JP2006140953A - 電力線搬送通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コモンモード電流によって電力線に電磁波が生じ、電力線から放出される電磁波を基準値以下に制御することができる電力線搬送通信システムを提供する。
【解決手段】 このシステムは、電力線50に通信信号を送信する信号送信部11と、信号送信部11が通信信号を送信する際の送信出力を制御する制御部12と、電力線50に配置されて、電力線50に流れるコモンモード電流を検出する検出部20とを具える。そして、検出部20からの検出結果を制御部12に通知し、検出結果に基づいて信号送信部11からの通信信号の送信出力を調整する。このシステムは、実際に電力線50に流れているコモンモード電流に応じて、電力線50から放射される電磁波が基準値以下になるように適宜送信出力の調整を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電力線を利用して通信を行う電力線搬送通信方法及び電力線搬送通信システム、この通信方法や通信システムの利用に適した電力線搬送通信用コモンモード電流検出装置、電力線搬送通信装置に関するものである。特に、コモンモード電流を低減し、電力線から放射される電磁波を基準値以下に制御することができる電力線搬送通信方法及び電力線搬送通信システムに関する。
近年、電力線に高周波信号を重畳して高速通信を行う電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)が検討されている(例えば、非特許文献1参照)。
図5は、PLC方式の通信システムの概要を模式的に示した説明図であり、PLCユーザ家屋が一戸建て住宅の場合を示す。この方式は、図5に示すようにPLCユーザ家屋200に電力供給を行う電力線を信号伝送路として利用するものである。この例では、外部のネットワーク300から、電柱101に配置されたトランス102側までの通信に光ファイバケーブル103を用い、トランス102側から家屋200までの通信に低圧配電線100、引き込み線201、屋内配線202などの電力線を用いる。低圧配電線100や光ファイバケーブル103が架設される電柱101上には、外部のネットワーク300と接続されて通信信号の送受信を行うPLCモデム(親モデム)104を具える。家屋200内には、親モデム104との間で通信信号の送受信を行うPLCモデム(子モデム)203A、203Bを具える。子モデム203A、203Bには、パソコンなどの端末機器204A、204Bが接続され、PLCユーザは、端末機器204A(又は204B)を利用し、子モデム203A(又は203B)、親モデム104を介して、外部と通信を行うことができる。
上記通信システムで使用する信号周波数帯域は、概ね1〜50MHzであり、電力線に通常伝送される電力供給用電流の周波数(商用周波数、例えば50Hz又は60Hz)よりも高周波である。そのため、親モデム又は子モデムが電力線に上記高周波の通信信号を重畳すると、コモンモード電流が発生して、このコモンモード電流により電力線がアンテナとなって電力線から電磁波が放射される。この放射された電磁波により、既存の無線設備などに悪影響を与える恐れがある。そこで、コモンモード電流が信号源(親モデム、子モデムなど)よりも下流に伝送されることを抑制するべく、フェライトコアやコモンモードチョークコイルといったコモンモードフィルタが利用される(例えば、特許文献1参照)。
特開2000-114048号公報 江藤潔、「電力線搬送(PLC:Power Line Communication)の現状」、Interface、CQ出版社、2000年9月、p.70-81
上記コモンモードフィルタにより、コモンモード電流が信号源の下流に伝送されることを効果的に低減することができる。しかし、同じPLCモデムを利用していても、PLCモデムの設置場所や接続する電力線の状態によっては、電力線上に生じるコモンモード電流の大きさが異なる。そのため、上記フィルタを配置していても、フィルタにて除去できないような大きなコモンモード電流が電力線に流れ、このコモンモード電流により電力線から放射される電磁波が大きくなる恐れがある。
そこで、本発明の主目的は、種々の大きさのコモンモード電流であっても、同電流によって電力線上に生じ電力線から放射される電磁波を基準値以下に制御することができる電力線搬送通信方法及び電力線搬送通信システムを提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記電力線搬送通信方法や通信システムの利用に適した電力線搬送通信用コモンモード電流検出装置、及び電力線搬送通信装置を提供することにある。
本発明は、電力線に流れるコモンモード電流を測定し、測定結果に応じて通信信号の送信出力を調整することで上記目的を達成する。
即ち、本発明電力線搬送通信方法は、電力線に配置された信号送信部からの通信信号の送信により生じて電力線に流れる信号送信部の使用周波数帯域のコモンモード電流を検出し、この検出されたコモンモード電流に基づき信号送信部の送信出力を調整することを特徴とする。このような通信方法は、以下の通信システムを構築して行うことが好適である。即ち、本発明電力線搬送通信システムは、電力線に通信信号を送信する信号送信部と、前記信号送信部が通信信号を送信する際の送信出力を制御する制御部と、前記電力線に配置されて、電力線に流れる信号送信部の使用周波数帯域のコモンモード電流を検出する検出部とを具える。そして、検出部からの検出結果を前記制御部に通知し、制御部は、検出結果に基づいて送信出力を調整することを規定する。
フェライトコアやコモンモードチョークコイルを用いたコモンモードフィルタにおいて、種々の大きさのコモンモード電流を効果的に低減させるためには、大きな電流値にも対応できるようにコモンモードインピーダンスが大きいフィルタを用意することが最も簡単な手法である。しかし、このようなコモンモードインピーダンスが大きいフィルタのみを利用した場合、コモンモードインピーダンスの増大により、フィルタのコモンモードインピーダンスとPLCモデムが接続される電力線のコモンモードインピーダンスとの不整合を生じてしまう恐れがある。そこで、本発明では、コモンモードインピーダンスが大きいコモンモードフィルタのみを利用するのではなく、コモンモード電流を測定し、測定結果に基づいて、コモンモード電流を低減するべく、通信信号の送信出力を制御することを提案する。以下、本発明をより詳しく説明する。
本発明において信号送信部は、高周波の通信信号、例えば、1〜50MHz程度の信号を電力線に注入し、電力線に接続される信号受信対象に通信信号を送信可能な構成のものを利用するとよい。そして、この信号送信部が通信信号を送信する際の送信出力を制御するべく、本発明システムでは、制御部を具える。本発明システムでは、上記信号通信部と制御部とを別個の装置として具えてもよいが、上記信号送信部及び制御部を具える本発明電力線搬送通信装置を利用してもよい。本発明電力線搬送通信装置において制御部は、信号送信部の送信により生じて信号送信部が接続される電力線に流れる信号送信部の使用周波数帯域のコモンモード電流に基づき、送信出力の制御を行うものとする。上記コモンモード電流は、後述するようなセンサ部や検出装置を具えておき、これらの部材にて検出し、検出結果が制御部に通知されるようにしておく。このような電力線搬送通信装置(以下、PLCモデムと呼ぶ)としては、いわゆる子モデム、親モデムとして利用されるものや、親モデムと子モデム間で信号を中継する中継装置などとして利用されるものに上記信号送信部や制御部を具えた構成とすることが挙げられる。
PLCモデムのより具体的な構成としては、上記信号送信部、制御部の他、他のモデムや上位のネットワークといった外部などからの高周波の通信信号を受信する信号受信部、これら信号送信部、信号受信部、制御部などの各構成部を動作させる動力を得るための電源回路からなる電源部などを具える構成が挙げられる。信号送信部、信号受信部は、信号の送信及び受信の双方を行う送受信部であってもよい。信号受信部、又は信号送受信部は、上記高周波の信号だけでなく、低周波の信号も受信可能としておいてもよい。
また、親モデムの場合、複数の子モデムに対して通信信号の伝送が可能な構成、具体的には、例えば、各子モデムのタイムシェアリングを制御して、子モデムのそれぞれに通信信号の伝送を行う構成を具えていてもよい。その他、親モデムが外部との通信を行う場合、外部との通信に必要な機能、具体的には、10Base、100BaseなどのLANインターフェースなどを具えていてもよい。このような親モデムは、電力線に通信信号の送信が行えるように電力線に接続させる。子モデムの場合、親モデムからの通信信号を受信したり、親モデムへの通信信号を送信したりできるように電力線に接続させると共に、パソコンなどの端末機器を接続させる。中継装置は、第一周波数(例えば親モデムが利用する周波数)の通信信号を送受信する第一モデム部と、第一周波数と異なる第二周波数(例えば子モデムが利用する周波数)の通信信号を送受信する第二モデム部とを有する構成が挙げられる。このような中継装置は、親モデム、子モデムの双方と通信できるように、親モデムと子モデム間の電力線に接続させる。
本発明システムに具える検出部は、例えば、電力線に配置されて電力線に流れるコモンモード電流、特に、信号送信部の使用周波数帯域のコモンモード電流を感知するセンサ部と、センサ部からの感知結果に基づき制御部への出力データを作成するデータ処理部と、データ処理部からのデータを上記制御部に通知する通知部とを具える構成が挙げられる。
センサ部は、電力線に流れるコモンモード電流を感知できるものであれば、特に限定されない。例えば、被検出対象である電力線の外周に発生する磁束を効率よく集束する環状の磁性部材と、この磁性部材に巻き付けられる巻線とからなる構成のものが挙げられる。この構成のセンサ部は、環状の磁性部材を被検出対象である電力線の外周に配置し、電力線にコモンモード電流が流れることで磁性部材に印加される磁界を打ち消すような電流を巻線に流し、この打消用電流を被検出対象のコモンモード電流として検出するものである。磁性部材は、断面C字状とし、開口部分(ギャップ部分)に磁界を検出するホール素子を具え、磁界が打ち消されたか否かを確認できる構成としてもよい。磁性部材の形成材料としては、特に、高い透磁率を有する強磁性体が好ましい。例えば、フェライトコアが挙げられる。また、磁性部材は、電力線の外周に配置し易いように、複数の分割片を組み合わせて環状に構成されるものとしてもよい。例えば、一対の断面半円弧状片を組み合わせて、断面円形状となるものが挙げられる。分割片同士は、ヒンジなどの連結部材にて連結しておくと、電力線への配置をより簡単に行うことができる。なお、環状とは、中心部に電力線を挿通可能な孔を有する形状であればよく、円形に限らない。上記磁性部材に巻き付ける巻線は、電流を流すことが可能な導体部を有するものであればよく、例えば、一般的に用いられている被覆付電線、エナメル線、裸線、銅板などを利用することができる。巻線には、電流を流すための電流発生装置を接続させておく。
その他のセンサ部として、磁性部材を具えず、巻線のみから構成されるもの、例えば、ロゴスキーコイルなどが挙げられる。この構成のセンサ部は、コイル状に形成した巻線を被検出対象である電力線の外周に配置し、電力線にコモンモード電流が流れると、この電流に応じた電圧が巻線の両端に誘起され、この電圧により被検出対象の電流の波形を再現することで被検出対象のコモンモード電流を検出するものである。この巻線には、波形を再現するための積分回路を接続させておく。なお、公知の電流センサ(CT)を利用してもよい。
データ処理部は、センサ部からの感知結果を受け、感知結果に基づいて制御部に通知するための出力データの作成を行うことができる構成を具えていればよい。通知に用いる出力データは、感知結果を電流値(A)に読み替えたものでもよいし、感知結果を電流値に読み替え値を適宜演算して演算値を利用してもよい。演算値としては、例えば、予め設定した設定値と感知結果との差が挙げられる。
通知部は、上記データ処理部からの出力データを受け、制御部に通知可能な構成を具えていればよい。通知部から制御部への通知方法は、通知部と制御部との間を有線で接続した有線式としてもよいし、通知部及び制御部にそれぞれ無線送受信装置を配置した無線式としてもよい。有線としては、光ファイバケーブル、電話線などの通信線、電力線などが挙げられる。有線式とする場合、既設の有線を利用すると新たな有線布設費用が発生せず、経済性に優れる。また、無線式を利用する場合も新たな装置などの設置が必要であり、上記のように既設の有線を利用した方がシステム構築コストを低減できる。既設の有線としては、既存の電力供給線路を構築する電力線が挙げられる。このとき、信号送信部からの通信信号の伝送路と、通知部から制御部への出力データの伝送路とを同一の電力線としてもよい。また、通知部から制御部に伝送する出力データは大きな容量とならないため、出力データの信号周波数は、信号送信部が発する1〜50MHz程度といった高周波数帯域に限定されず、1MHz未満の低周波数帯域、例えば、10〜450kHz程度としてもよい。なお、制御部には、通知部からのデータが受信できるように別途受信部を具えていてもよいし、信号受信部にて通信部からのデータを受信し、信号受信部から制御部にデータが伝送される構成としてもよい。
本発明システムでは、上記データ処理部と通信部とを別個の装置として具えてもよいが、上記データ処理部及び通信部を具える本発明検出装置を利用してもよい。
上記信号送信部は、電力線に接続させて通信信号の送信を行う。この電力線には、通常、商用周波数(例えば、50Hz、60Hz)の電力供給用の電流が流れている。従って、信号送信部に商用周波数の電力を伝わりにくくするために、フィルタを配置してもよい。具体的なフィルタとしては、商用周波数の電流を減衰させ、高周波の通信信号(電流)を通過させるハイパスフィルタや、特定周波数以外の信号(電流)を減衰させ、特定周波数の信号を通過させるバンドパスフィルタなどが挙げられる。上記信号受信部を電力線に接続させる場合、信号受信部に対してもこのようなフィルタを配置させると、商用周波数の電流を減衰(遮断)し、高周波の通信信号(電流)を効率よく受信することができて好ましい。また、上記センサ部において、感知結果を電気信号としてデータ処理部に伝送する場合も、センサ部とデータ処理部間に上記フィルタを配置させることが好ましい。フィルタの具体的な構成としては、抵抗、インダクタ、コンデンサを利用したものが挙げられる。これらを組み合わせて利用してもよい。例えば、コンデンサとインダクタとを組み合わせたものが挙げられる。所望の周波数によって適宜インダクタンスや容量を選択するとよい。
上記構成を具える本発明電力線搬送通信システムは、コモンモード電流に応じて送信出力を調整することで、本発明システムのみで、コモンモード電流を低減し、電力線から放射される電磁波が基準値以下となるように制御することができるが、従来のコモンモードフィルタと本発明システムとを組み合わせて利用してもよい。本発明システムと組み合わせて利用するコモンモードフィルタとしては、コモンモードインピーダンスが小さいものでもよい。
上記構成を具える本発明電力線搬送通信システムにおいて、通信信号の送信出力を制御する具体的な手順としては、例えば、以下のステップを具えることが挙げられる。
1. 電力線に配置された信号送信部の送信により生じて電力線に流れる信号送信部の使用周波数帯域のコモンモード電流を検出するステップ
2. 検出部からの検出結果と設定値との差を演算するステップ
3. 演算結果が設定範囲内に含まれるか否かを判定し、演算結果が設定範囲外の場合、演算結果に基づいて出力データを求めるステップ
4. 得られた出力データにより、信号送信部が通信信号を送信する際の送信出力を調整するステップ
そして、信号送信部は、調整された送信出力にて電力線に通信信号の送信を行うとよい。上記ステップ1は、センサ部にて、ステップ2,3は、データ処理部にて、ステップ4は、制御部にて行うとよい。なお、コモンモード電流の検出は、信号送信部が通信信号の送信を行っている間常時行う。
上記手順のように電力線に流れるコモンモード電流を逐次検出し、検出したコモンモード電流に基づいて信号送信部の通信信号の送信出力を調整することで、信号送信部の送信に起因したコモンモード電流を低減することができ、このコモンモード電流により電力線から放射される電磁波を効果的に低減できる。ここで、信号送信部が接続される電力線に、別の電力機器が接続されている場合、この電力線に流れるコモンモード電流には、信号送信部からの送信に起因して生じたものの他に、上記電力機器により生じたノイズが重畳されることがある。具体的には、例えば、コモンモード電流のように明確なノイズではなくスパイクノイズが重畳されることがある。このようなスパイクノイズが重畳されたコモンモード電流を検出し、この検出値に応じて信号送信部の送信出力を調整した場合、適正な送信出力以下に送信レベルを低下させる可能性がある。従って、このような誤検出を防止するために、信号送信部の送信に起因しないスパイクノイズなどのような誤ノイズを除去することが望まれる。誤ノイズを除去する手法としては、以下の手順を行うことが好ましい。
1. 電力線に配置された信号送信部の送信により生じて電力線に流れる信号送信部の使用周波数帯域のコモンモード電流を検出するステップ
1-a. 検出した当該コモンモード電流において最大値を求めるステップ
1-b. 得られた最大値と設定値との大小関係を比較し、最大値が設定値以上の場合、単位時間においてコモンモード電流が変動しているか否かを判定し、変動している場合、上記単位時間における最小値を求めるステップ
そして、得られた最小値を検出結果として、設定値との差を演算する。以下、上記ステップ2以降と同様にする。
正常なコモンモード電流のみの場合、単位時間における電流値は、ほぼ一定であるのに対し、スパイクノイズなどの誤ノイズの電流値は、単位時間において変動する。従って、単位時間において電流値が変動しているか否かを調べ、この変動値を除けば、正常なコモンモード電流、即ち、信号送信部の送信に基づくコモンモード電流とすることができる。そこで、ステップ1-aでは、検出された当該コモンモード電流にスパイクノイズなどの誤ノイズが重畳されているか否かを調べるべく、まず、検出したコモンモード電流の最大値を求める。そして、ステップ1-bでは、この最大値と設定値との大小関係を比較し、この最大値が設定値未満の場合、検出したコモンモード電流には、誤ノイズが含まれない状態であるため、最大値を検出結果として、上記ステップ2以降と同様に設定値との差を求めて、この差に応じて送信出力の調整を行うとよい。
一方、最大値が設定値以上の場合、検出したコモンモード電流に誤ノイズが含まれる状態、或いは誤ノイズが含まれていないがコモンモード電流のノイズレベルが高い状態のいずれかであると考えられる。そこで、単位時間においてコモンモード電流が変動しているか否かを判定する。単位時間において変動がなければ、検出した当該コモンモード電流には、誤ノイズが含まれず、コモンモード電流のノイズレベルが高い状態であるため、上記と同様に最大値を検出結果として、上記ステップ2以降と同様に設定値との差を求めて、この差に応じて送信出力の調整を行うとよい。
他方、単位時間においてコモンモード電流が変動している場合、当該コモンモード電流には、誤ノイズが含まれるため、この最大値を検出結果とすると、適正な送信出力に調整できない。そこで、単位時間において最小値を求め、この最小値をコモンモード電流のノイズレベルとし、上記と同様にこの最小値を検出結果として、上記ステップ2以降と同様に設定値との差を求めて、この差に応じて送信出力の調整を行うとよい。なお、単位時間は、当該コモンモード電流が検出されている時間のうち、最大値が検出された時間の近傍とする。この近傍は、適宜設定するとよく、例えば、誤ノイズが含まれる程度としてもよい。
上記構成を具える本発明電力線搬送通信システム及び本発明電力線搬送通信方法によれば、コモンモード電流に応じて送信出力を調整することで、フィルタを利用しなくても、コモンモード電流を低減し、電力線から放射される電磁波が基準値以下となるように制御することができる。従って、上記電磁波によって他の無線設備などに影響を与えることを低減する。また、本発明電力線搬送通信用コモンモード電流検出装置や本発明電力線搬送通信装置は、上記システムや通信方法に好適に利用することができる。
更に、本発明電力線搬送通信方法によれば、検出したコモンモード電流にスパイクノイズなどが含まれる場合であっても、スパイクノイズを除去して、信号送信部の送信出力を適正なレベルに調整することができる。
このような本発明システム、通信方法とコモンモードフィルタと組み合わせて利用することもできる。本発明システム、通信方法とコモンモードフィルタとを併用することで、例えば、コモンモードフィルタとしてコモンモードインピーダンスが電力線のコモンモードインピーダンスと整合する範囲の比較的小さいものであっても、フィルタ単独では対応できないような大きな電流値のコモンモード電流にも対応することができる。また、本発明システム、通信方法に加えてコモンモードフィルタを具えた場合、本発明システム、方法を単独で利用する場合と比較して送信レベルを大きくしても、上記フィルタによってコモンモード電流がある程度低減されるため、電力線から放射される電磁波が基準値以下となるように制御することが可能である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明電力線搬送通信システムの概略構成図である。このシステムは、電力線50を信号伝送路として、電力線50に接続されるPLCモデム10,40間で通信信号の送受信を行うものである。PLCモデム10は、電力線50に通信信号を送信する信号送信部11と、この信号送信部11が通信信号を送信する際の送信出力を制御する制御部12とを具える。図示していないがPLCモデム40も同様に信号送信部、制御部を具える。これらPLCモデム10,40が接続される電力線50上には、電力線50に流れるコモンモード電流を感知するセンサ部21を配置させている。センサ部21には、コモンモード電流を検出する検出装置20を接続させている。そして、このシステムの最も特徴とするところは、検出装置20からの検出結果をPLCモデム10,40に具える制御部12に通知し、制御部12は、通知された検出結果に基づいて、信号送信部11から送信する通信信号の送信出力を調整することにある。なお、本例において電力線50は、既存の電力線を利用した。
本例で用いたPLCモデム10は、上記のように信号送信部11、制御部12の他、外部のネットワーク300からの通信信号や、PLCモデム40からの通信信号を受信する信号受信部13、信号送信部11などの各構成部の動力を得るための電源回路からなる電源部(図示せず)を具える。信号送信部11は、電力線50に通信信号(例えば、1〜50MHz)の注入が可能な構成を具え、PLCモデム40や外部のネットワーク300に対して通信信号を送信する。制御部12は、信号送信部11が通信信号を送信する際、通信信号の送信出力の調整を行う。信号受信部13は、電力線50から信号の抽出が可能な構成を具え、PLCモデム40や外部のネットワーク300からの通信信号を受信する。本例においてPLCモデム10に具える信号送信部11、信号受信部13にはそれぞれ、外部のネットワーク300と通信できるようにインターフェース(図示せず)を具える。
PLCモデム40もPLCモデム10と基本的構成は同様であり、信号送信部、制御部、PLCモデム40やパソコンなどの端末機器41からの通信信号を受信する信号受信部、電源部を具える。このモデム40には、パソコンなどの端末機器41が接続される。
また、本例では、PLCモデム10と電力線50間、PLCモデム40と電力線50間には、それぞれ商用周波数(50Hz又は60Hz)の電力供給用電流を減衰して、高周波(1〜50MHz)の通信信号(電流)を通過させるフィルタ30,32を配置させている。このようなフィルタを配置させることで、PLCモデム10,40に電力供給用電力が伝わりにくく、また、通信信号を効率よく受信することができる。本例においてフィルタ30,32は、バンドパスフィルタとした。
上記構成を具えるPLCモデム10,40を利用して、例えば、PLCユーザが外部のネットワーク300に通信信号を送信する場合、端末機器41から伝送された通信信号は、PLCモデム40の信号受信部にて受信されて変調され、PLCモデム40に具える制御部にて送信出力が調整され、PLCモデム40の信号送信部にて電力線50に送信される。電力線50に伝送された通信信号は、PLCモデム10の信号受信部にて受信されて復調され、PLCモデム10の制御部にて送信出力が調整され、PLCモデム10の信号送信部にて外部のネットワーク300に送信される。PLCユーザが通信信号を受信する場合は、上記送信の場合と反対の経路を経る。
上記のようにPLCモデム10,40のそれぞれが通信信号を電力線50に送信することで、電力線50には、コモンモード電流が生じる。そこで、このシステムでは、通信信号が伝送される電力線50に、電力線50に流れるコモンモード電流を検出して、その検出結果をPLCモデム10,40の制御部に通知する検出装置20を具える。
本例において検出装置20は、電力線50に配置されて電力線50に流れるコモンモード電流を感知するセンサ部(CT)21に接続され、センサ部21からの感知結果に基づき制御部12へのデータを作成するデータ処理部22と、データ処理部22からのデータを各モデム10,40の制御部に通知する通知部23とを具える。
センサ部21は、電力線50の外周に配置される断面C字状のフェライトコアと、コアの開口部分に配置されるホール素子と、フェライトコアの外周に巻き付けられる巻線(いずれも図示せず)とを具える構成のものを利用した。巻線には、電流発生装置(図示せず)を接続させており、電流発生装置にて流した電流を感知結果として利用し、この感知結果がデータ処理部22に送られる構成とした。
データ処理部22では、PLCモデム10,40に具える制御部に通知するための出力データを感知結果に基づき作成する。そこで、後述するような演算、記憶、判定、判断などの処理を行うことができるように処理手段を具えたものとした。通知部23では、作成された出力データをPLCモデム10,40の制御部に通知する。本例では、通知部23を電力線50に接続させ、制御部に通知する手段として電力線50を利用した。即ち、電力線50には、PLCモデム10,40に具える信号送信部からの通信信号と共に、通知部23からの出力データの双方が伝送される。本例では、両伝送に既存の電力線50を利用することから、システム構築コストを低減することができる。また、通知部23から伝送されてきた出力データは、PLCモデム10,40の信号受信部にて受信し、信号受信部が各モデム10,40の制御部にこのデータを送信する構成とした。そして、各モデム10,40の制御部は、送られてきた出力データに基づいて、通信信号の送信出力の調整を行う。
なお、本例では、感知結果として電流を利用するため、センサ部21とデータ処理部22間にフィルタ31を配置した。また、通知部23は電力線50に接続されて出力データ(電流)の送信を行うため、通知部23と電力線50間にもフィルタ31を配置した。本例において利用したフィルタ31もフィルタ30、32と同様にバンドパスフィルタとした。更に、通知部23から制御部に伝送される出力データは、比較的小さな容量であるので、10〜450kHz程度の低周波数とした。
(制御手順1)
通信信号の送信出力の制御手順を具体的に説明する。図2は、本発明電力線搬送通信システムにおいて、送信出力の制御手順を示すフローチャートである。
まず、センサ部にて電力線に流れる信号送信部の使用周波数帯域におけるコモンモード電流の感知を行い(ステップS1)、感知結果をデータ処理部に伝送する。データ処理部は、予め設定して記憶させておいた設定値(ここでは、電流設定値ICLと呼ぶ)を呼び出し、呼び出した電流設定値ICLと感知結果との差を演算する(ステップS2)。データ処理部の記憶手段は、この差を一時保存する。次に、データ処理部は、予め設定して記憶させておいた設定範囲(ここでは、差分設定範囲と呼ぶ)を呼び出し、呼び出した差分設定範囲内に得られた演算結果が含まれるか否かを判定する(ステップS3)。
演算結果が差分設定範囲外の場合、このままの送信出力にて送信をし続けると、信号送信部の送信に基づくコモンモード電流によって電力線から放射される電磁波が基準値超となる恐れがあると考えられる。そのため、通信信号の送信出力を調整してコモンモード電流を低減させることが望まれる。そこで、データ処理部は、送信出力の調整を行うべく、予め記憶させておいた「電流設定値と感知結果との差」と、送信出力との関係値データを呼び出し、この関係値データと演算結果とを照らし合わせ、電磁波が基準値以下となるような送信出力を選択して、送信出力を決定する(ステップS4)。なお、このステップを行うにあたり、「電流設定値と感知結果との差」と送信出力との関係を予め求めておき、関係値データとして予めデータ処理部に記憶させておく。
そして、データ処理部は、決定した送信出力(出力データ)を通知部に伝送し、通知部は、制御部に通知する(ステップS5)。本例では、決定した出力データを通知部にて電力線に注入して電力線を介して伝送し、各モデムの信号受信部でこの出力データを抽出して制御部に伝送することで、各モデムの制御部に通知した。通知を受けた制御部は、通知された出力値に変更し(ステップS6)、変更した送信出力にて信号送信部から通信信号を送信させることで、制御動作が終了する。なお、「電流設定値と感知結果との差」が小さすぎる場合、差に応じて送信出力を増加させ、「電流設定値と感知結果との差」が大き過ぎる場合、差に応じて送信出力を減少させる。
演算結果が差分設定範囲内の場合、コモンモード電流によって電力線から放射される電磁波は、基準値以下に保持されると考えられる。そのため、通信信号の送信出力を調整する必要がなく、データ処理部は、送信出力を演算して通知部に伝送する必要がない。そこで、この場合、データ処理部は、送信出力の変更不要と判断し(ステップS7)、制御部に通知せず、制御動作が終了する。これらの手順は、各モデムの信号送信部が通信信号の送信を行っている間常時行う。
上記のように電力線に流れるコモンモード電流を測定して、信号送信側にフィードバックし、測定結果に基づいて通信信号の送信出力を調整することで、コモンモード電流を低減することができる。そのため、コモンモード電流により電力線に電磁波が生じ、電力線から放射される電磁波が基準値以下となるように制御することができる。従って、上記電磁波により、既存の無線設備などに与える影響を低減する、或いは全くなくすことを実現する。
なお、上記の例では、本発明システムのみとしたが、本発明システムに加えてコモンモードフィルタを具えていてもよい。コモンモードフィルタは、例えば、図1に示す例においてモデム10,40の信号発信部と電力線50とを接続する配線(フィルタ30,32が配置される配線)上、電力線50の任意の箇所などが挙げられる。コモンモードフィルタと本発明システムを組み合わせることで、このフィルタによってコモンモード電流が低減されるため、送信出力をある程度大きくしても、電流設定値ICLと感知結果との差を設定範囲内とすることができる。従って、本発明システムを単独で利用する場合と比較して送信出力の増大化を図ることができる。
(制御手順2)
上記制御手順1では、電力線50(図1参照)に流れるコモンモード電流が全て、PLCモデム10,40(同)に具える信号送信部からの通信信号の送信に基づくものとした場合について説明した。しかし、既存の電力線の場合、PLCモデム10,40以外にも各種の電力機器が接続されて、モデム10,40の信号送信部からの送信によるコモンモード電流以外のノイズ、例えば、スパイクノイズが存在し、同コモンモード電流に重畳されていることが考えられる。このような別のノイズ(以下、誤ノイズと呼ぶ)が重畳された状態で検出したコモンモード電流に基づき、信号送信部の送信出力を調整した場合、適正な送信出力レベルが得られない恐れがある。そこで、制御手順2では、誤ノイズが含まれる場合の制御手順を説明する。図3は、本発明電力線搬送通信システムにおいて、誤ノイズ除去を考慮した送信出力の制御手順を示すフローチャートである。制御手順1と同様のステップは、同一符号を付している。図4は、コモンモード電流の波形を示す模式図であり、(a)は、コモンモード電流が電流設定値よりも大きな場合、(b)は、スパイクノイズが重畳されている場合、(c)は、コモンモード電流が電流設定値よりも小さい場合、(d)は、コモンモード電流と電流設定値とが等しい場合を示す。
まず、制御手順1と同様に、センサ部にて、電力線に流れる信号送信部の使用周波数帯域(本例では1〜50MHz)におけるコモンモード電流の感知を行う(ステップS1)。得られたコモンモード電流は、図4に示すような波形、即ち、図4(a)に示すように電流設定値ICLよりも大きな場合、同(c)に示すように電流設定値ICLよりも小さい場合、同(d)に示すように電流設定値ICLと等しい場合、そして、同(b)に示すように正常なコモンモード電流(図4(b)の波形では水平な直線で表わされた部分)にスパイクノイズ(同水平な直線に対して三角状に突出した部分)が重畳されている場合があり得る。図4(a),(c),(d)の場合、上記制御手順1に基づき送信出力の調整を行ってもよいが、図4(b)の場合、スパイクノイズレベルが信号送信部の送信によるコモンモード電流レベルとして検出されてしまう。そこで、データ処理部は、検出した当該コモンモード電流において最大値Ic(max)を求め(ステップS10)、最大値Ic(max)と電流設定値ICLとの大小関係を判定する(ステップS11)。最大値Ic(max)は、当該コモンモード電流が検出されている時間tにおいて最も大きな電流値である。最大値Ic(max)が電流設定値ICL以下の場合、図4(c),(d)に示す波形であると考えられる。そこで、最大値Ic(max)を制御手順1の感知結果として扱い、最大値Ic(max)と電流設定値ICLとの差を求め、制御手順1のステップS3以降と同様にして、送信出力の調整を行うとよい。図4(c)に示す波形で「電流設定値と感知結果(最大値Ic(max))との差」が小さすぎる場合、差に応じて送信出力を増加させ、上記差が少ない場合や図4(d)に示す波形の場合は、送信出力を変化させなくてよい。
一方、最大値Ic(max)が電流設定値ICL超の場合、図4(a),(b)に示す波形であると考えられる。そこで、当該コモンモード電流が検出されている時間tにおいて、単位時間Δtに最大値Ic(max)が一定量Id以上変動しているか否かを判定する(ステップS12)。最大値Ic(max)が変動していない場合、図4(a)に示す波形であると考えられる。そこで、上記と同様に最大値Ic(max)を制御手順1の感知結果として扱い、最大値Ic(max)と電流設定値ICLとの差を求め、制御手順1のステップS3以降と同様にして、送信出力の調整を行うとよい。図4(c)に示す波形で「電流設定値と感知結果(最大値Ic(max))との差」が大きすぎる場合、差に応じて送信出力を減少させ、上記差が少ない場合は、送信出力を変化させなくてよい。なお、Idは適宜設定するとよい。
他方、最大値Ic(max)が変動している場合、図4(b)に示す波形であると考えられる。そこで、変動がみられる単位時間において最小値I'c(max)を求め(ステップS13)、この最小値I'c(max)を制御手順1の感知結果として扱い、最小値I'c(max)と電流設定値ICLとの差を求め、制御手順1のステップS3以降と同様にして、送信出力の調整を行うとよい。「電流設定値と感知結果(最小値I'c(max))との差が小さすぎる場合、差に応じて送信出力を増加させ、「電流設定値と感知結果(最小値I'c(max))との差」が大き過ぎる場合、差に応じて送信出力を減少させるとよい。
本発明電力線搬送通信システム及び本発明電力線搬送通信方法は、電力線搬送通信を行う際に利用することが好適である。また、本発明電力線搬送通信用コモンモード電流検出装置及び本発明電力線搬送通信装置は、上記システムの構築部材として好適に利用することができる。
本発明電力線搬送通信システムの概略構成図である。 本発明電力線搬送通信システムにおいて、通信信号の送信出力の制御手順を示すフローチャートである。 本発明電力線搬送通信システムにおいて、誤ノイズ除去を考慮した送信出力の制御手順を示すフローチャートである。 コモンモード電流の波形を示す模式図であり、(a)は、コモンモード電流が電流設定値よりも大きな場合、(b)は、スパイクノイズが重畳されている場合、(c)は、コモンモード電流が電流設定値よりも小さい場合、(d)は、コモンモード電流と電流設定値とが等しい場合を示す。 PLC方式の通信システムの概要を模式的に示した説明図であり、PLCユーザ家屋が一戸建て住宅の場合を示す。
符号の説明
10,40 PLCモデム 11 信号送信部 12 制御部 13 信号受信部
20 検出装置 21 センサ部 22 データ処理部 23 通知部
30,31,32 フィルタ 41 端末機器
100 低圧配電線 101 電柱 102 トランス 103 光ファイバケーブル
104 親モデム 105 接続箱
200 PLCユーザ家屋 201 引き込み線 202 屋内配線 203A,203B 子モデム
204A,204B 端末機器 300 外部のネットワーク

Claims (6)

  1. 電力線に配置された信号送信部からの通信信号の送信により生じて電力線に流れる信号送信部の使用周波数帯域のコモンモード電流を検出し、この検出されたコモンモード電流に基づき信号送信部の送信出力を調整することを特徴とする電力線搬送通信方法。
  2. 信号送信部の使用周波数帯域のコモンモード電流を検出するステップと、
    検出された検出結果と設定値との差を演算するステップと、
    前記演算結果が設定範囲内に含まれるか否かを判定し、演算結果が設定範囲外の場合、演算結果に基づいて出力データを求めるステップと、
    得られた出力データにより、信号送信部が通信信号を送信する際の送信出力を調整するステップとを具えることを特徴とする請求項1に記載の電力線搬送通信方法。
  3. 更に、検出した当該コモンモード電流において最大値を求めるステップと、
    前記最大値と設定値との大小関係を比較し、最大値が設定値以上の場合、単位時間においてコモンモード電流が変動しているか否かを判定し、変動している場合、前記単位時間における最小値を求めるステップとを具え、
    前記最小値を検出結果として、設定値との差を演算することを特徴とする請求項2に記載の電力線搬送通信方法。
  4. 電力線に通信信号を送信する信号送信部と、
    前記信号送信部が通信信号を送信する際の送信出力を制御する制御部と、
    前記電力線に配置されて、電力線に流れる信号送信部の使用周波数帯域のコモンモード電流を検出する検出部とを具え、
    前記検出部からの検出結果を前記制御部に通知し、制御部は、検出結果に基づいて送信出力を調整することを特徴とする電力線搬送通信システム。
  5. 電力線を通信信号の伝送路とする信号送信部の送信により電力線に流れる信号送信部の使用周波数帯域のコモンモード電流を感知するセンサ部からの感知結果に基づいて出力データを作成するデータ処理部と、
    前記信号送信部が通信信号を送信する際の送信出力を前記コモンモード電流に応じて制御する制御部に前記出力データを通知する通知部とを具えることを特徴とする電力線搬送通信用コモンモード電流検出装置。
  6. 電力線に通信信号を送信する信号送信部と、
    前記信号送信部が通信信号を送信する際の送信出力を制御する制御部とを具え、
    前記制御部は、電力線に流れる信号送信部の使用周波数帯域のコモンモード電流に基づいて送信出力の調整を行うことを特徴とする電力線搬送通信装置。
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