JP2006138801A - 寿命判定装置、その方法、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 静電容量検出装置の寿命を前もって正確に判定することが可能な寿命判定装置を提供する。
【解決手段】 複数の静電容量検出素子(31)を備えた静電容量検出装置(1)、静電容量検出装置(1)からの出力を記録する記録部(2)、及び当該静電容量検出装置(1)の出力の経時変化に基づいて当該静電容量検出装置(1)の寿命を判定する判定部(3)を備え、判定部は出力の移動平均等により寿命が近づいていることを判定する。
【選択図】 図1

Description

本願発明は指紋等の表面形状を検出する静電容量検出装置の寿命を判定する技術に関する。
従来、指紋等の凹凸情報を読み取る静電容量検出装置として種々の技術が開発されていた。例えば、シリコン単結晶基板上に検出回路を形成した技術として、特開平11−118415号公報、特開2000−346608号公報、特開2001−56204号公報、特開2001−133213号公報に記載されたものがあった(特許文献1〜4)。
また、シリコン単結晶基板上に形成した指紋センサの製造コストが高いことに鑑み、MIS型薄膜半導体装置を用いて、ガラス基板やプラスチック基板上に指紋センサを形成することを可能とした静電容量検出装置も知られていた(特開2003−254706号公報:特許文献5)。MIS型薄膜半導体装置を利用することにより、製造する土台を選ばずに指紋センサが提供可能となったため、用途が大きく広がった。
特開平11−118415号公報 特開2000−346608号公報 特開2001−56204号公報 特開2001−133213号公報 特開2003−254706号公報
しかしながら、指紋センサに代表される静電容量検出装置は、過酷な使用環境に曝されるために寿命が短くなりがちである。一方で、ICカード等のセキュリティー装置は、本人認証が高度複雑化した昨今、生活必需品としての位置づけが益々大きくなってきているため、突然の破損により、人々の日常生活上大変な支障を来す可能性があった。
例えば静電容量検出装置は、温度、湿度、圧力などの外的要因により、また、指が直接触れる保護膜の摩耗により絶縁性が低下し、検出電極の電位が変動していくが故に指紋の検出がある時から急にできなくなる可能性があった。すなわち保護膜は、検出電極と指との間に介在することで適度な絶縁性を保持し検出に適する静電容量を保持するために役立つが、保護膜が摩耗するに連れて、指紋の山と谷とを判別するための検出電位の差が次第に小さくなり、区別できなくなってしまうのである。
もしも銀行等で試用されるICカード上の指紋認証システムにおいて、保護膜の摩耗により突然に指紋の検出が不可能になったり誤判定したりするようになると、本人であっても本人であるとの認証が得られず、再発行まで長く待たなければならなくなる。このため、指紋センサの寿命を余裕を持って事前に判定することが待たれていた。
そこで、本発明は、静電容量検出素子の寿命を前もって正確に判定することが可能な寿命判定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の寿命判定装置は、複数の静電容量検出素子を備えた静電容量検出部と、静電容量検出部からの出力を記録する記録部と、当該静電容量検出部の出力の経時変化に基づいて当該静電容量検出素子の寿命を判定する判定部と、を備える。
また本発明の寿命判定装置は、複数の静電容量検出素子を備えた静電容量検出部を有する寿命判定装置であって、各前記静電容量検出素子からの出力を所定のタイミングで記録していき、当該出力の経時変化に基づいて当該静電容量検出素子の寿命を判定する。
さらに本発明の寿命判定方法は、静電容量検出素子からの出力を、測定時間情報と共に記録するステップと、過去に記録された前記出力の経時変化に基づいて当該静電容量検出素子の寿命を判定するステップと、を備える。
本発明によれば、各静電容量検出素子からの出力が逐次記録され、その出力がどのように変化したかの経時変化に基づいて寿命が判定される。このため、静電容量検出部が寿命に達していきなり指紋等の対象物の検出が不可能になったり誤判定したりする前に、正確に判定できる限界に近づいていることを判定できるので、突然の誤判定により多大な支障が発生することが防止することができる。
なお、上記構成では、「静電容量検出部」、「記録部」、及び「判定部」を備えていたが、総てを同一基板上に形成し、静電容量検出装置として構成されている場合も含む。
また「経時変化」の概念は広く、複数の時刻に測定された出力間に生ずる変化を示すことの他に、予め出力に現れる静電容量検出素子の出力変化傾向が実験等により予測されている場合には、静電容量検出素子の出力がその予測値に達したかに基づいて寿命を判定する場合も含む。広義に時間変化を捕らえているからである。
また「出力」には、検出電圧(電圧)そのもの、検出電圧(電流)をしきい値と比較した後の論理状態、その論理状態の分布から予測されるしきい値の設定可能範囲に関する値、或いはそれらの混合が含まれる。
具体的には、例えば、記録部は、各静電容量検出素子からの検出信号としきい値との比較結果を当該静電容量検出素子に対応させて記録することによって出力を生成し、測定時間情報を当該出力に対応させて記録するものである。静電容量検出素子の寿命が近づくに連れ検出信号が変化していくが、この構成によれば、その検出信号としきい値とが比較されているので、出力自体に変化が生じる。例えば同一のしきい値であっても静電容量検出素子の出力が変わっていく。この出力が測定時間情報に対応づけられるので、後に経時変化がどのように推移していくのかが判定できるのである。
また、記録部は、しきい値を一定の範囲で順次変化させながら、複数の静電容量検出素子からの検出信号としきい値との比較走査を実施する。静電容量検出素子は、例えば静電容量に対応する検出電圧を出力する場合、保護膜等が薄くなることによる変化がこの検出電圧の変化に生じる。しきい値を常に一定とすれば、検出電圧が変化して、しきい値との大小関係が変った時から、それまで正しく判定されていた静電容量が正しく判定されなくなる。当該構成によれば、しきい値を動的に変化させながら検出信号と比較していくので、総ての静電容量検出素子が正しい結果を出力しうるしきい値を把握することができ、間接的に検出信号の変化を把握することができる。
さらに、判定部は、比較走査の結果、総ての静電容量検出素子からの出力がしきい値に対して同一の大小関係を有するに至った場合に、そのしきい値を当該静電容量検出部において設定すべきしきい値の臨界値として記録する。指紋等の対象物の表面形状を測定する場合、ある静電容量検出素子では“1”に別の静電容量検出素子では“0”に比較されることで表面形状が把握できる。少なくともいずれかの比較結果が混在していることが正しく比較できることの前提である。もしも一方の比較結果、すなわち総て“1”または総て“0”しか得られないとすれば、検出信号が大きく経時変化し、指紋の山や谷に応じて生じる検出信号の変動範囲からしきい値が外れてしまったことを意味している。当該構成によれば、動的にしきい値を変化させて、このように検出信号の変動範囲の上限と下限を識別することができる。この上限・下限(臨界値)の変化が静電容量検出素子の経時変化に対応していると考えることができる。
さらに判定部は、比較走査の結果として記録された二つのしきい値の臨界値における差分の移動平均に基づいて当該静電容量検出素子の寿命を判定する。二つのしきい値の臨界値(例えば上限、下限)は静電容量検出素子の出力の経時変化に対応しているが、このような検出信号の変動範囲は測定条件によって多少の変動を生ずる。当該構成によれば、過去の出力を参照して移動平均を算出し、それに基づいて寿命判定するので、測定条件によるバラツキを補正し、正しい寿命の判定が行える。
具体的には、判定部は、移動平均と所定値とを比較することにより静電容量検出素子の寿命を判定する。検出信号の変動範囲内にしきい値を設定できれば正しい静電容量検出が行えるが、しきい値を変化させることのできる最小量が検出信号の変動範囲よりも大きいと、しきい値を変動範囲に設定できず正しい判定が不可能になる。当該構成によれば、所定値、例えば装置によって定まるしきい値の設定可能最小ステップに余裕を見越した値と検出信号の変動範囲の移動平均とが比較されて、設定可能な状態であるかどうかが判定できるので、正確にかつ余裕を持って静電容量検出素子の寿命が近づいているかを判定できる。
ここで、判定部は、二つのしきい値の臨界値により画定されるしきい値の設定可能範囲の標準偏差を求め、求められた当該標準偏差が最大となるしきい値を、当該時点で通常の静電容量検出のための基準しきい値として決定することが好ましい。しきい値と検出信号の大小関係で出力が定まるが、この分布が丁度適当なバランスを示すところをしきい値とすることが好ましい。当該構成によれば、標準偏差の最大値が基準しきい値として設定されるので、測定時に最適な、最も適切に対象物形状を判定できる条件が設定できる。
また、本発明の寿命判定装置は、行列状に配置された複数の静電容量検出素子と、各前記静電容量検出素子からの前記検出信号と参照信号との比較を、参照信号を変化させながら比較して当該参照信号の設定可能範囲を測定時間に対応させて記録する手段と、経時的に変化する前記参照信号の設定可能範囲の移動平均と所定値とを比較することにより前記静電容量検出素子の寿命を判定する手段とを備えたことを特徴とする。
この構成において、参照信号とは検出信号との比較に使われる値でありしきい値に相当する。当該構成によれば、各静電容量検出素子からの出力に対応する参照信号の設定可能範囲が逐次記録され、その移動平均に基づいて寿命が判定される。
また本発明の寿命判定装置は、複数の静電容量検出素子を備え、複数の前記静電容量検出素子からの静電容量に応じた検出電圧を出力可能に構成された静電容量検出部と、しきい値を一定の電圧範囲で順次変化させながら、各前記静電容量検出素子からの前記検出電圧と当該しきい値との比較走査を、当該静電容量検出素子に対応させて記録することによって前記出力を生成し、測定時間情報を当該出力に対応させて記録する記録部と、前記比較走査の結果、総ての前記静電容量検出素子からの出力が前記しきい値に対して同一の大小関係を有するに至った場合に、そのしきい値を当該静電容量検出部において設定すべきしきい値範囲の臨界値として記録し、前記比較走査の結果として記録された二つの前記しきい値範囲の臨界値における電圧差の移動平均を算出し、算出された当該移動平均と所定値とを比較することにより前記静電容量検出素子の寿命を判定する判定部と、を備える。
ここで、判定部は、静電容量検出素子が寿命に達したと判定した場合に、寿命に達したことを報知することは好ましい。当該構成によれば、報知により、利用者は事前に寿命が近づいていることに気づくことができ、必要な交換作業に余裕を持って入ることができる。
本発明は、本発明の寿命判定装置を備えたことを特徴とする電子機器でもある。本発明は、あらゆる静電容量検出装置の寿命検出に適しているため、認証などを必要とする様々な電子機器に適用可能である。例えば、個人認証機能を備えたスマートカード、携帯電話、セキュリティーゾーン入口に設置する指紋等人体の一部形状に基づいて認証する認証装置等に利用することが可能である。
次に本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら説明する。
<実施形態1>
以下の実施形態は、指紋検出のための指紋センサに適用した静電容量検出部を備え、本発明の寿命判定装置が適用された静電容量検出装置の例である。以下の実施形態では、「対象物」はすなわち指であり検出すべき表面形状は指紋である。なお、本実施形態はあくまで例示に過ぎず、本発明は本発明の趣旨の範囲に種々に変更可能なものである。
(構成)
図1に基づいて、本実施形態1における静電容量検出装置の構成を説明する。
図1に示すように、大きく本実施形態1における静電容量検出装置は、静電容量検出部1、記録部2、及び判定部3を備えている。静電容量検出装置は、複数の静電容量検出素子31を備えている。記録部2は、静電容量検出部1からの出力を記録可能に構成されている。判定部3は、静電容量検出部1の出力の経時変化に基づいて静電容量検出素子31の寿命を判定する。
静電容量検出部1は、いわゆる指紋センサ等の対象物の表面形状を検出するための構造を備え、アクティブマトリクス部30にデータドライバ10及び走査ドライバ20が接続されて構成されている。アクティブマトリクス部30は、複数の静電容量検出素子31が行列状に、すなわちマトリクス状に配置されており、各静電容量検出素子31に低電位電源Vssを供給する低電位電源線39が、行方向に行毎に配線されている。またアクティブマトリクス部30には、行線に相当する走査線36が行方向に行毎に配線されており、列線に相当するデータ線31が列方向に列毎に配線されている。
走査ドライバ20は、一の行のみが選択状態とされた行選択信号を順次シフトするシフトレジスタ21と、行選択信号を電流増幅するバッファ22とを備え、走査線36に行選択信号を供給可能になっている。データドライバ10は、一の列のみが選択状態とされた列選択信号を順次シフトするシフトレジスタ11と、列選択信号を電流増幅するバッファ12と、列選択信号に基づいてオン・オフされるアナログスイッチ13とを備え、列選択信号に応じていずれかのデータ線37からの信号電流を増幅回路40に供給するようになっている。各シフトレジスタ11と21とに供給されるクロック信号CLKBX/Y、CLKX/Y、SPX/Yは、図示しないタイミング回路から供給され、順次、いずれか一の静電容量検出素子31が選択状態となり、その検出信号が増幅回路40に入力されるよう制御される。RSTは走査をリセットする場合に入力される。増幅回路40は、共通データ線から入力された検出電流を増幅して検出電圧として記録部2に出力するようになっている。
図2に、各静電容量検出素子31の回路図を示す。信号検出素子33は、指紋等の対象物と保護膜を介して対向することになる容量検出電極71が設けられており、対象物との間で検出容量Cdを保持するようになっている。基準コンデンサ35は、この容量検出電極71と走査線36との間に介挿され、信号増幅素子34のトランジスタ容量が検出電圧に与える影響を緩和するために十分な基準容量CSを保持している。信号増幅素子34は、低電位電源線39にドレイン電極が接続され、容量検出電極71に生じたゲート電圧VGTに対応するドレイン電流を発生させる増幅素子として機能している。行選択素子32は、ゲート電極が走査線36に接続され、ソース電極とドレイン電極とが、データ線37と信号増幅素子34のドレイン電極とにそれぞれ接続されている。
この構成によれば、走査線36が選択状態となった場合に行選択素子32が導通状態となってゲート電圧VGTに対応した信号増幅素子34で増幅された電流がデータ線37に流れるようになっている。当該静電容量検出部1によれば、一時に一つのデータ線37のみが選択されるようになっているため、増幅回路40経由で出力される検出電圧は、所定期間毎にいずれかの静電容量検出素子31からの検出電流に対応していることになる。
図3に、一つの静電容量検出素子31における信号増幅素子34と信号検出素子33とを含む層構造を示す。図3に示すように、当該静電容量検出素子31は、基板61上に、下地層62、半導体膜63、層間絶縁膜64、65、66、絶縁(保護)絶縁膜67が積層されて構成されている。信号増幅素子34は、半導体膜63上にゲート絶縁膜68を介してゲート電極70が設けられている。半導体膜63はゲート電極70の下の領域がチャネル領域、それ以外がソース及びドレイン領域となっている。ソース領域及びドレイン領域には、配線層69がスルーホールを介して電気的に接続されており、ソース電極及びドレイン電極を構成している。層間絶縁膜66と絶縁膜67との間には上記容量検出電極71が設けられている。容量検出電極71はスルーホールを介して信号増幅素子34のゲート電極70に接続されている。絶縁膜67は例えばSiNxや誘電体材料等で構成されており、当該絶縁膜67の摩耗による薄膜化が静電容量検出素子の寿命を定める大きな要因になっている。本発明では、当該絶縁膜67の摩耗に伴って生じる検出電圧の変化に基づいて寿命を判定する。
図4に、上記構成において、容量検出電極71上の絶縁膜67に何も接触していない場合における等価回路を示す。指などの対象物が十分離れているので、当該回路は、実質的にオープンの状態となっている。図4において、CTは信号増幅素子34のゲートードレイン間に生じずるゲート容量である。基準容量CSは基準コンデンサ35の容量であり、走査線36が選択状態の時に供給される高電位電源Vddが印加されている。抵抗RD及び容量CDは絶縁膜67が有する絶縁膜抵抗及び絶縁静電容量を示す。抵抗RA及び容量CAは、指紋の谷が位置した状態における空気層抵抗及び空気層静電容量を示す。指紋が接触していない場合には電流が流れないため、実質抵抗値が無限大の状態、等価的にスイッチが開いている状態となっている。図4の場合、信号増幅素子34のゲート電圧VGTは以下のようになる。
Figure 2006138801
ここで、通常CT≪CSであるため、ゲート電圧VGTは、高電位電源Vddに近くなる。
図5に指紋の谷が容量検出電極71上に位置した場合の等価回路を示す。図4においてスイッチが閉じた状態になっている。指紋の一番深い谷が接触した場合の信号増幅素子34のゲート電圧をVGTは、絶縁膜抵抗RD及び空気層抵抗RAが非常に大きいとすると、下式のようになる。
Figure 2006138801
指紋の谷が位置した場合に、信号増幅素子34のゲート電圧VGTはVddに近い電位となる。これを最大ゲート電圧VMAXとする。
図6に、指紋の山が容量検出電極71上に位置した場合の等価回路を示す。これは図4の等価回路において空気層の空気層抵抗RAも空気層容量CAも存在しない状態である。当初、絶縁膜67の絶縁膜抵抗RDが非常に大きいとすると、信号増幅素子34のゲート電圧VGTは次のようになる。
Figure 2006138801
指紋の山が絶縁膜67に接触していると、信号増幅素子34のゲート電圧VGTは、低電位電源Vssに近い所定の値になっている。これを最小ゲート電圧VMINとする。
図7に最大ゲート電圧及び最小ゲート電圧の経時変化の様子を示す。
上記したように、指紋の谷か山かにより、ゲート電圧VGTが数2で表される最大ゲート電圧VMAXと数3で表される最小ゲート電圧VMINの間で変動する。したがって指紋の山と谷とを識別するために両者の電圧の間に比較対象となるしきい値Vth(参照電圧)を設定すれば、指紋の山か谷かを静電容量検出素子が正しく判別できることになる。例えば、簡単な方法として、最大ゲート電圧VMAXと最小ゲート電圧VMINの中間電位にしきい値Vthを設定すれば、指紋の山や谷を正しく識別できる。
ところが、静電容量検出装置が長期間使用されると、指の接触に伴う摩耗により絶縁膜67が少しずつ薄くなっていくに連れて、最大ゲート電圧VMAXも最小ゲート電圧VMINも変化していく。
最大ゲート電圧VMAXについては、絶縁膜67が薄くなると絶縁膜抵抗RDは小さく、絶縁膜容量CDは大きくなる。初期のうちは、数2のうち絶縁膜容量CDの要素が大きく働き、最大ゲート電圧VMAXはVddに近づく傾向を示す。しかし絶縁膜がさらに薄くなると、ある時点を境に絶縁膜抵抗RDの低下の影響が大きく作用し、最大ゲート電圧VMAXは、低下する傾向に移る(図7のVMAX参照)。絶縁膜抵抗RDと絶縁膜容量CDの時定数が指紋検出期間長に近づくと、信号増幅素子34のゲート電圧は低電位電源Vssに近くなっていく。そして絶縁膜67が完全に無くなり、指が検出電極に接触すると、最大ゲート電圧VMAXは指の表面電位、すなわち接地電位に等しくなる。
最小ゲート電圧VMINについては、絶縁膜67が少しずつ薄くなっていくと、数3において絶縁膜容量CDが増大し、絶縁膜抵抗RDが減少していく。このため最小ゲート電圧VMINは徐々に低電位電源Vssに近づいていく(図7のVMIN参照)。そして、絶縁膜67が完全に無くなり、指が検出電極に接触すると、最小ゲート電圧VMINは指の表面電位、すなわち接地電位に等しくなる。
本実施形態では、経時変化に伴う最大ゲート電圧VMAX及び最小ゲート電圧VMINの変化を記録部2において記録し、それに基づいて判定部3が絶縁膜67の摩耗の程度、すなわち静電容量検出素子の寿命を判定するように構成されている。以下詳細に説明する。
記録部2及び判定部3は、CPU、ROM、RAM等を備える汎用のコンピュータ回路によって構成され、ROM等に格納されるコンピュータプログラムを逐次実行することにより、本発明の寿命判定方法を実施し本発明の寿命判定装置として本システムを駆動させることが可能になっている。
記録部2は、しきい値(参照電圧)Vthを一定の電圧範囲で順次変化させながら、各静電容量検出素子31からの検出電圧とこのしきい値との比較走査を行う。そして、静電容量検出素子31に対応させて比較結果が記録されて出力が生成され、例えばRAM等に格納される。このとき、その時の測定時間情報が当該出力に対応させて記録される。なお記録部2及び判定部3はデジタルデータを扱うため、静電容量検出部1から出力された検出電圧はA/D変換され、デジタルデータとして処理される。
判定部3は、比較走査の結果、総ての静電容量検出素子31からの出力がしきい値に対して同一の大小関係を有するに至った場合に、そのしきい値を当該静電容量検出部1において設定すべきしきい値範囲の臨界値として記録する。その後、比較走査の結果として記録された二つのしきい値範囲の臨界値における電圧差の移動平均が算出され、算出された移動平均と所定値とが比較されることにより静電容量検出素子31の寿命が判定される。
図8及び図9に基づいて、本発明の寿命判定の原理を説明する。
図8は、各静電容量検出素子31の容量検出電極71上に、指紋の谷が位置するか山が位置した場合における、各静電容量検出素子31の判定結果の模式図を示している。図8に示すように、静電容量検出のためのしきい値Vthが最大ゲート電圧VMAXと最小ゲート電圧VMINとの間に設定されている場合、各静電容量検出素子31の容量検出電極71上に、指紋の谷が位置するか山が位置するかに応じて、上記数式に基づくゲート電圧VGTが出力され、しきい値Vthと比較することで、例えば指紋の谷であれば“1”、指紋の山であれば“0”というように論理状態で指紋の谷か山かを判定できる。
図9は、しきい値Vthを低電位電源Vss側から高電位電源Vddまでスイープさせた場合に、各静電容量検出素子31においてどのように論理状態が出力されるかの出力を示している。静電容量検出素子31における論理状態は、上述したように、比較対象となるしきい値Vth、その静電容量検出素子31の最大ゲート電圧VMAX、及び最小ゲート電圧VMINの大小関係で定まる。静電容量検出素子31には絶縁膜67の厚みや信号増幅素子34のトランジスタ特性におけるバラツキがあるため、総ての素子において同一の最大ゲート電圧VMAXや最小ゲート電圧VMINを有するものではない。このため、しきい値Vthを徐々に変化させて行った場合に検出される論理状態が判定する時のしきい値が素子により異なるものとなる。これは対象物、すなわち静電容量検出装置に触れる指の個体差、温度、湿度等によっても変動する。このため図9に示すように、指紋の谷が位置している静電容量検出素子の間でも“1”と判定するに至るしきい値Vthに違いが生じ、指紋の山が位置している静電容量検出素子の間でも“0”と判定するに至るしきい値Vthに違いが生じている。
そこで、本実施形態では、どの静電容量検出素子においても同一の論理状態しか出力できなくなった場合のその臨界値をこの静電容量検出装置に設定可能なしきい値の範囲とし、その上限を最大ゲート電圧VMAX、その下限を最小ゲート電圧VMINとして把握する。具体的には、記録部2は、しきい値Vthを低電位電源Vssから高電位電源Vddまで、適当な電圧ステップで順次変化させていく。一つのしきい値Vthを設定するたびに、特定の走査線36上に配置された静電容量検出素子31からの検出電圧に基づく判定を行い、しきい値Vthとの比較結果が“1”であったか“0”であったかを記録していく。そして、総ての静電容量検出素子31が“1”ではなくなる手前のしきい値Vthを最小値Vminとして記録し、総ての静電容量検出素子31が“0”になった時のしきい値Vthを最大値Vmaxとして記録する。
最小値Vminは信号増幅素子34が取りうる最小の最小ゲート電圧VMINに相当し、最大値Vmaxは信号増幅素子34が取りうる最大の最大ゲート電圧VMAXに相当している。しきい値Vthが低電位電源Vssから最小値Vminまでの間は、信号増幅素子34のゲート電圧が最小ゲート電圧VMIN以上の値しか取り得無いため、検出信号は総て“1”となる。しきい値Vthが最大値Vmaxから高電位電源Vddまでの間は、信号増幅素子34のゲート電圧が最大ゲート電圧VMAX以下の値しか取り得無いため、検出信号は総て“0”となる。したがって、しきい値Vthの設定可能範囲は、最小値Vminから最大値Vmaxの間になる。
ここで通常測定のために設定すべきしきい値の最適値は、このように特定の走査線36上でしきい値VthをV1〜Vj(1<j≦列数)の間でスイープし、検出信号が最初に“0”となった時の値と最後に“0”となった時の値との間で標準偏差σ1〜σjを求め、その標準偏差が最大となるしきい値σMAXを最適しきい値Vthmaxとすればよい。
さらに本実施形態では、しきい値Vthの設定可能範囲の経時変化に基づいて移動平均を求める。ここで所定の時刻tにおいて判定された最大値Vmaxと最小値Vminとの差をΔVtとし、しきい値Vthを変化させることのできる最小ステップをVmuとする。もしもΔVtがこの最小ステップVmuより小さくなると、上記のような手法に寄り最適なしきい値を設定しようとしても、現実の装置にしきい値Vthmaxが設定できなくなる。このため設定できなくなった時点で指紋等の測定が不可能になる。例えばしきい値Vthを0.1V刻みで変更可能な仕様であれば、ΔVt<0.1Vになった場合に指紋検出が不可能になる。従って、簡単には、この最小ステップVmuにマージンを加えた値よりΔVtが小さくなったら寿命であると判定することができる。
しかし上述したように、最大値Vmaxも最小値Vminも、そしてその差分であるΔVtも測定条件によってバラツキを含むので、記録部2はこの差分ΔVtを測定の度に記憶していき、毎回、過去の差分ΔVtの移動平均μvd及び移動偏点σを求める。寿命の判別はこれら移動平均に基づいて行えば測定条件の変動の影響を補正して、正確な寿命判定が行える。例えば、
μvd―3σ≦NVmu (Nは自然数) …(1)
といった判定式を用いることができる。理論的にはN=1の場合でも寿命の判定は可能であるが、実際には測定条件のバラツキを考慮して、Nを1よりおおきくし、判定のしきい値をVmuの数倍に設定しておくことが好ましい。
図10に示すフローチャートに沿って、これまでの寿命判定の原理説明に対応した実際の動作処理を説明する。このフローチャートは、総ての走査線36、すなわち総ての静電容量検出素子に対してスイープし出力を取得する例を示している。最初に、しきい値Vthのスイープ動作を行って検出信号の出力を取得し(S100〜S108)、次いでその出力に基づき最大値Vmaxと最小値Vminを決定し(S109、S110)、最後にその差分ΔVtの移動平均を求めて寿命判定を行う(S111〜S114)。
スイープ動作では、行番号i、列番号jがリセットされ、最初のしきい値Vthとして低電位電源Vssがセットされる(S100)。最初の静電容量検出素子31、すなわち行列(i,j)=(1,1)の静電容量検出素子31から検出電圧が読み込まれ、しきい値Vthとの比較結果が“1”であるか“0”であるかが検出信号Dijとして記録される(S101)。次の行に移動するため行番号iがインクリメントされる(S102)。次の行に移れる限り(S103:NO)、次の静電容量検出素子31から検出電圧が読み込まれ、しきい値Vthと比較され、その結果が検出信号Dijとして記録される(S101〜102)。次の行番号が無ければ(S103:YES)、次の列に移動するため、行番号iがリセットされ、列番号jがインクリメントされる(S104)。そして残りの静電容量検出素子31が存在する限り(S103:NO、S105:NO)、同様に静電容量検出素子31から順次検出電圧が読み込まれ、しきい値Vthと比較され、その結果が検出信号Dijとして記録される(S101〜104)。最後の列が終了したら(S105:YES)、今度は、最小ステップVmuがしきい値Vthに加えられ、再び総ての静電容量検出素子の走査が行われる(S101〜S106)。このようにして最小ステップVmu単位で走査が行われた後、しきい値Vthが高電位電源Vddに達したら(S108:YES)、出力が完成する。
次いでこの検出信号の出力に基づき差分ΔVtの記録が行われる。出力を判定し、総ての検出信号Dijが“0”となった時のしきい値Vthを最大値Vmaxとする(S109)。また、総ての検出信号Dijが“1”でなくなる手前のしきい値Vthを最小値Vminとする(S110)。そして最大値Vmaxと最小値Vminとの差分ΔVtを計算し(S111)、測定時刻とともに記録する。
次いで寿命判定を行う。今回測定した差分ΔVtも含め、過去の時点xにおける差分ΔVx(1≦x<t)との移動平均μvd及び移動偏点σを演算する(S112)。そして、例えば式(1)に基づいた寿命判定により、移動平均が最小ステップVmuのN倍より小さいか否かが判定される(S113)。移動平均が設定可能な最小ステップのN倍より小さくなっている場合(S113:YES)、最大値Vmaxと最小値Vminとの差分ΔVtがしきい値Vthの設定精度以下に落ちたことを示している。このため、静電容量検出素子は寿命にきたものと判定でき、寿命通報を行う(S114)。この寿命通報は、例えばディスプレイを備えていれば、もうすぐ正しく指紋検出できなくなる旨の表示を行うことが考えられる。また寿命を示すLEDやランプを点灯/点滅させてもよい。音声に基づいた報知でもよい。
このように本実施形態によれば、例えば図7における時刻t4において、過去の時刻t2及びt3の最大値Vmaxと最小値Vminとの差分ΔVtの移動平均に基づき、寿命であると判定されれば、時刻t4の時点で寿命である旨の報知が行われる。
以上、本実施形態1によれば、各静電容量検出素子31からの出力が逐次記録され、その出力がどのように変化したかの経時変化に基づいて寿命が判定されるので、寿命が近づいていることを正確に判定できる。このため、ユーザの知らないうちに寿命に達して、いきなり指紋等の対象物の検出が不可能になったり誤判定したり突然の誤判定により多大な支障が発生することが防止することができる。
本実施形態1によれば、各静電容量検出素子31からの検出電圧としきい値との比較結果を静電容量検出素子に対応させて記録させ、設定可能範囲ΔVtを測定時間情報tとともに記録するもので、設定可能範囲ΔVtの経時変化を正確に把握することができる。
本実施形態1によれば、しきい値をスイープして設定可能範囲ΔVtを判定するので、総ての静電容量検出素子が正しい結果を出力しうるしきい値を把握することができる。
本実施形態1によれば、総ての静電容量検出素子31からの出力がしきい値に対して同一の大小関係を有するに至った場合に、そのしきい値を当該静電容量検出部1において設定すべきしきい値の最大値Vmaxや最小値Vminとして記録するので、この上限・下限(臨界値)の変化(設定可能範囲ΔVt)を静電容量検出素子の経時変化に対応させることできる。
本実施形態1によれば、比較走査の結果として記録された最大値Vmaxと最小値Vminとの差分の移動平均に基づいて当該静電容量検出素子31の寿命を判定するので、測定条件によって生ずるバラツキや変動を補正し、正しい寿命の判定が行える。
本実施形態1によれば、移動平均との比較を、しきい値に対して設定可能な最小ステップVmuの整数倍と比較するので、正確にかつ余裕を持って静電容量検出素子の寿命が近づいているかを判定できる。
本実施形態1によれば、通常の静電容量検出の基準しきい値を、最大値Vmax及び最小により画定されるしきい値の設定可能範囲ΔVtの標準偏差の最大値とするので、測定時に最適な、最も適切に対象物形状を判定できる条件が設定できる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2は、本発明の静電容量検出装置を備えた電子機器として、ICカードを例示するものである。
図11に、電子機器の例であるICカードの概観図を示す。図11に示すICカード81は、本発明に係る静電容量検出部1、アンテナ窓82、ディスプレイ83を備えている。内部には本発明の寿命判定装置を含むコンピュータ回路が設けられており、アンテナ窓82を通して受信する電磁波を復調し所定のデータ処理を実行し、必要な文字表示をディスプレイ83に出力するよう構成されている。
図12は、当該ICカード81を利用した認証システムの認証処理の一例を説明する図である。当該心証システムは、ICカードによる指紋の照合と暗証番号の照合との組み合わせで最終的な認証判断をするものである。
ユーザはこの認証システムを利用するに当たり、まずICカード81を利用して静電容量検出部1による指紋検出を実施する(S1)。このデータはICカード81に格納されている基準指紋データと照合される(S2)。静電容量検出部1により検出された指紋形状が基準指紋データと一致したら(YES)、ICカード81は認証システムに暗証番号照合を許可するデータを送信する。認証システムでは、暗証番号入力をユーザに促す表示を行い、暗証番号入力を待つ(S3)。ユーザがこれに応じて暗証番号をキーボード等から行うと、認証システムは、入力された暗証番号と予め登録されていた暗証番号との照合を行う(S5)。そして両者が一致していたら(YES)、当該ユーザは本人であると認証し、目的とする処理、例えば預金引出操作等の許可を出力する(S6)。
この実施例において、もしも静電容量検出装置が寿命に達していたら、指紋データと一致することが無くなり、本人であっても暗証番号発行以降のステップに進むことができなくなる。この点、本発明によれば、寿命が来れば予めディスプレイ83に寿命が近づいている旨の表示が行われる。このため、ユーザは余裕を持ってICカードの再発行手続をすることができる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されることなく種々に変更して実施することが可能である。
例えば、上記実施形態では、設定可能範囲の最大値と最小値との差分を演算し、その移動平均を演算していたがこれに限定されることはない。最大値Vmaxと最小値Vminは、図7に示すように、ある程度予測される傾向で変化する。このため、予め静電容量検出素子の出力変化傾向が実験等により予測されている場合には、最大値または最小値のいずれかのみ、または両者の単純平均値を所定のしきい値と比べるだけでも、寿命を予測することが可能である。
また必ずしも過去のデータを参照する必要はない。単純に一定の値に上記最大値Vmaxや最小値Vmin、またはその平均値等が達したことで寿命を判定してもよい。
さらに、信号増幅素子からの出力電圧自体も経時的に変化するので、その変化率または絶対値を監視してそれに基づいて寿命を判定することも可能である。
またさらに、経時変化による寿命判定をする場合、単純な移動平均ではなく、新しい最近のデータほど大きな重み付けを、過去のデータになるほど小さな重み付けを置いて移動平均を演算する方法、例えば指数平滑法を利用してもよい。このような方法によれば、最近の絶縁膜の薄膜化、劣化傾向が著しい場合にその傾向を見逃さず、早めに寿命を判定することができる。
また、記録するサンプル数は、上記した特定の走査線に並ぶ静電容量検出素子にしたり、総ての静電容量検出素子にしたりする他、摩耗の特に激しい特定の領域(中心部など)に限ったり、幾つかの走査線を集計したりしてもよい。
本実施形態の静電容量検出装置は、人体等の対象物形状を判定することを要する装置、例えば、個人認証機能を備えたスマートカード、携帯電話、セキュリティーゾーン入口に設置する指紋等人体の一部形状に基づいて認証する認証装置等にも利用することが可能である。
本実施形態の寿命判定装置のブロック図 各静電容量検出素子の回路図 容量検出電極付近の静電容量検出素子層構造断面図 静電容量検出素子のオープン時の等価回路 静電容量検出素子の指紋の谷が位置した時の等価回路 静電容量検出素子の指紋の山が位置した時の等価回路 しきい値電圧の最大値と最小値の臨界値経時変化の説明図 指紋と各静電容量検出素子の出力との対応図 静電容量検出装置における出力例 実施形態の寿命判定方法の動作を説明するフローチャート 電気機器の例であり、ICカードへの応用例 認証システムの動作フローチャート
符号の説明
1…静電容量検出部、2…記録部、3…判定部、10…データドライバ、11…シフトレジスタ、12…バッファ、13…アナログスイッチ、20…走査ドライバ、21…シフトレジスタ、22…バッファ、30…アクティブマトリクス部、31…データ線、31…静電容量検出素子、32…行選択素子、33…信号検出素子、34…信号増幅素子、35…基準コンデンサ、36…走査線、37…データ線、39…低電位電源線、40…増幅回路、61…基板、62…下地層、63…半導体膜、64…層間絶縁膜、66…層間絶縁膜、67…絶縁膜、68…ゲート絶縁膜、69…配線層、70…ゲート電極、71…容量検出電極、81…ICカード、82…アンテナ窓、83…ディスプレイ、C…空気層容量、C…絶縁膜容量、C…基準容量、Dij…検出信号、i…行番号、j…列番号、R…空気層抵抗、R…絶縁膜抵抗、Vdd…高電位電源、VGT…ゲート電圧、VMAX…最大ゲート電圧、Vmax…最大値、VMIN…最小ゲート電圧、Vmin…最小値、Vmu…最小ステップ、Vss…低電位電源、Vth…しきい値、VthMAX…基準しきい値、ΔVt…設定可能範囲、μvd…移動平均、σ…移動偏点、σ1-σj…標準偏差

Claims (13)

  1. 複数の静電容量検出素子を備えた静電容量検出部と、
    前記静電容量検出部からの出力を記録する記録部と、
    当該静電容量検出部の出力の経時変化に基づいて当該静電容量検出素子の寿命を判定する判定部と、を備える寿命判定装置。
  2. 前記記録部は、各前記静電容量検出素子からの前記検出信号と所定のしきい値との比較結果を当該静電容量検出素子に対応させて記録することによって前記出力を生成し、測定時間情報を当該出力に対応させて記録する、請求項1に記載の寿命判定装置。
  3. 前記記録部は、前記しきい値を一定の範囲で順次変化させながら、複数の前記静電容量検出素子からの検出信号としきい値との比較走査を実施する、請求項2に記載の寿命判定装置。
  4. 前記判定部は、前記比較走査の結果、総ての前記静電容量検出素子からの出力が前記しきい値に対して同一の大小関係を有するに至った場合に、そのしきい値を当該静電容量検出部において設定すべきしきい値の臨界値として記録する、請求項3に記載の寿命判定装置。
  5. 前記判定部は、前記比較走査の結果として記録された二つの前記しきい値の臨界値における差分の移動平均に基づいて当該静電容量検出素子の寿命を判定する、請求項4に記載の寿命判定装置。
  6. 前記判定部は、前記移動平均と所定値とを比較することにより前記静電容量検出素子の寿命を判定する、請求項5に記載の寿命判定装置。
  7. 前記判定部は、前記二つのしきい値の臨界値により画定されるしきい値の設定可能範囲の標準偏差を求め、求められた当該標準偏差が最大となるしきい値を、当該時点で通常の静電容量検出のための基準しきい値として決定する、請求項4乃至6のいずれかに記載の寿命判定装置。
  8. 行列状に配置された複数の静電容量検出素子と、
    各前記静電容量検出素子からの前記検出信号と参照信号との比較を、参照信号を変化させながら比較して当該参照信号の設定可能範囲を測定時間に対応させて記録する手段と、
    経時的に変化する前記参照信号の設定可能範囲の移動平均と所定値とを比較することにより前記静電容量検出素子の寿命を判定する手段とを備える寿命判定装置。
  9. 複数の静電容量検出素子を備え、複数の前記静電容量検出素子からの静電容量に応じた検出電圧を出力可能に構成された静電容量検出部と、
    しきい値を一定の電圧範囲で順次変化させながら、各前記静電容量検出素子からの前記検出電圧と当該しきい値との比較走査を、当該静電容量検出素子に対応させて記録することによって前記出力を生成し、測定時間情報を当該出力に対応させて記録する記録部と、
    前記比較走査の結果、総ての前記静電容量検出素子からの出力が前記しきい値に対して同一の大小関係を有するに至った場合に、そのしきい値を当該静電容量検出部において設定すべきしきい値範囲の臨界値として記録し、前記比較走査の結果として記録された二つの前記しきい値範囲の臨界値における電圧差の移動平均を算出し、算出された当該移動平均と所定値とを比較することにより前記静電容量検出素子の寿命を判定する判定部と、を備えることを特徴とする寿命判定装置。
  10. 複数の静電容量検出素子を備えた静電容量検出部を有する寿命判定装置であって、
    各前記静電容量検出素子からの出力を所定のタイミングで記録していき、当該出力の経時変化に基づいて当該静電容量検出素子の寿命を判定する寿命判定装置。
  11. 前記判定部は、前記静電容量検出素子が寿命に達したと判定した場合に、寿命に達したことを報知する、請求項1乃至10のいずれかに記載の寿命判定装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の寿命判定装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  13. 静電容量検出素子からの出力を、測定時間情報と共に記録するステップと、
    過去に記録された前記出力の経時変化に基づいて当該静電容量検出素子の寿命を判定するステップと、を備える寿命判定方法。

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JP2014001981A (ja) * 2012-06-15 2014-01-09 Terumo Corp 荷重分布計測システム、情報処理装置及び情報処理方法

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