JP2006141460A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】好適に性能確認試験を行うことが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】パチンコ機10は、外枠と、該外枠の前部に設けられ外枠の一側部にて開閉可能に支持された本体枠12と、該本体枠12の前部に設けられ本体枠12の一側部にて開閉可能に支持された前扉枠13とを備えている。パチンコ機10の下部に設けられた遊技球発射ハンドル18が操作されると、上皿23にある遊技球が遊技領域に向け発射される。遊技領域では、遊技球が作動口に入賞すると、絵柄表示装置の表示画面上で図柄が変動表示されるようになっている。遊技領域の背面には遊技の主要な制御を司る主基板が配置されており、該主基板には、バッファ回路ICや試験出力用コネクタを搭載するための非搭載領域が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
例えばパチンコ機等の遊技機においては、入賞判定や大当たり抽選など、遊技の主要な制御を司る主基板と、該主基板からの指令に従って、例えば所定数の遊技球を払い出す払出装置や絵柄の変動表示を行う絵柄表示装置等の動作装置とが設けられている。主基板についてより詳しくは、各種入賞口へ遊技球が入球したことを示す検出信号に基づいて遊技球を払い出す制御信号を出力したり、所定の始動口へ遊技球が入球したことを示す検出信号に基づいて大当たり抽選を行ったり、大当たり抽選の結果が当選である場合に可変入賞装置の開放制御を行うための制御信号を出力したりする(例えば特許文献1参照)。
ここで、主基板の制御内容は、遊技者側、或いはパチンコ機を設置した遊技ホール側の利益に大きく関与しており、当該主制御装置が適正に動作しないと遊技者側又は遊技ホール側の利益が著しく阻害されることとなる。このため、パチンコ機を製造する製造メーカーは、パチンコ機の販売を開始する前段階において、例えばパチンコ機が設計通りに動作するか否か等の性能確認試験を第三者機関に依頼することが一般的である。
性能確認試験を行う場合には、パチンコ機の主基板にデータ取得装置を接続し、パチンコ機を実際に動作させると共に必要情報をデータ取得装置に取得する。そして、パチンコ機の実際の動作とデータ取得装置の取得した情報とが一致しているか否かを確認する。
しかしながら、かかる構成の場合、主基板からデータ取得装置に対して必要情報を出力するための試験用出力端子等を主基板に予め搭載しておく必要があり、試験用出力端子等を搭載してパチンコ機を販売した場合、例えば当該試験用出力端子から不正な信号を主基板に入力させて誤動作を起こさせる等、試験用出力端子を不正使用される可能性がある。また、かかる問題を解消すべく、主基板に代えて性能確認試験用の試験基板を別途準備する構成とした場合、実際に販売される遊技機の主基板と性能確認試験時に使用される主基板とが異なることとなり、性能確認試験を行う意味を失してしまうという新たな問題が生じることとなる。
なお、以上の問題はパチンコ機に限らず、遊技の主要制御を司る主基板を有するスロットマシン等の他の遊技機においても生じ得る。
特開2003−071059号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、好適に性能確認試験を行うことが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
手段1.遊技媒体の通過等を検出して検出信号を出力する検出信号出力手段(作動口スイッチ224等)と、
遊技の主要な制御を司ると共に、前記検出信号の入力に基づいて種々の制御信号(データ信号DA0〜DA7)を出力する主制御基板(主基板271a)と、
該主制御基板からの前記制御信号に基づいて遊技に関する動作を実行する動作装置(図柄表示装置41、表示制御装置214、払出制御装置311等)と
を備え、
前記主制御基板には、前記検出信号を受信する入力端子部材(入力用コネクタ549)と、前記検出信号の受信に基づいて前記制御信号に関する演算処理を行う演算装置(CPU501)と、該演算装置にて演算された制御信号を前記動作装置に出力する動作装置出力端子部材(出力ポート505)とが実装されると共に、これらを電気的に接続する動作用配線パターン(導体パターン)が設けられた遊技機において、
前記主制御基板に、
前記制御信号又は前記検出信号のうち少なくとも一方を、外部試験装置(性能試験機600)による試験実行時に用いる試験時使用信号(データ信号DA0〜DA7等)として伝送可能とする試験用配線パターンを設け、
さらに、前記試験実行時に用いる試験時専用領域として、前記試験用配線パターンの途中に、前記試験時使用信号に対して所定の電気的処理を施すための電気回路IC(バッファ回路IC551,552)を搭載可能とする試験時用IC搭載領域(バッファ回路IC非搭載領域286a)を設けると共に、前記試験用配線パターンの終端部に、前記試験時使用信号を前記外部試験装置に出力するための外部出力端子部材(試験出力用コネクタ553)を搭載可能とする試験時用端子部材搭載領域(コネクタ非搭載領域285a)とを設け、
前記試験時用IC搭載領域、前記試験時用端子部材搭載領域には、それぞれ電気回路IC、外部出力端子部材を非実装としたことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、主制御基板には、外部試験装置による試験実行時に用いられる試験用配線パターンと、試験時用IC搭載領域と、試験時用端子部材搭載領域とが設けられている。また、試験時用IC搭載領域と試験時用端子部材搭載領域には、それぞれ電気回路ICと外部出力端子部材が現実に搭載されていない構成とされている。試験時用IC搭載領域と試験時用端子部材搭載領域とに電気回路ICと外部出力端子部材とを常時実装する構成とした場合、例えば遊技ホール等において、外部出力端子部材から不正信号を入力して演算装置を誤動作させる等の不正行為が行われる可能性がある。そこで、試験時用IC搭載領域と試験時用端子部材搭載領域に電気回路ICと外部出力端子部材とを非実装とすることにより、試験用配線パターンの電気的接続を断線させることが可能となり、前記不正行為を回避することが可能となる。また、性能確認試験を行わない例えば販売用の遊技機には、これら各試験時用搭載領域に電気回路ICや外部出力端子部材を搭載する必要がないため、遊技機にかかるコストを低減させることが可能となる。さらに、主制御基板に試験用配線パターンを設けることにより、実際に販売に供される主制御基板を用いて性能確認試験を行うことができ、好適に性能確認試験を行うことが可能となる。確かに、主制御基板に代えて性能確認試験用の試験基板を別途準備して性能確認試験を行うことも可能であるが、これでは実際に販売される遊技機の主制御基板と性能確認試験時に使用される主制御基板とが異なることとなり、性能確認試験を行う意味自体が失われてしまうこととなるからである。
手段2.上記手段1において、前記試験用配線パターンを、前記動作用配線パターンから分岐するようにして設けたことを特徴とする遊技機。
手段2によれば、試験用配線パターンは、動作用配線パターンから分岐するようにして設けられている。かかる構成とすることにより、動作装置を動作させるべく動作用配線パターンを流れる制御信号や検出信号を、好適に外部試験装置に出力することが可能となる。
手段3.上記手段1又は手段2において、前記演算装置は、前記制御信号を出力する際に、該制御信号と並行して識別信号(チップセレクト信号CSSG1,CSSG2)を出力することを特徴とする遊技機。
手段3によれば、演算装置は、制御信号を出力する際に、該制御信号と並行して識別信号を出力する。かかる構成とすることにより、1の配線パターンにて複数種の制御信号を出力することが可能となり、動作装置出力端子部材及び試験時用端子部材搭載領域が主制御基板上に占める面積を小さくすることが可能となり、主制御基板が大型化することを抑制することが可能となる。
手段4.上記手段1乃至手段3のいずれかにおいて、前記主制御基板に、前記制御信号に雑音除去や波形整形等の電気的処理を行うバッファ回路IC(バッファ回路IC286)を、前記動作用配線パターンの途中であって前記試験用配線パターンより前記演算装置側に実装したことを特徴とする遊技機。
手段4によれば、主制御基板には、制御信号に雑音除去や波形整形等の電気的処理を行うバッファ回路ICが、動作用配線パターンの途中であって試験用配線パターンより演算装置側に実装されている。かかる構成とすることにより、動作装置において制御信号が誤認識されることを回避することが可能となり、動作装置が誤作動することを防止することが可能となる。また、かかる構成においては、試験用配線パターンから不正な信号を入力させようとする不正行為を防止することも可能となる。
手段5.上記手段1乃至手段4のいずれかにおいて、前記主制御基板に、前記入力端子部材に入力した検出信号を所定電圧レベルの2値信号に整形する信号整形回路(比較器500)を設け、該信号整形回路により整形された検出信号が、前記演算装置及び前記試験用配線パターンに入力されるよう電気的接続を施したことを特徴とする遊技機。
手段5によれば、演算装置及び試験用配線パターンには、信号整形回路によって整形された検出信号が出力される。かかる構成とすることにより、演算装置において検出信号が誤認識されることを回避することが可能となる。また、性能確認試験が行われる際に、演算装置に入力される検出信号と外部試験装置に入力される検出信号とに不一致が生じることを防止することが可能となる。
手段6.上記手段1乃至手段5のいずれかにおいて、前記演算装置から複数の制御信号が動作用配線パターンの複数の電気経路を介して同時に出力され得る遊技機であって、前記主制御基板に設けた前記試験用配線パターンを、前記複数の制御信号を同時に出力可能な複数の電気経路で構成し、該複数の電気経路を1の試験時用IC搭載領域に電気的に接続される構成としたことを特徴とする遊技機試験用システム。
手段6によれば、主制御基板には、演算装置から同時に出力された複数の制御信号が1の試験時用IC搭載領域に入力されるよう試験用配線パターンが設けられている。かかる構成とすることにより、試験用配線パターンの配置を比較的簡単なものとすることが可能となる。
手段7.上記手段1乃至手段6のいずれかにおいて、前記入力端子部材に複数の検出信号が入力され得る遊技機であって、前記主制御基板に設けた前記試験用配線パターンを、前記複数の検出信号を出力可能な複数の電気経路で構成し、該複数の電気経路を1の試験時用IC搭載領域に電気的に接続される構成としたことを特徴とする遊技機試験用システム。
手段7によれば、主制御基板には、入力端子部材に入力された複数の検出信号が1の試験時用IC搭載領域に入力されるよう試験用配線パターンが設けられている。かかる構成とすることにより、試験用配線パターンの配置を比較的簡単なものとすることが可能となる。なお、手段6にかかる構成を適用する場合、複数の検出信号を出力可能な複数の電気経路と、複数の制御信号を出力可能な複数の電気経路とを別個の試験時用IC搭載領域に電気的に接続する構成とすれば、試験用配線パターンの配置をより簡単なものとすることが可能となる。
手段8.上記手段1乃至手段7のいずれかにおいて、前記試験時用IC搭載領域と前記試験時用端子部材搭載領域を、前記主制御基板に近接配置したことを特徴とする遊技機。
手段8によれば、試験時用IC搭載領域と試験時用端子部材搭載領域は、主制御基板に近接配置されている。かかる構成とすることにより、動作用配線パターンと試験用配線パターンの配置を比較的簡単なものとすることが可能となる。また、本構成においては、性能確認試験を行うための遊技機を用意する場合に電気回路ICと外部出力端子部材とを対応する各領域に搭載する必要があるが、これら各領域を近接配置させることにより、搭載作業を容易に行うことが可能となる。
手段9.上記手段8において、前記試験時用端子部材搭載領域を前記主制御基板の周縁部に配置し、前記試験時用IC搭載領域を前記試験時用端子部材搭載領域の近傍に配置したことを特徴とする遊技機。
手段9によれば、試験時用端子部材搭載領域は主制御基板の周縁部に配置されており、試験時用IC搭載領域は試験時用端子部材搭載領域の近傍に配置されている。かかる構成とすることにより、動作用配線パターンと試験用配線パターンの配置を比較的簡単なものとすることが可能となる。また、本構成においては、性能確認試験を行うための遊技機を用意する場合に電気回路ICと外部出力端子部材とを対応する各領域に搭載する必要があるが、これら各領域を近接配置させることにより、搭載作業を容易に行うことが可能となる。
手段10.上記手段1乃至手段9のいずれかにおいて、前記主制御基板を収容する被包手段(基板ボックス273)を備え、該被包手段の前記試験時用端子部材搭載領域と対応する部位に孔部を形成したことを特徴とする遊技機。
手段10によれば、被包手段の試験時用端子部材搭載領域と対応する部位には、孔部が形成されている。かかる構成とすることにより、性能確認試験を行うための遊技機を準備する場合に、被包手段に孔部形成作業等を行うことなく外部出力端子部材を搭載することが可能となる。また、被包手段に主制御基板を収容した状態で、すなわち遊技機が実際に動作する状態とほぼ等しい状態で性能確認試験を行うことが可能となり、好適な試験結果を得ることが可能となる。
以下に、以上の各手段を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
遊技領域を拡張した遊技機:左右一側部側を中心に左右他側部側が開閉可能となるように構成され、遊技盤(遊技盤30)を支持した遊技機本体(本体枠12等)と、
前記遊技盤の前面に設けられたレール部材(レールユニット50)により略円形状に区画された遊技領域と、
前記遊技機本体の前面側にて前記左右一側部側を中心に前記左右他側部が開閉可能となるよう支持され、閉鎖状態において前記遊技領域を視認可能な視認窓(窓部101)を有した前面扉(前扉枠13)と
を備え、
前記遊技機本体の前記左右一側部には長尺状の補強部材(軸受け金具235)を上下方向へ延びるように設けるとともに、前記遊技機本体の前記左右他側部には前記遊技機本体及び前面扉の開放を禁止するように施錠する施錠装置(シリンダ錠91、連動杆248等)を設け、
該施錠装置は、遊技機本体の前記左右他側部に上下方向へ延びるようにかつ上下方向へ移動可能となるように設けられた長尺状の連動部材(連動杆248)と、遊技機本体の前記左右他側部のうち前記遊技領域の最大幅となる位置とは異なる位置に設けられ前記連動部材を上側又は下側に選択的に移動させる鍵部材(シリンダ錠91)とを備え、該鍵部材の操作による前記連動部材の上下一方への移動により遊技機本体の施錠が解除されるとともに、前記連動部材の上下他方への移動により前記前面扉の施錠が解除されるように構成し、
前記遊技盤を前記遊技機本体の幅内において前記補強部材及び連動部材を左右に振り分けて配置するための領域を残した幅となるように形成するとともに、前記遊技盤の左右両側部には前記遊技機本体の左右両側からの張出領域との干渉を回避するように部分的に凹部(切欠38)を形成し、さらに、前記レール部材のうち、前記遊技領域の最大幅となる位置を、遊技盤の左右端位置に至るように配設することにより、
遊技領域を拡張したことを特徴とする遊技機。
弾球遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル18)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(発射モータ229等)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(レールユニット50の球案内通路)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33、可変表示ユニット35等)とを備えた遊技機。
特別表示部及び可変表示装置を備えた弾球遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル18)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(発射モータ229等)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(レールユニット50の球案内通路)と、遊技領域内に配置された作動口(作動口33)、特別表示部(第1特定ランプ部47)、可変表示装置(図柄表示装置41)及び可変入賞装置(可変入賞装置32)とを備え、作動口への遊技球の入球を検知すると特別表示部に表示される表示内容を可変表示し、その停止時の表示内容が特定の表示内容である場合に可変入賞装置を所定態様で開放させるようにした遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:「複数の図柄からなる図柄列(具体的には図柄が付されたリール)を変動表示(具体的にはリールの回動)した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列(具体的には図柄が付されたリール)を変動表示(具体的にはリールの回動)した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の主要な構成を展開又は分解して示す斜視図、図3はパチンコ機10を構成する本体枠12の前面構成を示す正面図である。なお、図2、図3では便宜上、パチンコ機10の遊技領域内の構成を空白としている。
図1〜図3に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11を備えている。外枠11は、遊技ホールへの設置の際に、いわゆる島設備に取り付けられる。外枠11は、木製の板材を全体として矩形枠状に組み合わせた状態とされ、各板材を小ネジ等の離脱可能な締結部材により固定することによって構成されている。従って、釘やリベットを使って各板材を組み付けていた従来構造と比べて構成部材の再利用(リユース)が容易な構成となっている。本実施の形態では、外枠11の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。なお、外枠11を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成してもよい。
外枠11の一側部には、本体枠12が開閉可能に支持されている。その開閉軸線はパチンコ機10の正面からみて左側に上下へ延びるように設定されており、その開閉軸線を軸心にして本体枠12が前方側に開放できるようになっている。更に言うと、本パチンコ機10には右側に遊技球発射ハンドル18の設置箇所が設けられているため、遊技球発射ハンドル18とは反対側の側部を中心に本体枠12を開閉可能としたということができる。本体枠12は合成樹脂、具体的にはABS樹脂により構成されている。ABS樹脂を用いることにより、比較的低コストで耐衝撃性の高い本体枠12を得ることができる。本体枠12をアルミニウム等の金属によって構成してもよい。なお本実施の形態では、外枠11と本体枠12とにより遊技機本体が構成されている。外枠11に代わる構成として設置枠体を遊技ホール側に予め設けておき、遊技ホールへのパチンコ機10の設置に際しては本体枠12を前記設置枠体に組み付ける構成とすることも可能である。かかる構成では、本体枠12とにより遊技機本体が構成される。
本体枠12の前面側の下部位置には、前面板14が設けられている。前面板14は横長状に形成され、その横幅は本体枠12の横幅とほぼ一致するように構成されている。前面板14は、幅方向ほぼ中央部において手前側へ膨出した膨出部15aを有するベース部15と、ベース部15の膨出部15a内側に設けられ下方にくぼんだ皿形状をなす球受皿としての下皿16と、下皿16の奥側の壁面を構成する奥壁パネル17とを備えている。ベース部15は本体枠12に対してネジ等の締結部材により固定されていることから、ベース部15が本体枠12に対する取付部を構成している。ベース部15には膨出部15aよりも右方に、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル18が設けられている。奥壁パネル17には球排出口17aが設けられており、球排出口17aより排出された遊技球が下皿16内に貯留されるようになっている。
ベース部15の膨出部15a前面側にはスライド式の球抜きレバー19が設けられている。なお、球抜きレバー19はプッシュ式としてもよい。そして、球抜きレバー19が操作されると下皿16の底面に設けられた図示しない閉鎖板が一体に又はリンクを介して移動して球抜き穴が開放され、下皿16内の貯留球が下方に排出されるよう構成されている。球抜きレバー19には球抜き穴を塞ぐ側へ球抜きレバー19を付勢するコイルバネ等の付勢部材が設けられ、球抜きレバー19の操作が解除された際には付勢部材の付勢力によって閉鎖板が球抜き穴の開放位置に復帰する構成となっている。奥壁パネル17の球排出口17aとは異なる位置には、多数の小孔が集合したスピーカカバー部17bが形成されており、当該パネル17の後方に設置されたスピーカ20の出力音がスピーカカバー部17bを通じて前方に発せられるようになっている。
ベース部15には膨出部15aの左方に灰皿21が設けられている。灰皿21は、内部に溜まった吸い殻等を除去しやすいように手前側下方に反転可能に取り付けられており、その右側面と背面とでベース部15に対面している。具体的な図示は省略するが、灰皿21の右側面には当該灰皿21を回動可能な状態で片持ち支持するための支軸が設けられ、同背面には灰皿21が図示のように上方に開口した位置でベース部15に係止される係止部が設けられている。前面板14はその大部分が本体枠12と同様、ABS樹脂にて成形されている。前面板14はパチンコ機10の前面側に露出されるが、ABS樹脂で成形していることによって、装飾等の目的で表面の適宜箇所にメッキを施すことが可能となる。なお、灰皿21が近くに配置されている関係上、下皿16と奥壁パネル17とを構成する部位に関しては難燃性のABS樹脂を用い、仮に誤ってたばこ等を置いても燃えにくくなるよう構成することが好ましい。
本体枠12の前面側の前面板14を除く範囲には、本体枠12を覆うようにして前面扉としての前扉枠13が設けられている。従って、前面板14と前扉枠13とにより本体枠12の前面側全体が覆われている。前扉枠13は、本体枠12に対して開閉可能に取り付けられており、本体枠12と同様、パチンコ機10の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。なお、前扉枠13は前面板14と同様、ABS樹脂にて成形されている。前扉枠13はパチンコ機10の前面側に露出されるが、ABS樹脂で成形していることによって、装飾等の目的で表面の適宜箇所にメッキを施すことが可能となる。
前扉枠13の下部位置には、下皿16の上方において手前側へ膨出した膨出部22が設けられ、その膨出部22内側には上方に開口した上皿23が設けられている。上皿23は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置側へ導くための球受皿である。膨出部22前面側には上皿23用の球抜きレバー24が設けられており、この球抜きレバー24を操作すると上皿23の最下流部付近に設けられた球抜き通路(図示略)が開放され、上皿23内の貯留球が下皿16へ排出されるようになっている。なお、上皿23も下皿16等と同様、難燃性のABS樹脂にて構成することが可能である。
本パチンコ機10では、ガラス扉枠と前飾り枠とを個別に設けこれらを前面枠(本実施の形態の本体枠に相当)に対して各々開閉可能とすると共に前飾り枠に上皿を設けていた従来構成と異なり、ガラス扉枠と前飾り枠とを1つに統合して前扉枠13とし、前扉枠13に対して一体的に上皿23を設ける構成としている。この場合、ガラス扉枠と前飾り枠とを1つに統合して前扉枠13としたため、当該前扉枠13においてガラス支持構造の強度向上が実現できる。つまり、本パチンコ機10では、遊技領域の拡張を目的とし、その遊技領域拡張に伴い大きめのガラス137を前扉枠13に搭載している。従って、ガラス周囲の枠部分が幅狭になり、強度低下の問題が懸念されるが、ガラス下方に上皿一体の枠部分を設けること等によりガラス支持構造の十分な強度が確保できる。なお、ガラス137の縦横寸法は、従来一般に405mm×405mmであったのに対し、本パチンコ機10では453mm×434mmとしている。
また、前扉枠13は、少なくともその開閉の際に遊技球発射ハンドル18と干渉しないようにして下方に拡張されている。具体的な数値を示すと、パチンコ機下端から前扉枠13の下端までの寸法Laは、既存の一機種で例えば約201mmであるのに対し、本パチンコ機10では30mm程小さく、約172mmとなっている。また、これに伴いパチンコ機下端から上皿23の上端までの寸法Lbも小さくなっており、既存の一機種では例えば約298mmであるのに対し、本パチンコ機10では約261mmとなっている。ここで、上皿23の位置を下げたことにより、遊技ホールにおいてパチンコ機10左側に並設される球貸し装置のノズル先端との上下方向の距離が大きくなって貸球のこぼれ落ち等が懸念されるが、本実施の形態では、当該ノズルからの貸球排出部分となる左側部分において、膨出部22の壁面を他の壁面より高くした立ち上げ部22aを形成している。これにより、上皿23の位置を下げた構成にあっても貸球のこぼれ落ち等の不都合が解消されるようになっている。立ち上げ部22aの高さ寸法は上皿23の下げ寸法に見合うものであれば良く、その最大高さ寸法は本実施の形態では25mmとされている。
なお、前扉枠13においては、上皿形成のための膨出部22が手前側に大きく膨出して設けられるが、上皿23より上方のそれ以外の部位(後述する環状電飾部102等)は、球貸し装置のノズルとの干渉を避けるべく手前側への膨出が制限されている。具体的には、外枠11からの手前側への寸法が45〜50mmに制限されている。
図3に示すように、本体枠12は、外形が前記外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース25を主体に構成されており、樹脂ベース25の中央部には略円形状の窓孔26が形成されている。樹脂ベース25の後側には遊技盤30が着脱可能に装着されている。図4に示すように、遊技盤30は略四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース25の裏側に当接した状態で取着されている。すなわち、遊技盤30はパチンコ機10後方より取り付けられ、遊技盤30の前面部の略中央部分だけが樹脂ベース25の窓孔26を通じて本体枠12の前面側に露出した状態となっている。なお、遊技盤30は、従来と同様、上下方向の長さは476mm、左右方向の長さは452mmとなっている。
次に、遊技盤30の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤30には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33、スルーゲート34及び可変表示ユニット35等がそれぞれ設けられている。実際には、一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33、スルーゲート34及び可変表示ユニット35は木ねじ等により遊技盤表面に取り付けられている。本実施の形態では、可変表示ユニット35が遊技盤30の略中央に配置され、その下方に作動口33が配置され、さらにその下方に可変入賞装置32が配置されている。また、可変表示ユニット35の左右両側にスルーゲート34が配置され、遊技盤30の下部両側に一般入賞口31がそれぞれ複数配置されている。作動口33には、所定の条件下で作動状態(開放状態)となる電動役物が付随的に設けられている。前記一般入賞口31、可変入賞装置32及び作動口33に遊技球が入ると、それが後述する検出スイッチにより検出され、その検出結果に基づいて上皿23(場合によっては下皿16)に対し所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30の最下部にはアウト口36が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。アウト口36は、遊技盤30の下端略中央を逆U字状に切り欠いて形成されている。そのため、アウト口を穴状に形成していた従来構成に比べ、アウト口形成が容易となる(但し、図4では手前側にレールユニット50が重ねて設けられているため、アウト口36が閉じた状態で示されている)。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されていると共に、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技盤30の左右両側部には、組付相手である本体枠12の左右両側からの張出領域との干渉を回避するように凹部としての切欠38が複数箇所に形成されている。
前述したとおり、本パチンコ機10では上皿23の位置を下げられており、それに伴い上皿23の最下流部に設けた遊技球の取込口の位置も同様に下げられている。この場合、遊技球取込口が比較的高い位置にあった従来構成では、遊技球取込口と遊技盤30とが前後に重なり、遊技盤30には遊技球取込口に対応する切欠を設ける必要があったが、本パチンコ機10では、遊技球取込口を下げたことにより遊技球取込口と遊技盤30とが前後に重なることがなく、遊技球取込口用の切欠の形成が不要となる。故に、遊技盤30の製作工程上、有利な構成となる。
可変表示ユニット35には、作動口33への入賞をトリガとして第1図柄(特別図柄)を変動表示する図柄表示装置41が設けられている。可変表示ユニット35には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム43が配設されている。このセンターフレーム43は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置41の表示画面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。センターフレーム43の上部中央には、第1特定ランプ部47及び第2特定ランプ部48が横並びの状態で設けられている。また、これら両特定ランプ部47,48が配設された領域を挟むように、第1特定ランプ部47及び図柄表示装置41に対応した保留ランプ44が設けられている。遊技球が作動口33を通過した回数は最大4回まで保留され、保留ランプ44の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、保留ランプ44は、図柄表示装置41の一部で変動表示される構成等であっても良い。上述したように、センターフレーム43の上部がパチンコ機10前方に延出していることにより、保留ランプ44、第1特定ランプ部47及び第2特定ランプ部48の視認性が遊技球の落下により阻害されない構成となっている。センターフレーム43の下部には、第2特定ランプ部48に対応した保留ランプ46が設けられている。遊技球がスルーゲート34を通過した回数は最大4回まで保留され、保留ランプ46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、保留ランプ46は、前記保留ランプ44と同様に、図柄表示装置41の一部で変動表示される構成等であっても良い。
図柄表示装置41は8インチサイズの比較的大型の液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば左、中及び右に並べて第1図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の図柄の組合せが停止表示された場合には、大当たり発生となると共にそれ以降の遊技状態が特別遊技状態としての大当たり状態に移行することとなる。この図柄の変動表示については、後に詳細に説明することとする。なお、図柄表示装置41は、8インチ以外の10インチ,7インチ等の液晶ディスプレイを備えたもの、ワイドサイズのディスプレイを備えたもの、又はCRT,ドットマトリックス,7セグメント等その他のタイプにより表示画面を構成したものであってもよい。
第1特定ランプ部47には、その内側に赤、緑、青の3色発光タイプのLEDランプが配設されている。そして、作動口33への入賞をトリガとして、所定の順序で発光色の切り替えが行われる。具体的には、作動口33への入賞をトリガとして、赤色光が点灯され、その状態で所定時間が経過すると緑色光に発光色が切り替えられる。そして、緑色光が点灯された状態で前記所定時間が経過すると青色光に発光色が切り替えられる。その後、発光色の切り替え停止時期がくるまで、赤色、緑色、青色という順序で発光色の切り替えが繰り返し行われる。これにより、第1特定ランプ部47には、赤色、緑色、青色が、この順序で繰り返し表示されることとなる。そして、最終的に赤色又は緑色が停止表示された場合には、大当たり発生となると共にそれ以降の遊技状態が大当たり状態に移行し、青色が停止表示された場合には、大当たり発生とならず大当たり状態に移行しない。また、本実施形態では、最終的に赤色で停止表示された場合と、最終的に緑色で停止表示された場合とで移行する大当たり状態が異なっており、後者の方がより遊技者に有利な大当たり状態に移行する。この発光色の切り替えに関しては、後に詳細に説明することとする。
一方、第2特定ランプ部48には、その内側に赤、緑の2色発光タイプのLEDランプが配設されている。この第2特定ランプ部48は、スルーゲート34の通過をトリガとして、所定の順序で発光色の切り替えが行われる。具体的には、遊技球がスルーゲート34を通過すると、赤色光の点灯と緑色光の点灯とが交互に行われる。これにより、第2特定ランプ部48には、赤色、緑色が交互に表示されることとなる。そして、赤色が停止表示された場合には、作動口33に付随する電動役物が所定時間だけ開放状態となるよう構成されている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり状態に移行すると遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。より詳しくは、大当たり状態に移行すると、可変入賞装置32が所定の開放状態となり、遊技球が入賞し易い状態となる。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32内の継続入賞口への入賞を条件として次ラウンドへの移行条件成立とし、複数ラウンド(例えば16ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放されるものが一般的である。
遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレール部材としてのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす樹脂成型品にて構成されており、より具体的には、摩擦抵抗を低減するべくフッ素配合のポリカーボネート樹脂が用いられている。レールユニット50は、内外二重に設けられた内レール部51と外レール部52とを有する。内レール部51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、外レール部52は内レール部51の上方開放領域を囲むようにかつ内レール51の左側部と並行するように略半円環状に形成されている。
内レール部51は、他の樹脂部分と一体成型され、遊技盤30の面上にほぼ垂直に起立して設けられている。また、外レール部52は、内レール部51と同様に他の樹脂部分と一体成型され、遊技盤30の面上にほぼ垂直に起立して設けられた支持部52aを有し、その支持部52aの内側面に、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするための摺動プレート52bが取り付けられている。摺動プレート52bは、長尺状をなすステンレス製の金属帯よりなり、複数箇所で支持部52aに支持されている。かかる場合、内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、これら各レール部51,52が所定間隔を隔てて対向する部分により球案内通路が形成されている。なお、内外のレール部51,52が対向する部位では、遊技盤30との当接部53により各レール部51,52が連結されており、球案内通路は手前側に開放した溝状に形成されている。
レールユニット50において、前記球案内通路より遊技球が飛び出す部位(図4の左上部)には戻り球防止部材54が取着され、該飛び出した遊技球の最大飛翔部分に対応する部位(図4の右上部)には返しゴム55が取着されている。戻り球防止部材54により、一旦球案内通路から遊技盤30の上部へと飛び出した遊技球が球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、所定以上の勢いで発射された遊技球は返しゴム55に当たり、遊技領域の中央寄りに跳ね返されるようになっている。
レールユニット50の外周部には、外方へ張り出した円弧状のフランジ56が形成されている。フランジ56は、遊技盤30に対する取付面を構成する。レールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にネジ等が挿通されて遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされる。ここで、レールユニット50の上下及び左右の各端部は略直線状に形成されている。つまり、レールユニット50の上下及び左右の各端部においてはフランジ56が切り落とされ、パチンコ機10における有限の領域にてレール径の拡張、すなわち遊技盤30上の遊技領域の拡張が図られるようになっている。レールユニット50は、遊技盤30上の遊技領域の最大幅となる位置が遊技盤30の左右端位置に至るように配設されている。なお、レールユニット50の球案内通路に対応する部位のなかでも特に遊技球の受け入れ部位に関しては、当該レールユニット50を強固に取り付けて遊技球の飛びを安定させるべく、該当するフランジ56が他よりも多い箇所(本実施の形態では3カ所、他は2カ所)でネジ止めされている。
内レール部51及び外レール部52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するようにして凸部57が形成されている。凸部57は、内レール部51の外周部から下方へ延びるように形成され、遊技領域まで至らず球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路76(図3参照)に導く機能を有する。遊技盤30の右下隅部及び左下隅部は、証紙等のシールやプレートを貼着するためのスペース(図のSa,Sb)となっており、この貼着スペースを確保するために、フランジ56に切欠58a,58bが形成されている。証紙等のシールを遊技盤30に直接貼り付ける構成とすることで、証紙等の不正な貼り直し等が行いにくいものとなっている。
遊技盤30においてレールユニット50よりも外方の左上部には、前後に貫通した中継端子孔59が設けられており、この中継端子孔59を通じて、遊技盤裏面に設置した中継端子板の接続コネクタ60がパチンコ機10前面側に露出されるようになっている。
次に、遊技領域について説明する。遊技盤30の盤面はレールユニット50(内外レール部51,52)により内外領域に区画され、略円形状に区画された内側領域が遊技領域とされている。特に本実施の形態では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領域が従来よりもはるかに大きく構成されている。本実施の形態では、外レール部52の最上部地点から遊技盤30下部までの間の距離は445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール部52の極左位置から内レール部51の極右位置までの間の距離は435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール部51の極左位置から内レール部51の極右位置までの間の距離は418mmとなっている。
本実施の形態では、遊技領域を、パチンコ機10の正面から見て内レール部51及び外レール部52によって囲まれる領域のうち、内外レール部51,52の対向部分である球案内通路の領域を除いた領域として説明する。つまり、遊技領域は球案内通路部分は含まないため、遊技領域の向かって左側限界位置は外レール部52によってではなく内レール部51によって特定される。また、遊技領域の向かって右側限界位置は内レール部51によって特定され、遊技領域の下側限界位置はアウト口36が形成された遊技盤30の下端位置によって特定され、遊技領域の上側限界位置は外レール部52によって特定される。従って、本実施の形態では、遊技領域の幅(左右方向の最大幅)は、418mmであり、遊技領域の高さ(上下方向の最大幅)は、445mmである。
ここで、前記遊技領域の幅は、少なくとも380mm以上あることが望ましい。より好ましくは400mm以上、410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、さらに460mm以上であることが望ましい。すなわち、遊技領域の幅寸法は、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。また、遊技領域の高さは、少なくとも400mm以上あることが望ましい。より好ましくは410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、さらには460mm以上であることがより望ましい。もちろん、470mm以上又は480mm以上としてもよい。すなわち、遊技領域の高さ寸法は、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。なお、上記幅及び高さの組合せについては、上記数値を任意に組み合わせたものとすることができる。なお、遊技領域の幅又は高さが一定値以上となると、遊技領域の一部が遊技盤30の盤面を越えることも考えられるが、その越えた領域については他の部材を遊技盤面に沿って設けること等によって補えばよい。
本実施の形態では、遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率は約70%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、遊技盤30面に対する遊技領域の面積比は、従来では50%程度に過ぎなかったことから、本実施の形態のように従来と同様の大きさの遊技盤30を使用している前提下では相当に遊技領域を拡大しているといえる。なお、パチンコ機10の外形は遊技ホールへの設置の都合上製造者間でほぼ統一されており、遊技盤30の大きさも同様とせざるを得ない状況下において、上記のように遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率を約20%も高めたことは、遊技領域拡大の観点で非常に有意義である。ここで、前記比率は、少なくとも60%以上であることが望ましい。さらに好ましくは65%以上であり、より好ましくは70%以上である。また、本実施形態の場合を越えて75%以上であれば、一層望ましい。さらには、80%以上であってもよい。なお、80%以上を確保するには遊技領域の形状を略円形状とすることは困難となるため、隅部(例えば右下隅部や右上隅部)を拡張したような形状とすることが好ましい。
また、パチンコ機10全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積の比率は約40%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。なお、パチンコ機10全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積比は、35パーセント以上であるのが望ましい。もちろん、40パーセント以上としてもよいし、45パーセント以上、又は50パーセント以上としてもよい。
遊技領域の拡張に関連して、可変表示ユニット35の両側に位置するスルーゲート34は、該ゲート34を通過した遊技球が中央の方へ寄せられるような案内機構を有している。これにより、遊技領域が左右方向に拡張されている場合であっても、遊技球を中央の作動口33や可変入賞装置32の方へと案内することができ、ひいては、遊技領域が拡張されることにより遊技球が入賞しにくくなることによる興趣の低下が抑制されるようになっている。また、遊技領域が左右方向に拡張されていることによって、比較的大型の可変表示ユニット35を遊技領域中央に設けても、可変表示ユニット35の左右両側にスルーゲート34、風車37、複数の釘(遊技球を中央に誘導するための三角釘等の誘導釘)、他の役物などを余裕をもって配設することができ、可変表示ユニット35の左右両側の遊技領域での遊技球の流れが単調とならず、遊技球の挙動を存分に楽しませることができる。
遊技盤30の左右両側部に切欠38が形成されて本体枠12の左右両側からの張出領域との干渉が回避されていること、レールユニット50において遊技盤30上の遊技領域の最大幅となる位置が遊技盤30の左右端位置にまで至るようになっていることは既に述べたが、更に後述するように、本体枠12の左右両側部に設けられる補強部材(軸受け金具235:図9参照)と施錠装置(基枠247、連動杆248等:図9参照)とを配置するための領域を残した幅となるようにして本体枠12に遊技盤30が取り付けられている。これらのことからも、遊技領域の拡張が図られている。
図3の説明に戻り、前記樹脂ベース25において、窓孔26(遊技盤30)の下方には、遊技球発射装置より発射された直後に遊技球を案内するための発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62を介して樹脂ベース25に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後球案内通路を通じて遊技領域に案内される。前述のとおり遊技領域が従来よりも大幅に拡張されたことにより、球案内通路の曲率は小さくなっているため、打出球を安定化させるための工夫が必要となる。そこで、本実施の形態では、遊技球の発射位置を低くして発射レール61の傾斜角度(発射角度)を既存のものよりも幾分大きくし(すなわち発射レール61を立ち上げるようにし)、また発射レール61を遊技球発射装置の発射位置から遊技領域の中央位置(アウト口36)を越える位置まで延びるよう形成することで発射レール61の長さを既存のものよりも長くして十分な長さの球誘導距離を確保するようにしている。これにより、遊技球発射装置から発射された遊技球をより安定した状態で球案内通路に案内できるようにしている。さらに打出球の安定化を図るべく、発射レール61を設置した金属板62を大型化すると共に該金属板62を多数箇所(本実施の形態では15〜20カ所)でネジ止めしており、これにより発射レール61が遊技盤30に対して強固に位置決めされている。
発射レール61と球案内通路との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路76が設けられている。従って、仮に遊技球発射装置から発射された遊技球が戻り球防止部材54まで至らずファール球として球案内通路内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路76を介して下皿16に排出される。因みに、本実施の形態の場合、発射レール61の長さは約240mm、発射レール先端部のファール球通路76に通じる隙間の長さ(発射レール61の延長線上の長さ)は約40mmである。
ファール球が球案内通路内を逆流してくる際、その多くは外レール部52に沿って流れ、外レール部52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は球案内通路内で暴れ、内レール部51側へ跳ね上がるものもある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の前記凸部57に当たり、ファール球通路76に誘導される。これにより、ファール球の全てがファール球通路76に確実に案内され、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置には、前扉枠13側の球出口(上皿23の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。この際、本実施の形態では遊技球の発射位置を低くしたため、前扉枠13側の球出口から前記発射位置への落差が大きくなるが、発射レール61の発射基端部付近にはその右側と手前側にそれぞれガイド部材63,64を設置してある。これにより、前扉枠13側の球出口から供給される遊技球が常に所定の発射位置にセットされ、安定した発射動作が実現できる。また、遊技球発射装置には、基端部を中心に回動可能に支持された打球槌が設けられ、打球槌の回動に伴い遊技球が発射されるが、打球槌に関して軽量化が望まれている。それ故、アルミニウム等の軽金属への材料変更や槌シャフト部寸法の縮小化により打球槌の軽量化を図る一方で、十分な発射力を確保すべく、打球槌のヘッド部(基端部と反対側の先端部)に重り部を設けている。これにより、十分でかつ安定した遊技球の発射が実現できる。打球槌の重り部を上方に突出して設けることにより、打球槌を容易に摘んだりひっかけたりすることができ、槌先の打球強さの調整等がし易くなるという効果も得られる。
また、本体枠12の前面において発射レール61の左側には、左右一対の排出口66,67が形成されると共に、その前方に、排出口66,67より排出された遊技球を上皿23又は下皿16の何れかに案内するための遊技球案内ユニット70が取り付けられている。便宜上以下の説明では、排出口66を第1排出口、排出口67を第2排出口ともいう。これら排出口66,67は、本体枠12の背面に設けられた遊技球分配部245(図10参照)に通じており、基本的に第1排出口66より遊技球の排出が行われ、この第1排出口66も含め上皿23に通じる通路が遊技球で一杯になると、第1排出口66に代えて第2排出口67より遊技球の排出が行われるようになっている。
遊技球案内ユニット70は、ポリカーボネート樹脂等の透明な樹脂材料により内部を視認可能に構成され、本体枠12に対して前扉枠13を閉鎖した状態で本体枠12と前扉枠13との間に収まるよう厚みが比較的薄くなるように形成されている。遊技球案内ユニット70には、前述のファール球通路76が一体的に形成されている。遊技球案内ユニット70には、前記排出口66,67と下皿16とを連通するための球排出通路71が形成されている。遊技球案内ユニット70には、本体枠12の第1排出口66の手前側に、上皿23に連通する連通口72が形成され、連通口72を閉鎖するようにして開閉プレート73が取り付けられている。開閉プレート73は支軸74により回動可能に支持され、付勢手段としてのバネ75により連通口72を閉鎖する位置に常時付勢されている。
遊技球案内ユニット70の上記構成によれば、前扉枠13を開放した状態ではバネ75の付勢力により開閉プレート73が図示の如く起き上がり、連通口72を閉鎖する。この状態では、第1排出口66より排出される遊技球が球排出通路71を通じて下皿16に案内される。従って、連通口72の上流側に遊技球が貯留されている状態で前扉枠13を開放した場合、その貯留球は連通口72よりこぼれ落ちることなく、球排出通路71を通じて下皿16に流下する。つまり、前飾り枠が省略され前扉枠13に対して上皿23が直接設けられる構成とした本パチンコ機10にあっても、前扉枠13の開放に際し連通口72の上流側にある遊技球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠13を閉鎖した状態では、前扉枠13の裏面に設けられた球通路樋138(図2参照)によりバネ75の付勢力に抗して開閉プレート73が押し開けられる。この状態では、第1排出口66より排出される遊技球が連通口72を介して上皿23に案内される。従って、連通口72より上流側の遊技球は上皿23に払い出される。なお、遊技球案内ユニット70の球排出通路71下流側には、下皿16に排出された遊技球が一杯(満タン)になったことを検知する下皿満タンスイッチが取り付けられている。
樹脂ベース25には、窓孔26の右下部に略四角形状の小窓78が設けられている。従って、遊技盤30の右下隅部スペース(図4のSa)に貼られた証紙等は、この小窓78を通じて視認できるようになっている。この小窓78から遊技盤30上に証紙等を直接貼り付けることも可能である。
樹脂ベース25には、窓孔26の左上部にも小窓79が設けられている。この小窓79は、図4で説明した遊技盤30の中継端子孔59に対応する位置にそれとほぼ同一の形状で設けられ、中継端子孔59及び小窓79を通じて、遊技盤裏面に設置した中継端子板の接続コネクタ60が本体枠12の前面側に露出される。かかる構成において、前扉枠13側に設けた各種ランプに対しては、本体枠12(樹脂ベース25)の小窓79より露出した接続コネクタ60を介して電気的な接続がなされている。樹脂ベース25の上部には、前扉枠13の開放の状態を検出するための前扉枠開放スイッチ27が設けられている。前扉枠開放スイッチ27は、樹脂ベース25の前面に出没可能なピンを有しており、本体枠12に対して前扉枠13を閉じた状態ではピンが押し込まれて前扉枠13の閉鎖が検知され、本体枠12に対して前扉枠13を開いた状態ではピンが突出位置に戻って前扉枠13の開放が検知されるようになっている。樹脂ベース25の左右2カ所には、本体枠12に対して前扉枠13を閉じた際に前扉枠13背面の金具類(図5に示す補強板131〜134)に接触し、且つその金具類を本体枠12側に導通させてアース(接地)するための金属片28a,28bが取り付けられている。従って、金属片28a,28bを通じて、前扉枠13背面の金具類が本体枠12側の施錠装置やヒンジ金具に導通され、これら施錠装置やヒンジ金具と共にアースされる。
本体枠12の左端側(開閉軸線側)には、前扉枠13を開閉可能に支持するための支持機構として、上下一対の支持金具81,82が取り付けられている。上側の支持金具81には手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には上方へ突出する突起軸84が設けられている。なお、支持金具81,82に支持される前扉枠13の具体的構成については後述する。また、本体枠12の右端側(開閉軸線とは反対側)には、前扉枠13裏面側の開放端側に設けた上下一対の鉤金具155,156(図2参照)を挿入するための挿入孔87,88がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、本体枠12や前扉枠13を施錠状態とするための施錠装置が本体枠12の裏面側に隠れて配置される構成となっている。従って、鉤金具155,156が挿入孔87,88を介して施錠装置に係止されることによって、前扉枠13が本体枠12に対して開放不能に施錠される。
本体枠12の右下隅部には、外枠11に対する本体枠12の施錠及び解錠、並びに本体枠12に対する前扉枠13の施錠及び解錠を行うための鍵部材としてのシリンダ錠91が設置されている。シリンダ錠91は施錠装置に一体化されており、施錠装置のうちシリンダ錠91だけが本体枠12の前方に突出した状態で設けられている。この場合、シリンダ錠91は、遊技領域の最大幅となる位置とは異なる位置に設けられている。シリンダ錠91は、本体枠12の施解錠と前扉枠13の施解錠とを共に賄う機能を有しており、鍵穴に差し込んだキーを左(反時計回り方向)に回すと本体枠12の施錠が解かれ、逆にキーを右(時計回り方向)に回すと前扉枠13の施錠が解かれるようになっている。
図2に示すように、本体枠12には、シリンダ錠91を囲むようにして縦長状のカバー部材92が取り付けられている。詳細な図示は省略するが、カバー部材92には、その上端部及び下端部に係止部(フック)が形成されている。従って、上側の係止部を本体枠12側に係止させると共に、下側の係止部を本体枠12と前面板14との間に挟み込むことにより、カバー部材92が本体枠12に取り付けられる。前扉枠13には、カバー部材92の形状に合わせて切欠部145が形成されており、前扉枠13を閉鎖した状態ではこの前扉枠13と共にカバー部材92がパチンコ機前面部を構成する。なお、前扉枠13を閉鎖したとき、カバー部材92に形成された鍔部が前扉枠13により押さえられ、カバー部材92のがたつきが防止されるようになっている。
次に、前扉枠13について図1,図5を参照しつつ説明する。なお、図5は、前扉枠13の背面図である。
前扉枠13には遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした視認窓としての窓部101が形成されている。窓部101は、円形に近い略楕円形状をなし、より詳しくは、その左右側の略中央部が上下側に比べて緩やかに湾曲した形状となっている。なお、前記略中央部が直線状になる形状であってもよい。前扉枠13の窓部101上方において、最も狭い部位のフレーム幅は約61mmである。本実施の形態における上記フレーム幅寸法は、本体枠12において外レール部52の最上部(遊技領域の上端)と本体枠12の上端との間の距離とほぼ一致するものであって、85mm〜95mm程度の上記フレーム幅を有する従来機種に比べて著しく短くなっている。これにより、遊技領域における上部領域の視認性が確保されやすくなると共に、大型の可変表示ユニット35も比較的上方に配置することができるようになっている。窓部101上方のフレーム幅(最狭部位)の寸法は80mm以下であることが望ましく、より望ましくは70mm以下であり、さらに望ましくは60mm以下である。もちろん、所定の強度が確保できるのであれば、50mm以下としても差し支えない。
前扉枠13の左右のフレーム部分は、フレーム幅を小さくするには制約があり、前扉枠13自体の強度及びガラス支持強度を確保するのに十分な幅寸法を必要とする。本実施の形態では、左右の各フレーム部分において最も狭い部位のフレーム幅を何れも約44mmとしている。この場合、本パチンコ機10にあっては遊技領域を大幅に拡張したことから、パチンコ機10の正面から見て左側すなわち開閉軸線側では、前扉枠13のフレーム幅が上記の通り約44mmとなるのに対し、レールユニット50の外レール部52の左端位置と本体枠12の左端位置との距離が約21mmとなり、後者の寸法がかなり小さいものとなっている。つまり本構成では、前扉枠13を閉鎖した状態において、球案内通路の一部が、前扉枠13の左側フレーム部分と重複し覆い隠されるようになる。しかしながら、球案内通路において遊技球が一時的に視認困難となったとしても、かかる球案内通路は遊技球が遊技領域に案内されるまでの通過領域に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領域において遊技球が視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じない。以上により、前扉枠13の十分な強度及びガラス支持強度を確保しつつも、遊技に何ら支障を及ぼすことなく遊技領域の拡張が可能となる。
前扉枠13の下端部における左右両側には、本体枠12表面や遊技盤30表面等(証紙等を含む)の一部を視認できるよう透明樹脂を取り付けた小窓107が設けられている。小窓107に取り付けられる透明樹脂は、その内部の証紙等を工場等で容易に機械読み取りできるよう平坦状に構成される。但し、小窓107に、内部の証紙等をホール作業者等が容易に目視できるよう拡大レンズ部を設けることも可能である。
前扉枠13にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり状態下や所定のリーチ演出時等において点灯、点滅のように発光態様が変更制御されることにより、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。例えば、窓部101の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部にはLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり状態下で点灯や点滅を行うことにより大当たり状態に移行していることを報知する。また、上皿23周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とがそれぞれ設けられている。なお、環状電飾部102は、内外二重の樹脂カバー層とその内側に収容された発射板付き発光体(LED)とよりなり、樹脂カバー層の各々の内側面には各層で縦横に交差する向きに突条(又は波状の突起)が設けられている。外側の樹脂カバー層は透明であり、内側の樹脂カバー層は有色である。従って、環状電飾部102を発光させれば、多数に分散化された状態、又は立体感を伴った状態の電飾が実現できるようになる。樹脂カバー層には、ガラス粉末入りの樹脂材料を用いると良い。このような樹脂カバー層の構成は、他の電飾部(例えば中央電飾部103や賞球ランプ105)に適用することもできる。
前扉枠13には、窓部101の下方位置に、貸球操作部120が配設されている。貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置されたカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で、貸球操作部120によって球貸し操作、カード返却操作及びカード度数の確認を行うことができる。すなわち、球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が払い出される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機(いわゆる現金機)では貸球操作部120が不要となるが、かかる場合には、貸球操作部120の設置部分に飾りシール等が付されるようになっている。これにより、貸球操作部120を設けた本パチンコ機10の構成において、カードユニットを用いたパチンコ機(いわゆるCR機)と現金機との共用が可能となる。
前扉枠13の裏側には、窓部101を囲むようにして金属製の各種補強部材が設けられている。詳しくは、図5に示すように、前扉枠13の裏側にあって窓部101の左右及び上下の外側にはそれぞれ補強板131,132,133,134が取り付けられている。これら補強板131〜134は相互に接触して連結されているが、図の左側及び上側の補強板132,133の連結部には直接の接触を避けるための樹脂パーツ135が介在されている。これにより、補強板131〜134による電気経路の閉じたループが切断され、ノイズの原因となる磁界の発生等が防止されている。
図5の右側となる開閉軸線側の補強板131にはその上端部及び下端部に、本体枠12に対する組付機構として、組付金具151,152が取り付けられている。そして、本体枠12側の支持金具81,82(図3参照)に対して前扉枠13側の組付金具151,152が取り付けられている。すなわち、下側の組付金具152には下面に開口する軸穴が形成されており、その軸穴に下側の支持金具82の突起軸84が挿入される一方、上側の組付金具151の軸部が上側の支持金具81の支持孔83に挿入されることにより、本体枠12に対して前扉枠13が開閉可能に支持されている。また、同補強板131にはその中間位置にフック状をなす係合爪131aが設けられており、この係合爪131aは、前扉枠13を閉じた状態で本体枠12の孔部12a(図3参照)に挿入されるように構成されている。これにより、上皿23を含む形態で前扉枠13を構成し、その上下の軸支間隔を長くした本パチンコ機10においても、中間位置における前扉枠13の浮き上がりが防止できる。それ故、前扉枠13を浮かしての不正行為等が抑制されるようになっている。
図5の左側となる開閉軸線とは反対側の補強板132には鉤形状をなす上下一対の鉤金具155,156が取り付けられている。これら鉤金具155,156は、後方に延び、本体枠12に設けた挿入孔87,88(図3参照)に対応するようにして設けられている。本体枠12に対して前扉枠13を閉鎖した際、鉤金具155,156が本体枠12側の挿入孔87,88に挿入されて施錠装置により施錠状態とされるようになっている。
下側の補強板134には、前記発射レール61に対向する位置に樹脂ケース136が取り付けられている。樹脂ケース136には、前記貸球操作部120用の回路基板が収容されている。樹脂ケース136の背面(図5に見える面)は平坦状をなし、前扉枠13を閉じた際に発射レール61の側壁を構成するようになっている。故に、発射レール61から遊技球が前方にこぼれ落ちることが防止される。
下側の補強板134の一部を切り欠いた部位には、パチンコ機10後方に向けて球通路樋138が設置されており、球通路樋138の少なくとも上方には、同じくパチンコ機10後方に向けて延びる庇(ひさし)部139が設けられている。この場合、本体枠12側に前扉枠13を閉じた状態では、球通路樋138と庇部139との間に、本体枠12側の連通口72上辺に沿って延びる突条が入り込むようにして配置される。故に、球通路樋138より針金やフィルム等を侵入させて不正行為を行おうとしても、遊技領域にまで針金やフィルム等を侵入させることが非常に困難となる。結果として、針金やフィルム等を利用して行われる不正行為を防止することができる。
上述した補強板131〜134はガラス支持用の金枠としての機能も兼ね備えており、これら補強板131〜134の内側が後方に折り返されてガラス保持溝が形成されている。ガラス保持溝は前後に2列形成されており、矩形状をなす前後一対のガラス137が各ガラス保持溝にて保持される。これにより、2枚のガラス137が前後に所定間隔を隔てて取着されている。
前述した通り本実施の形態のパチンコ機10では遊技領域の拡張を図っていることから、前扉枠13を閉じた状態にあっては、内外のレール部51,52間に形成された球案内通路の一部が前扉枠13により覆い隠される構成となっている。それ故、球案内通路では手前側の開放部がガラス137で覆えない部分ができてしまう。かかる場合、例えば、遊技球発射装置より発射された遊技球が戻り球防止部材54まで至らず戻ってくると、遊技球が球案内通路外に飛び出したり、外レール部52とガラス137との間にできる隙間に挟まってしまうおそれがある。そこで本実施の形態では、前扉枠13に、球案内通路の手前側開放部を被覆するためのレールカバー140を取り付けている。レールカバー140は略円弧状をなす板体であって、透明な樹脂により形成されている。レールカバー140は、その円弧形状が前記球案内通路の形状に対応しており、窓部101の周縁部に沿って、球案内通路の基端部から先端部近傍までの区間を覆うようになっている。特にレールカバー140の内径側の寸法・形状は内レール部51のそれにほぼ一致する。また、レールカバー140の右端部(すなわち、レールカバー140を前扉枠13に取着した図5の状態で右端となる部位)には、球案内通路がガラス137の側縁部からはみ出した部分を被覆するための被覆部141が設けられている。以上のレールカバー140の構成により、前扉枠13が閉じられた状態においては、レールカバー140の裏面が球案内通路のほぼ全域を覆うこととなって、遊技球が球案内通路外に飛び出したり、外レール部52とガラス137との間にできる隙間に挟まってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
また、レールカバー140の下部裏側には、その内側縁に沿って円弧状に延び且つ後方へ向けて突出する突条142が形成されている。突条142は、前扉枠13が閉じられた状態において、球案内通路内に入り込んだ状態で内レール部51に重なり合うように配置される。従って、例えば前扉枠13と本体枠12との隙間から針金やフィルム等を侵入させて不正行為を行おうとしても、球案内通路の内側にある遊技領域にまで針金やフィルム等を侵入させることが非常に困難となる。その結果、針金やフィルム等を利用して行われる不正行為を防止することができる。なお、突条142をより広い範囲で、例えばレールカバー140の内側縁の全域に沿って形成する構成としても良く、かかる構成によれば、より広い範囲で針金やフィルム等を侵入させにくくなり、針金やフィルム等を利用して行われる不正行為をより確実に防止することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成を説明する。なお、図6はパチンコ機10の背面図、図7はパチンコ機10の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。
まず、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10の背面側には、各種制御装置(各種制御基板)が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されるとともに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施の形態では、各種制御装置を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に本体枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、主制御装置271(主基板271a)と音声ランプ制御装置272(音声ランプ制御基板)とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御装置311(払出制御基板)、発射制御装置312(発射制御基板)及び電源装置313(電源基板)を他方の取付台に搭載してユニット化している。以下においては、便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化され、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されるとともに、一部に支軸部を設けて本体枠12又は遊技盤30の裏面に対して展開できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置された場合に隠れた部位を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。実際には、図8の概略図に示すように、略L字状をなす第1制御基板ユニット201はパチンコ機10のほぼ中央に配置され、その下方に第2制御基板ユニット202が配置されている。また、第1制御基板ユニット201に一部重複する領域に、裏パックユニット203が配置されている。
第1制御基板ユニット201にはパチンコ機10の背面から見て左端部に支軸部M1が設けられ、その支軸部M1による軸線Aを中心に第1制御基板ユニット201が回動可能となっている。また、第1制御基板ユニット201には、その右端部すなわち支軸部M1の反対側となる開放端側に、ナイラッチ(登録商標)等よりなる締結部M2が設けられると共に上端部に係止爪部M3が設けられており、これら締結部M2及び係止爪部M3によって第1制御基板ユニット201がパチンコ機10本体の裏面に沿った状態に保持されるようになっている。また、第2制御基板ユニット202にはパチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M4が設けられ、その支軸部M4による軸線Bを中心に第2制御基板ユニット202が回動可能となっている。また、第2制御基板ユニット202には、その左端部すなわち支軸部M4の反対側となる開放端側に、ナイラッチ等よりなる締結部M5が設けられており、この締結部M5によって第2制御基板ユニット202がパチンコ機10本体の裏面に沿った状態に保持されるようになっている。さらに、裏パックユニット203にはパチンコ機10の背面から見て右端部に支軸部M6が設けられ、その支軸部M6による軸線Cを中心に裏パックユニット203が回動可能となっている。また、裏パックユニット203には、その左端部すなわち支軸部M6の反対側となる開放端側にナイラッチ等よりなる締結部M7が設けられるとともに、上端部及び下端部にそれぞれ回動式の係止部M8,M9が設けられており、これら締結部M7及び係止部M8,M9によって裏パックユニット203がパチンコ機10本体の裏面に沿った状態に保持されるようになっている。
各ユニット201〜203を回動可能に支持する支軸部M1,M4,M6は、各ユニット201〜203をパチンコ機10の裏面から開いた状態で容易に取り外し可能なヒンジ構造となっている。簡単に説明すると、第1制御基板ユニット201については、締結部M2の締結及び係止爪部M3の係止を解除すると共に、当該ユニット201を軸線Aを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、裏パックユニット203がない前提であれば、第1制御基板ユニット201を取り外すことができる。また、第2制御基板ユニット202については、締結部M5の締結を解除すると共に、当該ユニット202を軸線Bを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、第2制御基板ユニット202を取り外すことができる。さらに、裏パックユニット203については、締結部M7の締結及び係止部M8,M9の係止を解除すると共に、当該ユニット203を軸線Cを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、裏パックユニット203を取り外すことができる。
ここで、各ユニット201〜203の展開方向は同一でなく、第1制御基板ユニット201は、パチンコ機10の背面から見て左開きになるのに対し、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、同右開きになるよう構成されている。この場合、第1制御基板ユニット201は、裏パックユニット203に一部重複して設けられるため、裏パックユニット203を開かないことには第1制御基板ユニット201を取り外すことが不可能であり、さらに言うと、第1制御基板ユニット201及び裏パックユニット203が各々逆方向に展開する構成であるため、裏パックユニット203を所定角度以上に大きく開いた状態又は同ユニット203を取り外した状態でなければ第1制御基板ユニット201を取り外すことが不可能である。従って、第1制御基板ユニット201を取り外すことに着目すると、他のユニット202,203に比べて取り外しが困難な構成となっている。さらに、施錠装置をキー操作して外枠11に対して本体枠12を開放しなければ、裏パックユニット203を開くことができない構成となっているため、より一層第1制御基板ユニット201の取り外しが困難なものとなっている。より具体的な構成については後述する。
次に、本体枠12及び遊技盤30の裏面構成を説明する。なお、図9は本体枠12に遊技盤30を組み付けた状態でかつ前記各ユニット201〜203等を取り外した状態の構成を示す背面図、図10は本体枠12を後方より見た斜視図、図11は遊技盤30を後方より見た斜視図である。
遊技盤30は、樹脂ベース25に囲まれた四角枠状の設置領域に裏面側より設置され、本体枠12に設けられた複数(本実施の形態では4カ所)の係止固定具211,212によって後方へ脱落しないように固定されている。係止固定具211,212は手動で回動操作することができ、固定位置(ロック位置)と固定解除位置(アンロック位置)とに切り換えることができるよう構成されている。図9にはロック状態を示す。左右3カ所の係止固定具211は金属片を折り曲げ形成したL型の金具であり、遊技盤30の固定状態で本体枠12の外方へ張り出さないよう構成されている。なお、下部1カ所の係止固定具212は合成樹脂製のI型の留め具である。
遊技盤30の中央に配置される可変表示ユニット35には、センターフレーム43(図4参照)を背後から覆う合成樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられており、そのフレームカバー213の後端に、図柄表示装置41と表示制御手段としての表示制御装置214とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム43に内蔵されたLED等を駆動するためのLED制御基板などが配設されている。
遊技盤30の裏面には、可変表示ユニット35を取り囲むようにして集合板ユニット215が設けられている。集合板ユニット215は、薄板状の枠体として例えばABS樹脂等の合成樹脂により成形されるベースを有し、そのベース面が遊技盤30の裏面に当接されるようにして取り付けられている。集合板ユニット215には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入賞を検知するための入賞検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板ユニット215の下方には、前記一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33の遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路216が形成されている。また、遊技盤30の下方には、本体枠12にポリカーボネート樹脂等の合成樹脂製の排出通路盤217が取り付けられており、排出通路盤217には排出球をパチンコ機10外部の例えば遊技ホールの島設備等へ案内するための排出通路218が形成されている。従って、図9に仮想線で例示するように、一般入賞口31等に入賞した遊技球は何れも集合板ユニット215の回収通路216を介して集合し、さらに排出通路盤217の排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。上記構成では、遊技盤30の下端面を境界にして、上方に集合板ユニット215(回収通路216)が、下方に排出通路盤217(排出通路218)が設けられており、排出通路盤217が遊技盤30に対して前後方向に重複していない。従って、遊技盤30を本体枠12から取り外す際において、排出通路盤17が遊技盤取り外しの妨げになるといった不都合が生じることもない。
なお、排出通路盤217は、パチンコ機10前面の上皿23の裏側に配置されており、上皿23に至る球排出口(図2の球通路樋138)より針金やフィルム等を差し込み、さらにその針金やフィルム等を本体枠12と排出通路盤217との隙間を通じて遊技領域側に侵入させるといった不正行為が考えられる。そこで、本パチンコ機10では、図10に示すように、排出通路盤217には、球通路樋138の上部位置に対応する高さ位置に、本体枠12に重なり合うようにしてパチンコ機10前方に延びるプレート219を設けた。従って、本体枠12と排出通路盤217との隙間から針金やフィルム等を侵入させようとしてもそれがプレート219にて阻害され、遊技領域にまで針金やフィルム等を侵入させることが非常に困難となる。その結果、針金やフィルム等を利用して可変入賞装置32を強制的に開放する等の不正行為を防止することができる。
入賞検知機構について説明すると、集合板ユニット215には、遊技盤30表側の一般入賞口31と対応する位置に入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32と対応する位置に特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223が設けられている。特定領域スイッチ222は、可変入賞装置32へ入賞した遊技球が特定領域に入ったことを判定するスイッチである。特定領域とはラウンドの更新可否を判定するための領域であり、Vゾーンとも称されている。カウントスイッチ223は、可変入賞装置32に入賞した遊技球の数をカウントするスイッチである。また、作動口33に対応する位置には作動口33への遊技球の入賞を検知する作動口スイッチ224が設けられ、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲート34の遊技球の通過を検知するゲートスイッチ225が設けられている。入賞口スイッチ221及びゲートスイッチ225は電気配線を通じて盤面中継基板226に接続され、特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223は大入賞口中継基板227に接続されている。そして、盤面中継基板226及び大入賞口中継基板227が主制御装置271に接続されている。作動口スイッチ224は中継基板を介さずに直接主制御装置271に接続されている。その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口の開閉扉を開放するための大入賞口ソレノイドと、入賞球を特定領域かその他の領域に振り分けるための振分板を駆動する入賞球振分板ソレノイドとが設けられ、作動口33には、それに付随する電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞検知機構にて各々検出された検出結果は主制御装置271に取り込まれ、該主制御装置271よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信される。そして、払出制御装置311の出力により所定数の遊技球の払出が実行されるようになっている。ここで、従来のいわゆる証拠球方式では、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行うようにしていたが、本実施の形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に検知して払出が直ちに行われるようにしているため、払い出す遊技球が多量にあってもその払出をいち早く実施することが可能となるとともに、入賞球処理装置が不要となる。
集合板ユニット215には、その右上部に盤用外部端子板230が設けられている。盤用外部端子板230には、第1図柄の変動が停止(確定)する毎に信号出力するための出力端子と、大当たり状態又は第1図柄の変動時間短縮時に信号出力するための出力端子と、大当たり状態下で信号出力するための出力端子とが設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して遊技(遊技盤30側の状態)に関する信号が出力される。盤用外部端子板230は、取り外し容易な状態で集合板ユニット215に取り付けられている。なお、図9に示すように、本体枠12裏側の左下部には、打球槌等を備えるセットハンドル228及び発射モータ229が設けられている。
集合板ユニット215には、第1制御基板ユニット201を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、この取付機構として、遊技盤30の裏面から見て左下隅部には上下方向に延びる軸受け金具231が設けられ、この軸受け金具231には同一軸線上に上下一対の軸受け孔231aが形成されている。また、遊技盤30において、軸受け金具231の右方には上下一対の被締結孔(具体的にはナイラッチの取付孔)232が設けられ、軸受け金具231の上方には係止爪片233が設けられている。
本体枠12の裏面には、第2制御基板ユニット202や裏パックユニット203を取り付けるための取付機構が設けられている。具体的には、本体枠12にはその右端部に長尺状の軸受け金具235が取り付けられている。この軸受け金具235は補強部材としても機能する。図12に示すように、軸受け金具235は遊技盤30よりも下方へ延びる長尺板状の金具本体236を有し、その金具本体236より後方へ起立させるようにして、下部2カ所に第2制御基板ユニット202用の軸受け部237が形成されると共に、上部2カ所に裏パックユニット203用の軸受け部238が形成されている。これら軸受け部237,238にはそれぞれ同軸の軸受け孔が形成されている。なお、第2制御基板ユニット202用の軸受け部237と裏パックユニット203用の軸受け部238とを各々個別の軸受け金具で構成することも可能である。その他、第2制御基板ユニット202用の取付機構として、本体枠12には、遊技盤30設置領域よりも下方左端部に上下一対の被締結孔(具体的には、ナイラッチの取付孔)239が設けられている。また、裏パックユニット203用の取付機構として、本体枠12には、遊技盤30設置領域の左端部に上下一対の被締結孔(具体的には、ナイラッチの取付孔)240が設けられている。本体枠12において遊技盤30の左上方、右寄り上方及び右寄り下方の各位置には、遊技盤30との間に裏パックユニット203を挟み込んで支持するための回動式の固定具241,242,243がそれぞれ設けられている。なお、裏パックユニット203は、その上部に大量の遊技球を貯留することから、裏パックユニット203の上部を支持するための固定具241,242に関しては特に十分な強度を持つ構成とするのが望ましく、本実施の形態では回動式の固定具を用いている。
上記の如く本体枠12の左右一側部(図9では右側部)には長尺状の軸受け金具235が設けられる一方、本体枠12の左右他側部(図9では左側部)には施錠装置が設けられている。施錠装置は、上下方向に延び本体枠12に固定された基枠247と、その基枠247に対して上下方向に移動可能に組み付けられた長尺状の連動杆248とを備え、基枠247の下部に前記シリンダ錠91が一体化されている。連動杆248は、シリンダ錠91の操作により上下いずれかの方向に移動する。連動杆248には、鉤形状をなす上下一対の鉤金具249が設けられており、外枠11に対して本体枠12を閉鎖した際には、鉤金具249が外枠11側の支持金具(図示略)に係止され、施錠装置により施錠状態とされるようになっている。この場合、シリンダ錠91の操作によって連動杆248が上方向に移動すると、外枠11に対する本体枠12の施錠が解除される。逆に、シリンダ錠91の操作によって連動杆248が下方向に移動すると、本体枠12に対する前扉枠13の施錠が解除される。
なお、本体枠12の左右側部に軸受け金具235と施錠装置(基枠247、連動杆248等)とが振り分けられる上記構成において、これら軸受け金具235及び施錠装置(基枠247、連動杆248等)を配置するための領域を残した幅となるようにして、本体枠12に前記遊技盤30が取り付けられている。これによっても遊技領域の拡張が図られていることは前述した通りである。
本体枠12の背面における遊技盤30の右下部には、後述する払出機構より払い出される遊技球を上皿23、下皿16又は排出通路218の何れかに振り分けるための遊技球分配部245が設けられている。遊技球分配部245は、左側の開口部245aが第1排出口66を介して上皿23に通じ、中央の開口部245bが第2排出口67を介して下皿16に通じ、右側の開口部245cが排出通路218に通じるように、各通路が形成されている。遊技球分配部245は、本体枠12に対してネジ等により強固に取り付けられている。従って、遊技球分配部245の設置部位における浮き上がりが防止され、隙間から針金やフィルム等を侵入させることによる不正行為が防止できるようになっている。なお、本体枠12の下端部には、奥壁パネル17の裏側に設置されたスピーカ20の背後を囲むための合成樹脂製のスピーカボックス246が取り付けられており、スピーカボックス246がスピーカ音を後方へ逃さないように機能することで低音域の音質改善が図られている。
次に、第1制御基板ユニット201の構成を図13〜図17に基づいて説明する。図13は第1制御基板ユニット201の正面図、図14は主基板271aの表側の構成を示す平面図、図15は第1制御基板ユニット201の斜視図、図16は第1制御基板ユニット201の分解斜視図、図17は第1制御基板ユニット201を裏面から見た分解斜視図である。
第1制御基板ユニット201は略L字状をなす取付台251を有し、取付台251に主制御装置271と音声ランプ制御装置272とが搭載されている。主制御装置271は主基板271aを具備しており、主基板271aが透明樹脂材料等よりなる被包手段としての基板ボックス273に収容されて構成されている。
主基板271aは、デジタル回路等の電子部品を実装した表側の面と、この表側面とバイアホールを介して電気的に接続される裏側の面とよりなり、これら各面に導体パターンがプリントされた両面プリント基板である。以下、主基板271aの表側面の構成を説明する。図14に示すように、主基板271aの略中央部には、主たる制御を司るCPU501や、CPU501の出力したデータをその都度対応する各種信号に加工する複数のラッチ回路IC284が搭載されている。また、主基板271aの図中における上部及び下部にはコネクタ搭載領域が形成されており、当該領域には、払出制御基板等の他の基板と接続するためのコネクタ285が搭載されている。加えて、主基板271aの図中における右部にはバッファ回路IC搭載領域が形成されており、当該領域には、入力した信号の雑音除去や波形整形等を行うバッファ回路IC286が搭載されている。但し、コネクタ搭載領域には、コネクタ搭載が可能であるが実際には搭載されていないコネクタ非搭載領域285aが1カ所設けられており、バッファ回路IC搭載領域には、バッファ回路IC搭載が可能であるが実際には搭載されていないバッファ回路IC非搭載領域286aが2カ所設けられている。つまり、主基板271aには、電気配線の断線した部位が形成されている。これら各非搭載領域285a,286aは、後述する性能試験を行う際に、対応する電子部品を搭載するための領域である。なお、主基板271aには、実装された各電子部品を結ぶ導体パターンのみならず、各非搭載領域285a,286aを結ぶ導体パターンも予めプリントされている。
基板ボックス273は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。ボックスカバーのうちコネクタ搭載領域と対応する位置には、孔部が形成されている。すなわち、ボックスカバーのうちコネクタ非搭載領域285aと対応する位置にも孔部が形成されている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印ユニット274によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス273が封印されている。
封印ユニット274はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用できるが、ここでは図15等に示すように、5つの封印部材が連結された構成となっており、この封印部材の長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に連結されるようになっている。封印ユニット274による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、封印ユニット274を構成する5つの封印部材のうち、少なくとも一つの封印部材の長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主基板271aの不具合発生の際や主基板271aの検査の際など基板ボックス273を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部材と他の封印部材との連結を切断する。その後、再度封印処理する場合は他の封印部材の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス273の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス273に残しておけば、基板ボックス273を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
音声ランプ制御装置272は、例えば主制御装置271(主基板271a)又は表示制御装置214からの指示に従い音声やランプ表示の制御を司るCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス275に収容されて構成されている。音声ランプ制御装置272上には電源中継基板276が搭載されており、電源装置313の電源が電源中継基板276を介して表示制御装置214及び音声ランプ制御装置272に供給されるようになっている。
取付台251は、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂製であり、例えば緑や青等に着色されて不透明とされている。但し、取付台251は無色透明又は半透明であってもよい。取付台251の表面には平坦状をなす2つの基板搭載面252,253が設けられている。これら基板搭載面252,253は縦横に直交する向きに延び、前後方向に段差をもって形成されている。基板搭載面252の上縁部及び下縁部にはそれぞれ、基板搭載面252より起立した起立部254が一体成形されている。そして、横長の基板搭載面252上に主制御装置271が配置されると共に、縦長の基板搭載面253上に音声ランプ制御装置272が配置される。このとき、主制御装置271は、上下の側部が起立部254にて支えられる。また、音声ランプ制御装置172は、複数箇所でネジ等により基板搭載面253に固定される。
ここで、図16及び図17に示すように、基板搭載面252には、左右2カ所に横長形状の貫通孔256が形成されている。一方、主制御装置271の基板ボックス273には、その裏面の左右2カ所に回動操作式の固定具277が設けられている。主制御装置271を基板搭載面252に搭載する際には、基板搭載面252の貫通孔256に固定具277が挿通されるように主制御装置271を載置し、その状態で固定具277を回動操作することで主制御装置271がロックされる。従って、主制御装置271は第1制御基板ユニット201の裏面側から固定具277をロック解除しなければ取り外しできないため、基板取り外し等の不正行為に対して抑止効果が得られる。
また、取付台251において、主制御装置271用の基板搭載面252の下方には、基板搭載面252の裏面空間に通じる開口を遮蔽するための遮蔽部257が設けられている。従って、基板搭載面252の下方より取付台251の裏面に手などを差し入れることが阻止され、固定具277のロック状態を不正に解除することができないようになっている。また、第1制御基板ユニット201をパチンコ機10裏面に搭載した状態では、当該ユニット201の上部が裏パックユニット203により覆われるため、やはり取付台251の裏面に手などを差し入れることが阻止され、固定具277のロック状態を不正に解除することができないようになっている。
前述した通り、第1制御基板ユニット201は、裏パックユニット203を所定角度以上に大きく開いた状態又は同ユニット203を取り外した状態でなければ取り外すことが不可能であり、また、施錠装置を正しくキー操作して外枠11に対して本体枠12を開放しなければ、裏パックユニット203を開くことができない構成となっている。つまり、本体枠12を開くことができなければ、結果的に第1制御基板ユニット201を回動させたり取り外すことができず、ひいては主制御装置271の取り外しも不可能となる。それ故、主制御装置271の不正な載せ替えや盗難等を効果的に防止することができる。
主制御装置271は、パチンコ機10裏面から見て手前側に配置され、音声ランプ制御装置272はその奥側に配置される。この場合、基板搭載面252,253が前後方向に段差をもって形成されているため、これら基板搭載面252,253に主制御装置271及び音声ランプ制御装置272を搭載した状態において各制御装置271,272はその一部を前後に重ねて配置される。つまり、図15等にも見られるように、主制御装置271はその一部(本実施の形態では1/3程度)が浮いた状態で配置される。故に、主制御装置271に重なる領域まで音声ランプ制御装置272を拡張することが可能となり、また別の見方をすれば音声ランプ制御装置272に重なる領域まで主制御装置271を拡張することが可能となり、パチンコ機10という限られた大きさの中にあっても、各制御基板271,272の大型化に良好に対処できるとともに、各制御装置271,272を効率良く設置できる。また、第1制御基板ユニット201を遊技盤30に装着した状態では、基板搭載面252の後方にスペースが確保され、可変入賞装置32やその電気配線等が無理なく設置できるようになっている。なお、基板搭載面252の裏面には格子状のリブ258が設けられており、主制御装置271の支持強度が高められている。
取付台251の左端面には上下一対の掛止ピン261が設けられており、この掛止ピン261を前記軸受け金具231に取り付けることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に対して回動可能に片持ち支持される。取付台251の右端部には前記被締結孔232にはめ込まれる締結具として上下一対のナイラッチ262が設けられている。取付台251の上端部には前記係止爪片233が係止される長孔263が設けられている。従って、ナイラッチ262を被締結孔232にはめ込むと共に、長孔263に係止爪片233を係止させることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に固定される。なお、軸受け金具231及び掛止ピン261が前記支軸部M1に、被締結孔232及びナイラッチ262が前記締結部M2に、係止爪片233及び長孔263が前記係止爪部M3に、それぞれ相当する。
次に、第2制御基板ユニット202の構成を図18〜図20に基づいて説明する。図18は第2制御基板ユニット202の正面図、図19は同ユニット202の斜視図、図20は同ユニット202の分解斜視図である。
第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付台301を有し、取付台301に払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が搭載されている。払出制御装置311及び発射制御装置312は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射モータ229の制御が行われる。また、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、主として遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス315,316,317,318にそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、主制御装置271と同様、被包手段を構成する基板ボックス315がボックスベースとボックスカバーとを備え、それらが封印手段としての封印ユニット319によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス315が封印されている。払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、後述する払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
取付台301は例えば無色透明な樹脂成型品よりなり、その表面に平坦状をなす基板搭載面302が設けられている。基板搭載面302には、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が横並びとなった状態で搭載され、ネジ等で固定されている。電源装置313の基板ボックス317上には略平板状の台座プレート303が載置されるとともに台座プレート303上に払出制御装置311が搭載され、ネジ等で固定されている。払出制御装置311と電源装置313との間には台座プレート303が介在するため、例えばノイズ除去用の金属プレート等を設置するには台座プレート303に金属プレート等を取り付ければ良く、ノイズ対策が簡単に実現できる。
取付台301には、パチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン305が設けられており、掛止ピン305を前記軸受け部237に上方から挿通させることで、第2制御基板ユニット202が本体枠12に対して回動可能に片持ち支持される。取付台301の左端部には締結具として上下一対のナイラッチ306が設けられており、ナイラッチ306を前記被締結孔239にはめ込むことで、第2制御基板ユニット202が本体枠12に固定される。なお、軸受け部237及び掛止ピン305が前記支軸部M4に、被締結孔239及びナイラッチ306が前記締結部M5に、それぞれ相当する。
次に、裏パックユニット203の構成を図21〜図23に基づいて説明する。図21は裏パックユニット203の正面図、図22は裏パックユニット203の分解斜視図である。図23はタンクレールの分解斜視図である。
裏パックユニット203は、裏パック351と遊技球の払出機構部352とが一体化されることにより構成されている。裏パック351は例えばABS樹脂等の合成樹脂により一体成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機10後方に突出し横長の略直方体形状をなす保護カバー部354とを有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する。但し、本実施の形態では、前述の音声ランプ制御装置272も併せて囲む構成となっている。保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられている。通気孔354aは各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔354aが比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔354a間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔354a間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置214等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができるようになっている。
裏パック351のベース部353には、保護カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、タンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、タンクレール356の下流側には上下方向に延びるケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出制御装置311の制御により払出モータ358aが駆動されて必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。払出装置358より払い出された遊技球は払出通路359等を通じて前記上皿23等に供給される。なお、図示は省略するが、ケースレール357の上流部には、タンク355やタンクレール356から供給される遊技球の有無を検出するタンク球無しセンサが設けられている。また、払出装置358には、払出モータ358aの回転を検出する払出回転センサと、払い出される遊技球数をカウントする払出カウントスイッチとが設けられている。
タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が取り付けられている。バイブレータ360は、バイブモータとそのバイブモータを収容する合成樹脂製のケースとによりユニット化されており、2本の脚部360aでタンクレール356に取り付けられている。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
タンクレール356の構成ついて詳述すると、図23に示すように、タンクレール356は上方に開口した長尺樋状をなすレール本体361を有している。レール本体361の上流部には球面状の球受部362が形成され、球受部362によりタンク355より落下してきた遊技球が円滑にレール本体361内に取り込まれるようになっている。レール本体361には長手方向に延びる仕切壁363が設けられており、仕切壁363により遊技球が二手に分流されるようになっている。仕切壁363により仕切られた2条の球通路は遊技球の直径よりも僅かに幅広となっている。仕切壁363により仕切られた各球通路の底面には、1筋又は2筋の突条364が設けられると共に、その突条364の側方に塵埃を落下させるための開口部365が設けられている。レール本体361には、その下流側半分程度の天井部分を覆うようにして整流板367が配設されている。整流板367は、下流側ほどタンクレール356内の球通路高さを制限するよう弓なりに反った形状をしており、その下面には長手方向に延びる凸部368が形成されている。これにより、タンクレール356内を流れる各遊技球は最終的には上下に積み重なることなく下流側に流出する。従って、タンクレール356に多量の遊技球が流れ込んできても、遊技球の噛み込みが防止され、タンクレール356内における球詰まりが発生し難くなっている。なお、レール本体361が帯電防止のために黒色の導電性ポリカーボネート樹脂により成形されるのに対し、整流板367は球詰まり等を目視で確認できるように透明のポリカーボネート樹脂により成形されている。整流板367は着脱可能に設けられており、当該整流板367を取り外すことによりタンクレール356内のメンテナンスが容易に実施できるようになっている。整流板367には、遊技球の流下を阻止するための手動式のストッパ369が取り付けられている。
図21,図22の説明に戻り、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされるようになっている。
タンク355から払出通路359に至るまでの払出機構部352は何れも導電性を有する合成樹脂材料、例えば導電性ポリカーボネート樹脂にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
裏パック351には、その右上部に枠用外部端子板390が設けられている。枠用外部端子板390には、タンク355やタンクレール356で遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、本体枠12の開放時に信号出力するための出力端子、及び前扉枠13の開放時に信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
裏パック351には、枠用外部端子板390に隣接して略四角形状の窓部391が設けられている。従って、裏パックユニット103を本体枠12に取り付けた状態では、窓部391を通じて遊技盤30裏面の盤用外部端子板230が露出し、裏パックユニット103を装着したままで盤用外部端子板230の操作を行うことができるようになっている。前述のとおり、盤用外部端子板230は取り外し容易な状態で集合板ユニット215に取り付けられていることから、盤用外部端子板230の配線を接続したままで、窓部391を介して当該盤用外部端子板230を取り出すことも可能となる。裏パック351の右上部には本体枠12の開放の状態を検出するための本体枠開放スイッチ392が設けられており、外枠11に対して本体枠12を閉じた状態では当該スイッチ392の金属接点が閉じて本体枠12の閉鎖が検知され、外枠11に対して本体枠12を開いた状態では金属接点が開いて本体枠12の開放が検知されるようになっている。
裏パック351には、パチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン385が設けられており、掛止ピン385を前記軸受け部238に上方から挿通させることで、裏パックユニット203が本体枠12に対して回動可能に片持ち支持される。裏パック351には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ386が設けられると共に、上端部に係止孔387が設けられており、ナイラッチ386を前記被締結孔240にはめ込むと共に、係止孔387に前記固定具242を挿入した上で当該固定具242を回動操作することで、裏パックユニット203が本体枠12に固定される。また、前記固定具241,243によっても裏パックユニット203が本体枠12に固定される。なお、軸受け部238及び掛止ピン385が前記支軸部M6に、被締結孔240及びナイラッチ386が前記締結部M7に、固定具242及び係止孔387が前記係止部M8に、それぞれ相当する。また、固定具243が前記係止部M9に相当する。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について、図24のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置271(主基板271a)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路やタイマ回路、割込回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、バックアップエリア503aの情報に基づいてパチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリア503aへの書き込みはNMI割込み処理(図37参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理(図27参照)において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路542からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、停電の発生により停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
主制御装置271のCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。主制御装置271の入力側には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311や、その他図示しないスイッチ群や中継基板などが接続されている。一方、主制御装置271の出力側には、払出制御装置311や表示制御装置214が接続されている。また、第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプのスイッチや第2特定ランプ部48に配設されたLEDランプのスイッチも接続されている。これにより、第1特定ランプ部47及び第2特定ランプ部48は、主制御装置271により直接的に制御されることとなる。
払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置271のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時には、このバックアップエリア513aの情報に基づいてパチンコ機10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリア513aへの書き込みはNMI割込み処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置271のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SG1が入力されるように構成されており、停電の発生により、NMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
払出制御装置311のCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置271、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射モータ229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射モータ229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18に触れていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射モータ229が駆動され、遊技球発射ハンドル18の操作量に応じた強さで遊技球が発射される。
表示制御装置214は、図柄表示装置41における第1図柄(特別図柄)の変動表示を制御するものである。表示制御装置214は、CPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、2つの出力ポート528,529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527の入力側には主制御装置271の出力側が接続され、入力ポート527の出力側には、CPU521、ROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されると共にバスライン530を介して出力ポート528が接続されている。出力ポート528の出力側には音声ランプ制御装置272が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529の出力側には図柄表示装置41が接続されている。
表示制御装置214のCPU521は、主制御装置271から送信される図柄表示コマンドに基づいて図柄表示装置41の表示を制御する。ROM522は、CPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM524は、図柄表示装置41に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM524の内容を書き替えることにより、図柄表示装置41の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させるものである。
電源装置313は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置271や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置271や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置271のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置271及び払出制御装置311へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置271及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、NMI割込み処理を実行する。なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込み処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置271及び払出制御装置311は、NMI割込み処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置271及び払出制御装置311のバックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。RAM消去スイッチ323が押された際、RAM消去スイッチ回路543は、主制御装置271及び払出制御装置311に対してRAM消去信号SG2を出力する。これにより、RAM消去スイッチ323が押された状態でパチンコ機10の電源が投入されると、主制御装置271及び払出制御装置311においてそれぞれのバックアップエリア503a,513aのデータがクリアされる。
ここで、図柄表示装置41の表示内容について、図25に基づいて説明する。
図柄表示装置には、左・中・右の3つの図柄列が設定されている。各図柄列は、例えば「0」〜「9」の数字を各々付した主図柄と、例えば菱形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。各主図柄及び副図柄がそれぞれ第1図柄を構成している。各図柄列では、数字の昇順又は降順に主図柄が配列されると共に各主図柄の間に副図柄が配されている。すなわち、各図柄列には、10個の主図柄及び10個の副図柄の計20個の第1図柄が備えられている。この場合において、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「高確率図柄」に相当し、当該高確率図柄で大当たりが発生した場合、大当たり状態の1つであるノーマル大当たり状態に移行すると共に、さらにその後、特典遊技状態としての高確率状態に移行する。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「低確率図柄」に相当し、当該低確率図柄で大当たりが発生した場合、大当たり状態の1つであって前記ノーマル大当たり状態より有利なスーパー大当たり状態に移行するが、高確率状態に移行することなく通常状態に移行する。なお、高確率状態とは、大当たり状態の終了後に付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確変状態のことをいい、通常状態(低確率状態)とはそのような高確率状態でない遊技状態をいう。また、第1特定ランプ部47においては、ノーマル大当たり状態に移行した後に高確率状態に移行する大当たりの場合に赤色が表示され、スーパー大当たり状態に移行した後に通常状態に移行する大当たりの場合に緑色が表示される。
そして、図柄表示装置41には、各図柄列毎に20個の第1図柄が周期性をもって上から下へとスクロールするように変動表示されるようになっている。特に、左図柄列においては主図柄の数字が降順に現れ、中図柄列及び右図柄列においては主図柄の数字が昇順に現れるように配列されている。図柄表示装置41には、各図柄列毎に上・中・下の3段の第1図柄が表示されるようになっている。従って、図柄表示装置41には、3段×3列の計9個の第1図柄が表示される。また、図柄表示装置41には、5つの有効ライン、すなわち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5が設定されている。そして、左図柄列→右図柄列→中図柄列の順に変動表示が停止し、その停止時にいずれかの有効ライン上に大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主図柄の組合せ)が揃えば大当たりとして大当たり動画が表示されるようになっている。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
本実施の形態では、主制御装置271内のCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選、第1特定ランプ部47の発光色の設定や、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図26に示すように、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、図柄表示装置41の変動パターン選択に使用する第1変動種別カウンタCS1と、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替えを行う期間を決定する第2変動種別カウンタCS2と、左列、中列及び右列の各外れ図柄の設定に使用する左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRとを用いることとしている。
このうち、カウンタC1〜C3,CINI,CS1,CS2は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。また、外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、CPU501内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、作動口33への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜676の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり676)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜676)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が作動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率状態と高確率状態とで2種類設定されており、低確率状態下で大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「337,673」であり、高確率状態下で大当たりとなる乱数の値の数は10で、その値は「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」である。
大当たり種別カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり49)に達した後0に戻る構成となっている。そして、本実施の形態では、大当たり種別カウンタC2によって、いずれの大当たり状態に移行させるかと、大当たり状態が終了した後に高確率状態に移行させるか否かとを決定することとしており、例えば、C2=0〜24がノーマル大当たり状態に移行した後に高確率状態に移行する大当たりに該当し、C2=25〜49がスーパー大当たり状態に移行した後に通常状態に移行する大当たりに該当する。なお、大当たり種別カウンタC2により、第1図柄が変動を停止した際の図柄の組合せ及び当該図柄の組合せを停止させる位置も決定される。即ち、本実施の形態では、図柄表示装置41において有効ラインが5ライン設定されており、特定図柄(主図柄)が10通り設定されていることから、50個のカウンタ値によって全てのパターンが設定されていることとなる。そして、C2=0〜24のとき、即ち、ノーマル大当たり状態に移行した後に高確率状態に移行する大当たりのときには、奇数番号の図柄の組合せと当該図柄の組合わせを停止させる位置とが決定される。一方、C2=25〜49のとき、即ち、スーパー大当たり状態に移行した後に通常状態に移行する大当たりのときには、偶数番号の図柄の組合せと当該図柄の組合わせを停止させる位置とが決定される。大当たり種別カウンタC2は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が作動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3によって、リーチが発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチが発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチが発生しない「完全外れ」とを抽選することとしており、例えば、C3=0,1が前後外れリーチに該当し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに該当し、C3=22〜238が完全外れに該当する。なお、リーチの抽選は、遊技状態や変動開始時の作動保留球数等に応じて各々個別に設定されるものであっても良い。リーチ乱数カウンタC3は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が作動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリアに格納される。
第1変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、第2変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。第1変動種別カウンタCS1によって、いわゆるノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等、第1図柄のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様といった図柄表示装置41の表示態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替えを行う期間としての切替表示時間が決定される。また、この切替表示時間は、図柄表示装置41において変動表示される第1図柄の変動時間に相当する。従って、当該第2変動種別カウンタCS2によって、図柄表示装置41においてリーチが発生した後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様も決定されることとなる。つまり、これらの両変動種別カウンタCS1,CS2を組み合わせることで、第1図柄の変動パターンの多種多様化を容易に実現できる。両変動種別カウンタCS1,CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え開始時及び第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して両変動種別カウンタCS1,CS2のバッファ値が取得される。
左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは、大当たり抽選が外れとなった時に左列第1図柄、中列第1図柄、右列第1図柄の外れ停止図柄を決定するためのものであり、各列では主図柄及び副図柄の合わせて20の第1図柄の何れかが表示されることから、各々に20個(0〜19)のカウンタ値が用意されている。外れ図柄カウンタCLにより左図柄列の上・中・下段の各図柄が決定され、外れ図柄カウンタCMにより中図柄列の上・中・下段の各図柄が決定され、外れ図柄カウンタCRにより右図柄列の上・中・下段の各図柄が決定される。
本実施の形態では、CPU501に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL,CM,CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が最大値を超えた場合に20減算されて今回値が決定される。各外れ図柄カウンタCL,CM,CRは更新時期が重ならないようにして通常処理内で更新され、それら外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。そして、第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際し、リーチ乱数カウンタC3の値に応じて前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかのバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、不規則性を重視すれば、大当たり乱数カウンタC1、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS1,CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。また、図示は省略するが、第2特定ランプ部48の抽選には第2特定ランプ乱数カウンタC4が用いられる。第2特定ランプカウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。第2特定ランプ乱数カウンタC4は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」である。
次いで、主制御装置271内のCPU501により実行される各制御処理を図27〜図37のフローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後メイン処理を説明する。
図35は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置271のCPU501により例えば2msec毎に実行される。
図35において、ステップS901では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置271に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS902では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。続くステップS903では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、676,49,238)に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS904では、作動口33への入賞に伴う始動入賞処理を実行する。この始動入賞処理を図36のフローチャートにより説明すると、ステップS1001では、遊技球が作動口33に入賞(始動入賞)したか否かを作動口スイッチ224の検出情報により判別する。遊技球が作動口33に入賞したと判別されると、続くステップS1002では、第1特定ランプ部47及び図柄表示装置41の作動保留球数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する。作動口33への入賞があり、且つ作動保留球数N<4であることを条件にステップS1003に進み、作動保留球数Nを1インクリメントする。続くステップS1004では、前記ステップS903で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、RAM503の保留球格納エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。そして、始動入賞処理の後、CPU501は本タイマ割込み処理を一旦終了する。
なお、遊技球が作動口33に入賞(始動入賞)した場合、それに伴い図柄表示装置41による第1図柄の変動表示が開始されることとなるが、始動入賞後、第1図柄が変動し図柄停止に至るまでには所定時間(例えば5秒)が経過していなければならないという制約がある。そこで、上記始動入賞処理では、始動入賞が確認された場合、各カウンタ値の格納処理(ステップS1004)の後に、始動入賞後の経過時間を計るためのタイマをセットすることとしている。具体的には、上記始動入賞処理は2msec周期で実行されるため、例えば5秒の経過時間を計測するにはタイマに数値「2500」をセットし、始動入賞処理の都度、タイマ値を1ずつ減算する。このタイマ値は、その時々の各カウンタC1〜C3の値と共に、RAM503の保留球格納エリアに格納され管理される。そして、後述する第1図柄の変動パターン設定に際しては、上記タイマ値が参照され、残り時間に応じて(所定時間経過後に図柄変動が停止されるよう)変動パターンが設定されるようになっている。
図37は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置271のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に実行される。このNMI割込みにより、電源遮断時の主制御装置271の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路542から主制御装置271内のCPU501のNMI端子に出力され、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始する。図37のNMI割込み処理プログラムは、主制御装置271のROM502に記憶されている。停電信号SG1が出力された後所定時間は、主制御装置271の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされており、この所定時間内にNMI割込み処理が実行される。
NMI割込み処理において、ステップS1101では使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aに退避し、続くステップS1102ではスタックポインタの値を同バックアップエリア503aに記憶する。さらに、ステップS1103では電源遮断の発生情報をバックアップエリア503aに設定し、ステップS1104では電源が遮断されたことを示す電源遮断通知コマンドを他の制御装置に対して送信する。ステップS1105ではRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存する。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。ステップS1106では、RAMアクセスを禁止する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、停電の発生等による電源遮断時の払出制御装置311の状態がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。停電信号SG1が出力された後所定時間は、払出制御装置311の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされるのも同様である。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図37のNMI割込み処理を開始する。その内容はステップS1104の電源遮断通知コマンドの送信を行わない点を除き上記説明と同様である。
図27は、主制御装置271内のCPU501により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
メイン処理において、ステップS101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置272、払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。ステップS102では、払出制御装置311に対して払出許可コマンドを送信し、続くステップS103では、RAMアクセスを許可する。
その後、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS104では電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押されているか否かを判別し、続くステップS105ではRAM503のバックアップエリア503aに電源遮断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS106ではRAM判定値を算出し、続くステップS107では、そのRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323が押されていれば、RAMの初期化処理(ステップS114〜S116)に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS114〜S116)に移行する。つまり、ステップS114ではRAM503の使用領域を0にクリアし、続くステップS115ではRAM503の初期化処理を実行する。また、ステップS116では割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源遮断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源遮断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS108では電源遮断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS109では電源遮断の発生情報をクリアする。ステップS110ではサブ側の制御装置を電源遮断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドを送信し、ステップS111では使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる。また、ステップS112,S113では、割込み許可/不許可を電源遮断前の状態に復帰させた後、電源遮断前の番地へ戻る。
次に、通常処理の流れを図28のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS201では、前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを送信する。また、図柄表示装置41による第1図柄の変動表示に際して停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、最終停止コマンド等を表示制御装置214に送信する。なお、第1図柄の変動開始後において、変動パターンコマンド→左図柄列の停止図柄コマンド→中図柄列の停止図柄コマンド→右図柄列の停止図柄コマンドの順で通常処理の都度1つずつ(すなわち、4msec毎に1つずつ)コマンドが送信され、変動時間経過のタイミングで最終停止コマンドが送信されるようになっている。
次に、ステップS202では、両変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。具体的には、両変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれの値を0にクリアする。そして、両変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。続くステップS203では、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新を実行する。
各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理を説明すると、図29に示すように、ステップS301では、左図柄列の外れ図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し、ステップS302では、中図柄列の外れ図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する。そして、左図柄列の更新時期(ステップS301がYES)であればステップS303に進み、左図柄列の外れ図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄列の更新時期(ステップS302がYES)であればステップS304に進み、中図柄列の外れ図柄カウンタCMを更新する。さらに、右図柄列の更新時期(ステップS301,S302が共にNO)であればステップS305に進み、右図柄列の外れ図柄カウンタCRを更新する。ステップS303〜S305の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が最大値を超えた場合に20を減算し、その演算結果を外れ図柄カウンタCL,CM,CRの今回値とする。上記CL,CM,CRの更新処理によれば、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRが1回の通常処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、通常処理を3回実行する毎に外れ図柄カウンタCL,CM,CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、ステップS306では、上記更新した外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが大当たり図柄の組み合わせになっているか否かを判別し、大当たり図柄の組み合わせである場合、そのまま本処理を終了する。大当たり図柄の組み合わせでない場合、ステップS307では、リーチ図柄の組み合わせになっているか否かを判別し、リーチ図柄の組み合わせである場合、さらにステップS308では、それが前後外れリーチであるか否かを判別する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れリーチの組み合わせである場合、ステップS309に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRが前後外れ以外リーチの組み合わせである場合には、ステップS310に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納する。外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが大当たり図柄の組み合わせでなく、且つリーチ図柄の組み合わせでもない場合(ステップS306,S307が共にNOの場合)、これは外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせが外れ図柄の組み合わせになっていることに相当し、かかる場合には、ステップS311に進み、その時の外れ図柄カウンタCL,CM,CRの組み合わせをRAM503の完全外れ図柄バッファに格納する。
外れ図柄カウンタCL,CM,CRの更新処理の後、図28のステップS204では、払出制御装置311より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップS205では、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替えを行うための第1特定ランプ部制御処理を実行する。この第1特定ランプ部制御処理により、大当たり判定や第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプの光源スイッチのオンオフ制御などが行われる。また、第1特定ランプ部制御処理において、図柄表示装置41による第1図柄の変動表示の設定も行われる。但し、第1特定ランプ部制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS206では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が大当たり状態や高確率状態に移行する。
ステップS207では、第2特定ランプ部48に表示される色の切り替え処理を行うための第2特定ランプ部制御処理を実行する。簡単に説明すると、遊技球がスルーゲート34を通過したことを条件に、その都度の第2特定ランプ乱数カウンタC4の値が取得されると共に第2特定ランプ部48に表示される色の切り替え処理が実施される。そして、第2特定ランプ乱数カウンタC4の値により表示される色の抽選が実施され、赤色が選択されると、作動口33に付随する電動役物が所定時間開放される。なお説明は省略したが、第2特定ランプ乱数カウンタC4も、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3と同様に、図35に示すタイマ割込み処理により更新されるようになっている。
その後、ステップS208では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び両変動種別カウンタCS1,CS2の更新を繰り返し実行する(ステップS209,S210)。つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップS210では、両変動種別カウンタCS1,CS2の更新を実行する。具体的には、両変動種別カウンタCS1,CS2を1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198,240)に達した際それぞれの値を0にクリアする。そして、両変動種別カウンタCS1,CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に両変動種別カウンタCS1,CS2についてもランダムに更新することができる。
次に、前記ステップS205の第1特定ランプ部制御処理を図30〜図33のフローチャートを参照して説明する。
第1特定ランプ部制御処理において、ステップS401では、今現在大当たり中であるか否かを判別し、大当たり中である場合にはそのまま本処理を終了する。なお、大当たり中には、大当たりの際に図柄表示装置41で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。そして、この間、第1特定ランプ部47には、赤色又は緑色が表示され続けている。大当たり中でない場合には、ステップS402にて第1特定ランプ部47が切り替え表示中であるか否かを判別する。第1特定ランプ部47が切り替え表示中でない場合にはステップS403に進み、第1特定ランプ部47及び図柄表示装置41の作動保留球数Nが0よりも大きいか否かを判別する。そして、作動保留球数Nが0である場合には、そのまま本処理を終了する。
作動保留球数N>0であれば、ステップS404に進む。ステップS404では、作動保留球数Nを1減算する。ステップS405では、保留球格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、保留球格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
その後、ステップS406では、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替えを開始する切替開始処理を実行する。具体的には、表示される色の切り替え時期を判断するためにタイマをリセットし、さらに第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプの現在オンとなっている光源のスイッチをオフ制御した上で、赤色光源のスイッチをオン制御する。これにより、第1特定ランプ部47には、赤色が表示される。なお、大当たり終了後でない場合には、切り替え表示開始前は青色光源のスイッチがオンとなっており、大当たり終了後である場合には、赤色光源又は緑色光源のスイッチがオンとなっている。また、この切替開始処理においては、上記処理を行うのと共に、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている第2変動種別カウンタCS2の値を確認し、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいて第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示時間を決定する。なお、第2変動種別カウンタCS2の数値と表示される色の切替表示時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。
その後、ステップS407では、第1図柄の変動開始処理を実行する。ここで、図31のフローチャートを用いて第1図柄変動開始処理の詳細を説明すると、ステップS501では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する。大当たりか否かは大当たり乱数カウンタ値とその時々の遊技状態との関係に基づいて判別される。前述した通り、通常状態たる低確率状態下であれば大当たり乱数カウンタC1の数値0〜676のうち「337,673」が当たり値であり、高確率状態下であれば「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」が当たり値である。
大当たりであると判別された場合、ステップS502にてラウンドフラグ設定処理を行う。ラウンドフラグとは、大当たり発生となった際に、いずれの大当たり状態に移行させるかを判別するためのフラグである。ラウンドフラグ設定処理では、図32のフローチャートに示す通り、先ずステップS601にて保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が25以上か否かを判定する。大当たり種別カウンタC2の値が25以上である場合にはステップS602に進み、RAM503に設けられたラウンドフラグ格納エリアに1をセットして本処理を終了する。また、大当たり種別カウンタC2の値が25より小さい場合には、ステップS603にて前記ラウンドフラグ格納エリアに0をセットして本処理を終了する。
ラウンドフラグ設定処理に続き、ステップS503では状態フラグ設定処理を行う。状態フラグとは、いずれかの大当たり状態が終了した後に、遊技状態を高確率状態に移行させるか否かを判別するためのフラグである。状態フラグ設定処理では、図33のフローチャートに示す通り、先ずステップS701にて保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が25より小さいか否かを判定する。大当たり種別カウンタC2の値が25より小さい場合にはステップS702に進み、RAM503に設けられた状態フラグ格納エリアに1をセットして本処理を終了する。また、大当たり種別カウンタC2の値が25以上である場合には、ステップS703にて前記状態フラグ格納エリアに0をセットして本処理を終了する。
状態フラグ設定処理に続き、ステップS504では、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり種別カウンタC2の値に対応する図柄、すなわち大当たり図柄を図示しないテーブル(大当たり種別カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル)に基づいて求め、その図柄を停止図柄コマンドに設定する。このとき、大当たり種別カウンタC2の数値0〜49は、全5つの有効ライン上における50通りの大当たり図柄の何れかに対応しており、停止図柄コマンドには50通りの大当たり図柄の何れかが設定される。
次に、ステップS505では、大当たり図柄で停止するまでの第1図柄の変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている両変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値とリーチパターンとの関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。但し、上述したように、第2変動種別カウンタCS2の値により第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示時間が決定される。従って、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係を規定するテーブル等は、第2変動種別カウンタCS2の数値と第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示時間との関係を規定するテーブル等と対応付けられている。これは、後述する前後外れリーチ表示、前後外れ以外リーチ表示、完全外れ表示を行う場合における変動パターンの設定でも同様である。
ステップS501で大当たりではないと判別された場合には、ステップS506で、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチ発生か否かを判別し、リーチ発生の場合、さらにステップS507で、同じくリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて前後外れリーチであるか否かを判別する。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3の値は0〜238の何れかであり、そのうち「0,1」が前後外れリーチに該当し、「2〜21」が前後外れ以外リーチに該当し、「22〜238」がリーチなし(完全外れ)に該当する。
前後外れリーチ発生の場合、ステップS508に進み、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS509では、前後外れリーチ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、前記ステップS505と同様に、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている両変動種別カウンタCS1,CS2の値を確認し、第1変動種別カウンタCS1の値に基づいてノーマルリーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等のリーチ種別やその他大まかな図柄変動態様を決定すると共に、第2変動種別カウンタCS2の値に基づいてリーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。
前後外れ以外リーチ発生の場合、ステップS510に進み、RAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS511では、前後外れ以外リーチ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのは前記ステップS505等と同様である。
大当たりでなくリーチでもない場合、ステップS512に進み、RAM503の完全外れ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL,CM,CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS513では、完全外れ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている両変動種別カウンタCS1,CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのは前記ステップS505等と同様である。上記の通り大当たり時、リーチ発生時、リーチ非発生時のいずれかで図柄停止コマンド及び変動パターンコマンドの設定が完了すると、本処理を終了する。
図30の説明に戻り、ステップS402がYES、すなわち第1特定ランプ部47に表示される色が切り替え表示中である場合には、ステップS408に進み、切替表示時間が経過したか否かを判別する。上述したように、第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示時間は予め設定されており、この切替表示時間が経過した時にステップS408が肯定判別される。ステップS408において切替表示時間が経過していないと判別された場合には、ステップS409において表示色切替処理を実行する。この表示色切替処理により、各光源のスイッチがオンオフ制御され、第1特定ランプ部47に表示される色が切り替えられる。具体的には、切替開始処理においてリセットされたタイマが所定時間(例えば、1sec)経過したかどうかが判別され、所定時間経過していた場合には、現在オンとなっている光源のスイッチをオフ制御した上で、予め設定されているフラグを確認し、当該フラグに基づいて所定の光源をオン制御すると共に、フラグのセット及び消去処理を行う。このフラグは第1フラグ、第2フラグというように2種類設定されており、これら2種類のフラグの状態により次にオン制御する光源が決定される。例えば、第1フラグが0であり、第2フラグが1の場合には、緑色光源のスイッチをオン制御し、さらに第2フラグを消去する(両フラグが0の状態となる)。また、両フラグが0の場合には、青色光源のスイッチをオン制御し、さらに第1フラグをセットする(第1フラグが1、第2フラグが0の状態となる)。また、第1フラグが1であり、第2フラグが0の場合には、赤色光源のスイッチをオン制御し、さらに第1フラグを消去し、第2フラグをセットする(第1フラグが0、第2フラグが1の状態となる)。なお、切替開始処理においては、赤色光源のスイッチがオン制御された後に、第1フラグが0、第2フラグが1に設定される。これにより、赤色、緑色、青色の順序で第1特定ランプ部47に表示される色が変更され、前記順序の色の切り替えが繰り返し行われることとなる。一方、前記タイマが所定時間経過していなかった場合には、光源のスイッチのオンオフ制御を行うことなく本処理を終了する。
ステップS408において切替表示時間が経過したと判別された場合には、ステップS410において切替終了処理を実行する。この切替終了処理は、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替えを最終的にどの色で停止するかを判別し、判別された色の光源をオン制御するための処理である。具体的には、まず現在オンとなっている光源のスイッチをオフ制御する。その後、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を再度確認し、ノーマル大当たり状態に移行した後に高確率状態に移行する大当たりが当該遊技回において発生する場合には、赤色光源のスイッチをオン制御し、スーパー大当たり状態に移行した後に通常状態に移行する大当たりが当該遊技回において発生する場合には、緑色光源のスイッチをオン制御し、当該遊技回において大当たりが発生しない場合には、青色光源のスイッチをオン制御する。これにより、それぞれの遊技結果に応じた色が第1特定ランプ部47に表示されることとなる。なお。ここで設定された表示色は、次回の切替開始処理まで維持される。この切替終了処理が行われた後、S411において、停止図柄の確定のために設定されている最終停止コマンドを設定し、その後本処理を終了する。
なお、この第1特定ランプ部制御処理において設定された停止図柄コマンドや変動パターンのコマンド、最終停止コマンドなどは、上述した図28の通常処理における外部出力処理において表示制御装置214に対して出力され、表示制御装置214は、これらのコマンドに基づいて図柄の変動態様等の細かな表示内容を決定し、図柄表示装置41を直接的に表示制御する。これにより、図柄表示装置41の表示画面において図柄の変動表示が行われる。
次に、前記ステップS206の遊技状態移行処理を図34のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS801では、大当たりが発生したか否かを判別する。具体的には、保留球格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値と、切替表示時間の経過とに基づいて判別を行う。大当たりが発生していない場合にはそのまま本処理を終了し、大当たりが発生した場合には、ステップS802〜ステップS809に示す大当たり状態処理を行う。大当たり状態処理では、ステップS802にてラウンドフラグの値が1か否かを判別する。上述した通り、ラウンドフラグとは、大当たり発生となった際に、いずれの大当たり状態に移行させるかを判別するためのフラグである。ラウンドフラグの値が1の場合にはステップS803に進み、RAM503に設けられたラウンドカウンタRCに16をセットする。また、ラウンドフラグの値が1でない場合には、ステップS804にて、RAM503に設けられたラウンドカウンタRCに12をセットする。なお、ノイズの発生等を原因としてラウンドフラグの値が1と認識できない場合には、ステップS802において否定判別がなされ、ステップS804においてラウンドカウンタRCに12がセットされる。ラウンドカウンタRCは、可変入賞装置35の大入賞口を開放する回数をカウントするためのカウンタである。すなわち、ラウンドフラグに1がセットされた場合には、セットされていない場合と比して大入賞口の開放回数が4回多いスーパー大当たり状態に移行することとなる。
続くステップS805では、可変入賞装置35の大入賞口を開放又は閉鎖するための大入賞口開閉処理を実行する。具体的には、先ずラウンド開始時に大入賞口を開放する処理を行い、その後、大入賞口の最大開放時間が経過したか、又は大入賞口に遊技球が規定数だけ入賞したかを判定する処理を行う。そして、これら何れかの条件が成立すると大入賞口を閉鎖する処理を行う。大入賞口を閉鎖する処理を行った後、ステップS806では、大入賞口に入賞した遊技球がVゾーンを通過したか否かを判別する。当該判別は、特定領域スイッチ222が遊技球の通過を検出したか否かに基づいて行われる。Vゾーンを通過している場合にはステップS807に進み、ラウンドカウンタRCの値を1減算する。続くステップS808では、1減算した結果、ラウンドカウンタRCの値が0となったか否かを判別し、0となっていない場合にはステップS805に戻って大入賞口開閉処理を実行する。また、ステップS806にて遊技球がVゾーンを通過していないと判別した場合、又はステップS808にてラウンドカウンタRCの値が0となった場合には、ステップS809にて大当たり状態を終了させる大当たり状態終了処理を行う。従って、大当たり状態下では、遊技球がVゾーンを通過したことを条件として、ラウンドカウンタRCにセットされた回数を上限とする大入賞口の連続開放が許容される。
大当たり状態処理が終了すると、ステップS810〜ステップS812に示す状態移行処理が行われる。ステップS810では、状態フラグの値が1か否かを判別する。上述した通り、状態フラグとは、いずれかの大当たり状態が終了した後に、遊技状態を高確率状態に移行させるか否かを判別するためのフラグである。状態フラグの値が1の場合にはステップS811に進み、それ以降の遊技状態を高確率状態とする処理を行う。また、状態フラグの値が1でない場合には、ステップS812にて、それ以降の遊技状態を低確率状態とする処理を行う。なお、ノイズの発生等を原因として状態フラグの値が1と認識できない場合には、ステップS810において否定判別がなされ、ステップS812においてそれ以降の遊技状態を低確率状態とする処理が行われる。
ここで、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え態様と、図柄表示装置41における図柄の変動表示との関係を、図38を用いて以下に説明する。図38(a)は、図柄表示装置41の左・中・右の図柄の表示状況と第1特定ランプ部47において表示される色の切り替え表示が行われているかどうかの状況とを示し、図38(b)は、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え制御の詳細な状況を示す。なお、図38においては、前回の遊技回で大当たりが発生せず、ノーマル大当たり状態に移行した後に高確率状態に移行する大当たりが今回の遊技回で発生するパターンを示すが、他のパターンにおいては最初と最後に表示される色が異なるのみで基本的な態様は同様である。
まずt1のタイミングで、主制御装置271は、第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプのスイッチをオンオフ制御することにより、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え制御を開始すると共に、表示制御装置214に対して表示コマンドを出力する。そして、表示制御装置214は、当該表示コマンドに基づいて表示画面において左・中・右の図柄の変動表示を即座に開始させるよう図柄表示装置41を表示制御する。これにより、左・中・右の図柄の変動と第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え表示とが同時に開始されることとなる。また、このt1のタイミングで、主制御装置271において第2変動種別カウンタCS2の値に基づき第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示時間が決定される。この切替表示時間は、図38におけるt1〜t4までの時間に相当する。その後、表示制御装置214が独自に図柄表示装置41を表示制御することにより、t2のタイミングで左図柄の変動表示が停止され、所定間隔を置いて右図柄の変動表示が停止され、さらにt3のタイミングで中図柄の変動表示が停止される。この間、主制御装置271は、第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプの各光源のスイッチをオンオフ制御することにより、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え制御を継続して行っている。具体的には、第1特定ランプ部47には赤色、緑色、青色の順序でそれぞれの色が所定時間ずつ表示され、当該順序で表示される色の切り替えが繰り返し行われる。そして、t4のタイミングで、主制御装置271は、切替表示時間が経過したことを判断し、第1特定ランプ部47に配設されたLEDランプの緑色光源のスイッチをオフ制御し、さらに赤色光源のスイッチをオン制御することにより、第1特定ランプ部47に表示される色の切替終了処理を行い、さらに表示制御装置214に対して最終停止コマンドを出力する。表示制御装置214は、この最終停止コマンドを受信することにより、左・中・右の図柄を最終停止表示させるよう図柄表示装置41を表示制御する。これにより、t4のタイミングで図柄表示装置41の表示画面における図柄の変動表示と第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え表示とが同時に終了することとなる。なお、t4のタイミングでは、第1特定ランプ部47に緑色が表示されてから所定時間経過していないが、切替表示時間が経過しているので、それに規制されることなく緑色光源のスイッチがオフ制御され、赤色光源のスイッチがオン制御される。この赤色光源のスイッチのオン状態は、次の遊技回になるまで継続される。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。図39は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
まず、ステップS1201では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。また、ステップS1202では、主制御装置271から送信される払出許可コマンドを受信するまで待機する。そして、払出許可コマンドを受信した時点でステップS1203に進んでRAMアクセスを許可すると共に、ステップS1204で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、CPU511内のRAM513に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS1205では電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押されているか否かを判別し、続くステップS1206ではRAM513のバックアップエリア513aに電源遮断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS1207ではRAM判定値を算出し、続くステップS1208では、そのRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
RAM消去スイッチ323が押されていれば、RAMの初期化処理(ステップS1215〜S1218)に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM513の初期化処理(ステップS1215〜S1218)に移行する。つまり、ステップS1215ではRAM513の全領域を0にクリアし、続くステップS1216ではRAM513の初期化処理を実行する。また、ステップS1217ではCPU周辺デバイスの初期設定を行うと共に、ステップS1218では割込み許可を設定し、後述する払出制御処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源遮断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源遮断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS1209では電源遮断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS1210では電源遮断の発生情報をクリアする。また、ステップS1211ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS1212では使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS1213,S1214では、割込み許可/不許可を電源遮断前の状態に復帰させた後、電源遮断前の番地へ戻る。
次に、払出制御処理の流れを図40のフローチャートを参照しながら説明する。
図40において、ステップS1301では、主制御装置271からのコマンドを取得し、賞球の総賞球個数を記憶する。ステップS1302では、発射制御装置312に対して発射許可の設定を行う。また、ステップS1303では、状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する。
その後、ステップS1304では、下皿16の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿16の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。また、ステップS1305では、タンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、ステップS1306では、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には払出制御装置311に設けた7セグメントLEDにより報知する。
ステップS1307〜S1309では、賞球払出の処理を実行する。この場合、賞球の払出不可状態でなく且つ前記ステップS1301で記憶した総賞球個数が0でなければ(ステップS1307,S1308が共にNO)、ステップS1309に進み、図41に示した後述する賞球制御処理を開始する。また、賞球の払出不可状態又は総賞球個数が0であれば(ステップS1307,S1308の何れかがYES)、ステップS1310〜S1312の貸球払出の処理に移行する。
貸球払出の処理において、貸球の払出不可状態でなく且つカードユニットからの貸球払出要求を受信していれば(ステップS1310がNO、S1311がYES)、ステップS1312に進み、図42に示した後述する貸球制御処理を開始する。また、貸球の払出不可状態又は貸球払出要求を受信していなければ(ステップS1310がYES又はS1311がNO)、後続の球抜きの処理を実行する。
ステップS1313では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する。続くステップS1314では、球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する。その後、本払出制御処理の先頭に戻る。
ここで、図41に示す賞球制御処理において、ステップS1401では、払出モータ358aを駆動させて賞球の払出を実行する。続くステップS1402では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1403に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図40の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1404に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1405に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図40の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1406に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が総賞球個数に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1407で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図40の払出制御処理に戻る。
また、図42に示す貸球制御処理において、ステップS1501では、払出モータ358aを駆動させて貸球の払出を実行する。続くステップS1502では、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する。払出モータ358aの回転が正常でなければ、ステップS1503に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図40の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば、ステップS1504に進み、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する。遊技球のカウントが正常でなければ、ステップS1505に進み、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図40の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば、ステップS1506に進み、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が所定の貸球個数(25個)に達して払出が完了したか否かを判別する。払出が完了していれば、ステップS1507で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図40の払出制御処理に戻る。
次に、上記パチンコ機10の性能試験を行う際の構成について説明する。
図43は、性能試験時の試験装置を示す概略構成図である。性能試験を行う際には、図43に示すように、パチンコ機10の主基板271aと試験用中継端子板561とをハーネス等の電気配線を通じて接続し、該試験用中継端子板561と性能試験機600とをハーネス等の電気配線を通じて接続する。上述した通り、主基板271aの表側面には、コネクタ非搭載領域285aとバッファ回路非搭載領域286aとが設けられている(図14参照)。性能試験を行う際には、先ずこれら各非搭載領域285a,286aにバッファ回路IC551,552及び試験用コネクタ553を搭載し、該試験用コネクタ553を介して前記試験用中継端子板561の入力用コネクタ562に接続する。ここで、試験用中継端子板561とは、主基板271aから出力されたデータ信号を加工するためのものであり、性能試験機600とは、試験用中継端子板561から出力されたデータ信号に基づいてパチンコ機10の性能データを取得するためのものである。なお、図43では、主基板271aに試験用コネクタ553が1つ搭載され、試験用中継端子板561にデータ出力用コネクタ563が1つ搭載されている構成として説明したが、実際には以下の通りである。すなわち、主基板271aには、40の出力端子を備えた試験用コネクタ553が1つ搭載される。また、試験用中継端子板561には、68の出力端子を備えたデータ出力用コネクタ563が4つ搭載されている。これは、性能試験機600に68の入力端子を備えたコネクタが4つ搭載されており、試験用中継端子板561に同様のコネクタを備えることが要求されているからである。
図44は、主基板271aの電気的構成を示すブロック図である。主基板271aの入力用コネクタ549には、各種装置や各種スイッチからの検出信号が入力される。具体的に説明すると、電源装置313からはRAM消去信号SG2が出力され、払出制御装置311からは賞球計数信号や払出異常信号等の検出信号SG3が出力され、作動口スイッチ224からは作動口入賞信号SG4が出力され、盤面中継基板226からは一般入賞信号やスルーゲート通過信号等の検出信号SG5が出力され、大入賞口中継基板227からは特定領域通過信号やカウント信号等の検出信号SG6が出力される。これら各検出信号SG2〜SG6は、それぞれ対応する比較器550を介してCPU501に取り込まれる。比較器550は、検出信号の入力レベルが所定の閾値電圧より小さい場合に、対応する検出信号をON出力する構成となっている。なお、図示は省略したが、払出制御装置313等のように出力される検出信号が複数種類ある場合には、当該種類の数だけ信号線及び比較器550が設けられている。比較器550から出力された検出信号SG2〜SG6は、CPU501と、性能試験時に主基板271aに搭載された一方のバッファ回路IC552とに入力される。バッファ回路IC552では、検出信号SG2〜SG6の雑音除去、波形整形等を行い、その後、試験用コネクタ553すなわち試験用中継端子板561に対して各検出信号SG2〜SG6を出力する。
CPU501は、比較器550から出力された検出信号SG2〜SG6に基づいて、例えば第1特定ランプ部制御処理等の遊技に関する処理を行うと共に、処理の結果生成された例えば変動パターンコマンドデータや停止図柄コマンドデータ等の遊技に関するデータを、データ信号DA0〜DA7として出力する。ちなみに、データ信号DA0〜DA7を伝送する信号線は、複数の信号源からの信号を伝送して、他に送信可能なバス(共通伝送路)で構成されている。また、CPU501は、データ信号DA0〜DA7の出力にあわせて、予め設定されたチップセレクト信号CSSG1,CSSG2のいずれか一方を、性能試験時に主基板271aへ搭載された一方のバッファ回路IC552に対してON出力する。チップセレクト信号CSSG1,CSSG2とは、機能させる電子回路を選択するための信号である。故に、本実施形態では、8本の信号線を用いて出力するデータ信号DA0〜DA7に、遊技に関するデータとしての意味を複数種類持たせることが可能である。故に、主基板271aに搭載するバッファ回路ICや信号線の数、試験用コネクタ553の出力端子数を減少させることが可能となる。また、バッファ回路IC552では、チップセレクト信号CSSG1,CSSG2の雑音除去、波形整形等を行い、その後、試験用コネクタ553すなわち試験用中継端子板561に対してチップセレクト信号CSSG1,CSSG2を出力する。ちなみに、CPU501には、上述した2種類の他にもチップセレクト信号が予め設定されている。但し、当該他のチップセレクト信号は後述するラッチ回路IC284に出力されるものであるため、説明は省略することとする。
CPU501から出力されたデータ信号DA0〜DA7は、バッファ回路IC286に入力される。該バッファ回路IC286では、データ信号DA0〜DA7の雑音除去、波形整形等を行い、その後、ラッチ回路IC284と、性能試験時に主基板271aへ搭載された他方のバッファ回路IC551に対して各データ信号DA0〜DA7を出力する。ラッチ回路IC284では、入力されたデータ信号DA0〜DA7を例えば停止図柄コマンドと対応するコマンド対応信号に加工し、表示制御装置214等の他の制御装置へ出力する。バッファ回路IC551では、再度データ信号DA0〜DA7の雑音除去、波形整形等を行い、その後、試験用コネクタ553すなわち試験用中継端子板561に対して各データ信号DA0〜DA7を出力する。
図45は、試験用中継端子板561の電気的構成を示すブロック図である。試験用中継端子板561の入力用コネクタ562には、主制御装置271(主基板271a)からの出力信号が入力される。すなわち、データ信号DA0〜DA7と、チップセレクト信号CSSG1,CSSG2と、検出信号SG2〜SG6とが入力される。
主基板271aから出力されたデータ信号DA0〜DA7は、ラッチ回路IC564とラッチ回路IC565に入力され、チップセレクト信号CSSG1はラッチ回路IC564に、チップセレクト信号CSSG2はラッチ回路IC565に入力される。ここで、ラッチ回路ICについて簡単に説明すると、本実施形態では、ラッチ回路ICとしてDフリップフロップ回路(例えば74HC273)を使用している。ラッチ回路ICでは、チップセレクト信号をクロック端子CKに入力すると共に、データ端子Dにデータ信号を入力する。そして、チップセレクト信号がクロック端子CKに入った時点におけるデータ信号がON信号であれば出力端子QからON信号を出力すると共に、チップセレクト信号がクロック端子CKに入った時点におけるデータ信号がOFF信号と判別されるまで出力端子QからON信号を継続出力する。例えば図46に示すように、チップセレクト信号CSSG1がタイミングt1でラッチ回路IC564のクロック端子CKに入力した際のデータ信号DA0がON信号であった場合、データ信号DB0としてON信号が出力される。データ信号DB0のON出力は、チップセレクト信号CSSG1がラッチ回路IC564のクロック端子CKに入力した際のデータ信号DA0がOFF信号と判別されるまで継続保持される。すなわち、タイミングt2では、チップセレクト信号CSSG1の入力したタイミングでデータ信号DA0がON信号となっているため、データ信号DB0もON信号のままである。続くタイミングt3では、チップセレクト信号CSSG1の入力したタイミングでデータ信号DA0がOFF信号となっているため、データ信号DB0がOFF信号に切り替えられる。なお、本実施形態で使用しているラッチ回路IC(主基板271aに搭載されるラッチ回路ICも含む)は全て同じ動作原理で駆動している。
ラッチ回路IC564では、チップセレクト信号CSSG1をクロックとしてデータ信号DA0〜DA7を加工し、データ信号DB0〜DB7としてラッチ回路IC566及びラッチ回路IC567に対して出力する。また、ラッチ回路IC565では、チップセレクト信号CSSG2をクロックとしてデータ信号DA0,DA1を加工し、チップセレクト信号CSSG3,CSSG4としてラッチ回路IC566又はラッチ回路IC567に対して出力する。続くラッチ回路IC566では、チップセレクト信号CSSG3をクロックとしてデータ信号DB0〜DB7を加工し、データ信号DC0〜DC7としてデータ出力用コネクタ563すなわち性能試験機600に対して出力する。同様に、ラッチ回路IC567では、チップセレクト信号CSSG4をクロックとしてデータ信号DB0〜DB7を加工し、データ信号DD0〜DD7としてデータ出力用コネクタ563すなわち性能試験機600に対して出力する。
また、主基板271aから出力された各検出信号SG2〜SG6は、バッファ回路IC568に入力され、該バッファ回路568にて雑音除去や波形整形等が行われた後、データ出力用コネクタ563すなわち性能試験機600に対して出力される。つまり、各検出信号SG2〜SG6は加工が施されることなく性能試験機600に出力される。
ここで、具体的な例として、作動口33を遊技球が通過して第1図柄が変動表示を行う場合について説明する。但し、データ信号の加工に関与しないバッファ回路IC等の説明は省略することとする。作動口33を遊技球が通過した場合、作動口スイッチ224から主基板271aのCPU501に対して検出信号SG4が出力される。CPU501は、検出信号SG4の受信に伴い、停止図柄コマンドや変動パターンコマンド等のデータを、データ信号としてラッチ回路IC284及び試験用中継端子板561に出力する。主基板271aに搭載されたラッチ回路IC284は、当該データ信号を加工して停止図柄コマンドや変動パターンコマンドに対応するコマンド対応信号を生成し、表示制御装置214に対して出力する。また、試験用中継端子板561では、先ずラッチ回路IC564においてデータ信号を加工して停止図柄コマンドや変動パターンコマンドに対応するコマンド対応信号を生成し、ラッチ回路IC566,567においてさらに停止図柄コマンドや変動パターンコマンドに対応するコマンド対応信号を加工し、最終停止する図柄の情報と変動パターンに関する情報とを生成して性能試験機600に対して出力する。また、検出信号SG4は、加工を施されることなく性能試験機600にも出力されているため、作動口スイッチ224からの検出信号を条件として第1図柄の変動が開始されていることと、CPU501の決定した結果と対応する図柄の変動が行われていることとを性能試験機600にて確認することができる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
主基板271aのCPU501から出力されるデータ信号DA0〜DA7を、試験用中継端子板561にて加工した上で性能試験機600に出力する構成とすることにより、種々の性能データを性能試験機600にて好適に取得することが可能となる。取得したい性能データは、試験用中継端子板561にてデータ信号DA0〜DA7を加工して取得すればよいからである。性能試験機600にて性能データを取得するにあたり、試験用中継端子板561を介すことなく主基板271aと性能試験機600とを接続し、性能試験機600にてデータ信号DA0〜DA7を加工して性能データを取得することも可能である。しかしながら、かかる構成にあっては、パチンコ機10の機種毎に異なった加工処理能力を有する性能試験機600を準備する必要があり、性能試験に要する費用が多大なものとなってしまう。また、主基板271aのラッチ回路IC284にて加工されたデータ信号を性能試験機600に出力して性能データを取得することも可能である。しかしながら、かかる構成にあっては、主制御装置271にて行われる処理と直結した性能データは取得できるが、例えば第1図柄が変動表示されていることを示すデータ等の主制御装置271にて行われる処理と直結していない非直結性能データを取得することができない。加えて、CPU501にて非直結性能データに関するデータ信号を出力する処理を行う構成とした場合、性能試験以外の実際に遊技が行われている際にも前記処理を行う必要が生じ、CPU501の処理負荷が増加してしまうこととなる。つまり、本発明を適用することにより、パチンコ機10や性能試験機600の仕様を変更させることなく任意の性能データを取得することが可能となる。
また、性能試験は、第三者機関に依頼して行うことが一般的である。主基板271aの制御内容は、遊技者側、或いはパチンコ機を設置した遊技ホール側の利益に大きく関与しており、パチンコ機10が適正に動作しないと遊技者側又は遊技ホール側の利益が著しく阻害されることとなる。例えば、大当たりが発生したにも関わらず大入賞口が開放しなければ遊技者の利益が阻害されることとなるし、大当たりが著しく継続するようであれば遊技者の射幸心を過剰に煽ることとなるし遊技ホール側の利益が阻害されることともなる。従って、当該パチンコ機10を製造した製造メーカーではなく第三者機関によって、パチンコ機10が適正に動作するかを確認するのである。かかる場合、パチンコ機10の性能試験を行うにあたり、パチンコ機10側にて性能試験機600から要求される情報信号を出力可能な構成とする必要が生じ、また、性能試験機600の入力用コネクタと対応する数の出力用コネクタを準備する必要が生じる。ところが、パチンコ機10と性能試験機600との間に試験用中継端子板561を接続する構成とすることにより、パチンコ機10(より詳しくは主基板271a)の仕様を性能試験機600と対応させる必要がなくなるため、好適に性能試験を行うことが可能となる。
試験用中継端子板561を主基板271aと別個に設ける構成とすることにより、パチンコ機10のコスト低減を図ることが可能となる。試験用中継端子板561に搭載されるラッチ回路IC564等の電子部品を主基板271aに実装する構成とした場合、主基板271aのコストがアップしてしまうからである。また、主基板271aが大型化することを抑制することも可能となる。試験用中継端子板561に搭載される電子部品を主基板271aに実装する構成とした場合、主基板271aの面積を大きくする必要が生じるからである。パチンコ機10の大きさが外枠11の大きさでほぼ制限されており、当該外枠11の範囲内に種々の部材を配置する構成にあって、主基板271aの面積を大きくすることは、配置スペースの関係上多大な問題となる。かかる問題は主基板271aの両面に電子部品を搭載する構成とすれば確かに回避し得るが、これは主基板271aへの不正行為を発見しにくくなるという新たな問題を生じさせることとなる。
性能試験用の導体パターンを予めプリントしておくことにより、好適に性能試験を行うことが可能となる。確かに、性能試験用の導電パターンがプリントされた試験用主基板を別途準備し、当該試験用主基板にCPU501等の電子部品を搭載して性能試験を行うことも可能である。しかしながら、試験用主基板を用いて性能試験を行った場合、実際に販売されるパチンコ機10に実装される主基板271aと、性能試験に用いた主基板とが異なっているため、性能試験を行う意味自体が失われてしまうこととなる。取得された性能データが実際に販売されるパチンコ機10の性能データである保証がなくなってしまうからである。さらにいうと、性能試験専用に準備されたCPU等の電子部品を性能試験専用に準備された主基板に搭載して性能試験を行うことも可能であるが、かかる場合には、販売されるパチンコ機10の性能データである保証が全くなくなってしまうため、性能試験を行う意味ばかりでなく価値までもが失われてしまうこととなる。また、コネクタ非搭載領域285aとバッファ回路IC非搭載領域286aとを設けておくことにより、性能試験用のパチンコ機10を準備する際に前記各非搭載領域285a,286aに対応する電子部品を搭載すればよく、性能試験を行わない例えば販売用のパチンコ機10には搭載する必要がないため、パチンコ機10のコスト低減を図ることが可能となる。また、例えば試験用コネクタ553の出力端子から所定の信号をCPU501に入力することでCPU501を誤作動させるといった試験用コネクタ553の出力端子を悪用する不正行為を防止することも可能となる。
各種スイッチ等から出力された検出信号SG2〜SG6の信号レベルを比較器500にて所定の閾値電圧と比較し、該閾値電圧より小さい場合にCPU501とバッファ回路IC552とに対してON出力する構成とすることにより、ノイズ等による検出信号SG2〜SG6の信号レベルばらつきを抑えることが可能となり、CPU501とバッファ回路IC552(性能試験機600)とに対して安定した信号の出力を行うことが可能となる。故に、主基板271aのCPU501や性能試験機600が例えばノイズ等によって誤作動することを防止することが可能となる。また、CPU501に入力された検出信号レベルと性能試験機600に入力された検出信号レベルとに不一致が生じる不具合を回避することも可能となる。
CPU501からのデータ信号DA0〜DA7及びチップセレクト信号CSSG1,CSSG2を、バッファ回路IC551,552に入力させる構成とすることにより、性能試験機600が例えばノイズ等によって誤作動することを防止することが可能となる。
CPU501からのデータ信号DA0〜DA7をバッファ回路IC286に出力する構成とすることにより、表示制御装置214等の他の制御装置や性能試験機600が例えばノイズ等によって誤作動することを防止することが可能となる。また、当該バッファ回路IC286を設けることにより、バッファ回路IC非搭載領域286aに通じる導体パターン(すなわち断線部分)からCPU501に対して不正な信号を入力させようとする不正行為を防止することが可能となる。
試験用中継端子板561にて加工されるデータ信号DA0〜DA7と、加工されないチップセレクト信号CSSG1,CSSG2及び各検出信号SG2〜SG6とを別個のバッファ回路IC552,553に入力させる構成とすることにより、データ信号DA0〜DA7を伝送する信号線(バス)が受ける配置上の制約を緩和させることが可能となり、導体パターン等の電気配線を比較的簡単なものとすることが可能となる。
各検出信号SG2〜SG6を加工することなく性能試験機600に出力する構成とすることにより、各種スイッチの検出に起因して主基板271aのCPU501が動作していることを性能試験機600にて確認することができる。
主基板271aのCPU501からチップセレクト信号CSSG1,CSSG2を出力する構成とすることにより、多種類のデータ信号を性能試験機600に出力したい中にあって、1度に出力するデータ信号数を減少させると共に、電気配線を効率的に使用することが可能となる。1つの電気配線から出力されるデータ信号に複数種の意味を持たせることが可能となるからである。また、かかる構成においては主基板271aから1のデータ信号を継続的に出力することが難しくなるが、試験用中継端子板561においてラッチ回路IC564〜567を用いてデータ信号を加工する構成とすることにより、主基板271aから1のデータ信号を断続的に出力しても、試験用中継端子板561にて継続的な情報信号に加工することができるため、任意の試験情報を性能試験装置600にて取得することが可能となる。
試験用中継端子板561のラッチ回路ICにおいてもチップセレクト信号を出力する構成とすることにより、主基板271aのCPU501から出力された1のデータ信号に基づいて複数種の試験情報を得ることが可能となる。
基板ボックス273のボックスカバーのうち、コネクタ非搭載領域285aと対応する位置に孔部を形成しておくことにより、性能確認試験を行うための遊技機を準備する場合に、基板ボックス273に孔部形成作業等を行うことなく試験出力用コネクタ553を搭載することが可能となる。また、基板ボックス273に主基板271aを収容した状態で、すなわちパチンコ機10が実際に動作する状態とほぼ等しい状態で性能確認試験を行うことが可能となり、例えば基板ボックス273に主基板271aが収容されていることに伴うノイズの遮断特性等といった種々の性能データを得ることが可能となる。
第1図柄の変動開始処理において大当たりであると判別された場合、大当たり種別カウンタC2の値に基づいてラウンドフラグと状態フラグとを設定する構成とすることにより、移行すべき遊技状態がノイズ等の発生に起因して変化することを抑制することが可能となる。仮にノイズ等の発生に起因して大当たり種別カウンタC2の値が正確に判別できなくなったとしても、移行すべき大当たり状態、高確率状態に移行させるか否かは、ラウンドフラグと状態フラグの判別結果に基づいてなされるからである。また、ラウンドフラグと状態フラグとを個別に設定することにより、仮にノイズ等が発生したとしても、大当たり種別カウンタC2の値,ラウンドフラグ,状態フラグの少なくともいずれかは正確に判別できる可能性を高めることが可能となる。従って、移行すべき遊技状態がノイズ等の発生に起因して変化することを好適に抑制することが可能となる。
第1図柄の変動開始処理において、すなわち第1図柄の変動表示(第1特定ランプ部47の切替表示)が開始される際にラウンドフラグと状態フラグとを設定する構成とすることにより、変動表示が開始された以降にノイズ等が発生しても、ラウンドフラグと状態フラグのうち少なくとも一方を正確に判別できる可能性を高めることが可能となる。故に、移行すべき遊技状態がノイズ等の発生に起因して変化することを好適に抑制することが可能となる。さらにいうと、始動入賞処理において各カウンタ値が格納された際に、ラウンドフラグと状態フラグとをセットする構成も確かに可能である。しかしながら、かかる構成にあっては、保留球格納エリアの各エリアにラウンドフラグ格納エリアと状態フラグ格納エリアとを設ける必要が生じ、RAM503の記憶容量が増大化してしまうという問題が生じる。また、例えば第1図柄の変動表示中に始動入賞処理が行われた場合、当該処理に基づく変動表示が行われるまでにノイズ等が発生し、いずれかの値が正確に判別できなくなる可能性がある。そして、いずれかの値が正確に判別できなかった場合には、高確率図柄の組合せが最終停止表示されたにも関わらず、例えばノーマル大当たり状態に移行した後に高確率状態に移行しないといった不一致が生じることとなる。一方、本実施形態においては、第1図柄の変動表示中に始動入賞処理が行われ、当該処理に基づく変動表示が行われるまでにノイズ等が発生して大当たり種別カウンタC2の値が正確に判別できなくなったとしても、当該判別結果に基づいて最終停止表示される図柄と、移行すべき大当たり状態、高確率状態への移行有無とが設定されるため、前記不一致が生じることがない。
大当たり状態処理及び状態移行処理において、ラウンドフラグ及び状態フラグの値が1と認識できない場合には否定判別をする構成とすることにより、遊技機の外部から意図的にノイズ等を発生させる不正行為を防止することが可能となる。
大当たりが発生するときは、図柄表示装置41の表示画面に同一図柄の組合せを停止表示させると共に、第1特定ランプ部47において特定の色(赤色又は緑色)を停止表示させ、当該停止表示させた色を次回の遊技回まで継続して表示させる構成とすることにより、表示制御装置214を不正に操作し、あたかも大当たりが発生しているかのような表示を表示画面に行わせた上で、入賞口スイッチ221や特定領域スイッチ222等に不正を施し大量の遊技球の払い出しを行わせるという不正行為が行われたとしても、第1特定ランプ部47には特定表示がなされていないので、遊技ホールの従業員等は、上記不正行為を早期且つ確実に発見することができる。さらに言うと、上記不正行為を遊技ホールの従業員等に発見されないように行おうとすると、表示制御装置214だけでなく第1特定ランプ部47にまで不正を施す必要が生じるので、当該不正行為を行う行為者にとっては手間となり、当該不正行為を抑制することができる。
また、一般的に遊技の進行を統括管理する主制御装置271は、封印ユニット319の存在などにより不正を施しづらくなっており、この主制御装置271により第1特定ランプ部47が直接的に制御されるので、第1特定ランプ部47における表示態様の信用性を高めることができる。
また、第1特定ランプ部47にはLEDランプが配設されており、そのLEDランプの光源スイッチのオンオフ制御を行うことにより、第1特定ランプ部47における遊技結果の教示が可能となる構成とすることにより、主制御装置271による第1特定ランプ部47に関する制御を簡易なものとすることができる。従って、主制御装置271の処理負荷を増大させることなく、上記効果を得ることができる。
また、第1特定ランプ部47の表示色の切替表示は、図柄表示装置41の表示画面における図柄の変動表示の開始と共に開始され、さらに当該図柄の変動表示が終了した後に停止表示される。従って、遊技者は、従来通りに、表示画面における図柄の変動表示を視認してその態様から大当たり発生への期待感を高めることができる。仮に、表示画面に変動表示されている図柄が停止表示される前に、第1特定ランプ部47の表示色の切替表示を停止する構成すると、遊技者は第1特定ランプ部47に停止表示された色により、遊技結果を判断することができてしまうからである。
また、例えば、表示制御装置214に故障などが発生した場合には、図柄表示装置41の表示画面に主制御装置271における大当たり抽選の実際の結果とは異なる表示がされる可能性がある。この場合に、第1特定ランプ部47といった主制御装置271に直接表示制御される表示部がない構成においては、図柄表示装置41の表示内容が正しいかどうかの判断をすることができない。これに対して、本実施の形態であれば、主制御装置271における大当たり抽選の結果が第1特定ランプ部47に直接表示されるので、当該第1特定ランプ部47の表示内容を視認することにより、図柄表示装置41の表示内容が正しいかどうかの判断を明確に行うことができる。その結果、上記のような事態が発生した場合における混乱を抑制することができる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施の形態では、主基板271aのCPU501の出力側にバッファ回路286を設ける構成としたが、これに加えて、CPU501の入力側にもバッファ回路を設ける構成としても良い。かかる構成とすれば、各検出信号SG2〜SG6をCPU501に対して安定供給することが可能となり、CPU501の誤動作を抑制することが可能となる。また、CPU501の入力側から行う不正行為を抑制することも可能となる。
(b)上記実施の形態では、CPU501からチップセレクト信号を出力することにより8個のデータ信号に対して最大16通りの意味を持たせることが可能な構成としたが、チップセレクト信号を出力せずに16個のデータ信号を出力する構成としても良いし、さらに多くのチップセレクト信号を出力することにより1度に出力するデータ信号数を減少させる構成としても良い。
(c)上記実施の形態では、性能試験を行う際に主基板271aの表側面にバッファ回路を2個搭載し、試験用中継端子板561にて加工が施されるデータ信号DA0〜DA7と、試験用中継端子板561にて加工が施されない検出信号SG2〜SG6及びチップセレクト信号CSSG1,CSSG2とを別個のバッファ回路に入力させる構成としたが、同じバッファ回路に入力させる構成としても良い。また、性能試験を行う際に搭載するバッファ回路の個数は任意である。
(d)上記実施の形態では、試験用中継端子板561のラッチ回路565から2種類のチップセレクト信号CSSG3,CSSG4を出力する構成としたが、3種類以上のチップセレクト信号を出力する構成としてもよい。かかる構成にあっては、搭載されるラッチ回路の個数を増加させれば、性能試験機600にてより多くの性能データを取得することが可能となる。ちなみに、実際の試験用中継端子板にはラッチ回路が7つ搭載されており、ラッチ回路565では、5種類のデータ信号を用いて5種類のチップセレクト信号を出力している。すなわち、最大40種類の性能データを性能試験機600に出力可能な構成としている。
(e)上記実施の形態では、主基板271aのCPU501からチップセレクト信号CSSG1,CSSG2を出力することにより、同一の信号線を通じて送信される信号を選択的に用いることを可能とし、1度に出力するデータ信号数を減少させる構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばサブアドレスを用いる構成であってもよい。つまり、多種類のデータ信号を少ない信号線で出力できる構成であればよい。
(f)上記実施の形態では、主基板271aのラッチ回路284にて加工されたデータ信号を試験用コネクタ553に出力しない構成としたが、出力する構成としてもよいことはいうまでもない。また、ラッチ回路284にて加工されたデータ信号を試験用コネクタ553に出力する構成とした場合、試験用中継端子板561にて加工されない検出信号SG2〜SG6等が入力されるバッファ回路552に出力することが望ましい。ラッチ回路284にて既にデータ信号が加工されているため、試験用中継端子板561にて加工する必要性に乏しいからである。
(g)上記実施の形態では、特別遊技状態としてノーマル大当たり状態とスーパー大当たり状態の2種類を備え、特典遊技状態として高確率状態の1種類を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、特別遊技状態を1種類備え、特典遊技状態を複数備える構成であってもよい。例えば、複数種の特典遊技状態として、大当たり確率がアップする高確率状態と、第2特定ランプ部48の切替時間が短縮されることにより作動口33に付随する電動役物の開放機会が増加する切替短縮状態とを備える構成とする。また、特別遊技状態と特典遊技状態とを共に複数備える構成であってもよいし、備える種類は2種類に限らず3種類以上であってもよい。これら構成にあっても、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能である。
(h)上記実施の形態では、特典遊技状態として高確率状態の1種類を備え、状態フラグの判別結果に基づいて高確率状態に移行させるか否かが決定される構成としたが、複数の特典遊技状態を備え、大当たり状態の終了後に必ずいずれかの特典遊技状態に移行する構成としてもよい。或いは、複数の特典遊技状態を備え、状態フラグの判別結果に基づいて、特典遊技状態に移行させるか否かと、いずれの特典遊技状態に移行させるかとが決定される構成としてもよい。これら構成にあっても、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能である。
(i)上記実施の形態では、高確率図柄で大当たりが発生した場合、ノーマル大当たり状態に移行した後に高確率状態に移行し、低確率図柄で大当たりが発生した場合、スーパー大当たり状態に移行した後に高確率状態に移行しない構成としたが、かかる構成を変更する。すなわち、高確率図柄で大当たりが発生した場合、スーパー大当たり状態に移行した後に高確率状態に移行し、低確率図柄で大当たりが発生した場合、ノーマル大当たり状態に移行した後に高確率状態に移行しない構成とする。当該構成にあっては、いずれの図柄で大当たりが発生するかによって遊技者の有利度合いが大きく異なることとなるため、ノイズ等の発生により大当たり種別カウンタC2の値が変化した場合には、遊技者又は遊技機を設置する遊技場の一方が過剰な不利益を被ることとなる。しかしながら、当該構成においてラウンドフラグと状態フラグとを別個に設定すれば、前記不利益を抑制することが可能となる。
(j)上記実施の形態では、大当たりが発生すると特別遊技状態としての大当たり状態に移行し、その後、特典遊技状態としての高確率状態に移行するパチンコ機について説明したが、特別遊技状態の終了後に複数の特典遊技状態に連続して移行する構成としてもよい。例えば、大当たり状態の終了後に、第1図柄の変動表示(第1特定ランプ部47の切替表示)が所定回数(例えば7回)行われるまで高確率状態に移行し、該高確率状態が終了すると、第1図柄の変動表示(第1特定ランプ部47の切替表示)が所定回数(例えば50回)行われるまで切替短縮状態に移行する構成とする。かかる構成においても、第1図柄の変動開始処理において大当たりであると判別された場合に、大当たり種別カウンタC2の値に基づいてラウンドフラグと状態フラグと切替短縮フラグとを個別に設定する構成とすれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能となる。
(k)上記実施の形態では、ラウンドフラグと状態フラグの値に0か1かをセットする構成としたが、当該構成に限定されるものではなく、例えば0か55Hかをセットする構成としてもよい。かかる構成にあっても、ラウンドフラグの判別処理(ステップS802)や状態フラグの判別処理(ステップS810)において、各フラグの値が55Hでなければ0と判別する構成とすることにより、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能となる。
(l)上記実施の形態では、最終停止表示された図柄の組合せと、移行する大当たり状態及び高確率状態への移行有無とが一義的に関連付けられている構成としたが、関連付けられていない構成であってもよい。すなわち、移行する大当たり状態及び高確率状態への移行有無とを、最終停止表示された第1図柄の組合せから遊技者が認識できない構成としてもよい。
(m)上記実施の形態では、主制御装置271において、図柄表示装置41における停止図柄の細かな組合せ、図柄の変動パターンやリーチ演出を決定する構成であったが、これを変更してもよい。例えば、主制御装置271は、図柄表示装置41における停止図柄の細かな組合せ、図柄の変動パターンやリーチ演出を決定せずに、表示制御装置214がこれらを決定する構成であってもよい。この場合、主制御装置271は、ノーマル大当たり状態に移行した後に高確率状態に移行する大当たり、スーパー大当たり状態に移行した後に通常状態に移行する大当たり又は大当たり発生無しのうちのいずれが当該遊技回において発生するかの旨と、第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示時間とを含めた表示コマンドを表示制御装置214に対して出力する構成とする。そして、表示制御装置214は、この主制御装置271からの表示コマンドに基づいて、停止図柄の細かな組合せ、図柄の変動パターンやリーチ演出を決定し、切替表示時間の範囲内で図柄の変動表示を制御する。本構成であれば、上記実施の形態における効果を奏しつつ、さらに主制御装置271の処理負荷の軽減を図ることができる。
(n)上記実施の形態では、第1特定ランプ部47が図柄表示装置41の表示画面の上方に配設されている構成であったが、他の位置に配設されている構成であってもよい。例えば、第1特定ランプ部47がアウト口36付近に配設されている構成であってもよい。
(o)上記実施の形態では、図柄表示装置41の表示画面の全図柄が停止した後に、第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示が終了する構成であったが、図柄表示装置41の表示画面の全図柄が停止するのと同時に第1特定ランプ部47に表示される色の切替表示が終了する構成であってもよい。
(p)上記実施の形態では、赤色、緑色、青色の順序を繰り返し表示することにより、第1特定ランプ部47に表示される色の切り替え表示を行う構成であったが、これを変更してもよい。例えば、上記3色がランダムに表示される構成であってもよい。
(q)上記実施の形態では、第1図柄の変動表示を行う図柄表示装置41と別に第1特定ランプ部47を設ける構成としたが、第1特定ランプ部47を設けずともよい。
(r)上記実施の形態では、従来に比べて遊技領域が比較的大きいパチンコ機10について説明したが、これに限らず、従来のような遊技領域や窓部等を有するパチンコ機等の遊技機にも適用できる。また、上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放する所謂第2種パチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなる所謂第3種パチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも適用できる。また、弾球式でない遊技機、例えばスロットマシン等の回胴式遊技機や、遊技球を投入した上でスタートレバーを操作することで図柄が付されたベルトを周回させ、その周回動作をストップボタンで停止させ、その停止図柄の組合せにより賞球の払出を行なう球使用ベルト式遊技機にも適用できる。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開又は分解して示す斜視図である。 パチンコ機を構成する本体枠の前面構成を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 前扉枠の構成を示す背面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 パチンコ機の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。 パチンコ機裏面における第1制御基板ユニット、第2制御基板ユニット及び裏パックユニットの配置を示す模式図である。 本体枠及び遊技盤の構成を示す背面図である。 本体枠の背面構成を示す斜視図である。 遊技盤の背面構成を示す斜視図である。 軸受け金具の構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 主基板の表側の構成を示す平面図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの分解斜視図である。 第1制御基板ユニットの背面構成を示す分解斜視図である。 第2制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 第2制御基板ユニットの構成を示す斜視図である。 第2制御基板ユニットの分解斜視図である。 裏パックユニットの構成を示す正面図である。 裏パックユニットの分解斜視図である。 タンクレールの分解斜視図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図柄表示装置の表示内容を示す説明図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 通常処理を示すフローチャートである。 外れ図柄カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 第1特定ランプ部制御処理を示すフローチャートである。 第1図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 ラウンドフラグ設定処理を示すフローチャートである。 状態フラグ設定処理を示すフローチャートである。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 第1特定ランプ部に表示される色の切替表示と図柄表示装置における図柄の変動表示との相関を示すタイムチャートである。 払出制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 払出制御処理を示すフローチャートである。 賞球制御処理を示すフローチャートである。 貸球制御処理を示すフローチャートである。 性能試験時の試験装置を示す概略構成図である。 主基板の電気的構成を示すブロック図である。 試験用中継端子板の電気的構成を示すブロック図である。 ラッチ回路の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
10…遊技機としてのパチンコ機、11…外枠、12…本体枠、13…前扉枠、30…遊技盤、33…作動口、35…可変表示ユニット、38…切欠、41…絵柄表示装置としての図柄表示装置、47…第2表示手段としての第1特定ランプ部、48…第2特定ランプ部、50…レールユニット、91…シリンダ錠、101…窓部、214…動作装置の1つである表示制御装置、224…検出信号出力手段を構成する作動口スイッチ、235…軸受け金具、248…連動杆、271…作動検出手段等を備える主制御装置、271a…主制御基板としての主基板、285a…試験時用端子部材搭載領域としてのコネクタ非搭載領域、286…バッファ回路IC、286a…試験時用IC搭載領域としてのバッファ回路IC非搭載領域、500…信号整形回路としての比較器、501…演算装置としてのCPU、549…入力端子部材としての入力用コネクタ、551…電気回路ICとしてのバッファ回路IC、552…電気回路ICとしてのバッファ回路IC、553…外部出力端子部材としての試験出力用コネクタ、561…信号加工基板としての試験用中継端子板、563…試験装置出力端子部材としてのデータ出力用コネクタ、564〜567…制御信号加工ICとしてのラッチ回路、600…外部試験装置としての性能試験機。

Claims (1)

  1. 遊技媒体の通過等を検出して検出信号を出力する検出信号出力手段と、
    遊技の主要な制御を司ると共に、前記検出信号の入力に基づいて種々の制御信号を出力する主制御基板と、
    該主制御基板からの前記制御信号に基づいて遊技に関する動作を実行する動作装置と
    を備え、
    前記主制御基板には、前記検出信号を受信する入力端子部材と、前記検出信号の受信に基づいて前記制御信号に関する演算処理を行う演算装置と、該演算装置にて演算された制御信号を前記動作装置に出力する動作装置出力端子部材とが実装されると共に、これらを電気的に接続する動作用配線パターンが設けられた遊技機において、
    前記主制御基板に、
    前記制御信号又は前記検出信号のうち少なくとも一方を、外部試験装置による試験実行時に用いる試験時使用信号として伝送可能とする試験用配線パターンを設け、
    さらに、前記試験実行時に用いる試験時専用領域として、前記試験用配線パターンの途中に、前記試験時使用信号に対して所定の電気的処理を施すための電気回路ICを搭載可能とする試験時用IC搭載領域を設けると共に、前記試験用配線パターンの終端部に、前記試験時使用信号を前記外部試験装置に出力するための外部出力端子部材を搭載可能とする試験時用端子部材搭載領域とを設け、
    前記試験時用IC搭載領域、前記試験時用端子部材搭載領域には、それぞれ電気回路IC、外部出力端子部材を非実装としたことを特徴とする遊技機。
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