JP2006140562A - 無線通信装置及びアレイアンテナの校正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アレイアンテナを構成するアンテナ素子の本数に無関係に、1回の校正で各ブランチの振幅特性及び位相特性を校正すること。
【解決手段】 複数のアンテナ素子11〜13で構成されるアレイアンテナにおいて、アレイアンテナの校正時には第1ブランチ1のアンテナ素子11が基準アンテナ素子となる。このとき、各ブランチ1〜3の高周波スイッチ21〜24はB接点側に切り換わるので、アンテナ素子11が受信した信号は全てのブランチ1〜3に伝送される。よって、それぞれのブランチ1〜3の各送受信部31〜33及び信号処理部41〜43には、アンテナ素子11が受信した同一の信号が同一の時間で伝送される。したがって、各信号処理部41〜43は、同一の信号に基づいて各ブランチを伝送する信号の振幅差及び位相差を計測し、その結果データをアレイアンテナを校正する校正値として取り込むことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数のアンテナ素子11〜13で構成されるアレイアンテナにおいて、アレイアンテナの校正時には第1ブランチ1のアンテナ素子11が基準アンテナ素子となる。このとき、各ブランチ1〜3の高周波スイッチ21〜24はB接点側に切り換わるので、アンテナ素子11が受信した信号は全てのブランチ1〜3に伝送される。よって、それぞれのブランチ1〜3の各送受信部31〜33及び信号処理部41〜43には、アンテナ素子11が受信した同一の信号が同一の時間で伝送される。したがって、各信号処理部41〜43は、同一の信号に基づいて各ブランチを伝送する信号の振幅差及び位相差を計測し、その結果データをアレイアンテナを校正する校正値として取り込むことができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複数のアンテナ素子によって構成されるアダプティブアレイアンテナ等のアレイアンテナを備えた無線通信装置及びアレイアンテナの校正方法に関する。
一般に、無線通信システムにおける伝搬路は多数のマルチパスから構成されているため、その伝搬路は周波数特性を有していて、周波数に対して選択性のある伝送特性を持っている。さらに、携帯電話機のような通信端末装置の動きに伴って伝送特性は時間的に変動し、信号帯域内で異なったフェージング(つまり、受信電界の変動)を受ける。このようなフェージングは一般的に選択性フェージングと呼ばれている。この選択性フェージングの対策としてアダプティブアレイアンテナを用いた技術が知られている。このアダプティブアレイアンテナを用いた技術は、複数のアンテナ素子で構成し、各アンテナ素子で受信した信号の振幅特性及び位相特性の合わせ込みを行った後に信号合成が行われる。これにより、アンテナ素子自体を動かさずに指向性を変動させることができるので、目標とする通信装置に対して最良な放射パターンを形成することが可能となる。このときの指向性は各アンテナ素子で受信した信号の振幅特性及び位相特性に基づいて制御される。
しかし、各アンテナ素子で受信した信号の振幅特性及び位相特性はそれぞれ異なっている。このように、各アンテナ素子の間で振幅特性及び位相特性に差が生じる要因は、各アンテナ素子の設置位置の差異による伝搬路の差、及び各アンテナ素子から送信機及び受信機までの各ブランチ特性の差によるものである。また、各ブランチ特性の差は、信号を伝送するケーブルの差(つまり、ケーブルの種類や長さの相違)、送信機及び受信機を構成する電子素子の特性上のばらつき、受信レベルを自動利得制御する可変電子素子(例えば、可変アッテネータ等)の経路差などによるものである。これらの要因で生じる各アンテナ素子ごとの振幅特性及び位相特性の差をどのように正確に得るかが重要な課題となる。
そこで、このような課題を解決するために、各アンテナ素子ごとの振幅特性及び位相特性の差を補償する校正方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術は、複数のアンテナ素子のうち任意のアンテナ素子を基準アンテナとして信号を送信する。このとき、送信信号の振幅特性及び位相特性は既知の特性であり、伝搬路差特性(つまり、伝達関数情報)も複数のアンテナ素子のうち基準となるアンテナ素子を交互に変動させて計測させることで既知の特性となる。よって、各アンテナ素子で受信される信号の既知の特性(つまり、送信信号差及び伝搬路差)を演算することにより、得られた結果(つまり、各アンテナ素子ごとの振幅特性及び位相特性の差)の差が各ブランチの特性差となる。このような各ブランチの特性差に基づいて補正係数を付加したり、各ブランチに設置した利得調整回路で利得調整を行うことにより、各アンテナ素子の振幅特性及び位相特性の校正を行っている。
特開2003−264492号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の各アンテナ素子の振幅特性及び位相特性の校正方法は、伝搬路差特性(つまり、伝達関数情報)を得るために複数のアンテナ素子のうち基準となるアンテナ素子を交互に変動させるため、アレイアンテナを構成するアンテナ素子の本数に見合った回数だけ基準となるアンテナ素子を変動させて特性を計測する必要がある。また、一般的な無線通信システムで用いられるアレイアンテナとしては、360°の全周についてビームを走査させるものが知られている。図3は、一般的な無線通信システムで用いられるアレイアンテナの構成図である。図3に示すように、アンテナ素子61、62、63、64の4本のアンテナ素子でアレイアンテナ60を構成する場合は、各アンテナ素子61、62、63、64の間の伝搬路差特性(伝達関数情報)を得るために、3回に亘って各アンテナ素子の振幅特性及び位相特性を計測する必要がある。そのため、アレイアンテナ60を最適値に校正するためにかなりの時間がかかり、アレイアンテナ60の校正における使い勝手が極めて悪い。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、アレイアンテナを構成するアンテナ素子の本数に無関係に、1回の校正で各ブランチの振幅特性及び位相特性を校正することができるような無線通信装置、及びアレイアンテナの校正方法を提供することを目的とする。
本発明の無線通信装置は、個別のアンテナ素子を有する複数のブランチで構成される無線通信装置であって、複数のアンテナ素子で構成されるアレイアンテナと、複数のアンテナ素子の中で基準となるアンテナ素子によって受信された信号の伝送路を複数のブランチのそれぞれに接続するための、複数のブランチのそれぞれに対応する複数の高周波スイッチと、複数の高周波スイッチのそれぞれに接続されて信号の送受信処理を行う複数の送受信部と、複数の送受信部のそれぞれに接続され、基準となるアンテナ素子で受信された信号を対応する送受信部から同一の時間で受信し、他のブランチの信号に対する自己のブランチの信号の振幅差及び位相差を計測して得られたデータをアレイアンテナの校正値として取り込む信号処理部とを備えた構成を採る。
また、本発明の無線通信装置におけるアレイアンテナの校正方法は、複数のアンテナ素子によってアレイアンテナが構成され、複数のブランチを介して信号の送受信が行われる無線通信装置におけるアレイアンテナの校正方法であって、複数のアンテナ素子の中から校正を行うための信号を受信する基準アンテナ素子を選択する手順と、複数のブランチの全てを基準アンテナ素子の信号伝送路に切り換えて接続する手順と、複数のブランチが基準アンテナ素子の受信した信号の信号特性を同一時間で計測する手順と、計測された複数のブランチの信号特性における特性差を、アレイアンテナを校正するための校正値として取り込む手順とを含むことを特徴とする。
また、本発明の無線通信装置におけるアレイアンテナの校正方法においては、計測された信号特性は、基準アンテナ素子が受信した信号の振幅特性及び位相特性であり、アレイアンテナの校正値として取り込まれる特性差は、複数のブランチにおけるそれぞれの信号の振幅特性及び位相特性の差分であることを特徴とする。
本発明によれば、アレイアンテナが複数のアンテナ素子を有して複数のブランチで構成されているとき、アレイアンテナを校正するために複数のアンテナ素子の中から基準アンテナ素子をあらかじめ決定しておく。そして、それぞれのブランチに備えられた高周波スイッチが、自己に対応するブランチを基準アンテナ素子に接続する。これによって、基準アンテナ素子で受信された信号は同一の時間でそれぞれのブランチへ伝送される。よって、それぞれのブランチの送受信部は同一の信号を同一の時間で送受信処理し、かつ、それぞれのブランチの信号処理部は同一の信号を同一の時間で信号処理することができる。これによって、それぞれのブランチの信号処理部は、同一の信号に基づいて自己のブランチを伝送する信号の振幅差及び位相差を計測処理し、その結果をアレイアンテナを校正するための校正値として取り込むことができる。つまり、アレイアンテナを構成する全アンテナ素子に同一の時間で同一の信号を入力することができるので、アンテナ素子の数に無関係に各ブランチの振幅特性及び位相特性を校正することができる。
<発明の概要>
本発明の無線通信装置は、アレイアンテナを構成する複数のブランチにおける複数のアンテナ素子の中から、校正時の信号を受信するための基準となるアンテナ素子(基準アンテナ素子)を決定し、その他のアンテナ素子に対応するブランチに対して基準アンテナ素子の受信信号が入力されるように各高周波スイッチが切り換えられるような回路構成となっている。これによって、全てのブランチは一つの基準アンテナ素子から同一の時間で同一の信号を入力することができる。したがって、アレイアンテナを構成するアンテナ素子の本数に見合った回数だけ基準アンテナを変動して、各アンテナ素子間の伝搬路差特性を計測してアレイアンテナの校正を行う必要はなくなる。すなわち、本発明の無線通信装置によれば、アンテナ素子の数に無関係に各ブランチのアンテナ素子の振幅特性及び位相特性を一度で校正することができる。
本発明の無線通信装置は、アレイアンテナを構成する複数のブランチにおける複数のアンテナ素子の中から、校正時の信号を受信するための基準となるアンテナ素子(基準アンテナ素子)を決定し、その他のアンテナ素子に対応するブランチに対して基準アンテナ素子の受信信号が入力されるように各高周波スイッチが切り換えられるような回路構成となっている。これによって、全てのブランチは一つの基準アンテナ素子から同一の時間で同一の信号を入力することができる。したがって、アレイアンテナを構成するアンテナ素子の本数に見合った回数だけ基準アンテナを変動して、各アンテナ素子間の伝搬路差特性を計測してアレイアンテナの校正を行う必要はなくなる。すなわち、本発明の無線通信装置によれば、アンテナ素子の数に無関係に各ブランチのアンテナ素子の振幅特性及び位相特性を一度で校正することができる。
<実施の形態>
以下、図面を用いて、本発明における無線通信装置及びアレイアンテナの校正方法の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態における無線通信装置のアレイアンテナ部分の構成を示すブロック図である。つまり、この図は、本発明の一実施の形態におけるTDD(Time Division Duplex:時分割全二重)方式の無線通信装置によるアレイアンテナの校正方法を説明するためのブロック図であって、アンテナ素子3本でアレイアンテナを構成した場合を示している。
以下、図面を用いて、本発明における無線通信装置及びアレイアンテナの校正方法の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態における無線通信装置のアレイアンテナ部分の構成を示すブロック図である。つまり、この図は、本発明の一実施の形態におけるTDD(Time Division Duplex:時分割全二重)方式の無線通信装置によるアレイアンテナの校正方法を説明するためのブロック図であって、アンテナ素子3本でアレイアンテナを構成した場合を示している。
まず、図1に示す無線通信装置の構成について説明する。図1において、無線通信装置は、アレイアンテナを構成するアンテナ素子11、12、13と、各アンテナ素子11、12、13に接続されていて基準となるアンテナ素子が受信した信号を他のアンテナ素子に接続するための高周波スイッチ21、22、23、24と、高周波スイッチ21を除く各高周波スイッチ22、23、24にそれぞれ接続される送受信部31、32、33と、それぞれの送受信部31、32、33に接続される信号処理部41、42、43と、無線通信装置の各部の制御を行う制御部51とを備えた構成となっている。
また、アンテナ素子11、高周波スイッチ21、24、送受信部31、及び信号処理部41の系統が第1ブランチ1を構成し、アンテナ素子12、高周波スイッチ22、送受信部32、及び信号処理部42の系統が第2ブランチ2を構成し、アンテナ素子13、高周波スイッチ23、送受信部33、及び信号処理部43の系統が第3ブランチ3を構成している。そして、高周波スイッチ21、22、23、24は、設定ツール52で設定された状態(例えば、通信状態及び校正状態)に対応して、連動してスイッチの切り換えができるように構成されている。なお、図1では、本発明によるアレイアンテナの校正方法に直接関係のない構成要素は省略されている。
図1に示すように、各高周波スイッチ21、22、23、24の接点がA接点側に切り換わったときには、第1ブランチ1、第2ブランチ2、及び第3ブランチ3は、それぞれのアンテナ素子11、12、13によって独立した伝送路が形成され、各高周波スイッチ21、22、23、24の接点がB接点側に切り換わったときには、第1ブランチ1のアンテナ素子11が全てのブランチ1、2、3で共有されるように構成されている。すなわち、各高周波スイッチ21、22、23、24の接点がA接点側に切り換わったときには、第1ブランチ1はアンテナ素子11が受信した信号を送受信部31及び信号処理部41へ伝送し、第2ブランチ2はアンテナ素子12が受信した信号を送受信部32及び信号処理部42へ伝送し、第3ブランチ3はアンテナ素子13が受信した信号を送受信部33及び信号処理部43へ伝送する。また、各高周波スイッチ21、22、23、24の接点がB接点側に切り換わったときには、第2ブランチ2及び第3ブランチ3は、第1ブランチ1のアンテナ素子11の受信した信号を共有するように構成されている。
次に、フローチャートを用いて、図1に示す無線通信装置におけるアレイアンテナの校正方法について説明する。図2は、図1に示す無線通信装置におけるアレイアンテナの校正方法の流れを示すフローチャートである。図2において、アレイアンテナの校正が開始されると、アレイアンテナを構成するアンテナ素子11、12、13のうち基準となるアンテナ素子をあらかじめ決定しておく。ここでは、第1ブランチ1のアンテナ素子11を基準アンテナ素子とし、そのアンテナ素子11には振幅Ai及び位相Piの信号が入力される(ステップS1)。
次に、基準アンテナ素子(アンテナ素子11)の受信した信号が第2ブランチ2及び第3ブランチ3に入力されるように、高周波スイッチ21、22、23、24は基準アンテナ素子(アンテナ素子11)側の接点(つまり、校正側であるB接点)へ切り換わる(ステップS2)。そして、高周波スイッチ21、22、23、24が基準アンテナ素子(アンテナ素子11)側のB接点に切り換ったことで、基準アンテナ素子(アンテナ素子11)の第1ブランチ1とその他の第2ブランチ2及び第3ブランチ3には、同一の時間で同一の信号(つまり、振幅Ai及び位相Piの信号)が入力されることになる。これによって、同一信号が入力された各ブランチ1、2、3における送受信部31、32、33の出力信号の振幅特性及び位相特性の差は、それぞれの信号処理部41、42、43によって個別に計測処理される(ステップS3)。
ここで、第1ブランチ1の出力信号は振幅特性がA+A1、位相特性がP+P1であり、第2ブランチ2の出力信号は振幅特性がA+A2、位相特性がP+P2であり、さらに、第3ブランチ3の出力信号は振幅特性がA+A3、位相特性がP+P3であるとする。
次に、各信号処理部41、42、43で計測処理された振幅特性及び位相特性の差が各ブランチ1、2、3の特性差となって、各ブランチの信号処理部41、42、43に校正値として取り込まれる。すなわち、第1ブランチ1の振幅特性差A1及び位相特性差P1、第2ブランチ2の振幅特性差A2及び位相特性差P2、及び第3ブランチ3の振幅特性差A3及び位相特性差P3が、それぞれ、各ブランチの信号処理部41、42、43に校正値として取り込まれる(ステップS4)。
このように、本発明の実施の形態における無線通信装置のアレイアンテナの校正方法によれば、アレイアンテナを構成するアンテナ素子11、12、13のうち基準となるアンテナ素子(アンテナ素子11)をあらかじめ決定し、その他のアンテナ素子(アンテナ素子12及びアンテナ素子13)が含まれるブランチ(第2ブランチ2及び第3ブランチ3)に基準アンテナ(アンテナ素子11)の受信信号を入力するように各高周波スイッチを切り換えることにより、同一の時間で同一の信号を各ブランチ1、2、3に入力することができる。したがって、アレイアンテナを構成するアンテナ素子の本数に見合った回数だけ基準アンテナを変動して、各アンテナ素子間の伝搬路差特性を計測する必要はなくなる。すなわち、アレイアンテナの数に無関係に各ブランチの振幅特性及び位相特性を一度で校正することができる。
上述したように、無線通信装置のアレイアンテナの校正時には、各高周波スイッチ21、22、23、24の接点をB接点側に切り換えるが、無線通信装置の通信時には各高周波スイッチ21、22、23、24の接点をA接点側に切り換える。これによって、無線通信装置の通信時には、第1ブランチ1の系統はアンテナ素子11から高周波スイッチ21、24のA接点を介して送受信部31及び信号処理部41へ信号が流れ、第2ブランチ2の系統はアンテナ素子12から高周波スイッチ22のA接点を介して送受信部32及び信号処理部42へ信号が流れ、第3ブランチ3の系統はアンテナ素子13から高周波スイッチ23のA接点を介して送受信部33及び信号処理部43へ信号が流れる。
すなわち、通信時はA接点、校正時はB接点に切り換わるというように、通信時と校正時において高周波スイッチの経路が異なるので、振幅特性及び位相特性の特性差の要因となるが、この問題を解決するためには、事前に振幅及び位相の特性差を計測して、各信号処理部41、42、43に各高周波スイッチ分の校正値として取り込んでおけばよい。
例えば、第1ブランチ1について考えると、通信時における高周波スイッチ21の経路特性差として振幅特性差をA21a、位相特性差をP21aとし、通信時における高周波スイッチ24の経路特性差として振幅特性差をA24a、位相特性差をP24aとし、さらに、校正時における高周波スイッチ21の経路特性差として振幅特性差をA21b、位相特性差をP21bとし、校正時における高周波スイッチ24の経路特性差として振幅特性差をA24b、位相特性差をP24bとした場合、第1ブランチ1の校正値は次の式(1)及び式(2)で表される。
振幅の校正値(振幅特性差)A1=A21a+A24a−A21b−A24b (1)
位相の校正値(位相特性差)P1=P21a+P24a−P21b−P24b (2)
振幅の校正値(振幅特性差)A1=A21a+A24a−A21b−A24b (1)
位相の校正値(位相特性差)P1=P21a+P24a−P21b−P24b (2)
すなわち、上記の式(1)及び式(2)で求めた校正値を取り込んでおけば、通信時と校正時における高周波スイッチの経路の差異による振幅特性及び位相特性の特性差を補償することができる。第2ブランチ2及び第3ブランチ3についても同様の方法で校正すればよい。なお、各ブランチ1、2、3で信号伝達遅延が生じるが、この問題を解決するためには、事前に各ブランチ1、2、3の振幅及び位相を計測し、それぞれの信号処理部41、42、43に遅延補正として取り込めばよい。
以上説明したように、本発明に係る無線通信装置は、アレイアンテナを構成する各アンテナ素子を個別に備える各ブランチに対して、同一の時間において同一の信号を入力することができるので、アンテナ素子の数に無関係に各ブランチの振幅特性及び位相特性を校正すること可能となる。したがって、伝送特性が時間的に変動して信号帯域内で異なったフェージング(つまり、選択性フェージング)を対策するような無線通信装置などに利用することができる。また、アンテナ自体を動かさずに指向性を変動させたり、目標とする通信装置に対しての最良の放射パターンを形成するような用途にも利用することもできる。
1 第1ブランチ
2 第2ブランチ
3 第3ブランチ
11、12、13 アンテナ素子
21、22、23、24 高周波スイッチ
31、32、33 送受信部
41、42、43 信号処理部
51 制御部
52 設定ツール
60 アレイアンテナ
61、62、63、64 アンテナ素子
2 第2ブランチ
3 第3ブランチ
11、12、13 アンテナ素子
21、22、23、24 高周波スイッチ
31、32、33 送受信部
41、42、43 信号処理部
51 制御部
52 設定ツール
60 アレイアンテナ
61、62、63、64 アンテナ素子
Claims (3)
- 個別のアンテナ素子を有する複数のブランチで構成される無線通信装置であって、
複数のアンテナ素子で構成されるアレイアンテナと、
前記複数のアンテナ素子の中で基準となるアンテナ素子によって受信された信号の伝送路を前記複数のブランチのそれぞれに接続するための、前記複数のブランチのそれぞれに対応する複数の高周波スイッチと、
前記複数の高周波スイッチのそれぞれに接続されて信号の送受信処理を行う複数の送受信部と、
前記複数の送受信部のそれぞれに接続され、前記基準となるアンテナ素子で受信された信号を対応する送受信部から同一の時間で受信し、他のブランチの信号に対する自己のブランチの信号の振幅差及び位相差を計測して得られたデータを前記アレイアンテナの校正値として取り込む信号処理部と、
を備えたことを特徴とする無線通信装置。 - 複数のアンテナ素子によってアレイアンテナが構成され、複数のブランチを介して信号の送受信が行われる無線通信装置におけるアレイアンテナの校正方法であって、
前記複数のアンテナ素子の中から、校正を行うための信号を受信する基準アンテナ素子を選択する手順と、
前記複数のブランチの全てを前記基準アンテナ素子の信号伝送路に切り換えて接続する手順と、
前記複数のブランチが、前記基準アンテナ素子の受信した信号の信号特性を同一時間で計測する手順と、
計測された前記複数のブランチの信号特性における特性差を、前記アレイアンテナを校正するための校正値として取り込む手順と、
を含むことを特徴とするアレイアンテナの校正方法。 - 計測された前記信号特性は、前記基準アンテナ素子が受信した信号の振幅特性及び位相特性であり、
前記アレイアンテナの校正値として取り込まれる前記特性差は、前記複数のブランチにおけるそれぞれの信号の振幅特性及び位相特性の差分である
ことを特徴とする請求項2に記載のアレイアンテナの校正方法。
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US7853216B1 (en) * | 2005-12-22 | 2010-12-14 | Atheros Communications, Inc. | Multi-channel RX/TX calibration and local oscillator mismatch mitigation |
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