JP2006147820A - 発光装置及びこれを用いた液晶表示装置用バックライト装置、照明装置 - Google Patents

発光装置及びこれを用いた液晶表示装置用バックライト装置、照明装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 温度上昇に伴う色合いの変化及び輝度変化を抑制し、消費電力の低減を図る。
【解決手段】 少なくともAlGaInP系化合物半導体発光素子11Rを含む複数種類の発光素子11と、発光素子11の発熱を放散させるヒートシンク12とを備え、AlGaInP系化合物半導体発光素子11Rに対応するヒートシンクを、AlGaInP系化合物半導体発光素子11Rより発熱量の大きい他の発光素子11G、11Bに対応するヒートシンクから熱的に独立させる。他の発光素子11G,11Bは例えばAlGaInN系化合物半導体発光素子である。AlGaInP系化合物半導体発光素子11Rに対応するヒートシンク12aと他の発光素子11G,11Bに対応するヒートシンク12bとは分離している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、AlGaInP系化合物半導体発光素子とAlGaInN系化合物半導体発光素子とを備える発光装置及びこれを用いた液晶表示装置用バックライト装置、照明装置に関する。
液晶表示装置用バックライト装置の光源としては冷陰極管が現在広く普及しているが、液晶表示装置の用途の拡大に伴って色再現性や応答性等に対する要求が非常に厳しくなりつつある状況を考えると、将来的には対応が難しくなることが予想される。そこで近年では、発光素子として赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の発光ダイオード(light emitting diode:LED)を利用した光源が注目されている。LEDは、活性層の混晶組成により発光波長の制御が可能な、いわゆる波長選択性を有するとともに、色純度及び高速応答性においても優れているため、3原色を混色して白色光とし、これを液晶表示装置用バックライト装置の光源として利用することで、液晶表示装置の色再現性や応答性の大幅な改善が可能となる。また、LEDは、液晶表示装置用バックライト装置用途に止まらず、例えば表示装置や各種照明装置への応用も期待されている(例えば、特許文献1等参照)。
ところでLED光源は、従来使用されている冷陰極管に比較して温度変化による波長及び発光効率の変化が大きいことが問題となる。例えばLEDを液晶表示装置用バックライト装置の光源として用いた場合、電源投入直後から発熱により温度上昇し、その結果、液晶表示装置の色合いや輝度が変化して所望の特性が得られないという不都合が生じる。また、色合いの変化を抑制するためにLEDの各色の光出力をリアルタイムでモニタし、白色光を維持しようとすると、消費電力が大幅に増大するという問題もある。この問題は、多数のLEDが必要となる大型のシステム、例えば大画面液晶表示装置等では特に顕著となる。
上述の問題を回避するために様々な放熱対策が提案されている。例えば、LEDが埋設されたチップ自体に放熱機構を設けることによりLEDの発熱を基板等に放散させるようにしている(例えば特許文献2、特許文献3等参照)。しかしながら、基板に蓄熱すると結局はLED温度が上昇し、上述と同様の問題が発生するため、実際にはLEDが実装される基板側の放熱対策が重要となる。そこで、例えばLEDが実装される基板の裏面にヒートシンクを設け、素子での発熱を回路基板を介して効率よくヒートシンクより逃がすようにしている(例えば特許文献4、特許文献5等参照)。
特開平11−340515公報 特開2003−188424号公報 特開2002−359403号公報 特開2002−33011号公報 特開2003−92011号公報
しかしながら、上述の特許文献4及び特許文献5に記載されるヒートシンクを用いた場合であっても、例えば発光装置、液晶表示装置用バックライト装置、照明装置等、RGBの3原色のLEDを基板等に実装した場合、やはり上述のような色合いの変化や輝度変化といった不具合を生じ、有効な解決策は現状では見つかっていない。
そこで本発明はこのような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、温度上昇に伴う色合いの変化及び輝度変化を抑制し、消費電力の低減を図ることが可能な発光装置、及びこれを用いた液晶表示装置用バックライト装置、照明装置を提供することを目的とする。
前述の問題を解決するために本発明者らが長期にわたり検討した結果、温度上昇による影響を受けやすいAlGaInP系化合物半導体発光素子をAlGaInN系化合物半導体発光素子等の発熱量の大きい他の発光素子とは異なるヒートシンクで放熱させることが特性の安定化に極めて有効であるとの知見を得、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る発光装置は、少なくともAlGaInP系化合物半導体発光素子を含む複数種類の発光素子と、上記発光素子の発熱を放散させるヒートシンクとを備え、上記AlGaInP系化合物半導体発光素子に対応するヒートシンクを、上記AlGaInP系化合物半導体発光素子より発熱量の大きい他の発光素子に対応するヒートシンクから熱的に独立させることを特徴とする。また、本発明に係る液晶表示装置用バックライト装置は、上記発光装置を光源として備えることを特徴とする。さらに、本発明に係る照明装置は、上記発光装置を備えることを特徴とする。
例えば赤色(R)LEDとして一般的に使用されるAlGaInP系化合物半導体発光素子は、青色(B)及び緑色(G)LEDとして一般的に使用されるAlGaInN系化合物半導体発光素子(B,G)に比べて発熱量が小さく、且つピーク波長及び発光効率が温度上昇の影響を受けやすいという特徴がある。従来はAlGaInP系化合物半導体発光素子とAlGaInN系化合物半導体発光素子を全て同一のヒートシンクで放熱していたため、ヒートシンクを介してAlGaInP系化合物半導体発光素子が加熱され、その結果、AlGaInP系化合物半導体発光素子の大幅な波長シフトや発光効率の変化を引き起こすという不具合を生じていた。
本発明ではAlGaInP系化合物半導体発光素子のヒートシンクをAlGaInN系化合物半導体発光素子等、AlGaInP系化合物半導体発光素子より発熱量の大きい他の発光素子から熱的に独立させることによって、他の発光素子の発熱によるAlGaInP系化合物半導体発光素子への悪影響を抑制し、その結果、AlGaInP系化合物半導体発光素子の波長シフトや発光効率低下が抑制される。AlGaInN系化合物半導体発光素子は比較的温度上昇の影響を受けにくいため、AlGaInN系化合物半導体発光素子自身の発熱によるAlGaInN系化合物半導体発光素子の特性変化はほとんど問題とならない。したがって、AlGaInP系化合物半導体発光素子とAlGaInN系化合物半導体発光素子等の他の発光素子とが混在する発光装置全体として、色合いや輝度の安定化が実現される。
本発明によれば、AlGaInP系化合物半導体発光素子のヒートシンクを発熱量の大きい他の発光素子から熱的に独立させることによって、AlGaInP系化合物半導体発光素子の波長シフトや発光効率の変化を低減し、その結果、色合い及び輝度の安定化を実現した発光装置を提供することができる。また、本発明に係る発光装置は、使用中の色合い変化が抑制されるので、例えば白色点を保つ制御に要する消費電力の低減を図ることができる。また、本発明によれば、上述の発光装置を利用することにより、色合い及び輝度の安定化を図り、省電力を実現した液晶表示装置用バックライト装置及び照明装置を実現することができる。
以下、本発明を適用した発光装置及びこれを用いた液晶表示装置用バックライト装置及び照明装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に、液晶表示装置のバックライト装置に適用した概略断面図を示す。バックライト装置は、光源となる発光装置1と、発光装置1からの発光を反射及び拡散させて面状光源とする反射ユニット2とを備えるものである。
先ず、バックライト装置を構成する発光装置1について説明する。発光装置1は、基本的には、複数個の発光素子11と、発光素子11の放熱を放散させるヒートシンク12とで構成される。
発光素子11は、任意の基板(ここでは反射ユニットの底面)やヒートシンク12上に実装可能なチップ状であり、化合物半導体を発光層として有する発光ダイオード(light emitting diode:LED)が樹脂等によって封止されてなる。発光素子11は、AlGaInP系化合物半導体を発光層として有し、発光色が赤色であるLEDを有する発光素子11R(以下、AlGaInP系発光素子11Rと称する。)と、AlGaInN系化合物半導体を発光層として有し、発光色が緑色である発光素子11G(以下、AlGaInN系発光素子11Gと称する。)と、AlGaInN系化合物半導体を発光層として有し、発光色が青色である発光素子11B(以下、AlGaInN系発光素子11Bと称する。)とで構成される。各発光素子11の発色は混色されて、例えば白色光となる。なお、図1においては、AlGaInN系発光素子11GとAlGaInN系発光素子11BとをAlGaInP系発光素子11B、2Gとしてまとめて図示するが、実際にはAlGaInN系発光素子11GとAlGaInN系発光素子11Bとは別々の発光素子として実装される。発光素子11の配列状態は、例えば図1中紙面に対し垂直方向に延びる色別のライン状とすることができるが、これに制限されるものではない。
ヒートシンク12としては、発光素子11の発熱を放散可能であれば特に制限なく使用でき、例えば金属、セラミック、シリコン等を構成材料とするヒートシンクを使用でき、例えば一対の絶縁層で金属層を挟み込むとともに発光素子11に対応する配線パターンを有し、回路基板とヒートシンクとしての機能を兼ねるヒートシンクを用いることが好ましい。また、図1に示すように、ヒートシンク12の発光素子11の実装面と反対側の面(裏面)にフィン13を設け、ヒートシンク12の放熱性をさらに高めてもよい。
本発明では、ヒートシンク12のAlGaInP系発光素子11Rの放熱に関与する領域と、AlGaInP系発光素子2Rより発熱量の大きい他の発光素子(AlGaInN系発光素子11G及びAlGaInN系発光素子11B)の放熱に関与する領域とが互いに熱的に独立した状態となるようにする。例えば、ヒートシンク12が分離され、互いに熱的に独立したヒートシンク12aとヒートシンク12bとから構成されるとともに、AlGaInP系発光素子11Rに一方のヒートシンク12aが熱的に接触し、他の発光素子(AlGaInN系発光素子11G及びAlGaInN系発光素子11B)に他方のヒートシンク12bが熱的に接触することが好ましい。他の発光素子であるAlGaInN系発光素子11GとAlGaInN系発光素子11Bとは、例えば共通のヒートシンク12bを対応させてもよく、異なるヒートシンクを対応させて別々に放熱させてもよい。
なお、AlGaInP系発光素子11Rが他の発光素子から熱的に独立した状態とは、AlGaInP系発光素子11Rに対応するヒートシンク12aと他の発光素子に対応するヒートシンク12bとで、これら発光素子11を発光させたとき、各ヒートシンクの温度が異なる状態のことを指す。ここでいうヒートシンク温度は、発光素子11の発光直後のヒートシンク温度ではなく、発光素子11の発光を適当な時間維持し、発光素子11の発熱によってヒートシンクが加熱され平衡に到達した後の温度のことをいう。
発光素子11の実装面を水平面から傾けて使用する場合、図1に示すように、AlGaInP系発光素子11R及びこれが実装されるヒートシンク12aは、他の発光素子(AlGaInN系発光素子11G及びAlGaInN系発光素子11B)又は他の発光素子が実装されるヒートシンク12bより下方に配置されることが好ましい。AlGaInP系発光素子11R及びヒートシンク12aを下方に配置することにより、他の発光素子又はヒートシンク12bによって暖められた空気の対流による、AlGaInP系発光素子11R及びヒートシンク12aの温度上昇を抑制することができる。
次に、バックライト装置を構成する反射ユニット2について説明する。反射ユニット2は、発光装置1の発光を遮光、混色及び拡散する機能を有し、バックライト装置を用いた液晶ディスプレイの色むらや輝度むら等を低減する目的で配置されるものである。反射ユニット2は、例えば、発光素子11の発光を遮光し反射させる遮光反射板21と、遮光反射板21で反射した光を前面に反射させる反射板22と、導光反射板21のさらに前面に配置され各色を混色及び導光する導光混色板23と、導光混色板23の前面に配置された拡散板24と、これらを支持する筐体25とを備えて構成され、筐体25の底面25aの内側に発光素子11が実装されている。反射ユニット2の底面25aとヒートシンク12とは熱的に接触し、発光素子11の発熱がヒートシンク12に伝達される。なお、反射ユニット2が図1に示す構成に限定されないことは言うまでもない。
本発明の発光装置1においては、AlGaInP系発光素子11Rの放熱に関与するヒートシンク12aと、他の発光素子であるAlGaInN系発光素子11G及びAlGaInN系発光素子11Bの放熱に関与するヒートシンク12bとが分離して熱的に独立している。ここで、AlGaInP系発光素子2RはAlGaInN系発光素子11G及びAlGaInN系発光素子11Bより発熱量が小さいため、発光素子11を発光させたときに最終的に到達するヒートシンク12の温度は、AlGaInP系発光素子2Rに対応するヒートシンク12aの方がヒートシンク12bより低くなる。ヒートシンク12aとヒートシンク12bとの温度差は、例えば10℃以上、より好ましくは20℃以上である。したがって、AlGaInP系発光素子2Rに対応するヒートシンク12aをAlGaInN系発光素子11G及びAlGaInN系発光素子11Bに対応するヒートシンク12bから熱的に独立した状態とすることによって、AlGaInP系発光素子2Rの温度上昇を抑制し、AlGaInP系発光素子11Rの波長シフトや発光効率の大幅な低下を抑制することができる。したがって、発光装置1全体としての色合いや輝度変化を防止し、温度特性の安定化を図ることができる。
また、発光装置1を反射ユニット2等と組み合わせて液晶ディスプレイ用バックライト装置を構成した場合、液晶ディスプレイの使用中の色合いの変化や輝度変化等の不具合の発生が防止され、液晶ディスプレイの表示特性の向上を図ることができる。また、バックライト装置の色合いの変化が低減されているため、所望の白色度を保つ制御の必要性が薄くなり、制御に要する消費電力を低減することができる。したがって、本発明を適用したバックライト装置は、バックライトとして多数の発光素子1を必要とする大型のシステム、例えば30インチクラスの大画面液晶表示装置用バックライトとして好適である。
なお、上述の説明では、ヒートシンク12がヒートシンク12aとヒートシンク12bとに構造的に分離され、それぞれにAlGaInP系発光素子11R、その他の発光素子を対応させた例を挙げたが、本発明は、ヒートシンク12においてAlGaInP系発光素子11Rの放熱に関与する領域と、AlGaInN系発光素子2G、2Bの放熱に関与する領域とが熱的に独立した状態とされれば、ヒートシンク12の構造については限定されるものではない。例えば、互いに熱的に独立した状態とされれば、ヒートシンク12aとヒートシンク12bとが構造的に連結しても、共通であってもよい。
次に、発光装置及びこれを用いたバックライト装置の変形例について、図2を参照しながら説明する。以下では、図1に示す発光装置及びバックライト装置と同様の部材については、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
変形例の発光装置1においては、AlGaInP系発光素子11Rに対応するヒートシンク12aに空冷ファン14が近接して配置され、ヒートシンク12aを強制冷却する構造とされる。空冷ファン14は、ヒートシンク12aに取り付けられた温度センサ(図示せず。)から出力されるヒートシンク温度を監視しながらヒートシンク12aの温度制御を行う構成とされることが好ましい。
また、反射ユニット2においては、筐体25の一部が開口して発光素子11の実装面側に通気路26が設けられる。例えばAlGaInP系発光素子2Rの下方の側壁25bが開口して吸気口27aとされ、AlGaInP系発光素子2Rの上方の底面25aが開口して排気口28aとされる。AlGaInN系発光素子2G、2Bにも吸気口27b及び排気口28bが設けられる。AlGaInP系発光素子2Rの通気路26aとAlGaInN系発光素子2G、2Bの通気路26bとの間は断熱材29で隔てられる。
変形例の発光装置1においては、空冷ファン14の設置や、空冷ファン14でヒートシンク12aを温度制御するため、AlGaInP系発光素子2Rの放熱性がさらに向上し、AlGaInP系発光素子11Rの波長シフトや発光効率の低下をより確実に抑制することができる。
以上、本発明の発光装置で液晶ディスプレイのバックライト装置を構成した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、AlGaInP系発光素子を含む複数種類の発光素子とヒートシンクとを備える構成であれば、例えば反射ユニット等を持たない発光装置や、各種の照明装置に適用可能であることは言うまでもない。また、消費電力が10W以上、好ましく20W以上の照明装置に適用する場合、本発明の効果を有効に得ることができる。
本発明を適用した具体的な実施例について、実験結果に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施例の記載に限定されるものではない。
以下では、最初に、R、G、BのLEDを光源として用いた従来の発光装置(従来例)における問題点について説明し、その後で本発明のバックライト装置(実施例)について説明する。
先ず、R、G、Bの各発光色のLEDを用意した。例えば、赤色LEDとしては波長630nmのAlGaInP系LED、緑色LEDとしては波長525nmのAlGaInN系LED、青色LEDとしては波長460nmのAlGaInN系LEDを選択した。これらは、ほぼNTSC比100%に相当するような波長の選択の一例である。これらLEDの室温におけるピーク波長及びエネルギー効率は、例えば以下の表1のようになる。
また、これらLEDの60℃の環境下における波長及びエネルギー効率は、例えば以下の表2のようになる。また、各LEDの温度とエネルギー効率との関係を図3に、各LEDの温度と発光波長との関係を図4に示す。
表1と表2との比較から、温度上昇によってLEDのエネルギー効率は低減し、また、発光波長もシフトすることがわかる。このような温度上昇に伴う変化は、主にLEDを構成する活性層やクラッド層の材料に起因している。また、表1、表2、図3及び図4から、温度上昇による波長シフト及びエネルギー効率低下は、特にAlGaInP系LEDにおいて著しいことがわかる。
<従来例>
次に、市販のLED(1個あたりの消費電力:1W以下)を使用して図1に示すバックライト装置と類似の構造を持つバックライト装置を作製した。LEDとしては、上記AlGaInP系赤色LEDを35個、上記AlGaInN系緑色LEDを70個、上記AlGaInN系青色LEDを35個使用した。ただし、ここで作製したバックライト装置は、全てのLEDを1つのヒートシンクに対応させ放熱させる点で図1のバックライト装置と異なり、従来例に相当するものである。このバックライト装置における各LEDの駆動電流は350mAに固定し、PWM変調で輝度を調整した。このようなバックライト装置において、室温で5000lmの光束を実現する場合に必要な消費電力は、おおよそ以下の表3のように見積もられる。なお、5000lmは、30インチクラスの液晶テレビに必要となるバックライトの光量に相当する。
次に、上述の従来例に相当するバックライト装置を実際に動作させた。動作直後、すなわちLEDの点灯直後からヒートシンク温度は徐々に上昇し、最終的には60℃を超えた。また、動作直後(室温)のバックライト装置の色合いは白色であったが、時間経過に伴って次第に青緑色に変化した。このように、従来例のバックライト装置は、使用中に発光の色合いが変化し、安定性に欠けるものであった。
また、従来例のバックライト装置においてR、G、B各色のLEDの光出力をリアルタイムでモニタするシステムを使用し、所望の白色点を維持した。その結果、ヒートシンク温度は徐々に上昇し、最終的には60℃を超えた。このときのバックライト装置における光出力及び消費電力を下記表4に示す。
表3と表4との比較から明らかなように、従来例のバックライト装置では、R、G、B各色のLEDの光出力をリアルタイムでモニタするシステムを使用して白色を保った結果、赤色LEDの消費電力が他の色のLEDに比べて大幅に増加した。赤色LEDの消費電力が大幅に増加した原因は、最も温度の影響を受けやすい赤色LEDを消費電力及び発熱量の大きいAlGaInN系LED(緑色LED及び青色LED)と同一のヒートシンクに実装することにより赤色LEDが加熱され、赤色LEDの効率が低下したためである。
<実施例1>
次に、本発明の実施例について説明する。実施例1では、従来例と同じ種類及び個数のLEDを使用して、図1と同じ構造のバックライト装置を作製した。実施例1のバックライト装置は、緑色LED及び青色LEDを同一のヒートシンクで放熱させ、赤色LEDのみを緑色LED及び青色LEDとは異なるヒートシンクで放熱させる点で、従来例のバックライト装置と異なるものである。
実施例1のバックライト装置を、上記従来例と同様の条件で実際に動作させた。実施例1のバックライト装置の動作直後(室温)の特性を、下記表5に示す。
また、実施例1のバックライト装置の動作を維持したところ、緑色LED及び青色LEDに対応するヒートシンクの温度は時間の経過につれて上昇して60℃を超えたのに対し、赤色LEDに対応するヒートシンクの温度は40℃程度にしか上昇しなかった。
また、従来例の場合と同様に、実施例1のバックライト装置において、光出力をモニタして白色点を保つ制御を行った。このときの実施例1のバックライト装置の特性を、下記表6に示す。
従来例のバックライト装置では、白色点を保つ制御を行ったところ、動作直後(室温)に比べて赤色LEDの消費電力が倍以上に増加したのに対して、実施例1のバックライト装置では赤色LEDの消費電力の増加は4割程度に抑えられた。
以上の実施例1から、室温付近での消費電力の少ない赤色LEDのみを他のLEDとは異なるヒートシンクに実装することで、赤色LEDの温度上昇を抑制し、消費電力の低減が可能であることが確認された。
<実施例2>
実施例2では、従来例及び実施例1と同じ種類及び個数のLEDを使用して、図2と同じ構造のバックライト装置を作製した。実施例2のバックライト装置は、赤色LEDを実装したヒートシンクに放熱板を取り付け、さらに空冷ファンを取り付けたものである。実施例2のバックライト装置を、空冷ファンを動作させて赤色LEDを実装したヒートシンクを冷却しながら、上記従来例及び実施例1と同様の条件で実際に動作させた。実施例2のバックライト装置の動作を維持したところ、赤色LEDを実装したヒートシンクの温度は30℃程度であり、温度上昇がさらに抑制された。また、従来例及び実施例1の場合と同様に、実施例2のバックライト装置において白色点を保つ制御を行った。このときの実施例2のバックライト装置の特性を、下記表7に示す。
表7から明らかなように、実施例2のバックライト装置では、動作直後と比較した赤色LEDの消費電力の増加は2割程度であり、さらに効率的に赤色LEDの特性変化を抑制していることがわかる。また、実施例2のバックライト装置において、光出力をモニタして白色点を維持する制御を行わずに動作させ、このときのバックライト装置の発光の色合いを観察した。その結果、従来例のバックライト装置で同様の検討を行った場合と比較して、白色点の変化量の減少が見られた。したがって、本発明のバックライト装置は、色合いの安定性にも優れることが確認された。
本発明を適用したバックライト装置の一例を示す要部概略断面図である。 本発明を適用したバックライト装置の他の例を示す要部概略断面図である。 LEDの温度と外部エネルギー効率との関係を示す特性図である。 LEDの温度とLEDのピーク波長との関係を示す特性図である。
符号の説明
1 発光装置、2 反射ユニット、11 発光素子、11R AlGaInP系発光素子、11G・11B AlGaInN系発光素子、12 ヒートシンク、13 フィン、14 空冷ファン、21 遮光反射板、22 反射板、23 導光混色板、24 拡散板、25 筐体、26 通気路、27 吸気口、28 排気口、29 断熱材

Claims (13)

  1. 少なくともAlGaInP系化合物半導体発光素子を含む複数種類の発光素子と、上記発光素子の発熱を放散させるヒートシンクとを備え、
    上記AlGaInP系化合物半導体発光素子に対応するヒートシンクを、上記AlGaInP系化合物半導体発光素子より発熱量の大きい他の発光素子に対応するヒートシンクから熱的に独立させることを特徴とする発光装置。
  2. 上記他の発光素子がAlGaInN系化合物半導体発光素子であることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  3. 上記AlGaInP系化合物半導体発光素子に対応するヒートシンク温度が上記他の発光素子に対応するヒートシンク温度より低いことを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  4. 上記AlGaInP系化合物半導体発光素子に対応するヒートシンク温度と上記他の発光素子に対応するヒートシンク温度との差が10℃以上であることを特徴とする請求項3記載の発光装置。
  5. 上記AlGaInP系化合物半導体発光素子に対応するヒートシンク温度と上記他の発光素子に対応するヒートシンク温度との差が20℃以上であることを特徴とする請求項4記載の発光装置。
  6. 上記AlGaInP系化合物半導体発光素子及び上記AlGaInP系化合物半導体発光素子に対応するヒートシンクは、上記他の発光素子又は上記他の発光素子に対応するヒートシンクより下方に配置されることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  7. 上記AlGaInP系化合物半導体発光素子に対応するヒートシンクと上記他の発光素子に対応するヒートシンクとが分離していること特徴とする請求項1記載の発光装置。
  8. 上記AlGaInP系化合物半導体発光素子に対応するヒートシンクを強制冷却する冷却装置を有することを特徴とする請求項7記載の発光装置。
  9. 上記冷却装置は、上記ヒートシンク温度を監視しながら上記ヒートシンクの温度制御を行うことを特徴とする請求項8記載の発光装置。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1項記載の発光装置を光源として備えることを特徴とする液晶表示装置用バックライト装置。
  11. 請求項1〜請求項9のいずれか1項記載の発光装置を備えることを特徴とする照明装置。
  12. 消費電力が10W以上であることを特徴とする請求項11記載の照明装置。
  13. 消費電力が20W以上であることを特徴とする請求項12記載の照明装置。
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