JP2006140771A - 電子デバイス、パッケージ型電気回路装置、及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents

電子デバイス、パッケージ型電気回路装置、及び電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電気回路素子の占めていた基板平面の面積を減らし、小型化を図ることができる電子デバイス、パッケージ型電気回路装置、及び電子デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の電子デバイス10は、基板11、絶縁層12,22、接続電極14、外部接続電極15、接続部である配線層16a,16b、電気回路素子の一例としての電源バイパスコンデンサ18およびDCカットコンデンサ19、回路20および接続配線21から構成されている。この電子デバイス10の電源バイパスコンデンサ18およびDCカットコンデンサ19などの電気回路素子は、基板11の側面17上に形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、同一基板上に電気回路および電気回路素子を備えた電子デバイス、電子デバイスを用いたパッケージ型電気回路装置、及び電子デバイスの製造方法に関する。
従来の電子デバイスの一例として、薄膜弾性表面波デバイスを用い図面に沿って説明する。図12は、従来の弾性表面波デバイスの部分正断面図である。図12によれば、シリコンなどの基板1101の表面に酸化膜などの絶縁層1102が設けられている。その上には、スパッタリング法、フォトエッチングなどによって、電気回路素子の一例としてのコンデンサ1106を構成する下部電極1103、誘電体1104、上部電極1105が形成されている。回路電極1112は、下部電極1103、上部電極1105などから形成されている。さらに、絶縁層1102上には、櫛形電極1107、ボンディングパッド1108が形成された弾性表面波素子1109が接着剤1110により固着されている。ボンディングパッド1108と下部電極1103とは、金(Au)、銅(Cu)などのワイヤー1111によって接続されている(例えば、特許文献1)。
特開平9−93077号公報
しかしながら、前述のように、基板1101上に弾性表面波素子1109を載置し、その周辺の基板1101上に、回路電極1112、コンデンサ1106を形成した構成の弾性表面波デバイスでは、弾性表面波素子1109の載置箇所以外の基板1101平面部分に回路電極1112、コンデンサ1106などの電気回路素子を設けなければならず、弾性表面波デバイスの平面の面積が大きくなってしまうという問題点があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電気回路素子の占めていた基板平面の面積を減らすことによって、小型化を図ることができる電子デバイス、パッケージ型電気回路装置、及び電子デバイスの製造方法を提供することにある。
かかる問題を解決するために、本発明の電子デバイスは、少なくとも一方の表層部に回路部が形成された基板と、前記回路部と接続部によって接続され、前記基板の側面に形成された電気回路素子と、を有することを特徴とする。
本発明の電子デバイスによれば、従来、基板の表面に形成されていた、例えばコンデンサなどの電気回路素子が当該基板の側面に形成され、当該基板の一方の表層部(基板の表面に近い領域或いは基板の表面上)に形成された回路部と接続部により接続されている。従って、従来、電気回路素子が占有していた基板表面の領域が不要となり、その占有領域を無くすことができる。即ち、基板の面積を小さくすることが可能となり、小型の電子デバイスを提供することが可能となる。
また、さらに、前記基板の少なくとも一方の表面に形成された絶縁層と、前記絶縁層の表面に形成された圧電体薄膜と、前記圧電体薄膜の表裏の少なくとも一面に形成された電極層と、を有し、前記圧電体薄膜と前記電極層とによって、薄膜弾性表面波素子が形成されていることが望ましい。
このようにすれば、従来は基板上に設けられている薄膜弾性表面波素子以外の電気回路素子の少なくとも一つが、基板の側面に設けられている。従って、従来、電気回路素子が占有していた基板表面の領域が不要となり、その占有領域を無くすことができるため基板の面積を小さくすることが可能となり、小型の薄膜弾性表面波素子を有した電子デバイスを提供することが可能となる。
また、前記電気回路素子は、前記薄膜弾性表面波素子の駆動回路を構成していることとしてもよい。
このようにすれば、特に薄膜弾性表面波素子の駆動回路の構成要素としての電源バイパスコンデンサなど大きな占有面積を必要とする電気回路素子の形成を基板の側面に行うことから、さらに大きな面積を減らすことが可能となる。このことにより、薄膜弾性表面波素子を有する、さらに小型な電子デバイスを提供することが可能となる。
また、前記薄膜弾性表面波素子は、前記回路部が形成された側の前記基板の表面と表裏の関係にある該基板の裏面に形成されていることが望ましい。
このようにすれば、回路部と薄膜弾性表面波素子とを、平面構造を重ねて形成することができるため、薄膜弾性表面波素子を有する電子デバイスの平面の面積をさらに小さくすることが可能となる。
また、前記電気回路素子と前記基板との間には、絶縁層が形成されていることが望ましい。
このようにすれば、電気回路素子と基板との間の絶縁性を確保することができるため、電気的短絡を防止することができる。
本発明のパッケージ型電気回路装置は、保持器と、前記保持器に実装された前述の電子デバイスと、を有することを特徴とする。
本発明のパッケージ型電気回路装置によれば、前述した平面面積の小さな電子デバイスを保持器の中に収納しているため、従来のパッケージ型電気回路装置より平面面積の小さな、小型のパッケージ型電気回路装置を提供することが可能となる。
本発明の電子デバイスの製造方法は、基板の少なくとも一方の表層部に回路部が形成された電子デバイスの製造方法であって、前記基板の少なくとも一方の表層部に回路部を形成する工程と、前記基板の側面に電気回路素子を形成する工程と、前記基板の表面及び側面に、前記回路部と前記電気回路素子とを接続する接続部を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の電子デバイスの製造方法によれば、従来、基板の表面に形成されていた、例えばコンデンサなどの電気回路素子を当該基板の側面に形成することができるため、電気回路素子の占有領域を無くした電子デバイスを製造することができる。よって、従来と比較して平面の面積を小さくしたより小型の電子デバイスの製造が可能となる。なお、それぞれの工程の工順は問わない。
また、前記電気回路素子、または/および前記接続部の形成は、それぞれの材料を含む液滴を吐出ノズルから吐出し、前記基板に着弾した前記材料を所望の形状に描画させる液滴吐出法を用いて行うことが望ましい。
このようにすれば、電気回路素子、または/および接続部のそれぞれを形成する材料を含む液滴を必要な箇所に必要な量だけ吐出することにより、電気回路素子、または/および接続部を形成することが可能となる。よって、廃棄材料を生じることなく電気回路素子、または/および接続部の形成を行うことができる。
本発明に係る電子デバイスの最良の形態について、以下に図面を用いて説明する。なお、本発明は、後述の実施形態に限定されるものではない。
(第一実施形態)
本発明に係る電子デバイスの第一実施形態を図1、図2、及び図3を用いて説明する。図1は、第一実施形態の電子デバイスの概略構造を示す斜視図である。図2は、第一実施形態の電子デバイスの概略を示すP−P´断面図である。図3は、第一実施形態の電子デバイスの概略を示すQ−Q´断面図である。
図1に示すように、電子デバイス10は、基板11、絶縁層12,22、接続電極14、外部接続電極15、接続部である配線層16a,16b、電気回路素子の一例としての電源バイパスコンデンサ18およびDCカットコンデンサ19、回路20(図2参照)、および接続配線21(図2参照)から構成されている。なお、回路20、接続電極14、外部接続電極15、接続配線21などにより回路部が構成されている。
基板11は、シリコン(Si)や化合物半導体(GaAs,GaP,InP,SiGe,ZnSなど)などで構成される半導体基板、ガラス基板、石英基板、セラミック基板などによって形成される。本第一実施形態では、一例としてシリコン(Si)基板が用いられている。
図2に示すように、基板11の上面の表層部(基板11の表面、或いは表面に近い部分)には、回路20が形成されている。回路20は、モノリシック集積回路や表面上に構成されたハイブリッド集積回路やそれらの回路を結ぶ配線などで構成されている。回路20は、前述のように種々の回路、配線などで形成されており図では表現しきれないため、図1には二点鎖線で回路20の形成領域13を示している。図1に示す形成領域13は、一例としての領域であり、例えば、接続電極14或いは外部接続電極15などの下層に回路20が形成されていてもよい。
複数設けられた回路20と回路20との間、および回路20と接続電極14、外部接続電極15などとの間の接続は、接続配線21により行われている。接続配線21は、アルミニウム、アルミニウム合金、Cu、Cu合金、Au、Au合金、Cr、Cr合金などの導電材料で形成される。本第一実施形態では、一例としてアルミニウムが用いられている。
絶縁層12,22は、基板11の表面および側面17に形成されている。絶縁層12は、基板11の表面に設けられ、基板11とその表層部に形成された回路20、接続配線21などを覆い、それらと接続電極14、外部接続電極15、配線層16a,16bなどとの間を絶縁する。絶縁層22は、基板11の側面17に設けられ、基板11の側面17に形成される電源バイパスコンデンサ18、DCカットコンデンサ19、配線層16a,16bなどと基板11とを絶縁する。絶縁層12,22は、SiO2、PSG(リンドープガラス)、TiO2、Ta25などの金属酸化物、Si34などの窒化シリコン、アクリル樹脂などの合成樹脂などによって形成される。本第一実施形態では、一例としてSiO2が用いられている。絶縁層12,22は、基板11が導電体基板である場合や半導体基板であるときに、基板11と、その上層の導電体との間を絶縁するためのものである。従って、基板11が導電体、或いは半導体であって、或る程度の導電性を有する場合は絶縁層12,22が必要となる。また、基板11が絶縁性を有する場合には、絶縁層12,22は必ずしも必要ないが、基板11の表面上に配線パターンなどの導電膜が形成されている場合には、上層との絶縁を確保するために絶縁層12,22が必要となる場合がある。
接続電極14は、基板11の側面17に形成される電源バイパスコンデンサ18、DCカットコンデンサ19などと回路20とを接続するために、絶縁層12の上面に形成されている。接続電極14は、一方が回路20と接続され、他方が配線層16a,16bと接続されている。
配線層16a,16bは、基板11の表面側から側面側にわたり形成されている。図2および図3に示すように、配線層16aは、一端が接続電極14に接続され、他端が電源バイパスコンデンサ18を構成する上電極25a、あるいは下電極23aと接続されている。配線層16bは、一端が接続電極14に接続され、他端がDCカットコンデンサ19を構成する上電極25b、あるいは下電極23bと接続されている。配線層16a,16bは、アルミニウム、アルミニウム合金、Cu、Cu合金、Au、Au合金、Cr、Cr合金などの導電材料を用いて形成することができる。本第一実施形態における配線層16a,16bは、一例としてアルミニウム層で形成されている。
電源バイパスコンデンサ18、DCカットコンデンサ19は、所謂、薄膜コンデンサであり、基板11の側面17に設けられた絶縁層22の上面に形成されている。電源バイパスコンデンサ18は、下電極23a上電極25a、および双方の電極に挟まれた誘電体24aによって構成されている。基板11の側面17上に形成された絶縁層22の上面に下電極23aが形成され、下電極23aの上面に誘電体24aが形成される。さらに誘電体24aの上面に上電極25aが形成されて、電源バイパスコンデンサ18が構成されている。DCカットコンデンサ19は、下電極23b、上電極25b、および双方の電極に挟まれた誘電体24bによって構成されている。基板11の側面17上に形成された絶縁層22の上面に下電極23bが形成され、下電極23bの上面に誘電体24bが形成される。さらに誘電体24bの上面に上電極25bが形成されて、DCカットコンデンサ19が構成されている。
下電極23a,23bは、その一部が誘電体24a,24b、および上電極25a,25bに覆われず露出している。その露出した部分で配線層16a,16bと接続されている。下電極23a,23bおよび上電極25a,25bは、アルミニウム、アルミニウム合金、Cu、Cu合金、Au、Au合金、Cr、Cr合金、Ag、Ag合金などの導電材料を用いて形成することができる。本第一実施形態における下電極23a,23bおよび上電極25a,25bは、一例としてアルミニウムを用いて形成されている。誘電体24a,24bは、表1に示すような圧電材料を用いる。本第一実施形態における誘電体24a,24bは、一例としてSiO2を用いて形成されている。
薄膜コンデンサの容量は、式(1)によって設定される。式(1)によれば、薄膜コンデンサの容量Cは、下電極23a,23bおよび上電極25a,25bに挟まれる誘電体24a,24bの誘電率ε及び電極の面積Sに比例し、下電極23a,23bおよび上電極25a,25bに挟まれる誘電体24a,24bの厚みに反比例の関係にある。即ち、誘電体24a,24bに誘電率の高い材料を用いる、又は、誘電体24a,24bの厚みを薄くすることによって、薄膜コンデンサを構成する電極面積を小さくすることができる。誘電体24a,24bとして用いることが可能な誘電材料の誘電率εを表1に示す。表1によれば、例えば、水晶(比誘電率4.63)を用いる場合と比べれば、ZnO(比誘電率10.20)を用いた場合の方が、電極面積は約1/2とすることができる。さらに、LiTaO3(比誘電率42.8)を用いれば、電極面積は約1/9とすることも可能である。
Figure 2006140771
S:面積、d:膜厚、ε:誘電率。
Figure 2006140771
外部接続電極15は、回路20と外部に構成される電源、電気回路などとの接続を行うために設けたものであり、例えば、外部接続電極15と外部の電源、電気回路などとワイヤーボンディングなどを用いて接続を行う(図示せず)。なお、外部接続電極15と回路20とは、接続電極14と同じように接続配線21により接続されている。
図4に、本実施形態の概略の回路構成図を示す。図4では、図2および図3に示す基板11の表層部に形成されている回路20などを括り形成領域13として一点鎖線で示している。他の電気回路素子であるC1、C2、L、R(L、Rについては、後述する)などは、図1に示す基板11の側面上に設けられた絶縁層22の上面に形成される。ここで、VddとGND(グランド)間に設けられたC1は、電源バイパスコンデンサ18であり、回路20を構成する電源部分に接続されて電源のノイズをGNDへ逃がす機能を有している。また、OUT(出力)部分に設けられたC2は、DCカットコンデンサ19であり、回路20からの直流出力をカットする機能を有している。
ここで、図4に示したL(チョークコイル)、およびR(抵抗)について図5を用いて説明する。図5は、基板11の側面上に設けられた絶縁層22の上面に形成することができる電気回路素子の一例を示し、(a)は、チョークコイル、(b)は、抵抗の概略を示す正面図である。
図5(a)に示すように、チョークコイル26は、基板11の側面上に形成された絶縁層22の上面に形成されている。チョークコイル26は、矩形クロック波形様のジグザグ形状をなしており、導電材料の一例としてのアルミニウムで形成されている。なお、導電材料として、アルミニウム合金、Cu、Cu合金、Au、Au合金、Cr、Cr合金、Ag、Ag合金などを用いることも可能である。チョークコイル26の両端は、配線層16と接続されており、配線層16によって図2に示す接続電極14を介し回路20、接続配線21などと接続されている。チョークコイル26は、ノイズの侵入を阻止する機能を有している。
図5(b)に示す抵抗27は、基板11の側面上に形成された絶縁層22の上面に形成された、所謂、薄膜抵抗である。抵抗27は、薄膜抵抗材料、例えば、Ni合金、Cr合金、Ta合金などを用いて形成される。抵抗27の両端は、配線層16と接続されており、配線層16によって図2に示す接続電極14を介し回路20、接続配線21などと接続されている。抵抗27は、回路のバイアス電圧を作成するなどに用いられるが、特にCMOSトランジスタなどは入力インピーダンスが高く、バイアス電圧を作成する際に高い抵抗値が必要となる。このため、大きな抵抗値を持つ抵抗が必要であり、換言すれば形状の大きな抵抗が必要となる。
第一実施形態によれば、電気回路素子の一例としての電源バイパスコンデンサ18、DCカットコンデンサ19が基板11の側面17に形成されている。電源バイパスコンデンサ18、およびDCカットコンデンサ19は、基板11の一方の表層部(基板の表面に近い領域或いは基板の表面上)に形成された回路20と、接続電極14、接続配線21、および配線層16a,16bを介して接続されている。電源バイパスコンデンサ18、DCカットコンデンサ19などの電気回路素子を、従来使用されていなかった基板11の側面に設けることで、従来基板平面に並べて載置されていた電気回路素子が占有していた領域が不要となり、その占有領域を無くすことができる。即ち、基板平面の面積を小さくすることが可能となり、小型の電子デバイス10を提供することが可能となる。
(第二実施形態)
本発明に係る電子デバイスの一例としての薄膜弾性表面波装置を第二実施形態として、図6及び図7を用いて説明する。図6は、第二実施形態の薄膜弾性表面波装置の概略構造を示す斜視図である。図7は、第二実施形態の薄膜弾性表面波装置の概略を示すA−A´断面図である。
図6、および図7に示すように、薄膜弾性表面波装置30は、基板31、絶縁層32,42a,42b、接続電極34、外部接続電極35、接続部である配線層36a,36b、電気回路素子の一例としての電源バイパスコンデンサ38および抵抗39、回路40、接続配線41,51、圧電体薄膜52、電極層としての励振電極46a,46bと反射電極47a,47b、およびスルーホール48などから構成されている。
詳述すると、基板31の表面(上面)に形成された絶縁層32の上面に圧電体薄膜52が形成され、その上面に励振電極46a,46b、および反射電極47a,47bが形成されている。基板31の表層部(基板31の表面、或いは表面に近い部分)には複数の回路40が形成されている。それぞれの回路40間、および回路40と接続電極34、外部接続電極35などとの間の接続は、接続配線41,51により接続が行われている。励振電極46a,46b、および反射電極47a,47bは、スルーホール48を介して接続配線51と接続されている。基板31の側面37に形成された絶縁層42aの上面には下電極43a、上電極45a、および双方の電極に挟まれた誘電体44aによって構成される電源バイパスコンデンサ38が形成されている。また、基板31の電源バイパスコンデンサ38の形成されていない側面37に絶縁層42bが形成され、その絶縁層42bの上面には、抵抗39が形成されている。電源バイパスコンデンサ38および抵抗39は、接続電極34と配線層36a,36bとによって接続されている。
以下に第二実施形態の構成要素について詳細に説明するが、第一実施形態と同様である構成要素の説明は省略する。説明を省略する構成要素は、基板31、絶縁層32,42a,42b、接続電極34、外部接続電極35、接続部である配線層36a,36b、電気回路素子の一例としての電源バイパスコンデンサ38および抵抗39、回路40、および接続配線41,51である。
先ず、基板31上面の絶縁層32の上面に形成されている圧電体薄膜52について説明する。圧電体薄膜52は、ZnO、AlN、PZT(Pb−Zr−Ti)、CdS、ZnS、Bi−Pb−O、LiTaO3、LiNbO3、TaNbO3、KNbO3などの、弾性表面波を励振可能な圧電体で形成される。本第二実施形態では、ZnOが用いられており、MOCVD法(有機金属原料を用いたCVD法)などのCVD法、RFスパッタリング法(RF高周波電界を印加して行うもの)などのスパッタリング法などによって成膜することができる。
圧電体薄膜52は、その材質や結晶性に応じて適宜の厚さとされる。例えば、一般的には0.1〜5μm程度の厚さであり、特に、0.5〜1.5μm程度の厚さであることが好ましい。圧電体薄膜52が薄すぎると弾性表面波の伝播態様が下層の影響を受けやすくなるとともに、圧電体薄膜52の表面(図示例では上面)の結晶性が不十分となる場合がある。通常、圧電体薄膜52の厚さは励起される弾性表面波の1波長以上の厚さとされることが望ましい。逆に、圧電体薄膜52が厚すぎると、製造工程に時間がかかり、製造コストが増大するため、薄膜弾性表面波素子としたメリットが薄くなる。
励振電極46a,46b、および反射電極47a,47bは、圧電体薄膜52の表面(上面)に形成されている。励振電極46a,46b、および反射電極47a,47bは、蒸着法やスパッタリング法などにより成膜された、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金などの電極膜を、フォトリソグラフィ法などによってパターニングすることにより形成する。励振電極46a,46bは、それぞれが複数設けられて櫛歯状に構成されるとともに、互いに接続されている。励振電極46aと励振電極46bは、交互に一定間隔で弾性表面波の伝播方向(基板31の長辺方向)に配列されている。なお、励振電極46a,46bは、IDT(インタディジタル電極)とも呼ばれ弾性表面波を励振するための電極である。反射電極47a,47bは、反射器を構成するための電極である。複数の反射電極47a,47bが上記伝播方向に一定間隔にて配列され、それぞれの反射電極47a,47bが接続されることにより反射器(いわゆるグレーティング反射器)が構成されている。これらの反射電極47a,47bは、励振電極46a,46bの配列領域の上記伝播方向両側にそれぞれ配置されている。励振電極46a,46b、および反射電極47a,47bは、スルーホール48によって接続配線51を介して回路40と接続されている。
なお、前述の圧電体薄膜52と励振電極46a,46b、および反射電極47a,47bとによって、薄膜弾性表面波素子が構成される。
第二実施形態の薄膜弾性表面波装置30によれば、電気回路素子の一例としての電源バイパスコンデンサ38、抵抗39が基板31の側面37に形成されている。電源バイパスコンデンサ38、抵抗39と回路40とが接続電極34および接続配線41を介し、配線層36a,36bにより接続されている。従来基板の側面は使用されておらず、この側面に電源バイパスコンデンサ38などの電気回路素子を設けることで、従来基板平面に並べて載置されていた電気回路素子が占有していた領域が不要となり、その占有領域を無くすことができる。即ち、基板平面の面積を小さくすることが可能となり、小型の薄膜弾性表面波装置30を提供することが可能となる。なお、薄膜弾性表面波装置30に用いられる電源バイパスコンデンサ38、抵抗39は、容量、抵抗値の大きなものが用いられることから、従来の基板平面に並べて載置する形態では、平面面積がより大きくなっており、削減効果をより大きくすることができる。
(第三実施形態)
本発明に係る電子デバイスの一例としての薄膜弾性表面波装置を第三実施形態として、図8を用いて説明する。図8は、第三実施形態の薄膜弾性表面波装置の概略を示す正断面図である。
図8に示すように、薄膜弾性表面波装置30は、基板31、絶縁層32,42a,42b,50、接続電極34、外部接続電極35、接続部である配線層36a,36b、電気回路素子の一例としての電源バイパスコンデンサ38および抵抗39(図8では図示しないが、図6に示すように電源バイパスコンデンサ38が設けられた側面と異なる側面に形成されている。)、回路40、接続配線51、圧電体薄膜52、電極層としての励振電極46a,46bと反射電極47a,47b、およびスルーホール48,49などから構成されている。
詳述すると、基板31の表面(上面)に形成された絶縁層32の上面に圧電体薄膜52が形成され、その上面に励振電極46a,46b、および反射電極47a,47bが形成されている。基板31の下面(すなわち、圧電体薄膜52が形成されている側とは反対側の面)の表層部には、複数の回路40が形成されている。それぞれの回路40間は、回路40と同じ下面の表層部に形成された接続配線51により接続が行われている。回路40と接続電極34などとの間の接続は、スルーホール49により行われている。絶縁層50は、基板31の下面を覆う状態で形成されている。この絶縁層50により回路40および接続配線51も覆われる。励振電極46a,46b、および反射電極47a,47bは、スルーホール48を介して回路40と接続されている。基板31の側面に形成された絶縁層42aの上面には下電極43a、上電極45a、および双方の電極に挟まれた誘電体44aによって構成される電源バイパスコンデンサ38が形成されている。電源バイパスコンデンサ38は、接続電極34と配線層36a,36bによって接続されている。
第三実施形態のそれぞれの構成要素については、前述の第一実施形態、および第二実施形態と同様であるため詳細な説明は省略する。
第三実施形態の薄膜弾性表面波装置30によれば、電気回路素子の一例としての電源バイパスコンデンサ38などの電気回路素子が基板31の側面37に形成されている。この電気回路素子と当該基板31の一方の表層部に形成された回路40とが接続電極34、スルーホール49、および配線層36a,36bを介して接続されている。従来基板の側面は使用されておらず、この側面に電源バイパスコンデンサ38などの電気回路素子を設けることで、従来基板平面に並べて載置されていた電気回路素子が占有していた領域が不要となり、その占有領域を無くすことができる。即ち、基板平面の面積を小さくすることが可能となり、小型の薄膜弾性表面波装置30を提供することが可能となる。
また、圧電体薄膜52および電極層としての励振電極46a,46bと反射電極47a,47bからなる薄膜弾性表面波素子と回路40が基板31を挟み表裏に設けられている。このことから、薄膜弾性表面波素子と回路40とを、平面構造を重ねて形成することができるため、電気回路装置の平面の面積をさらに小さくすることが可能となる。さらに、弾性表面波素子と回路40の互いの形成による互いの特性への影響を受けにくくする効果も有している。
なお、前述の実施形態では、複数の回路を用いた構成で説明したが、回路の数は、複数でなくてもよく、一つの回路で構成されていてもよい。
また、図9の電子デバイスの概略構造を示す斜視図では、電気回路素子の形成の応用例を示している。図9に示すように、電子デバイス10を構成する基板11の側面22a,22bに跨り電源バイパスコンデンサ18などの電気回路素子が形成されている。この電気回路素子が、接続電極14a,14bと配線層16a,16bを介して接続されている。このように、電気回路素子は、本例のように2つの側面22a,22bに跨って形成されてもよく、さらには、側面22a,22b,22c,22dのいずれの側面に跨った形状で形成されてもよい。
(第四実施形態)
図10を用いて第四実施形態について説明する。図10は、本発明に係るパッケージ型電気回路装置の一例としてのパッケージ型薄膜弾性表面波装置の概略構造を示す正断面図である。
図10に示すように、本発明のパッケージ型薄膜弾性表面波装置60は、保持器としてのパッケージ61の凹部内に電子デバイスの一例としての薄膜弾性表面波装置30が収納されている。パッケージ61の開口部は、接合材74を介して蓋板75を固着させることによって封止されている。なお、薄膜弾性表面波装置30とパッケージ61とは、接続材としての金バンプ73によって接続されている。
セラミック等で形成されたパッケージ61の凹部底面に、パッケージ電極76が形成されている。パッケージ電極76は少なくとも表面に金層が設けられており、金バンプ73により薄膜弾性表面波装置30の外部接続電極72と接合されている。薄膜弾性表面波装置30は、基板の一例としてのSi(シリコン)基板62、Si基板62の表面に形成された絶縁層63、絶縁層63上に形成された圧電体薄膜の一例としてのZnO(酸化亜鉛)薄膜65、ZnO薄膜65の表面に形成された励振電極66と反射電極67などから形成されている。さらに薄膜弾性表面波装置30の側面には、絶縁層69が形成され、その上面に電気回路素子の一例としての抵抗70,70aが形成されている。抵抗70は、配線層71により基板上面に形成されている接続電極68に接続されている。抵抗70aは、配線層71aによりZnO(酸化亜鉛)薄膜65の上面に形成されている接続電極(図示せず)と接続されている。励振電極66と反射電極67は、例えばAl(アルミ)薄膜で形成されている。なお、パッケージ電極76は、パッケージ61の外側に設けられた図示しない外部端子に接続されている。パッケージ61の凹部の開口部には、接合材74を介して載置された蓋板75が、例えばシーム溶接、金属加熱融着などを用いて封止されている。
第四実施形態によれば、電気回路素子の一例としての抵抗70,70aなどの電気回路素子が基板62の側面に形成することにより小型化された薄膜弾性表面波装置30をパッケージ61に収納している。従って、パッケージ61の形状を小さくすることが可能となることから、小型のパッケージ型薄膜弾性表面波装置60を提供することが可能となる。
なお、前述ではパッケージ61のパッケージ電極76と薄膜弾性表面波装置30との接続に金バンプ73を用いて接続する方法で説明したが、接続方法はこれに限らない。例えば、金バンプ73に替わり、図6に示すような薄膜弾性表面波装置30の表面に形成された外部接続電極35を用い、ワイヤボンディングなどによってパッケージ61のパッケージ電極76と接続してもよい。
また、本発明の薄膜弾性表面波装置30は、前述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態のIDT(インタディジタル電極)は、シングル電極構造として描いてあるが、ダブル(スプリット)電極構造を有するものなど、種々の電極構造を用いることができる。また、上記実施形態では、1端子対形共振子構造やトランスバーサル型フィルタ構造を有するものとして説明してあるが、2端子対形共振子構造などの種々の弾性表面波デバイスの構造を採用することができる。
<電気回路装置の製造方法>
次に、本発明に係る電子デバイスの製造方法について説明する。図11(a)〜(e)は、先述した第一実施形態の電子デバイスにおける概略の製造工程を示す工程説明図である。
先ず、図11(a)に示すように、基板11の一方の表層部に回路20、絶縁層12、および接続電極14を形成する。この回路20は、通常のモノリシック半導体回路の製造プロセス技術やハイブリッド回路の製造プロセス技術を用いて容易に形成することができる。回路20の表面には絶縁層12を形成し、この絶縁層12上に接続電極14を形成する。絶縁層12には、絶縁層12を貫通するようにアルミニウムなどの接続配線21を形成し、回路20と接続電極14とを導電接続する。絶縁層12、および接続電極14は、回路20と同様に通常のモノリシック半導体回路の製造プロセス技術やハイブリッド回路の製造プロセス技術を用いて容易に形成することができる。
次に、基板11の側面に、絶縁層22を液滴吐出法(例えば、インクジェット法)を用いて形成する。吐出ノズルを液滴の着弾面である基板11の側面に対向させた吐出ヘッド80を、絶縁層22の領域に対して図示のX軸方向、Y軸方向に随意に移動させながら絶縁材料である、例えばエポキシ系樹脂81を図示のZ軸方向に向けて隙間なく吐出する。着弾したエポキシ系樹脂を高温処理、紫外線照射などによって硬化させ絶縁層22を形成する。
次に、図11(b)に示すように、絶縁層22の上面に下電極23を形成する。下電極23の形成は、液滴吐出法を用いる。詳述すると、吐出ノズルを液滴の着弾面である基板11の側面に対向させた吐出ヘッド80を、下電極23の領域に対して図示のX軸方向、Y軸方向に随意に移動させながら吐出ノズルから導電材料82を吐出して所望の形状にパターニングする。着弾した導電材料82を高温処理、紫外線照射などによって硬化を行い下電極23を形成する。下電極23を形成するための導電材料82には、例えば、溶媒に粒径5nm程度の銀粒を混在させた真空冶金(株)製:商品名パーフェクトシルバー、ハリマ化成(株)製:商品名ナノペースト(インクジェット用)などを用いることができる。
次に、図11(c)に示すように、下電極23を覆うように誘電体24を形成する。誘電体24は、液滴吐出法を用いて形成する。詳述すると、吐出ノズルを液滴の着弾面である基板11の側面に対向させた吐出ヘッド80を、誘電体24の領域に対して図示のX軸方向、Y軸方向に随意に移動させながら吐出ノズルから誘電体材料83を吐出して所望の形状にパターニングする。誘電体材料83としては、例えば、SiO2などの細粒が溶媒に混合されたものがある。着弾した誘電体材料83を高温処理、紫外線照射などによって硬化を行い誘電体24を形成する。
次に、図11(d)に示すように、誘電体24の上面に上電極25を形成する。上電極25の形成は、下電極23と同様に液滴吐出法を用いる。詳述すると、吐出ノズルを液滴の着弾面である基板11の側面に対向させた吐出ヘッド80を、上電極25の領域に対して図示のX軸方向、Y軸方向に随意に移動させながら吐出ノズルから導電材料82を吐出して所望の形状にパターニングする。着弾した導電材料82を高温処理、紫外線照射などによって硬化を行い上電極25を形成する。
図11(b)から(d)に示す、下電極23と誘電体24と上電極25とによって電気回路素子の一例としての電源バイパスコンデンサ(薄膜コンデンサ)が形成される。なお、電源バイパスコンデンサと同じく、他の電気回路素子、例えば、DCカットコンデンサ、抵抗、チョークコイルなども液滴吐出法により形成することが可能である。
次に、図11(e)に示すように、接続電極14と上電極25とを接続する配線層16を形成する。配線層16の形成は、液滴吐出法を用いる。詳述すると、液滴の着弾面が基板11の上面と側面に跨るため、吐出ヘッド80を、図示のY軸方向回りに任意の角度回転させて位置させる。吐出ヘッド80は、Z´軸方向、Y軸方向に随意に移動させながら吐出ノズルから導電材料82を吐出して所望の形状にパターニングする。着弾した導電材料82を高温処理、紫外線照射などによって硬化を行い配線層16を形成する。
本実施形態の電子デバイスの製造方法によれば、電源バイパスコンデンサなどの電気回路素子および配線層16を液滴吐出法により形成する。液滴吐出法によれば、液滴の着弾部と吐出ノズルとの間に空隙を持って所望の形状を描画することができるため凹凸のある部分や垂直方向に曲がる部分を有する配線も簡単に形成することができる。
さらに、液滴吐出法は、必要な部分にのみ吐出を行って所望の形状を形成することから、形成の際に廃棄処理の必要な材料、例えばフォトリソグラフィではエッチングにより溶解された金属などを発生させることなく所望の形状を形成することができる。従って、廃棄処理などによる環境への影響を防止することが可能となり、環境を保全するという効果も併せて有している。
なお、絶縁層12,22は、基板11が半導体或いは導電体である場合に、基板11と配線層16、下電極23、誘電体24、および上電極25などとの短絡を防ぐために設ける。従って、基板11が絶縁性の材料である場合には、絶縁層12,22は設けなくともよい場合もある。
なお、図11(e)においては、接続電極14と上電極25との接続を説明したが、同時に接続電極14と下電極23との接続も行うことができる。また、接続電極14と他の電気回路素子、例えば、抵抗、チョークコイルなどとの接続も行うことが可能である。
また、図11(e)の説明では、吐出ヘッド80を任意の角度傾けて移動させる方法で説明したが、吐出ノズルを、着弾面である基板11の上面と側面にそれぞれ向けて個別(片方ずつ)に導電材料82を吐出してもよい。
また、電気回路素子は、例えば、電源バイパスコンデンサと抵抗などを、基板11,31の一つの側面に複数設けてもよい。
第一実施形態の電子デバイスの概略構造を示す斜視図。 電子デバイスの概略を示すP−P´断面図。 電子デバイスの概略を示すQ−Q´断面図。 電子デバイスの概略の回路構成図。 基板の側面に形成される他の電気回路素子の概略を示し、(a)は、チョークコイル、(b)は、抵抗を示す正面図。 第二実施形態の薄膜弾性表面波装置の概略構造を示す斜視図。 薄膜弾性表面波装置の概略を示すA−A´断面図。 第三実施形態の薄膜弾性表面波装置の概略を示す正断面図。 電子デバイスの側面に形成される電気回路素子の応用例を示す斜視図。 第四実施形態のパッケージ型薄膜弾性表面波装置の概略構造を示す正断面図。 (a)〜(e)は、第一実施形態の電子デバイスにおける概略の製造工程を示す工程説明図。 従来の電子デバイスの一例としての薄膜弾性表面波デバイスの部分正断面図。
符号の説明
10…電子デバイス、11,31…基板、12,22,32,22a,22b,42a,42b,50,63,69…絶縁層、13,33…回路の形成領域、14,14a,14b,34,68…回路部としての接続電極、15,35,72…回路部としての外部接続電極、16,16a,16b,36a,36b,71,71a,71b…接続部としての配線層、17,37…基板側面、18,38…電気回路素子の一例としての電源バイパスコンデンサ、19…電気回路素子の一例としてのDCカットコンデンサ、20,40…回路部としての回路、21,41,51…回路部としての接続配線、23a,23b,43a…下電極、24a,24b,44a…誘電体、25a,25b,45a…上電極、26…電気回路素子の一例としてのチョークコイル、27,70,70a…電気回路素子の一例としての抵抗、30…電子デバイスの一例としての薄膜弾性表面波装置、39…薄膜抵抗、46a,46b,66…励振電極、47a,47b,67…反射電極、48,49…スルーホール、52…圧電体薄膜、60…パッケージ型電気回路装置の一例としてのパッケージ型薄膜弾性表面波装置、61…パッケージ、62…基板の一例としてのSi(シリコン)基板、65…圧電体薄膜の一例としてのZnO(酸化亜鉛)薄膜、73…金バンプ、74…接合材、75…蓋板、76…パッケージ電極、80…吐出ヘッド、81…エポキシ系樹脂、82…導電材料、83…誘電体材料。

Claims (8)

  1. 少なくとも一方の表層部に回路部が形成された基板と、
    前記回路部と接続部によって接続され、前記基板の側面に形成された電気回路素子と、を有することを特徴とする電子デバイス。
  2. 請求項1に記載の電子デバイスにおいて、
    さらに、前記基板の少なくとも一方の表面に形成された絶縁層と、
    前記絶縁層の表面に形成された圧電体薄膜と、
    前記圧電体薄膜の表裏の少なくとも一面に形成された電極層と、を有し、
    前記圧電体薄膜と前記電極層とによって、薄膜弾性表面波素子が形成されていることを特徴とする電子デバイス。
  3. 請求項2に記載の電子デバイスにおいて、
    前記電気回路素子は、前記薄膜弾性表面波素子の駆動回路を構成していることを特徴とする電子デバイス。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の電子デバイスにおいて、
    前記薄膜弾性表面波素子は、前記回路部が形成された側の前記基板の表面と表裏の関係にある該基板の裏面に形成されていることを特徴とする電子デバイス。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の電子デバイスにおいて、
    前記電気回路素子と前記基板との間には、絶縁層が形成されていることを特徴とする電子デバイス。
  6. 保持器と、
    前記保持器に実装された請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の電子デバイスと、を有することを特徴とするパッケージ型電気回路装置。
  7. 基板の少なくとも一方の表層部に回路部が形成された電子デバイスの製造方法であって、
    前記基板の少なくとも一方の表層部に回路部を形成する工程と、
    前記基板の側面に電気回路素子を形成する工程と、
    前記基板の表面及び側面に、前記回路部と前記電気回路素子とを接続する接続部を形成する工程と、を有することを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  8. 請求項7に記載の電子デバイスの製造方法において、
    前記電気回路素子、または/および前記接続部の形成は、それぞれの材料を含む液滴を吐出ノズルから吐出し、前記基板に着弾した前記材料を所望の形状に描画させる液滴吐出法を用いて行うことを特徴とする電子デバイスの製造方法。
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