JP2006151237A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Ryoichi Watabe
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Abstract

【課題】 使用初期でのタイヤの摩耗による性能変化を緩やかにすることが可能な空気入りタイヤを得る。
【解決手段】 ブロック20の踏面には、路面との間に生じた水分を吸収して、水膜を除去あるいは減少可能な第1浅溝26及び第2浅溝27が設けられている。第1浅溝26及び第2浅溝27浅溝26は、タイヤ周方向Sに沿った直線状とされていおり、第2浅溝27の深さは第1浅溝26の深さよりも深くなっている。第1浅溝26及び第2浅溝27は、タイヤ幅方向Wに交互に形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、トレッド面に複数の主溝で区画された複数の陸部を有する空気入りに関し、さらに詳しくは、タイヤ使用初期での性能を向上させた空気入りタイヤに関する。
氷雪路面やウェット路面等での性能を向上させたタイヤとして、いわゆるスタッドレスタイヤがある。スタッドレスタイヤには、種々の充填剤を配合して、氷表面のエッジ効果を得るようにしたものや、発泡ゴムを使用して、使用期間中の発泡層による吸水・エッジ効果を得るようにしたもの等がある。
しかし、一般にゴムは、加硫硬化された場合に金型と直接接触するタイヤ表面に、上記の充填剤や発泡層が表面に露出せず、タイヤ表面に皮膜が形成されてしまう傾向にある。その結果、タイヤの使用初期においては、充填剤や発泡層の効果が発揮されない(若しくは、その効果が小さい)ことになる。
これに対し、たとえば特許文献1や特許文献2には、トレッド表面に細溝を形成することで、磨耗初期における制駆動性能を向上させた氷雪路用空気入りタイヤが記載されている。また、特許文献3には、トレッドの接地陸部にタイヤ周方向と0°〜40°の角度をなす浅溝をタイヤ幅方向に並べて配置した空気入りタイヤが記載されている。
しかしながら、充填剤や発泡層の効果が充分に得られていない時点で、タイヤの摩耗により浅溝が消滅してしまうと、氷上性能が大きく低下してしまう。
特開2004−34902号公報 特開2004−34903号公報 特開平7−186633号公報
本発明は上記事実を考慮し、使用初期でのタイヤの摩耗による性能変化を緩やかにすることが可能な空気入りタイヤを得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、トレッド面に複数の主溝で区画された複数の陸部を有し、タイヤ幅方向に延びる少なくとも1つのサイプによって前記陸部が分割されてサブブロックが形成された空気入りタイヤにおいて、前記陸部に、前記サイプよりも浅い第1浅溝、及び、前記サイプよりも浅い前記第1浅溝よりも深い第2浅溝、が形成されていることを特徴とする。
ここで、「陸部」としては、主溝によって区画されたブロックやリブを挙げることができる。また、「サイプ」は、主溝よりも浅く、後述する第1浅溝、第2浅溝よりも深いものとされている。
この空気入りタイヤでは、トレッド面に、主溝、サイプ、及び、第1浅溝、第2浅溝が形成されている。空気入りタイヤには種々な大きさ、レベルの力が加わるが、比較的大きな力に対しては主溝のエッジ効果が、陸部の変形に留まる程度の比較的小さな力に対してはサイプのエッジ効果が、そして更に微小な力に対しては第1浅溝、第2浅溝のエッジ効果が発揮される。また、主にサイプ及び第1浅溝、第2浅溝では吸水効果も発揮される。これにより、様々な力をより広範囲で受け止めることができ、空気入りタイヤの持つ摩擦力を効果的に向上させることができる。
この空気入りタイヤは、陸部に、第1浅溝及び第2浅溝が形成されている。第1浅溝はサイプよりも浅く、第2浅溝はサイプよりも浅く第1浅溝よりも深いものとされている。なお、陸部には少なくとも第1浅溝及び第2浅溝の2種類の深さの異なる浅溝が形成されていればよく、それ以外にも深さの異なる浅溝が形成されていてもよい。
このように、深さの異なる第1浅溝と第2浅溝とはタイヤの摩耗により消滅するまでに時間差がある。形成された場所にも依存するが、一般的に、浅い方の第1浅溝が第2浅溝よりも早く消滅する。したがって、タイヤの摩耗により浅溝が一度期に消滅するのを防止でき、同時に消滅する場合と比較して、充填剤や発泡層が露出するまでの性能の変化を緩やかにすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1浅溝及び第2浅溝は、タイヤ周方向に延びていること、を特徴とする。
上記構成では、第1浅溝及び第2浅溝は、サブブロック内でタイヤ周方向に延びている。タイヤ周方向に延びるとは、タイヤ周方向の成分を持っていればよく、必ずしもタイヤ周方向に沿った方向である必要はない。この構成によれば。より高い排水効果を得ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記第1浅溝及び第2浅溝の少なくとも一方によって区画された複数の微小浅陸部が、0.4mm2〜30mm2の踏面面積とされていることを特徴とする。
微小陸部の踏面面積を0.4mm2以上とすることで、接地面積を確保して使用初期で高い性能を得ることが可能となる。また、30mm2以下に制限することで、単位面積当りに占める第1浅溝、及び第2浅溝の領域(ネガティブ率)を確保できるので、第1浅溝及び第2浅溝内に取り込み可能な水分量を多くして、高い除水効果を得ることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記第1浅溝及び第2浅溝の幅が0.1mm〜1.0mmとされていること、を特徴とする。
このように、第1浅溝及び第2浅溝の幅を1.0mm以下とすることで、微小陸部の踏面面積を確保して、使用初期で高い性能を得ることが可能となる。また、第1浅溝及び第2浅溝の幅を0.1mm以上とすることで、浅溝内に取り込み可能な水分量を確保して、高い除水効果を得ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記第1浅溝の深さが0.1mm〜0.4mmとされ、前記第2浅溝の深さが0.2mm〜0.5mmとされていること、を特徴とする。
このように、第1浅溝及び第2浅溝の深さを0.5mm以下とすることで、第1浅溝及び第2浅溝によって区画された微小陸部の接地時における変形を抑制して、摩耗を少なくすることができる。また、第1浅溝及び第2浅溝の深さを0.1mm以上とすることで、第1浅溝及び第2浅溝内に取り込み可能な水分量を確保して、高い除水効果を得ることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記第1浅溝の深さと第2浅溝の深さとの差が、0.1mm〜0.4mmとされていること、を特徴とする。
微小陸部の変形の抑制、除水効果、及び、タイヤの摩耗による第1浅溝及び第2浅溝の消滅の時間差確保、の観点から、両者の深さの差を0.1mm〜0.4mmとすることが好ましい。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記第1浅溝と第2浅溝とが、タイヤ幅方向に交互に配置されていること、を特徴とする。
このように、第1浅溝と第2浅溝とを交互に配置することにより、タイヤ幅方向における性能の偏りを抑制することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記第1浅溝及び第2浅溝が、規則的なパターンで配置されていること、を特徴とする。
このように、第1浅溝と第2浅溝とを規則的なパターンで配置することにより、タイヤの性能の偏りを抑制することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の発明において、前記陸部を構成するゴムが、タイヤの半径方向外側の発泡ゴム層と、半径方向内側の未発泡ゴム層と、で構成されていること、を特徴とする。
上記構成の空気入りタイヤでは、使用により接地面が摩耗すると、発泡ゴム層の発泡部分(発泡層)が露出するので、この発泡部分で路面との間に発生した水の吸収効果、及び路面に対するエッジ効果を得ることができる。したがって、空気入りタイヤの使用初期において発泡部分が露出していない状態から露出に至るまでの間の、吸水効果、エッジ効果等の性能の変化を、緩やかにすることができる。
本発明は上記構成としたので、空気入りタイヤの使用初期でのタイヤの摩耗による性能変化を緩やかにすることが可能となる。
図1には、本発明の第1実施形態の空気入りタイヤ10が示されている。この空気入りタイヤ10は、回転方向があらかじめ決められている。図面においてこの回転方向を矢印Sで、これと直交するタイヤ幅方向を矢印Wでそれぞれ示す。なお、空気入りタイヤ10の周方向は、回転方向及びその反対方向となる。
図2に示すように、この空気入りタイヤ10のトレッド12は、タイヤ径方向内側の内方ゴム層34と、タイヤ径方向外側の外方ゴム層36と、で構成されている。
外方ゴム層36は、内部に多数の気泡が存在する発泡ゴム層とされており、空気入りタイヤ10の使用時には、この気泡内に、トレッド12の踏面と路面との間の水分が吸収される。また、気泡によって路面に引っかかるエッジ効果も発揮される。ただし、一般に空気入りタイヤ10の使用初期では、タイヤ成形の金型と直接接触するタイヤ表面(踏面)に、気泡が露出しない。
これに対し、内方ゴム層34はこのような気泡が存在しない未発泡ゴム層とされており、外方ゴム層36よりも高い剛性を有している。これにより、トレッド12の形状を安定的に維持できる。
図1に示すように、空気入りタイヤ10のトレッド12には、タイヤ赤道面CL上に直線状の周溝14が形成され、タイヤ赤道面CLのタイヤ幅方向両側にも周溝16が形成されている。空気入りタイヤ10のタイヤ幅方向両側からは、タイヤ赤道面CLに向かって湾曲し、周溝16に交差する横溝18が形成されている。横溝18は、周溝16と周溝14の中間部分において、回転方向に向かって屈曲しており、さらに、この屈曲部分の長手方向略中央からは、周溝14に連なる横溝24が形成されている。これらの周溝14、16、及び横溝18、24は、本発明に係る主溝38であり、この主溝38によって、空気入りタイヤ10のトレッド12には複数個のブロック20(陸部)が画成されている。
本実施形態の空気入りタイヤ10は、冬用のスタッドレスタイヤとして用いられるものであって、トレッド12を形成しているトレッドゴムは、硬度(0°C、JIS−A)が50度であり、損失係数tanδ(ピーク位置)が−45°C、動的弾性率(−20°C、0.1%歪)が180kgf/cm2であるが、本発明はこれに限定されない。
なお、冬用のスタッドレスタイヤとして用いる場合のトレッドゴムは、硬度(0°C、JIS−A)が40〜68度、損失係数tanδ(ピーク位置)が−30°C以下、動的弾性率(−20°C、0.1%歪)が300kgf/cm2以下であることが好ましい。
ここで、トレッドゴムの硬度が40度未満の場合は、柔らかすぎて耐摩耗性に劣り、68度より高い場合は硬すぎて氷雪路面との接触面積が減って制動性能・駆動性能等が劣るため好ましくない。また、損失係数tanδ(ピーク位置)が−30°より高いと、氷雪路面では剛すぎて接触面積が減って制動性能・駆動性能等に劣るため好ましくない。さらに、動的弾性率が300kgf/cm2よりも高いと、氷雪路面では剛すぎて接触面積が減って制動性能・駆動性能等に劣るため好ましくない。
一方、周溝14、16、及び横溝18、24は、排水性及び寿命の点から溝深さ8mm以上、溝幅3mm以上とすることが好ましく、トレッド12の踏面のネガティブ比率は、同じく排水性の点、ブロック20の剛性の点から25〜65%とすることが好ましい。
ここで、溝深さが8mm未満、また、溝幅が3mm未満では、溝による排水性が十分に発揮できないため好ましくない。また、ネガティブ比率が25%未満となると、排水性が低下するため好ましくなく、65%よりも高くなると陸部としてのブロック20が小さくなって剛性が低下するため、制動性能・駆動性能が低下する場合があり、耐摩耗性能も悪化するため好ましくない。
これらブロック20の踏面には、図3にも示すように、タイヤ幅方向(矢印W方向)に延びるジグザク状のサイプ22が設けられており、ブロック20のそれぞれが、主溝38−サイプ22間、又はサイプ22−サイプ22間の複数のサブブロック28に分割されている。
また、ブロック20の踏面には、路面との間に生じた水分を吸収して、水膜を除去あるいは減少可能な第1浅溝26及び第2浅溝27が設けられている。本実施形態の第1浅溝26及び第2浅溝27浅溝26は、タイヤ周方向Sに沿った直線状とされている。第1浅溝26及び第2浅溝27は、タイヤ幅方向Wに交互に形成されている。この第1浅溝26及び第2浅溝27の少なくとも一方によって、サブブロック28が微小陸部30に区画されている。
図4に示すように、第1浅溝26の幅W1及び第2浅溝27の幅W2は、少なくともサイプ22の幅W3(図3参照)よりも狭く形成されているが、これらの幅は同程度、あるいはW1、W2が、W3より広くてもよい。なお、第1浅溝26の幅W1及び第2浅溝27の幅W1は0.1mm〜1.0mmの範囲が好ましい。幅W1、W2を1.0mm以下とすることで、微小陸部30の接地時における変形を抑制して、摩耗を少なくすることができる。
図4に示すように、第1浅溝26及び第2浅溝27は、断面形状が略矩形状とされている。第2浅溝27の深さD2は、第1浅溝26の深さD1よりも深くなっている。なお、第1浅溝26の深さD1と第2浅溝27の深さD2との差は、0.1mm〜0.4mmとされていることが好ましい。また、第1浅溝26の深さD1は、0.1mm〜0.4mmの範囲が好ましく、第2浅溝27の深さD2は、0.2mm〜0.5mmの範囲が好ましい。深さD1及び深さD2を0.1mm以上(深さD2については0.2mm以上)とすることで、、第1浅溝26及び第2浅溝27内に取り込み可能な水分量を確保して、高い除水効果を得ることができる。深さD1及び深さD2を0.5mm以下(深さD1については0.4mm以下)とすることで、微小陸部30の接地時における変形を抑制して、摩耗を少なくすることができる。
また、微小陸部30の踏面面積としては、0.4mm2〜30mm2とすることが好ましい。踏面面積を0.4mm2以上とすることで、接地面積を確保して、空気入りタイヤ10の使用初期で高い性能を得ることが可能となる。また、30mm2以下に制限することで、第1浅溝26及び第2浅溝27内に取り込み可能な水分量を確保して、高い除水効果を得ることができる。
なお、第1浅溝26及び第2浅溝27は、空気入りタイヤ10を加硫成型するモールドの内面に、切削加工、放電加工、エッチング加工等にて形成することができる。
また、第1浅溝26及び第2浅溝27は、成型後のタイヤや、走行に供されてある程度表面が摩耗したタイヤに形成することもでき、このようなタイヤにおいては、ナイフカットあるいは紙やすりなどによる表面バフ等により形成することができる。
次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用を説明する。
空気入りタイヤ10のトレッド12は、タイヤ径方向内側の内方ゴム層34(未発泡ゴム層)と、タイヤ径方向外側の外方ゴム層36(発泡ゴム層)とで構成されているが、使用初期では、踏面に、外方ゴム層36の気泡が露出していない。
使用初期状態の空気入りタイヤ10で氷雪路上を走行すると、トレッド12と氷または雪とが接触する際の圧力、摩擦等により水が発生する。摩擦力低下の原因となるこの水はブロック20の踏面に設けられた浅溝26内に取り込まれ、この溝部分を介して(あるいは、さらにサイプ22を介して)周溝14、16、及び横溝18、24へと排出されるため、踏面と路面との間の水膜が除去される。
このため、本実施形態の空気入りタイヤ10は、踏面に第1浅溝26及び第2浅溝27が形成されていないタイヤに比較して、使用初期における氷雪路面での制動性能・駆動性能が向上すると共にウエット路面においても、第1浅溝26及び第2浅溝27の排水効果によりウエット性能が向上する。
空気入りタイヤ10の使用により、路面と接触する微小陸部30が徐々に摩耗する。この摩耗が進行すると、第1浅溝26及び第2浅溝27は消滅する。本実施形態では、第1浅溝26の深さD1よりも第2浅溝27の深さD2が深くなっているので、第1浅溝26の方が第2浅溝27よりも早く消滅し、その後第2浅溝27が消滅する。このように、深さの異なる第1浅溝26と第2浅溝27とは、タイヤ10の摩耗により消滅するまでに時間差がある。したがって、タイヤ10の摩耗により第1浅溝26及び第2浅溝27が一度期に消滅するのを防止できる。これにより、第1浅溝26及び第2浅溝27が、同時に消滅する場合と比較して、充填剤や発泡層が露出するまでの性能の変化を緩やかにすることができる。
なお、空気入りタイヤ10の使用により、外方ゴム層36の気泡が露出すると、この気泡によって除水効果や、路面に対するエッジ効果が発揮される。
なお、本実施形態では、第1浅溝26及び第2浅溝27を、タイヤ周方向Sに沿って形成したが、図5に示すように、タイヤ周方向Sから所定角度傾斜した直線をクロスさせた形状としてもよい。
また、第1浅溝26及び第2浅溝27は、必ずしも直線状である必要はなく、図6に示すように、タイヤ周方向Sに沿ったジグザグ形状としたり、図7に示すように、タイヤ周方向Sに沿った波形形状としてもよい。
また、本実施形態では、第1浅溝26と第2浅溝27とを交互に配置したが、必ずしも交互に配置する必要はない。第1浅溝26を2本毎に第2浅溝27を1本配置するなど、第1浅溝26と第2浅溝27の形成の本数を変えてもよい。
なお、第1浅溝26及び第2浅溝27は、規則的なパターンで配置されていることが好ましい。すなわち、第1浅溝26と第2浅溝27とで形成される一定領域のパターンが、一定の規則性にしたがって配置されていることが好ましい。このように第1浅溝26と第2浅溝27とを規則的に配置することにより、構造が簡単になり、しかも、トレッド面全体にわたって均一な性能を確保できる。
なお、本実施形態では、ブロック20にサイプ22が形成された空気入りタイヤ10を例に挙げたが、サイプ22が形成されていない空気入りタイヤに本発明を適用し、浅溝26をブロック20に形成することも可能である。この場合には、少なくとも周溝14、16、及び横溝18、24よりも浅溝を浅く且つ幅狭とすれば、空気入りタイヤの基本性能に浅溝26が与える影響を少なくでき、且つ浅溝26の本来的な効果である除水効果も維持できる。
また、主溝38によってブロック20が形成された空気入りタイヤ10に限らず、たとえばリブが形成された空気入りタイヤに対しても、このリブに浅溝を形成して本発明に係る空気入りタイヤとすることが可能である。
また、ブロック20(又はリブ)として、発泡ゴム層で構成された外方ゴム層に代えて、氷上性能を向上させるために充填剤が充填されたゴムで構成されていてもよい。この構成であっても、空気入りタイヤの使用初期では踏面に充填剤が露出していないことが想定されるが、本実施形態のような第1浅溝26及び第2浅溝27を形成することで、空気入りタイヤの使用初期での性能を向上させることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。
本実施例では、図1〜図4に示す本実施形態の空気入りタイヤ10を乗用車に装着し、使用初期における氷上性能を評価した。第1浅溝26の深さD1を0.5mm、第2浅溝D2の深さD2を0.65mmとした。
また、比較例として、浅溝なしのタイヤ80(比較例1)、及び、第1浅溝26と同様の浅溝72(深さが0.5mm)がタイヤ周方向Sに沿って配置された空気入りタイヤ70(比較例2)を使用して、同じく使用初期における氷上性能の経時変化を評価した。
なお、空気入りタイヤ70は、図8に示すように、実施例の空気入りタイヤ10の第2浅溝27に代えて、第1浅溝26が配置されたものである。これ以外の基本的構成は実施例の空気入りタイヤ10と同一であり、図8においても同一部分は図1と同符号を付している。
空気入りタイヤ10、70、80の基本的な構成を表1に示す。
Figure 2006151237
これら実施例及び比較例では、共通の条件として、
・タイヤサイズ:195/65R16
・使用リム :6J−15
・使用内圧 :210kPa(フロント、リヤ同じ)
とした。
<試験方法及び評価方法>
・制動距離
氷上で20km/hの定速走行中にブレーキロックにより0km/hへと減速するのに要した制動距離を測定し、比較例1における性能のピーク時を100として、相対的に指数評価した。評価値の数値が大きくなるほど制動性能に優れていることを示す。
図9には、本発明の実施例、比較例1、及び、比較例2の、走行距離と前記評価値の関係が示されている。実施例、比較例1、及び、比較例2は、性能のピーク時はほぼ同時期で、ピーク時の性能評価値も同様である。いずれについても、走行距離が長くなるほど、タイヤの摩耗により発泡層が露出して性能評価値が上昇する。
しかし、比較例1と実施例とを比較すると、比較例1は使用初期における性能評価値が実施例よりも大幅に低いため、性能のピーク時までの性能変化が大きくなっている。これに対し、実施例は、性能のピーク時までの性能変化は緩やかになっている。
また、比較例2と実施例とを比較すると、比較例2は性能のピーク時までの間に、一旦性能評価値が低下して再び上昇している。これにより、低下した後の性能上昇時における性能変化は、比較例1と同様に大きくなっている。これは、比較例2では、第1浅溝26と同じ深さの浅溝のみが形成されているため、発泡層の効果が充分に得られる前に、浅溝が消滅してしまったことが原因と考えられる。これに対し、実施例は、性能のピーク時までの間に性能評価値が低下することなく、緩やかに上昇している。
本発明の実施形態の空気入りタイヤのトレッドを示す平面図である。 本発明の実施形態の空気入りタイヤのブロックを拡大して示す断面図である。 本発明の実施形態の空気入りタイヤのトレッドを部分的に拡大して示す平面図である。 本発明の実施形態の空気入りタイヤのトレッドに形成された第1浅溝及び第2浅溝の深さ及び幅を示す説明図である。 本発明の実施形態の空気入りタイヤのトレッドの変形例を部分的に拡大して示す平面図である。 本発明の実施形態の空気入りタイヤのトレッドの他の変形例を部分的に拡大して示す平面図である。 本発明の実施形態の空気入りタイヤのトレッドの他の変形例を部分的に拡大して示す平面図である。 比較例の空気入りタイヤのトレッドを示す平面図である。 実施例と比較例のタイヤ性能の経時変化を示すグラフである。
符号の説明
10 空気入りタイヤ
12 トレッド
14 周溝
16 周溝
18 横溝
20 ブロック
22 サイプ
24 横溝
26 第1浅溝
27 第2浅溝
28 サブブロック
30 微小陸部
34 内方ゴム層
36 外方ゴム層
38 主溝
CL タイヤ赤道面

Claims (9)

  1. トレッド面に複数の主溝で区画された複数の陸部を有し、タイヤ幅方向に延びる少なくとも1つのサイプによって前記陸部が分割されてサブブロックが形成された空気入りタイヤにおいて、
    前記陸部に、前記サイプよりも浅い第1浅溝、及び、前記サイプよりも浅い前記第1浅溝よりも深い第2浅溝、が形成されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第1浅溝及び第2浅溝は、タイヤ周方向に延びていること、を特徴とする請求項1に記載に空気入りタイヤ。
  3. 前記第1浅溝及び前記第2浅溝の少なくとも一方によって区画された複数の微小陸部が、0.4mm2〜30mm2の踏面面積とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1浅溝及び第2浅溝の幅が0.1mm〜1.0mmとされていること、を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第1浅溝の深さが0.1mm〜0.4mmとされ、前記第2浅溝の深さが0.2mm〜0.5mmとされていること、を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第1浅溝の深さと第2浅溝の深さとの差が、0.1mm〜0.4mmとされていること、を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記第1浅溝と第2浅溝とが、タイヤ幅方向に交互に配置されていること、を特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記第1浅溝及び第2浅溝が、規則的なパターンで配置されていること、を特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記陸部を構成するゴムが、タイヤの半径方向外側の発泡ゴム層と、半径方向内側の未発泡ゴム層と、で構成されていること、を特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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