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トウの加工設備及び体液吸収性物品
本発明は、トウを開繊・拡幅して、例えば、紙おむつや、生理用ナプキン、尿取りパッド、失禁パッド等の体液吸収性物品の吸収材として使用することができるトウからなる繊維集合体などとする、トウの加工設備及び体液吸収性物品に関するものである。
本発明者らは、近年、トウを開繊・拡幅して得たトウの加工物たるトウからなる繊維集合体を、例えば、紙おむつや、生理用ナプキン、尿取りパッド、失禁パッド等の体液吸収性物品の吸収材として使用すると、好ましいことを知見した。
そして、従来は、図1に示すような加工設備50で、トウTを、開繊・拡幅していた。
すなわち、本設備50においては、まず、トウTを、開繊装置58で伸張及び収縮して、開繊する。本開繊装置58は、上下方向に並ぶ、第1ニップロール51、第2ニップロール52及び第3ニップロール53からなり、第1ニップロール51と第2ニップロール52との周速差によって、トウTを伸張し、第2ニップロール52と第3ニップロール53との周速差によって、トウTを収縮する。
開繊装置58において、開繊されたトウTは、開繊装置58の下方に設置されたダクト54内を、このダクト54の下流に設置された拡幅箱55からの吸引力によって、流れる。このトウTの流れ方向は、本ダクト54が、L字状になっていることから、下方向から水平方向(図示例では、紙面右側から左側へ向かう方向。)に変わる。流れ方向が水平方向になったトウTは、水平方向を向く開口56を通して、拡幅箱55内に吸引され、この拡幅箱55内において、エアによって拡幅される。なお、本加工設備、及び、この加工設備で得たトウからなる繊維集合体を用いた吸収は、本発明者らが知見したものであり、公知の先行文献は、存在しないものと考えられる。
以上の加工設備50において、ダクト54によって、トウTの流れ方向を下方向から水平方向に変更するのは、次の理由からである。すなわち、開繊されたトウTは、非常にコシが弱く、ふわふわとした状態になっている。したがって、開繊されたトウTは、開口56に対して、斜め方向に流れている状態で、拡幅箱55内に吸引されると、開口56の周辺部に引っ掛かってしまう。そして、この引っ掛かりによって、切れたり、脈動したりした状態で、拡幅箱55内に入ることになり、均一に拡幅することができなくなってしまうのである。
しかしながら、この加工設備50によっても、トウTが、流れ方向を、下方向から水平方向に変更される際に、ダクト54に接触することがあり、この接触によって、開繊されたトウTに、切れ、脈動が生じ、均一に拡幅することができなくなってしまうことがあった。
そして、このことは、加工設備50で得た加工物を吸収材として使用した体液吸収性物品が、期待した性能を有しないことを意味する。
本発明が解決しようとする主たる課題は、トウを均一に拡幅することができるトウの加工設備及び体液吸収性物品を提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
第1ニップロールと第2ニップロールとの周速差によってトウを伸張し、前記第2ニップロールと第3ニップロールとの周速差によって前記トウを収縮する、開繊装置と、
この開繊装置で開繊したトウを、水平方向を向く開口を通して吸引し、エアによって拡幅する拡幅箱と、を有するトウの加工設備であって、
前記トウは、少なくとも前記第1ニップロールから前記開口まで、この開口の水平ライン上を流れ、
前記第2ニップロールの周面に溝が形成されて、前記開繊装置を流れるトウの上面及び下面に作用する前記伸縮力が、実質的に等しくなるようにされている、ことを特徴とするトウの加工設備。
〔請求項2記載の発明〕
水平方向を向く開口を通して吸引したトウを、エアによって拡幅する拡幅箱と、
トウが一対の第1ニップロール間を流れ、この第1ニップロールの周速に応じて、前記拡幅箱内に吸引されるトウの量が決められる、第1ロール装置、
この第1ロール装置からのトウが一対の第2ニップロール間を流れ、この第2ニップロールが、前記第1ニップロールに比して、周速が速くて、トウが伸張される、第2ロール装置、
及び、この第2ロール装置からのトウが一対の第3ニップロール間を流れ、この第3ニップロールが、前記第2ニップロールに比して、周速が遅くて、トウが収縮される、第3ロール装置、によって、トウを開繊する開繊装置と、
を有するトウの加工設備であって、
前記第1ニップロール、第2ニップロール及び第3ニップロールは、それぞれ対になるロールが、上下に並び、かつ、全てのニップロール間が、前記開口の水平ライン上に位置するように、配置され、
前記第2ニップロールの、少なくともいずれか一方の周面に溝が形成されて、前記ニップロール間を流れるトウの上面及び下面に作用する前記伸縮力が、実質的に等しくなるようにされている、ことを特徴とするトウの加工設備。
〔請求項3記載の発明〕
請求項1又は請求項2記載の設備で得たトウの加工物を、吸収材として使用した、ことを特徴とする体液吸収性物品。
本発明によると、トウを均一に拡幅することができるトウの加工設備及び体液吸収性物品となる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
〔用途〕
本発明の加工設備によって、トウを開繊・拡幅して得たトウからなる繊維集合体は、例えば、そのまま、あるいは吸収性ポリマーを混入するなどして、紙おむつや、生理用ナプキン、尿取りパッド、失禁パッド等の体液吸収性物品の吸収材として、利用することができる。なお、以下では、この吸収材として利用する場合を、単に吸収用途と略す。
〔トウ〕
本発明のトウとは、繊維束を意味する。このトウの構成繊維としては、例えば、多糖類又はその誘導体(セルロース、セルロースエステル、キチン、キトサンなど)、合成高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリラクタアミド、ポリビニルアセテートなど)などを、例示することができる。
ただし、吸収用途とする場合は、セルロース及びセルロースエステルを使用するのが好ましい。これらのうちセルロースとしては、綿、リンター、木材パルプ等の植物体由来のセルロースやバクテリアセルロースなどを使用することができる。また、セルロースとしては、レーヨン等の再生セルロースを使用することもでき、この再生セルロースは、紡糸された繊維であってもよい。さらに、このセルロースとしては、実質的に無限長とみなし得る連続繊維、長径が数ミリから数センチ(例えば、1mm〜5cm。)の繊維、粒径が数ミクロン(例えば、1〜100μm。)の微粉末状の繊維など、さまざまな長さ、大きさ、形状のものを、使用することができる。また、このセルロースは、叩解パルプなどのように、フィブリル化されていてもよい。
一方、セルロースエステルとしては、例えば、セルロースアセテート、セルロースブチレート、セルロースプロピオネート等の有機酸エステル、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、硝酸酢酸セルロース等の混酸エステル、ポリカプロラクトングラフト化セルロースエステル等のセルロースエステル誘導体、などを使用することができる。もちろん、これらのセルロースエステルは、単独で、又は二種類以上混合して使用することができる。ただし、セルロースエステルとしては、有機酸エステル(例えば、炭素数2〜4程度の有機酸とのエステル。)を使用するのが好ましく、セルロースアセテートを使用するのがより好ましい。セルロールアセテートは、空隙率を容易に調節することができ、吸収用途とするに、まさに好適である。
セルロースエステルの粘度平均重合度は、10〜1000であるのが好ましく、50〜900であるのがより好ましく、200〜800であるのが特に好ましい。また、セルロースエステルの平均置換度は、1.00〜3.00であるのが好ましく、1.00〜2.15であるのがより好ましく、1.10〜2.00であるのが特に好ましい。このセルロースエステルの平均置換度は、生分解性を高める等の観点から選択することができる。さらに、セルロースアセテートの酢化度は、通常、43〜62%程度であるが、生分解性という観点からは、30〜50%であるのが好ましい。
トウ構成繊維は、種々の添加剤、例えば、熱安定化剤、着色剤、油剤、歩留り向上剤、白色度改善剤等を含有していてもよい。また、例えば、吸収用途とする場合は、以上のうちの油剤を、撥水性を兼ねたスキンケアに効果のあるものとし、トウ構成繊維に塗布するのが好ましい。
吸収用途とする場合、トウ構成繊維の繊度は、1〜16デニールであるのが好ましく、1〜10デニールであるのがより好ましく、2〜8デニールであるのが特に好ましい。
また、 吸収用途とする場合、トウ構成繊維は、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維である方が好ましい。捲縮繊維であると、嵩高、軽量で、しかも繊維間の絡み合いによる一体性の高い吸収体を得ることができる。
この捲縮繊維の捲縮度は、1インチ(2.54cm)あたり、5〜75個であるのが好ましく、10〜50個であるのがより好ましく、15〜50個であるのが特に好ましい。なお、この捲縮繊維は、通常、均一に捲縮されている。
トウ構成繊維の断面形状は、特に限定されない。例えば、円形、楕円形、異形(例えば、Y字状、X字状、I字状、R字状等。)、中空状などを、例示することができる。
トウ構成繊維は、例えば、3,000〜1,000,000本程度、好ましくは5,000〜1,000,000本程度の単繊維を束ねることによって、トウ(繊維束)とすることができる。
以上のようにしてなるトウは、繊維間の絡み合いが弱いため、通気性に優れるが、へたり易い。そこで、へたりを防止して、広い空隙を維持する目的で、バインダーによって、繊維の接触部分を、接着又は融着するのが好ましい。
バインダーとしては、例えば、トリアセチン、トリエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジプロピオネート、ジブチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、クエン酸トリエチルエステル等のエステル系可塑剤のほか、各種の樹脂接着剤、特に熱可塑性の樹脂接着剤を、使用することができる。
熱可塑性樹脂は、溶融・固化によって接着力が発現する樹脂であり、水不溶性又は水難溶性樹脂、及び水溶性樹脂が含まれる。水不溶性又は水難溶性樹脂と水溶性樹脂とは、必要に応じて併用することもできる。
水不溶性又は水難溶性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系の単独又は共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル系モノマーとスチレン系モノマーとの共重合体等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリスチレン、スチレン系モノマーと(メタ)アクリル系モノマーとの共重合体等のスチレン系重合体、変性されていてもよいポリエステル、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612等のポリアミド、ロジン誘導体(例えば、ロジンエステル等。)、炭化水素樹脂(例えば、テルペン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、石油樹脂等。)、水素添加炭化水素樹脂、などを用いることができる。これらの熱可塑性樹脂は、一種又は二種以上を併用して、使用することができる。
水溶性樹脂としては、種々の水溶性高分子、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、ビニル単量体と、カルボキシル基、スルホン酸基又はそれらの塩を有する共重合性単量体と、の共重合体などのビニル系水溶性樹脂、アクリル系水溶性樹脂、ポリアルキレンオキサイド、水溶性ポリエステル、水溶性ポリアミド、などを用いることができる。これらの水溶性樹脂は、一種又は二種以上を併用して、使用することができる。
熱可塑性樹脂には、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定化剤、充填剤、可塑剤、防腐剤、防黴剤、などの種々の添加剤を添加することができる。
〔加工設備〕
図2に、本実施の形態の加工設備10を示した。本加工設備10は、開繊装置18、ダクト14及び拡幅箱55、から主になる。
開繊装置18は、第1ロール装置、第2ロール装置及び第3ロール装置、から主になる。これら第1ロール装置、第2ロール装置及び第3ロール装置は、少なくともそれぞれ一対の第1ニップロール11、一対の第2ニップロール12、一対の第3ニップロール13を有し、必要に応じて、例えば、各別の又は統一の駆動源などが備えられている。
本開繊装置18において、第1〜第3のニップロール11、12及び13は、それぞれ対になるロールが、上下に並んでいる。全てのニップロール間において、原料となるトウTがニップされる。トウTは、各ニップロール11、12及び13の回転に応じて、紙面右側から左側に向かって、流される(搬送される)。
本開繊装置18においては、第2ニップロール12が、第1ニップロール11に比して、周速が速く、第3ニップロール13が、第2ニップロール12に比して、周速が遅くなっている。したがって、本開繊装置18においては、第1ニップロール11と第2ニップロール12との周速差によってトウTが伸張(緊張)され、第2ニップロール12と第3ニップロール13との周速差によってトウTが収縮(弛緩)される。この伸張及び収縮により、トウTは、開繊され、非常にコシが弱くなった状態となる。なお、周速とは、周面、つまりロール表面が動く速度をいう。この周速は、例えば、ロールの回転速度や径などによって、決定される。
また、本開繊装置18においては、全てのニップロール間が、開口56の水平ライン上(同じ高さ)に位置するように配置されている。つまり、トウTは、第1ニップロール11から開口56まで、この開口56の水平ライン上を流れる。したがって、開繊されたトウTが、開口56の周辺部に引っ掛かり、切れたり、脈動したりするおそれがなく、拡幅箱55内において、均一に拡幅される。
もっとも、単にトウTが、第1ニップロール11から開口56までを、この開口56の水平ライン上を流れるようにするのみであると、トウTの上面に作用する伸張力及び収縮力(単に、伸縮力ともいう。)と、トウTの下面に作用する伸縮力とが、重力の影響によって、等しくならないおそれがある。伸縮力が等しくならなければ、均一に開繊されず、当然、これに続く拡幅も、均一にされないおそれがある。そこで、本開繊装置18においては、図3に示すように、第2ニップロール12の周面に溝15が形成されて、伸縮力が実質的に等しくなるようにされている。
溝15の深さ、幅、面積、方向、形状などは、特に限定されない。伸縮力の均一化という観点から、適宜設計することができる。また、この溝15は、一対のロールの両方に形成されている必要はない。いずれか一方のロールのみに形成されていてもよい。図示例では、溝15が、上方のロール12Aには形成されておらず、下方のロール12Bのみに形成されている。これは、図示例では、溝15が、トウTの流れ方向に形成されており、また、全面積の約半分が溝15になっているため、下方のロール12Bのみに溝15を形成して、下方のロール12Bと接触する側のトウTに作用する伸縮力を弱くし、重力による影響を相殺している。ただし、例えば、溝15が、トウTの流れ方向以外、例えば、斜め方向に形成されている場合などは、溝15が形成されているロールと接触する側のトウTに作用する伸縮力の方が強くなることもある。したがって、上方のロール12Aのみに溝15を形成した方がよい場合もある。もちろん、上方のロール12Aの溝と下方のロール12Bの溝との組み合わせによって、伸縮力の均一化を図ることもできる。
本形態において、開繊をどの程度まで行うか、つまり伸張及び縮をどの程度の力で行うか、は特に限定されない。開繊の度合いは、繊維密度のファクターとなるので、用途に応じて、適宜設定するとよい。
以上のようにして開繊されたトウTは、開繊装置18の側方に、図示例では、紙面左側に設置されたダクト14内を、このダクト14の側方に、図示例では、紙面左側に設置された拡幅箱55からの吸引力によって、流れる(空気搬送)。本ダクト14は、開口56の水平ラインに沿う直線状となっており、開繊されたトウTと接触するおそれがない。
ダクト14内を流れたトウTは、水平方向を向く開口56を通して、拡幅箱55内に吸引される。この吸引されるトウTの量は、先の第1ニップロール11の周速に応じて、決まる。つまり、第1ニップロール11の周速が速くなれば多量となり、遅くなれば少量となる。
拡幅箱55内に吸引されたトウTは、圧縮エア等のエアによって拡幅され、所望の幅・密度のトウからなる繊維集合体となる。拡幅箱55において、どのようにトウTを拡幅するかは、特に限定されない。例えば、幅100〜2000mmに、好ましくは150〜1500mmに、拡幅することができる。
以上、本実施の形態の加工設備10は、ニップロールが3組(11,12,13)で、トウTの伸張及び収縮を、それぞれ1回行う形態となっている。ただし、これに限定する趣旨ではない。ニップロールの数を増やし、トウTの伸張及び収縮を、2回、3回、4回又はそれ以上の複数回行う形態とすることもできる。
〔体液吸収性物品〕
本実施の形態の体液吸収性物品は、以上の加工設備で得たトウからなる繊維集合体を、吸収材として使用したものである。吸収材としての使用であれば、例えば、後述するような優れた効果を期待することができるため、様々な場所での(部材としての)使用を考えることができる。具体的には、例えば、従来の吸収性物品、すなわち、表面シートと裏面シートとの間に、綿状パルプや合成パルプなどの吸収材がクレープ紙で包まれてできた体液吸収体が備えられている体液吸収性物品の、綿状パルプや合成パルプなどの吸収材に替えての、使用を例示することができる。
〔トウからなる繊維集合体の特徴〕
本明細書中のトウからなる繊維集合体とは、原材料となるトウから製造された、つまり原材料となるトウを、開繊・拡幅して得られた繊維の集合体をいう。このトウからなる繊維集合体は、パルプ等に比較して、空隙率が高いため、吸収用途とした場合、吸収スピードの向上を期待することができる。
また、トウからなる繊維集合体は、長繊維であるため、繊維の流れ方向に関して、2つに分離(分割)してしまうおそれがない。したがって、例えば、吸収用途とする場合に、繊維の流れ方向を長手方向(前後方向)とすると、長手方向中央部、つまり脚周り部の吸収体が、着用者の動きによっても、前後端部によった状態となるおそれがないため、横漏防止効果を期待することができる。
さらに、トウからなる繊維集合体は、繊維の流れ方向には液体が拡散し易いが、繊維の流れ方向と直交する方向には液体が拡散し難いという特性がある。したがって、例えば、吸収用途とする場合に、繊維の流れ方向を長手方向(前後方向)とすると、体液が長手方向に迅速に拡散することになり、吸収体全面が有効に活用されることなる。
この他、トウからなる繊維集合体は、繊維密度が低いと液体保持性に優れ、他方、繊維密度が高いと液体拡散性に優れるという特性を有する。したがって、例えば、吸収用途とする場合に、吸収体の両側端部を幅方向中央部よりも低密度とすると、吸収体の幅方向中央部においては、体液が迅速に拡散し、迅速な拡散性を要しない両側端部においては、体液保持性が向上することになり、各部位に応じて、最も好適な特性が付与されることになる。ただし、両側端部の繊維密度が低すぎると、吸収体の幅方向へのよりが生じるおそれがある。また、両側端部の繊維密度が高すぎると、着用者に違和感を与えるおそれがある。したがって、これらの点に対する配慮が必要である。
本発明は、トウを開繊・拡幅して、例えば、紙おむつや、生理用ナプキン、尿取りパッド、失禁パッド等の吸収体として使用することができるトウからなる繊維集合体などとする、トウの加工設備として、適用可能である。
従来の加工設備のフロー図である。 本実施の形態の加工設備のフロー図である。 図2のI−I線断面模式図である。
符号の説明
10,50…加工装置、11,12,13,51,52,53…ニップロール、14,54…ダクト、18,58…開繊装置、55…拡幅箱、56…開口、T…トウ。

Claims (3)

  1. 第1ニップロールと第2ニップロールとの周速差によってトウを伸張し、前記第2ニップロールと第3ニップロールとの周速差によって前記トウを収縮する、開繊装置と、
    この開繊装置で開繊したトウを、水平方向を向く開口を通して吸引し、エアによって拡幅する拡幅箱と、を有するトウの加工設備であって、
    前記トウは、少なくとも前記第1ニップロールから前記開口まで、この開口の水平ライン上を流れ、
    前記第2ニップロールの周面に溝が形成されて、前記開繊装置を流れるトウの上面及び下面に作用する前記伸縮力が、実質的に等しくなるようにされている、ことを特徴とするトウの加工設備。
  2. 水平方向を向く開口を通して吸引したトウを、エアによって拡幅する拡幅箱と、
    トウが一対の第1ニップロール間を流れ、この第1ニップロールの周速に応じて、前記拡幅箱内に吸引されるトウの量が決められる、第1ロール装置、
    この第1ロール装置からのトウが一対の第2ニップロール間を流れ、この第2ニップロールが、前記第1ニップロールに比して、周速が速くて、トウが伸張される、第2ロール装置、
    及び、この第2ロール装置からのトウが一対の第3ニップロール間を流れ、この第3ニップロールが、前記第2ニップロールに比して、周速が遅くて、トウが収縮される、第3ロール装置、によって、トウを開繊する開繊装置と、
    を有するトウの加工設備であって、
    前記第1ニップロール、第2ニップロール及び第3ニップロールは、それぞれ対になるロールが、上下に並び、かつ、全てのニップロール間が、前記開口の水平ライン上に位置するように、配置され、
    前記第2ニップロールの、少なくともいずれか一方の周面に溝が形成されて、前記ニップロール間を流れるトウの上面及び下面に作用する前記伸縮力が、実質的に等しくなるようにされている、ことを特徴とするトウの加工設備。
  3. 請求項1又は請求項2記載の設備で得たトウの加工物を、吸収材として使用した、ことを特徴とする体液吸収性物品。
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