JP2006132052A - くま笹による被染色物加工処理方法 - Google Patents

くま笹による被染色物加工処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、染色加工機を使用して被染色物に染料染色加工を施す際には、くま笹から採取したくま笹液を被染色物に浸透させ、洗濯等の洗浄作業によるくま笹液の被染色物からの離脱を抑制し、くま笹の各種の効果を十分に利用することを目的としている。
【解決手段】このため、染色加工機を使用して被染色物に染料染色加工を施す際に、染色加工機の染色槽内に少なくともくま笹液を投入し、被染色物にくま笹液を浸透させている。
【選択図】図1

Description

この発明はくま笹による被染色物加工処理方法に係り、特に染色加工機を使用して被染色物に染料染色加工を施す際に、くま笹から採取したくま笹液を被染色物に浸透させるくま笹による被染色物加工処理方法に関するものである。
くま笹は、葉緑素や多糖体、リグニン、食物繊維、ビタミンK等の各種ビタミン、アミノ酸等の身体に有効な成分を含有している。
現在、くま笹は多岐にわたって使用されており、そして、くま笹は、喘息や十二指腸潰瘍、肝臓病、止血、炎症、悪性腫れ物等に効果がある。特に、殺菌や制菌作用、血液浄化および造血作用、創傷治癒促進作用、抗アレルギー作用が顕著である。
特開平10−279494号公報 特開平11−343246号公報 特開2001−314171号公報
ところで、従来のくま笹を利用する方策においては、餅や団子等を包んで保存する方策や、くま笹から葉緑素液(「くま笹液」ともいう。)を採取する方策が古くから知られている。
その一つとしては、熊笹を乾燥して水分を排除した後有機溶剤により抽出し油溶性のクロロフィルを細胞膜を破壊することなく浸透して、その他の樹脂、油分等と共に溶剤中に溶解した後蒸発し、残渣をメチルアルコールのアルカリ性溶液中において溶解すると同時に鹸化せしめて水溶性のクロロフィリンのアルカリ塩として採取する方法がある。
また、その後開発された方法としては、まず生のままの熊笹を硫酸銅溶液中で加熱攪拌した後、酸性亜硫酸ソーダ水溶液中で加熱処理してリグニンを除去し、次いで、処理後の熊笹を希薄苛性ソーダ溶液中に浸漬処理した後、固体分をろ別し、得られた溶液を塩酸にて微酸性にして沈殿物を形成し、これをアルカリにて中和して緑色の溶液を得る方法がある(特公昭32ー2782号公報参照)。
そして、くま笹から採取した葉緑素液の利用法としては、
(1)直接使用する。
(2)他のものに含有させる。
(3)他のものに浸透させる。
等が考えられ、くま笹の各種の効果を利用している。
例えば、くま笹から採取した葉緑素液を他のものに有させる例としては、石鹸やシャンプー等が考えられる。
また、くま笹から採取した葉緑素液を他のものに浸透させる例としては、和紙が考えられる。
一般に、和紙は吸水性が高く、くま笹から採取した葉緑素液を浸透させることが容易であるため、和紙にくま笹から採取した葉緑素液を浸透させ、各種用途に使用できると思料される。
しかし、布等の被染色物にくま笹から採取した葉緑素液を浸透させたものはなく、改善が望まれていた。
つまり、布等の被染色物にくま笹から採取した葉緑素液を単に浸透させた際には、被染色物に対して洗濯等の洗浄作業を実施することにより、浸透させた葉緑素液が被染色物から容易に離脱してしまうため、くま笹の各種の効果を十分に利用することができなかった。
よって、この発明は、染色加工機を使用して被染色物に染料染色加工を施す際に、くま笹から採取したくま笹液を被染色物に浸透させ、洗濯等の洗浄作業によるくま笹液の被染色物からの離脱を抑制し、くま笹の各種の効果を十分に利用することのできるくま笹による被染色物加工処理方法を実現するにある。
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、染色加工機を使用して被染色物に染料染色加工を施す際に、前記染色加工機の染色槽内に少なくともくま笹液を投入し、前記被染色物にくま笹液を浸透させることを特徴とする。
以上詳細に説明した如くこの本発明によれば、染色加工機を使用して被染色物に染料染色加工を施す際に、染色加工機の染色槽内に少なくともくま笹液を投入し、被染色物にくま笹液を浸透させることにより、くま笹液の被染色物からの離脱を抑制し、くま笹の各種の効果を十分に利用することができるとともに、被染色物に染料染色加工を施す際に、くま笹液の浸透作業をも行うことができ、一作業工程で円滑に処理できるため、作業が煩雑化せず、実用上有利である。
上述の如く発明したことにより、染色加工機を使用して被染色物に染料染色加工を施す際には、染色加工機の染色槽内に少なくともくま笹液を投入し、被染色物にくま笹液を浸透させ、くま笹液の被染色物からの離脱を抑制し、くま笹の各種の効果を十分に利用するとともに、被染色物に染料染色加工を施す際に、くま笹液の浸透作業をも行い、一作業工程で円滑に処理している。
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1〜図10はこの発明の実施例を示すものである。図2において、2はソフトハイメリ機からなる染色加工機である。
このソフトハイメリ機からなる染色加工機2は、図2(a)及び(b)に示す如く、本体4と、この本体4の底部に設けられる染色槽6と、熱交換器8と、ポンプ10と、このポンプ10を駆動するモータ12と、布からなる被染色物14を引き上げる引き上げ用リール16とを有している。
また、前記ソフトハイメリ機からなる染色加工機2においては、1フロータイプ(染色槽6が1筒のもの)や2フロータイプ(染色槽6が2筒のもの)、3フロータイプ(染色槽6が3筒のもの)等があり、幅寸法は50cm〜300cm程度となっている。
更に、前記ソフトハイメリ機からなる染色加工機2は、バッチ処理を行うものであり、このバッチ処理を行う機種としては、ソフトハイメリ機からなる染色加工機2以外にも、図3に示すようなウィンス染色機からなる染色加工機2−1がある。
このウィンス染色機からなる染色加工機2−1は、図3に示す如く、本体4−1と、この本体4−1の底部に設けられる染色槽6−1と、染色槽6−1に連絡する投入口18−1と、メインリール20−1及びガイドロール22−1とを有し、メインリール20−1とガイドロール22−1とに無端状態の被染色物14−1を巻き掛け、メインリール20−1を図示しない駆動手段によって回転駆動させることにより、被染色物14−1の下側を前記染色槽6−1内に位置させるものである。
そして、バッチ処理を行う機種以外には、パッテング機からなる染色加工機2−2がある。
このパッテング機からなる染色加工機2−2は、図4に示す如く、本体4−2と、この本体4−2の底部に設けられる染色槽6−2と、染色槽6−2内に被染色物14−2を案内する複数のガイドロール22−2及び駆動ローラ24−2とを有し、複数のガイドロール22−2及び駆動ローラ24−2によって染色槽6−2内に被染色物14−2を導くものである。
なお、パッテング機からなる染色加工機2−2においては、染色槽6−2内を通過させた被染色物14−2に対して、テンタ乾燥やドラムドライヤ等の乾燥機(図示せず)を使用した乾燥処理が直ちに行われる。
次に、くま笹液による被染色物加工処理に関して説明すると、このくま笹液による被染色物加工処理には、反応染料染色加工と直接染料染色加工とが考えられる。
反応染料染色加工の場合には、図5に示す如く、精練工程A1と、漂白工程A2と、脱水素工程A3と、染色工程A4と、湯洗い工程A5と、中和工程A6と、ソーピング工程A7と、第1回目の湯洗い工程A8と、第2回目の湯洗い工程A9と、第1回目の水洗い工程A10と、第2回目の水洗い工程A11と、本処理工程A12と、引き上げ工程A13と、脱水工程A14と、乾燥工程A15とを有している。
また、前記直接染料染色加工の場合には、図6に示す如く、精練工程B1と、漂白工程B2と、染色工程B3と、第1回目の水洗い工程B4と、第2回目の水洗い工程B5と、本処理工程B6と、引き上げ工程B7と、脱水工程B8と、乾燥工程B9とを有している。
そして、前記反応染料染色加工の精練工程A1、及び前記直接染料染色加工の精練工程B1においては、精練剤としてアンオンタイプまたはノンオンタイプのものが使用される。
また、前記反応染料染色加工の漂白工程A2、及び前記直接染料染色加工の漂白工程B2においては、漂白剤として過酸化水素や過酸化水素安定剤、苛性ソーダ等のアルカリ剤が使用される。
更に、前記反応染料染色加工の脱水素工程A3においては、脱水素剤として酵素またはチオ硫酸ソーダが使用される。
更にまた、前記反応染料染色加工のソーピング工程A7においては、アンオンタイプまたはノンオンタイプのものが使用される。
また、前記反応染料染色加工の本処理工程A12、及び前記直接染料染色加工の本処理工程B6は、前記染色加工機2、2−1、2−2を使用して被染色物14、14−1、14−2に染料染色加工を施す際に、前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内に少なくともくま笹液を投入し、前記被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を浸透させる工程である。
詳述すれば、布からなる被染色物14、14−1、14−2に染料染色加工を施す際に、染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内に所定の処理工程に沿ってくま笹液と柔軟剤とフィックス剤とを投入し、前記被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を浸透させるものである。
そして、前記所定の処理工程としては、図1に開示する第1方策以外にも、図7に開示される第2方策や図8に開示される第3方策も考えられる。
前記第1方策は、図1に示す如く、先ず、常温(20度)において染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にくま笹液を投入し、5分間の経過後に、前記染色槽6、6−1、6−2内の温度を40度まで上昇させ、その後、5分間経過した際に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内に柔軟剤を投入し、更に5分間経過した後に、前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にフィックス剤を投入し、10分間経過させて前記被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を浸透させ、その後に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2から被染色物14、14−1、14−2を引き上げる(前記反応染料染色加工の引き上げ工程A13、及び前記直接染料染色加工の引き上げ工程B7参照)ものである。
また、前記第2方策は、図7に示す如く、先ず、常温において染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内に柔軟剤を投入し、5分間の経過後に、前記染色槽6、6−1、6−2内の温度を40度まで上昇させ、その後、5分間経過した際に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にフィックス剤を投入し、更に5分間経過した後に、前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にくま笹液を投入し、10分間経過させて前記被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を浸透させ、その後に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2から被染色物14、14−1、14−2を引き上げる(前記反応染料染色加工の引き上げ工程A13、及び前記直接染料染色加工の引き上げ工程B7参照)ものである。
更に、前記第3方策は、図8に示す如く、先ず、常温において染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内に柔軟剤を投入し、5分間の経過後に、前記染色槽6、6−1、6−2内の温度を40度まで上昇させ、その後、5分間経過した際に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にくま笹液を投入し、更に5分間経過した後に、前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にフィックス剤を投入し、10分間経過させて前記被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を浸透させ、その後に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2から被染色物14、14−1、14−2を引き上げる(前記反応染料染色加工の引き上げ工程A13、及び前記直接染料染色加工の引き上げ工程B7参照)ものである。
そして、前記所定の処理工程として開示した第1〜第3方策において、抗菌剤としてくま笹液を使用するとともに、フィックス剤としてポリカチオンまたは水溶性カチオンポリマー(ポリアミン型)を使用し、柔軟剤としてアンオンタイプまたはカチオンタイプ、ノンオンタイプのものを使用する。
このとき、各種薬品の使用量としては、抗菌剤であるくま笹液は1%o.w.f.(布からなる被染色物の重量に対する%)とし、抗菌剤以外のものは一般公知の使用量、または予め指示される使用量とする。
次に作用を説明する。
先ず、くま笹液による被染色物加工処理において反応染料染色加工の際には、図5に示す如く、精練剤としてアンオンタイプまたはノンオンタイプのものを使用して精練工程A1を行うとともに、漂白剤として過酸化水素や過酸化水素安定剤、苛性ソーダ等のアルカリ剤を使用して漂白工程A2を行い、脱水素剤として酵素またはチオ硫酸ソーダを使用して脱水素工程A3を行う。
そして、染色工程A4及び湯洗い工程A5、中和工程A6、アンオンタイプまたはノンオンタイプのものを使用してソーピング工程A7を順次行い、このソーピング工程A7の後に、第1回目の湯洗い工程A8及び第2回目の湯洗い工程A9、第1回目の水洗い工程A10、第2回目の水洗い工程A11を経て、本処理工程A12に移行する。
この本処理工程A12の後には、引き上げ工程A13及び脱水工程A14、乾燥工程A15を順次行う。
このとき、前記本処理工程A12においては、第1〜第3方策が実施される。
つまり、第1方策においては、図1に示す如く、先ず、常温(20度)において染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内に抗菌剤であるくま笹液を投入し、5分間の経過後に、前記染色槽6、6−1、6−2内の温度を40度まで上昇させ、その後、5分間経過した際に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にアンオンタイプまたはカチオンタイプ、ノンオンタイプのものを使用した柔軟剤を投入し、更に5分間経過した後に、前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にポリカチオンまたは水溶性カチオンポリマー(ポリアミン型)を使用したフィックス剤を投入し、10分間経過させて前記被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を浸透させ、その後に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2から被染色物14、14−1、14−2を引き上げる。
また、第2方策においては、図7に示す如く、先ず、常温において染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にアンオンタイプまたはカチオンタイプ、ノンオンタイプのものを使用した柔軟剤を投入し、5分間の経過後に、前記染色槽6、6−1、6−2内の温度を40度まで上昇させ、その後、5分間経過した際に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にポリカチオンまたは水溶性カチオンポリマー(ポリアミン型)を使用したフィックス剤を投入し、更に5分間経過した後に、前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内に抗菌剤であるくま笹液を投入し、10分間経過させて前記被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を浸透させ、その後に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2から被染色物14、14−1、14−2を引き上げる。
更に、第3方策おいては、図8に示す如く、先ず、常温において染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にアンオンタイプまたはカチオンタイプ、ノンオンタイプのものを使用した柔軟剤を投入し、5分間の経過後に、前記染色槽6、6−1、6−2内の温度を40度まで上昇させ、その後、5分間経過した際に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内に抗菌剤であるくま笹液を投入し、更に5分間経過した後に、前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にポリカチオンまたは水溶性カチオンポリマー(ポリアミン型)を使用したフィックス剤を投入し、10分間経過させて前記被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を浸透させ、その後に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2から被染色物14、14−1、14−2を引き上げる。
また、くま笹液による被染色物加工処理において直接染料染色加工の際には、図6に示す如く、精練剤としてアンオンタイプまたはノンオンタイプのものを使用して精練工程B1を行うとともに、漂白剤として過酸化水素や過酸化水素安定剤、苛性ソーダ等のアルカリ剤を使用して漂白工程B2を行い、染色工程B3及び第1回目の水洗い工程B4、第2回目の水洗い工程B5を経て、本処理工程B6に移行する。
この本処理工程B6の後には、引き上げ工程B7及び脱水工程B8、乾燥工程B9を順次行う。
このとき、前記本処理工程B6においては、第1〜第3方策が実施される。なお、これらの第1〜第3方策に関しては、前記反応染料染色加工の際の前記本処理工程A12において説明済であるので、再度の説明は省略する。
参考までに、布である被染色物にくま笹液を浸透させた後の、くま笹液を浸透させた被染色物に対する種々の試験結果を開示する。
図9は、無加工布と、「笹エキス加工鹿の子 ベージュ」または「笹エキス加工鹿の子 イエロー」からなる被染色物とし、被染色物に対して洗濯回数(10回、20回、30回)を変化させた際の18時間後の菌数を比較している。
また、図10は、抗菌性試験の内容及び結果を開示している。つまり、「笹エキス加工鹿の子 ベージュ」または「笹エキス加工鹿の子 イエロー」からなる被染色物とし、被染色物に対して洗濯回数(10回、20回、30回)を変化させた際の菌数や殺菌活性値、静菌活性値を示している。
更に、図11は、抗菌性試験の内容及び結果を開示している。つまり、「<5583>40/アーサーかの子」または「<2874>40/かの子 笹液加工」からなる被染色物とし、被染色物に対して洗濯回数(0回、10回、20回、30回)を変化させた際の菌数や殺菌活性値、静菌活性値を示している。
更にまた、図12は、抗菌防臭加工布の抗菌性試験(統一試験法)の内容及び結果を開示している。つまり、「綿布」と「綿布1(抗菌処理)」及び「綿布2(抗菌処理)」からなる被染色物とにおいて、洗濯回数(0回、10回)を変化させた際の肺炎桿菌の生菌数や静菌活性値、殺菌活性値を示している。
また、図13は、抗菌性試験の内容及び結果を開示している。つまり、「未処理試料(標準)」に対して、「茶綿布(抗菌処理)」及び「紫綿布(抗菌処理)」からなる被染色物において、洗濯回数(0回、10回、20回、30回)を変化させた際の黄色ブドウ球菌の生菌数や静菌活性値、殺菌活性値を示している。
これにより、前記染色加工機2、2−1、2−2を使用して被染色物14、14−1、14−2に染料染色加工を施す際に、前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内に少なくともくま笹液を投入し、前記被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を浸透させる前記反応染料染色加工の本処理工程A12、及び前記直接染料染色加工の本処理工程B6によって、被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を効率良く且つ確実に浸透させることができ、くま笹液の被染色物14、14−1、14−2からの離脱を抑制してくま笹の各種の効果を十分に利用することができるとともに、被染色物14、14−1、14−2に染料染色加工を施す際に、くま笹液の浸透作業をも行うことができ、一作業工程で円滑に処理できるため、作業が煩雑化せず、実用上有利である。
また、布からなる被染色物14、14−1、14−2に染料染色加工を施す際に、染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内に所定の処理工程に沿ってくま笹液と柔軟剤とフィックス剤とを投入し、前記被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を浸透させることにより、布からなる被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を効率良く且つ確実に浸透させることができ、くま笹液の被染色物14、14−1、14−2からの離脱を抑制でき、布からなる被染色物14、14−1、14−2によってくま笹の各種の効果を十分に利用することができる。
そして、布からなる前記被染色物14、14−1、14−2から靴下や下着等の衣類や、ハンカチ等の小物類を作製した際には、作製物によって身体に接触、あるいは近傍に前記被染色物14、14−1、14−2を位置させることができ、くま笹の殺菌や制菌作用、血液浄化および造血作用、創傷治癒促進作用、抗アレルギー作用等の各種効果を有効利用することが可能である。
更に、所定の処理工程、例えば前記第1方策によって、図1に示す如く、先ず、常温(20度)において染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にくま笹液を投入し、5分間の経過後に、前記染色槽6、6−1、6−2内の温度を40度まで上昇させ、その後、5分間経過した際に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内に柔軟剤を投入し、更に5分間経過した後に、前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2内にフィックス剤を投入し、10分間経過させて前記被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を浸透させ、その後に前記染色加工機2、2−1、2−2の染色槽6、6−1、6−2から被染色物14、14−1、14−2を引き上げる(前記反応染料染色加工の引き上げ工程A13、及び前記直接染料染色加工の引き上げ工程B7参照)ことにより、第1方策の処理工程によって、被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を効率良く且つ確実に浸透させることができ、くま笹液の被染色物14、14−1、14−2からの離脱を抑制し得て、くま笹の各種の効果を十分に利用することができるとともに、被染色物14、14−1、14−2に染料染色加工を施す際に、第1方策の処理工程によって、くま笹液の浸透作業をも行うことができ、一作業工程で円滑に処理できるため、作業が煩雑化せず、実用上有利である。
更にまた、所定の処理工程においては、上述した第1方策以外にも、第2あるいは第3方策を利用しても、上述第1方策と同様な、被染色物14、14−1、14−2にくま笹液を効率良く且つ確実に浸透させることができ、くま笹液の被染色物14、14−1、14−2からの離脱を抑制し得て、くま笹の各種の効果を十分に利用することができるとともに、被染色物14、14−1、14−2に染料染色加工を施す際に、くま笹液の浸透作業をも行うことができ、一作業工程で円滑に処理できるため、作業が煩雑化せず、実用上有利である、という作用効果を奏することが可能である。
なお、この発明は上述実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。
例えば、この発明の実施例においては、布、つまり綿繊維に関する染色方策として、くま笹液による被染色物加工処理において、反応染料染色加工あるいは直接染料染色加工を開示したが、上記の各染料染色加工以外にも、他の繊維を使用する染料染色加工を利用する構成とすることも可能である。
すなわち、上記の各染料染色加工以外の染料染色加工としては、
(1)分散染料染色加工(エステル100%、エステル混)
(2)カチオン染料染色加工(アクリル100%、アクリル混)
(3)酸性染料染色加工(ナイロン、ウール、それらの混紡)
(4)硫化染料染色加工(綿100%、綿混)
(5)スレン染料染色加工
(6)ピグメント染料染色加工
等があり、これらの各染料染色加工の精練、漂白、染色工程の後に、くま笹液を浸透させる本処理を実施するものである。
さすれば、被染色物として、布、つまり綿繊維以外にも、エステルやアクリル、ナイロン、ウール、そして各繊維の混紡を利用することが可能となり、エステルやアクリル、ナイロン、ウール、そして各繊維の混紡からなる被染色物に対して、くま笹液を効率良く且つ確実に浸透させることができ、くま笹液の被染色物からの離脱を抑制してくま笹の各種の効果を十分に利用することができるとともに、被染色物に染料染色加工を施す際に、くま笹液の浸透作業をも行うことができ、一作業工程で円滑に処理できるため、作業が煩雑化せず、実用上有利である。
また、この発明の実施例においては、くま笹液による被染色物加工処理において、反応染料染色加工工程あるいは直接染料染色加工工程中における本処理の第1〜第3方策を説明する際に、処理温度や処理時間を明記して説明したが、これらの処理温度や処理時間の数値は、単に一実施例を示すために記載した数値であり、処理状況、つまり、処理される被染色物の種類や総重量、くま笹液及び柔軟剤、フィックス剤の投入量、外気温度や湿度等の雰囲気状態等を勘案し、前記数値を任意に設定変更する特別構成とすることも可能である。
この発明の実施例を示すものであり、くま笹液による被染色物加工処理において、反応染料染色加工工程あるいは直接染料染色加工工程中における本処理の第1方策を示すタイムチャートである。 ソフトハイメリ機からなる染色加工機を示し、(a)は染色加工機の側面図、(b)は染色加工機の正面図である。 ウィンス染色機からなる染色加工機の概略構成図である。 パッテング機からなる染色加工機の概略構成図である。 くま笹液による被染色物加工処理における反応染料染色加工工程を示すフローチャートである。 くま笹液による被染色物加工処理における直接染料染色加工工程を示すフローチャートである。 くま笹液による被染色物加工処理において、反応染料染色加工工程あるいは直接染料染色加工工程中における本処理の第2方策を示すタイムチャートである。 くま笹液による被染色物加工処理において、反応染料染色加工工程あるいは直接染料染色加工工程中における本処理の第3方策を示すタイムチャートである。 無加工布と、「笹エキス加工鹿の子 ベージュ」または「笹エキス加工鹿の子 イエロー」からなる被染色物とに対して洗濯回数(10回、20回、30回)を変化させた際の18時間後の菌数を比較した図である。 抗菌性試験の内容及び結果を開示する図である。 抗菌性試験の内容及び結果を開示する図である。 抗菌防臭加工布の抗菌性試験(統一試験法)の内容及び結果を開示する図である。 抗菌性試験の内容及び結果を開示する図である。
符号の説明
2 ソフトハイメリ機からなる染色加工機
4 本体
6 染色槽
8 熱交換器
10 ポンプ
12 モータ
14 被染色物
16 引き上げ用リール
2−1 ウィンス染色機からなる染色加工機
4−1 本体
6−1 染色槽
14−1 被染色物
18−1 投入口
20−1 メインリール
22−1 ガイドロール
2−2 パッテング機からなる染色加工機
4−2 本体
6−2 染色槽
14−2 被染色物
22−2 複数のガイドロール
24−2 駆動ローラ

Claims (3)

  1. 染色加工機を使用して被染色物に染料染色加工を施す際に、前記染色加工機の染色槽内に少なくともくま笹液を投入し、前記被染色物にくま笹液を浸透させることを特徴とするくま笹液による被染色物加工処理方法。
  2. 前記被染色物を布からなり、被染色物に染料染色加工を施す際に、染色加工機の染色槽内に所定の処理工程に沿ってくま笹液と柔軟剤とフィックス剤とを投入し、前記被染色物にくま笹液を浸透させることを特徴とする請求項1に記載のくま笹による被染色物加工処理方法。
  3. 前記所定の処理工程は、先ず、常温において染色加工機の染色槽内にくま笹液を投入し、5分間の経過後に、前記染色槽内の温度を40度まで上昇させ、その後、5分間経過した際に前記染色加工機の染色槽内に柔軟剤を投入し、更に5分間経過した後に、前記染色加工機の染色槽内にフィックス剤を投入し、10分間経過させて前記被染色物にくま笹液を浸透させ、その後に前記染色加工機の染色槽から被染色物を引き上げることを特徴とする請求項2に記載のくま笹による被染色物加工処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009084719A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Atsugi Co Ltd 繊維製品への機能剤の付与方法とその製品
JP2015203171A (ja) * 2014-04-15 2015-11-16 株式会社北陸グリーンサービス 竹酢液と青竹抽出液及びこれらで加工した和紙製の糸・繊維生地の製造方法
WO2021258403A1 (zh) * 2020-06-22 2021-12-30 泗阳申久家纺面料有限公司 一种涤纶化纤布纺织用具有防溅落结构的染色方法及装置

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