2006153528A - 軟x線多層膜反射鏡、軟x線多層膜反射鏡による投影光学系を備えた露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】膜厚の制御が容易で、光線入射角度範囲を広げることが可能となる軟X線多層膜反射鏡、及び軟X線多層膜反射鏡による投影光学系を備えた露光装置を提供する。
【解決手段】互いに屈折率の異なる3種類の物質A、物質B、物質Cを備え、これらを基板側から物質A、物質B、物質Cの順に積層して形成された物質A/物質B/物質Cを一組とする多層膜構造を、複数組繰り返し積層して構成する。その際、前記3種類の物質の屈折率を、物質A>物質C>物質Bとする構成を採ることができ、また前記物質AをSiを主成分とし、物質BはRuまたはRh、あるいはこれらの化合物を主成分とし、物質CはMoを主成分とする構成を採ることができる。
【選択図】図2
【解決手段】互いに屈折率の異なる3種類の物質A、物質B、物質Cを備え、これらを基板側から物質A、物質B、物質Cの順に積層して形成された物質A/物質B/物質Cを一組とする多層膜構造を、複数組繰り返し積層して構成する。その際、前記3種類の物質の屈折率を、物質A>物質C>物質Bとする構成を採ることができ、また前記物質AをSiを主成分とし、物質BはRuまたはRh、あるいはこれらの化合物を主成分とし、物質CはMoを主成分とする構成を採ることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、軟X線多層膜反射鏡、及び軟X線多層膜反射鏡による投影光学系を備えた露光装置に関するものである。
近年、半導体集積回路素子の微細化の進展に伴い、従来の紫外線に変わって軟X線(11〜14nm)を使用したリソグラフィーである極端紫外(以下、EUVと記す)リソグラフィー技術が開発されている。
このようなX線領域の波長の光に対して、物質の屈折率は1に非常に近く、またその吸収も大きいため、原理的に屈折を利用するレンズを用いることができない。そのため、このような領域の光に対しては反射鏡を利用した光学系が用いられる。
このようなX線領域の波長の光に対して、物質の屈折率は1に非常に近く、またその吸収も大きいため、原理的に屈折を利用するレンズを用いることができない。そのため、このような領域の光に対しては反射鏡を利用した光学系が用いられる。
従来において、上記のようなX線用の反射鏡として、X線領域で吸収が少なく、互いの屈折率差の大きい二種類の物質を、交互に何層も積層して形成された反射鏡が知られている。例えば、重元素で低屈折率材料であるMo層と、13.5nmで吸収の少ない軽元素で高屈折率材料であるSi層とが、交互に所定の膜厚で繰り返し形成された多層構造を有するEUV多層膜ミラー等が知られている。このような多層膜反射鏡には、全体が一定の膜厚である1/4波長積層体に似た分布ブラッグ反射で構成されるものが広く用いられている。
また、EUVリソグラフィーで使用する光学素子は、広い光線入射角度範囲をもつ必要があることから、特許文献1のように、MoとSiの交互層界面内で多層膜が異なった周期長を有する構成とし、広い光線入射角度を持つようにしたX線多層膜反射鏡が提案されている。
特開平05−164899号公報
ところで、EUVリソグラフィーの光源は、従来のレーザーを光源として用いた場合とは異なり、露光波長域に幅を持つ。また、解像度を上げる(開口数をあげる)ため、光学素子への光線入射角度の範囲を広くする必要がある。
したがって、EUVリソグラフィーで使用する光学素子は、反射可能な波長領域が広いこと、つまり広い光線入射角度範囲をもつ必要がある。
しかしながら、上記した従来のX線用の反射鏡において、互いの屈折率差の大きい二種類の物質を、交互に何層も積層して多層膜を形成した分布ブラッグ反射を用いるものでは、MoとSiの屈折率差が小さいため、光を50%以上反射することが可能な波長範囲は0.5nm、入射角度範囲でわずか10°であり、上記したEUVリソグラフィーで使用する光学素子として不都合である。
したがって、EUVリソグラフィーで使用する光学素子は、反射可能な波長領域が広いこと、つまり広い光線入射角度範囲をもつ必要がある。
しかしながら、上記した従来のX線用の反射鏡において、互いの屈折率差の大きい二種類の物質を、交互に何層も積層して多層膜を形成した分布ブラッグ反射を用いるものでは、MoとSiの屈折率差が小さいため、光を50%以上反射することが可能な波長範囲は0.5nm、入射角度範囲でわずか10°であり、上記したEUVリソグラフィーで使用する光学素子として不都合である。
これに対して、特許文献1の多層膜反射鏡では、広い光線入射角度を持つようにしたものであることから、上記EUVリソグラフィーの要請に添うことができるものであるが、これによる場合においても、つぎのような問題を有している。すなわち、この成膜法で実際に多層膜反射鏡を作製するに際しては、基板表面手前にタングステンワイヤーを配列した状態でスパッタを行うことにより、成膜面にクサビ状の凹凸を設けるようにするものであるが、このような成膜法では膜厚の制御が難しく、設計値通りの多層膜反射鏡が形成されない場合が生じる。
本発明は、上記課題に鑑み、膜厚の制御が容易で、光線入射角度範囲を広げることが可能となる軟X線多層膜反射鏡、及び軟X線多層膜反射鏡による投影光学系を備えた露光装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、以下のように構成した軟X線多層膜反射鏡、及び軟X線多層膜反射鏡による投影光学系を備えた露光装置を提供するものである。
すなわち、本発明の軟X線多層膜反射鏡は、互いに屈折率の異なる3種類の物質A、物質B、物質Cを備え、これらを基板側から物質A、物質B、物質Cの順に積層して形成された物質A/物質B/物質Cを一組とする多層膜構造を、複数組繰り返し積層して構成されていることを特徴としている。
また、本発明の露光装置は、軟X線多層膜反射鏡による投影光学系を備えた露光装置において、前記軟X線多層膜反射鏡を上記した軟X線多層膜反射鏡によって構成したことを特徴としている。
すなわち、本発明の軟X線多層膜反射鏡は、互いに屈折率の異なる3種類の物質A、物質B、物質Cを備え、これらを基板側から物質A、物質B、物質Cの順に積層して形成された物質A/物質B/物質Cを一組とする多層膜構造を、複数組繰り返し積層して構成されていることを特徴としている。
また、本発明の露光装置は、軟X線多層膜反射鏡による投影光学系を備えた露光装置において、前記軟X線多層膜反射鏡を上記した軟X線多層膜反射鏡によって構成したことを特徴としている。
本発明によれば、膜厚の制御が容易で、光線入射角度範囲を広げることが可能となる、特にEUVリソグラフィー等に適した軟X線多層膜反射鏡、及び軟X線多層膜反射鏡による投影光学系を備えた露光装置を実現することができる。
上記した構成により、本発明の課題を達成することができるものであるが、本発明の実施の形態においては、より具体的には、前記3種類の物質の屈折率を、物質A>物質C>物質Bとする構成を採り、また前記物質AをSiを主成分とし、物質BはRuまたはRh、あるいはRuO2等のようにこれらの化合物を主成分とし、物質CはMoを主成分とした構成を採ることができる。
光の反射率の値と光線入射角度範囲は、光が入射する物質の複素屈折率(屈折率および消衰係数)に関わっている。反射率が高く、更に光線入射角度範囲の広い多層膜反射鏡を作製するには、互いの屈折率差が大きく、それぞれの吸収の小さい物質を使用しなければならない。Ru、Rh、RuO2はMoとSiと比較し、吸収が大きいため高反射率を得るには不向きであるが、屈折率がMoと比較して小さいため、Mo、Siとの組み合わせによって光線入射角度範囲を広げることが可能である。
したがって、本実施の形態ではX線領域の光に対する吸収の大きいRu(もしくはRh、RuO2)の多層膜反射鏡内の膜厚総和を100nm以下にした上で、Mo、SiおよびRu(もしくはRh、RuO2)の膜厚を最適化し、光線入射角度範囲を広げることとした。これらにより、反射率が50%を超える光線入射角度範囲を、従来の反射鏡と比較して60%程度広くすることを可能とした。
したがって、本実施の形態ではX線領域の光に対する吸収の大きいRu(もしくはRh、RuO2)の多層膜反射鏡内の膜厚総和を100nm以下にした上で、Mo、SiおよびRu(もしくはRh、RuO2)の膜厚を最適化し、光線入射角度範囲を広げることとした。これらにより、反射率が50%を超える光線入射角度範囲を、従来の反射鏡と比較して60%程度広くすることを可能とした。
以下に、本発明の実施例について説明する。
まず、以下の実施例1〜4との性能比較の基準となる、従来例の構成に基づく比較例1について説明する。
まず、以下の実施例1〜4との性能比較の基準となる、従来例の構成に基づく比較例1について説明する。
(比較例1)
比較例1として、MoとSi交互層において、全体が一定膜厚で、1/4波長積層体に似た分布ブラッグ反射構造を持ち、入射角度が0度および15度のときにピーク波長が13.5nmになるような多層膜反射鏡を作成した。
図1は、ここで用いたスパッタリング成膜装置の模式図である。
図1において、101は真空チャンバー、102は真空ポンプである。
また、103はマスク可動制御装置、104は可動マスク、105はシャッター制御装置、106はシャッターであり、107は基板および回転機構である。
108はSiターゲット、109はMoターゲット、110はDC電源、111はRF電源である。
112は制御コンピューター、113はArガス導入制御装置である。
比較例1として、MoとSi交互層において、全体が一定膜厚で、1/4波長積層体に似た分布ブラッグ反射構造を持ち、入射角度が0度および15度のときにピーク波長が13.5nmになるような多層膜反射鏡を作成した。
図1は、ここで用いたスパッタリング成膜装置の模式図である。
図1において、101は真空チャンバー、102は真空ポンプである。
また、103はマスク可動制御装置、104は可動マスク、105はシャッター制御装置、106はシャッターであり、107は基板および回転機構である。
108はSiターゲット、109はMoターゲット、110はDC電源、111はRF電源である。
112は制御コンピューター、113はArガス導入制御装置である。
以上の装置において、すべての制御系はコンピューター112に接続されており、一括制御可能に構成されている。
この装置を以下のように用いて、多層膜反射鏡を作成した。
ターゲットは、直径4インチのBドープした多晶質のSi、金属Mo、およびRu(もしくはRuO2、Rhなど)が取り付けられており、ターゲットが回転し、各材料を切り替えて、基板上に成膜することができる。
基板は、直径500mm、厚さ300μmのシリコンを用いており、成膜時自転している。
基板とターゲットの間には、シャッターおよび、基板上の膜厚分布を制御するための可動式マスクがある。成膜時はプロセスガスとして、Arガスを30sccm導入する。ターゲットに投入する電力は、13.56MHzのRF高周波150Wとした。各層の膜厚はコンピューターにより、時間制御している。
この装置を以下のように用いて、多層膜反射鏡を作成した。
ターゲットは、直径4インチのBドープした多晶質のSi、金属Mo、およびRu(もしくはRuO2、Rhなど)が取り付けられており、ターゲットが回転し、各材料を切り替えて、基板上に成膜することができる。
基板は、直径500mm、厚さ300μmのシリコンを用いており、成膜時自転している。
基板とターゲットの間には、シャッターおよび、基板上の膜厚分布を制御するための可動式マスクがある。成膜時はプロセスガスとして、Arガスを30sccm導入する。ターゲットに投入する電力は、13.56MHzのRF高周波150Wとした。各層の膜厚はコンピューターにより、時間制御している。
比較例として作成する多層膜反射鏡は、MoとSiの交互層を40回積層したものである。入射角度が0度のときにピーク波長が13.5nmにくるように設計した場合では、Siの厚さは4.3nm、Moの厚さは2.6nmであり、成膜時間はそれぞれ43秒と13秒であった。
入射角度が15度のときにピーク波長が13.5nmにくるように設計した場合では、Siの厚さは4.4nm、Moの厚さを2.8nmであり、成膜時間はそれぞれ44秒と14秒であった。コンピューターには成膜時間データを入力する。
図3に、このように成膜された入射角度が0度のときにピーク波長が13.5nmにくるような多層膜反射鏡の角度反射特性を示す。図3に示されているように、反射率50%以上の角度領域は図3においては0度から10度であった。
また、図4に入射角度が15度のときにピーク波長が13.5nmにくるような多層膜反射鏡の角度反射特性を示す。図4に示されているように、反射率50%以上の角度領域は図4においては7度から18度であった。
上記比較例1は従来例の構成に基づくものであり、以下の実施例1〜4との性能比較の基準となるものである。
入射角度が15度のときにピーク波長が13.5nmにくるように設計した場合では、Siの厚さは4.4nm、Moの厚さを2.8nmであり、成膜時間はそれぞれ44秒と14秒であった。コンピューターには成膜時間データを入力する。
図3に、このように成膜された入射角度が0度のときにピーク波長が13.5nmにくるような多層膜反射鏡の角度反射特性を示す。図3に示されているように、反射率50%以上の角度領域は図3においては0度から10度であった。
また、図4に入射角度が15度のときにピーク波長が13.5nmにくるような多層膜反射鏡の角度反射特性を示す。図4に示されているように、反射率50%以上の角度領域は図4においては7度から18度であった。
上記比較例1は従来例の構成に基づくものであり、以下の実施例1〜4との性能比較の基準となるものである。
[実施例1]
実施例1は、本発明を適用し、0度入射のとき、ピーク波長が13.5nmになるようにして多層膜反射鏡を作製したものである。作製方法は上記比較例1と同様の方法を用いた。
多層膜反射鏡は、3種類の物質A、物質B、物質Cを基板側から物質A/物質B/物質Cの順で積層し(以下、この物質A/物質B/物質Cを1単位とする多層膜構造をスタックと称する)、このスタックを複数回繰り返して形成された多層膜からなるものである。構成材料には物質AとしてSi、物質BとしてRu、物質CとしてMoを使用した。
それぞれの構成材料、成膜時間、膜厚、膜厚周期長、および上記スタックを構成する多層膜の物質A/物質B/物質Cの繰り返し回数(表ではスタック繰り返し回数と記す)の詳細を表1に示す。コンピューターには成膜時間データを入力する。
実施例1は、本発明を適用し、0度入射のとき、ピーク波長が13.5nmになるようにして多層膜反射鏡を作製したものである。作製方法は上記比較例1と同様の方法を用いた。
多層膜反射鏡は、3種類の物質A、物質B、物質Cを基板側から物質A/物質B/物質Cの順で積層し(以下、この物質A/物質B/物質Cを1単位とする多層膜構造をスタックと称する)、このスタックを複数回繰り返して形成された多層膜からなるものである。構成材料には物質AとしてSi、物質BとしてRu、物質CとしてMoを使用した。
それぞれの構成材料、成膜時間、膜厚、膜厚周期長、および上記スタックを構成する多層膜の物質A/物質B/物質Cの繰り返し回数(表ではスタック繰り返し回数と記す)の詳細を表1に示す。コンピューターには成膜時間データを入力する。
このように成膜された多層膜反射鏡の模式図を図2に示す。
また、図5に実施例1における角度反射特性を示す。実施例1においては図5に示されているように、反射率は、入射角度15度まで40%以上を保つ良好なものであった。
図5から、反射率50%以上の角度領域は、上記従来例の構成に基づく比較例1の図3と比較して3度増え、0度から13度までになり、角度領域が広くなることがわかる。
本実施例において成膜方法はスパッタを用いたが、本発明においては製法はこれらに限られるものではなく、例えば蒸着法を用いても同様な膜が成膜可能である。
また、図5に実施例1における角度反射特性を示す。実施例1においては図5に示されているように、反射率は、入射角度15度まで40%以上を保つ良好なものであった。
図5から、反射率50%以上の角度領域は、上記従来例の構成に基づく比較例1の図3と比較して3度増え、0度から13度までになり、角度領域が広くなることがわかる。
本実施例において成膜方法はスパッタを用いたが、本発明においては製法はこれらに限られるものではなく、例えば蒸着法を用いても同様な膜が成膜可能である。
[実施例2]
実施例2は、本発明を適用し、0度入射のとき、ピーク波長が13.5nmになるようにして多層膜反射鏡を作製したものである。作製方法は上記比較例1と同様の方法を用いた。
多層膜反射鏡を構成するスタックは、3種類の物質A、物質B、物質Cを基板側から物質A/物質B/物質Cの順で積層した多層膜である。構成材料には物質AとしてSi、物質BとしてRuO2、物質CとしてMoを使用した。それぞれの構成材料、成膜時間、膜厚、膜厚周期長、およびスタックを構成する多層膜の物質A/物質B/物質Cの繰り返し回数(表ではスタック繰り返し回数と記す)の詳細を表2に示す。コンピューターには成膜時間データを入力する。
実施例2は、本発明を適用し、0度入射のとき、ピーク波長が13.5nmになるようにして多層膜反射鏡を作製したものである。作製方法は上記比較例1と同様の方法を用いた。
多層膜反射鏡を構成するスタックは、3種類の物質A、物質B、物質Cを基板側から物質A/物質B/物質Cの順で積層した多層膜である。構成材料には物質AとしてSi、物質BとしてRuO2、物質CとしてMoを使用した。それぞれの構成材料、成膜時間、膜厚、膜厚周期長、およびスタックを構成する多層膜の物質A/物質B/物質Cの繰り返し回数(表ではスタック繰り返し回数と記す)の詳細を表2に示す。コンピューターには成膜時間データを入力する。
図6にこのように成膜された多層膜反射鏡の角度反射特性を示す。図6から、反射率50%以上の角度領域は、上記従来例の構成に基づく比較例1の図3と比較して、3度増え、0度から13度までになり、角度領域が広くなることがわかる。
本実施例において成膜方法はスパッタを用いたが、本発明においては製法はこれらに限られるものではなく、例えば蒸着法を用いても同様な膜が成膜可能である。
本実施例において成膜方法はスパッタを用いたが、本発明においては製法はこれらに限られるものではなく、例えば蒸着法を用いても同様な膜が成膜可能である。
[実施例3]
実施例3は、本発明を適用し、0度入射のとき、ピーク波長が13.5nmになるようにして多層膜反射鏡を作製したものである。作製方法は上記比較例1と同様の方法を用いた。
多層膜反射鏡を構成するスタックは、3種類の物質A、物質B、物質Cを基板側から物質A/物質B/物質Cの順で積層した多層膜である。構成材料には物質AとしてSi、物質BとしてRh、物質CとしてMoを使用した。それぞれの構成材料、成膜時間、膜厚、膜厚周期長、およびスタックを構成する多層膜の物質A/物質B/物質Cの繰り返し回数(表ではスタック繰り返し回数と記す)の詳細を表3に示す。コンピューターには成膜時間データを入力する。
実施例3は、本発明を適用し、0度入射のとき、ピーク波長が13.5nmになるようにして多層膜反射鏡を作製したものである。作製方法は上記比較例1と同様の方法を用いた。
多層膜反射鏡を構成するスタックは、3種類の物質A、物質B、物質Cを基板側から物質A/物質B/物質Cの順で積層した多層膜である。構成材料には物質AとしてSi、物質BとしてRh、物質CとしてMoを使用した。それぞれの構成材料、成膜時間、膜厚、膜厚周期長、およびスタックを構成する多層膜の物質A/物質B/物質Cの繰り返し回数(表ではスタック繰り返し回数と記す)の詳細を表3に示す。コンピューターには成膜時間データを入力する。
図7に、このように成膜された多層膜反射鏡の角度反射特性を示す。図7から、反射率50%以上の角度領域は従来例の構成に基づく比較例1の図3と比較して4度増え、0度から14度までになり、角度領域が広くなることがわかる。
本実施例において成膜方法はスパッタを用いたが、本発明においては製法はこれらに限られるものではなく、例えば蒸着法を用いても同様な膜が成膜可能である。
本実施例において成膜方法はスパッタを用いたが、本発明においては製法はこれらに限られるものではなく、例えば蒸着法を用いても同様な膜が成膜可能である。
[実施例4]
実施例4は、本発明を適用し、15度入射のとき、ピーク波長が13.5nmになるようにして多層膜反射鏡を作製したものである。作製方法は上記比較例1と同様の方法を用いた。
多層膜反射鏡を構成するスタックは、3種類の物質A、物質B、物質Cを基板側から物質A/物質B/物質Cの順で積層した多層膜である。構成材料には物質AとしてSi、物質BとしてRu、物質CとしてMoを使用した。それぞれの構成材料、成膜時間、膜厚、膜厚周期長、およびスタックを構成する多層膜の物質A/物質B/物質Cの繰り返し回数(表ではスタック繰り返し回数と記す)の詳細を表4に示す。コンピューターには成膜時間データを入力する。
実施例4は、本発明を適用し、15度入射のとき、ピーク波長が13.5nmになるようにして多層膜反射鏡を作製したものである。作製方法は上記比較例1と同様の方法を用いた。
多層膜反射鏡を構成するスタックは、3種類の物質A、物質B、物質Cを基板側から物質A/物質B/物質Cの順で積層した多層膜である。構成材料には物質AとしてSi、物質BとしてRu、物質CとしてMoを使用した。それぞれの構成材料、成膜時間、膜厚、膜厚周期長、およびスタックを構成する多層膜の物質A/物質B/物質Cの繰り返し回数(表ではスタック繰り返し回数と記す)の詳細を表4に示す。コンピューターには成膜時間データを入力する。
図8に、このように成膜された多層膜反射鏡の角度反射特性を示す。図8から、反射率50%以上の角度領域は7度から20度であり、従来例の構成に基づく比較例1の図3と比較して2度増え、角度領域が広くなることがわかる。
本実施例において成膜方法はスパッタを用いたが、本発明においては製法はこれらに限られるものではなく、例えば蒸着法を用いても同様な膜が成膜可能である。
本実施例において成膜方法はスパッタを用いたが、本発明においては製法はこれらに限られるものではなく、例えば蒸着法を用いても同様な膜が成膜可能である。
(比較例2)
比較例2では、本発明を適用し、0度入射のとき、ピーク波長が13.5nmになるようにして多層膜反射鏡を作製した。作製方法は上記比較例1と同様の方法を用いた。
多層膜反射鏡を構成するスタックは、3種類の物質A、物質B、物質Cを基板側から物質A/物質B/物質Cの順で積層した多層膜である。構成材料には物質AとしてSi、物質BとしてRu、物質CとしてMoを使用した。それぞれの構成材料、成膜時間、膜厚、膜厚周期長、およびスタックを構成する多層膜の物質A/物質B/物質Cの繰り返し回数(表ではスタック繰り返し回数と記す)の詳細を表5に示す。
比較例2では、本発明を適用し、0度入射のとき、ピーク波長が13.5nmになるようにして多層膜反射鏡を作製した。作製方法は上記比較例1と同様の方法を用いた。
多層膜反射鏡を構成するスタックは、3種類の物質A、物質B、物質Cを基板側から物質A/物質B/物質Cの順で積層した多層膜である。構成材料には物質AとしてSi、物質BとしてRu、物質CとしてMoを使用した。それぞれの構成材料、成膜時間、膜厚、膜厚周期長、およびスタックを構成する多層膜の物質A/物質B/物質Cの繰り返し回数(表ではスタック繰り返し回数と記す)の詳細を表5に示す。
比較例2においては、多層膜反射鏡内のスタックを構成する三層膜の膜厚周期長を、スタック1、および3において12nm以上とした。
このような条件で成膜された比較例2における多層膜反射鏡の角度反射特性を図9に示す。
図9から、比較例2においては、反射率50%以上の角度範囲が存在しないことがわかる。
このような条件で成膜された比較例2における多層膜反射鏡の角度反射特性を図9に示す。
図9から、比較例2においては、反射率50%以上の角度範囲が存在しないことがわかる。
(比較例3)
比較例3では、本発明を適用し、0度入射のとき、ピーク波長が13.5nmになるようにして多層膜反射鏡を作製した。作製方法は上記比較例1と同様の方法を用いた。
多層膜反射鏡を構成するスタックは、3種類の物質A、物質B、物質Cを基板側から物質A/物質B/物質Cの順で積層した多層膜である。構成材料には物質AとしてSi、物質BとしてRu、物質CとしてMoを使用した。それぞれの構成材料、成膜時間、膜厚、膜厚周期長、およびスタックを構成する多層膜の物質A/物質B/物質Cの繰り返し回数(表ではスタック繰り返し回数と記す)の詳細を表6に示す。
比較例3では、本発明を適用し、0度入射のとき、ピーク波長が13.5nmになるようにして多層膜反射鏡を作製した。作製方法は上記比較例1と同様の方法を用いた。
多層膜反射鏡を構成するスタックは、3種類の物質A、物質B、物質Cを基板側から物質A/物質B/物質Cの順で積層した多層膜である。構成材料には物質AとしてSi、物質BとしてRu、物質CとしてMoを使用した。それぞれの構成材料、成膜時間、膜厚、膜厚周期長、およびスタックを構成する多層膜の物質A/物質B/物質Cの繰り返し回数(表ではスタック繰り返し回数と記す)の詳細を表6に示す。
比較例3においては、多層膜反射鏡内のスタックを構成する三層膜の膜厚周期長をスタック1、および3において4nm以下とした。
このような条件で成膜された比較例3における多層膜反射鏡の角度反射特性を図10に示す。
図10から、比較例3においては反射率50%以上の角度範囲が存在しないことがわかる。
このような条件で成膜された比較例3における多層膜反射鏡の角度反射特性を図10に示す。
図10から、比較例3においては反射率50%以上の角度範囲が存在しないことがわかる。
[実施例5]
実施例5は、上記実施例1〜4による反射鏡を用いて反射型縮小投影露光装置を構成したものである。
図11に本実施例の反射型縮小投影露光装置の反射縮小投影光学系の構成を示す。
図11において、1101〜1106はそれぞれ反射鏡を示す。また、1107は反射型マスク、1108は基板である。
光源に13.5nmのEUV光を用いて、反射型マスク1107上に形成されたパタンを反射鏡1101、1102、1103、1104、1105、1106より構成された反射縮小投影光学系により、基板上1108のレジストに転写した。これにより、マスク上0.1μmのパタンに対して寸法0.025μmのレジストパタンが正確に得られた。本発明は、縮小率、波長等は、本実施例の値に限定されるものではない。レジストについても同様である。さらに、光学系の構成も図11に示したものに限らない。
実施例5は、上記実施例1〜4による反射鏡を用いて反射型縮小投影露光装置を構成したものである。
図11に本実施例の反射型縮小投影露光装置の反射縮小投影光学系の構成を示す。
図11において、1101〜1106はそれぞれ反射鏡を示す。また、1107は反射型マスク、1108は基板である。
光源に13.5nmのEUV光を用いて、反射型マスク1107上に形成されたパタンを反射鏡1101、1102、1103、1104、1105、1106より構成された反射縮小投影光学系により、基板上1108のレジストに転写した。これにより、マスク上0.1μmのパタンに対して寸法0.025μmのレジストパタンが正確に得られた。本発明は、縮小率、波長等は、本実施例の値に限定されるものではない。レジストについても同様である。さらに、光学系の構成も図11に示したものに限らない。
図11の例では、ミラーへの光線入射角度分布範囲が5度以内の小さい反射鏡1101、1102、1104、1106は、従来の比較例を用い、ミラーへの光線入射角度分布範囲が5度以上の大きい反射鏡1103および1105は、本発明の実施例1〜4で作製した反射鏡を用いた。
成膜方法にはスパッタを用いたが、製法はこの限りではなく、例えば蒸着法を用いても同様な膜が成膜可能である。
本実施例において成膜方法はスパッタを用いたが、本発明においては製法はこれらに限られるものではなく、例えば蒸着法を用いても同様な膜が成膜可能である。
成膜方法にはスパッタを用いたが、製法はこの限りではなく、例えば蒸着法を用いても同様な膜が成膜可能である。
本実施例において成膜方法はスパッタを用いたが、本発明においては製法はこれらに限られるものではなく、例えば蒸着法を用いても同様な膜が成膜可能である。
101:真空チャンバー
102:真空ポンプ
103:マスク可動制御装置
104:可動マスク
105:シャッター制御装置
106:シャッター
107:基板および回転機構
108:Siターゲット
109:Moターゲット
110:DC電源
111:RF電源
112:制御コンピューター
113:Arガス導入制御装置
1101:反射鏡
1102:反射鏡
1103:反射鏡
1104:反射鏡
1105:反射鏡
1106:反射鏡
1107:反射型マスク
1108:基板
102:真空ポンプ
103:マスク可動制御装置
104:可動マスク
105:シャッター制御装置
106:シャッター
107:基板および回転機構
108:Siターゲット
109:Moターゲット
110:DC電源
111:RF電源
112:制御コンピューター
113:Arガス導入制御装置
1101:反射鏡
1102:反射鏡
1103:反射鏡
1104:反射鏡
1105:反射鏡
1106:反射鏡
1107:反射型マスク
1108:基板
Claims (5)
- 互いに屈折率の異なる3種類の物質A、物質B、物質Cを備え、これらを基板側から物質A、物質B、物質Cの順に積層して形成された物質A/物質B/物質Cを一組とする多層膜構造を、複数組繰り返し積層して構成されていることを特徴とする軟X線多層膜反射鏡。
- 前記3種類の物質の屈折率が、物質A>物質C>物質Bであることを特徴とする請求項1に記載の軟X線多層膜反射鏡。
- 前記物質AはSiを主成分とし、物質BはRuまたはRh、あるいはこれらの化合物を主成分とし、物質CはMoを主成分とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軟X線多層膜反射鏡。
- 前記複数組繰り返し積層して構成されている多層膜中の物質A/物質B/物質Cを一組とする多層膜構造のそれぞれが、4nm以上12nm以下の膜厚周期長を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の軟X線多層膜反射鏡。
- 軟X線多層膜反射鏡による投影光学系を備えた露光装置において、前記軟X線多層膜反射鏡が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の軟X線多層膜反射鏡によって構成されていることを特徴とする露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004341409A JP2006153528A (ja) | 2004-11-26 | 2004-11-26 | 軟x線多層膜反射鏡、軟x線多層膜反射鏡による投影光学系を備えた露光装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8693090B2 (en) | 2008-07-07 | 2014-04-08 | Koninklijke Philips N.V. | Extreme UV radiation reflecting element comprising a sputter-resistant material |
-
2004
- 2004-11-26 JP JP2004341409A patent/JP2006153528A/ja active Pending
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