JP2006135047A - マスク - Google Patents

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Abstract

【目的】 マスク上でのパタン面積密度を調整し、メンブレン歪みを低減することを目的とする。
【構成】 本発明のマスクは、所定のサイズで分割された複数の領域にそれぞれ露光パタン22を配置したマスクにおいて、ウェハ9に前記複数の領域のそれぞれの露光パタン22を繰り返し露光することにより、前記複数の領域のうち、少なくともいずれかの領域の一部が、他の領域の一部と前記ウェハ9上において重ねて露光される場合に、他の領域の一部と重なることになる前記少なくともいずれかの領域の一部に、前記他の領域の露光パタン22と重ならないようにダミーパタン23を配置することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マスクに係り、特に、荷電粒子線リソグラフィに用いるマスクおよびそれを用いた半導体装置の製造方法に関する。
近年、半導体装置などの製造においては装置構造の微細化が進むに伴い、従来の光を用いたリソグラフィ技術ではパタン形成が困難な状況となりつつあるため、光に代わる光源を用いたリソグラフィ技術が開発されている。電子線などの荷電粒子線を光源としマスクを用いた一括転写型のリソグラフィ技術もこれらの新しいリソグラフィ技術のひとつであり、中でもEPL(Electron Projection Lithography)と呼ばれる電子線縮小投影露光方式は現在注目を浴びる方式の一つである。
図7は、ステンシルマスクの一部を示す図である。
上述したEPLに用いるマスクは、図5に示すように、シリコンなどを2μm乃至それ以下の薄板化したものであるメンブレン2に、電子ビーム1を透過させるための開口部3を設けたもの(ステンシルマスク)を用いる。ステンシルマスクに照射された電子ビーム1は、開口部3では、電子ビーム4で示すようにそのまま透過し、非開口部は電子ビーム5で示すようにメンブレン2により散乱される。
図8は、EPLの原理を説明するための概念図である。
ステンシルマスク10に設けられる開口部3は所望の露光パタン形状に対応したものである。ステンシルマスク10に照射された電子ビーム1は、開口部3ではそのまま透過し、非開口部はメンブレン2により散乱される。メンブレン2で散乱された電子ビームは、散乱電子ビーム5となってマスク像をウェハ9面へ投影する投影レンズ6等で構成される投影光学系内のクロスオーバー面(電子線収束面)近傍に設けられた絞りとなる制限アパーチャ7によってそのほとんどが遮断され、ウェハ9面ではマスク10の開口部3を透過した電子ビームは、非散乱電子ビーム4となって、非散乱電子ビーム4のみでパタンをウェハ9面上に塗布されたレジスト8に結像させる。
図9は、連続メンブレンマスクの一部を示す図である。
EPLに用いるマスクとしては上述のステンシルタイプの他にも図9に示す連続メンブレンと呼ばれるタイプのものもある。連続メンブレンマスクは、照射される電子ビーム1の散乱が比較的小さいメンブレン13と、電子ビーム1の散乱が大きい散乱体12の二層を含む多層構造になっており、パタン部11のみ散乱体12を除去したマスクとなっている。パタン部11を完全な開口とするステンシルタイプのマスクに比べ、パタン部11を透過する電子ビーム1のエネルギー損失がある点や、パタン部11と非パタン部となる散乱体12のコントラストが低下するなどの不利な点もあるが、完全な開口を設けないことにより機械的強度が高まると同時にパタンの歪みが低減される点やドーナツ状パタンが脱落する問題を回避できるなどの利点がある。ここでも、連続メンブレンマスクに照射された電子ビーム1は、パタン部11では、電子ビーム14で示すように透過し、非パタン部では電子ビーム15で示すように散乱体12により散乱される。
図10は、ステンシルマスクの構成を示す図である。
図10(a)に示すように、ステンシルマスク10は、基板16を用いて、通常、2面形成される。そして、図10(b)に示すように、マスクメンブレン17は一般的に厚さが数μm乃至はそれ以下のシリコン膜や、あるいはその他の材料であっても機械的強度が大変に弱いものを用いるため、マスク全体の機械的強度を保つために支持梁19を格子状に配置した形となっている。図10(c)ではマスクの断面図を示し、基板16の支持基盤部18と支持梁19とによりメンブレン17を支持している。
図11は、マスクパタンの投影概念図である。
図11に示すように、支持梁19で囲まれた領域は、1つのサブフィールドと呼ばれる小領域である。サブフィールドには、若干小さくした露光パタン領域21にパタンとなる開口部3を形成する。この支持梁19となる部分は露光マスクとして用いることが出来ないため、EPLマスクにおいて露光パタンはサブフィールド毎に分割した上で、かかるサブフィールドに対応する各メンブレン17に形成される。すなわち、支持梁19で囲まれるメンブレン17がそれぞれ個々のサブフィールドに対応しており、露光パタンはこれらサブフィールド単位で分割し、マスク上にはサブフィールド毎に離散させて露光パタンを形成する。EPL露光においては個々のメンブレン毎に電子線を照射し、ウェハ上にマスクパタン像を投影していく。
図12は、EPL露光装置の電子光学系概念図である。
電子銃30から照射された電子ビームをコンデンサレンズ31を通過させ、マスク10より上にある偏向器32を用いて、マスク10上での電子ビームの照射位置を変えることでマスク10上の照射サブフィールドを選択し、マスク10より下側にある偏向器32を用いて選択されたサブフィールドパタンを投影レンズ6、制限アパーチャ7を介してウェハ9上の所望の位置へ照射することが出来るようになっている。実際の露光に際しては、これら偏向器32およびマスクステージ33、ウェハステージ34それぞれの動きを調節し、マスク10上で離散的に分割された各サブフィールドパタンが、図11に示したように、照射サブフィールド35がつなぎ合わされ、ウェハ9上では元の設計パタンと同様の繋ぎ合わさったパタンとなる様に順に照射し、露光パタンを形成していく。
メンブレンを用いるマスクではメンブレン上に露光パタンなどのパタンを形成することによりそのメンブレン自体が歪むことが一般に知られている(例えば、非特許文献1,2参照)。その他、ダミーを露光チップ間で重なり合うように発生させるとする技術が文献に開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−332556号公報 M.Lercel,C.Magg,M.Lawliss,C.Williams,N.Caldwell,R.Ackel,L.Kindt,K.Racette,P.Reu,R.Engelstad and R.S.Mackay,"Patterning−induced image placement distortions on electron beam projection lithography membrane masks",J.Vac.Sci.Technol,B19(6),pp.2671−2677,2001 H.Takenaka,H.Yamashita,K.Koike and M.Yamabe,"Study of subfield distortion of an EPL stencil mask",Proc.SPIE5037,pp.962−971,2003
ここで、上述したメンブレン自体の歪みについては、撓まないように、引っ張り力を与えているため、メンブレンを構成する部材が持つ内部応力に起因しており、パタンの形成によりその部分の応力が緩和あるいは開放されることが原因でメンブレンの歪み状態が変化することによる。このためメンブレンに形成されたパタンが本来の設計上の位置からずれ、結果的に露光パタンの位置精度にも悪影響を及ぼすといった問題があった。この様にメンブレンに露光パタンを形成することによって発生する歪みすなわちパタンの位置ずれは同一メンブレン内に形成される露光パタンの面積密度に偏りがあるほどより顕著になることも知られている。
図13は、メンブレン歪みを低減するためにパタン面積密度の偏りを緩和させる目的でのダミーパタン挿入を説明する概念図である。
図13に示すように、メンブレンの歪みを低減する対策として、メンブレン内での露光パタンの面積密度の偏りを小さくするために本来の露光パタン22の他に比較的パタン面積密度の低い領域にダミーパタン23を挿入する方法が有効である。
しかし、メンブレン歪みを低減するためにダミーパタンを挿入してパタン面積密度を均一化する方法では、所望の露光領域の各辺がサブフィールドの整数倍の長さとならない場合において問題を生じる。
図14は、露光チップをサブフィールド単位で分割する方法を示した概念図である。
例えば、サブフィールドサイズがウェハ上で250μm四方、露光対象となる露光チップサイズが縦20.0mm、横18.4mmの場合を例に説明する。この露光チップ24をサブフィールド単位に分割すると、縦はサブフィールド80個ちょうどで割り切れるのに対し、横はサブフィールド74個となる。ただし74個目は150μmとなり、100μm余ることになる(この様に露光チップの露光領域からはみ出すサブフィールド上の領域を以下では残余領域26と呼ぶこととする)。この様な場合に各メンブレン内の露光パタン22のパタン面積密度の偏りを低減するためのダミーパタン挿入を考えた場合、この74個目のサブフィールドに対しては100μm幅の残余領域26にもダミーパタンを挿入する必要が発生する。しかし、ウェハへのパタン露光においては、これらの露光チップ24は横方向には18.4mmの間隔で隙間を開けずに露光されるのが一般的であり、上述のダミーパタンは隣接する露光チップ24の一部に重なることになる。従って、結局のところ露光チップ24からはみ出すサブフィールドの余り100μmの領域にはパタン面積密度を調整するためのダミーを入れることは出来ないことになり、このサブフィールドパタンが入るマスク10上のメンブレンでは歪みが低減できない。
ここで、露光チップのサイズをサブフィールドサイズの整数倍とするなどの対策も提案されているが、その場合にはウェハから取れる半導体装置の個数を減らす可能性がある。また現在のEPLで用いられているウェハ上250μmのサブフィールドサイズではこの問題はあまり顕著では無いが、サブフィールドサイズが1mm乃至はそれ以上に拡大される可能性もあり、その場合には上記問題はより顕著になるものと予想される。
さらに、実際の半導体装置のパタン露光においてはスクライブラインなどの領域があるため、隣接する露光チップ間で露光領域が重なり合うことがあり、この場合は露光チップの露光される間隔よりも単一の露光チップの持つ露光領域幅の方が若干広くなるが、この様な場合においても上述の問題は同様に発生する。
本発明は、上述した問題点を克服し、マスク上でのパタン面積密度を調整し、メンブレン歪みを低減することを目的とする。
本発明のマスクは、
所定のサイズで分割された複数の領域にそれぞれ露光パタンを配置したマスクにおいて、
基板に前記複数の領域のそれぞれの露光パタンを繰り返し露光することにより、前記複数の領域のうち、少なくともいずれかの領域の一部が、他の領域の一部と前記基板上において重ねて露光される場合に、他の領域の一部と重なることになる前記少なくともいずれかの領域の一部に、前記他の領域の露光パタンと重ならないようにダミーパタンを配置することを特徴とする。
前記他の領域の露光パタンと重ならないようにダミーパタンを配置することにより、他の領域の一部と重なることになる前記少なくともいずれかの領域の一部においてもパタン面積密度を調整することができる。
さらに、本発明における前記他の領域に前記露光パタンと共にダミーパタンが配置される場合に、前記他の領域の一部と重なることになる前記少なくともいずれかの領域の一部の前記ダミーパタンを前記他の領域のダミーパタンと重なるように配置することを特徴とする。
前記他の領域の一部にダミーパタンが配置される場合には、かかるダミーパタンと重なるように配置することにより、ダミーパタン同士が重複する領域でのパタン面積密度の増大を抑えることができる。
また、本発明のマスクは、
所定のサイズで分割された複数の領域にそれぞれ露光パタンを配置したマスクにおいて、
基板に前記複数の領域のそれぞれの露光パタンを繰り返し露光することにより、前記複数の領域のうち、少なくともいずれかの領域の一部が、他の領域の一部と前記基板上において重ねて露光される場合に、前記他の領域の一部に前記他の領域の所望する露光パタンの一部を配置し、前記他の領域の一部と重なることになる前記少なくともいずれかの領域の一部に、前記他の領域の所望する露光パタンの残りのパタンを配置することを特徴とする。
重なる領域同士で、露光パタンを分割し分け合うことで、本来、パタンを配置できない領域においてもパタン面積密度を調整することができる。
そして、前記基板に前記複数の領域のそれぞれの露光パタンを繰り返し露光することにより、複数の半導体チップを形成し、
さらに、本発明における前記少なくともいずれかの領域の一部と前記他の領域の一部とが重ねて露光される領域を1つの半導体チップとなる領域内に設けることを特徴とする。
重ねて露光される領域を1つの半導体チップとなる領域内に設けることにより、比較的接続精度の劣る隣接する半導体チップとの間でのパタンの重ね合わせを回避することができる。
以上説明したように、本発明によれば、他の領域の一部と重なることになる前記少なくともいずれかの領域の一部においてもパタン面積密度を調整することができるので、メンブレン歪みを低減することができる。
以下では簡単のために露光チップの露光領域が露光チップを露光する間隔と同じである場合を仮定して説明を進める。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるマスク上でのダミーパタンの発生方法、およびかかるマスクによる露光後のパタンを示す概念図である。
図1(a)において、マスク10には、複数のサブフィールドに分割されたそれぞれのサブフィールドにおける露光パタン22が配置される。ここでは、説明の簡略化のため、マスク10の各サブフィールドを仕切り、メンブレンを支持する支持梁等については省略している。サブフィールドサイズで割り切れない1つの半導体チップとなる露光チップ24にマスク10上の複数のサブフィールドパタンを露光転写する場合、残余領域26が生じる。ここで、サブフィールドサイズは、ウェハ上で250μm四方、マスク上では、縮小転写1/4とすると1mm四方となる。
露光チップ24の露光領域からはみ出すサブフィールドの残余領域26に対し、所望の露光間隔でウェハ上に露光した際にその残余領域と重なり合う部分の露光パタン22の配置を考慮し、それら露光パタン22とは干渉しない位置にのみダミーパタン23を発生させる。
かかるマスクで露光転写した場合、図1(b)に示すように、ウェハ9上において隣の露光チップ24では、最初のサブフィールドにおいて、残余領域26のダミーパタン23が露光転写されることになるが、露光パタン22とは干渉しない位置にのみダミーパタン23を発生させるため、露光パタン22に影響を与えないようにすることができる。
ここで、ダミーパタンのサイズは、ウェハ上で2μm角以下となるように発生させることが望ましい。さらに、0.2〜1μm角となるように発生させることがなお望ましい。
これらのダミーパタンの挿入においては、隣接する露光チップとの相互の位置精度についても考慮する必要がある。一般に隣接する露光チップ24間での相対的な位置関係は下層パタンとの重ね合わせ精度に比べて悪い傾向にある。このため、残余領域26と重なり合う部分の露光パタン22と残余領域26に挿入するダミーパタン23との間の距離には、隣接する露光チップ間の相互の位置精度を考慮した余裕をみておくことが望ましい。半導体装置を形成する場合の最小配線ピッチ前後乃至それ以上離すことが望ましい。最小配線ピッチの2倍以上離すとより望ましい。例えば、最小ピッチ260nmの半導体装置を仮定した場合にはウェハ上において250nm程度か或いはそれ以上の余裕をみておくことが望ましい。
露光チップ24の露光領域からはみ出すサブフィールドの残余領域26にもパタン面積密度を調整するためのダミーパタン23を挿入することが可能となり、当該メンブレンの歪みを低減し、露光パタン22の位置精度を向上させることが出来る。また当該ダミーを発生させても露光チップ24の配置間隔を広げる必要が無く、ウェハ9から取れる半導体装置の個数を減らさなくて済ますことができる。
実施の形態2.
図2は、実施の形態2におけるマスク上でのダミーパタンの発生方法、およびかかるマスクによる露光後のパタンを示す概念図である。
図2においても、図1と同様、説明の簡略化のため、マスク10の各サブフィールドを仕切り、メンブレンを支持する支持梁等については省略している。
図2(a)において、マスク10には、複数のサブフィールドに分割されたそれぞれのサブフィールドにおける露光パタン22が配置される。サブフィールドサイズで割り切れない1つの半導体チップとなる露光チップ24にマスク10上の複数のサブフィールドパタンを露光転写する場合、残余領域26が生じる。ここで、サブフィールドサイズは、ウェハ上で250μm四方、マスク上では、縮小転写1/4とすると1mm四方となる。
残余領域26と重なり合う部分のパタンにおいてもメンブレン歪みを低減する目的やあるいは別のプロセス上の要請からダミーパタンが挿入される場合は少なくない。この場合、残余領域26に発生させるダミーパタン23はこれらのダミーと重なり交わることは許容される。このことを踏まえ、残余領域26と重なり合う部分の露光パタンのうち、ダミーパタン以外の露光パタン22とのみ干渉しない位置にダミーパタン23を発生させる。あるいは、残余領域26と重なり合う部分の露光パタンの中のダミーパタンと重なる位置にダミーパタン23を発生させ、更に残余領域26に求められるパタン面積密度に及ばない場合にはダミーパタン以外の露光パタンと干渉しない位置にダミーパタン23を発生させる。
かかるマスクで露光転写した場合、図2(b)に示すように、ウェハ9上において隣の露光チップ24では、最初のサブフィールドにおいて、残余領域26のダミーパタン23が露光転写されることになるが、露光パタン22とは干渉しない位置にのみダミーパタン23を発生させるため、露光パタン22に影響を与えないようにすることができる。
さらに、ダミーパタン同士を重ねた場合、ダミーパタン同士は重なり合うことを許容するため、残余領域26に配置するダミーパタン23の配置可能な場所が増大し、ダミーパタン23を配置する自由度が増す。また、別プロセスの要請からダミーパタンを挿入している場合には、露光パタン全体でのパタン面積密度の偏りを小さくすることが求められる。この様な場合には、残余領域26に挿入するダミーをそれと重なる領域のダミーと極力重ね合わせることで、これらのパタンが重なる領域でのパタン面積密度の増大を抑えることができる。
実施の形態3.
図3は、実施の形態3におけるマスク上での露光パタンの分割配置とダミーパタンの発生方法、および、かかるマスクによる露光後のパタンを示す概念図である。
図3においても、図1と同様、説明の簡略化のため、マスク10の各サブフィールドを仕切り、メンブレンを支持する支持梁等については省略している。
図3(a)において、マスク10には、複数のサブフィールドに分割されたそれぞれのサブフィールドにおける露光パタン22が配置される。サブフィールドサイズで割り切れない1つの半導体チップとなる露光チップ24にマスク10上の複数のサブフィールドパタンを露光転写する場合、残余領域26が生じる。ここで、サブフィールドサイズは、ウェハ上で250μm四方、マスク上では、縮小転写1/4とすると1mm四方となる。
所望の露光間隔でパタンをウェハ9上に露光した際に残余領域26と重なり合う部分の露光パタン22について、その一部のパタンを抜き取り、抜き取ったパタンを残余領域26に挿入することにより、双方のサブフィールド内のパタン面積密度の偏りを低減させる様に調整する。残余領域26に移すパタンは下層のパタンとの重ね合わせに要求される精度が比較的緩く重ね合わせずれが比較的大きくてもよいものを選ぶことが望ましく、またその場合の重ね合わせ精度には隣接する露光チップ間での相互の位置合わせ精度を考慮し、その上で所望の重ね合わせ精度を満たすことが望ましい。例えば、電源線やコンタクトつなぎ部などに特に好適である。さらに、この手法に加えて上記各実施の形態におけるダミー挿入の手法を併せて実施するように構成しても構わない。
かかるマスクで露光転写した場合、図3(b)に示すように、ウェハ9上において隣の露光チップ24では、最初のサブフィールドにおいて、露光パタン22の一部と残余領域26に配置した露光パタン22から抜き取った残りのパタンとが露光転写されることになる。かかるパタン同士が繋がり、所望する露光パタン22をウェハ9上に露光転写することができる。
上記各実施の形態に示したダミーを発生する手法では、本来の露光パタン22の面積密度が高い場合や、あるいは下層や上層のパタンとの関係でダミーを挿入できる領域に限りがある場合に、残余領域26に十分なダミーを挿入出来ないあるいは全くダミーを挿入出来ないことが考えられる。本実施の形態では、この様な状況においても本来の露光パタン22の一部を残余領域26に写すことによってパタン面積密度の調整をより効率的に行うことが出来るので、特に、有効である。また、図3に示すように、さらに、ダミーパタン23を挿入しても構わない。
図4は、実施の形態3におけるマスク上での露光パタンの別の分割配置とダミーパタンの発生方法、および、かかるマスクによる露光後のパタンを示す概念図である。
図4(a)において、マスク10上の残余領域と重なる第1番目のサブフィールドの一部と残余領域が生じる第74番目のサブフィールドの一部とを示している。ここでは、所望する露光パタンを図3に示すように細切れに分割しないで、所望する露光パタン22の線幅を細くしたパタンを重なり合うサブフィールドの一部と残余領域とに発生させる。
かかるマスクで露光転写した場合、図4(b)に示すように、ウェハ9上において隣の露光チップ24では、最初のサブフィールドにおいて、露光パタン22を細くしたパタンと残余領域26に配置した露光パタン22を細くしたパタンとが露光転写されることになる。かかるパタン同士が繋がり、所望する線幅の露光パタン22をウェハ9上に露光転写することができる。
実施の形態4.
図5は、実施の形態4におけるマスク上での露光パタンの分割配置とダミーパタンの発生方法、および、かかるマスクによる露光後のパタンを示す概念図である。
図5においても、図1と同様、説明の簡略化のため、マスク10の各サブフィールドを仕切り、メンブレンを支持する支持梁等については省略している。
EPL露光装置では露光領域内の全てのサブフィールドの露光間隔が必ずしも固定では無く、互いに不連続なステージ移動を伴って接続されるサブフィールドの間ではその間隔を任意に変えることも可能である。言い換えれば、EPL露光装置におけるマスクステージ或いはウェハステージでは、ピッチ変更が可能である。
このことを利用すれば、図5(a)に示すように、残余領域26を必ずしも露光チップ24の外側にする必要は無く、露光チップ24内部のサブフィールドに取り込むことも可能である。露光チップ24の端部近傍においてダミーを挿入するのが難しい露光パタンの場合、残余領域26をチップ内部に配置し、ここでダミーパタン23を発生させ、あるいはパタンの一部を残余領域26に移すなど上述した各実施の形態の手法を適用することもできる。
かかるマスクで露光転写した場合、図5(b)に示すように、ウェハ9上における各露光チップ24内において、露光パタン22の一部と、残余領域26に配置した露光パタン22から抜き取った残りのパタンとが露光転写されることになる。かかる場合には、パタン同士が繋がり、所望する露光パタン22をウェハ9上に露光転写することができる。或いは、露光パタン22とダミーパタン23とが露光転写されることになる。かかる場合には、露光パタン22とは干渉しない位置にのみダミーパタン23を発生させるため、露光パタン22に影響を与えないようにすることができる。
露光パタンの中でも比較的ダミーパタンを挿入する余裕があるところを利用する自由度が増すという利点がある他、特に、図3或いは図4で説明した一部のパタンを残余領域26に移す手法を適用する場合、隣接する露光チップとの間でパタンの分割、移動を行った場合には下地パタンとの重ね合わせ精度や互いに分割されたパタンの間での接続精度が劣化する問題が発生するが、この手法を適用することにより露光パタンの分割が同一の露光チップ内でのみ行われ、露光チップ間で発生するこれらの精度劣化を無くすことが出来る。
実施の形態5.
図6は、実施の形態5におけるマスク上での露光パタンの分割配置とダミーパタンの発生方法、および、かかるマスクによる露光後のパタンを示す概念図である。
図6においても、図1と同様、説明の簡略化のため、マスク10の各サブフィールドを仕切り、メンブレンを支持する支持梁等については省略している。
実施の形態4では、露光チップ24内の一箇所で残余領域26を吸収しているが、図6(a)に示すように、露光チップ24内にサブフィールドの露光間隔を任意に変更出来るところが複数箇所存在する場合において、それらのサブフィールド間隔を任意に変更出来るところおよび露光チップ24端に対し残余領域26を均等あるいは任意に分配した上で、上述した実施の形態1〜3で述べた手法を適用するようにしても有効である。
かかるマスクで露光転写した場合、図6(b)に示すように、ウェハ9上における各露光チップ24内において、重ねあわされる領域を小さくした上で、各重ねあわされた領域において、露光パタン22の一部と、残余領域26に配置した露光パタン22から抜き取った残りのパタンとが露光転写されることになる。かかる場合には、パタン同士が繋がり、所望する露光パタン22をウェハ9上に露光転写することができる。或いは、露光パタン22とダミーパタン23とが露光転写されることになる。かかる場合には、露光パタン22とは干渉しない位置にのみダミーパタン23を発生させるため、露光パタン22に影響を与えないようにすることができる。
残余領域26でのダミー発生やあるいは露光パタン22の分割および移動といったパタン面積密度の偏りを低減させる方法を適用したとしてもパタン面積密度の一様化の効果が十分で無い場合、単一のメンブレンの中でパタン面積密度に偏りのある領域の面積を小さくすることは、メンブレンの歪みを低減するために有効である。本実施の形態5に示した手法を適用することで、残余領域26を小分けにして単一のメンブレンの中で残余領域26が占める面積を小さくすることが出来、メンブレンの歪みをより低減することが出来る。
以上説明したように、上述した各実施の形態により、投影型電子線リソグラフィ等に用いるマスクであって、メンブレン膜を用いるマスクにおいて、メンブレン膜に挿入される露光パタンの面積密度の分布を一様化することができ、メンブレン膜の歪み(すなわちパタンの歪み)を低減し、露光パタンの位置精度の向上させることができる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのマスク或いは露光方法は、本発明の範囲に包含される。
実施の形態1におけるマスク上でのダミーパタンの発生方法、およびかかるマスクによる露光後のパタンを示す概念図である。 実施の形態2におけるマスク上でのダミーパタンの発生方法、およびかかるマスクによる露光後のパタンを示す概念図である。 実施の形態3におけるマスク上での露光パタンの分割配置とダミーパタンの発生方法、および、かかるマスクによる露光後のパタンを示す概念図である。 実施の形態3におけるマスク上での露光パタンの別の分割配置とダミーパタンの発生方法、および、かかるマスクによる露光後のパタンを示す概念図である。 実施の形態4におけるマスク上での露光パタンの分割配置とダミーパタンの発生方法、および、かかるマスクによる露光後のパタンを示す概念図である。 実施の形態5におけるマスク上での露光パタンの分割配置とダミーパタンの発生方法、および、かかるマスクによる露光後のパタンを示す概念図である。 ステンシルマスクの一部を示す図である。 EPLの原理を説明するための概念図である。 連続メンブレンマスクの一部を示す図である。 ステンシルマスクの構成を示す図である。 マスクパタンの投影概念図である。 EPL露光装置の電子光学系概念図である。 メンブレン歪みを低減するためにパタン面積密度の偏りを緩和させる目的でのダミーパタン挿入を説明する概念図である。 露光チップをサブフィールド単位で分割する方法を示した概念図である。
符号の説明
1,4,5,14,15 電子ビーム
2,13,17 メンブレン
3 開口部
6 投影レンズ
7 制限アパーチャ
8 レジスト
9 ウェハ
10 マスク
11 パタン部
12 散乱体
16 基板
18 支持基板部
19 支持梁
22 露光パタン
23 ダミーパタン
24 露光チップ
26 残余領域
30 電子銃
31 コンデンサレンズ
32 偏向器
33 マスクステージ
34 ウェハステージ
35 サブフィールド

Claims (4)

  1. 所定のサイズで分割された複数の領域にそれぞれ露光パタンを配置したマスクにおいて、
    基板に前記複数の領域のそれぞれの露光パタンを繰り返し露光することにより、前記複数の領域のうち、少なくともいずれかの領域の一部が、他の領域の一部と前記基板上において重ねて露光される場合に、他の領域の一部と重なることになる前記少なくともいずれかの領域の一部に、前記他の領域の露光パタンと重ならないようにダミーパタンを配置することを特徴とするマスク。
  2. 前記他の領域に前記露光パタンと共にダミーパタンが配置される場合に、前記他の領域の一部と重なることになる前記少なくともいずれかの領域の一部の前記ダミーパタンを前記他の領域のダミーパタンと重なるように配置することを特徴とする請求項1記載のマスク。
  3. 所定のサイズで分割された複数の領域にそれぞれ露光パタンを配置したマスクにおいて、
    基板に前記複数の領域のそれぞれの露光パタンを繰り返し露光することにより、前記複数の領域のうち、少なくともいずれかの領域の一部が、他の領域の一部と前記基板上において重ねて露光される場合に、前記他の領域の一部に前記他の領域の所望する露光パタンの一部を配置し、前記他の領域の一部と重なることになる前記少なくともいずれかの領域の一部に、前記他の領域の所望する露光パタンの残りのパタンを配置することを特徴とするマスク。
  4. 前記基板に前記複数の領域のそれぞれの露光パタンを繰り返し露光することにより、複数の半導体チップを形成し、
    前記少なくともいずれかの領域の一部と前記他の領域の一部とが重ねて露光される領域を1つの半導体チップとなる領域内に設けることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のマスク。
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