JP2006138423A - トルクリミッター付きハンドル及びこのハンドルを備えた流体制御器 - Google Patents

トルクリミッター付きハンドル及びこのハンドルを備えた流体制御器 Download PDF

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Abstract

【課題】 弁体による流路の開閉操作を一定の締め付け力で行うことができ、繰り返し使用しても弁体の摩耗や損傷が少なく、長期間に亘って安定した流量制御が可能であり、流路の開放を確実に行うことができ、過剰トルクの発生を感覚的に容易に把握することができて操作性に優れるトルクリミッター付きハンドルとこれを備えた流体制御器を提供すること。
【解決手段】 ハンドルの回転に伴って軸方向に移動する操作棒と、操作棒と同一軸線上に係脱可能に連結されたシャフトと、シャフトを操作棒に向けて付勢するバネとからなり、操作棒及びシャフトの係合部には、軸線と平行な軸平行面と、軸線に対して傾斜する傾斜面が夫々形成され、軸平行面同士はシャフトの一方向回転時に面接触し、傾斜面同士はシャフトの逆方向回転時に面接触するとともに該回転時のトルクが一定値以上のときにバネの付勢力に抗して軸方向に摺動するトルクリミッター付きハンドルとする。
【選択図】 図1

Description

本発明はトルクリミッター付きハンドル及びこのハンドルを備えた流体制御器に関し、より詳しくは、過剰なトルクが加わることを防ぐことができるトルクリミッター付きハンドル並びに流体制御器の開閉操作を行う際に常に一定の締め付け力で行うことによって、弁体が過締めによって変形することを防止し、繰り返し使用しても弁体の摩耗や損傷が少なく、長期間に亘って安定した流量制御を行うことが可能なトルクリミッター付きハンドルを備えた流体制御器に関する。
一般に、腐食性流体や高純度が要求される流体を取り扱う化学工業プラントにおいては、流体の流量制御のためにダイヤフラム弁が使用されている。
このダイヤフラム弁としては、例えば図5に示すように、流路(A−1)を備えた弁箱(A)と、この流路(A−1)に対して当接離間するダイヤフラム(B)と、このダイヤフラム(B)の周縁部を固定する挟持部材(C)と、ダイヤフラム(B)の当接離間を操作する操作機構(D)と、この操作機構(D)と連結されたハンドル(E)とから構成されたものが挙げられる。
このダイヤフラム弁においては、図6及び図7に示すように、ハンドル(E)の内部に操作機構(D)の一部を構成する操作棒(D−1)が嵌着されており、ハンドル(E)の回動に伴って操作棒(D−1)が上下動される構成となっている。
そして、ハンドル(E)を回動させると、このハンドル(E)と連結されている操作機構(D)が上下動し、この操作機構(D)の上下動によりダイヤフラム(B)が弁箱(A)の当接部分(A−2)に圧接又は離間して、流路(A−1)を開放又は閉鎖する。
以上のようなダイヤフラム弁(Z)において、ダイヤフラム(B)は常に流体と接しているために、通常、耐食性及び屈曲性に優れた軟質のゴム材料により構成されている。
このように、軟質のゴム材料によって流路(A−1)の開閉が行われるために、流体の流れに大きな抵抗を与えることがなく、しかも密封性に優れ、流体の漏洩がなく、そのうえ腐食の虞がないなど、酸等の化学薬品を遮断するには優れた特徴を備えた流体制御器であった。
しかしながら、上記構成からなる従来のダイヤフラム弁(Z)では、流路(A−1)の閉鎖時にダイヤフラム(B)の損傷を招きやすく、繰り返し長期間に亘って使用するに従ってダイヤフラムの劣化や疲労が著しくなり、長年にわたって安定した流量制御を行うことができないという課題が存在した。
すなわち、上記構成のダイヤフラム弁(Z)では、ハンドル(E)の回動によって操作機構(D)を下動させ、ダイヤフラム(B)を所定の当接部分(A−2)に圧接することによって流路(A−1)の閉鎖が行われるが、この流路閉鎖時におけるハンドル(E)の締め付けが必要以上に強くなる場合が多く、軟質のゴム材料からなるダイヤフラム(B)に過度の負荷を与えることから、長年の繰り返しの使用に伴って損傷や摩耗を生じ易く、長期間に亘って安定した流量制御を行うことができなかった。
このような問題点に鑑みて、本願出願人は先に下記特許文献1に開示された技術を創出している。
この特許文献1の開示技術は、ダイヤフラムによる流路の開閉操作を常に一定の締め付け力で行うことができ、繰り返し使用してもダイヤフラムの摩耗や損傷が少なく、長期間に亘って安定した流量制御を行うことが可能となる優れた技術であった。
しかしながら、この特許文献1の開示技術は、球状の伝達材の下端部を弾性部材の付勢力によって半球状に形成された凹部に嵌入させる構成とされているため、流路の開放が良好に行えない場合があった。
すなわち、この開示技術の構成では、ハンドルを左右どちらの方向に回動させた場合でも同じ抵抗力が働くこととなるため、本来、過剰締め付けを防止するためには、流路閉鎖方向(締め付け方向)へのハンドルの回動のみを防止すればよい(即ち、ハンドルを空回りさせる)にも拘らず、流路開放方向へのハンドルの回動までもが困難或いは不可能になってしまう場合があるという問題があった。
更に、ハンドルの過剰締め付けによる弁体の破損を防ぐための他の技術として、下記特許文献2の開示技術が存在している。
この開示技術は、ハンドルと弁体の間にバネを介装し、弁体が弁座に当接した後はバネの収縮によりハンドルの下降距離を吸収させることによって、過剰な押圧力が弁体に加わることを防ぐ構成としたものである。
しかしながら、この特許文献2の開示技術では、弁体が弁座に当接した後でもハンドルを更に回転させることができる上に、この回転に要する負荷(トルク)は然程急激に変化(増大)することはないため、熟練していない操作者にとっては、ハンドルの回転により弁の閉鎖が確実に完了したか否かの判断が難しく、結果的にハンドルが停止するまで余分な回転動作を強いられることとなる。そして、ハンドルが停止するまで回転を続けて弁を閉鎖した後に弁を開放しようとすると、再び余分な回転(逆回転)を強いられることとなるから、弁の開閉の操作性及び応答性が大きく低下してしまうという問題があった。
特許第3358147号公報 実開平3−187号公報
本発明は上記した従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、ダイヤフラム等の弁体による流路の開閉操作を常に一定の締め付け力で行うことができ、繰り返し使用してもダイヤフラム等の弁体の摩耗や損傷が少なく、長期間に亘って安定した流量制御を行うことが可能であり、しかも流路の開放を確実に行うことができるとともに、未熟練者であっても過剰トルクの発生を感覚的に容易に把握することができて操作性に優れる流体制御器、及び、流体制御器等のハンドルの回転動作により上下動する操作棒を有する機器において過剰なトルクが加わることを防ぐために好適に用いられるトルクリミッター付きハンドルを提供せんとするものである。
請求項1に係る発明は、ハンドルの回転に伴って軸方向に移動する操作棒と、該操作棒と同一軸線上に係脱可能に連結されたシャフトと、該シャフトを操作棒に向けて付勢するバネとからなり、前記操作棒及びシャフトの係合部には、軸線と平行な軸平行面と、軸線に対して傾斜する傾斜面が夫々形成され、前記軸平行面同士はシャフトの一方向回転時に面接触し、前記傾斜面同士はシャフトの逆方向回転時に面接触するとともに該回転時のトルクが一定値以上のときに前記バネの付勢力に抗して軸方向に摺動することを特徴とするトルクリミッター付きハンドルに関する。
請求項2に係る発明は、前記シャフトに外嵌されて該シャフトと一体的に回転する蓋体を備え、前記蓋体は操作棒に対し回転可能且つ上下動不可能に連結され、前記バネは該蓋体の内部空間に収容され、前記シャフトは該内部空間内にて上下動可能とされてなることを特徴とする請求項1記載のトルクリミッター付きハンドルに関する。
請求項3に係る発明は、前記シャフトにスプラインが設けられ、前記蓋体に該スプラインの歯に噛み合い且つ該歯厚よりも長い溝が設けられ、これらスプラインと溝の噛み合いによりシャフトと蓋体が連結されてなることを特徴とする請求項2記載のトルクリミッター付きハンドルに関する。
請求項4に係る発明は、流路が設けられた弁箱と、前記流路を開放又は閉鎖する弁体と、該弁体に接続された操作棒と、回転により該操作棒を上下動させるハンドルとが備えられてなる流体制御器であって、前記ハンドルは、操作棒と同一軸線上に係脱可能に連結されたシャフトと、該シャフトを操作棒に向けて付勢するバネとからなり、前記操作棒及びシャフトの係合部には、軸線と平行な軸平行面と、軸線に対して傾斜する傾斜面が夫々形成され、前記軸平行面同士はシャフトの一方向回転時に面接触し、前記傾斜面同士はシャフトの逆方向回転時に面接触するとともに該回転時のトルクが一定値以上のときに前記バネの付勢力に抗して軸方向に摺動することを特徴とする流体制御器に関する。
請求項5に係る発明は、前記シャフトに外嵌されて該シャフトと一体的に回転する蓋体を備え、前記蓋体は操作棒に対し回転可能且つ上下動不可能に連結され、前記バネは該蓋体の内部空間に収容され、前記シャフトは該内部空間内にて上下動可能とされてなることを特徴とする請求項4記載の流体制御器に関する。
請求項6に係る発明は、前記シャフトにスプラインが設けられ、前記蓋体に該スプラインの歯に噛み合い且つ該歯厚よりも長い溝が設けられ、これらスプラインと溝の噛み合いによりシャフトと蓋体が連結されてなることを特徴とする請求項5記載の流体制御器に関する。
請求項1に係る発明によれば、シャフトを一方向に所定トルク以上で回転させた場合のみに、シャフトと操作棒の傾斜面同士が摺動し、シャフトが操作棒に対して空回りするようになる。従って、例えば、ハンドルを所定のトルク値以上で締め付けたとしても、その締め付け力が操作棒へと伝達されることがなく、しかも操作者は過剰トルクの発生を容易且つ確実に感知できるので、過剰トルクの防止が必要とされる各種の機器に対して幅広く好適に用いることが可能なハンドルとなる。
請求項2に係る発明によれば、蓋体によるシャフトの回転が可能となるので操作性に優れるとともに、蓋体内に構成要素を収容することで確実で安定した動作を得ることができる。
請求項3に係る発明によれば、シャフトと蓋体とを確実に一体的に回転させることができるとともに、蓋体の内部においてシャフトの回転を確実に防ぎつつシャフトの上下動を許容することが可能となる。
請求項4に係る発明によれば、シャフトを流路を閉鎖する方向に回動させたときに一定以上の負荷が加わった場合に、シャフトと操作棒の傾斜面同士が摺動してシャフトが空回りし、流路を開放する方向に回動させた場合には確実にその力を操作棒へと伝えて流路の開放を行うことができるので、弁体による流路の開閉操作を常に一定の締め付け力で行うことができ、繰り返し使用してもダイヤフラム等の弁体の摩耗や損傷が少なく、長期間に亘って安定した流量制御を行うことが可能であり、更には、過剰な回転トルクが加わったことを未熟練者であっても容易に感知することができるので、余分な回転動作が行われず、操作性及び応答性に優れた流体制御器となる。
請求項5に係る発明によれば、蓋体によるシャフトの回転が可能となるので操作性に優れるとともに、蓋体内に構成要素を収容することで確実で安定した流路の開閉動作を得ることができる。
請求項6に係る発明によれば、シャフトと蓋体とを確実に一体的に回転させることができるとともに、蓋体の内部においてシャフトの回転を確実に防ぎつつシャフトの上下動を許容することが可能となる。
以下、本発明に係るトルクリミッター付きハンドル及びこのハンドルを備えた流体制御器の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本発明に係るトルクリミッター付きハンドルは、ハンドルの回転動作により軸方向に移動(例えば上下動)する操作棒を有し、この操作棒の移動によって弁の開閉等の操作を行うことができる機器において用いられるものであって、トルク管理が必要である(過剰トルクの発生を防ぐ必要がある)任意の機器に対して適用可能である。その用途については特に限定されるものではないが、本明細書ではその代表的な適用例である流体制御器について説明する。
図1は本発明に係るトルクリミッター付きハンドルの要部を示す分解斜視図であり、図2は本発明に係るトルクリミッター付きハンドル(図1示のハンドル)を備えた流体制御器全体の縦断面図である。
図2示の如く、本発明に係る流体制御器(1)は、流路(21)が設けられた弁箱(2)と、前記流路(21)を開放又は閉鎖する弁体(3)と、この弁体(3)の周縁部を弁箱(2)との間で挟持固定する挟持部材(ボンネット)(4)と、弁体(3)の上面側にその下端部が接続されて設けられた操作棒(5)と、この操作棒(5)を上下動させるハンドル(6)とを備えている。
尚、図示例では、本発明に係る流体制御器として、弁体(3)がダイヤフラムからなるダイヤフラム弁を示しているため、以下の説明では弁体(3)をダイヤフラム(3)として説明する。
但し、本発明の適用対象はダイヤフラム弁に限定されず、過度の締め付けによる変形が懸念される流体制御器全般に対して適用可能であり、例えば、ダイヤフラム弁以外に、ディスク弁、ニードル弁、プラグ弁、ベローズ弁等に対して適用することができる。
従って、本発明における弁体(3)には、ダイヤフラム以外にこれら他の種類の流体制御器に用いられる流路を開閉するための弁体も含まれるものである。
ハンドル(6)は、上記操作棒(5)と同一軸線上に配置されてその下端部が操作棒(5)の上端部と係脱可能に連結されたシャフト(7)と、該シャフト(7)に外嵌されてシャフトと一体的に回転する蓋体(8)と、該蓋体(8)の内部に収容されてシャフト(7)を操作棒(5)に向けて付勢するバネ(9)とを備えている。
操作棒(5)の上端部及びシャフト(7)の下端部には、互いに係合可能な係合部(51)(71)が形成されている。これらの係合部は、上下方向が反対である以外は同じ形状とされている。即ち、操作棒(5)に形成された係合部(51)の上下を逆転すると、シャフト(7)に形成された係合部(71)と同形状となる。
図3は操作棒(5)の上端部に形成された係合部(51)の六面図であり、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は平面図、(e)は底面図、(f)は背面図である。尚、シャフト(7)の下端部に形成された係合部(71)は、この図3の上下を反対にした形状である。
操作棒(5)の上端部及びシャフト(7)の下端部に形成された係合部(51)(71)には、操作棒(5)及びシャフト(7)の軸線に対して平行な軸平行面(垂直面)(10a)(10b)と、当該軸線に対して傾斜した傾斜面(11a)(11b)と、前記軸線に対して直角な先端水平面(12a)(12b)及び底部水平面(13a)(13b)が夫々形成されている。
軸平行面(10a)(10b)は、操作棒(5)及びシャフト(7)を、夫々その軸線(中心軸線)に沿って切り欠いて形成された垂直方向に拡がる平面である。
底部水平面(13a)は軸平行面(10a)の下辺と連続して形成され、先端水平面(12a)は軸平行面(10a)の上辺と連続して形成されている。また、底部水平面(13b)は軸平行面(10b)の上辺と連続して形成され、先端水平面(12b)は軸平行面(10b)の下辺と連続して形成されている。
これにより、先端水平面(12a)(12b)、軸平行面(10a)(10b)、底部水平面(13a)(13b)は階段状になっており(図3(a)参照)、先端水平面(12a)と底部水平面(13b)が互いに面接触すると、同時に先端水平面(12b)と底部水平面(13a)も互いに面接触する。
傾斜面(11a)(11b)は、操作棒(5)及びシャフト(7)の軸線周り方向に軸平行面(10a)(10b)と連続するように、換言すれば、軸平行面の一辺と傾斜面の一辺が共通する辺となるように形成されている。
操作棒(5)の上端部に形成された傾斜面(11a)は上向きに拡がる三角形状であり、シャフト(7)の下端部に形成された傾斜面(11b)は下向きに拡がる三角形状である。そして、軸平行面(10a)(10b)はこれらの傾斜面(11a)(11b)が連続して形成されていることにより、長方形状の一方(右又は左)の側部が切り欠かれた直角台形状となっている(図3(b)参照)。
傾斜面(11a)(11b)の軸線方向に対する傾斜角度(図3にαで示す)は、例えば10〜40°の範囲、好ましくは20〜30°の範囲とされる。
また、平面視における軸平行面(10a)(10b)と傾斜面(11a)(11b)のなす角度(図3にβで示す)は、例えば120〜150°の範囲、好ましくは130〜140°の範囲とされる。
シャフト(7)の係合部(71)の上方にはスプライン(14)が設けられており、このスプライン(14)を内部に収容するように蓋体(8)が外嵌されている。
スプライン(14)はシャフト(7)よりも径大とされており、このスプライン(14)の上面には、蓋体(8)の内部空間(81)に収容されたバネ(9)の下端部が当接している。
蓋体(8)の内部空間(81)の内周面には、複数の縦方向溝(82)が形成されており、これらの縦方向溝(82)とスプライン(14)の歯が噛み合わされることにより、シャフト(7)と蓋体(8)が連結されている。
縦方向溝(82)はスプライン(14)の歯厚よりも長く形成されており、これによって、スプライン(14)は蓋体(8)の内部空間(81)において上下方向に移動可能となっている。
蓋体(8)の内部空間(81)に収容されたバネ(9)は、シャフト(7)を操作棒(5)に向けて下方向に付勢しており、このバネ(9)の付勢力によって、操作棒(5)の上端部及びシャフト(7)の下端部に形成された係合部が互いに係合する。
尚、本明細書でいう係合とは、シャフト(7)の回転トルクが操作棒(5)へと伝達され得る状態を指し、具体的には互いの軸平行面(10a)(10b)同士もしくは傾斜面(11a)(11b)同士が互いに滑ることなく面接触している状態を指す。
蓋体(8)の内部空間(81)には、バネ(9)の上端部を押さえる円板状のバネ受け(15)が収容されている。
また、蓋体(8)の天井部には、上下方向に貫通するネジ孔が形成されており、このネジ孔には埋め込みボルト(16)が螺着されている。
埋め込みボルト(16)の下端部はバネ受け(15)の上面に当接しており、埋め込みボルト(16)をネジ孔に沿って前進及び後退させることにより、バネ(9)の長さを変化させることができ、これによってバネ(9)の付勢力を調整することが可能となっている。
操作棒(5)の係合部(51)の下方には非円形断面部(52)が形成されており、この非円形断面部の外面には、操作棒(5)と蓋体(8)を連結するための連結部材(17)が嵌着固定されている。
連結部材(17)は略円筒形状の部材であって、その外周面に蓋体(8)が嵌め込まれている。また、操作棒(5)の非円形断面部(52)の下方には鍔状部(53)が形成されており、この鍔状部(53)を連結部材(17)とその下方に配置された支持部材(19)により挟んでボルト止めすることにより、連結部材(17)が操作棒(5)に対して上下動できないようになっている。
連結部材(17)の外周面および蓋体(8)の内周面には、共に断面半円形状の環状溝が形成されており、これらの環状溝同士が合わさって形成された断面円形状の通路に鋼球等の複数の球体(18)が回転自在に収容されている。
これにより、蓋体(8)は、連結部材(17)に対して回転することは可能であるが、上下方向には移動不可能となっている。ここで、操作棒(5)と連結部材(17)は互いに固定されているので、蓋体(8)は、操作棒(5)に対しても回転可能であるが上下方向には移動不可能となっている。
上記構成からなる本発明に係るハンドルは、蓋体(8)と共にシャフト(7)を一方向(反時計回り方向)に回転させると、操作棒(5)の軸平行面(10a)とシャフト(7)の軸平行面(10b)とが面接触するので、シャフト(7)の回転トルクがそのまま操作棒(5)へと伝達され、操作棒(5)も同じ方向(反時計回り方向)に回転する。
一方、蓋体(8)と共にシャフト(7)を逆方向(時計回り方向)に回転させると(図4(a)参照)、操作棒(5)の傾斜面(11a)とシャフト(7)の傾斜面(11b)とが面接触する(図4(b)参照)。
このとき、回転に伴って、傾斜面(11b)が傾斜面(11a)に対して上方に滑ろうとする力が作用するが、シャフト(7)の回転トルクが小さい場合には、バネ(9)の付勢力によって生じる傾斜面同士の間の摩擦力の方が大きいため、傾斜面同士は互いに摺動することなく、シャフト(7)の回転トルクがそのまま操作棒(5)へと伝達され、操作棒(5)も同じ方向(時計回り方向)に回転する(図示略)。
しかし、シャフト(7)の回転トルクが一定値以上になると、上方に滑ろうとする力がバネ(9)の付勢力による摩擦力を超えるため、バネ(9)が収縮して傾斜面(11b)は傾斜面(11a)に沿って上方へと摺動し(図4(c)参照)、シャフト(7)の回転トルクが操作棒(5)へと伝達されなくなって操作棒(5)は回転しない。
そして、更に回転を続けると、傾斜面(11b)は傾斜面(11a)に沿って更に上方へと摺動し、シャフト(7)が完全に操作棒(5)の上に乗り上げ(図4(d)参照)、シャフト(7)は空回りするようになる。
次に、上記説明したハンドルの作用を踏まえて、このハンドルを有する流体制御器の作用について説明する。
流路(21)を開放する場合、ハンドル(6)の蓋体(8)をシャフト(7)と共に緩み方向(反時計回り)に回転させる。
すると、操作棒(5)の軸平行面(10a)とシャフト(7)の軸平行面(10b)とが面接触するので、シャフト(7)の回転トルクがそのまま操作棒(5)へと伝達される。
これにより、操作棒(5)も同じ方向(反時計回り方向)に回転して上昇するので、ダイヤフラム(3)が流路(21)のシール座(22)から離間して流路(21)が開放される。
流路(21)を閉鎖する場合、ハンドル(6)の蓋体(8)をシャフト(7)と共に締付け方向(時計回り)に回転させる。
すると、操作棒(5)の傾斜面(11a)とシャフト(7)の傾斜面(11b)とが面接触する。
このとき、傾斜面(11b)が傾斜面(11a)に対して上方に滑ろうとする上向きの力が作用するが、シャフト(7)の回転トルクが一定値未満であると、バネ(9)の付勢力がこの上向きの力よりも大きいためにバネの収縮が起こらず、傾斜面同士は互いに摺動することなく、シャフト(7)の回転トルクがそのまま操作棒(5)へと伝達される。
これにより、操作棒(5)も同じ方向(時計回り方向)に回転して下降するので、ダイヤフラム(3)が流路(21)のシール座(22)に当接して流路(21)が閉鎖される。
ダイヤフラム(3)が流路(21)のシール座(22)に当接した状態で更にハンドル(6)を同方向に回し続けると、蓋体(61)の回転トルクが一定値以上となる。すると、傾斜面(11b)が傾斜面(11a)に対して上方に滑ろうとする上向きの力がバネ(9)の付勢力よりも大きくなってバネ(9)が収縮する。
バネ(9)が収縮すると、傾斜面(11b)が傾斜面(11a)に沿って上方へと摺動するので(図4(c)参照)、シャフト(7)の回転トルクが操作棒(5)へと伝達されなくなって操作棒(5)は回転しなくなる。
そして、更に回転を続けると、傾斜面(11b)は傾斜面(11a)に沿って更に上方へと摺動し、シャフト(7)が完全に操作棒(5)の上に乗り上げるため、シャフト(7)が空回りするようになり(図4(d)参照)、ダイヤフラム(3)に過剰な圧力が加わるのを防ぐことができる。
このように流路閉鎖時にシャフト(7)が空回りするようになった後、流路を開放する場合においても、上記した開放時の操作と同じ操作を行えばよい。即ち、ハンドル(6)の蓋体(8)を緩み方向(反時計回り)に回転させるだけでよい。
ハンドル(6)の蓋体(8)を緩み方向(反時計回り)に回転させると、バネ(9)の付勢力によってシャフト(7)の傾斜面(11b)が操作棒(5)の傾斜面(11a)に沿って下方へと摺動し、操作棒(5)の軸平行面(10a)とシャフト(7)の軸平行面(10b)とが面接触するようになる。
これにより、シャフト(7)の回転トルクがそのまま操作棒(5)へと伝達されるようになるので、上述したように流路を開放することができる。
本発明に係るハンドルを備えた流体制御器によれば、過剰な締め付け力(回転トルク)が加わった場合、先ず傾斜面(11b)が傾斜面(11a)に沿って滑り出すので、操作者はこの時点でハンドルが軽くなったと感じ、それ以上の締め付けを中止することができる。従って、本発明においては、必ずしもシャフト(7)が完全に操作棒(5)の上に乗り上げる必要はない。
しかし、シャフト(7)が空回りするようになることで、操作者に対して回転を中止してもよい旨のシグナル(感覚)をより確実に伝えることが可能となるため、シャフト(7)が完全に操作棒(5)の上に乗り上げるように構成することが好ましい。この構成は、過剰トルクが加わった時のバネ(9)の収縮量が、係合部における軸平行面の長さ(高さ)よりも大きくなるように設定することで容易に得ることができる。
本発明に係る流体制御器においては、傾斜面同士が摺動を始める(滑り始める)もしくは蓋体(8)及びシャフト(7)が空回りを始める回転トルクは、バネ(9)の付勢力を調整することにより、ダイヤフラム(3)の損傷が生じない程度の値に設定される。
これにより、ダイヤフラム(3)に過剰な圧力が加わって損傷することを防止することが可能となる。
本発明は、トルク管理が要求される機器、例えば化学工業プラント等において流体の流量制御を行うための流体制御器に対して好適に用いられる。
本発明に係るトルクリミッター付きハンドルの要部分解斜視図である。 本発明に係るトルクリミッター付きハンドル(図1示のハンドル)を備えた流体制御器全体の縦断面図である。 操作棒の上端部に形成された係合部の六面図であり、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は平面図、(e)は底面図、(f)は背面図である。 本発明に係るトルクリミッター付きハンドルの作用を説明する説明図である。 従来のダイヤフラム弁の一例を示す断面図である。 図5に示したダイヤフラム弁のハンドルの一例を示す平面図である。 図6のC−C’断面図である。
符号の説明
1 流体制御器
2 弁箱
21 流路
3 弁体(ダイヤフラム)
4 挟持部材
5 操作棒
51 操作棒の係合部
6 ハンドル
7 シャフト
71 シャフトの係合部
8 蓋体
81 蓋体の内部空間
82 縦方向溝
9 バネ
10a 操作棒の軸平行面
10b シャフトの軸平行面
11a 操作棒の傾斜面
11b シャフトの傾斜面
14 スプライン

Claims (6)

  1. ハンドルの回転に伴って軸方向に移動する操作棒と、該操作棒と同一軸線上に係脱可能に連結されたシャフトと、該シャフトを操作棒に向けて付勢するバネとからなり、前記操作棒及びシャフトの係合部には、軸線と平行な軸平行面と、軸線に対して傾斜する傾斜面が夫々形成され、前記軸平行面同士はシャフトの一方向回転時に面接触し、前記傾斜面同士はシャフトの逆方向回転時に面接触するとともに該回転時のトルクが一定値以上のときに前記バネの付勢力に抗して軸方向に摺動することを特徴とするトルクリミッター付きハンドル。
  2. 前記シャフトに外嵌されて該シャフトと一体的に回転する蓋体を備え、前記蓋体は操作棒に対し回転可能且つ上下動不可能に連結され、前記バネは該蓋体の内部空間に収容され、前記シャフトは該内部空間内にて上下動可能とされてなることを特徴とする請求項1記載のトルクリミッター付きハンドル。
  3. 前記シャフトにスプラインが設けられ、前記蓋体に該スプラインの歯に噛み合い且つ該歯厚よりも長い溝が設けられ、これらスプラインと溝の噛み合いによりシャフトと蓋体が連結されてなることを特徴とする請求項2記載のトルクリミッター付きハンドル。
  4. 流路が設けられた弁箱と、前記流路を開放又は閉鎖する弁体と、該弁体に接続された操作棒と、回転により該操作棒を上下動させるハンドルとが備えられてなる流体制御器であって、前記ハンドルは、操作棒と同一軸線上に係脱可能に連結されたシャフトと、該シャフトを操作棒に向けて付勢するバネとからなり、前記操作棒及びシャフトの係合部には、軸線と平行な軸平行面と、軸線に対して傾斜する傾斜面が夫々形成され、前記軸平行面同士はシャフトの一方向回転時に面接触し、前記傾斜面同士はシャフトの逆方向回転時に面接触するとともに該回転時のトルクが一定値以上のときに前記バネの付勢力に抗して軸方向に摺動することを特徴とする流体制御器。
  5. 前記シャフトに外嵌されて該シャフトと一体的に回転する蓋体を備え、前記蓋体は操作棒に対し回転可能且つ上下動不可能に連結され、前記バネは該蓋体の内部空間に収容され、前記シャフトは該内部空間内にて上下動可能とされてなることを特徴とする請求項4記載の流体制御器。
  6. 前記シャフトにスプラインが設けられ、前記蓋体に該スプラインの歯に噛み合い且つ該歯厚よりも長い溝が設けられ、これらスプラインと溝の噛み合いによりシャフトと蓋体が連結されてなることを特徴とする請求項5記載の流体制御器。

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