JP2006133261A - 光学装置の製造方法、並びにマイクロレンズ板、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

光学装置の製造方法、並びにマイクロレンズ板、電気光学装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 マイクロレンズ板等の光学装置を、効率よく高品質に製造する。
【解決手段】
透明板部材(210)のうち、マイクロレンズのレンズ面を規定する凹部(201)又は凸部を有するレンズ領域(99)が形成された一方の面に、少なくともレンズ領域にレンズ面の光学特性を規定する光学媒質としても機能する接着剤(230a)を配置すると共に、少なくともレンズ領域の周辺に位置する周辺領域の一部に接着剤の厚みを規定する所定の寸法形状を有し、接着剤と同一材料からなるスペーサ(235)を配置する。接着剤とスペーサとを介して、一方の面と、透明板部材が組み込まれる光学装置におけるマイクロレンズに対する光の入射面又は出射面とを貼り合わせる。
【選択図】 図15

Description

本発明は、液晶装置等の電気光学装置に好適に用いられるマイクロレンズ板を含めた、光学装置全般に対して適用される光学装置の製造方法の技術分野に関する。本発明は更に、前記光学装置の製造方法により製造されるマイクロレンズ板、該マイクロレンズ板を備えた電気光学装置、及び該電気光学装置を具備してなる電子機器の技術分野に関する。
液晶装置等の電気光学装置では、その画像表示領域内に、データ線、走査線、容量線等の各種配線や、薄膜トランジスタ(以下適宜、TFT(Thin Film Transistor)と称す)等の各種電子素子が作り込まれる。このため、電気光学装置に平行光を入射した場合、そのままでは、全光量のうち各画素の開口率に応じた光量しか利用できない。
そこで従来は、各画素に対応するマイクロレンズを含んでなるマイクロレンズ板を対向基板に貼り付けたり、電極や配向膜を形成することでマイクロレンズ板そのものを対向基板として用いたりしている。係るマイクロレンズによって、各画素における開口領域を除いた非開口領域に向かって進行する筈の光は、画素単位で集光され、各画素の開口領域内に導かれる。この結果、電気光学装置において明るい表示が可能となる。
この種のマイクロレンズ板は、マイクロレンズのレンズ面を規定する凹部又は凸部が形成された透明板部材の片面に、硬化性樹脂等の接着剤でカバーガラスを張り合わせることで製造される。その際、接着剤は、所定屈折率を持つ光学媒質として、凹部又は凸部とカバーガラスとの間に充填され、透明板部材と接着剤との界面がレンズ面として作用する。そのため、接着剤の層厚も光学設計によって規定されているが、未硬化時の接着剤はゲル状であることからを設計通りの厚みで形成することは技術的に容易ではない。そのため、マイクロレンズ板には、厚み斑に起因する出射光の輝度斑が生じることがある。
これに対し、特許文献1には、第1の基板(即ち、透明板部材)と第2の基板(即ち、カバーガラス)との間に、樹脂層(即ち、接着剤)の厚みを規定するスペーサを含む樹脂層を設置する技術が開示されている。この場合のスペーサは、例えば球状のプラスチック微粒子やシリカ微粒子等からなる。
特開2001−188107号公報
しかしながら、このような製造方法では、マイクロレンズのレンズ領域の外側の周辺領域にスペーサを置くようにしても、未硬化時の接着剤が流動することで、実際には一部のスペーサがレンズ領域に入り込む可能性が極めて高い。そのようなマイクロレンズ板は、スペーサの影を投影してしまうため、電気光学装置の画質を低下させるという技術的問題点がある。
一方、そのような事態を回避するために、レンズ領域から比較的離れた箇所にスペーサを配置すると、肝心のレンズ領域における接着剤の厚みを、十分な精度で制御することが困難化し、製造効率が抑えられてしまうという技術的問題が生じる。
また、以上の問題は、マイクロレンズ板だけでなく、凹部又は凸部が形成された透明板部材が接着剤で貼り付けられる光学装置全般において普遍的に起こり得る。
本発明は、例えば上記問題点に鑑みなされたものであり、効率よく高品質に製造可能なマイクロレンズ板等の光学装置の製造方法、並びにマイクロレンズ板、該マイクロレンズ板を備えた電気光学装置、及び該電気光学装置を具備してなる電子機器を提供することを課題とする。
本発明の光学装置の製造方法は、上記課題を解決するために、一方の面にマイクロレンズのレンズ面を規定する凹部又は凸部が形成されたレンズ領域を有する透明板部材の前記一方の面において、少なくとも前記レンズ領域に前記レンズ面の光学特性を規定する光学媒質としても機能する接着剤を配置すると共に、少なくとも前記レンズ領域の周辺に位置する周辺領域の一部に前記接着剤の厚みを規定する所定の寸法形状を有し、前記接着剤と同一材料からなるスペーサを配置する第1工程と、前記接着剤と前記スペーサとを介して、前記一方の面と、前記透明板部材が組み込まれる光学装置における前記マイクロレンズに対する光の入射面又は出射面とを貼り合わせる第2工程とを含む。
本発明の光学装置の製造方法によれば、先ず一方の面にレンズ領域を有する透明板部材が用意される。このレンズ領域には、例えば、エッチングや2P法等による型抜きなどの各種の方法で、マイクロレンズのレンズ面を規定する凹部又は凸部が、一個又は複数個形成されている。即ち、レンズ領域には、凹部又は凸部が一つしかないこともあれば複数個存在することもある。例えば、光学装置としてマイクロレンズ板を製造する場合などでは、電気光学装置の各画素に対応するように、凹部又は凸部がぎっしりと縦横に配列されていることもある。このような透明板部材は、第1工程以前に、そうした方法で凹部又は凸部を透明基板上に形成して準備してもよいし、既製品を使用してもよい。
第1工程においては、この凹部又は凸部が形成された面に、接着剤とスペーサとが配置される。接着剤は、上記のように透明板部材と接着剤との界面をレンズ面として作用させるために、レンズ面の光学特性を規定する光学媒質としても機能する材料からなり、透明板部材の凹部又は凸部が形成された面上、かつ、レンズ領域を含む領域に配置される。即ち、接着剤は、接着剤としての本来の機能に他に、マイクロレンズの屈折率材料としても機能する。このような接着剤には、例えば、低屈折率のUV硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が用いられる。
一方、スペーサは、その寸法形状に応じて接着剤の厚みを規定するために、所定の寸法形状に構成されており、接着剤と同層、かつ、少なくとも周辺領域の一部に配置される。このようなスペーサは、例えば直径数μm〜数十μm程度の球状(即ち、ビーズ状)又はファイバ状の微粒子であり、例えば接着剤によって位置を概ね固定される。ここで、本発明に係るスペーサは、上記接着剤と同一材料からなる。具体的には、このスペーサは、硬化性樹脂等の接着剤を所定形状に加工するなどして形成される。このようなスペーサは、第1工程以前に製造されてもよいし、既製品を使ってもよい。例えば、接着剤の硬化後における状態と同じでよい。また、本発明における「同一材料」とは、文字通りの完全に同一の材料の他、以下に説明するように当該光学装置における表示に寄与する光の光路に、スペーサが接着剤と共に存在しても、スペーサと接着剤との差が、表示上で区別できない程度に同一である場合も含む、即ち実質的に同一材料であれば足りる趣旨である。勿論、完全に同一材料から形成するのが、係る区別できないようにするためには最善である。どの程度が、実質的に同一材料であるかは、要求される画像品質、装置仕様等に依存して定まるものであり、実践上では、同一であるスペーサ及び接着剤の材料は、実験的、経験的、シミュレーション等により定めればよい。
第2工程においては、これら接着剤及びスペーサを介して、マイクロレンズに対する光の入射面又は出射面と透明板部材とが貼り合わせられる。これら入射面又は出射面は、例えば、マイクロレンズ板を製造する場合に透明板部材に貼り合わせる第2の透明板部材の接着面であったり、電気光学装置等における画像表示面や、製造しようとする光学装置内に配置されるレンズやプリズム等の光学部材の光学面、或いは製造しようとする光学装置の光路上に配置される支持部材等の一般的部材の光入射面又は光出射面であったりする。
その際、接着剤は、例えば、透明板部材の一方の面とマイクロレンズに対する入射面又は出射面との間に押圧をかけて挟まれることで、凹部又は凸部と、この入射面又は出射面との間に充填される。その結果、凹部又は凸部と接着剤との界面がマイクロレンズとして作用するようになる。
スペーサもまた、接着剤と共に透明板部材の一方の面と光学装置の入射面又は出射面との間に押し挟まれるが、このとき両者間の間隔、即ち接着剤の厚みが、スペーサの寸法形状に応じて決まる。こうした機能を発揮するために、スペーサは、基本的にレンズ領域ではなく周辺領域に配置される必要がある。ところが、仮に、第1工程ではスペーサを周辺領域だけに配置するようにしても、第2工程における透明板部材の貼り合わせ等の際には、接着剤が多少流動して一部のスペーサがレンズ領域に紛れ込むことがある。仮に、何ら対策を施さなければ、紛れ込んだスペーサがたとえ僅かであっても、マイクロレンズから本来存在しないはずのスペーサの像が投影されることになるために、製造する光学装置の光学特性ないし品質に悪影響が及ぶ。
これに対し、本発明に係るスペーサは、接着剤と同一材料からなることから、その光学特性も接着剤と同一であり、仮にレンズ領域に配置されたとしても、上記のような悪影響を殆ど或いは実践上全く及ぼすことがない。スペーサは、第2工程において接着剤の厚みを規定するために必要とされるが、その後は不要なため、光学的影響がなければ、接着剤と一体化していても、光学装置内のどこかに残存していても構わない。
よって、本発明では、透明板部材の面上でスペーサを配置する領域を、専ら接着剤の厚み調整の観点から決めることができ、レンズ領域に紛れ込むことによる悪影響については殆ど考慮せずに済む。つまり、レンズ領域にスペーサがどれだけ紛れ込もうが光学的には問題にはならないので、スペーサが存在しても接着剤による接着機能が著しく害されない限りにおいて、スペーサをレンズ領域のごく近傍に配置し(そのときスペーサがレンズ領域に入っても構わない)、特にレンズ領域における接着剤の厚みを概ね規定値とすることができる。
以上説明したように本発明の光学装置の製造方法によれば、接着剤と同一層として、接着剤と同一材料からなるスペーサを配置するようにしたので、スペーサの投影像に起因する光学装置の品質低下が未然に防止されると共に、比較的容易かつ高精度に接着剤の厚みを一定化することが可能となり、接着剤の厚み斑に起因する出射光の輝度斑が防止される。その結果、高品質の光学装置を、高い製造効率で製造することが可能である。
本発明の光学装置の製造方法の一態様では、前記一方の面と、第2透明板部材が有する前記入射面又は反射面とを貼り合わせて、前記光学装置としてマイクロレンズ板を製造する。
この態様によれば、光学装置として、マイクロレンズ板が製造される。即ち、この場合は、スペーサの投影像に起因する品質低下、及び、接着剤の厚み斑に起因する出射光の輝度斑が防止されたマイクロレンズ板を、高い製造効率で製造することが実現できる。
更に、マイクロレンズ板は、前述したように各開口領域に集光するために電気光学装置に取り付けられることから、この態様によれば、スペーサの投影像に起因する表示品質の低下や表示像の明るさ斑が殆ど或いは実践上全くない電気光学装置を提供することが可能となる。
本発明の光学装置の製造方法の他の態様では、前記透明板部材が、前記レンズ領域を複数有している。
この態様によれば、一つの透明板部材に複数のレンズ領域が形成されている。このような透明板部材は、実際に複数の光路上にマイクロレンズを配置する光学装置の製造に適用される他、複数個の光学装置を取るマザー基板として後に分割されてよい。前者の場合は部品点数削減が期待でき、後者の場合は、マイクロレンズ板等の光学装置を効率よく生産することができる。
本発明の光学装置の製造方法の他の態様では、前記接着剤と前記スペーサとが共に硬化性樹脂を含んでおり、前記第1工程において、前記接着剤を未硬化状態で前記一方の面に配置すると共に前記スペーサを硬化され前記所定形状に加工された状態で前記一方の面に配置し、前記第2工程において、前記接着剤を硬化させることにより前記入射面又は出射面と前記一方の面とを貼り合わせる。
この態様によれば、スペーサは接着剤と同一の硬化性樹脂からなり、第1工程において既に硬化されている。このようなスペーサは、例えば硬化させた樹脂をミリングするなどして所定サイズの微粒子として形成される。そして、スペーサは、第2工程において透明板部材と第2透明板部材等の光学装置の他の構成部材の入射面又は出射面との間に挟まれることで、その間隙(即ち、接着剤の厚み)の幅を規定値に調整するように作用する。
本態様では、この状態で接着剤が硬化される。前述したように、スペーサはレンズ領域のごく近傍に配置されているために、接着剤の厚みは、概ねスペーサが規定する値に固定される。そして、この接着剤の硬化後には、同一材料からなる接着剤とスペーサとの区別は殆どなくなり、完成した光学装置には、両者の構造的又は光学的な違いに基づく悪影響を殆ど或いは実践上全く生じさせずに済む。
本発明の光学装置の製造方法の他の態様では、前記第1工程は、前記一方の面における前記周辺領域に前記スペーサを配置する配置工程と、該配置工程と相前後して、前記一方の面に前記接着剤を塗布する塗布工程とを含む。
この態様によれば、透明板部材の一方の面に、スペーサは接着剤とは別に配置される。即ち、接着剤は、マイクロレンズを機能させるためにレンズ領域に配置される必要があるが、スペーサは、レンズ領域の周辺に配置されることで機能を果たす。そこで、ここでは先ず、スペーサを周辺領域(できれば、レンズ領域のごく近傍)に配した後に、接着剤を塗布する。もしくは、接着剤を塗布してから、スペーサを周辺領域に配する。前者の場合、接着剤を透明板部材の一方の面全体に塗布し、スペーサの位置を接着剤により概ね固定してしまうことが望ましい。後者の場合、接着剤をレンズ領域内に選択的に塗布しておけば、後でスペーサがレンズ領域に侵入するのを防ぐことができる。
本態様では、こうして周辺領域に選択的に配置することで、スペーサを効果的に機能させることができる。また、周辺領域のなかでもスペーサを配置する領域や、その領域内に配置されるスペーサの個数ないし密度等の配置条件を、接着剤等とは無関係に、比較的自由に設定できる。
この態様では、前記配置工程において、前記周辺領域における複数箇所に前記スペーサを局所的に配置するようにしてもよい。
この場合、スペーサは、例えば注射器等を用いて、レンズ領域の周辺の数箇所に点状、ないし線分状に配置される。そのため、接着剤の厚みを規定するのに概ね必要最低限の数だけ使用することができ、コスト削減に寄与する。また、スペーサの存在による接着剤の接着機能の低下を効率的に防ぐことも可能となる。
本発明の光学装置の製造方法の他の態様では、前記第1工程は、前記一方の面に前記スペーサを前記接着剤に分散させてなる混合剤を塗布する混合塗布工程を含む。
この態様によれば、スペーサを接着剤に分散させてなる混合剤を塗布することにより、スペーサと接着剤とが一度で配置される。そのため、工程が簡略化され、製造効率を向上することができる。また、この態様によれば、予めスペーサを接着剤に分散させるために、スペーサ同士が形成する隙間に接着剤が充填されないといった事態を回避でき、生産性よく製造できる。
本発明の第1マイクロレンズ板は、上記課題を解決するために、一方の面にマイクロレンズのレンズ面を規定する凹部又は凸部が形成されたレンズ領域を有する第1透明板部材と、前記一方の面と所定間隔で対向配置される第2透明板部材と、前記第1及び第2透明板部材の間に充填され、前記レンズ面の光学特性を規定する光学媒質としても機能する接着剤と、前記第1及び第2透明板部材の間に前記接着剤の厚みを規定するために配置され、前記接着剤と同一材料からなる所定形状のスペーサとを備える。
本発明の第1マイクロレンズ板によれば、上述した本発明の光学装置の製造方法により製造されるので、光源光、外光等を集光して明るさに斑のないように射出でき、しかも製造が比較的容易で品質の安定したマイクロレンズ、もしくはマイクロレンズアレイを実現できる。
尚、このマイクロレンズ板の製造過程において、スペーサは、本来機能するレンズ領域の周辺の領域からはずれてレンズ領域に紛れ込んでいても構わない。スペーサは、本発明の本来の趣旨からは、最終的に接着剤との光学的境界がなくなることが望ましいが、光学的に影響のないレンズ領域以外の領域に接着剤と区別される状態で残存していてもよい。また仮に、レンズ領域内に接着剤と区別される状態で残存したとしても、スペーサは接着剤と同一成分であることから、マイクロレンズに係る光学性能に及ぼす悪影響は限定的である。
本発明の第2マイクロレンズ板は、上記課題を解決するために、一方の面にマイクロレンズのレンズ面を規定する凹部又は凸部が形成されたレンズ領域を有する第1透明板部材と、前記一方の面と所定間隔で対向配置される第2透明板部材と、前記第1及び第2透明板部材の間に充填され、前記レンズ面の光学特性を規定する光学媒質としても機能する接着剤と、前記第1及び第2透明板部材の間に前記接着剤の厚みを規定するために配置され、前記接着剤と同一屈折率の透明材料からなる所定形状のスペーサとを備える。
本発明の第2マイクロレンズ板によれば、スペーサの材質が接着剤と同一屈折率であることを除けば、上述した本発明の光学装置の製造方法により製造されるので、光源光、外光等を集光して明るさに斑のないように射出でき、しかも製造が比較的容易で品質の安定したマイクロレンズ、もしくはマイクロレンズアレイを実現できる。
尚、本発明における「同一屈折率」とは、文字通りの完全に同一の屈折率の他、以上に説明したように当該第マイクロレンズ板における表示に寄与する光の光路に、スペーサが接着剤と共に存在しても、スペーサと接着剤との差が、表示上で区別できない程度に同一である場合も含む、即ち実質的に同一屈折率であれば足りる趣旨である。勿論、完全に同一屈折率とするのが、係る区別できないようにするためには最善である。どの程度が、実質的に同一屈折率であるかは、要求される画像品質、装置仕様等に依存して定まるものであり、実践上では、同一であるスペーサ及び接着剤の屈折率は、実験的、経験的、シミュレーション等により定めればよい。このため、スペーサがマイクロレンズに係る光学性能に及ぼす悪影響は限定的であり、第2マイクロレンズ板もまた良好な表示品質を実現することができる。
本発明の第1又は第2マイクロレンズ板の一態様では、前記レンズ領域には前記凸部が形成されており、前記スペーサは前記レンズ領域を除く領域に配置されている。
この態様によれば、レンズ面が凸部により規定されたレンズ領域には、スペーサが配置されないので、スペーサが、凸部に当接して第1及び第2透明板部材間の間隔を押し拡げてしまう事態を防止することができる。
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、上述した本発明の第1又は第2マイクロレンズ板(但し、その各種態様を含む)と、前記マイクロレンズに対向する表示用電極と、該表示用電極に接続された配線又は電子素子とを備える。
本発明の電気光学装置によれば、上述した本発明のマイクロレンズ板を備えているので、スペーサによって厚みが精度よく調整された接着剤と凹部又は凸部との界面に形成されたマイクロレンズによって光源光、外光等を明るさに斑がないように集光でき、明るく斑のない表示が可能な電気光学装置を実現できる。同時に、このマイクロレンズ板では、接着剤と同一材料からなるスペーサが使用されているために、マイクロレンズが形成されているレンズ領域に紛れ込んだスペーサの像の投影が防止され、良好な表示品質の電気光学装置を実現できる。
尚、このような電気光学装置は、例えば、島状の画素電極或いはストライプ状電極等の表示用電極に、走査線、データ線等の配線やTFT等の電子素子が接続されてなるアクティブマトリクス駆動型液晶装置等の電気光学装置として構築される。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置を具備する。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を具備して構成されているので、優れた表示品質のプロジェクタ、テレビジョン受像機、携帯電話、モバイル型コンピュータ、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、カーナビゲーション装置、テレビ電話、ページャ、電子手帳、電卓、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。
本発明のこのような作用及び他の利得は、次に説明する実施形態から明らかにされる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(マイクロレンズ板)
先ず、図1から図5を参照して、本発明の一実施形態に係るマイクロレンズ板について説明する。図1は、本実施形態のマイクロレンズ板の模式的断面図であり、図2は、図1に示すマイクロレンズ板の模式的平面図である。尚、図1及び図2のマイクロレンズ板は、電気光学装置に用いられる場合の一具体例を示している。また、図3は、本実施形態のマイクロレンズ板の比較例を表している。図4は、ウェハの状態でのマイクロレンズ板の模式的平面図である。図5は、図4のI−I’線断面図であり、図4よりも拡大表示されている。
図1及び図2において、マイクロレンズ板20は、後述する電気光学装置に用いられる場合の一例であり、カバーガラス200で覆われた、例えば石英板等からなる透明板部材210を備える。透明板部材210には、マトリクス状に多数の凹状の窪みが掘られ、凹部201が形成されている。そして、この凹部210の中に、カバーガラス200と透明板部材210とを相互に接着する、例えば感光性樹脂材料からなる接着剤が硬化してなる、透明板部材210よりも高屈折率の透明な接着層230が充填されている。これらにより、マトリクス状に平面配列された多数のマイクロレンズ500が構築されている。即ち、各マイクロレンズ500の曲面は、屈折率が相異なる透明板部材210と接着層230とによって規定されている。このように、本実施形態では、透明板部材210から本発明に係る「第1透明板部材」の一例が構成されており、カバーガラス200から本発明に係る「第2透明板部材」の一例が構成されている。尚、このマイクロレンズ20は、本発明の製造方法によって製造される「光学装置」の一具体例でもある。
このマイクロレンズ20は、後述するように電気光学装置の集光に利用されるために、画像表示領域と対応するレンズ領域99において、マイクロレンズ500が電気光学装置の画素に対応するように配列されている。
また、本実施形態では、後述するように本発明独自の製造方法により製造されるため、レンズ領域99の周辺のスペーサ領域98を中心として、スペーサ235ないしその痕跡が残存することがある。ここでは、スペーサ235は、接着層230と同一材料からなるために、基本的には、接着層230を構成する接着剤と殆ど同化している。
スペーサ235は、接着層230の厚み(特に、レンズ領域99における接着層230の厚み)を所定値に、しかも均一に設定するために配置される。スペーサ235は、例えば球状の微粒子とされる。スペーサ235を球状粒子とすることで、接着層230とカバーガラス200との密着性が低下することが防止され、スペーサ同士が互いに重なることが好適に防止される。但し、スペーサの形状は、球形に限定されず、例えば針状、棒状、卵型、或いは長円状等の他の形状であってもよく、更には粒子状以外に、シート状、繊維状等であってもよい。
このようなスペーサ235は、接着層230と同一の硬化性樹脂材料を硬化させた後に、例えばボールミル等で粉砕すると共に研磨し、所定の大きさに揃えることで製造される。このとき、スペーサ235の平均粒径は、接着層230の厚みの規定値とほぼ同様とされる。つまり、スペーサ235の大きさは、設計した接着層230の厚みに応じて適宜に選択される。
スペーサ235は、その機能から、レンズ領域99近傍に配置されることが望ましい。本実施形態では、スペーサ235が配置されるスペーサ領域98は、レンズ領域99に隣接するようにして、マイクロレンズ板20の各辺に3つずつ規定されている。各スペーサ領域98には、スペーサ235が適量、配置される。
尚、スペーサ235は、後述するように、レンズ領域99のごく近傍に配置されるために、製造途中にレンズ領域99に紛れ込むことがある。その結果、マイクロレンズ板20においては、スペーサ235ないしその痕跡は、スペーサ領域98だけに限らず、レンズ領域99にまで存在することがある。
マイクロレンズ板20は、その使用時には、各マイクロレンズ500が、後述する液晶装置等の電気光学装置の各画素に対応するように配置される。従って、各マイクロレンズ500に入射する入射光は、マイクロレンズ500の屈折作用により、電気光学装置における各画素の中央に向けて集光され、画素の開口領域から電気光学装置内部の液晶層等を透過する。
その際、レンズ領域99にスペーサ235ないしその痕跡が存在していても、スペーサ235は、接着層230と同一材料からなるために、その入射光に対する光学的影響は、殆ど或いは実践上全くない。
図3に示した比較例においては、プラスチックやシリコン等の、接着層230’とは異なる材料で構成されたスペーサ235’を使用している。スペーサ235’がレンズ領域99’に入れば、スペーサ235’がマイクロレンズ500’を通過した光の光路を遮断する等の不具合が生じることから、この場合に、スペーサ235’をレンズ領域99’のごく近傍に配置することは実際上困難である。即ち、スペーサ235’がマイクロレンズ板の光学特性に及ぼす悪影響を回避するには、図示したように、一定幅の余白領域97によってレンズ領域99’から隔てるようにスペーサ領域98’を規定する必要がある。その結果、比較例のマイクロレンズ板では、スペーサ235’は、レンズ領域99’から離れた位置にしか配置されないために、接着層230’の厚みを十分精度よく規定値に調整することが難しい。
一方、本実施形態のマイクロレンズ板20では、レンズ領域99にスペーサ235が紛れ込んだとしても、その品質に悪影響が殆どないため、スペーサ235をレンズ領域99のごく近傍に配置して、接着層230の厚みを十分精度よく調整することが可能である。従って、マイクロレンズ板20を用いた電気光学装置においては、輝度斑もスペーサ235による悪影響も殆どない、高品質な画像表示が可能となる。
また、このように優れた品質を有する本実施形態のマイクロレンズ板20は、後述する本発明の製造方法により製造されるので、製造が容易であり、安定した品質が得られる。
このようなマイクロレンズ板20は、例えば、図4及び図5に示したウェハの状態のマイクロレンズ板2000を分割して得られる。そこで、次に、マイクロレンズ板2000の構成について説明する。尚、以下では、マイクロレンズ板2000においてマイクロレンズ板20と同様の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
図4及び図5において、マイクロレンズ板2000の一方の面には、複数のレンズ領域99が規定されている。これらのレンズ領域99は、例えば、最終的にスクライブ等によって分割されて複数個のマイクロレンズ板20に加工され、電気光学装置の対向基板もしくは対向基板側に貼り付けられる部材等として利用される。即ち、マイクロレンズ板2000もまた、本発明の「マイクロレンズ板」及び「光学装置」の一態様に対応している。
ここでは、相隣接するレンズ領域99の間に、スペーサ235が配置されるスペーサ領域98が設けられている。マザー基板たるマイクロレンズ板2000では、マイクロレンズ板20ないし電気光学装置を効率よく生産するために、レンズ領域99同士の間隔は狭く設計される傾向にある。そのため、実際のスペーサ領域98はかなり微小である。通常の場合、この領域内にスペーサを精度よく配置するのは極めて困難であり、また、スペーサがレンズ領域に僅かでも入れば品質が低下するという理由から、スペーサは、レンズ領域間を避けてレンズ領域の配列の更に外側の部分に配置する他ない。
これに対し、マイクロレンズ板2000においては、レンズ領域99にスペーサ235が配置される。前述したように、スペーサ235がレンズ領域99に存在しても不都合が殆ど生じないことから、スペーサ領域98にスペーサ235を配置するのに、それほど高い位置精度は要求されず、比較的容易に実行することができる。そして、スペーサ領域98を、各レンズ領域99の周縁に配置することで、このマイクロレンズ板2000では、個々のレンズ領域99における接着層230の厚みがいずれも十分精度よく規定値に調整される。尚、スペーサ235の存在が透明板部材210とカバーガラス200との接着力を弱める可能性があるために、スペーサ領域98は、占める面積は小さい方が好ましく、例えばレンズ領域99の各辺に対して3点ずつ設けられる。
(マイクロレンズ板の変形例)
図6ないし図8は、本実施形態におけるマイクロレンズ板20ないし2000の変形例を夫々表している。
図6に示したように、本実施形態の一変形形態として、スペーサ235が接着層231を構成する接着剤中に分散されていてもよい。この場合、スペーサ235を分散させた接着剤を塗布することによって、スペーサ235と接着層231とが一度で配置される。そのため、工程が簡略化され、製造効率を向上することができる。
また、図7に示したように、マイクロレンズ板に、マイクロレンズ板が取り付けられる電気光学装置における非開口領域を少なくとも部分的に規定する遮光膜240を設けてもよい。より具体的には、格子状の非開口領域を単独で規定するように、格子状の平面パターンを有する遮光膜240を構成してもよい。或いは、格子状の非開口領域を、他の遮光膜と協働で規定するように、ストライプ状の平面パターンを有する遮光膜240を構成してもよい。
図7のように構成すれば、より確実に各画素の非開口領域を規定でき、各画素間における光り抜け等を防止できる。更に、電気光学装置の非開口領域に作り込まれる、光が入射すると光電効果による光リーク電流が発生して特性が変化してしまうTFT等の電子素子に、光が入射するのを確実に防ぐことも可能となる。このような遮光膜240は、例えば光の入射方向等に応じて、マイクロレンズ板のカバーガラス側及び透明板部材側のいずれに設けるようにしてもよい。
尚、図7では、遮光膜240上に保護膜241が形成されており、更に、この保護膜241に代えて又は加えて、後述の如き対向電極や配向膜が形成されてもよい。加えて、図7に示した如きマイクロレンズ板に対して、遮光膜240により区切られた各画素の開口領域にR(赤)、G(緑)又はB(青)のカラーフィルタを作り込むことも可能である。
更に、図8(a)、(b)に示したように、透明板部材210に代えて、マイクロレンズのレンズ面を規定するように凸部222が作り込まれた透明板部材211を用いるようにしてもよい。図8(a)に示したマイクロレンズ板では、スペーサ236の径は凸部222の高さより大きく、スペーサ領域98に配置されたスペーサ236は、凸部222に遮られてレンズ領域99には入らない。図8(b)に示したマイクロレンズ板は、2枚の透明板部材211を凸部222が形成された面で対向させ、接着層233により貼り合わせることにより構成されている。即ち、この場合のマイクロレンズ501は、両凸レンズとして機能する。スペーサ237は、凸部222の2つ分の高さより大きな径を有し、これにより、接着層233の厚みが調整される。
通常、このように凸部を有する部材でマイクロレンズを構成する場合は、凸部にカバーグラスを当接させ、凸部の高さによって接着層の厚みを規定することが多い。但し、その場合は、マイクロレンズのレンズ形状と接着層の厚みとが相互に規制しあうために、設計自由度が低くなる。これに対し、本変形例では、接着層の厚みは専らスペーサにより調整されるので、マイクロレンズ501のレンズ形状を接着層の厚みとは無関係に設定することができる。
尚、こうした具体例以外にも、例えばマイクロレンズの形状や配置、スペーサ領域のレイアウト等について、本発明のマイクロレンズ板は各種の変形実施が可能である。即ち、本発明は、接着剤の厚みがスペーサにより調整可能なマイクロレンズ板に対し、その他の構成に特に限定されることなく広く適用できる。また、そのような変形形態は、適宜に組み合わせて実施することもできる。
(電気光学装置)
次に、図9及び図10を参照して、本実施形態に係る電気光学装置について説明する。ここでは、本発明の電気光学装置の一例として、駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置について説明する。
図9は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に、対向基板として用いられる上述のマイクロレンズ板側から見た平面図であり、図10は、図9のH−H’断面図である。
図9及び図10において、本実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10と、対向基板として用いられるマイクロレンズ板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10とマイクロレンズ板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10とマイクロレンズ板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなる。また、シール材52中には、TFTアレイ基板10とマイクロレンズ板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。こうした構成は、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適しているが、当該電気光学装置が大型で等倍表示を行う液晶装置であれば、このようなギャップ材は液晶層50中に含まれていてもよい。
マイクロレンズ板20上における、シール材52の内側には、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が設けられている。但し、このような額縁遮光膜の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられていてもよい。
TFTアレイ基板10上における、画像表示領域10aの周辺領域には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104及び外部回路接続端子102が設けられており、これらは複数の配線105によって相互に接続されている。その他、TFTアレイ基板10には、画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行してデータ線に供給するプリチャージ回路、或いは製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査する検査回路等を形成してもよい。また、マイクロレンズ板20には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。
図10において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜が形成されている。他方、マイクロレンズ板20上には、前述したカバーガラス200、透明板部材210及びマイクロレンズ500の他、対向電極21が形成され、最上層部分(図10では、マイクロレンズ板20の下側表面)に配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
次に、この電気光学装置の回路構成と動作について、図11を参照して説明する。図11は、電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路を表している。
図11において、画像表示領域10aにマトリクス状に配列した複数の画素には夫々、画素電極9aと当該画素電極9aをスイッチング制御するためのTFT30とが形成されている。そして、TFT30のソースにはデータ線6aが電気的に接続されている。画素列に対応して複数配列されたデータ線6aには、画像信号S1、S2、…Snが夫々供給される。画像信号S1、S2、…Snは、この順に線順次に供給されても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給されてもよい。
TFT30のゲートには走査線3aが電気的に接続されており、水平走査に応じて走査線3aに走査信号G1、G2、…Gmを線順次に供給するように構成されている。即ち、走査信号G1、G2、…Gmの入力タイミングに応じてTFT30が開閉する。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、TFT30を所定タイミングで開閉させることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…Snが書き込まれ、対向電極21との間で一定期間保持される。液晶は、画素電極9aと対向電極21との間の電位レベルに応じて分子集合の配向や秩序が変化して光を変調し、階調表示を可能にする。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。
次に、この電気光学装置の画像表示領域10aの具体的構成について、図12及び図13を参照して説明する。図12は、TFTアレイ基板10上の平面構成を表している。図13は、図12のA−A’断面図である。尚、図12においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
図12において、X方向及びY方向にマトリクス状に配置された各画素の開口領域には、夫々画素電極9a(点線部9a’により輪郭が示されている)が設けられている。また、画素の非開口領域は、データ線6aや走査線3a、容量線300等の、画素電極9aの縦横の境界に沿って延在する配線によって規定されている。また、半導体層1aにおけるチャネル領域1a’に対向するように走査線3aが配置されており、走査線3aはゲート電極として機能する。このように、走査線3aとデータ線6aとの交差する個所には夫々、画素スイッチング用のTFT30が設けられている。
図12及び図13において、TFTアレイ基板10上には、上述した画素部の各回路要素が、導電膜としてパターン化され、積層されている。各回路要素は、下から順に、下側遮光膜11aを含む第1層、ゲート電極3a等を含む第2層、蓄積容量70を含む第3層、データ線6a等を含む第4層、画素電極9a等を含む第5層からなる。また、第1層−第2層間には下地絶縁膜12、第2層−第3層間には第1層間絶縁膜41、第3層−第4層間には第2層間絶縁膜42、第4層−第5層間には第3層間絶縁膜43が夫々設けられ、前述の各要素間が短絡することを防止している。
TFTアレイ基板10は、例えば石英基板、ガラス基板、シリコン基板からなる。TFTアレイ基板10上におけるTFT30の下層側には、下側遮光膜11aが格子状に設けられている。下側遮光膜11aは、戻り光からTFT30を遮光する機能を有し、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)等の高融点金属のうち少なくとも一つを含む金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。
TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁膜2、半導体層1aの低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備えている。尚、高濃度ソース領域1dは、コンタクトホール81により、データ線6aに接続され、高濃度ドレイン領域1eは、コンタクトホール83により、蓄積容量70の中継層71に接続されている。
TFT30の上層には、蓄積容量70が設けられている。蓄積容量70は、TFT30の高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9aに接続された画素電位側容量電極としての中継層71と、固定電位側容量電極としての容量線300の一部とが、誘電体膜75を介して対向配置されることにより形成されている。容量線300は、定電位源と電気的に接続されて固定電位とされる。容量線300は、平面的に見て、走査線3aに沿ってストライプ状に形成され、TFT30に重なる個所では、図12中、上下に突出している。このような容量線300は、例えば金属を含む遮光性の導電膜からなり、固定電位側容量電極としての機能の他、TFT30の上側において入射光からTFT30を遮光する遮光膜としての機能を併せ持つ。そして、図12中、格子状に形成された下側遮光膜11aと、縦方向に延在するデータ線6aと横方向に延在する容量線300とが交差してなす格子状の遮光膜により、各画素の開口領域が規定されている。
データ線6aは、コンタクトホール81を介して、例えばポリシリコン膜からなる半導体層1aのうち高濃度ソース領域1dに電気的に接続されている。尚、上述した中継層71と同一膜からなる中継層を形成して、当該中継層及び2つのコンタクトホールを介してデータ線6aと高濃度ソース領域1dとを電気的に接続してもよい。
画素電極9aは、中継層71を中継することにより、コンタクトホール83及び85を介して半導体層1aのうち高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続されている。画素電極9aの上層側には、ラビング処理等の配向処理が施された配向膜16が設けられている。画素電極9aは、ITO膜等の透明導電性膜からなる。配向膜16は、ポリイミド膜等の透明な有機膜からなる。
他方、マイクロレンズ板20には、その全面に対向電極21が設けられており、その上層に、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。対向電極21は、ITO膜等の透明導電性膜からなる。また配向膜22は、ポリイミド膜などの透明な有機膜からなる。マイクロレンズ板20には、図5に示した如く、各画素の非開口領域に対応して格子状又はストライプ状の遮光膜240を設けるようにしてもよい。遮光膜240もまた、マイクロレンズ板20側から入射する光がチャネル領域1a’に侵入するのを阻止するのに寄与する。そして、画素電極9aと対向電極21とが対面するように配置された、TFTアレイ基板10とマイクロレンズ板20との間には液晶が封入され、液晶層50が形成される。
ここで図14を参照して、電気光学装置におけるマイクロレンズ板20の集光機能について説明する。図14は、マイクロレンズ板20における各マイクロレンズ500により入射光が集光される様子を表している。尚、図14では、各マイクロレンズ500は、そのレンズ中心が、各画素中心に一致するように配置されている。
図14において、マイクロレンズ板20は、上方から入射される入射光を画素の開口領域に夫々集光する、マトリクス状に配置された複数のマイクロレンズ500を備える。そして、透明板部材210の上には、対向電極21及び配向膜22が形成されている。
このような構成の電気光学装置では、駆動時に、マイクロレンズ板20側から入射される光Lは、複数のマイクロレンズ500によって、夫々対応する画素の開口領域に集光される。そのため、マイクロレンズ500が無い場合と比べ、各画素における実効開口率が高められている。
ここで、マイクロレンズ500は、その製造時に、レンズ領域99のごく近傍に配置されたスペーサ235によって接着層230の厚みが精度良く規定値に調整され、また均一化されていることから、均一で、しかも優れたレンズ効率を有している。そのため、この電気光学装置においては、画素毎の輝度斑がなく良好な表示が可能である。
また、ここでは、そのようなスペーサ235は、接着層230と同一材料からなることから、製造過程において接着層230と殆ど同化している。その結果、スペーサ235が光Lの光路上に残存したとしても光学的影響は殆どなく、高品質な表示が可能である。
尚、このような電気光学装置においては、マイクロレンズ板20に光が入射する側及びTFTアレイ基板10からの出射光が出射する側には各々、例えばTN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
また、本実施形態では、対向基板としてマイクロレンズ板20を用いているが、マイクロレンズ板20をTFTアレイ基板として利用し、その上に回路を構築することも可能である。
(マイクロレンズ板の製造方法)
次に、図15及び図16を参照して、本実施形態に係るマイクロレンズ板の製造方法について説明する。ここに、図15は、マイクロレンズ板2000の製造工程を表しており、図16は、マイクロレンズ板2000の変形例に係る製造工程を表している。但し、図15及び図16では、ウェハ状の透明板部材のうち、1つの電気光学装置に対応する部分を抜き出して拡大表示している。
先ず、図15を参照して、本実施形態に係るマイクロレンズ板2000の製造方法について説明する。
図15(a)の工程において、石英等からなる透明板部材210の凹部201が形成されている面上におけるスペーサ領域98(図4、5を参照)に、スペーサ235を配置する。透明板部材210は、図4に示したようなウェハの状態であり、複数規定されたレンズ領域99の夫々に複数の凹部201が形成されている。尚、凹部201は、例えば以下のようにして形成することができる。透明板部材の平坦面上に、エッチングレートが透明板部材より高い、シリコン酸化膜等の第1膜を形成し、第1膜上にポリシリコン膜又はアモルファスシリコン膜からなるマスク層を形成する。そして、透明板部材をフッ酸系などのエッチャントにより、ウエットエッチングする。その際、エッチングレート差によって第1膜が透明板部材よりも早くエッチングされるために、相対的にサイドエッチが大きく入り、テーパの付いた、底の浅い凹部が形成される。
ここでは、以下の工程において透明板部材210とカバーガラス200との間隔を精度良く調整できるようにスペーサ領域98を定め、そこにスペーサ235を配置する。このため、スペーサ235を、無駄なく効果的に配置することができる。
スペーサ235は、例えば注射器のようなスペーサ235を吐出する器具によって、各スペーサ領域98に適量が配置される。ここでいう適量とは、接着層230の厚みを制御するのに必要なスペーサのサイズないしスペーサ領域のレイアウト等に基づいて経験的、実験的或いは理論的に求められる。また、スペーサ235をスペーサ領域98内に仮止めしておくために、スペーサ235は、例えば同一材料からなる接着剤等のゲル状物質と共に吐出されるのが望ましい。
ここで、スペーサ領域98が極めて微小なため、透明板部材210に配置されるスペーサ235のなかには、スペーサ領域98からこぼれ落ちるなどしてレンズ領域99に入るものもある。或いは、スペーサ235を送り出す器具がそれほど精度良く制御されてない場合に、レンズ領域99にもスペーサ235が送り出されることがある。
次に、図15(b)の工程において、透明板部材210の凹部201が形成されている面上に、紫外線硬化樹脂からなる透明な接着剤230aを塗布する。接着剤230aは、マイクロレンズ500の光学特性の観点から、少なくともレンズ領域99には均一に塗布される必要がある。ここでは、マイクロレンズ板2000の強度等の観点から、全面に塗布するようにしている。但し、マイクロレンズ板2000が分割されやすくなるように、スクライブされる線状領域を避けて塗布してもよい。
更に、図15(c)の工程において、接着剤230aを介してネオセラム・石英等からなるカバーガラス200を透明板部材210に押し付ける。その際、カバーガラス200と透明板部材210との間隔は、スペーサ235の径に応じて調整される。ここでは、各レンズ領域99の近傍にスペーサ235が配置されているために、その調整精度は高い。加えて、この場合には、スペーサ領域98に配置されることで、スペーサ235がレンズ領域99の近傍に効果的に配置されているために、こうした高精度の間隔調整が、確実に行われる。
そして、この状態で透明板部材210の全面に紫外線UVを照射し、接着剤230aを硬化させる。これにより、透明板部材210に掘られた各凹部201内に、接着層230が充填されてなるマイクロレンズ500が完成する。この際、透明板部材210よりも高屈折率の接着層230を形成することで、各々が凸レンズからなるマイクロレンズ500を比較的簡単に作成できる。カバーガラス200の接着層230に接する面は、マイクロレンズ500に対する光の入射面又は出射面となる。
このとき、接着層230の厚み、とりわけレンズ領域99における厚みは、スペーサ領域98に配置されたスペーサ235によって、規定値に精度良く調整され、均一化される。また、接着剤230aが硬化すると、同一材料であるスペーサ235との区別は殆どなくなり、スペーサ235と接着剤230aとの界面が多少残存することがあっても、接着層230内は、接着剤230aのみ塗布して硬化させた場合と概ね同じ状態となる。
また仮に、スペーサ235が残存したとしても、マイクロレンズの項で前述したように、その光学特性は接着剤230aと同一であるために、スペーサ235は接着層230内部、特にレンズ領域99において光学的な悪影響を殆ど或いは実践上全く及ぼすことがない。そのため、製造されるマイクロレンズ板2000の品質は保証される。尚、この工程では、接着剤230aの硬化後、更にカバーガラス200を研磨して所望の厚みとしてもよい。また、接着剤230a及びスペーサ235には、紫外線硬化樹脂の代わりにその他の波長の光に感応する光硬化性樹脂、又は熱硬化性樹脂を用いることもできる。
以上説明したように本実施形態の製造方法によれば、図4及び図5に示した如き高品質のマイクロレンズ板2000を比較的効率良く製造することができる。
尚、このようなマイクロレンズ板2000は、例えば、対向基板として或いは対向基板に貼り付けられてから、TFTアレイ基板10と対応するウェハと貼り合せられる。その際、各レンズ領域99と、TFTアレイ基板10と対応するウェハ上に規定された画像表示領域10aとは、画素毎の位置まで対応するようにして重ね合わせられる。その後、スクライブ等によりウェハをチップに分割し、TFTアレイ基板10と対向基板との間隙に液晶を封入することにより、図9及び図10に示したような電気光学装置を製造することができる。
次いで、図6及び図16を参照して、図6に示した本実施形態の変形例に係るマイクロレンズ板の製造方法について説明する。
先ず、図16(a)の工程において、透明板部材210の凹部201が形成されている面上に、紫外線硬化樹脂からなる透明な接着剤300を塗布する。ここで、接着剤300は、接着剤231a中に、接着剤231aこれと同一材料からなるスペーサ235を分散させてなる。接着剤300は、例えば透明板部材210の全面に塗布される。こうして、接着剤とスペーサとを、透明板部材210上に同時に配置することができる。
次に、図16(b)の工程において、接着剤300を介してカバーガラス200を透明板部材210に押し付ける。その際、カバーガラス200と透明板部材210との間隔は、スペーサ235の径に応じて調整される。ここでは、各レンズ領域99の近傍にも分散されたスペーサ235が存在しているために、その調整精度は高い。
そして、この状態で透明板部材210の全面に紫外線UVを照射し、接着剤231aを硬化させる。これにより、透明板部材210に掘られた各凹部201内に、接着層231が充填されてなるマイクロレンズ500が完成する。
このとき、接着層231の厚み、とりわけレンズ領域99における厚みは、レンズ領域99の近傍に配置されたスペーサ235によって、規定値に精度良く調整され、均一化される。また、接着剤231aが硬化すると、同一材料であるスペーサ235との区別は殆どなくなり、接着層231内は、接着剤231aのみ塗布して硬化させた場合と概ね同じ状態となる。仮に、スペーサ235が残存したとしても、その光学特性は接着剤230aと同一であるために、接着層231内部、特にレンズ領域99において光学的な悪影響を殆ど或いは実践上全く及ぼすことがない。よって、製造されるマイクロレンズ板の品質は保証される。
以上説明したように本実施形態の製造方法によれば、図6に示した如き高品質のマイクロレンズ板を比較的効率良く製造することができる。
尚、ここでは、本発明独自の構造として接着層にスペーサが残存する場合について説明したが、以上のような製造方法においては、スペーサの痕跡が全く検出されない接着層も出来得る。そのような形態のマイクロレンズ板もまた、本発明の技術的範囲に含まれる。
また、図7に示した変形形態におけるマイクロレンズ板を製造する場合には、上述した図15(c)の工程に続いて、遮光膜240及び保護膜241などを、スパッタリング、コーティング等によりこの順に成膜すればよい。
更に、凹部201が完成した段階にある透明板部材210を2枚用意して、これらを相互に貼り合わせることにより両凸レンズのマイクロレンズを製造することも可能である。また、図8に示した変形形態におけるマイクロレンズ板を製造する場合には、凹部201を、2P法等における型として利用することにより、一方の面に凸部を有する透明板部材を形成し、それを用いてマイクロレンズ板を製造すればよい。
また、上記実施形態では、TFTマトリクス駆動方式の液晶装置について説明したが、本発明の電気光学装置は、TFTの代わりに薄膜ダイオード(TFD:Thin Film Diode)により各画素が駆動される装置であってもよい。
更に、以上に説明した製造方法は、マイクロレンズ板だけでなく、透明板部材が接着層によって貼り付けられることで、一個又は複数個のマイクロレンズを一体的に備える光学装置全般の製造に広く適用可能である。
(電子機器)
次に、以上詳細に説明した電気光学装置をライトバルブとして用いた電子機器の具体例として、複板式カラープロジェクタの実施形態について、その全体構成、特に光学的な構成について説明する。ここに図17は、複板式カラープロジェクタの図式的断面図である。
図17において、本実施形態における複板式カラープロジェクタの一例たる、液晶プロジェクタ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された電気光学装置を含む液晶モジュールを3個用意し、夫々RGB用のライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。
液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によって、RGBの3原色に対応する光成分R、G、Bに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bに夫々導かれる。この際特にB光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bにより夫々変調された3原色に対応する光成分は、ダイクロイックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投射される。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う光学装置の製造方法、マイクロレンズ、電気光学装置及び電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明のマイクロレンズ板に係る実施形態の断面図である。 マイクロレンズ板に係る実施形態の平面図である。 マイクロレンズ板の比較例を示す断面図である。 マイクロレンズ板に係るウェハとしての実施形態の平面図である。 図4のI−I’断面図である。 マイクロレンズ板の変形例を示す断面図である。 マイクロレンズ板の変形例を示す断面図である。 マイクロレンズ板の変形例を示す断面図である。 本発明の電気光学装置に係る実施形態おけるTFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図である。 図9のH−H’断面図である。 電気光学装置に係る実施形態における画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けられた各種素子、配線等の等価回路を示すブロック図である。 電気光学装置に係る実施形態におけるデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。 図12のA−A’断面図である。 電気光学装置に係る実施形態において、対向基板として用いられるマイクロレンズ板の各マイクロレンズにより入射光が集光される様子を概略的に示す断面図である。 マイクロレンズ板の製造方法を示す工程図である。 マイクロレンズ板の変形例を製造する場合の製造方法を示す工程図である。 本発明の電子機器の実施形態である複板式カラープロジェクタの一例たるカラー液晶プロジェクタを示す図式的断面図である。
符号の説明
10…TFTアレイ基板、20、2000…マイクロレンズ板、98…スペーサ領域、99…レンズ領域、200…カバーガラス、201…凹部、210…透明板部材、230、231…接着層、235…スペーサ、240…遮光膜、500…マイクロレンズ。

Claims (12)

  1. 一方の面にマイクロレンズのレンズ面を規定する凹部又は凸部が形成されたレンズ領域を有する透明板部材の前記一方の面において、
    少なくとも前記レンズ領域に前記レンズ面の光学特性を規定する光学媒質としても機能する接着剤を配置すると共に、
    少なくとも前記レンズ領域の周辺に位置する周辺領域の一部に前記接着剤の厚みを規定する所定の寸法形状を有し、前記接着剤と同一材料からなるスペーサを配置する第1工程と、
    前記接着剤と前記スペーサとを介して、前記一方の面と、前記透明板部材が組み込まれる光学装置における前記マイクロレンズに対する光の入射面又は出射面とを貼り合わせる第2工程と
    を含むことを特徴とする光学装置の製造方法。
  2. 前記第2工程において、前記一方の面と、第2透明板部材が有する前記入射面又は反射面とを貼り合わせて、前記光学装置としてマイクロレンズ板を製造することを特徴とする請求項1に記載の光学装置の製造方法。
  3. 前記透明板部材が、前記レンズ領域を複数有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学装置の製造方法。
  4. 前記接着剤と前記スペーサとが共に硬化性樹脂を含んでおり、
    前記第1工程において、前記接着剤を未硬化状態で前記一方の面に配置すると共に前記スペーサを硬化され前記所定形状に加工された状態で前記一方の面に配置し、
    前記第2工程において、前記接着剤を硬化させることにより前記入射面又は出射面と前記一方の面とを貼り合わせる
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学装置の製造方法。
  5. 前記第1工程は、
    前記一方の面における前記周辺領域に前記スペーサを配置する配置工程と、
    該配置工程と相前後して、前記一方の面に前記接着剤を塗布する塗布工程と
    を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光学装置の製造方法。
  6. 前記配置工程において、前記周辺領域における複数箇所に前記スペーサを局所的に配置することを特徴とする請求項5に記載の光学装置の製造方法。
  7. 前記第1工程は、
    前記一方の面に前記スペーサを前記接着剤に分散させてなる混合剤を塗布する混合塗布工程を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光学装置の製造方法。
  8. 一方の面にマイクロレンズのレンズ面を規定する凹部又は凸部が形成されたレンズ領域を有する第1透明板部材と、
    前記一方の面と所定間隔で対向配置される第2透明板部材と、
    前記第1及び第2透明板部材の間に充填され、前記レンズ面の光学特性を規定する光学媒質としても機能する接着剤と、
    前記第1及び第2透明板部材の間に前記接着剤の厚みを規定するために配置され、前記接着剤と同一材料からなる所定形状のスペーサと
    を備えたことを特徴とするマイクロレンズ板。
  9. 一方の面にマイクロレンズのレンズ面を規定する凹部又は凸部が形成されたレンズ領域を有する第1透明板部材と、
    前記一方の面と所定間隔で対向配置される第2透明板部材と、
    前記第1及び第2透明板部材の間に充填され、前記レンズ面の光学特性を規定する光学媒質としても機能する接着剤と、
    前記第1及び第2透明板部材の間に前記接着剤の厚みを規定するために配置され、前記接着剤と同一屈折率の透明材料からなる所定形状のスペーサと
    を備えたことを特徴とするマイクロレンズ板。
  10. 前記レンズ領域には前記凸部が形成されており、前記スペーサは前記レンズ領域を除く領域に配置されていることを特徴とする請求項8又は9に記載のマイクロレンズ板。
  11. 請求項8から10のいずれか一項に記載のマイクロレンズ板と、前記マイクロレンズに対向する表示用電極と、該表示用電極と電気的に接続された配線又は電子素子とを備えたことを特徴とする電気光学装置。
  12. 請求項11に記載の電気光学装置を具備することを特徴とする電子機器。
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CN111834544A (zh) * 2020-06-30 2020-10-27 湖北长江新型显示产业创新中心有限公司 显示面板和显示装置

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CN111834544B (zh) * 2020-06-30 2022-08-23 湖北长江新型显示产业创新中心有限公司 显示面板和显示装置

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