JP2006134772A - Manufacturing method of display panel, its manufacturing device and display panel - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、表示パネルの製造方法、その製造装置、表示パネルに関する。 The present invention relates to a display panel manufacturing method, a manufacturing apparatus therefor, and a display panel.
従来、一対の平面ガラス基板同士を放電空間を介して互いに対向配置し、一方のガラス基板内面上に井桁状もしくはストライプ状の隔壁を設けることによって前記放電空間を複数個の放電セルに区画し、これら複数個の放電セル内で選択的に放電発光させることにより画像表示を実施するプラズマディスプレイパネルが知られている(例えば、特許文献1参照)。 Conventionally, a pair of flat glass substrates are arranged opposite to each other via a discharge space, and the discharge space is partitioned into a plurality of discharge cells by providing a grid-like or stripe-shaped partition wall on one glass substrate inner surface, There is known a plasma display panel that displays an image by selectively emitting light in the plurality of discharge cells (see, for example, Patent Document 1).
図1は、特許文献1に記載のPDP(プラズマディスプレイパネル)を示した分解斜視図である。図1において、100はPDPであり、このPDP100は、前面基板101と背面基板102とを備えている。これら前面基板101および背面基板102は、放電空間103を介して互いに対向配置されている。前面基板101の内面側には、互いに平行に配設された複数の透明電極104と、この透明電極104に沿って設けられた図示しないバス電極と、吸光性材料からなる複数のブラックストライプ105と、誘電体層106と、保護膜107と、などがそれぞれ設けられている。背面基板102の内面側には、互いに平行に配設された複数のアドレス電極108と、アドレス電極保護層109と、井桁形状の隔壁110と、などがそれぞれ設けられている。そして、隔壁110により形成された複数の放電セル111の内部にはそれぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体層(112R、112G、112B)が順に形成されている。放電空間101の内部、すなわちそれぞれの放電セル111の内部は、ネオンガスなどの放電ガスが充填され、外気との間で密閉されている。
FIG. 1 is an exploded perspective view showing a PDP (plasma display panel) described in
ここで、背面基板102の内面側に複数のアドレス電極108を形成する場合、Cr/Al/CrやCr/Cu/Crなどの3層構造の金属材料層をスパッタ法などにより背面基板102上全面に形成し、フォトリソグラフィ法を用いてこれら金属材料層をパターニング処理することによりアドレス電極108を形成する構成が知られている(例えば、特許文献2参照)。図2は、特許文献2に記載の構成により背面基板102の上にアドレス電極108を形成した場合の背面基板102を示した断面図である。図3および図4は、図2に示すアドレス電極108のパターンを背面基板102上に形成する際の各製造工程を説明する図である。
Here, when the plurality of
図2において、アドレス電極108は、ガラス基板からなる背面基板102の内面上に、第1のCr(クロム)層108A1およびAl(アルミニウム)層108B1が下から上に順に積層された状態で形成されている。
In FIG. 2, the
図2に示すようなアドレス電極108を背面基板102の上に形成するためには、図3(A)に示すように、まず、背面基板102の内面側の全面に、第1のCr電極材料層108と、Al電極材料層108Bと、第2のCr電極材料層108Cと、をそれぞれスパッタ法により順に形成する。そして、図3(B)に示すように、第2のCr電極材料層108Cの上に感光性材料であるレジスト層108Dを一様に塗布して形成する。さらに、図3(C)に示すように、前工程で形成されたレジスト層108Dに電極パターンマスク108E越しにUV光を照射・露光し、レジスト層108Dのうち感光して硬化した部分によりレジストパターン108D1を形成する。この後、図4(D)に示すように、レジスト層108Dのうち感光しなかった未硬化の部分を現像液で除去する。そして、図4(E)に示すように、前工程で形成したレジストパターン108D1をマスクとして、レジストパターン108D1で覆われていない第2のCr電極材料層108Cの一部をCr用エッチング処理液により除去し、第2のCr層108C1を形成する。さらに、図4(F)において、前工程で形成した第2のCr層108C1をマスクとして、第2のCr層108C1で覆われていないAl電極材料層108Bの部分をAl用エッチング処理液により除去し、Al層108B1を形成する。図4(G)において、レジストパターン108D1をレジスト剥離液により除去する。この後、第2のCr層108C1と、第1のCr電極材料層108AのうちAl層108B1で覆われていない部分と、をCr用エッチング処理液により除去して、図2に示すように、第1のCr層108A1およびAl層108B1が順に積層された状態のアドレス電極108を形成する。なお、以上のようにしてガラス基板上に電極を形成する構成は、PDPだけに限らず、例えばFED(Field Emission Display)、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイパネル、有機EL(Electro Luminescence)、液晶ディスプレイなどの表示パネルに共通の構成である。
In order to form the
ところで、上記した特許文献2の構成において、第1のCr電極材料層108Aは、Al層108B1を背面基板102上に密着させるためにAl層108B1と背面基板102との間に設けられる。また、第2のCr電極材料層108Cは、Al電極材料層108Bの一部をエッチング処理する際のマスクなどとして、Al電極材料層108Bとレジスト層108Dとの間に設けられる。
By the way, in the configuration of
しかしながら、上記した特許文献2に記載の構成では、第1のCr電極材料層108Aおよび第2のCr電極材料層108Cの一部をCr用エッチング処理液により除去するため、エッチング処理後の廃液に有害物質である6価クロムが含まれてしまう。このため、廃液から6価クロムを適切に除去するための廃液処理に手間が掛かり製造効率が低下するおそれがある、という問題が一例として挙げられる。また、背面基板102上にCr/Al/CrやCr/Cu/Crなどの3層構造の金属材料層を形成してからアドレス電極108を形成する構成であるため、製造工程が多く、このため、コストおよび製造時間が多くかかってしまうおそれがある、という問題が一例として挙げられる。
However, in the configuration described in
本発明は、上述したような問題点に鑑みて、製造効率を向上できる表示パネルの製造方法、その製造装置、表示パネルを提供することを1つの目的とする。 In view of the above-described problems, it is an object of the present invention to provide a display panel manufacturing method, a manufacturing apparatus, and a display panel that can improve manufacturing efficiency.
請求項1に記載の発明は、発光領域を挟んで対向配置された一対のガラス基板のうち少なくとも一方のガラス基板上に複数の電極パターンを形成して表示パネルを製造する方法であって、前記一方のガラス基板の表面温度が60℃以上となる状態に保持し、このガラス基板上に前記電極の材料となるAlを主成分とする金属材料層を形成することを特徴とした表示パネルの製造方法である。
The invention according to
請求項7に記載の発明は、発光領域を挟んで対向配置された一対のガラス基板のうち少なくとも一方のガラス基板上に複数の電極パターンを形成して表示パネルを製造する装置であって、前記一方のガラス基板を60℃以上に加熱処理する加熱部と、前記加熱部にて加熱処理された前記一方のガラス基板上に前記電極の材料となるAlを主成分とする金属材料層を形成する成膜部と、を具備し、前記成膜部は、前記一方のガラス基板の表面温度が60℃以上となる状態に保持しながら前記一方のガラス基板上に前記金属材料層を形成することを特徴とした表示パネルの製造装置である。 The invention according to claim 7 is an apparatus for manufacturing a display panel by forming a plurality of electrode patterns on at least one glass substrate among a pair of glass substrates arranged opposite to each other with a light emitting region interposed therebetween, A heating part that heat-treats one glass substrate to 60 ° C. or more, and a metal material layer mainly composed of Al as a material of the electrode are formed on the one glass substrate that is heat-treated by the heating part. Forming the metal material layer on the one glass substrate while maintaining the surface temperature of the one glass substrate at 60 ° C. or higher. It is the manufacturing apparatus of the display panel characterized.
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の表示パネルの製造方法により製造した表示パネルである。
The invention according to claim 9 is a display panel manufactured by the method for manufacturing a display panel according to any one of
〔実施の形態の構成〕
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態では、表示パネルとしてのプラズマディスプレイパネルの背面基板に複数のアドレス電極パターンを形成する構成を例示して説明するが、これに限らず、例えばFED、LEDディスプレイパネル、有機EL、液晶ディスプレイなど、ガラス基板に電極パターンを形成する構成であればいずれの構成でも適用できる。図5は、本実施の形態におけるプラズマディスプレイパネルの背面基板を示した斜視図である。図6は、成膜装置の概略構成図である。図7は、背面基板にアドレス電極を形成する工程を示しており、(A)は第1の工程後の背面基板の断面図であり、(B)は第2の工程後の背面基板の断面図であり、(C)は第3の工程後の背面基板の断面図であり、(D)は第4の工程後の背面基板の断面図であり、(E)は第5の工程後の背面基板の断面図であり、(F)は第6の工程後の背面基板の断面図である。なお、アドレス電極の寸法は説明および作図の都合上基板に対して相対的に大きく、かつアドレス電極の数は実際よりも大幅に省略して表示してある。また、隔壁により形成される放電セルの寸法も説明および作図の都合上基板に対して相対的に大きく、かつその数は実際よりも大幅に省略して表示してある。
[Configuration of the embodiment]
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. In this embodiment, a configuration in which a plurality of address electrode patterns are formed on the back substrate of a plasma display panel as a display panel will be described as an example. However, the present invention is not limited to this, and for example, FED, LED display panel, organic EL Any configuration can be applied as long as the electrode pattern is formed on the glass substrate, such as a liquid crystal display. FIG. 5 is a perspective view showing a back substrate of the plasma display panel according to the present embodiment. FIG. 6 is a schematic configuration diagram of a film forming apparatus. FIG. 7 shows a process of forming address electrodes on the back substrate, (A) is a cross-sectional view of the back substrate after the first step, and (B) is a cross-section of the back substrate after the second step. (C) is a cross-sectional view of the back substrate after the third step, (D) is a cross-sectional view of the back substrate after the fourth step, and (E) is a view after the fifth step. It is sectional drawing of a back substrate, (F) is sectional drawing of the back substrate after a 6th process. Note that the dimensions of the address electrodes are relatively large with respect to the substrate for the sake of explanation and drawing, and the number of address electrodes is omitted from the actual illustration. In addition, the dimensions of the discharge cells formed by the barrier ribs are also relatively large with respect to the substrate for convenience of explanation and drawing, and the number thereof is greatly omitted from the actual display.
(表示パネルの構成)
本実施の形態において、1はプラズマディスプレイパネルの背面基板であり、この背面基板1は、例えばソーダライムガラスやソーダライムガラスよりも歪点が高い高歪点ガラス(例:旭硝子(株)製PD200)などを用いた矩形状の平面ガラス板である。この背面基板1は、複数の電極パターンとしてのアドレス電極2と、誘電体層であるアドレス電極保護層3と、隔壁4と、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体層(5R,5G,5B)と、などを備えている。そして、背面基板1の隔壁4が形成された領域は、発光領域としての放電空間となり、この放電空間を挟んで背面基板1と対向して前面基板1Aが配置される。この前面基板1Aの放電空間が形成される面と反対側の面は表示面となる。なお、前面基板1Aの構成については、図1に示す従来の背面基板102と同様の構成であるため、説明を省略する。
(Configuration of display panel)
In the present embodiment,
アドレス電極2は、背面基板1の放電空間が形成される内面側の表面上に密着して設けられ、複数の帯状パターンとして背面基板1の一端側方向に沿って平行に形成される。このアドレス電極2は、Al(アルミニウム)を主成分とした金属材料からなり、一層構造として形成される。このアドレス電極2に用いられる金属材料は、Al金属単体あるいはAlを母材としてMg,Mn,Ti,Mo,Ta,Si,Ni,Nd,Pd,Pt,Au,Znのうち少なくとも1つを添加物として含むAl合金とする。そして、これら添加物の添加量は20重量%以下であることが好ましい。より好ましくは、5重量%以下であることが望ましい。
The
アドレス電極保護層3は、ガラスペーストからなり、アドレス電極2を覆うように背面基板1の内面上に形成される。隔壁4は、例えばアドレス電極保護層3と同一成分のガラスペーストで井桁状に形成され、井桁状の隔壁4で放電空間を区画することにより複数の矩形状の放電セル40が形成される。この放電セル40内部には、背面基板1および前面基板1Aを貼り合わせる際にそれぞれに希ガスが封入される。赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体層(5R,5G,5B)は、これら複数の放電セル40の内部に順に形成される。そして、蛍光体層5R、5G、5Bは、それぞれの放電セル40で発生した紫外光により励起され、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の可視光を発光する。
The address electrode
(表示パネル製造装置)
次に、背面基板1を製造する表示パネルの製造装置の一部を構成する成膜装置について、図6に基づいて説明する。図6において、10は成膜装置であり、この成膜装置10は、背面基板1の内面側の全面にアドレス電極2の材料となるAlを主成分とするAl系金属材料層を形成する、成膜処理を実施する。そして、成膜装置10は、背面基板1を搬送する図示しない搬送手段と、成膜準備室20と、成膜処理を実施する要部となる成膜部30と、図示しない排出室と、などを備えている。
(Display panel manufacturing equipment)
Next, a film forming apparatus constituting a part of a display panel manufacturing apparatus for manufacturing the
搬送手段は、背面基板1を成膜準備室20の内部に搬送し、そして成膜準備室20から成膜部30の内部に搬送する。また、この搬送手段は、成膜部30から排出室へと背面基板1を搬送し、さらに排出室から次工程の装置へと搬送する。
The transfer means transfers the
成膜準備室20は、成膜部30にて背面基板1を成膜処理するために予め背面基板1を高真空下において加熱処理しておくための部屋であり、その内部は適宜密閉される。この成膜準備室20には、その内部に加熱部としてのヒータ21が設けられ、その外部には図示しない真空ポンプが設けられている。ヒータ21は、背面基板1を加熱処理する輻射加熱型のヒータである。このヒータ21は、例えば成膜準備室20内の上部に設けられ、搬送手段により搬送された背面基板1を上方から加熱するなどの構成とする。
The film
そして、ヒータ21は、背面基板1を60℃以上の温度範囲で加熱処理する。より好ましくは、ヒータ21は、背面基板1を60℃以上100℃以下の温度範囲で加熱処理することが望ましい。例えば、背面基板1の温度が60℃以下である場合、成膜部30にて背面基板1に対して成膜処理を実施した際に、Alを主成分とする金属材料薄膜と背面基板1との十分な密着性が確保できない。なお、Alを主成分とするAl系金属材料薄膜と背面基板1との密着性については、後述する実験例にて検証する。一方、背面基板1の温度が100℃以上であると、背面基板1との密着性という製品上の問題はないが、成膜装置10の各部に熱による影響が生じるおそれがある、あるいは成膜装置10の内壁などに大掛かりな耐熱手段を設けなれればならず製造コストが高くなるおそれがある。したがって、ヒータ21は、背面基板1を60℃以上100℃以下の温度範囲で加熱処理することが望ましい。真空ポンプは、成膜準備室20内部を高真空状態に保持する。
The
成膜部30は、背面基板1に対して成膜処理を実施し、その内部がArガスなどの不活性ガスにより充満された状態で適宜密閉される。この成膜部30は、図示しないヒータと、図示しない成膜処理部と、背面基板1のアドレス電極2の材料源となる成膜源31と、図示しない基板支持部と、図示しない真空ポンプと、などを備えている。ヒータは、背面基板1を加熱処理する輻射加熱型のヒータである。このヒータは、成膜部30の内部において背面基板1を加熱し、背面基板1に成膜処理が実施される際、背面基板1の温度を60℃以上100℃以下の温度範囲に調整する。成膜処理部は、高真空下において成膜源31の材料成分を原子レベルで背面基板1に密着するスパッタリング法もしくは真空蒸着法などによる真空成膜処理を実施する。成膜源31は、アドレス電極2と同質の材料からなり、例えば成膜室の下側などに設けられる。基板支持部は、搬送手段より搬送された背面基板1を支持し、背面基板1の被処理面を成膜源31と対向するように保持する。真空ポンプは、成膜部30の内部を成膜準備室20と同様の高真空状態に保持する。
The
排出室は、成膜部30で成膜処理がなされた背面基板1が設置され、この排出室において背面基板1が高真空状態から大気圧下に戻される。
In the discharge chamber, the
(表示パネルの製造方法)
次に、背面基板1に電極パターンとしてのアドレス電極2を形成する工程について図6および図7に基づいて説明する。
(Display panel manufacturing method)
Next, a process of forming the
まず、予め背面基板1の表面を超音波洗浄処理や中性洗剤を用いた水洗処理などにより十分に洗浄しておく。そして、図7(A)に示すように、背面基板102の内面側の全面に、アドレス電極2の材料となるアドレス電極材料層2Aを形成する。
First, the surface of the
具体的には、図6に示す成膜装置10における成膜準備室20の内部に、表面に洗浄処理が施された背面基板1が搬入される。そして、背面基板1の搬入後、成膜準備室20は密閉され、成膜準備室20の内部が真空ポンプにより高真空状態にされるとともに、ヒータ21により背面基板1の温度が60℃以上100℃以下に調整される。
Specifically, the
成膜準備室20にて背面基板1の温度が60℃以上100℃以下に調整されると、背面基板1は成膜部30へと搬送され、背面基板1はその被処理面が成膜源31と対向する状態に基板支持部に支持される。成膜部30の内部は真空ポンプにより成膜準備室20の内部と同様の高真空状態に調整され、ヒータにより背面基板1が60℃以上100℃以下の温度範囲に加熱される。そして、真空成膜装置によりスパッタリング法もしくは真空蒸着法により背面基板1の内面側全面に対して成膜処理を実施する。ここで、スパッタリング法もしくは真空蒸着法では、成膜源31の材料成分は背面基板1の処理面側に向かって飛び出し、原子レベルで背面基板1の処理面上に真空蒸着する。また、成膜源31から飛び出す材料成分は直線運動するため、成膜源31から飛び出す材料成分が背面基板1の被処理面の反対側にまで回りこむことがない。かかる成膜処理を所定時間実施し、背面基板1の処理面側に所定の膜厚のアドレス電極材料層2Aを一様に形成する。そして、アドレス電極材料層2Aが所定の膜厚で成膜されると、背面基板1は排出室へ搬送される。
When the temperature of the
この後、背面基板1は排出室で高真空下から大気圧下に戻されると、背面基板1は次の工程であるフォトレジスト工程に進む。図7(B)において、背面基板1のアドレス電極材料層2Aの表面上に、感光性材料でありかつAlを主成分とする金属材料に対して密着性に優れたレジスト層2Bをフィルムラミネートなどにより一様に形成する。そして、図7(C)に示すように、形成されたレジスト層2Bにアドレス電極パターンマスク2C越しにUV光を照射・露光する。
Thereafter, when the
さらに、図7(D)に示すように、レジスト層2Bに対して露光処理を実施した後、レジスト層108Dのうち感光しなかった未硬化の部分を現像液で除去することにより、レジスト層2Bのうち感光して硬化した部分のみが背面基板1上に残り、レジストパターン2B1が形成される。そして、背面基板1は、水洗、乾燥された後、アドレス電極材料層2Aとレジストパターン2B1との密着性を向上させるために加熱処理、すなわちポストベーク処理が施される。
Further, as shown in FIG. 7D, after the resist
この後、図7(E)に示すように、前工程で形成したレジストパターン2B1をマスクとして、アドレス電極材料層2Aのうちレジストパターン2B1で覆われていない部位をAl用エッチング処理液により除去し、アドレス電極2を形成する。エッチング処理後、背面基板1に対して水洗、乾燥処理が実施される。次に、図7(F)において、レジストパターン2B1をレジスト剥離液により除去することにより、背面基板1の内面上には複数のアドレス電極2のみが残る。そして、背面基板1に対して水洗、乾燥処理が実施される。
Thereafter, as shown in FIG. 7E, using the resist pattern 2B1 formed in the previous step as a mask, a portion of the address
ここで、アドレス電極2に用いられる金属材料は、添加物としてMg,Mn,Ti,Mo,Ta,Si,Ni,Nd,Pd,Pt,Au,Znのうち少なくとも1つを含むAl合金であり、優れた耐食性を有していることから、図7(D)に示す現像工程における現像液や図7(F)に示すレジスト剥離工程におけるレジスト剥離液により腐食されることがない。なお、アドレス電極2の耐食性については、後述する実験例にて示す。
Here, the metal material used for the
背面基板1の内面上にアドレス電極2が形成された後、アドレス電極2の上にアドレス電極保護層3および隔壁4が形成される。この後、背面基板1は焼成され、アドレス電極保護層3および隔壁4が固化する。さらに、隔壁4により形成された放電セル40内部に、スクリーン印刷などにより赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体ペーストを塗布し、これら蛍光体ペーストを焼成する。この焼成処理により、蛍光体ペーストが固化し蛍光体層(5R,5G,5B)が形成される。さらに、背面基板1の端部にガラスペーストからなる封着材を塗布し、この背面基板1と別工程にて製造された前面基板1Aとを貼り合わせ、封着材を焼結することによりPDPがほぼ完成する。
After the
ここで、ポストベーク処理と、隔壁4の焼成工程と、蛍光体ペーストの焼成工程と、封着材の焼成工程と、などの焼成工程において、背面基板1は、例えば600℃などの高温下に曝される。この時、アドレス電極2も共に高温下に曝され、アドレス電極2の内部で原子拡散が生じる。これによりアドレス電極2の電気伝導性が変化する。しかし、このアドレス電極2は、Al(アルミニウム)を主成分とした金属材料で一層構造として形成されるため、一度焼成された後は、その後の焼成工程により抵抗値がほとんど変化しなくなる。この焼成工程とアドレス電極2の抵抗値との関係は後述する実験例にて示す。
Here, in the baking process such as the post-baking process, the baking process of the
また、上記した焼成工程において、Al単体もしくは様々な添加元素を加えたAl系合金からなるアドレス電極2は、高温下に曝された後に耐食性が低下することがない。このことは、後述する実験例で示された。
Further, in the above-described firing process, the
上記の構成により製造されたPDPにおいて、蛍光体層5R、5G、5Bから発光した可視光は前面基板1Aを透過して、前面基板1Aの表示面側から表示される。この際、蛍光体層5R、5G、5Bで発生した可視光は全て前面基板1Aの表示面側へ向かうのではなく、背面基板1側へ向かう光もある。そして、背面基板1側へ向かった光は、アドレス電極2により反射して前面基板1A側に向かう。ここで、アドレス電極2は、高い反射率を有するAlを主成分とする金属材料により形成されるため、背面基板1側へ向かった光は高効率で反射される。
In the PDP manufactured with the above configuration, visible light emitted from the phosphor layers 5R, 5G, and 5B passes through the
そして、アドレス電極2の材料となるAlはCu、Crなどの材料に比べ軽い金属材料であるので、上記の構成により製造されたPDPは全体的に軽量化する。また、アドレス電極2の材料であるAlを主成分とする金属材料には、添加物の添加量が20重量%以下に調整されるため、添加物によりアドレス電極2の反射率が低下したりPDPの重量が大きくなるなどの影響がない。
And since Al used as the material of the
〔表示パネルの製造方法、その製造装置および表示パネルの作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、PDPの背面基板1上にアドレス電極2を形成するに当り、背面基板1の表面温度が60℃以上となる状態に保持して、適切な手法にて背面基板1上にアドレス電極2の材料となるAlを主成分とするアドレス電極材料層2Aを形成する。このため、Alを主成分とする金属材料の単層構造としてアドレス電極2を形成してもアドレス電極2と背面基板1との良好な密着性を確保することができる。また、アドレス電極2はAlを主成分とする金属材料の単層構造であるので、フォトリソグラフィ工程における工数が減少し、従来のCr/Al/CrやCr/Cu/Crなどの3層構造でアドレス電極を形成する場合と比較して製造効率を大幅に向上することができる。また、アドレス電極2にCrを使わないことから、フォトリソグラフィ工程におけるエッチング処理後の廃液に6価クロムが含まれず、従来の廃液の処理に手間が掛かってしまう問題を解決することができる。
[Display Panel Manufacturing Method, Manufacturing Apparatus, and Operational Effect of Display Panel]
As described above, in the above embodiment, when the
また、背面基板1は、ポストベーク処理と、隔壁4の焼成工程と、蛍光体ペーストの焼成工程と、封着材の焼成工程と、などの焼成工程において、例えば600℃などの高温下に曝される。この時、アドレス電極2は、Al(アルミニウム)を主成分とした金属材料で一層構造として形成されるため、一度焼成された後は、その後の焼成工程により抵抗値がほとんど変化することがない。このため、完成後のPDPにおけるアドレス電極2の抵抗値を容易に制御できる。
Further, the
そして、背面基板1上にアドレス電極材料層2Aを形成する際、背面基板1の表面温度は、成膜準備室20におけるヒータ21および成膜部30におけるヒータにより、100℃以下となる状態に保持される。このため、背面基板1とAlを主成分とする金属材料からなるアドレス電極材料層2Aとの十分な密着性を確保できる。また、成膜装置10の各部が成膜準備室20におけるヒータ21および成膜部30におけるヒータの熱により影響を受けることがなく、成膜装置10の内壁などに大掛かりな耐熱手段を設ける必要がなくなる。
When the address
さらに、成膜装置10は、スパッタリング法もしくは真空蒸着法により背面基板1の内面側全面に対して成膜処理を実施する。このため成膜源31の材料成分は背面基板1の処理面側に向かって飛び出し、原子レベルで背面基板1の処理面上に真空蒸着する。このため、背面基板1の処理面側に緻密で均一なアドレス電極材料層2Aを形成することができる。また、成膜源31から飛び出す材料成分は直線運動するため、成膜源31から飛び出す材料成分が背面基板1の被処理面の反対側にまで回りこむことがない。このため、背面基板1の被処理面の反対側に成膜源31の材料成分が付着しないよう特別に工夫をする必要がない。
Further, the
そして、アドレス電極2に用いられる金属材料は、Al金属単体あるいはAlを母材としてMg,Mn,Ti,Mo,Ta,Si,Ni,Nd,Pd,Pt,Au,Znのうち少なくとも1つを添加物として含むAl合金からなる。このため、アドレス電極2は優れた耐食性を有すことから、図7(F)におけるレジスト剥離工程においてもレジスト剥離液により腐食されることがない。
The metal material used for the
また、背面基板1は、ポストベーク処理と、隔壁4の焼成工程と、蛍光体ペーストの焼成工程と、封着材の焼成工程と、などの焼成工程において、例えば600℃などの高温下に曝される。この時、アドレス電極2も同様に高温下に曝されるが、熱処理後においてアドレス電極2として用いるAl系金属材料層の耐食性が低下することがない。このため、PDPの製造工程において歩留まりの低下を防ぐことができる。
Further, the
そして、上記の構成により製造されたPDPにおいて、蛍光体層5R、5G、5Bから発光した可視光は前面基板1Aを透過して、前面基板1Aの表示面側から表示される。この際、蛍光体層5R、5G、5Bで発生した可視光は全て前面基板1Aの表示面側へ向かうのではなく、背面基板1側へ向かう光もある。そして、背面基板1側へ向かった光は、アドレス電極2により反射して前面基板1A側に向かう。ここで、アドレス電極2は、高い反射率を有するAlを主成分とする金属材料により形成されるため、背面基板1側へ向かった光は高効率で反射される。したがって、PDPは低電力でも鮮明な画像を表示することができる。また、アドレス電極2の材料となるAlはCu、Crなどの材料に比べ軽い金属材料であるため、より軽量なPDPを製造することができる。
In the PDP manufactured with the above configuration, visible light emitted from the phosphor layers 5R, 5G, and 5B is transmitted through the
また、アドレス電極2の材料であるAlを主成分とする金属材料には、添加物の添加量が20重量%以下に調整される。このため、優れた耐酸化性を有すCrを使用せずとも、Mg,Mn,Ti,Mo,Ta,Si,Ni,Nd,Pd,Pt,Au,Znを添加物として使用することによりAlの耐酸化性を補強することができる。また、添加物によりアドレス電極2の反射率が低下し、PDPの重量が大きくなることがない。すなわち、良好な発光効率を有し、かつ軽量なPDPを製造することができる。
Further, the additive amount of the additive is adjusted to 20% by weight or less in the metal material mainly composed of Al which is the material of the
〔実験例1〕
次に本実施形態の効果を確認する実験例1を説明する。本実施形態の実施例1および実施例2として、ガラス基板上に膜厚の異なるAl合金の単一層からなる電極を形成した2つの試料を作製した。また、比較例1ないし比較例3として、ガラス基板上にCr/Alの2層構造の金属材料層からなる電極を形成し、Al層の膜厚のみが異なる3つの試料を作製した。なお、これらの試料はスパッタリング法により作製し、Al層に用いたAl合金はAl3003(JIS規格、0.6%Si,0.7%Fe,0.05〜0.20%Cu,1.0〜1.5%Mn,0.1%Zn)とした。そして、それぞれの試料に対して3回繰り返して焼成試験を行った。1回目の焼成試験の焼成温度は600℃とした。2回目の焼成試験の焼成温度は600℃とした。3回目の焼成試験の焼成温度は500℃とした。また、各焼成実験を実施した後のそれぞれの試料の抵抗値を計測し、その計測結果を表1に示した。また、図8は表1の実施例1および実施例2における電極の抵抗値をプロットしたグラフであり、図9は表1における比較例1ないし比較例3における電極の抵抗値をプロットしたグラフである。
[Experimental Example 1]
Next, Experimental Example 1 for confirming the effect of the present embodiment will be described. As Example 1 and Example 2 of the present embodiment, two samples in which electrodes composed of a single layer of an Al alloy having different film thickness were formed on a glass substrate were produced. Further, as Comparative Examples 1 to 3, an electrode made of a metal material layer having a Cr / Al two-layer structure was formed on a glass substrate, and three samples differing only in the thickness of the Al layer were produced. These samples were prepared by sputtering, and the Al alloy used for the Al layer was Al3003 (JIS standard, 0.6% Si, 0.7% Fe, 0.05-0.20% Cu, 1.0 To 1.5% Mn, 0.1% Zn). Then, the firing test was repeated three times for each sample. The firing temperature in the first firing test was 600 ° C. The firing temperature in the second firing test was 600 ° C. The firing temperature in the third firing test was 500 ° C. Moreover, the resistance value of each sample after each firing experiment was measured, and the measurement results are shown in Table 1. 8 is a graph in which the resistance values of the electrodes in Example 1 and Example 2 in Table 1 are plotted. FIG. 9 is a graph in which the resistance values of the electrodes in Comparative Examples 1 to 3 in Table 1 are plotted. is there.
表1および図8より、実施例1および実施例2では、焼成実験を1度実施したことにより抵抗値が1/2程度に減少し、2回目以降の焼成実験後の試料は、その抵抗値はほとんど変化しなかった。また、実施例1および実施例2を比較することにより電極膜厚が増加するほど抵抗値が低下することが分かる。一方、表1および図9より、比較例1ないし比較例3では、焼成実験を繰り返すことにより抵抗値が変化し続けることが観察された。また比較例1ないし比較例3をそれぞれ比較することにより、Cr層が増加するほど抵抗値は増大し、かつ抵抗値の変化量も著しく大きくなることが分かる。 From Table 1 and FIG. 8, in Example 1 and Example 2, the resistance value decreased to about 1/2 by performing the firing experiment once, and the samples after the second and subsequent firing experiments have their resistance values. Changed little. Moreover, it can be seen by comparing Example 1 and Example 2 that the resistance value decreases as the electrode film thickness increases. On the other hand, from Table 1 and FIG. 9, in Comparative Examples 1 to 3, it was observed that the resistance value continued to change by repeating the firing experiment. Further, comparing each of Comparative Examples 1 to 3, it can be seen that as the Cr layer increases, the resistance value increases and the amount of change in the resistance value increases remarkably.
PDPを製造するに当り、背面基板1は、ポストベーク処理、隔壁形成工程、蛍光体層形成工程などの熱処理が施される。本実施形態のようにアドレス電極2がAlを主成分とする金属材料の単層により形成される構成では、1回の熱処理で電極の抵抗値は約半分に減少しその後の熱処理において抵抗値は変化しない。このことから、金属材料層の膜厚を制御することにより所望の抵抗値を有したアドレス電極を得ることが可能であり、PDPの装置設計が容易になると言える。一方、Cr/Alの2層構造のアドレス電極とすると、Cr層とAl層との混合比によりPDP完成後の電極の抵抗値が異なり、制御が難しくなるものと考えられる。
In manufacturing the PDP, the
〔実験例2〕
次に本実施形態の効果を確認する実験例2を説明する。実験例2において、表2に示す組成の6種の金属材料を成膜源とし、スパッタリング法によりガラス基板上にAl系金属薄膜を形成した6種の試料を作製した。そして、それぞれの試料に対して焼成試験を行った後、それぞれの試料の耐腐食性を検討した。表2に耐腐食性が良好な試料は○とし、耐腐食性に劣る試料は×として、それぞれの試料の組成と共に試験結果を示した。なお、スパッタリングの条件は、基板温度100℃とした。
[Experimental example 2]
Next, Experimental Example 2 for confirming the effect of this embodiment will be described. In Experimental Example 2, six types of samples in which an Al-based metal thin film was formed on a glass substrate by a sputtering method using six types of metal materials having the compositions shown in Table 2 as a film formation source were produced. And after performing the baking test with respect to each sample, the corrosion resistance of each sample was examined. Table 2 shows the test results together with the composition of each sample, where the samples having good corrosion resistance are indicated by ◯ and the samples having poor corrosion resistance are indicated by ×. The sputtering conditions were a substrate temperature of 100 ° C.
表2より、Mg,Mn,Ti,Si,ZnはAl合金の添加金属として適していることが分かる。また、Cu成分が増加した場合耐食性に劣ることから、CuはAl合金の添加金属としては適していないことが分かる。なお、Al合金の耐食性を向上する添加金属としては、Mg,Mn,Ti,Si,Znの他、Mo,Ta,Ni,Nd,Pd,Pt,Auが挙げられる。また、Al合金の耐食性を低下させる添加金属としてはCuの他、Feが挙げられる。したがって、本実施形態において、アドレス電極2に用いられるAlを主成分とする金属材料に添加される金属として適しているものは、Mg,Mn,Ti,Mo,Ta,Si,Ni,Nd,Pd,Pt,Au,Znであることが言える。
From Table 2, it can be seen that Mg, Mn, Ti, Si, and Zn are suitable as additive metals for the Al alloy. Moreover, since it is inferior to corrosion resistance when Cu component increases, it turns out that Cu is not suitable as an additive metal of Al alloy. Examples of the additive metal that improves the corrosion resistance of the Al alloy include Mo, Ta, Ni, Nd, Pd, Pt, and Au in addition to Mg, Mn, Ti, Si, and Zn. In addition to Cu, Fe can be cited as an additive metal that lowers the corrosion resistance of the Al alloy. Accordingly, in the present embodiment, those suitable as metals added to the metal material mainly composed of Al used for the
〔実験例3〕
次に本実施形態の効果を確認する実験例3を説明する。実験例3において、基板温度を非加熱状態から100℃まで変化させ、スパッタリング法によりガラス基板上に4種のAlを主成分とするAl系金属材料薄膜を形成して様々な試料を生成した。そして、それぞれの試料について、Al系金属材料薄膜とガラス基板との密着性を検証するためピールテストを実施した。ピールテストには、ピールテスト用テープ((株)寺岡製作所製、631S)テープ幅10mm、ピール強度1〜2kg/cmのものを使用した。そして、ぞれぞれの試料のAl系金属材料薄膜にテープを貼り付け、30分放置して十分密着させた後にテープを剥離した。ピール角度は90度とし、ピール速度は5mm/secとした。表3にそれぞれの試料における試験結果を示した。表3において、テープによりAl系金属材料薄膜がガラス基板より剥離された場合は×、Al系金属材料薄膜がガラス基板に密着している場合は○とした。なお、表3においてAl3003およびAl5052はJIS規格により定められるAl合金であり、その材料成分は表2に示されるものである。
[Experimental Example 3]
Next, Experimental Example 3 for confirming the effect of the present embodiment will be described. In Experimental Example 3, various samples were generated by changing the substrate temperature from an unheated state to 100 ° C. and forming an Al-based metal material thin film mainly containing four types of Al on a glass substrate by a sputtering method. And about each sample, the peel test was implemented in order to verify the adhesiveness of an Al type metal material thin film and a glass substrate. For the peel test, a tape for peel test (631S manufactured by Teraoka Seisakusho Co., Ltd.) having a tape width of 10 mm and a peel strength of 1 to 2 kg / cm was used. Then, a tape was affixed to the Al-based metal material thin film of each sample and left for 30 minutes to be sufficiently adhered, and then the tape was peeled off. The peel angle was 90 degrees and the peel speed was 5 mm / sec. Table 3 shows the test results for each sample. In Table 3, when the Al-based metal material thin film was peeled off from the glass substrate by the tape, x was indicated, and when the Al-based metal material thin film was in close contact with the glass substrate, it was indicated as ◯. In Table 3, Al3003 and Al5052 are Al alloys defined by JIS standards, and their material components are shown in Table 2.
表3の実施例7ないし実施例9に示す結果より、基板温度が60℃以上100℃以下であればいずれの試料においてもAl系金属材料薄膜とガラス基板との密着性は十分確保されることが分かる。一方、表3の比較例6および比較例7に示す結果より、基板温度が60℃よりも低い場合、Al系金属材料薄膜とガラス基板との密着性は不十分であることが分かる。これより、本実施の形態では、背面基板1を60℃以上100℃以下の温度範囲で加熱処理した状態で、アドレス電極材料層2Aを成膜することが望ましいと言える。
From the results shown in Example 7 to Example 9 in Table 3, if the substrate temperature is 60 ° C. or higher and 100 ° C. or lower, the adhesion between the Al-based metal material thin film and the glass substrate is sufficiently secured in any sample. I understand. On the other hand, the results shown in Comparative Example 6 and Comparative Example 7 in Table 3 indicate that when the substrate temperature is lower than 60 ° C., the adhesion between the Al-based metal material thin film and the glass substrate is insufficient. Thus, in this embodiment, it can be said that it is desirable to form the address
〔実施の形態の変形〕
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
[Modification of Embodiment]
In addition, this invention is not limited to embodiment mentioned above, The deformation | transformation shown below is included in the range which can achieve the objective of this invention.
すなわち、上述したように、本実施の形態では、表示パネルとしてのプラズマディスプレイパネルの背面基板1に複数のアドレス電極2を形成する構成を例示したが、これに限らず、例えばFED、LEDディスプレイパネル、有機EL、液晶ディスプレイなど、ガラス基板に電極パターンを形成する構成であればいずれの構成でも適用できる。また、プラズマディスプレイパネルの前面基板におけるバス電極を形成する構成に適用してもよい。
That is, as described above, in the present embodiment, the configuration in which the plurality of
上記実施の形態では、背面基板1は矩形状の平面ガラス板としたが、これに限らず、例えば、正方形状の平面ガラス板や、矩形状の平面ガラス板を曲げた状態のガラス基板など、様々な形状のガラス基板に本発明を適用することができる。
In the said embodiment, although the
また、背面基板1は井桁状の隔壁4を備える構成としたが、これに限らず、ストライプ状の隔壁を備える構成としてもよい。この場合、背面基板1がストライプ状の隔壁を備えたことに伴って前面基板1Aも隔壁の形状に対応する構成とする必要がある。
Moreover, although the
さらに、背面基板1に形成された複数のアドレス電極2は複数の帯状パターンであるとしたが、これに限らず、アドレス電極2は、例えば複数の矩形波状や正弦波状などの様々なパターン形状とすることができる。そして、このアドレス電極2の複数の帯状パターンは、フォトリソグラフィ法により形成される構成としたが、これに限らず、例えばフォトリソリフトオフ法などを用いて形成する構成としてもよい。
Furthermore, although the plurality of
そして、成膜装置10の成膜準備室20において真空ポンプが設けられる構成としたが、これに限らず、成膜準備室20には真空ポンプが設けられずに、成膜部30にのみ真空ポンプを設ける構成としてもよい。また、成膜準備室におけるヒータ21は、成膜準備室20の上部に設けられ搬送手段により搬送された背面基板1を上方から加熱する構成としたが、これに限らず、背面基板1を所望の温度に加熱できる位置であればヒータ21が設けられる位置はいずれでもよく、またヒータ21は複数設けられる構成としてもよい。
The film
さらに、成膜装置10による背面基板1への成膜処理において、背面基板1への加熱処理は成膜準備室20においてのみ実施され、成膜部30では加熱処理がなされない構成としてもよい。このような構成の場合、成膜準備室20にて加熱された背面基板1を成膜部30内において等温保持する構成が要求される。
Further, in the film forming process on the
〔実施の形態の作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、PDPの背面基板1上にアドレス電極2を形成するに当り、背面基板1の表面温度が60℃以上となる状態に保持して、適切な手法にて背面基板1上にアドレス電極2の材料となるAlを主成分とするアドレス電極材料層2Aを形成する。このため、Alを主成分とする金属材料の単層構造としてアドレス電極2を形成してもアドレス電極2と背面基板1との良好な密着性を確保することができる。また、アドレス電極2はAlを主成分とする金属材料の単層構造であるので、フォトリソグラフィ工程における工数が減少し、従来のCr/Al/CrやCr/Cu/Crなどの3層構造でアドレス電極を形成する場合と比較して製造効率を大幅に向上することができる。また、アドレス電極2にCrを使わないことから、フォトリソグラフィ工程におけるエッチング処理後の廃液に6価クロムが含まれず、従来の廃液の処理に手間が掛かってしまう問題を解決することができる。
[Effects of Embodiment]
As described above, in the above embodiment, when the
1 背面基板(発光領域を挟んで対向配置された一対の基板のうち少なくとも一方の基板)
2 アドレス電極(複数の電極パターン)
2A アドレス電極材料層(Alを主成分とする金属材料層)
10 成膜装置
21 ヒータ(加熱部)
30 成膜部
1 Rear substrate (at least one of a pair of substrates disposed opposite to each other with a light emitting region in between)
2 Address electrodes (multiple electrode patterns)
2A Address electrode material layer (metal material layer mainly composed of Al)
10
30 Deposition unit
Claims (9)
前記一方のガラス基板の表面温度が60℃以上となる状態に保持し、
このガラス基板上に前記電極の材料となるAlを主成分とする金属材料層を形成する
ことを特徴とした表示パネルの製造方法。 A method of manufacturing a display panel by forming a plurality of electrode patterns on at least one of a pair of glass substrates disposed opposite to each other with a light emitting region interposed therebetween,
Holding the surface temperature of the one glass substrate at 60 ° C. or higher,
A method of manufacturing a display panel, comprising: forming a metal material layer mainly composed of Al as a material of the electrode on the glass substrate.
前記一方のガラス基板上に前記金属材料層を形成する際、前記一方のガラス基板の表面温度が100℃以下となる状態に保持する
ことを特徴とした表示パネルの製造方法。 A manufacturing method of a display panel according to claim 1,
A method of manufacturing a display panel, wherein when the metal material layer is formed on the one glass substrate, the surface temperature of the one glass substrate is maintained at 100 ° C. or lower.
前記金属材料層は、スパッタリング法または真空蒸着法による真空成膜で形成する
ことを特徴とした表示パネルの製造方法。 A method of manufacturing a display panel according to claim 1 or 2,
The method for manufacturing a display panel, wherein the metal material layer is formed by vacuum film formation by a sputtering method or a vacuum evaporation method.
前記電極パターンは、印刷法またはリフトオフ法により形成する
ことを特徴とした表示パネルの製造方法。 A method of manufacturing a display panel according to any one of claims 1 to 3,
The method for manufacturing a display panel, wherein the electrode pattern is formed by a printing method or a lift-off method.
前記Alを主成分とする金属材料層に添加される添加物の添加量は20重量%以下に設定される
ことを特徴とした表示パネルの製造方法。 A method for manufacturing a display panel according to any one of claims 1 to 4,
A method for manufacturing a display panel, wherein an additive amount of the additive added to the metal material layer containing Al as a main component is set to 20% by weight or less.
前記添加物はMg,Mn,Ti,Mo,Ta,Si,Ni,Nd,Pd,Pt,Au,Znのうち少なくとも1つを含む
ことを特徴とした表示パネルの製造方法。 A method for manufacturing a display panel according to any one of claims 1 to 5,
The additive includes at least one of Mg, Mn, Ti, Mo, Ta, Si, Ni, Nd, Pd, Pt, Au, and Zn.
前記一方のガラス基板を60℃以上に加熱処理する加熱部と、
前記加熱部にて加熱処理された前記一方のガラス基板上に前記電極の材料となるAlを主成分とする金属材料層を形成する成膜部と、を具備し、
前記成膜部は、前記一方のガラス基板の表面温度が60℃以上となる状態に保持しながら前記一方のガラス基板上に前記金属材料層を形成する
ことを特徴とした表示パネルの製造装置。 An apparatus for manufacturing a display panel by forming a plurality of electrode patterns on at least one glass substrate among a pair of glass substrates arranged opposite to each other with a light emitting region interposed therebetween,
A heating unit that heat-treats the one glass substrate to 60 ° C. or higher;
A film forming unit that forms a metal material layer mainly composed of Al as a material of the electrode on the one glass substrate that has been heat-treated in the heating unit;
The said film-forming part forms the said metal material layer on said one glass substrate, keeping the surface temperature of said one glass substrate becoming 60 degreeC or more. The manufacturing apparatus of the display panel characterized by the above-mentioned.
前記成膜部は、スパッタリング法または真空蒸着法により前記一方のガラス基板上に前記金属材料層を形成する
ことを特徴とした表示パネルの製造装置。 The display panel manufacturing apparatus according to claim 7,
The said film-forming part forms the said metal material layer on said one glass substrate by sputtering method or a vacuum evaporation method. The manufacturing apparatus of the display panel characterized by the above-mentioned.
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