JP2006140177A - 光導波路回路及びその作製方法、及びそれを用いた光電融合配線基板 - Google Patents

光導波路回路及びその作製方法、及びそれを用いた光電融合配線基板 Download PDF

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Abstract

【課題】光素子の高度なアライメント精度を必要とすることなく、比較的効率よく光信号の授受ができる光導波路回路である。
【解決手段】光導波路回路において、突起部102を有する基板100の突起部102の表面の少なくとも一部に、受光素子などとして機能するp-nないしはp-i-n構造を形成する様に半導体層104が形成されている。基板100の突起部102を含む部分上に、光を伝播する二次元光導波路層などの光導波路層106が形成されていて、発光素子と受光素子との間で、光信号の授受が行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次元光導波装置(二次元光導波路回路)などの光導波装置(光導波路回路)及びその作製方法、及び光電融合配線基板(電気配線層と光配線層(光導波装置)が混載された配線基板)に関するものである。
今日の携帯電話や個人情報端末の急速な普及に伴い、機器の更なる小型・軽量化また高機能化が求められている。しかし、小型・軽量化また高機能化により回路基板の高速化と高集積化が進み、信号遅延、EMI(Electromagnetic Interference:電磁干渉ノイズ)の発生などの問題への対応が急務となっている。これらの問題を解決する手段として、従来の電気配線において問題となっていた信号遅延、信号劣化、及び配線から放射される電磁干渉ノイズが克服ないし低減され、かつ高速伝送が可能である光配線技術が期待されている。この光配線の利点を用いた装置として次の様なものがある。
1つの光回路基板では、光配線部と電気配線部を分離し、電子機器からの電圧信号により基体上に設けられた光スイッチ或いは光変調器を駆動させて該基体上に設けられた光導波路を伝播する光を変調し、こうして電気信号を光信号に変換して伝送し、さらに該基体或いは他の基体上に設けられた受光素子により光信号を電気信号に変換して、他の電子機器または同一の電子機器に信号を伝達する(特許文献1参照)。また、他の光導波装置においては、光導波路に対して垂直に出入射される光を効率よく結合させるために、線状のポリマー導波路に45度傾いたミラーを形成している(特許文献2参照)。
特開平9-96746号公報 特開2000-199827号公報
上記特許文献1の方法は、電気配線における問題点を光配線で補ったものであるが、光配線が伝送線路(線状のポリマー導波路)であるため、電気/光信号或いは光/電気信号変換を行う場所が規定されてしまうと共に、光信号を効率よく受光する様に素子と光導波路の位置関係を充分なアライメント精度で確立することが容易とは言い難い。また、上記特許文献2の方法でも、端部に45度傾いたミラーを有した線状光導波路に光信号が効率よく結合する様に発光素子を実装すること、及び線状光導波路を伝播してきた光信号を効率よく受光する様に受光器を実装することは、高度なアライメント精度が要求され、容易とは言い難い。
そこで上記課題に鑑み、本出願に係る第1の発明の光導波路回路は、突起部を有する基板の突起部の表面の少なくとも一部に、受光素子などとして機能するp-nないしはp-i-n構造を形成する様に半導体層が形成され、基板の突起部を含む部分上に光を伝播する二次元光導波路層などの光導波路層が形成されていることを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本出願に係る第2の発明の光導波路回路の作製方法は、基板を構成する材料で基板上に突起部を形成する第1の工程と、突起部の表面の少なくとも一部に受光素子などとして機能するp-nないしはp-i-n構造を形成する様に半導体層を形成する第2の工程と、基板の突起部を含む部分上に光導波路層を形成する第3の工程を有することを特徴とする。この作製方法では、受光素子(受光面)などを二次元光導波路層などの光導波路層内に形成することが可能なため、光信号の授受に関して受光効率の高い二次元光導波路層などを効率よく作製することができる。
また、上記課題に鑑み、本出願に係る第3の発明の光導波路回路の作製方法は、基板を構成する材料で基板上に複数の突起部を形成する第1の工程と、各突起部の表面の少なくとも一部に受光素子などとして機能するp-nないしはp-i-n構造を形成する様に半導体層を形成する第2の工程と、p-nないしはp-i-n構造を形成した突起部を含む基板の部分を個々に分割する第3の工程と、突起部を形成した基板とは別の基板に、前記分割されたp-nないしはp-i-n構造を形成した突起部を含む基板の部分を配置する第4の工程と、前記分割されたp-nないしはp-i-n構造を形成した突起部を含む基板の部分を配置した基板上に光導波路層を形成する第5の工程を有することを特徴とする。この作製方法においても、受光素子(受光面)などを二次元光導波路層などの光導波路層内に形成することが可能なため、光信号の授受に関して受光効率の高い二次元光導波路層などを効率よく作製することができる。さらに、受光素子(受光面)などを自由度高く基板上に配置することが可能なため、二次元光導波路層などを用いた光信号伝送の自由度を増加させることができる。
また、上記課題に鑑み、本出願に係る第4の発明の光電融合基板は、上記の光導波路回路を電気回路基板と電気的に接続が得られる様に形成し、電気回路基板の信号の一部または全てを光導波路回路を用いた光信号の授受によって配線させる様に構成されたことを特徴とする。この構成においても、二次元光導波路層などを用いることにより、電気信号を光信号に変換するための発光素子や光信号を電気信号に変換するための受光素子などの配置について比較的制限されることがなく、かつ二次元光導波路層などの全域を使い比較的柔軟に光信号伝送を構成ないし再構成できる光電融合基板を実現でき、電気回路基板の信号の一部または全てを二次元光導波路回路などを用いた光信号の授受によって配線させて電子機器を動作させることができる。
本発明によれば、受光素子などとして機能するp-nないしはp-i-n構造の半導体層を光導波路層内に埋め込んだ構成の光導波路回路(光導波装置)を実現できて、光素子の高度なアライメント精度を必要とすることなく、比較的効率よく光信号の授受ができる。より具体的な構成では、二次元光導波路層を伝播した光を、光路変換構造体を経ることなく、直接、効率よく受光素子として機能するp-nないしはp-i-n構造を有する半導体層に結合することができ、光信号伝送の品質を向上させることができる。また、光導波路層をシート状の二次元光導波路層とする場合は、効率よく光信号伝送ができると共に、空間的特性を有効に利用し二次元光導波路層を介して比較的柔軟に光信号伝送回路を構成ないし再構成することができる。
本発明の実施の形態を説明する。本発明の典型的な一実施形態では、二次元光導波路回路におけるコア層を伝播した光を受光素子に結合させるときに、結合効率を上げる方法として、基板に形成した突起部の表面に受光素子として機能する半導体層を形成し、二次元光導波路層中に突起部の少なくとも一部が埋め込まれる様に二次元光導波路回路を形成することで行っている。
以下に、添付図面を参照し、実施例を挙げて本発明の実施の形態を具体的に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1による二次元光導波路回路の受光素子部分を示した断面図である。図1において、100は平板状の基板(Si基板)、102は、平板状基板面に対して角度を成す面を持つ突起(メサ)部、104は、この角度を成す面に形成された半導体層、106は二次元光導波路層、108は受光素子用のアノード、そして110は受光素子用のカソードである。二次元光導波路層106を伝播してきた光を、光路変換構造体を経ることなく、直接、効率よく半導体層104に結合できる様に、半導体層104の少なくとも一部が光導波路層106で埋め込まれている。ここでは、ほぼ全部埋め込まれている。
次に、受光デバイスが埋め込まれた二次元光導波路回路の作製方法を示す。図2は、受光デバイスが埋め込まれた二次元光導波路回路の作製方法を説明する模式断面図である。同図において、200は基板(p型Si基板)、202はレジストマスク、204は突起部(メサ部)、206はレジストマスク、208は注入イオン、210は半導体層、212は二次元光導波路層、214はアノード、そして216はカソードである。
まず、図2(a)に示す様に、伝播させる光(波長:850nm)を受光可能な受光デバイスを形成するためのSi基板(p型)200に、突起(メサ)部204を形成するためのレジストマスク202をフォトリソグラフィー技術で形成する。そして、図2(b)に示す様に、ウエットエッチングにより突起(メサ)部204を形成する。続いて、図2(c)に示す様に、レジストマスク202を除去する。
次に、図2(d)に示す様に、Si基板(p型)200の伝導型と異なる伝導型(n型)を有する半導体層210を形成するためのレジストマスク206をフォトリソグラフィー技術により形成する。そして、図2(e)に示す様に、イオン注入208によりP(燐)イオンを、Si基板200に形成した突起部204の表面(メサ斜面)に注入し、表面から0.3mm程度の深さのn+層210を形成する。こうして、受光素子などとして機能するp-n構造を突起部204の表面(メサ斜面)に形成する。
続いて、図2(f)に示す様に、レジストマスク206を除去し、その後、二次元光導波路層212を形成する。図示しないが、ここでは、クラッド層材料としてポリシラン系樹脂をスピンコーターを用いて塗布し、ベーキングを行い、膜厚20mmのクラッド層(屈折率1.55)を形成する。その後、クラッド層よりも屈折率の大ききポリシラン系樹脂をスピンコーターを用いて塗布し、ベーキングを行い、膜厚75mmのコア層(屈折率1.6)を形成し、クラッド層とコア層を合わせて二次元光導波路層212としている。次に、図2(g)に示す様に、例えばリフトオフ法を用いて、アノード214及びカソード216を形成し、二次元光導波路回路を得る。こうした構成では、図1に示された様に二次元光導波路層を伝播した信号光が、二次元光導波路層内に形成された受光素子(受光面)に、光路変換構造体を経ることなく高い結合効率、受光効率で、直接、受光される。また、この受光面を、図1に示す如く、分割することで受光方向の検知も可能となる。
本実施例では、光導波路層をクラッド層とコア層の2層構成としたが、これに限定されるものではなく、下部クラッド層、コア層、上部クラッド層の3層構成であってもよい。また、突起部の表面(斜面)にp-i-n構造を形成する場合には、例えば、突起部の表面(p型)にi半導体層を形成し、そしてi半導体層の適当な深さまでの部分にイオン注入によりn層を形成する。こうして複数の突起部の表面(斜面など)に形成されるp-n構造ないしp-i-n構造の配置パターンは、場合に応じて適当に形成すればよい。一例を、基板100を上から見た図である図7(a)に示す。円錐状、多角錐状、上記の如き台形状の突起部102の黒い部分がこうした構造の半導体層104である。これらの製法を上記の作製方法例に即して言えば、例えば、上記レジストマスク202のパターンと上記レジストマスク206のパターンを場合に応じて適当に形成して、これらを作製すればよい。
(実施例2)
図3は、本発明の実施例2による二次元光導波路回路を示した図である。斜視図である図3(a)のA-A’断面図が図3(b)である。図3において、300は基板(Si基板)、302はシート状の二次元光導波路層、304は光路変換構造体として機能する突起(メサ)部、306は発光素子、そして308は受光素子が形成された突起(メサ)部である。
発光素子306と、受光素子が形成された突起部308と、光路変換構造体として機能する突起部304の位置関係は、発光素子306より出射された光が、発光素子306近傍に形成された光路変換構造体として機能する突起部304により光路変換され、光路変換された光が二次元光導波路層302のコア層内を伝播し、伝播した光が受光素子として機能する突起部308に結合するような位置関係にある。
シート状の二次元光導波路層302は、屈折率の異なる材料の組み合わせによりコア層とそれを挟む第1および第2のクラッド層より構成され得る。図3ではコア層の上部にクラッド層を形成していないが必要に応じて形成してもよい。本実施例においては、屈折率1.60のポリシラン系樹脂をコア層に用い、屈折率1.55のポリシラン系樹脂をクラッド層に用いた。また、光路変換構造体として機能する突起部304は、基板300を加工することにより形成され、表面の一部に金属膜を形成して反射効率を高めている。本実施例においては、光路変換構造体として機能する突起部304と、受光素子が形成された突起部308は同様の形状をしており、図3(b)における断面形状が高さ75mm、上底100mm、下底250mmの台形であり、長軸方向(図3の紙面に垂直な方向)は300mmである。
次に、本実施例で示した二次元光導波路回路の作製方法を説明する。図4は、二次元光導波路回路の製造方法を説明する模式断面図である。同図において、400はSi基板(p型)、402はレジストマスク、404は光路変換構造体として機能する突起(メサ)部、406は受光素子を形成する突起(メサ)部、408は反射膜材料、410は反射膜、412はレジストマスク、414は注入イオン、416は半導体層(n+層)、418は二次元光導波路層、420はアノード、422はカソード、そして424は発光素子である。
まず、図4(a)に示す様に、基板(例えばp型Si基板)400上にスピンコーターを用いてフォトレジストを塗布し、露光・現像過程を経た後、レジストマスク402を形成する。その後、図4(b)に示す様に、基板400をウエットエッチングすることにより光路変換構造体として機能する突起(メサ)部404、及び受光素子を形成する突起(メサ)部406を形成する。そして、図4(c)に示す様にレジストマスク402を除去する。
次に、図4(d)に示す様に、電子ビーム蒸着装置を用いて反射膜材料408であるCr/Auを蒸着する。続いて、図4(e)に示す様に、スピンコーターを用いてフォトレジストを塗布し、露光・現像過程を経た後、光路変換構造体として機能する突起部404の一部(受光素子を形成する突起部406側の斜面)を覆う様にレジストマスク(図示せず)を形成し、その後Au、Crの順でウエットエッチングを行い、光路変換構造体として機能する突起部404の一部(斜面)のみに反射膜410を形成する。
次に、図4(f)に示す様に、Si基板(p型)400の伝導型と異なる伝導型を有する半導体層416を形成するためのレジストマスク412をフォトリソグラフィー技術により形成し、続いて、図4(g)に示す様に、イオン注入414によりP(燐)イオンを注入し、Si基板400に形成した突起部406の表面から0.4mm程度の深さのn+層416を形成する。本実施例でも、ここで作製した光路変換構造体として機能する突起部404と、受光素子が形成された突起部406は同様の形状をしており、断面形状が高さ75mm、上底100mm、下底250mmの台形で、長軸方向は300mmである。
次に、図4(h)に示す様に、レジストマスク412を除去し、その後、二次元光導波路層418を形成する。この構成は実施例1のものと同じである。そして、図4(i)に示す様に、例えばリフトオフ法を用いてアノード420及びカソード422を形成する。続いて、光路変換構造体として機能する突起部406の表面に形成した反射膜410に出射光が結合し、かつ出射光が光導波路層418を伝播する様に発光素子424を実装し、二次元光導波路回路を得る。
本実施例では、突起部406の長軸方向の2つの斜面部のそれぞれに、基板400と異なる伝導型を有する半導体層を形成し、1つの突起部406に2つの受光素子を形成している。この様に形成することにより、1つの突起部406に形成した受光素子で、2つの方向から伝播された光信号を区別して受光することが可能となる。
発光素子及び光路変換構造体としては、種々の形態のものを採用できる。例えば、四角錐形状の突起部に対して、5つのVCSELを配置した発光素子装置の形態を採り得る。ここでは、中心に配置したVCSEL からの出射光は、四角錘形状の光路変換構造体全体に光ビーム径の広がった光として結合して光路変換され、二次元光導波路層内を広がり角を有した拡散光として伝播する。また、周囲に配置したVCSEL
からの出射光は、四角錘形状の光路変換構造体の斜面に光ビーム径の絞られた平行光として結合して光路変換され、二次元光導波路層内を指向性を有したビーム光として伝播する。その他、この光路変換構造体の形状として、楔形形状、円錐形状、多角錘形状などであってもよい。
ところで、上記2つの実施例では、基板としてSi基板(p型)を用いたが、これに限定されるものではなく、n型伝導のSi基板(この場合は、突起部に形成する半導体層をp+層とする)であってもよく、また発光素子からの出射光の波長に対して十分な吸収係数を有する材料(例えば1mm波長帯用としてGe基板やInGaAs基板)であれば、どのようなものであってもよい。
また、光路変換構造体として機能する突起部及び受光素子が形成された突起部の形状として、上記の如き構造体としたが、これに限定されるものではなく、半球状や多角錐形状あるいは円錐などであってもよい。また、1つの突起部に2つの受光素子を形成した構造としたが、これに限定されるものではなく、多角錐形状とし、その斜面の数に対応した受光素子を形成してもよく、受光素子の数に応じて光信号の伝播方向を区別することができる。
また、基板をウエットエッチングすることにより突起(メサ)部を形成したが、これに限定されるものではなく、ドライエッチングにより形成してもよい。また、光路変換構造体として機能する突起部を基板を加工することにより形成したが、これに限定されるものではなく、基板に別途構造体を作製したり、または構造体を配置する様にしてもよい。
また、P(燐)イオンの注入により基板と伝導型の異なる半導体層を形成したが、これに限定されるものではなく、As(ヒ素)イオンであってもよく、またイオン注入法ではなく、適当な元素(例えば、金属)の拡散により基板と伝導型の異なる半導体層を形成してもよい。また、イオン注入工程のマスクとしてレジストマスクを用いたが、これに限定されるものではなく、酸化ケイ素(SiO2)等であってもよい。
また、突起部を形成した基板上に二次元光導波路層を形成したが、これに限定されるものではない。例えば、図5に示す様に、基板500に、受光素子として機能する半導体層504を持つ複数のほぼ同形状の突起部502を作製し(図5(a))、その基板500の裏面(突起部が形成されていない面)を研磨することにより薄くし(図5(b))、最後に個別に分割することで複数の受光素子を作製し、その作製した受光素子を別途用意した基板(受光素子を配置可能であればどのようなものでもよい)に配置し、その後に二次元光導波路層を形成してもよい。この様に、個別に作製した受光素子を基板に配置して二次元光導波路回路を作製することにより、受光素子の配置の自由度が増し、結果として二次元光導波路を利用した光信号伝送の自由度も増すことができる。上記別途用意した基板700の上から見たこれらの突起部502の配置のパターン例を図7(b)に示す。
また、クラッド層及びコア層材料の組み合わせとして、それぞれ屈折率の異なるポリシラン系樹脂を用いたが、これに限定されるものではなく、コア層材料がクラッド層材料と比較して屈折率が大きい材料であれば、ポリイミド樹脂やアクリル樹脂などを用いた組み合わせであってもよい。また、屈折率の値も上記実施例の値に限定されない。
また、上記実施例では、クラッド層の層厚を20 mm及びコア層の厚さを75mmとしたが、これに限定されるものではなく、任意の層厚であってもよい。また、図6に示す様に、受光素子として機能する突起(メサ)部を二次元光導波路層で完全に埋め込む(図6(a))ことにより、二次元光導波路層に拡散光として伝播した光信号を効率よく受光することが可能であり、一方、突起(メサ)部に形成した基板と異なる伝導型を有する半導体層の面積を小さくし、かつ二次元光導波路層の厚さを薄くする(図6(b))ことにより、二次元光導波路層を伝播する高速な光信号を効率よく受光することが可能となる。また、図6(c)に示す様に、突起(メサ)部の表面全体を基板と異なる伝導型を有する半導体層とした受光素子とし、かつ突起部を二次元光導波路層で完全に埋め込む構造としてもよい。このような構造により、伝播光の方向に関係なく受光することができる。また、突起部上面を二次元光導波路層で覆うことにより、伝播光を一部通過させられ、他所に形成した受光素子でも光信号を受光することができる様になる。
また、図6(a)、(b)に示す様に、二次元導波路層上に、受光素子のアノード600及びカソード602を形成してもよいし、図6(c)に示す様に、カソード602を、半導体基板を貫通するビア604を介して、半導体基板の突起部を形成した面とは反対側の面に配置して、アノード600及びカソード602を形成してもよい。
また、上記実施例では、光導波路層を二次元光導波路層(シート状の光導波路)としたが、これに限定されるものではなく、ライン導波路(一次元光導波路)或いは該二次元光導波路層(フィルム状の光導波路)と該ライン導波路(一次元光導波路)の両者を混載した構造を有する光導波路層であってもよい。
(実施例3)
次に、実施例2に示した様な二次元導波路回路と電気回路基板を組み合わせて作製した実施例3の光電融合基板を図8に示す。図8において、900はCPU、902、904、906および908はRAM、910および912は電子デバイス(LSI)、914は発光素子、916は受光素子、918は伝送線路(電気配線)、920はビーム光、922は拡散光、924は二次元光導波路層、926および928は電気回路基板である。図8(a)は、図8(b)の光電融合基板を矢印の方向から見た図であり、図8(a)においては二次元光導波路層924および電気回路基板928は図示していない。
図9は光電融合基板の断面図である。CPU1000は、電気回路基板1002上に、Auスタッドバンプ1004による超音波フリップチップボンディング及びアンダーフィル1006により実装されている。CPU1000と、二次元光導波路層1008に実装された受光素子(p-n構造ないしp-i-n構造)の形成された突起部1010との接続は、電気回路基板1002に形成された内部配線1012を通して行われている。
従来の電気配線基板では、低速でのデータ転送においては問題とならないが、大容量・高速での伝送が必要となる場合には、EMIの影響や配線遅延などにより、常に安定したデータ転送をすることに困難が生じる場合がある。このような場合に、図8に示した様に光電融合基板を用いることで安定した大容量・高速伝送が可能となる。例えば、CPUからの電気信号を発光素子を介して光信号に変換し、その信号をRAMやLSIと電気的に接続された受光器へ伝送する信号伝送方法について説明する。
図8に示す様に、CPU900に電気的に接続された発光素子914は二次元導波路層924内或いはその上に設けられており、発光素子914から出射されたレーザ光が光路変換構造体(図示せず)に結合し二次元光導波路層924内を伝播する。図8においては、発光素子914として3つのVCSELと1つの凹レンズ及び2つの凸レンズを集積したものを用いている。それぞれのVCSELの出射光が凸レンズを介して光路変換構造体に結合し光路変換された場合は、指向性を有したビーム光伝播を得ることが可能となり、またVCSELの出射光が凹レンズを介して光路変換構造体に結合し光路変換された場合は、広がり角を有した拡散光伝播が可能となる。この様にして二次元光導波路層924内を伝播したレーザ光は、光導波路層924内の突起部の斜面上の半導体層構造として形成された受光素子916へと導かれる。受光素子916は、それぞれのRAMやLSIと接続されており、光信号が電気信号へと変換される。図8においては、RAM902へは高速の信号をビーム光920の伝播で送信し、またRAM904、RAM906、RAM908へは拡散光922の伝播として3つのRAMへ同時に伝送している。
本実施例では二次元光導波路層が電気回路基板の間に内蔵された形状となっているが、これに限定されるものではなく、電気回路基板の上部あるいは下部、またはそれぞれの組み合わせの形状を取ってもよい。また、本実施例では二次元光導波路層は単層であったが、多層としてもよい。なお、信号は必ず光により伝送する必要はなく、電気配線を介しても伝送できる様に、選択の柔軟性を持たせてある。
この様に二次元光導波路層を用いることにより、従来の信号線で問題となっていた配線自身がアンテナとなりコモンモードノイズ輻射による回路の誤動作などを生じていた電磁放射ノイズを大幅に低減でき、EMIの問題を改善することができた。また、ビーム光伝播と拡散光伝播のいずれかを選択することが可能となり、ビーム光伝播においては光パワーロスを抑制して高速伝送が可能となり、また拡散光伝播では二次元光導波路層の広い領域ないしは全域に伝送が可能となった。この様に、ビーム光伝播と拡散光伝播を選択することにより、光信号伝送領域の再構成が可能となった。
また、ここでも、受光素子が二次元光導波路層に埋め込まれた構成を取ることにより、二次元光導波路層を伝播した光信号を効率よく受光素子に結合させることができ、信号伝送の品質を向上させることができた。
本発明の第1の実施例の二次元光導波路回路における突起部(受光素子)近傍を説明する断面図である。 本発明の第1の実施例の二次元光導波路回路における突起部(受光素子)近傍の製造方法を説明する断面図である。 本発明の第2の実施例における二次元光導波路回路を説明する図である。 本発明の第2の実施例における二次元光導波路回路の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施例における二次元光導波路回路の他の製造方法の一工程を説明する断面図である。 本発明の実施例における二次元光導波路回路の突起部(受光素子)と二次元光導波路層の種々の関係を説明する断面図である。 基板上の突起部(受光素子)の配置パターン例を説明する平面図である。 本発明の第3の実施例における光電融合基板を説明する図である。 本発明の第3の実施例における光電融合基板の内部を説明する断面図である。
符号の説明
100、200、300、400、500:基板
102、204、308、406、502、1010:受光素子(p-n構造、p-i-n構造)が形成された突起部
104、210、416、504:半導体層(p-n構造、p-i-n構造)
106、212、302、418、924、1008:二次元光導波路層(光導波路層)
202、206、402、412:レジストマスク
304、404:光路変換構造体として機能する突起部
918:伝送線路(電気配線)
926、928、1002:電気回路基板

Claims (10)

  1. 突起部を有する基板の突起部の表面の少なくとも一部に、p-nないしはp-i-n構造を形成する様に半導体層が形成され、基板の突起部を含む部分上に光を伝播する光導波路層が形成されていることを特徴とする光導波路回路。
  2. 前記突起部の表面に形成したp-nないしはp-i-n構造が受光素子として機能する様に構成されている請求項1記載の光導波路回路。
  3. 前記突起部の少なくとも一部が前記光導波路層により埋め込まれている請求項1または2記載の光導波路回路。
  4. 前記基板は前記半導体層と同じ材料の半導体基板である請求項1ないし3のいずれかに記載の光導波路回路。
  5. 前記突起部に形成したp-nないしはp-i-n構造の受光素子の電極が、基板の突起部を形成した面と反対側の面に、基板を貫通するビアを介して、形成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の光導波路回路。
  6. 前記光導波路層は二次元光導波路層である請求項1ないし5のいずれかに記載の光導波路回路。
  7. 基板を構成する材料で基板上に突起部を形成する第1の工程と、突起部の表面の少なくとも一部にp-nないしはp-i-n構造を形成する様に半導体層を形成する第2の工程と、基板の突起部を含む部分上に光導波路層を形成する第3の工程を有することを特徴とする光導波路回路の作製方法。
  8. 基板を構成する材料で基板上に複数の突起部を形成する第1の工程と、各突起部の少なくとも一部の表面にp-nないしはp-i-n構造を形成する様に半導体層を形成する第2の工程と、p-nないしはp-i-n構造を形成した突起部を含む基板の部分を個々に分割する第3の工程と、突起部を形成した基板とは別の基板に、前記分割されたp-nないしはp-i-n構造を形成した突起部を含む基板の部分を配置する第4の工程と、前記分割されたp-nないしはp-i-n構造を形成した突起部を含む基板の部分を配置した基板上に光導波路層を形成する第5の工程を有することを特徴とする光導波路回路の作製方法。
  9. 前記光導波路層は二次元光導波路層である請求項7または8に記載の光導波路回路の作製方法。
  10. 請求項1ないし6のいずれかに記載の光導波路回路が、電気回路基板と電気的に接続が得られる様に形成され、電気回路基板の信号の一部または全てを光導波路回路を用いた光信号の授受によって配線させる様に構成されたことを特徴とする光電融合配線基板。
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